JP5950657B2 - 配筋構造 - Google Patents

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Description

本発明は、配筋構造に関する。
地震等により鉄筋コンクリート構造物が大きな繰り返し変形を受けると、内部に配筋された主鉄筋がはらみ出す場合がある。
主鉄筋がはらみ出すとコンクリート構造物の耐力や変形能力が低下してしまうため、主鉄筋のはらみ出しを抑制する配筋構造が多数提案されている。
例えば、特許文献1には、部材の断面方向に沿ってせん断補強鉄筋を配置し、このせん断補強鉄筋の両端を主鉄筋または主鉄筋を取り囲む帯鉄筋に係止させる配筋構造が開示されている。せん断補強鉄筋の両端には、主鉄筋または帯鉄筋に係止するためのフック部または係止板が形成されている。
また、特許文献2には、プレートの一面側に複数の棒状の定着部材が突設された保持部材を、帯鉄筋間に定着部材を差し込んだ状態で主鉄筋の表面側に配設することで、主鉄筋のはらみ出しを抑制する配筋構造が開示されている。
特開2004−263556号公報 特許第3755058号公報
特許文献1の配筋構造は、多数のせん断補強鉄筋を配筋する作業に手間を要していた。
また、特許文献2の配筋構造は、プレートが軸方向応力を分担することで、コンクリート部材の曲げ耐力を増加させるおそれがある。曲げ耐力が増加すると曲げせん断耐力比に影響がおよび、コンクリート部材がせん断破壊しやすくなることで、変形性能が低下するおそれがある。また、棒状の定着部材では、先端の定着が不十分となる場合がある。
本発明は、前記の問題点を解決するものであり、簡易に構成することを可能とし、かつ、主鉄筋のはらみ出しを抑制することを可能とした配筋構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の第一の配筋構造は、コンクリート部材に配筋された鉄筋と、前記鉄筋の内側に配設されたはらみ出し抑制部材とを備えるものであって、前記はらみ出し抑制部材は、前記鉄筋と間隔をあけて配設された枠部と、一端が前記鉄筋に係止されているとともに他端が前記枠部に固定された係止部とを備えていて、前記枠部は、矩形状、鋸刃状または凹凸状に形成されているとともに前記コンクリート部材の表面と平行に配設されていることを特徴としている。
なお、前記枠部は、曲げ加工が施された鉄筋により形成されていてもよいし、プレート状の部材により形成されていてもよい。
第一の配筋構造によれば、はらみ出し抑制部材が係止部と枠部とにより立体的に形成されているため、はらみ出し抑制部材の設置および固定が容易である。また、コンクリート打設時にはらみ出し抑制部材の位置がずれることも防止できる。
また、鉄筋に沿って鋼材を設けることなく、枠部を鉄筋の内側に間隔をあけて配設するため、枠部がコンクリート部材の曲げ耐力に寄与することがない。そのため、はらみ出し抑制部材を配設することによりコンクリート部材の変形性能が低下することもない。
また、第二の配筋構造は、コンクリート部材に配筋された鉄筋と、前記鉄筋の外側に配設されたはらみ出し抑制部材とを備えるものであって、前記はらみ出し抑制部材は、曲げ加工により形成された凸部と直線部とを有する側面視で直線状の鋼棒からなり、前記直線部が隣り合う2本の前記鉄筋の外側に接しているとともに前記凸部が前記鉄筋よりも内側に配置されていることを特徴としている。
第二の配筋構造によれば、凸部を鉄筋同士の間に差し込むだけで、はらみ出し抑制部材の設置が完了するため、はらみ出し抑制部材の設置および固定が容易である。
また、はらみ出し抑制部材には、鉄筋の長手方向に沿って連続する部分を備えていないため、コンクリート部材の曲げ耐力に寄与することがない。そのため、コンクリート部材の変形性能が低下することもない。
さらに、第三の配筋構造は、コンクリート部材の表面側と裏面側とに沿ってそれぞれ配筋された外側主鉄筋および外側配力筋と、前記外側主鉄筋および外側配力筋の内側に並設された内側主鉄筋および内側配力筋と、前記外側主鉄筋と前記内側主鉄筋とを連結するはらみ出し抑制部材とを備えるものであって、前記はらみ出し抑制部材は、複数本の前記内側主鉄筋を囲うようにコ字状を呈しており、前記はらみ出し抑制部材の両端は、前記外側主鉄筋または前記外側配力筋に係止されていることを特徴としている。
