JP6570306B2 - 建造物の補強構造 - Google Patents

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本発明は、既存の建造物を耐震補強するための補強構造に関する。
既存の建造物の柱1を補強するものとして、例えば特許文献1に示す補強構造が従来から知られている。この従来の補強構造を示したのが図8である。
この従来の補強構造は、柱1の特定の側面1aを所定の間隔を保って柱用枠体3で囲い、上記柱1とこの柱1の両側に交差する梁2,2との交差部分とを交差部用枠体4とで囲い、上記柱1及び柱用枠体3と、交差部分及び交差部用枠体4との間に形成された空間に図示していないグラウト材を充填して、柱1に沿った補強柱を構成するものである。
上記交差部用枠体4に対向する梁2,2の表面には、複数のアンカーボルト5を打ち込んでいる。この打ち込まれたアンカーボルト5の先端は上記交差部用枠体4に対して間隔を保っている。
なお、柱1の特定の側面1aにも、複数のアンカーボルト6を打ち込んでいる。
さらに、上記柱1の特定の側面1aに対向する位置には、一対の軸方向筋7,7を配置している。
また、上記柱用枠体3は、断面をL字状にした一対の鋼板の先端どうしを重ね合わせて、断面をコの字状に形成している。
さらに、上記交差部用枠体4は、断面をL字状にした一対の鋼板の先端どうしを重ね合わせて、断面をコの字状に形成している。このようにコの字状にした上記交差部用枠体4の両端には、接続片8,8を形成している。この接続片8,8を梁に密着させながら、座金プレート10を介してボルトで上記梁2,2に固定させている。
なお、上記交差部用枠体4は、柱1と梁2のある程度の長さとを囲うため、上記柱用枠体3よりも柱1の幅方向の長さを長くしている。
また、複数の上記柱用枠体3と上記交差部用枠体4とは、柱1に沿って積層している。各鋼板の外側に帯状繊維シート9を貼り付けて、隣り合う鋼板どうし、及び積層する鋼板どうしを一体化している。
従来の構成では、梁2に作用した地震力は、梁2の表面に打ち込まれたアンカーボルト5、及び上記グラウト材を介して、上記軸方向筋7,7に伝達される。このように、地震力が上記軸方向筋7,7に伝達されるので、柱1が脆弱化した場合であっても上記補強柱が地震力に耐えることができる。
特開2011−26786号公報
従来の梁に打ち込まれたアンカーボルトの先端は、交差部用枠体との間に間隔を保ってグラウト材内に埋設されている。
また、梁からアンカーボルトに伝わった地震力は、梁の表面でもっとも大きく、先端に向かって小さくなる。
そのため、アンカーボルトの先端近傍や、先端と上記交差部用枠体との間にあるグラウト材には梁からの地震力が十分に伝わらないことがあった。その結果、軸方向筋に地震力が効率よく伝わっていなかった。
また、アンカーボルトは、その一端を梁に固定し、片方だけで支えられている。そのため、突出したアンカーボルトの根元に力が集中し、ぐらつきが生じやすくなる。アンカーボルトが動いてしまえば、力の伝達ができず、アンカーボルトとしての機能は著しく低下してしまう。
さらに、従来の構造では、アンカーボルトから伝達された力によって、グラウト材に亀裂が生じてしまうことがあった。
地震力が作用すると、アンカーボルトが埋設されたグラウト層と、アンカーボルトが届いていないグラウト層とで相対移動する可能性が高まる。このような力が大きくなると、上記各層の境界で亀裂が生じると考えられる。
このように、グラウト層に亀裂が生じてしまえば、地震力は軸方向筋に力が伝達されず、補強効果を発揮できなくなる。
また、従来の補強構造では、上記交差部用枠体を、その接続片を梁に密着させてボルトで固定していたが、両端をボルトで固定するだけでは、上記交差部用枠体の形状の保持は十分とは言えなかった。
