JP5950971B2 - 船舶用舵 - Google Patents

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Description

本発明は船舶用舵に関し、舵の推進効率の向上に資する技術に係るものである。
従来、この種の船舶用舵としては、例えば特許文献1に記載するものがある。これは、推進プロペラの後方に同軸心上に配設した舵ブレードの頂端部と底端部にそれぞれ左右両舷側に張り出した頂端板と底端板を有するものであり、舵ブレードが水平断面の輪郭において前方へ半円形状に突出させた前縁部と前縁部に連続して流線型に幅を増大させた後に最小幅部に向けて徐々に幅を減少させた中間部と中間部に連続して所定幅の後方端に向けて徐々に幅を増大させた魚尾後縁部からなる形状を有している。
そして、舵ブレードの前縁部には推進プロペラ軸心上で推進プロペラのボスキャップと端面間に所定間隙を介して対向する円筒状突起物を設けており、ボスキャップおよび円筒状突起物をその周面において連続した円筒形状に形成し、円筒状突起物の端面が舵軸軸心を中心とする円軌跡の一部をなす凸状の円弧面をなし、ボスキャップの端面が舵軸軸心を中心とする円軌跡の一部をなす凹状の円弧面、またはボスキャップの端面が直裁面をなすものである。
また、特許文献2に記載するものは、推進器を備えた船舶の舵において、舵を配設する位置が、後方より視て推進器の回転方向が右回りの場合には左舷側へまた左回りの場合には右舷側へ、船体中心線から0.1Dp〜0.3Dp(但し、Dpは推進器の直径)の距離だけずらしたものであり、舵の側部に複数のリアクションフィンを、推進器軸と平行で且つ略同一高さに位置する舵中心線に対して放射状に設け、舵に対して船体中心線側のリアクションフィンは反対側のリアクションフィンよりも放射方向に長く形成してあり、前記推進器軸と略同一高さに位置する舵の高さ方向途中部に、流線型断面で回転体状のラダーバルブを舵中心線と同心状に設け、前記複数のリアクションフィンの基端部をラダーバルブに固定したものである。
特許第3449981号 実用新案登録第2552808号
しかし、上記した従来の構成は、推進プロペラ後流の流束中心線の部分に生じるハブ渦が推進プロペラに負の推力を与えることを課題とするものではあるが、舵の形状が推進効率に与える影響の検討は必ずしも十分ではない。
本発明は上記した課題を解決するものであり、推進効率の向上を図った船舶用舵を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の船舶用舵は、推進プロペラの軸心上に配設する舵ブレードと、舵ブレードの頂端部と底端部にそれぞれ左右両舷側に張り出して設けた頂端板および底端板を備え、舵ブレードは左右両舷側の舵面に頂端板および底端板と平行に配置する複数のリブを備え、舵ブレードは左右両舷側の舵面に頂端板および底端板と平行に配置する複数のリブを備え、水平断面の輪郭において前縁部と中間部と後縁部からなり、前縁部は前方へ半円形状に突出した形状をなし、前縁部に連続する中間部は最大幅部に向けて流線型状に幅が増大した後に最小幅部に向けて徐々に幅が減少した形状をなし、中間部の最小幅部に連続する後縁部は所定幅の後縁最大幅部に向けて徐々に幅が増大した魚尾形の形状をなし、前記複数のリブは、中間部の最小幅部に配置された小片リブと、前記複数のリブの内で舵ブレードの上下方向において推進プロペラの軸心と同レベルに位置し、舵ブレードの前後方向において舵ブレードの軸心に対応する位置から後縁部の後縁最大幅部にわたって延びる大片リブからなることを特徴とする。
本発明の船舶用舵において、舵ブレードは、前縁部に推進プロペラの軸心上に配設するラダーバルブを備え、ラダーバルブは、舵ブレードの上下方向において推進プロペラの軸心と同レベルに、ラダーバルブの側面から舵ブレードの舵面にかけて左右両舷側に張り出すフィンを有することを特徴とする。
本発明の船舶用舵において、ラダーバルブは、推進プロペラのプロペラボスと対向し、ラダーバルブの最大径がプロペラボス径の約1.20−1.30倍であり、好ましくは約1.25倍であることを特徴とする。
本発明の船舶用舵において、ラダーバルブは、舵ブレードの前縁から前方へ突出する突出部が円筒状をなし、かつ推進プロペラのプロペラボスと対向する前端面が凸状の円弧面をなし、突出部の出代が舵ブレードの最大舵厚さの1/2の約1.20−1.30倍であり、好ましくは約1.25倍であることを特徴とする。