第三の配筋構造によれば、多段配筋構造において、効果的に主鉄筋のはらみ出しを抑制することができる。はらみ出し抑制部材は、多段配筋部のみに配置されるため、施工が容易である。また、部材長も短くて済むため、材料費の低減化も可能である。なお、本明細書において「多段配筋構造」とは、コンクリート部材の表面側および背面側のそれぞれに鉄筋が多段配筋(例えば、ダブル配筋)されている構造を言う。
本発明によれば、主鉄筋のはらみ出しを抑制する配筋構造を簡易に構成することができる。
第一の実施形態に係る配筋構造を示す図であって、(a)は配筋構造の斜視図、(b)は同配筋構造により補強されたコンクリート部材の縦断面図である。 図1に示す配筋構造の他の形態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 図1に示す配筋構造のその他の形態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 第二の実施形態に係る配筋構造を示す図であって、(a)は配筋構造の斜視図、(b)は同配筋構造により補強されたコンクリート部材の平断面図である。 図4に示す配筋構造の他の形態を示す図であって、(a)は配筋構造の斜視図、(b)は同配筋構造の立面図、(c)は同配筋構造により補強されたコンクリート部材の平断面図である。 第三の実施形態に係る配筋構造を示す図であって、(a)は配筋構造の斜視図、(b)は同配筋構造により補強されたコンクリート部材の平断面図である。 第四の実施形態に係る配筋構造を示す図であって、(a)は配筋構造の斜視図、(b)は同配筋構造により補強されたコンクリート部材の平断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
第一の実施形態に係る配筋構造1は、コンクリート部材の内部に埋設される補強材であって、図1の(a)に示すように、主鉄筋20と、配力筋30と、はらみ出し抑制部材10とを備えている。
本実施形態の主鉄筋20は、縦向きに配筋されている。なお、主鉄筋20の向きは限定されるものではない。
配力筋30は、主鉄筋20と交差するように、横向きに配筋されている。なお、配力筋30の向きは、主鉄筋20の向きに応じて適宜決定すればよい。
はらみ出し抑制部材10は、主鉄筋20および配力筋30の内側に配設されているとともに、配力筋30に係止されている。
はらみ出し抑制部材10は、複数の係止部11,11,…と枠部12とを備えている。
係止部11は鉄筋により構成されており、係止部11の外側端部(一端)には、曲げ加工を施すことによりJ字状のフック11aが形成されていて、係止部11の内側端部には、曲げ架構を施すことによりL字状の固定部11bが形成されている。
係止部11は、配力筋30にフック11aを係止し、枠部12に固定部11bを溶接接合することで、配力筋30と枠部12に横架されている。なお、固定部11bの枠部12への固定方法は限定されるものではない。なお、係止部11は、コンクリート部材Cに鉄筋が多段配筋されている場合(コンクリート部材Cの厚さ方向に複数の鉄筋が並設されている場合)には、複数の鉄筋に横架されることなく、一端のみが鉄筋に係止されるものとし、他端は両鉄筋の間となる位置に配設される。つまり、係止部11は、並設された複数の鉄筋(主鉄筋20または配力筋30)に横架されるものではない。
枠部12は、主鉄筋20および配力筋30の内側であって、主鉄筋20および配力筋30から間隔を開けた位置に配設されている。コンクリート部材Cに鉄筋が多段配筋されている場合には、両鉄筋の間に枠部12を配設する。
枠部12は、図1の(b)に示すように、主鉄筋20および配力筋30の内側において、コンクリート部材Cの表面と平行に配設されている。
枠部12は、曲げ加工を施すことにより矩形状に形成された鉄筋により構成されている。なお、枠部12を構成する材料は鉄筋に限定されるものではなく、例えば枠状に形成された鋼材であってもよい。
枠部12の外側には、複数の係止部11,11,…が固定されている。枠部12には、図1の(a)に示すように、横方向に2列、縦方向に複数段の係止部11,11,…が固定されている。なお、枠部12に固定される係止部11の数や配置は限定されるものではない。また、本実施形態では、配力筋30と間隔と係止部11,11,…の縦間隔を同間隔としたが、係止部11の縦間隔は限定されるものではなく、例えば、配力筋30の間隔の2倍であってもよい。
本実施形態の枠部12の横幅(配力筋30の軸方向に沿った長さ)は、隣り合う主鉄筋20,20同士の間隔と同じ大きさに形成されている。
