JP2015001180A - 軸流タービン - Google Patents
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Abstract
【課題】シール部における漏洩流量を低減し、タービン効率を向上させることができる軸流タービンを提供する。
【解決手段】実施形態の蒸気タービン10は、タービンロータ30に植設された動翼40と、動翼40の先端部42との間に設けられた延設部54と、延設部54の内周から延出し、先端部42との間に微小隙間を有するシールフィン55と、先端部42の上流側の端面42aと所定の距離を有し、延設部54から半径方向内側に突出した環状突条部56と、延設部54、最上流シールフィン55aおよび環状突条部56で形成されたキャビティ100を備える。先端部42の上流側の端面42aと環状突条部56の下流側の端面56aとの間の距離をA1、環状突条部56の下流側の端面56aの半径方向の長さをH1、動翼40の先端部42の厚さをTとするとき、0.5×A1≦H1−T/2≦2.5×A1の関係を満たす。
【選択図】図2
【解決手段】実施形態の蒸気タービン10は、タービンロータ30に植設された動翼40と、動翼40の先端部42との間に設けられた延設部54と、延設部54の内周から延出し、先端部42との間に微小隙間を有するシールフィン55と、先端部42の上流側の端面42aと所定の距離を有し、延設部54から半径方向内側に突出した環状突条部56と、延設部54、最上流シールフィン55aおよび環状突条部56で形成されたキャビティ100を備える。先端部42の上流側の端面42aと環状突条部56の下流側の端面56aとの間の距離をA1、環状突条部56の下流側の端面56aの半径方向の長さをH1、動翼40の先端部42の厚さをTとするとき、0.5×A1≦H1−T/2≦2.5×A1の関係を満たす。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、軸流タービンに関する。
近年、地球温暖化の抑制が進められる中、発電プラントにおいても発電効率の改善によって、発電用の燃料消費を減らし、二酸化炭素の排出を抑制することが必要とされている。そのため、タービン性能の向上が要求されている。
タービン性能の向上を図るには、タービン段落の損失を改善する必要がある。タービン段落の損失には、様々なものがある。タービン段落の損失は、翼型形状そのものに起因するプロファイル損失と、タービン翼列間を流れる流体力に起因する二次流れ損失と、作動流体がタービン翼列間を通過せずにタービン翼列間外部を通過、つまりタービン翼列以外へ漏洩することによる外部漏洩損失とに区分される。
タービン段落は、静翼(ノズル)や、静翼を支持するダイアフラム外輪およびダイアフラム内輪などの静止部品と、タービンロータや動翼などの回転部品から構成されている。このような構成部品を有するタービン段落において、静止部品と回転部品との接触を避けるために、静止部品と回転部品との間に隙間を設けることは、必要不可欠である。
しかしながら、この隙間を設けることによって、タービン翼列以外に作動流体が漏れることになり、漏洩流量に応じてタービン出力が低下する。さらに、漏洩した作動流体は、タービン翼列を流れる作動流体と流れの方向が異なるため、これらが合流するときにも損失が発生する。そのため、タービン性能を向上させるためには、漏洩流量を低減させることが重要となる。
図8は、従来の蒸気タービン300の鉛直方向の断面の一部を模式的に示した図である。図8には、軸流タービンである蒸気タービン300の一つのタービン段落310が示されている。
タービン段落310は、静翼翼列320と、この静翼翼列320の直下流側に位置する動翼翼列330とから構成されている。静翼翼列320は、ダイアフラム内輪321とダイアフラム外輪322との間に、周方向に所定の間隔をあけて支持された複数の静翼323を備えている。動翼翼列330は、タービンロータ340に設けられたロータディスク341に周方向に所定の間隔をあけて植設された複数の動翼331を備えている。動翼331の翼先端には、スナッバ332が設けられている。動翼331の回転時、隣接するスナッバ332どうしが接触して周方向に連結する。
ダイアフラム内輪321とタービンロータ340との間には、蒸気の漏洩を減らすためにシールフィン324が周方向に亘って設けられている。また、動翼331のスナッバ332に対向するダイアフラム外輪322の壁面には、蒸気の漏洩を防止するためにシールフィン325が周方向に亘って設けられている。
図8に示すシール構造は、周方向に設けられた板形状のシールフィン324、325をタービンロータ軸方向に複数設置した構造である。複数のシールフィン324、325によって、小さな通過面積を有する狭路と相対的に広い空間が、タービンロータ軸方向に順次配列されている。シールフィン324、325の先端は、タービンロータ340またはスナッバ332の近傍に位置している。
このようなシール部を設けることで、漏洩した蒸気は、狭路と広い空間を通過し、加速、消失を順次繰り返しながら膨張する。これによって、流体抵抗が増加し、漏洩する蒸気の流量は低減する。
しかしながら、従来のシール構造では、漏洩蒸気の流量は、蒸気タービンに導入された蒸気流量の数パーセントに相当するため、タービン効率の低下を招いている。また、スナッバ332とダイアフラム外輪322とによって形成されるキャビティ326に蒸気が出入りすることによって流れが乱れ、タービン段落のエネルギ損失を増加させている。
