JPH11303605A - 軸流タービン - Google Patents

軸流タービン

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Publication number
JPH11303605A
JPH11303605A JP11187698A JP11187698A JPH11303605A JP H11303605 A JPH11303605 A JP H11303605A JP 11187698 A JP11187698 A JP 11187698A JP 11187698 A JP11187698 A JP 11187698A JP H11303605 A JPH11303605 A JP H11303605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stationary blade
stationary
upstream
downstream
row
Prior art date
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Pending
Application number
JP11187698A
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English (en)
Inventor
Hiromoto Ono
博基 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP11187698A priority Critical patent/JPH11303605A/ja
Publication of JPH11303605A publication Critical patent/JPH11303605A/ja
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 馬蹄渦の制御により軸流タービンの効率向上
を図る。 【解決手段】 静翼列と動翼列とを有する軸流タービン
において、静翼列の上流側近傍のハブ4壁に多数の小孔
6を穿設して、静翼1上流側からハブ壁4内側を通って
静翼1下流側に至る微小な流れを形成するものである。
また、好ましくは、静翼1のハブ壁4側のみならず静翼
1の上流側および下流側近傍のチップ壁3にも多数の小
孔6を穿設して、静翼上流側からチップ壁3外側を通っ
て静翼下流側に至る微小な流れを形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軸流タービンに係
り、特に静翼列で発生する馬蹄渦の大きさを小さくして
2次流れを抑制することができる軸流タービンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】軸流タービンは、静翼(ノズル)と動翼
(ロータ)との組合せからなり、1列の静翼と1列の動
翼との組合せを段と呼んでいる。段の構成は、動翼が前
で動翼が後になっている。静翼は翼形断面で持ち、数十
枚の静翼を環状に組み合せて静翼列を構成している。動
翼も同様に翼形断面を持ち、通常ディスクの外周に切っ
た溝に植え込まれて動翼列を構成している。
【0003】静翼列に流入するガス流は、図3に実線で
示すように、チップ側およびハブ側の壁面近傍に厚さδ
の境界層bを有している。このように境界層bを有する
ガス流が静翼列内に流入すると図4に示すような馬蹄渦
aが発生する。この渦aの大きさは、図3にハッチング
を示す領域cの面積に比例する。
【0004】かかる馬蹄渦aが動翼に流入すると流れの
乱れを惹起して、エネルギ損失となる。従来、馬蹄渦a
によるエネルギ損失を減少させるため、静翼の形状に工
夫を凝らせた対策がなされている。たとえば、コントロ
ールボルテックス翼は、静翼を翼の高さ方向の軸線を中
心に捩ることにより、静翼出口における圧力分布の翼の
高さ方向の変化を少なくし、静翼入口のハブ側およびチ
ップ側で発生した馬蹄渦が静翼列内を流れる間に、ハブ
側およびチップ側から離れて翼の高さ方向の中心の方に
移動するのを抑制しようとするものである。また、バウ
型翼は静翼を翼の高さ方向で、背側に曲げることによ
り、前述のコントロールボルテックス翼と同様に馬蹄渦
がチップ側およびハブ側から離れるのを抑制しようとす
るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、静翼の翼
形を工夫することによって、馬蹄渦aによるエネルギの
損失を抑制するには翼形や流路形状の最適化に多大な検
討を必要とし、設計に時間がかかるとともに形状が複雑
なため製作コストが上昇する。また、このように翼形を
工夫しても発生する馬蹄渦の大きさそのものを小さくす
ることはできないので、エネルギ損失の減少にも限度が
ある。
【0006】本発明は従来技術のかかる問題点に鑑み案
出されたもので、静翼入口におけるガス流の境界層を吸
引することにより、境界層bの厚さδを薄くして馬蹄渦
aの大きさを小さくし、馬蹄渦aによるエネルギ損失を
小さくすることができる軸流タービンを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の軸流タービンは、静翼列と動翼列とを有する軸
流タービンにおいて、静翼列の上流側近傍のハブ壁に多
数の小孔を穿設して静翼上流側からハブ壁内側を通って
静翼下流側に至る微小な流れを形成したものである。
【0008】また、好ましい実地形態によれば、静翼の
ハブ壁側のみならず静翼の上流側および下流側近傍のチ
ップ壁にも多数の小孔を穿設して、静翼上流側からチッ
プ壁外側を通って静翼下流側に至る微小な流れを形成し
てもよい。
【0009】次に、本発明の作用を説明する。ガス流は
静翼列内で加速されて圧力降下があるので、静翼列の上
流側と下流側とでは、圧力差が生じる。また、静翼列の
下流側のハブ壁と動翼のディスク外周側面との間には隙
間があるので、ハブ壁の内側の空間は静翼列の下流側と
略同じ圧力になっている。したがって、静翼列の上流側
近傍ハブ壁に多数の小孔を穿設すると、静翼列上流側か
らハブ壁内の空間、タービンディスク外周の上流側側面
とハブ壁との隙間を通って動翼に流入する微小な流れが
形成される。この微小な流れにより、静翼上流側のハブ
壁面近傍に形成されている境界層が吸引されて薄くなり
静翼列内に形成される馬蹄渦の大きさが小さくなる。
【0010】上記では、ハブ壁側で発生する馬蹄渦の大
きさは小さくなるが、チップ壁側で発生する馬蹄渦の大
きさは変わらない。そこでチップ壁についても静翼の上
流側および下流近傍に多数の小孔を穿設し、静翼の上流
