JP2009036118A - 軸流排気型タービン - Google Patents

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日出夫 魚矢
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Abstract

【課題】 軸流排気室における圧力損失を軽減し、圧力回復量を増加させるとともに、製造コストの増大を防止することができる軸流排気型タービンを提供する。
【解決手段】 回転軸線Cに沿う方向に流体が流れることにより回転駆動される複数段の動翼10,10Lを含む排気タービン部2と、動翼10,10Lを回転駆動した流体が流入する軸流排気室4と、を備え、軸流排気室4の外周側壁面21は、排気タービン部2における最も下流に配置された動翼10Lの下流側から、回転軸線Cに対して約15°以上の角度で、流体流れの下流側に向かって径方向外側に傾斜していることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、タービン、特に軸流排気型の蒸気タービンに用いて好適な軸流排気型タービンに関する。
従来、軸流蒸気タービンなどの軸流排気型タービンでは、排気タービン部出口から流出した蒸気流などの流体流の圧力を回復させる軸流排気室が、排気タービン部の下流側に配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上述の軸流排気室による圧力回復性能は、排気タービン部に設けられた動翼のうちの最も下流側に配置されたタービン動翼(以下、タービン最終動翼と表記する。)より下流側の外壁面形状と内壁面形状、および、排気タービン部出口面積と軸流排気室出口面積との断面積比などのパラメータにより左右されることが知られている。
特開2002−327604号公報
近年では、軸流蒸気タービンにおけるタービン最終動翼(例えば高圧および低圧排気タービンを備える軸流蒸気タービンの場合には低圧排気タービンのタービン最終動翼)は、長翼化するとともに、高周速化する傾向にある。特に、動翼の先端部では高周速化する傾向が顕著になっている。すると、上述のタービン最終動翼の下流側、つまり排気タービン部の出口において衝撃波が発生する可能性が高くなる。
このような衝撃波が発生すると、従来の軸流蒸気タービンで用いられていた軸流排気室の形状では、十分な圧力回復が得られないという問題があった。
さらに、タービン動翼の長翼化が図られると、排気タービン部や軸流排気室の径寸法も大きくなり、軸流排気型タービンの製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、軸流排気室における圧力損失を軽減し、圧力回復量を増加させるとともに、製造コストの増大を防止することができる軸流排気型タービンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の軸流排気型タービンは、回転軸線に沿う方向に流体が流れることにより回転駆動される複数段の動翼を含む排気タービン部と、前記動翼を回転駆動した前記流体が流入する軸流排気室と、を備え、前記軸流排気室の外周側壁面は、前記排気タービン部における最も下流に配置された前記動翼の下流側から、前記回転軸線に対して約15°以上の角度で、前記流体流れの下流側に向かって前記径方向外側に傾斜していることを特徴とする。
本発明によれば、軸流排気室における流体が流れる流路断面積は、最も下流に配置された動翼の下流側である軸流排気室の入口から拡大している。そのため、動翼を回転駆動させた流体は、軸流排気室に流入すると同時に流速が低下し、衝撃波の発生が抑制される。
さらに、最も下流に配置された動翼の下流側から軸流排気室の外周側壁面を、約15°以上の角度で傾斜させているため、動翼を回転駆動させた流体は、軸流排気室に流入すると流速がより大きく低下することになり、衝撃波の発生が抑制される。
このように、本発明に係る軸流排気型タービンの軸流排気室は、衝撃波の発生を抑制することで軸流排気室における圧力損失量を抑えることができ、従来の軸流排気室と比較して、軸流排気室に流入した流体の静圧回復量を増加させることができる。
軸流排気室の外周側壁面の傾斜を、従来の軸流排気室に係る傾斜より大きくすることで、軸流排気室における入口側面積と出口側面積との比が等しい場合、本発明に係る軸流排気型タービンの軸流排気室は、従来の軸流排気室と比較して回転軸線に沿う方向の長さを短くできる。そのため、軸流排気型タービンをコンパクトにすることができ、製造コストの増大を防止することができる。
上記発明においては、前記軸流排気室の内部には、前記回転軸線の周りに内周側壁面が設けられ、該内周側壁面は、前記流体流れの下流側に向かって前記径方向外側に傾斜していることが望ましい。
本発明によれば、内周側壁面を傾斜させることにより、軸流排気室の入口側面積と出口側面積との比が設定しやすくなる。