そのため、上記交差部用枠体は、特定の大きさよりも大きな地震力が加わると、枠体の形状が歪むことがあった。枠体が歪むと、グラウト材は枠体内を移動可能になり、容易にグラウト材に亀裂が入る原因になっていた。このように、枠体の形状が歪み、グラウト材の拘束力が低下してしまえば、所定の補強効果は達成できなくなってしまう。
さらに、枠体の歪みは、上記柱用枠体と交差部用枠体とを積層している部分のズレを生じさせる。積層した枠体どうしがずれてしまえば、枠体の一体化が失われ、グラウト材を拘束する力を弱めてしまう。そのため、グラウト材が容易に崩れる原因になっていた。
このように、グラウト材が崩れてしまえば、上記柱と補強部との一体化が達成できなくなるため、補強効果が失われてしまう。
この発明の目的は、梁から伝わる地震力を補強部の軸方向筋に確実に伝達させ、補強効果を十分に発揮できる建造物の補強構造を提供することである。
第1発明は、柱およびこの柱と交差する梁を備え、柱の側面を所定の間隔を保って柱用補強枠体で囲うとともに、この柱と梁との交差部分を所定の間隔を保って交差部用補強枠体で囲い、上記柱の側面と柱用補強枠体との間、および上記交差部分と上記交差部用補強枠体との間で連続する空間を形成し、この空間には上記柱に沿って複数の軸方向筋を配置するとともに、上記空間に充填材を充填して補強部を構成した補強構造において、上記梁の前面には、複数の梁用棒状部材の一方の端部を固定し、もう一方の端部を上記交差部用補強枠体であって上記梁の前面と対向する部分に貫通させて、その貫通端を上記交差部用補強枠体に固定し、
上記梁から伝わる地震力が、上記梁の前面とこの前面に対向する交差部用補強枠体とで拘束された充填材を介して上記柱に沿った軸方向筋へ伝達される構成にしたことを特徴とする。
第2の発明は、上記柱には、上記柱用棒状部材の一方の端部を固定するとともに、もう一方の端部を上記柱用補強枠体、または上記交差部用補強枠体に貫通させて、その貫通端を上記柱用補強枠体、または上記交差部用補強枠体に固定したことを特徴とする。
第3の発明は、上記柱と交差する壁には、上記柱の幅よりも長い幅の長さを有した上記柱用補強枠体で、上記柱と上記壁の一部とを囲い、壁用棒状部材の一方の端部を上記壁に固定するとともに、もう一方の端部を上記柱用補強枠体に貫通させて、その貫通端を上記柱用補強枠体に固定したことを特徴とする。
第4の発明は、上記柱の全周を上記柱用補強枠体で囲い、上記柱用補強枠体の四隅に上記軸方向筋を配置したことを特徴とする。
第5の発明は、上記梁用棒状部材を上記梁に貫通させ、貫通端に抜け止め手段を設けたことを特徴とする。
第6の発明は、上記柱の特定の一面側に上記補強部からなる第1補強部と、上記一面側に対向する他面側に上記補強部からなる第2補強部を形成し、上記第1補強部と上記第2補強部とで上記柱と梁とを挟む構成にしたことを特徴とする。
第7の発明は、上記梁用棒状部材が上記梁と第1,2補強部とを貫通し、その貫通端に上記交差部用補強枠体を固定したことを特徴とする。
第8の発明は、上記柱に交差して互いに直交する一対の梁を備え、上記柱と一対の梁との交差部分をM字状補強枠体で囲い、上記柱および直交する2本の梁と上記M字状補強枠体との間と、上記柱と上記柱用補強枠体との間に連続した空間を形成したことを特徴とする。
第1の発明における補強構造では、梁用棒状部材の両端が梁と交差部用補強枠体とに固定されている。そのため、上記梁から伝わる地震力は、2点で支持された梁用棒状部材の全体で、充填材を介して、確実に補強部の軸方向筋へ伝達するようになった。
また、上記梁用棒状部材は、上記梁と上記交差部用補強枠体との2点で支持されているため、梁の表面から突出した上記梁用棒状部材の根元に力が集中することがなくなった。そのため、上記梁用棒状部材がぐらつくことなく、アンカーボルトとしての機能を維持できる。
さらに、梁用棒状部材の先端が充填材内に埋設することがないので、相対移動の原因となる層が形成されず、相対移動が起らなくなった。そのため、上記充填材の層に亀裂が入りづらくなった。