このように、従来の蒸気タービンでは、シール部における蒸気の漏洩流量を十分に低減させることができず、さらにキャビティ326に蒸気が出入りすることによって生じるエネルギ損失によって、タービン効率の低下を招いている。
本発明が解決しようとする課題は、シール部における漏洩流量を低減し、タービン効率を向上させることができる軸流タービンを提供するものである。
実施形態の軸流タービンは、ケーシング内に貫設されたタービンロータに周方向に植設された動翼と、前記動翼の先端部との間に半径方向に隙間を有して設けられた静止環状体と、タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、前記静止環状体の内周から前記動翼の先端部側に延出して前記先端部との間に微小隙間を形成するシールフィンと、前記動翼の先端部の上流側の端面と上流側に所定の距離を有し、前記静止環状体から半径方向内側に突出した環状突条部と、前記静止環状体、最も上流側の前記シールフィンおよび前記環状突条部によって形成された空洞部とを備える。
そして、前記動翼の先端部の上流側の端面と前記環状突条部の下流側の端面との間のタービンロータ軸方向の距離をA1、前記環状突条部の下流側の端面の半径方向の長さをH1、前記動翼の先端部の半径方向の厚さをTとするとき、次の式(1)の関係を満たす。
0.5×A1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×A1 …式(1)
0.5×A1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×A1 …式(1)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の子午断面を示す図である。ここでは、蒸気タービン10として、高圧タービンを例示して説明する。なお、蒸気タービン10は、軸流タービンとして機能する。
図1は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の子午断面を示す図である。ここでは、蒸気タービン10として、高圧タービンを例示して説明する。なお、蒸気タービン10は、軸流タービンとして機能する。
図1に示すように、蒸気タービン10は、内部ケーシング20とその外側に設けられた外部ケーシング21とから構成される二重構造のケーシングを備えている。内部ケーシング20内には、タービンロータ30が貫設されている。
このタービンロータ30は、半径方向外側に周方向に亘って突出されたロータディスク31をタービンロータ軸方向に複数段備えている。各ロータディスク31には、複数の動翼40が植設され、動翼翼列41を構成している。
内部ケーシング20の内側には、ダイアフラム外輪50が周方向に亘って備えられている。このダイアフラム外輪50の内側には、ダイアフラム内輪51が周方向に亘って備えられている。
ダイアフラム外輪50とダイアフラム内輪51との間には、複数の静翼52(ノズル)が周方向に支持され、静翼翼列53を構成している。この静翼翼列53は、各動翼翼列41の上流側に設けられ、タービンロータ軸方向に、静翼翼列53と動翼翼列41とが交互に複数段備えられている。そして、静翼翼列53と、この静翼翼列53の直下流の動翼翼列41とによって1つのタービン段落を構成している。
動翼40とダイアフラム外輪50との間、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間には、下流側への蒸気の漏洩を抑制するシール部60、70が設けられている。
また、蒸気タービン10には、蒸気入口管80が、外部ケーシング21および内部ケーシング20を貫通して設けられている。蒸気入口管80の端部は、ノズルボックス81に連通するように接続されている。なお、ノズルボックス81の出口に、第1段の静翼52が備えられている。
ノズルボックス81が備えられた位置よりも外側(タービンロータ30に沿う方向の外側であり、図1ではノズルボックス81よりも左側)の内部ケーシング20および外部ケーシング21の内周には、タービンロータ軸方向に沿って、複数のグランドシール部90が設けられている。これによって、内部ケーシング20および外部ケーシング21とタービンロータ30との間から外部への蒸気の漏洩を防止している。
次に、動翼40とダイアフラム外輪50との間のシール部60の構成について詳しく説明する。
図2は、第1の実施の形態の蒸気タービン10のシール部60の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。図2に示すように、動翼40の先端部42は、動翼40の背側および腹側に延出する板状の部材で構成され、具体的には、例えば、スナッバなどで構成される。
静翼52を支持するダイアフラム外輪50は、静翼52の直下流側の動翼40の先端部42との周囲に、ダイアフラム外輪50から下流側に延設された延設部54を備えている。この延設部54と先端部42との間には、半径方向に隙間を有している。延設部54は、環状に構成され、静止環状体として機能する。