上記発明においては、前記軸流排気室の外周側壁面には、前記流体流れの上流側に第1傾斜部と、下流側に第2傾斜部と、が設けられ、前記第1傾斜部は、前記第2傾斜部よりも傾斜角が大きいことが望ましい。
本発明によれば、傾斜角の大きな第1傾斜部を流体流れの上流側、つまり軸流排気室の入口近傍に配置することにより、軸流排気室の入口近傍における流路面積が下流側に向かって速やかに拡大する。そのため、軸流排気室に流入した流体流れは速やかに減速され、衝撃波の発生が抑制される。
上記発明においては、前記最も下流に配置された動翼と対向する前記排気タービン部の外周側壁面は、前記最も下流に配置された動翼の上流側から下流に向かって、前記軸流排気室の外周側壁面と略同じ傾斜で、前記軸流排気室の外周側壁面と略連続するように延びていることが望ましい。
本発明によれば、軸流排気室の入口近傍において流路面積が急激に変化しないため、流体の流れを乱すことなく、流速を低下させることができる。そのため、流れの乱れによる圧力損失の発生を防止することができる。
本発明の軸流排気型タービンによれば、軸流排気室における流体が流れる流路断面積を、最も下流に配置された動翼の下流側である軸流排気室の入口から拡大しているため、軸流排気室における圧力損失を軽減し、圧力回復量を増加させるとともに、製造コストの増大を防止するという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る軸流排気型の蒸気タービンについて図1から図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る蒸気タービンの概略を説明する模式図である。
蒸気タービン(軸流排気型タービン)1には、図1に示すように、蒸気の供給を受けて回転駆動されるタービン部(排気タービン部)2と、タービン部2を回転軸線C回りに回転可能に支持する回転軸3と、タービン部2から排出された蒸気が流入する軸流排気室4と、が設けられている。
なお、タービン部2は、図1に示すように単段のタービン部2を備える形式に限られることなく、高圧タービン部と低圧タービン部とを組み合わせたもの等、公知の形式に適用することができ、特に限定するものではない。このような構成のタービン部2を適用する場合には、蒸気流れにおける最も下流側に配置され、軸流排気室4の直前に配置された低圧タービン部が本実施形態で説明するタービン部2に相当する。
タービン部2は、ボイラや過熱器などの蒸気供給部から供給された蒸気により回転駆動されるものである。
タービン部2には、図1に示すように、蒸気の供給を受けて回転駆動力を発生させる動翼10と静翼11とが設けられている。
動翼10は、回転軸3に取り付けられているとともに、回転軸線C方向に複数の段を構成するように配置されている。これらの動翼10のうち、蒸気流れの最も下流側に配置された動翼10を最終段動翼10Lと表記する。静翼11は、タービン部2を覆うケーシング15に取り付けられているとともに、回転軸線C方向に複数の段を構成するように配置されている。
動翼10の段と、静翼11の段とは回転軸線C方向に沿って交互に配置され、最終段動翼10Lが最も蒸気流れの下流側に配置されている。
タービン部2の出口近傍領域、つまり、最終段動翼10Lと対向する領域におけるケーシング15の内周面である動翼外周側壁面16は、回転軸線Cと略沿う方向に延びる略円筒状の形状に形成されている。さらに、タービン部2の入口領域および中央領域におけるケーシング15の内周面と動翼外周側壁面16との間、つまり最終段動翼10Lと最終段動翼10Lの上流側に隣接して配置された静翼11との間に対向する部分には径方向外側に延びる段差面17が形成されている。
なお、タービン部2において蒸気の流路面積は、蒸気流れの上流側から下流側に向かって、広くなるように形成されている。そのため、動翼10および静翼11は、蒸気流れの上流側から下流側に向かって、径方向の長さである翼高さが高くなるように形成されている。言い換えると、タービン部2における蒸気流入側の段に配置された動翼10および静翼11と比較して、蒸気流出側の段には、翼高さが高い動翼10および静翼11が配置されている。
回転軸3は略円柱状の部材であって、タービン部2を回転可能に支持するとともに、動翼10により回転駆動されるものである。回転軸3には、上述のように回転軸線Cに沿って複数段の動翼10が取り付けられている。
例えば、本実施形態の蒸気タービン1を発電設備に用いる場合には、タービン部2で発生された回転駆動力は、回転軸3を介して発電機に伝達される。
軸流排気室4は、タービン部2から排出された蒸気流れの静圧を回復させる環状ディフューザであって、タービン部2から流出した蒸気を復水器(図示せず)に導くものである。軸流排気室4は、径方向外側に配置された外周側壁面21と、径方向内側に配置された内周側壁面22とから主に構成され、回転軸線Cに沿う方向の長さが、最終段動翼10Lの翼高さに対して約2.4倍以下となるように構成されている。