本発明の船舶用舵において、ラダーバルブの前記フィンは、舵ブレードの前後方向の軸心からフィン先端縁までの距離が推進プロペラ径の0.25倍であり、フィン前縁がフィン先端縁に向けて後退角度15°で後退し、フィン後縁がフィン先端縁に向けて前傾することを特徴とする。
本発明の船舶用舵において、頂端板および底端板は、前端縁と後端縁が円弧状に突出する形状をなすことを特徴とする。
本発明の船舶用舵において、舵ブレードは、後縁部の後端が後方へ半円形状に突出した形状をなすことを特徴とする。
上記した構成により、舵面にリブが存在することで推進効率が向上する。ラダーバルブが、推進プロペラのプロペラボスと対向し、ラダーバルブの最大径がプロペラボス径の約1.20−1.30倍であり、好ましくは約1.25倍であることで、プロペラ後流の流束中にハブ渦が発生することを十分に抑制することが可能となり、推進効率の向上を図ることができる。
また、ラダーバルブが、推進プロペラのプロペラボスと対向する前端面が凸状の円弧面をなすことで、推進効率の向上を図ることができる。ラダーバルブの前端面は直裁面とすることも可能である。さらに、ラダーバルブの前記フィンが、舵ブレードの前後方向の軸心からフィン先端縁までの距離が推進プロペラ径の0.25倍であり、フィン前縁がフィン先端縁に向けて後退角度15°で後退し、フィン後縁がフィン先端縁に向けて前傾することで、推進効率が向上する。
また、頂端板および底端板が楕円形をなすことで推進効率が向上し、さらには、舵ブレードの後縁部の後端が後方へ半円形状に突出した形状をなすことで、推進効率が向上する。
本発明の実施の形態における船舶用舵を示し、(a)は上平面図、(b)は平断面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は背面図 同船舶用舵のフィンを示す平面図 同船舶用舵のフィンを含む要部を示す拡大図 実験モデルにおける従来の舵を示し、(a)は上平面図、(b)は平断面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は背面図 実験モデルにおける本発明の舵を示し、(a)は上平面図、(b)は平断面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は背面図 実験モデルにおける本発明の舵を示し、(a)は上平面図、(b)は平断面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は背面図 実験モデルにおける本発明の舵を示し、(a)は上平面図、(b)は平断面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は背面図 実験モデルにおける本発明の舵を示し、(a)は上平面図、(b)は平断面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は背面図 本発明の船舶用舵の各種の実験モデルを示す図 同船舶用舵の各種の実験モデルを示す図 同船舶用舵の各種の実験モデルを示す図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3において、船舶用舵10は高揚力舵を示しているが、本発明は普通舵にも適用可能である。船舶用舵10は、推進プロペラ20の後方に同軸心上に配設しており、舵ブレード30の頂端部と底端部にそれぞれ左右両舷側に張り出した頂端板40と底端板50を有している。
舵ブレード30は、水平断面の輪郭において前縁部31と中間部32と後縁部33からなり、前縁部31は前方へ半円形状に突出した形状をなす。前縁部31に続く中間部32は、最大幅部32aに向けて流線型状に幅が増大した後に最小幅部32bに向けて徐々に幅が減少した形状をなす。最大幅部32aは舵ブレード30の最大舵厚さIに一致する。中間部32の最小幅部32bに連続する後縁部33は、所定幅の後縁最大幅部33aに向けて徐々に幅が増大した後に、後端33bが後方へ半円形状に突出した形状をなす。頂端板40および底端板50は前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する形状をなす。
舵ブレード30の前縁部31には推進プロペラ20の軸心上にラダーバルブ60を設けている。ラダーバルブ60は、推進プロペラ20のプロペラボス21と対向し、舵ブレード30の前縁からプロペラボス21へ向けて前方へ突出する突出部61の前端面が半球状、すなわち凸状の円弧面をなす。あるいは突出部61を円筒状で、かつ端面が直裁面または凸状の円弧面をなす形状とすることも可能である。