側からチップ壁外側を通って静翼下流側に至る微小な流
れを形成してやれば、チップ壁面側で発生する馬蹄渦の
大きさも小さくなる。したがって、馬蹄渦によるタービ
ン損失が小さくなる。
【0011】
【発明の実施形態】以下本発明の1実施形態について図
面を参照しつつ説明する。図1は本発明の軸流タービン
の翼部分を示す部分断面図である。図2は図1のA−A
矢視展開図である。これらの図において、1は静翼、2
は動翼、3はチップ壁、4はハブ壁、5はディスクであ
る。静翼1は、図2に示すように翼形断面を持ち、数十
枚の静翼1を環状に組み合わせて静翼列1aを構成して
いる。動翼2も同様に翼形断面を持ち、ディスク5外周
に切った図示しない溝に植え込まれて動翼列2aを構成
している。静翼1の下流側に動翼2が位置している。
【0012】静翼列1aの上流側近傍のハブ壁4には多
数の小孔6が穿設されている。小孔6の直径は0.2〜
0.3mm程度とするのが好ましい。
【0013】静翼1の上流側および下流側近傍のチップ
壁3にも図1に点線で示すように、多数の小孔6を穿設
し、それらの小孔6を連通する空室11を設けてもよ
い。
【0014】次に本実施形態の作用を説明する。図1に
示すように、上流側からVの速度を有するガス流9が静
翼列1aに流入する。このガス流9は、図3に示すよう
にハブ壁側とチップ壁側に厚さδの境界層bを有してい
る。
【0015】ガス流9は、静翼列1aで加速されて圧力
降下があるので、静翼列1aの上流側圧力P0 と下流側
圧力P1 とでは、圧力差が生じる。また、静翼列1aの
下流側のハブ壁4と、ディスク5の外周側面との間には
隙間7があるので、ハブ壁4の内側の空間10の圧力P
2 は、静翼列1aの下流側の圧力とほぼ同じ圧力(P 2
=P1 )になっている。したがって、静翼列1aの上流
側近傍のハブ壁4に多数の小孔6を穿設すると、静翼列
1aの上流側からハブ壁4の内側の空間10、ハブ壁4
とタービンディスク5の外周の上流側側面との隙間7を
通って、動翼列2aに流入する微少な流れ8を形成す
る。微少な流れ8は、全体の流れ9の0.1〜1%とす
ればよく、0.5%程度が好ましい。
【0016】このように、微少な流れ8を形成すること
により、境界層bは小孔6を通して吸い込まれ、図3に
点線で示すように境界層bの厚さは、δからδ1 に減少
する。したがって、ハッチングで示す領域cの面積も減
少し、それにともなって馬蹄渦aの大きさも減少し、馬
蹄渦aによる動翼列2a内のエネルギ損失も減少する。
【0017】チップ壁3についても、図1に点線で示す
ように小孔6を穿設し、静翼列1aの上流側からチップ
壁3の外側の空間11を通り、静翼列1aの下流側に至
る微少な流れ12(点線で示す)を形成してやれば、チ
ップ壁3側から発生する馬蹄渦aの大きさも減少する。
【0018】本発明は、以上述べた実施形態に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の
変更が可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の軸流ター
ビンは静翼上流側近傍のハブ壁またはハブ壁とチップ壁
の両方に多数の子孔を穿設し、静翼列に流入するガス流
の境界層を吸い込ませて、境界層の厚さを薄くするよに
したので、静翼列内で発生する馬蹄渦の大きさを減少す
ることができる。したがって、馬蹄渦によるエネルギ損
失を減少させることができ、タービン効率の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸流タービンの翼部分を示す部分断面
図である。
【図2】図1のA−A矢視展開図である。
【図3】静翼上流側の流れの翼高さ方向の流速の分布を
示す図である。
【図4】馬蹄渦の説明図である。
【符号の説明】
1 静翼 1a 静翼列 2 動翼 2a 動翼列 3 チップ壁 4 ハブ壁 5 ディスク 6 小孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静翼列と動翼列とを有する軸流タービン
    において、静翼列の上流側近傍のハブ壁に多数の小孔を
    穿設して、静翼上流側からハブ壁内側を通って静翼下流
    側に至る微小な流れを形成したことを特徴とする軸流タ
    ービン。
  2. 【請求項2】 静翼の上流側および下流側近傍のチップ
    壁にも多数の小孔を穿設して静翼上流側からチップ壁外
    側を通って静翼下流側に至る微小な流れを形成した請求
    項1記載の軸流タービン。
JP11187698A 1998-04-22 1998-04-22 軸流タービン Pending JPH11303605A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11187698A JPH11303605A (ja) 1998-04-22 1998-04-22 軸流タービン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11187698A JPH11303605A (ja) 1998-04-22 1998-04-22 軸流タービン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11303605A true JPH11303605A (ja) 1999-11-02

Family

ID=14572378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11187698A Pending JPH11303605A (ja) 1998-04-22 1998-04-22 軸流タービン

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JP (1) JPH11303605A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10018046B2 (en) 2013-03-13 2018-07-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Steam turbine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10018046B2 (en) 2013-03-13 2018-07-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Steam turbine

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