また、交差部用補強枠体が、梁用棒状部材に固定されることによって、その固定位置が維持されるため、上記交差部用補強枠体で充填材を拘束し、この充填材が崩れにくくなった。
この交差部用補強枠体は、貫通した梁用棒状部材で保持されるため、上記交差部用補強枠体の歪みを防止することができる。
上記交差部用補強枠体の歪みを防止することができるため、上記柱用補強枠体と交差部用補強枠体との積層部分のズレを防止することができる。
第2の発明における補強構造によれば、柱に作用した地震力が柱用棒状部材を介して、上記柱からも補強部に伝達されるようになった。そのため、上記柱および梁と上記補強部とが一体となって地震力に対抗できるようになった。
また、上記柱用補強枠体は、充填材と柱用棒状部材の貫通端とに固定されて挟持されるため、配置位置が維持される。そのため、上記柱用補強枠体は、地震力が作用しても歪みにくく、上記柱用補強枠体どうしや、上記柱用補強枠体と交差部用補強枠体とを積層した部分のズレを防止できるようになった。
第3の発明における補強構造では、柱の幅より広い幅の柱用補強枠体を壁用棒状部材によって、しっかり保持することができる。
また、上記柱用補強枠体を柱の幅よりも広くしたので、一対の軸方向筋を柱の幅よりも広げて配置することができる。幅方向に広げた一対の軸方向筋は、軸線に直交する方向の曲げ力に対する耐力を向上させることができる。
第4の発明における補強構造では、柱の全周を柱用補強枠体で囲い、上記柱用補強枠体の四隅に軸方向筋を配置するため、上記柱と補強柱が一体となって強度を増すことができる。そのため、梁から伝わる地震力に、しっかり対抗することができる。
第5の発明における補強構造では、梁用棒状部材が、梁から抜けることがほとんどなくなり、梁にしっかり固定されるようになる。
また、上記梁用棒状部材を上記梁に貫通させ、貫通端に抜け止め手段を設けているため、上記抜け止め手段と交差部用補強枠体とで上記梁と補強部を挟み保つことができる。
したがって、上記梁と補強部との一体性が増し、より大きな地震力に対抗できる。
第6の発明における補強構造では、補強部からなる第1補強部と第2補強部とで上記柱と梁とを挟む構成にしているため、上記梁から伝わる地震力が上記第1,2補強部に分散して伝達され、第1,2補強部が共に機能し、より大きな地震力に対抗できる。
特に、柱の全周を柱用補強枠体で囲う場合には、四隅の軸方向筋に地震力を効率よく伝達することができる。そのため、補強された上記柱の耐震効果を存分に発揮することができる。
第7の発明における補強構造では、梁用棒状部材が、梁と柱とを挟んだ第1,2補強部を貫通しているので、上記梁から伝わる地震力を上記第1,2補強部の軸方向筋にほほ同時に伝達させることができる。そのため、上記第1,2補強部と上記柱とが一体となってより大きな地震力に対抗できる。
第8の発明における補強構造によれば、柱に交差して互いに直交する一対の梁を備えた建造物を補強することができる。
第1実施形態の充填材を充填する前の柱の補強構造を示した斜視図である。 第1実施形態の柱の補強構造を示した断面図である。 第2実施形態の柱の補強構造を示した斜視図である。 第3実施形態の柱の補強構造を示した断面図である。 第4実施形態の柱の補強構造を示した断面図である。 第5実施形態の柱の補強構造を示した断面図である。 第6実施形態の柱を補強する補強枠体を示した斜視図である。 従来の柱の特定の側面を補強する補強構造を示した斜視図である。
図1,2に示した第1実施形態は、既存の柱1の側面1aを、一枚の板からなる断面がコ字状の柱用補強枠体11で所定の間隔を保って囲っている。この柱用補強枠体11は、柱1の側面1aに対向する対向部11aと、対向部11aに連続した一対の側面部11b,11bとからなり、対向部11aには後述する柱用棒状部材12を通す貫通孔11cを所定の位置に形成している。