そして、はらみ出し抑制部材1は、係止部11のフック11aを配力筋30に係止した状態で配置されているとともに、枠部12に固定された左右に隣り合う係止部11,11が、それぞれ隣り合う2本の主鉄筋20,20に近接した状態で配置されている。
なお、はらみ出し抑制部材10は、係止部11,11により2本の主鉄筋20,20を挟んでもよいし、3本以上の主鉄筋20,20を一対の係止部11,11により挟んでいてもよい。また、枠部12の形状寸法は限定されるものではない。
本実施形態によれば、係止部11,11,…と枠部12により立体的に形成されたはらみ出し抑制部材10を配力筋30に係止させているため、立体的に接続された配筋構造1が形成される。そのため、地震等によりコンクリート部材Cが大きな繰り返し変形を受けた場合であっても、主鉄筋20の座屈(はらみ出すような変形)を防止できる。
はらみ出し抑制部材10は、係止部11の付着力以外に、枠部12の付着力や支圧力によっても引き抜き抵抗力が増大するので、効果的に主鉄筋20のはらみ出しを抑制することができる。
枠部12は、コンクリート部材Cの主鉄筋20の内側に間隔をあけて配設されているため、コンクリート部材Cの曲げ耐力に寄与することがない。つまり、はらみ出し抑制部材10を配設しても曲げ耐力が増加することはなく、ひいては、コンクリート部材Cがせん断破壊しやすくなることを防止できる。
はらみ出し抑制部材10自体が立体的に形成されているため、主鉄筋20または配力筋30に係止させるとともに結束線で固定することで、配筋構造1が立体的に固定されるようになり、コンクリート打設時のコンクリートの圧力等に対して、十分に抵抗することができ、位置を保持することができる。
なお、本実施形態では、はらみ出し抑制部材10を配力筋30に係止する場合について説明したが、はらみ出し抑制部材10は主鉄筋20に係止させてもよい。
また、本実施形態では、枠部12として、矩形状に形成された鉄筋を使用するものとしたが、枠部12の形状は矩形に限定されるものではない。例えば、図2に示すように、鉄筋を連続的にくの字状に折り曲げることで鋸刃状(ジグザグ状)に形成された枠部12を採用してもよい。また、図3に示すように、鉄筋を連続的にコの字状(クランク状)に折り曲げることにより凹凸状に形成された枠部12を採用してもよい。
また、係止部11の端部の形状は必ずしも前記に示した形状である必要はなく、例えば、両端をL字状に曲げてもよいし、端部にプレートを固定されていてもよい。
第二の実施形態に係る鉄筋構造2は、図4の(a)に示すように、主鉄筋20と、配力筋30と、はらみ出し抑制部材10とを備えている。
なお、第二の実施形態に係る主鉄筋20および配力筋30は、第一の実施の形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
はらみ出し抑制部材10は、曲げ加工を施すことにより形成された凸部13と直線部14とを有する鋼棒である。
直線部14は、隣り合う2本の主鉄筋20,20の外側に接しており、凸部13は、隣り合う2本の主鉄筋20,20の間から内側に向って延出しており、主鉄筋20よりも内側に配置されている。
はらみ出し抑制部材10は、図示しない結束線等により主鉄筋20に固定されているとともに、主鉄筋20に固定された倒れ止め鋼材15に固定されている。
図4の(b)に示すように、凸部13は、V字状に形成されており、コンクリート部材Cの平面視中間付近(コンクリート部材Cの厚さ方向中央部)に先端部が到達する程度の高さ(突出長さ)を有している。なお、凸部13の形状寸法は限定されるものではない。
直線部14は、隣り合う主鉄筋20,20同士の間隔よりも大きな長さに形成されている。
はらみ出し抑制部材10を、主鉄筋20,20,…に係止させると、隣り合う凸部13,13により隣り合う2本の主鉄筋20,20を挟む状態となる。
本実施形態によれば、凸部13を有したはらみ出し抑制部材10を主鉄筋20に係止させているため、立体的に形成された配筋構造1となる。そのため、地震等によりコンクリート部材Cが大きな繰り返し変形を受けた場合であっても、主鉄筋20の座屈(はらみ出すような変形)を防止できる。
つまり、はらみ出し抑制部材10は、凸部13の付着力により抵抗力が増大し、効果的に主鉄筋20のはらみ出しを抑制することができる。