また、ラダーバルブ60は、突出部61の出代Jが舵ブレード30の最大舵厚さIの1/2の約1.20−1.30倍で、好ましくは約1.25倍であり、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約1.20−1.30倍で、好ましくは約1.25倍である。プロペラボス径Eは推進プロペラ径Kの約0.18倍(FPP標準)である。プロペラボス21は突出部61がラダーバルブ60の最大径Fの1/2の半径Gの球面状をなし、突出部61に続く後部62の両舷側面が突出部61の半径の約1.5倍の半径Hの球面状をなす。
ラダーバルブ60は、ラダーバルブ60の側面から舵ブレード30の舵面にかけて左右両舷側に張り出したフィン62を有する、いわゆるフィンバルブである。フィン62は、舵ブレード30の上下方向において推進プロペラ20の軸心X1と同レベルに位置し、舵ブレード30の前後方向の軸心からフィン先端縁62aまでの距離Aが推進プロペラ径Kの0.25倍であり、フィン前縁62bがフィン先端縁62aに向けて約15°の後退角度で後退し、フィン後縁62cがフィン先端縁62aに向けて前傾している。そして、舵ブレード30の前後方向の軸心上に想定されるフィン元端縁62dの辺の長さBは、フィン62を設けた位置における舵ブレード30の前後方向の舵幅Lの約0.55(小型船)倍から約0.86(大型船)倍であり、フィン先端縁62aの辺の長さCはフィン元端縁62dの辺の長さBの約0.26倍である。
舵ブレード30は、左右両舷側の舵面に頂端板40および底端板50と平行に配置する複数のリブ70を備えている。複数のリブ70は、中間部32の最小幅部32bに配置された小片リブ71aと、複数のリブ70の内で舵ブレード30の上下方向において推進プロペラ20の軸心X1と同レベルに位置し、舵ブレード30の前後方向において舵ブレード30の軸心X2に対応する位置から後縁部33の後縁最大幅部33aにわたって延びる大片リブ71bからなり、大片リブ71bはフィン62の延長線上に位置する。
以下に、本発明に基づく実験結果を説明する。始めにリブ70(71a、71b)の有無と頂端板40および底端板50の形状が推進効率に与える影響を調べるための実験について説明する。
図4から図8および図10は、ラダーバルブ60が存在しない実験モデル(No.45、No.71、No.72、No.73、No.74、No.78)を示しており、図4は、実験のベースとなる形状を有して、リブ70(71a、71b)が存在しない実験モデルNo.45の詳細図であり、この実験モデルNo.45に各種の寸法形状の頂端板40および底端板50を設けてNo.71、No.72、No.73、No.74、No.78の実験モデルを形成している。
図5は、リブ70(71a、71b)を設けた実験モデルNo.71の詳細図である。図6は、リブ70(71a、71b)を設け、かつ頂端板40および底端板50の幅が実験モデルNo.45より狭い実験モデルNo.72の詳細図である。
図7は、リブ70(71a、71b)を設け、かつ頂端板40および底端板50が楕円形、つまり頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出し、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が大きい実験モデルNo.73の詳細図である。
図8は、リブ70(71a、71b)を設け、かつ頂端板40および底端板50が楕円形、つまり頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出し、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が大きく、頂端板40の前端縁41が舵ブレード30および底端板50の前端縁51より前方へ所定距離aだけ突出する実験モデルNo.74の詳細図である。詳細図はないが、実験モデルNo.78は頂端板40および底端板50の幅が舵ブレード30の幅と同様に増減して魚形をなすものである。
Figure 0005950971
表1はNo.45、No.71、No.72、No.73、No.74、No.78の実験モデル舵の諸元(長さ単位mm、角度単位°)を示している。
この各実験モデルにおける実験結果の抵抗%(推進抵抗)は、リブ70(71a、71b)を設けていない実験モデルNo.45との比較において増減表示しており、+表示は抵抗の増加を示し、−表示は抵抗の減少を示す。
表1に示す実験結果