この柱用補強枠体11を、上記柱1の必要補強長さ分、積層している。
一方、上記柱1と梁2との交差部分は、一枚の板からなる断面がコ字状の交差部用補強枠体13で所定の間隔を保って囲っている。この交差部用補強枠体13は、上記交差部分に対向する対向部13aと、対向部13aに連続した一対の側面部13b,13bとからなり、上記対向部13aには後述する梁用棒状部材14と柱用棒状部材12とを通す貫通孔13cが所定の位置に形成されている。
また、この交差部用補強枠体13の梁2に接触する側面部13b,13bの縁には、梁2に沿って接続片13d,13dが連続して形成されている。この接続片13d,13dを梁2に密着させるとともに、この上から打ち込んだボルトで、上記交差部用補強枠体13を梁2に固定している。
そして、上記柱用補強枠体11内に形成された空間と、交差部用補強枠体13内に形成された空間とは連続する。しかし、この交差部用補強枠体13は、上記柱1の側面1aとこの側面1aに連続する梁2の前面とを覆う大きさを有しているため、対向部13aの幅は、上記柱用補強枠体11の対向部11aよりも大きくなる。そのため、柱用補強枠体11の幅よりも広い交差部用補強枠体13の両側部分は、柱用補強枠体11と上下において連続していないので、この両側部分には図示していない底部を設けている。
なお、上記柱用補強枠体11と交差部用補強枠体13とは、従来のように鋼板を用いても良いし、強化プラスチックや樹脂製素材、あるいはプレキャストコンクリートを用いても良い。充填剤17を保持できる強度を発揮できれば、その材質は問わない。
また、図2に示すように、交差部用補強枠体13の対向部13aに対向する梁2,2には、鋼材からなる複数の上記梁用棒状部材14をメカニカルアンカー方式によって固定している。この第1実施形態では、上記梁用棒状部材14を、一方の梁2に、3本ずつ3列の合計9本を固定している。
上記梁用棒状部材14は、梁2から突出させ、上記交差部用補強枠体13の貫通孔13cを貫通させて、上記梁用棒状部材14の貫通端14aを固定手段のナット15で固定している。ナット15で固定する場合には、梁用棒状部材14の貫通端14aに、あらかじめネジ加工をしている。
また、上記柱1には複数の柱用棒状部材12をメカニカルアンカー方式によって固定している。上記柱用棒状部材12には、上記梁用棒状部材14と同様に鋼材が用いられる。この第1実施形態では、柱用補強枠体11に一対の柱用棒状部材12,12を、上下で2組、計4本を固定している。
上記柱用棒状部材12は、柱1から突出し、上記柱用補強枠体11の貫通孔11cまたは上記交差部用補強枠体13の貫通孔13cを貫通して、上記柱用補強枠体11、または上記交差部用補強枠体13を、上記柱用棒状部材12の貫通端12aにナット15で固定している。上記貫通端12aにはあらかじめネジ加工をしている。
なお、上記柱用補強枠体11や上記交差部用補強枠体13とナット15との間には座金を介してもよい。
また、上記柱用補強枠体11や上記交差部用補強枠体13と柱用棒状部材12の貫通端12a部分とでしっかり固定されていれば、溶接などで固定してもかまわない。
上記のように柱1の側面1aに所定の間隔を保って配置した柱用補強枠体11と、交差部用補強枠体13とで形成される空間内には、柱1の軸方向に沿った一対の軸方向筋16,16が、柱1の幅方向に間隔を保って配置される。これら一対の軸方向筋16,16は、軸線に直交する方向の曲げ力に対して耐力を発揮する。
上記のようにして形成した空間に、グラウト材などの充填材17を充填して補強部Sを構成する。
なお、第1実施形態では、柱用補強枠体11及び交差部用補強枠体13のそれぞれを一枚の板部材で構成したが、従来のように2枚の板部材を組み合わせてコ字状の柱用補強枠体11及び交差部用補強枠体13を構成するようにしてもよい。