外周側壁面21はケーシング15の一部を構成し、蒸気流れの下流側に向かって径方向外側である回転軸線Cから離れる方向に傾斜する略円錐状の壁面である。具体的には、回転軸線Cに対して約20°の角度で径方向外側に傾斜する壁面である。
外周側壁面21は最終段動翼10Lの下流側、つまりタービン部2の出口直後から傾斜するように構成され、軸流排気室4の出口に至るまで略直線状に延びている。
内周側壁面22は軸流排気室4の内部に配置され、外周側壁面21と同様に、蒸気流れの下流側に向かって径方向外側である回転軸線Cから離れる方向に傾斜する略円錐状の壁面である。
具体的には、タービン部2の出口面積と、軸流排気室4の出口面積との面積比が約1.8倍程度になるように、内周側壁面22の傾斜角が定められている。
このように、内周側壁面22の傾斜角を定めることで、軸流排気室4内を流れる蒸気が、外周側壁面21から剥離することを防止することができ、ストールの発生を防止することができる。
次に、上記の構成からなる蒸気タービン1における作用について説明する。
図1および2に示すように、タービン部2に供給された蒸気は、静翼11および動翼10の間を流れることにより、動翼10を回転駆動させる。最終段動翼10Lを通過した蒸気は、タービン部2から軸流排気室4に流入し、外周側壁面21に沿って下流側に向かって流れる。
外周側壁面21は軸流排気室4の入口から傾斜しているため、蒸気流れの流速は、軸流排気室4の入口から低下し、特に図1における点線で囲まれた領域で発生しやすい衝撃波の発生が抑制される。その後、蒸気流れは、下流側つまり軸流排気室4の出口側に向かって流れるにともない、軸流排気室4の流路断面積が増加するため、その流速が低下して静圧が回復される。静圧が回復された蒸気は軸流排気室4の出口から復水器に流入する。
図2は、図1の軸流排気室における蒸気流れの全圧および静圧の変化を表すグラフである。図3は、従来の軸流排気室における蒸気流れの全圧および静圧の変化を表すグラフである。
図2および図3における横軸は、軸流排気室における回転軸線Cに沿う方向の位置を表し、左端が軸流排気室4の入口端、つまりタービン部2の出口を示しており、右端が軸流排気室4の出口端を示している。縦軸は、蒸気流れにおける圧力を表している。
軸流排気室4における蒸気流れの静圧は、図2における実線で示すように、軸流排気室4の入口端から出口端に向かって継続的に増加している。つまり、部分的にであっても減少することなく増加している。ここで、静圧の増加量、つまり静圧回復量は図2における矢印で示されている。
一方で、従来の軸流排気室、つまり回転軸線Cに対する外周側壁面の傾きが約8°の軸流排気室に係る静圧は、図3における実線で示すように、軸流排気室4の入口端で一度減少し、その後出口端に向かって増加している。静圧回復量は、同様に、図3における矢印で示されている。
そのため、本実施形態の軸流排気室4における蒸気流れの静圧回復量は、図2および図3に示すように、従来の軸流排気室に係る静圧回復量と比較して大きくなっている。
さらに、軸流排気室4における蒸気流れの全圧は、図2における点線で示すように、軸流排気室4の入口近傍で一度大きく減少し、その後、出口側に向かって緩やかに減少している。ここで、入口近傍における全圧の減少は、後述する従来の軸流排気室における入口近傍における全圧の減少と比較して、減少量が少なく抑えられている。
一方で、従来の軸流排気室に係る全圧は、図3における点線で示すように、軸流排気室4の入口端で大きく減少し、その後、出口側に向かって緩やかに減少している。
従来の軸流排気室に係る入口端における大きな全圧の減少は、軸流排気室4の入口近傍、つまり最終段動翼10の径方向外側の後流側に発生する衝撃波によるものと考えられる。言い換えると、本実施形態の軸流排気室4では、上述の衝撃波の発生が抑制されているため、全圧の減少が抑制されている。
そのため、上述のように軸流排気室4の入口近傍において、静圧の減少が発生せず、静圧回復量が大きくなる。
本実施形態の軸流排気室4では、外周側壁面21が最終段動翼10の後流側の直後から径方向外側に約20°の角度で傾斜しているため、軸流排気室4の流路断面積は、従来の軸流排気室と比較して、急激に広くなる。すると、軸流排気室4に流入した蒸気流れの流速は、従来の軸流排気室と比較して速やかに低下することから、本実施形態の軸流排気室4は、衝撃波の発生を抑制する効果を奏すると同時に、蒸気流れの静圧を速やかに回復させる効果を奏する。
図4は、軸流排気室の外周側壁面の傾斜角と、全圧損失の関係を説明するグラフである。図4における横軸は、回転軸線Cに対する外周側壁面21の傾斜角を示すものであり、縦軸は、軸流排気室4における蒸気流れの全圧損失を示すものである。