1.リブ70(71a、71b)がない実験モデルNo.45とリブ70(71a、71b)を有する実験モデルNo.71とを比較すると、リブ70(71a、71b)が存在する実験モデルNo.71において抵抗%が−5.18%減少しており、リブ70(71a、71b)が推進効率の向上に寄与することが明らかである。
2.リブ70(71a、71b)の存在を前提とする実験モデルNo.71と実験モデルNo.72を比較すると、頂端板40および底端板50の幅が広い実験モデルNo.71において抵抗%の減少が−5.18%であるのに対し、頂端板40および底端板50の幅が狭い実験モデルNo.72において抵抗%の減少が−7.54%と拡大しており、頂端板40および底端板50の幅が狭いほうが推進効率の向上に寄与することが明らかである。
3.リブ70(71a、71b)の存在を前提とする実験モデルNo.71と実験モデルNo.73を比較すると、頂端板40および底端板50の幅が広くて、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が小さい実験モデルNo.71において抵抗%の減少が−5.18%であるのに対し、頂端板40および底端板50の最大幅が実験モデルNo.71と同じで、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が大きい実験モデルNo.73において抵抗%の減少が−7.53%と拡大しており、頂端板40および底端板50の幅に因らずして、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52の円弧状に突出する曲率が大きいほどに推進効率の向上に寄与することが明らかである。
4.リブ70(71a、71b)の存在を前提とする実験モデルNo.73と実験モデルNo.74を比較すると、頂端板40および底端板50の幅が同じで、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が同じであっても、頂端板40が舵ブレード30から突出しない実験モデルNo.73において抵抗%の減少が−7.53%であるのに対し、頂端板40が舵ブレード30から突出する実験モデルNo.74において抵抗%の減少が−5.92%と縮小しており、頂端板40は舵ブレード30と同じ長さであることが好ましいと判断できる。
5.リブ70(71a、71b)の存在を前提とする実験モデルNo.71と実験モデルNo.78を比較すると、頂端板40および底端板50の幅が広くて、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が小さい実験モデルNo.71において抵抗%の減少が−5.18%であるのに対し、頂端板40および底端板50の幅が狭くて舵ブレード30の幅に沿って増減し、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52が円弧状に突出する曲率が大きい実験モデルNo.78において抵抗%の減少が−7.60%と拡大しており、頂端板40および底端板50の前端縁41、51と後端縁42、52の円弧状に突出する曲率が大きいほどに推進効率の向上に寄与することが明らかである。
次に、推進プロペラ20の後流は、流束の中心線部に水空間が存在するとハブ渦を生じ、これが推進プロペラ20に負の推力を与える。しかし、本実施の形態によれば推進プロペラ20の後流の流束中心線部分には、ラダーバルブ60および舵ブレード30が存在し、かつラダーバルブ60の突出部61の出代Jが舵ブレード30の最大舵厚さIの1/2の約1.20−1.30倍であり、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約1.20−1.30倍であることにより、ハブ渦を生じるべき部位に水空間が存在しなくなり、ハブ渦が消去されることで推進プロペラ1に負の推力を与えることがなくなるので推進効率が向上する。
本発明に基づく実験結果を以下に説明する。図9に示すように、実験モデルのベースとなる形状を有する実験モデルNo.45の船舶用舵に、各種の寸法形状のラダーバルブ60とフィン62を設けて実験モデルNo.51−67を形成した。表2は実験モデルNo.51−67の諸元(単位mm)を示しており、No.55、No.57、No.63は番号のみの空欄である。
この各実験モデルにおける実験結果の効率%(推進効率)は、ラダーバルブ60とフィン62を設けていない実験モデルNo.45との比較において増減表示しており、+表示は効率の増加を示し、−表示は効率の減少を示す。
Figure 0005950971