また、はらみ出し抑制部材10は、主鉄筋20の表面側のみからの作業により設置することができるため、施工性に優れている。
なお、本実施形態では、はらみ出し抑制部材10を配力筋30と平行になるように配設して、主鉄筋20に係止する場合について説明したが、はらみ出し抑制部材10は、配力筋30に係止させてもよい。この場合は、はらみ出し抑制部材10を主鉄筋20と平行に配設すればよい。なお、はらみ出し抑制部材10は、V字状に形成された凸部13が変形を吸収するため、はらみ出し抑制部材10を主鉄筋20に沿って配置した場合であってもコンクリート部材Cの曲げ耐力が増加することはない。
はらみ出し抑制部材10は、倒れ止め鋼材15により立体的に固定されることで、コンクリート打設時のコンクリートの圧力等に対して、十分に抵抗することができ、位置を保持することができる。
はらみ出し抑制部材10は、主鉄筋20に沿って配設される鉛直部材を備えていないため、コンクリート部材Cの曲げ耐力を上昇させてしまうことがない。すなわち、はらみ出し抑制部材10を配設しても、コンクリート部材Cの変形性能が低下することはない。
本実施形態では、凸部13と直線部14が、側面視で直線状の場合について説明したが、図5に示すように、凸部13を挟んで隣り合う直線部14,14の高さが異なっていてもよい。この場合凸部13は、配力筋30に対して斜めに配置される(図5の(b)参照)。
はらみ出し抑制部材10を立体的に形成すれば、より効果的に主鉄筋20の座屈を防止することができる。また、はらみ出し抑制部材10は、直線部14が主鉄筋20に対して傾斜しており、鉛直部材を備えていないため、コンクリート部材Cの曲げ耐力を上昇させてしまうことがない。つまり、はらみ出し抑制部材10を配設しても、コンクリート部材Cの変形性能が低下することはない。
第三の実施形態に係る配筋構造3は、コンクリート部材の内部に埋設される補強材であって、図6の(a)に示すように、コンクリート部材の外面に沿って配筋された外側主鉄筋21および外側配力筋31と、外側主鉄筋21および外側配力筋31の内側に並設された内側主鉄筋22および内側配力筋32と、外側主鉄筋21と内側主鉄筋22とを連結するはらみ出し抑制部材10とを備えている。
コンクリート部材Cは、図6の(b)に示すように、コンクリート部材Cの表面側と裏面側とのそれぞれに主鉄筋20(外側主鉄筋21および内側主鉄筋22)が2段配筋されたいわゆるダブル配筋構造により構成されている。
本実施形態の主鉄筋20は、縦向きに配筋されている。なお、主鉄筋20の向きは限定されるものではない。
配力筋30(外側配力筋31および内側配力筋32)は、主鉄筋20と交差するように、横向きに配筋されている。なお、配力筋30の向きは、主鉄筋20の向きに応じて適宜決定すればよい。
はらみ出し抑制部材10は、鉄筋を加工することにより構成されており、複数本の内側主鉄筋32,32を囲うようにコ字状を呈している。
はらみ出し抑制部材10の両端には、フック10a,10aが形成されている。
はらみ出し抑制部材10は、図6の(a)に示すように、内側主鉄筋22と外側配力筋31とを連結している。つまり、はらみ出し抑制部材10は、外側主鉄筋21,21および内側主鉄筋22,22を囲うとともに、フック10a,10aが外側配力筋31に係止されている。
本実施形態によれば、はらみ出し抑制部材10を内側主鉄筋22と外側配力筋31に係止させているため、全体的に立体的に接続された配筋構造3が形成される。そのため、地震等によりコンクリート部材Cが大きな繰り返し変形を受けた場合であっても、外側主鉄筋21の座屈(はらみ出すような変形)を防止できる。
はらみ出し抑制部材10は、付着力および支圧力により抵抗力が増大し、効果的にはらみ出しを抑制することができる。
なお、本実施形態では、はらみ出し抑制部材10のフック10aを外側配力筋31に係止する場合について説明したが、フック10aを外側主鉄筋21に係止させてもよい。
また、はらみ出し抑制部材10の端部の形状には必ずしもフック10aが形成されている必要はなく、例えば、両端をL字状に曲げてもよいし、端部にプレートを固定されていてもよい。
第四の実施形態に係る配筋構造4は、コンクリート部材の内部に埋設される補強材であって、図7の(a)に示すように、コンクリート部材の外面に沿って配筋された外側主鉄筋21および外側配力筋31と、外側主鉄筋21および外側配力筋31の内側に並設された内側主鉄筋22および内側配力筋32と、外側主鉄筋21と内側主鉄筋22とを連結するはらみ出し抑制部材10とを備えている。