軸流排気室4に係る全圧損失は、外周側壁面21の傾斜角が従来の傾斜角8°から約15°を経て約20°を超えても減少し続けることが、図4のグラフに示されている。つまり、外周側壁面21の傾斜角が大きくなるにつれて、上述の衝撃波の発生が抑制されるため、全圧損失が減少することが示されている。
上記の構成によれば、軸流排気室4における蒸気が流れる流路断面積は、最も下流に配置された最終段動翼10Lの下流側である軸流排気室4の入口から拡大している。そのため、動翼10を回転駆動させた蒸気は、軸流排気室4に流入すると同時に流速が低下し、衝撃波の発生が抑制される。
さらに、最も下流に配置された最終段動翼10Lの下流側から軸流排気室4の外周側壁面21を、約15°以上の角度である約20°以上の角度で傾斜させているため、動翼10を回転駆動させた蒸気は、軸流排気室4に流入すると流速がより大きく低下することになり、衝撃波の発生が抑制される。
このように、本実施形態に係る蒸気タービン1の軸流排気室4は、衝撃波の発生を抑制することで軸流排気室4における圧力損失量を抑えることができ、従来の軸流排気室と比較して、軸流排気室4に流入した蒸気の静圧回復量を増加させることができる。
軸流排気室4の外周側壁面21の傾斜を、従来の軸流排気室に係る傾斜より大きくすることで、軸流排気室4における入口側面積と出口側面積との比が等しい場合、本実施形態に係る蒸気タービン1の軸流排気室4は、従来の軸流排気室と比較して回転軸線Cに沿う方向の長さを短くできる。そのため、蒸気タービン1をコンパクトにすることができ、製造コストの増大を防止することができる。
具体的には、従来の外周側壁面21の傾斜角が約8°の蒸気タービンにおけるタービン部2の出口から軸流排気室4の出口までの距離、つまり軸流排気室4の回転軸線Cに沿う方向の長さが、最終段動翼10Lの翼高さに対して約3.6倍の長さであるのに対して、本実施形態に係る蒸気タービン1では、約2.4倍の長さ以下に抑えることができ、蒸気タービン1をコンパクトにすることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図5を参照して説明する。
本実施形態の蒸気タービンの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、軸流排気室の形状が異なっている。よって、本実施形態においては、図5を用いて軸流排気室周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る蒸気タービンにおける軸流排気室の構成を説明する部分拡大断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
蒸気タービン(軸流排気型タービン)101には、図5に示すように、蒸気の供給を受けて回転駆動されるタービン部2と、タービン部2を回転軸線C回りに回転可能に支持する回転軸3と、タービン部2から排出された蒸気が流入する軸流排気室104と、が設けられている。
軸流排気室104は、タービン部2から排出された蒸気流れの静圧を回復させる環状ディフューザであって、タービン部2から流出した蒸気を復水器(図示せず)に導くものである。軸流排気室104は、径方向外側に配置された外周側壁面121と、径方向内側に配置された内周側壁面22とから主に構成され、回転軸線Cに沿う方向の長さが、最終段動翼10Lの翼高さに対して約2.4以下となるように構成されている。
外周側壁面121はケーシング15の一部を構成し、蒸気流れの下流側に向かって径方向外側である回転軸線Cから離れる方向に傾斜する略円錐状の壁面である。
外周側壁面121には、軸流排気室104の入口近傍に設けられた傾斜面である第1傾斜部122と、第1傾斜部122より出口側にもうけられた傾斜面である第2傾斜部123とが設けられている。
第1傾斜部122は、第2傾斜部123よりも傾斜角が大きな傾斜面であって、軸流排気室104の入口近傍のみ、言い換えるとタービン部2の出口近傍のみに形成されたものである。
第2傾斜部123は、回転軸線Cに対して約20°の角度で傾斜する傾斜面であって、第1傾斜部122と接続部から軸流排気室104の出口に至るまで略直線状に延びている。
次に、上記の構成からなる蒸気タービン101における作用について説明する。
なお、蒸気が軸流排気室104に流入するまでは、第1の実施形態に係る蒸気タービン1における作用と同様であるので、その説明を省略する。
図5に示すように、蒸気はタービン部2から軸流排気室104に流入すると、まず、外周側壁面121の第1傾斜部122に沿って下流側に向かって流れる。
第1傾斜部122は、傾斜角が約20°の第2傾斜部123よりも傾斜角が大きいため、蒸気流れの流速は、軸流排気室4の入口からより低下し、衝撃波の発生がより抑制される。
その後、蒸気流れは第2傾斜部123に沿って下流側、つまり軸流排気室4の出口側に向かって流れ、軸流排気室4の流路断面積の増加とともに、その流速が低下して静圧が回復される。