図9において、全ての実験モデルにおいてフィン62は上述した寸法を有している。また、表2に示す各実験モデルにおいて、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約0.75倍であるときに「径R600」で表記し、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約1.00倍であるときに「径R800」で表記し、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約1.25倍であるときに「径R1000」で表記している。
また、表2に示す各実験モデルにおいて、突出部61の出代Jは、舵ブレード30の最大舵厚さIの1/2の約0.75倍のときに「出代315」と表記し、舵ブレード30の最大舵厚さIの1/2の約1.00倍のときに「出代420」と表記し、舵ブレード30の最大舵厚さIの1/2の約1.25倍のときに「出代525」と表記している。
また、表2に示す各実験モデルにおいて、ラダーバルブ60の突出部61が半球状であるときに「球」と表記し、ラダーバルブ60の突出部61が円筒状をなし、かつ端面が直裁面であるときに「フラット」と表記している。
この各実験モデルにおける実験結果の効率%(推進効率)は、ラダーバルブ60とフィン62を設けていない45番の船舶用舵との比較において増減表示している。
表2に示す実験結果
「出代525」のものどうしを比較すると、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約0.75倍である「径R600」のものに比べて、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約1.00倍である「径R800」のもので効率%が増加しており、ラダーバルブ60の最大径Fがプロペラボス径Eの約1.25倍である「径R1000」のものにおいて最も効率%が増加している。
この傾向は、「出代315」のものどうしを比較する場合にあっても、「出代420」のものどうしを比較する場合にあっても同じであり、出代Jが増加するほどに、ラダーバルブ60の最大径Fが増加するほどに、効率%が向上している。
この実験結果から本発明者らは、従来ラダーバルブ60の最大径Fはプロペラボス径Eと同等か、それ以下であることが望ましいとしてきた考えに対して、ラダーバルブの最大径が1.25倍であるときに効率%が大きく向上することを新に見出したのであり、実験結果に示す傾向からプロペラボス径の1.20−1.30倍であるに効率%が最も向上することを見出したのである。この傾向は、舵ブレード30の突出部61が半球状をなすか、あるいは突出部61が円筒状をなし、かつ端面が直裁面または凸状の円弧面をなすかに係わらず同様である。
また、突出部61の出代Jが舵ブレードの最大舵厚さの1/2の1.25倍であるときに、効率%が大きく向上することを新に見出したのであり、実験結果に示す傾向から舵ブレードの最大舵厚さの1/2の1.20−1.30倍であるときに効率%が最も向上することを見出したのである。
次に、本発明に基づく他の実験結果を以下に説明する。図11に示すように、実験モデルのベースとなる形状を有する実験モデルNo.45(図9に表示)の船舶用舵に、同寸法形状のラダーバルブ60とフィン62とリブ70(71a、71b)を設けて実験モデルNo.81−90を形成した。各種の頂端板40および底端板50の形状は先に説明したものとそれぞれ同様であり、No.90の頂端板40および底端板50は前半分がNo.88と同じであり、後半分は幅が中央の最大幅から最後尾の最小幅に向けて直線的に減少しており、変形楕円状をなす。表3は実験モデルNo.81−90の諸元(単位mm)を示している。この各実験モデルにおける実験結果の効率%(推進効率)は、ラダーバルブ60とフィン62とリブ70(71a、71b)を設けていない実験モデルNo.45との比較において増減表示しており、+表示は効率の増加を示し、−表示は効率の減少を示す。
Figure 0005950971
表3に示す実験結果
ラダーバルブ60とフィン62とリブ70(71a、71b)が存在する全ての実験モデルNo.81−90において頂端板40および底端板50の形状の相違に拘わらず効率%が+4%以上に増加している。
そして、複数のリブ70の内でフィン62の延長線上に位置する大片リブ71bが舵ブレード30の前後方向において舵ブレード30の軸心X2に対応する位置から後縁部33の後縁最大幅部33aにわたって延びる形状をなす実験モデルNo.88、No.90においては、効率%(推進効率)がさらに増加して+5.3%に達している。