延設部54の内周には、動翼40の先端部42側に延出して先端部42との間に微小隙間を形成するシールフィン55が設けられている。シールフィン55は、周方向に亘って設けられている。また、シールフィン55は、タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、図2には、シールフィン55を3段備えた一例を示している。
シールフィン55と先端部42との間の微小隙間は、内部ケーシング20や動翼40の熱伸びや遠心力による伸びなどを考慮して、シールフィン55が先端部42に接触しないように設定されている。
ダイアフラム外輪50は、延設部54の根元部から、周方向に亘って半径方向内側に突出した環状突条部56を有している。環状突条部56の下流側の端面56aと、動翼40の先端部42の上流側の端面42aとの間は、所定の距離をおいて離間されている。端面42aは、例えば、図2に示すように、タービンロータ軸方向に垂直な端面で構成される。
環状突条部56、延設部54および最も上流側のシールフィン55(以下、最上流シールフィン55aという。)によってキャビティ100が形成されている。このキャビティ100は空洞部として機能する。
ここで、図2に示すように、動翼40の先端部42の半径方向の厚さをTとし、環状突条部56の下流側の端面56aと先端部42の上流側の端面42aとの間のタービンロータ軸方向の距離をA1とし、環状突条部56の下流側の端面56aの半径方向の長さをH1とするとき、シール部60は、次の式(1)の関係を満足するように構成されている。
0.5×A1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×A1 …式(1)
0.5×A1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×A1 …式(1)
次に、シール部60における蒸気の流れを説明する。
蒸気入口管80を介して蒸気タービン10内に導かれ、静翼52を通過した主流の蒸気MSは、動翼40間を通過する蒸気とシールフィン55を通過する漏洩蒸気である蒸気LSに分岐される。その際、蒸気LSは、キャビティ100の入口で半径方向外側に偏向される。また、動翼40の先端部42の上流側が淀み点となり、この淀み点を迂回するように、蒸気LSは、さらに偏向が助長され、キャビティ100の内壁に沿った主渦Vaを形成する。
主渦Vaの反転渦として、キャビティ100内の、延設部54、最上流シールフィン55aおよび動翼40の先端部42のよって囲まれる空間に副渦Vbを形成する。副渦Vbは、時計回りの渦となり、最上流シールフィン55aの上流側の面57近傍で、半径方向外側から半径方向内側に向かう流れが形成される。副渦Vbの半径方向内側に向かう流れが、最上流シールフィン55aと動翼40の先端部42との微小間隙を通過する際に縮流効果を発揮し、流量係数が低減されて漏洩流量が抑制される。この縮流効果は、キャビティ100の内部に発生する渦の大きさや位置により変化する。
このように、主渦Vaおよび副渦Vbを安定して形成することで、漏洩流量を抑制し、タービン効率を向上することができる。
次に、前述した式(1)を満たすことが好ましい理由について説明する。
図3は、タービン段落におけるタービン効率の増加効率を示した図である。ここでは、主渦Vaおよび副渦Vbを安定して形成するために、キャビティ100の各種軸方向寸法と高さHとの関係に注目し、それらを変化させてタービン効率の増加効率を調べた。なお、図3の結果は、実験によって得られたものである。
なお、図3の横軸のH1、TおよびA1は、前述した式(1)のそれらと同じことを示す。図3の縦軸は、「(H1−T/2)/A1」との関係で、タービン段落において増加したタービン効率の増加効率を示している。図3に示すように、「(H1−T/2)/A1」が0.5以上2.5以下において、タービン効率の向上がみられる。
この結果から、式(1)の関係式が得られた。式(1)は、キャビティ100の形状を適切に決定するためのものであり、主渦Vaの形成される範囲と渦形状もこれによって決定される。
キャビティ100内に定在する渦は、半径方向に長軸を有する楕円形状となることを考慮し、距離A1に対して長さH1を大きく設定している。これによって、主渦Vaの安定化を図っている。また、蒸気LSの流量の低減効果に加え、主渦Vaがキャビティ100内を安定して占有することにより、蒸気MSからキャビティ100に非定常的に出入りする蒸気の流れを抑制する効果も得られる。
キャビティ100内に流入し、再び流出する非定常流れは、空間平均および時間平均すると差し引き「0」となるが、再流出流れFrの半径方向内側の速度成分が増長すると、タービン段落の効率が低下する。しかしながら、上記したように、式(1)を満足することで、蒸気MSからキャビティ100に非定常的に出入りする蒸気の流れを抑制し、タービン効率の低下を抑制することができる。
ここで、動翼40の先端部42の内周42bの半径R1は、環状突条部56の内周56bの半径R2以上であることが好ましい。これによって、主流の蒸気MSとの混合時に主流を乱す、再流出流れFrの半径方向の速度成分が低減され、タービン効率の低下を抑制できる。
次に、副渦Vbが前述した縮流効果をさらに高めるためには、次の式(2)を満たすことが好ましい。
B1 ≦ H1−T ≦ 5×B1 …式(2)