上記の構成によれば、傾斜角の大きな第1傾斜部122を蒸気流れの上流側、つまり軸流排気室104の入口近傍に配置することにより、軸流排気室104の入口近傍における流路面積が下流側に向かって速やかに拡大する。そのため、本実施形態の蒸気タービン101では、軸流排気室104に流入した蒸気流れは速やかに減速されるため、衝撃波の発生を抑制することができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図6を参照して説明する。
本実施形態の蒸気タービンの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、軸流排気室の形状が異なっている。よって、本実施形態においては、図6を用いて軸流排気室周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る蒸気タービンにおける軸流排気室の構成を説明する部分拡大断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
蒸気タービン(軸流排気型タービン)201には、図6に示すように、蒸気の供給を受けて回転駆動されるタービン部2と、タービン部2を回転軸線C回りに回転可能に支持する回転軸3と、タービン部2から排出された蒸気が流入する軸流排気室204と、が設けられている。
軸流排気室204は、タービン部2から排出された蒸気流れの静圧を回復させる環状ディフューザであって、タービン部2から流出した蒸気を復水器(図示せず)に導くものである。
軸流排気室204は、径方向外側に配置された外周側壁面21と、径方向内側に配置された内周側壁面22と、内周側壁面22から径方向外側に向かって延びるストラット223と、回転軸線Cを中心とした周方向に沿って延びる整流板224と、から主に構成されている。
ストラット223は、内周側壁面22から径方向外側に向かって、言い換えると、内周側壁面22から外周側壁面21に向かって延びるとともに、回転軸線Cに沿って延びる略板状の部材である。本実施形態では、回転軸線Cを中心とした周方向の全周にわたって等間隔に並んで、言い換えると、放射状に並んで配置された例に適用して説明する。なお、ストラット223は、上述のように、周方向の全周にわたって配置されていてもよいし、内周壁面22の下方(図6の下方)にのみ配置されていてもよく、特に限定するものではない。
整流板224は、回転軸線Cを中心とする周方向に沿って延びるとともに、外周側壁面21に沿って延びる略円筒状の部材である。整流板224は、回転軸線Cと略同軸に、ストラット223に支持されている。
次に、上記の構成からなる蒸気タービン201における作用について説明する。
なお、蒸気が軸流排気室204に流入するまでは、第1の実施形態に係る蒸気タービン1における作用と同様であるので、その説明を省略する。
図6に示すように、蒸気はタービン部2から軸流排気室204に流入すると、外周側壁面21に沿って下流側に向かって流れる。
軸流排気室204内を下流側に向かって流れる蒸気流れは、ストラット223および整流板224の間を流れ、軸流排気室204の出口に向かって流れる。整流板224は、外周側壁面21に沿って延びるため、ストラット223および整流板224の間を流れる蒸気流れは、外周側壁面21に沿う方向に流れる。
上記の構成によれば、ストラット223および整流板224により、軸流排気室204内を流れる蒸気の流れを外周側壁面21に沿う方向に流すことができるため、外周側壁面21から蒸気流れが剥離することを防止し、ストールの発生を防止することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図7を参照して説明する。
本実施形態の蒸気タービンの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、タービン部の形状が異なっている。よって、本実施形態においては、図7を用いてタービン部周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る蒸気タービンにおけるタービン部および軸流排気室の構成を説明する部分拡大断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
蒸気タービン(軸流排気型タービン)301には、図7に示すように、蒸気の供給を受けて回転駆動されるタービン部302と、タービン部302を回転軸線C回りに回転可能に支持する回転軸3と、タービン部302から排出された蒸気が流入する軸流排気室4と、が設けられている。
タービン部302の出口近傍領域におけるケーシング15の内周面である動翼外周側壁面316は、軸流排気室4の外周側壁面21と略連続した面として形成されている。具体的には、動翼外周側壁面316は、段差面17から蒸気流れの下流側に向かって径方向外側に傾斜して形成され、動翼外周側壁面316の回転軸線Cに対する傾斜角は外周側壁面21と略同じ角度に形成されている。