コンクリート部材Cは、図7の(b)に示すように、コンクリート部材Cの表面側と裏面側とのそれぞれに主鉄筋20(外側主鉄筋21および内側主鉄筋22)が2段配筋されたいわゆるダブル配筋構造により構成されている。
本実施形態の主鉄筋20は、縦向きに配筋されている。なお、主鉄筋20の向きは限定されるものではない。
配力筋30(外側配力筋31および内側配力筋32)は、主鉄筋20と交差するように、横向きに配筋されている。なお、配力筋30の向きは、主鉄筋20の向きに応じて適宜決定すればよい。
はらみ出し抑制部材10は、一端にフック10aが形成されており、他端にプレート10bが固定されている。プレート10bは、はらみ出し抑制部材10を構成する鉄筋の鉄筋径よりも大きな幅を有している。
はらみ出し抑制部材10は、図7に示すように、外側配力筋31と内側主鉄筋22とを連結している。つまり、はらみ出し抑制部材10は、フック10aが外側配力筋31に係止されているとともに、プレート10bが内側主鉄筋22に係止されている。
本実施形態によれば、はらみ出し抑制部材10を内側主鉄筋22と外側配力筋31に係止させているため、立体的に接続された配筋構造3が形成される。そのため、地震等によりコンクリート部材Cが大きな繰り返し変形を受けた場合であっても、外側主鉄筋21の座屈(はらみ出すような変形)を防止できる。
はらみ出し抑制部材10は、付着力および支圧力により抵抗力が増大し、効果的にはらみ出しを抑制することができる。
はらみ出し抑制部材10を、多段配筋された外側配力筋31と内側主鉄筋22との間に配設することで外側主鉄筋21の座屈を防止することができるため、コンクリート部材Cを横断するように配設されたはらみ出し抑制部材と比較して、材料費および施工の手間の低減化が可能となる。
なお、本実施形態では、はらみ出し抑制部材10を内側主鉄筋22と外側配力筋31に係止する場合について説明したが、はらみ出し抑制部材10は内側主鉄筋22と外側主鉄筋21に係止させてもよい。
また、はらみ出し抑制部材10の端部の形状には必ずしもフック10aが形成されている必要はなく、例えば、はらみ出し抑制部材16のように、両端にプレート10b,10bが固定されていてもよい。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
本発明の配筋構造が適用可能のコンクリート部材は限定されるものではなく、例えば、壁、梁、柱、床版、橋台、橋脚等、あらゆるコンクリート部材に適用可能である。
1,2,3,4 配筋構造
10 はらみ出し抑制部材
11 係止部
12 枠部
13 凸部
14 直線部
20 主鉄筋
21 外側主鉄筋
22 内側主鉄筋
30 配力筋
31 外側配力筋
32 内側配力筋
C コンクリート部材

Claims (3)

  1. コンクリート部材に配筋された鉄筋と、前記鉄筋の内側に配設されたはらみ出し抑制部材と、を備える配筋構造であって、
    前記はらみ出し抑制部材は、前記鉄筋と間隔をあけて配設された枠部と、一端が前記鉄筋に係止されているとともに他端が前記枠部に固定された係止部と、を備えていて、
    前記枠部は、矩形状、鋸刃状または凹凸状に形成されているとともに前記コンクリート部材の表面と平行に配設されていることを特徴とする、配筋構造。
  2. コンクリート部材に配筋された鉄筋と、前記鉄筋の外側に配設されたはらみ出し抑制部材と、を備える配筋構造であって、
    前記はらみ出し抑制部材は、曲げ加工により形成された凸部と直線部とを有する側面視で直線状の鋼棒からなり、
    前記直線部が隣り合う2本の前記鉄筋の外側に接しているとともに、前記凸部が前記鉄筋よりも内側に配置されていることを特徴とする、配筋構造。
  3. コンクリート部材の表面側と裏面側とに沿ってそれぞれ配筋された外側主鉄筋および外側配力筋と、前記外側主鉄筋および外側配力筋の内側に並設された内側主鉄筋および内側配力筋と、前記外側主鉄筋と前記内側主鉄筋とを連結するはらみ出し抑制部材と、を備える配筋構造であって、
    前記はらみ出し抑制部材は、複数本の前記内側主鉄筋を囲うようにコ字状を呈しており、
    前記はらみ出し抑制部材の両端は、前記外側主鉄筋または前記外側配力筋に係止されていることを特徴とする、配筋構造。
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