よって、複数のリブ70が小片リブ71aからのみなる場合に比べて大片リブ71bが存在する場合において効率%(推進効率)が向上し、大片リブ71bの存在が推進効率の向上に寄与することが明らかである。
また、No.88とNo.90の比較において効率%(推進効率)がさらに0.15%増加して+5.43%に達している。
よって、No.90の頂端板40および底端板50の形状が推進効率の向上に寄与することが明らかである。
尚、詳細な説明は省略するが、ラダーバルブ60とフィン62とリブ70(71a、71b)と頂端板40および底端板50を同じ形状となし、後縁部33の形状が異なる二つの実験モデルを用いた実験を行った。
一方の実験モデルは、上述の実施の形態で説明したものと同様に、後縁部33が所定幅の後縁最大幅部33aに向けて徐々に幅が増大した後に、後端33bが後方へ半円形状に突出する形状をなす。他方の実験モデルは、後縁部33が所定幅の後縁最大幅部33aに向けて徐々に幅が増大し、後端33bが後方へ突出することなく平坦面をなす。この相違する二つの実験モデルの比較において、本発明のように、舵ブレード30の後端33bが後方へ半円形状に突出する形状において推進効率が1%向上することを本発明者らは見出した。
10 船舶用舵
20 推進プロペラ
21 プロペラボス
30 舵ブレード
31 前縁部
32 中間部
33 後縁部
32b 最小幅部
40 頂端板
41、51 前端縁
42、52 後端縁
50 底端板
60 ラダーバルブ
61 突出部
62 フィン
62a フィン先端縁
62b フィン前縁
62c フィン後縁
62d フィン元端縁
70 リブ
71a 小片リブ
71b 大片リブ
X1 推進プロペラの軸心
X2 舵ブレードの軸心

Claims (7)

  1. 推進プロペラの軸心上に配設する舵ブレードと、舵ブレードの頂端部と底端部にそれぞれ左右両舷側に張り出して設けた頂端板および底端板を備え、
    舵ブレードは左右両舷側の舵面に頂端板および底端板と平行に配置する複数のリブを備え、水平断面の輪郭において前縁部と中間部と後縁部からなり、前縁部は前方へ半円形状に突出した形状をなし、前縁部に連続する中間部は最大幅部に向けて流線型状に幅が増大した後に最小幅部に向けて徐々に幅が減少した形状をなし、中間部の最小幅部に連続する後縁部は所定幅の後縁最大幅部に向けて徐々に幅が増大した魚尾形の形状をなし、
    前記複数のリブは、中間部の最小幅部に配置された小片リブと、前記複数のリブの内で舵ブレードの上下方向において推進プロペラの軸心と同レベルに位置し、舵ブレードの前後方向において舵ブレードの軸心に対応する位置から後縁部の後縁最大幅部にわたって延びる大片リブからなることを特徴とする船舶用舵。
  2. 舵ブレードは、前縁部に推進プロペラの軸心上に配設するラダーバルブを備え、
    ラダーバルブは、舵ブレードの上下方向において推進プロペラの軸心と同レベルに、ラダーバルブの側面から舵ブレードの舵面にかけて左右両舷側に張り出すフィンを有することを特徴とする請求項1に記載の船舶用舵。
  3. ラダーバルブは、推進プロペラのプロペラボスと対向し、ラダーバルブの最大径がプロペラボス径の約1.20−1.30倍であり、好ましくは約1.25倍であることを特徴とする請求項2に記載の船舶用舵。
  4. ラダーバルブは、舵ブレードの前縁から前方へ突出する突出部が円筒状をなし、かつ推進プロペラのプロペラボスと対向する前端面が凸状の円弧面をなし、突出部の出代が舵ブレードの最大舵厚さの1/2の約1.20−1.30倍であり、好ましくは約1.25倍であることを特徴とする請求項2または3に記載の船舶用舵。
  5. ラダーバルブの前記フィンは、舵ブレードの前後方向の軸心からフィン先端縁までの距離が推進プロペラ径の0.25倍であり、フィン前縁がフィン先端縁に向けて後退角度15°で後退し、フィン後縁がフィン先端縁に向けて前傾することを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の船舶用舵。
  6. 頂端板および底端板は、前端縁と後端縁が円弧状に突出する形状をなすことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の船舶用舵。
  7. 舵ブレードは、後縁部の後端が後方へ半円形状に突出した形状をなすことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の船舶用舵。
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