最終段動翼10Lにおける径方向外側の端部には、最終段動翼10Lと動翼外周側壁面316との間から下流側に漏れる蒸気流れを遮るシール部310が設けられている。
シール部310は、例えば動翼外周側壁面316に沿って配置されたラビリンス構造の部材であって、動翼外周側壁面316との間に、最終段動翼10Lと動翼外周側壁面316との干渉を防止するクリアランスが形成されている。
次に、上記の構成からなる蒸気タービン301における作用について説明する。
図7に示すように、タービン部302に供給された蒸気は、静翼11および動翼10の間を流れることにより、動翼10を回転駆動させる。最終段動翼10Lを通過した蒸気は、タービン部2から軸流排気室4に流入し、外周側壁面21に沿って下流側に向かって流れる。
外周側壁面21は、タービン部302の出口近傍に設けられた動翼外周側壁面316から略連続して傾斜しているため、蒸気流れは流れが乱されることなく軸流排気室4に流入する。つまり、動翼外周側壁面316と外周側壁面21とは傾斜角が略同じであるため、蒸気流れは軸流排気室4の入口から、外周側壁面21から剥離することなく流れる。
以後の蒸気流れは第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
上記の構成によれば、動翼外周側壁面316と外周側壁面21とは傾斜角が略同じであるため、軸流排気室4の入口近傍において流路面積が急激に変化せず、蒸気の流れを乱すことなく流速を低下させることができる。そのため、蒸気流れの乱れによる圧力損失の発生を防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、軸流排気型の蒸気タービンより構成されているものに適用して説明したが、その他各種の軸流排気型のタービンに適用することができるものである。
本発明の第1の実施形態に係る蒸気タービンの概略を説明する模式図である。 図1の軸流排気室における蒸気流れの全圧および静圧の変化を表すグラフである。 従来の軸流排気室における蒸気流れの全圧および静圧の変化を表すグラフである。 軸流排気室の外周側壁面の傾斜角と、全圧損失の関係を説明するグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る蒸気タービンにおける軸流排気室の構成を説明する部分拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る蒸気タービンにおける軸流排気室の構成を説明する部分拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る蒸気タービンにおけるタービン部および軸流排気室の構成を説明する部分拡大断面図である。
符号の説明
1,101,201,301 蒸気タービン(軸流排気型タービン)
2,302 タービン部(排気タービン部)
4,104,204 軸流排気室
10 動翼
10L 最終段動翼
11 静翼
21,121 外周側壁面
22 内周側壁面
122 第1傾斜部
123 第2傾斜部
316 動翼外周側壁面
C 回転軸線

Claims (4)

  1. 回転軸線に沿う方向に流体が流れることにより回転駆動される複数段の動翼を含む排気タービン部と、
    前記動翼を回転駆動した前記流体が流入する軸流排気室と、を備え、
    前記軸流排気室の外周側壁面は、前記排気タービン部における最も下流に配置された前記動翼の下流側から、前記回転軸線に対して約15°以上の角度で、前記流体流れの下流側に向かって前記径方向外側に傾斜していることを特徴とする軸流排気型タービン。
  2. 前記軸流排気室の内部には、前記回転軸線の周りに内周側壁面が設けられ、
    該内周側壁面は、前記流体流れの下流側に向かって前記径方向外側に傾斜していることを特徴とする請求項1記載の軸流排気型タービン。
  3. 前記軸流排気室の外周側壁面には、前記流体流れの上流側に第1傾斜部と、下流側に第2傾斜部と、が設けられ、
    前記第1傾斜部は、前記第2傾斜部よりも傾斜角が大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の軸流排気型タービン。
  4. 前記最も下流に配置された動翼と対向する前記排気タービン部の外周側壁面は、前記最も下流に配置された動翼の上流側から下流に向かって、前記軸流排気室の外周側壁面と略同じ傾斜で、前記軸流排気室の外周側壁面と略連続するように延びていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の軸流排気型タービン。
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