B1 ≦ H1−T ≦ 5×B1 …式(2)
ここで、B1は、図2に示すように、動翼40の先端部42の上流側の端面42aと、最上流シールフィン55aの上流側の面57とのタービンロータ軸方向の距離である。
キャビティ100内に流入する流れは、軸方向速度成分を有しており、また、副渦Vbの強さは主渦Vaよりも小さいため、主渦Vaが副渦Vbを最上流シールフィン55a側に押し付ける。これによって、副渦Vbの半径方向幅を副渦Vbの軸方向幅で除した値は、主渦Vaにおけるその値よりも大きくなる。
副渦Vbの形成のためには、主渦Vaと反対側に、副渦Vbの軸方向幅を制限するための突き当たり壁面が必要である。ここでは、突き当たり壁面として最上流シールフィン55aが機能している。この壁面が、主渦Vaの軸方向幅を副渦Vbの軸方向幅で除した軸方向幅比が2程度となる位置に配置されるときに、最も副渦Vbが形成されやすい結果が数値流体力学(CFD)の解析から得られている。
この結果および式(1)から式(1−A)の関係式が得られる。
0.5×2×B1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×2×B1 …式(1−A)
0.5×2×B1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×2×B1 …式(1−A)
式(1−A)の関係式は、式(1−B)の関係式に書き換えられる。
B1 ≦ H1−T/2 ≦ 5×B1 …式(1−B)
B1 ≦ H1−T/2 ≦ 5×B1 …式(1−B)
ここで、副渦Vbが形成される空間高さは、「H1−T」である。また、Tは、H1に比べて非常に小さいため、式(1−B)の「H1−T/2」は、「H1−T」と近似でき、上記した式(2)が得られる。
前述したように、式(1)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができるが、さらに式(2)を満たすことで、縮流効果を高めて漏洩流量をさらに抑制することができる。
ここで、キャビティ100の入口のタービンロータ軸方向の寸法にも相当する距離A1が、先端部42の厚さTに対して小さすぎると、先端部42の上流側が、キャビティ100内へ蒸気が流入する際の障壁となる。また、キャビティ100の入口が絞られることで、半径方向の流速成分が増加し、キャビティ100内での渦生成が抑制される。そこで、次の式(3)の関係式を満たすことが好ましい。
A1 ≧ T …式(3)
A1 ≧ T …式(3)
式(1)を満たすことで、前述したように、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができるが、さらに式(3)を満たすことで、的確な主渦Vaを形成することができる。
上記したように、第1の実施の形態の蒸気タービン10によれば、少なくとも前述した式(1)を満たすようにシール部60を構成することで、漏洩流量を低減し、タービン効率を向上させることができる。
なお、シール部60は、式(1)以外にも、式(1)および式(2)、式(1)および式(3)を満たすように構成されることが好ましい。さらには、シール部60は、式(1)、式(2)および式(3)のすべてを満たすように構成されることがさらに好ましい。
ここで、動翼40の先端部42の上流側の端面42aの形状は、前述したタービンロータ軸方向に垂直な端面形状に限られるものではない。図4は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の、他の構成の動翼40の先端部42を備えるシール部60の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。
図4に示すように、動翼40の先端部42の上流側の端面42aを、例えば、下流に行くに伴って、半径方向外側から半径方向内側に向かって傾斜する傾斜面で構成されてもよい。このように端面42aを形成することで、主流の蒸気MSとの混合時に主流を乱す、再流出流れFrの半径方向の速度成分が低減され、タービン効率の低下を抑制できる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態の蒸気タービン11のシール部70の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。第2の実施の形態では、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間から下流側への蒸気の漏洩を抑制するシール部70の構成について説明する。なお、第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。なお、シール部70は、図1にも示されている。
図5は、第2の実施の形態の蒸気タービン11のシール部70の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。第2の実施の形態では、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間から下流側への蒸気の漏洩を抑制するシール部70の構成について説明する。なお、第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。なお、シール部70は、図1にも示されている。