また、柱用補強枠体11は、柱1の側面1aのみを囲っているが、柱用補強枠体11を壁20まで広げて、上記柱1ととともに、壁20の一部を囲むようにしてもよい。
この第1実施形態は、上記のように構成したので、上記梁用棒状部材14の両端が梁2と上記交差部用補強枠体13に固定される。そのため、上記梁2から伝わる地震力は、2点で支持された梁用棒状部材14の全体で、充填材17を介して軸方向筋16,16へ確実に伝達されようになった。
このように、地震力が確実に軸方向筋16,16に伝達されるので、柱1が脆弱化した場合であっても、柱1の側面1aに形成された補強柱が地震力に耐えることができる。
また、上記梁用棒状部材14は、上記梁2と上記交差部用補強枠体13との2点で支持されているため、梁2の表面から突出した梁用棒状部材14の根元に力が集中することがなくなった。そのため、アンカーボルトとしての機能を維持できる。
さらに、梁用棒状部材14の先端が充填材17内に埋設されていないので、力が伝達される部分と、伝達されない部分との間での相対移動が起らなくなった。そのため、上記充填材17に亀裂が入りにくくなった。
また、交差部用補強枠体13が、上記梁用棒状部材14に固定されることによって固定位置が維持されるため、上記交差部用補強枠体13で充填材17が拘束され、崩れにくくなった。
そのほかにも、上記交差部用補強枠体13は、貫通した梁用棒状部材14で保持されるため、上記交差部用補強枠体13の歪みを防止することができる。
このように、歪みを防止することができるため、上記柱用補強枠体11と交差部用補強枠体13とを積層した部分のズレを防止することができる。
また、柱1に作用した地震力が柱1からも補強部Sに伝達されるようになったため、柱1および梁2と補強部Sとが一体となって地震力に対抗できるようになった。
なお、第1実施形態では、上記柱用棒状部材12と上記梁用棒状部材14に、鋼材が用いられているが、必要な強度を備えていれば、その材質は問わない。
また、第1実施形態では、メカニカルアンカー方式によって上記柱用棒状部材12や梁用棒状部材14を固定しているが、上記柱用棒状部材12や梁用棒状部材14を接着系アンカー方式によって固定してもよい。要するに、地震力が伝わっても、ぐらつくことなく固定できればその固定手段は問われない。
さらに、上記柱用棒状部材12や上記梁用棒状部材14の固定本数は、必要補強強度に応じて増減する。
また、この第1実施形態では、柱1の側面1aを柱用補強枠体11で囲ったが、上記柱1の全周を所定の間隔を保って柱用補強枠体で囲ってもよい。柱用補強枠体で上記柱1の全周を囲った場合にも、柱用補強枠体と上記柱1とで形成された空間には、上記柱1に沿って複数の軸方向筋16を配置するとともに、充填材17を充填して補強柱を形成する。
なお、上記柱1の全周を覆う上記柱用補強枠体としては、例えば、断面がL字状の板部材を4枚一組とし、それぞれの先端を重ね合わせて構成するものがある。この場合には、上記柱用補強枠体の外周には接着剤を浸透させた帯状繊維シートを巻きまわして4枚の板部材を一体化させる。
ただし、上記柱1の全周を覆う柱用補強枠体は、所定の間隔を保って充填材17を充填することができれば、その形状は問わない。上記柱用補強枠体を構成する板部材の枚数は何枚でもよいし、その先端を重ね合わせずに、つき合わせるようにしてもよい。
上記柱用補強枠体で柱1の全周を囲った場合にも、上記第1実施形態と同様に、上記柱1と補強柱とが一体となって強度を増すことができる。そのため、梁2から伝わる地震力に、しっかり対抗することができる。
図3に示した第2実施形態は、柱用補強枠体11を柱1の幅よりも広くして、壁20の一部を囲った構成であり、その他の構成は第1実施形態と同じである。したがって、この第2実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には、第1実施形態と同一符号を用いるとともに、各構成要素の詳細な説明は省略する。