図5に示すように、ダイアフラム内輪51に対向するタービンロータ30は、小径部32および大径部33を有する。ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間には、半径方向に隙間を有している。ダイアフラム内輪51は、環状に構成され、静止環状体として機能する。
ダイアフラム内輪51の内周には、タービンロータ30側に延出して大径部33との間に微小隙間を形成するシールフィン58が設けられている。シールフィン58は、周方向に亘って設けられている。また、シールフィン58は、タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、図5には、シールフィン58を4段備えた一例を示している。
大径部33との間の微小隙間は、ダイアフラム内輪51やタービンロータ30の熱伸びや遠心力による伸びなどを考慮して、シールフィン58が大径部33に接触しないように設定されている。
ダイアフラム内輪51の上流側の端部には、周方向に亘って半径方向内側に突出し、半径方向に間隙Cを有して小径部に対向する環状突条部59が形成されている。環状突条部59の下流側の端面59aと、大径部33の上流側の端面33aとの間は、所定の距離をおいて離間されている。環状突条部59の内周59bの半径R3は、大径部33の半径R4以下に設定されている。
環状突条部59、ダイアフラム内輪51および最も上流側のシールフィン58(以下、最上流シールフィン58aという。)によってキャビティ110が形成されている。このキャビティ110は空洞部として機能する。
ここで、図5に示すように、大径部33の上流側の端面33aと環状突条部59の下流側の端面59aとの間のタービンロータ軸方向の距離をA2とし、環状突条部59の下流側の端面59aの半径方向の長さをH2とし、大径部33の半径R4と環状突条部59の内周59bの半径R3との半径差をWとする。
このような構成において、タービンロータ30とダイアフラム内輪51との間隙Cを通過する流れは、距離A2の間隙から半径方向外側に偏向しながらキャビティ110内に流入する。
主流の蒸気MSから分岐した蒸気LSが間隙Cを通過する際には、回転するタービンロータ30の表面の境界層によって強い旋回成分が生じる。これは、前述した第1の実施の形態において、静翼52の出口で軸方向速度に対して5倍程度の強い旋回成分を有しているのと同じ条件である。そのため、タービン段落におけるタービン効率の増加効率の特性は、図3に示したものと同様であり、キャビティ110内に形成される主渦Vaおよび副渦Vbの流動形態は、第1の実施の形態において説明した主渦Vaおよび副渦Vbの流動形態と同様である。
そのため、シール部70は、次の式(4)の関係を満足するように構成されている。
0.5×A2 ≦ H2−W/2 ≦ 2.5×A2 …式(4)
0.5×A2 ≦ H2−W/2 ≦ 2.5×A2 …式(4)
式(4)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができる。なお、本実施の形態におけるH2、A2、Wは、それぞれ第1の実施の形態におけるH1、A1、Tに対応する。
また、式(4)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができるが、さらに式(5)を満たすことが好ましい。
B2 ≦ H2−W ≦ 5×B2 …式(5)
B2 ≦ H2−W ≦ 5×B2 …式(5)
ここで、B2は、大径部33の上流側の端面33aと、最上流シールフィン58aの上流側の面120とのタービンロータ軸方向の距離である。
式(5)を満たすことで、第1の実施の形態における式(2)を満たすことで得られる効果と同様に、縮流効果を高めて漏洩流量をさらに抑制することができる。なお、本実施の形態におけるB2は、第1の実施の形態におけるB1に対応する。
ここで、キャビティ110の入口のタービンロータ軸方向の寸法にも相当する距離A2が、半径差Wに対して小さすぎると、大径部33の上流側が、キャビティ110内へ蒸気が流入する際の障壁となる。また、キャビティ110の入口が絞られることで、半径方向の流速成分が増加し、キャビティ110内での渦生成が抑制される。そこで、次の式(6)の関係式を満たすことが好ましい。
A2 ≧ W …式(6)
A2 ≧ W …式(6)
前述した式(4)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができるが、さらに式(6)を満たすことで、的確な主渦Vaを形成することができる。
第2の実施の形態の蒸気タービン11によれば、少なくとも上記した式(4)を満たすようにシール部70を構成することで、漏洩流量を低減し、タービン効率を向上させることができる。
なお、シール部70は、式(4)以外にも、式(4)および式(5)、式(4)および式(6)を満たすように構成されることが好ましい。さらには、シール部70は、式(4)、式(5)および式(6)のすべてを満たすように構成されることがさらに好ましい。
ここで、環状突条部59の構成は、前述した構成に限られるものではない。例えば、環状突条部59の内周側において、内周59bから大径部33の半径R4以上に相当する部分を軟切削材で構成してもよい。軟切削材は、例えば、NiCrAl合金などのアブレーダブル材料などで構成される。
例えば、蒸気タービン11の運転の際、過渡的な熱変形によって、タービンロータ30とダイアフラム内輪51との相対的なタービンロータ軸方向の位置関係が変化し、環状突条部59が大径部33に接触することも考えられる。この場合、上記したように、環状突条部59の内周側を軟切削材で構成することで、環状突条部59が大径部33に接触した場合でも、大きなロータ振動を発生することなく、蒸気タービン11の運転を継続することができる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態の蒸気タービン12のシール部70の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。第3の実施の形態では、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間から下流側への蒸気の漏洩を抑制するシール部70の構成について説明する。なお、第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様にシール部70の構成について説明するが、その構成は、第2の実施の形態の構成と異なる。また、第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
図6は、第3の実施の形態の蒸気タービン12のシール部70の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。第3の実施の形態では、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間から下流側への蒸気の漏洩を抑制するシール部70の構成について説明する。なお、第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様にシール部70の構成について説明するが、その構成は、第2の実施の形態の構成と異なる。また、第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
図6に示すように、タービンロータ30は、半径方向外側に周方向に亘って突出されたロータディスク31を有する。タービンロータ30との間に半径方向に隙間を有してダイアフラム内輪51が設けられている。ダイアフラム内輪51は、環状に構成され、静止環状体として機能する。また、ロータディスク31の下流側の端面31aと、ダイアフラム内輪51の上流側の端面51aとの間は、所定の距離をおいて離間されている。端面51aは、例えば、図6に示すように、タービンロータ軸方向に垂直な端面で構成される。
タービンロータ30の外周には、ダイアフラム内輪51側に延出してダイアフラム内輪51との間に微小隙間を形成するシールフィン130が設けられている。シールフィン130は、周方向に亘って設けられている。また、シールフィン130は、タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、図6には、シールフィン130を2段備えた一例を示している。
ダイアフラム内輪51との間の微小隙間は、ダイアフラム内輪51やタービンロータ30の熱伸びや遠心力による伸びなどを考慮して、シールフィン130がダイアフラム内輪51に接触しないように設定されている。
ロータディスク31、タービンロータ30および最も上流側のシールフィン130(以下、最上流シールフィン130aという。)によってキャビティ140が形成されている。このキャビティ140は空洞部として機能する。
ここで、図6に示すように、ダイアフラム内輪51の上流側の端面51aとロータディスク31の下流側の端面31aとの間のタービンロータ軸方向の距離をA3とし、ロータディスク31の下流側の端面31aの半径方向の長さをH3とし、ダイアフラム内輪51の半径方向の厚さをSとする。
このような構成において、動翼40を通過した主流通路の内周に沿った蒸気MSの一部は、シールフィン130とダイアフラム内輪51との間を通過する漏洩蒸気である蒸気LSとして分岐する。蒸気LSは、半径方向外側に偏向されながら、距離A3の間隙からキャビティ140内に流入する。
キャビティ140内では、タービンロータ30の外周面に近接した領域で、蒸気LSに旋回成分が与えられる。しかしながら、タービンロータ30の外周面に近接した領域からダイアフラム内輪51に到達するまでに、ほぼ軸方向成分が主の流れになる。
キャビティ140内において、シールフィン130が回転する系となるが、タービンロータ30から見た相対系で考えれば、旋回流がキャビティ140およびシールフィン130とダイアフラム内輪51との間に流入する形態となる。そのため、タービン段落におけるタービン効率の増加効率の特性は、図3に示したものと同様であり、キャビティ140内に形成される主渦Vaおよび副渦Vbの流動形態は、第1の実施の形態において説明した主渦Vaおよび副渦Vbの流動形態と同様である。
そのため、シール部70は、次の式(7)の関係を満足するように構成されている。
0.5×A3 ≦ H3−S/2 ≦ 2.5×A3 …式(7)
0.5×A3 ≦ H3−S/2 ≦ 2.5×A3 …式(7)
式(7)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができる。なお、本実施の形態におけるH3、A3、Sは、それぞれ第1の実施の形態におけるH1、A1、Tに対応する。
また、式(7)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができるが、さらに式(8)を満たすことが好ましい。
B3 ≦ H3−S ≦ 5×B3 …式(8)
B3 ≦ H3−S ≦ 5×B3 …式(8)
ここで、B3は、ダイアフラム内輪51の上流側の端面51aと、最上流シールフィン130aの上流側の面131とのタービンロータ軸方向の距離である。
式(8)を満たすことで、第1の実施の形態における式(2)を満たすことで得られる効果と同様に、縮流効果を高めて漏洩流量をさらに抑制することができる。なお、本実施の形態におけるB3は、第1の実施の形態におけるB1に対応する。
ここで、キャビティ140の入口のタービンロータ軸方向の寸法にも相当する距離A3が、厚さSに対して小さすぎると、ダイアフラム内輪51の上流側が、キャビティ140内へ蒸気が流入する際の障壁となる。また、キャビティ140の入口が絞られることで、半径方向の流速成分が増加し、キャビティ140内での渦生成が抑制される。そこで、次の式(9)の関係式を満たすことが好ましい。
A3 ≧ S …式(9)
A3 ≧ S …式(9)
前述した式(7)を満たすことで、漏洩流量を抑制し、タービン効率の低下を抑制することができるが、さらに式(9)を満たすことで、的確な主渦Vaを形成することができる。
ここで、ダイアフラム内輪51の外周51bの半径R5は、ロータディスク31の外周31bの半径R6以下であることが好ましい。これによって、主流の蒸気MSとの混合時に主流を乱す、再流出流れFrの半径方向の速度成分が低減され、タービン効率の低下を抑制できる。
第3の実施の形態の蒸気タービン12によれば、少なくとも上記した式(7)を満たすようにシール部70を構成することで、漏洩流量を低減し、タービン効率を向上させることができる。
なお、シール部70は、式(7)以外にも、式(7)および式(8)、式(7)および式(9)を満たすように構成されることが好ましい。さらには、シール部70は、式(7)、式(8)および式(9)のすべてを満たすように構成されることがさらに好ましい。
ここで、ダイアフラム内輪51の上流側の端面51aの形状は、前述したタービンロータ軸方向に垂直な端面形状に限られるものではない。図7は、第3の実施の形態の蒸気タービン12の、他の構成のダイアフラム内輪51を備えるシール部70の鉛直方向の断面を模式的に示した図である。
図7に示すように、ダイアフラム内輪51の上流側の端面51aを、例えば、下流に行くに伴って、半径方向内側から半径方向外側に向かって傾斜する傾斜面で構成されてもよい。このように端面51aを形成することで、主流の蒸気MSとの混合時に主流を乱す、再流出流れFrの半径方向の速度成分が低減され、タービン効率の低下を抑制できる。
なお、上記した実施の形態では、蒸気タービン10として高圧タービンを例示して説明したが、本実施の形態の構成は、例えば、超高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンなどに適用することができる。また、本実施の形態の蒸気タービンは、前述したシール部60(第1の実施の形態)およびシール部70(第2または第3の実施の形態)の少なくとも一方を備えていればよい。シール部60(第1の実施の形態)およびシール部70(第2または第3の実施の形態)の双方を備えてもよい。
以上説明した実施形態によれば、シール部における漏洩流量を低減し、タービン効率を向上させることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,11,12…蒸気タービン、20…内部ケーシング、21…外部ケーシング、30…タービンロータ、31…ロータディスク、31a,33a,42a,51a,56a,59a…端面、31b,51b…外周、32…小径部、33…大径部、40…動翼、41…動翼翼列、42…先端部、42b,56b,59b…内周、50…ダイアフラム外輪、51…ダイアフラム内輪、52…静翼、53…静翼翼列、54…延設部、55,58,130…シールフィン、55a,58a,130a…最上流シールフィン、56,59…環状突条部、57,120…面、60,70…シール部、80…蒸気入口管、81…ノズルボックス、90…グランドシール部、100,110,140…キャビティ。
Claims (14)
- ケーシング内に貫設されたタービンロータに周方向に植設された動翼と、
前記動翼の先端部との間に半径方向に隙間を有して設けられた静止環状体と、
タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、前記静止環状体の内周から前記動翼の先端部側に延出して前記先端部との間に微小隙間を形成するシールフィンと、
前記動翼の先端部の上流側の端面と上流側に所定の距離を有し、前記静止環状体から半径方向内側に突出した環状突条部と、
前記静止環状体、最も上流側の前記シールフィンおよび前記環状突条部によって形成された空洞部と
を備え、
前記動翼の先端部の上流側の端面と前記環状突条部の下流側の端面との間のタービンロータ軸方向の距離をA1、前記環状突条部の下流側の端面の半径方向の長さをH1、前記動翼の先端部の半径方向の厚さをTとするとき、次の式(1)の関係を満たすことを特徴とする軸流タービン。
0.5×A1 ≦ H1−T/2 ≦ 2.5×A1 …式(1) - 前記動翼の先端部の上流側の端面と、最も上流側の前記シールフィンの上流側の面とのタービンロータ軸方向の距離をB1とするとき、次の式(2)の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の軸流タービン。
B1 ≦ H1−T ≦ 5×B1 …式(2) - 前記距離A1と前記厚さTとが次の式(3)の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2記載の軸流タービン。
A1 ≧ T …式(3) - 前記動翼の先端部の上流側の端面が、下流に行くに伴って、半径方向外側から半径方向内側に向かって傾斜する傾斜面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の軸流タービン。
- 前記動翼の先端部の内周の半径が、前記環状突条部の内周の半径以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の軸流タービン。
- ケーシング内に貫設され、小径部および大径部を有するタービンロータと、
前記タービンロータとの間に半径方向に隙間を有して設けられた静止環状体と、
タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、前記静止環状体の内周から前記タービンロータ側に延出して前記タービンロータの大径部との間に微小隙間を形成するシールフィンと、
前記タービンロータの大径部の上流側の端面と上流側に所定の距離を有し、前記静止環状体から半径方向内側に突出し、半径方向に隙間を有して前記タービンロータの小径部に対向する環状突条部と、
前記静止環状体、最も上流側の前記シールフィンおよび前記環状突条部によって形成された空洞部と
を備え、
前記環状突条部の内周の半径が、前記タービンロータの大径部の半径以下であり、
前記タービンロータの大径部の上流側の端面と前記環状突条部の下流側の端面との間のタービンロータ軸方向の距離をA2、前記環状突条部の下流側の端面の半径方向の長さをH2、前記タービンロータの大径部の半径と前記環状突条部の内周の半径との半径差をWとするとき、次の式(4)の関係を満たすことを特徴とする軸流タービン。
0.5×A2 ≦ H2−W/2 ≦ 2.5×A2 …式(4) - 前記タービンロータの大径部の上流側の端面と、最も上流側の前記シールフィンの上流側の面とのタービンロータ軸方向の距離をB2とするとき、次の式(5)の関係を満たすことを特徴とする請求項6記載の軸流タービン。
B2 ≦ H2−W ≦ 5×B2 …式(5) - 前記距離A2と前記半径差Wとが次の式(6)の関係を満たすことを特徴とする請求項6または7記載の軸流タービン。
A2 ≧ W …式(6) - 前記環状突条部の内周側において、内周から前記タービンロータの大径部の半径以上に相当する部分が軟切削材で構成されたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載の軸流タービン。
- ケーシング内に貫設されたタービンロータと、
前記タービンロータとの間に半径方向に隙間を有して設けられた静止環状体と、
タービンロータ軸方向に少なくとも1段設けられ、前記タービンロータの外周から前記静止環状体側に延出して前記静止環状体との間に微小隙間を形成するシールフィンと、
前記静止環状体の上流側の端面と上流側に所定の距離を有し、前記タービンロータから半径方向外側に周方向に亘って突出したロータディスクと、
前記ロータディスク、最も上流側の前記シールフィンおよび前記タービンロータによって形成された空洞部と
を備え、
前記静止環状体の上流側の端面と前記ロータディスクの下流側の端面との間のタービンロータ軸方向の距離をA3、前記ロータディスクの下流側の端面の半径方向の長さをH3、前記静止環状体の半径方向の厚さをSとするとき、次の式(7)の関係を満たすことを特徴とする軸流タービン。
0.5×A3 ≦ H3−S/2 ≦ 2.5×A3 …式(7) - 前記静止環状体の上流側の端面と、最も上流側の前記シールフィンの上流側の面とのタービンロータ軸方向の距離をB3とするとき、次の式(8)の関係を満たすことを特徴とする請求項10記載の軸流タービン。
B3 ≦ H3−S ≦ 5×B3 …式(8) - 前記距離A3と前記厚さSとが次の式(9)の関係を満たすことを特徴とする請求項10または11記載の軸流タービン。
A3 ≧ S …式(9) - 前記静止環状体の上流側の端面が、下流に行くに伴って、半径方向内側から半径方向外側に向かって傾斜する傾斜面であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載の軸流タービン。
- 前記静止環状体の外周の半径が、前記ロータディスクの外周の半径以下であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項記載の軸流タービン。
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