第2実施形態は、既存の柱1の側面1aと柱1の両側に交差した壁20の一部とを、一枚の板からなる断面がコ字状の柱用補強枠体11で所定の間隔を保って囲っている。この柱用補強枠体11は、柱1の側面1aに対向する対向部11aと、この対向部11aに連続した一対の側面部11b,11bとからなり、対向部11aには柱用棒状部材12と後述する壁用棒状部材21とを通す貫通孔11cを所定の位置に形成している。
この柱用補強枠体11を、上記柱1の必要補強長さ分、積層している。
また、柱用補強枠体11の対向部11aの幅を、上記交差部用補強枠体13の対向部13aと同じ幅長さにしている。
そして、上記柱用補強枠体11内に形成された空間と、交差部用補強枠体13内の形成された空間とは連続している。
上記壁20,20には、鋼材からなる複数の上記壁用棒状部材21をメカニカルアンカー方式によって固定している。上記壁用棒状部材21は、上記梁用棒状部材14と同様に鋼材が用いられる。この第2実施形態では、上記壁用棒状部材21,21が、枠体ごとに上下で計4本を固定している。
上記壁用棒状部材21を、壁20から突出させ、対向する上記柱用補強枠体11の貫通孔11cを貫通させて、上記壁用棒状部材21の貫通端21aを固定手段のナット15で固定している。上記貫通端21aにはあらかじめネジ加工をしている。
なお、上記柱用補強枠体11とナット15との間には座金を介してもよい。また、上記柱用補強枠体11と壁用棒状部材21の貫通端21a部分とでしっかり固定されていれば、溶接などで固定してもかまわない。
上記のように柱1の側面1aに所定の間隔を保って配置した柱用補強枠体11と、交差部用補強枠体13の空間内には、柱1の軸方向に沿った一対の軸方向筋16,16を配置している。軸方向筋16,16は、柱1の幅方向に柱の幅よりも広い間隔を保って配置される。
なお、第2実施形態では、柱用補強枠体11を一枚の板部材で構成したが、従来のように2枚の板部材を組み合わせてコ字状の上記柱用補強枠体11を構成するようにしてもよい。
また、この第2実施形態では、上記柱用補強枠体11の対向部11aの幅長さと交差部用補強枠体13の対向部13aの幅長さとを同じにしているが、上記対向部11aの幅長さを、上記対向部13aよりも短くすることもできる。
さらに、上記壁用棒状部材21には、鋼材が用いられているが、必要な強度を備えていれば、その材質は問わない。
また、第2実施形態では、メカニカルアンカー方式によって上記壁用棒状部材21を固定しているが、上記壁用棒状部材21を接着系アンカー方式によって固定してもよい。地震力が伝わっても、ぐらつくことなく固定されていればその固定手段は問われない。
そして、上記壁用棒状部材21の固定本数は、必要補強強度に応じて増減する。
上記以外の構成は、第1実施形態と同じである。
第2実施形態の補強構造は、柱1に交差する壁20に柱用補強枠体11を広げて覆ったときでも、柱用補強枠体11をしっかり保持することができる。
また、上記柱用補強枠体11を柱1の幅よりも広くしたので、一対の軸方向筋16,16を柱1の幅よりも広げて配置することができる。幅方向に広げた一対の軸方向筋16,16は、軸線に直交する方向の曲げ力に対して耐力を向上することができる。
その他の効果は第1実施形態と同様である。
図4に示した第3実施形態は、梁用棒状部材14の梁2への固定方法を変更しただけで、その他の構成は第1実施形態と同じである。したがって、この第3実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には、第1実施形態と同一符号を用いるとともに、各構成要素の詳細な説明は省略する。
この第3実施形態では、図4に示すように、交差部用補強枠体13の対向部13aに対向する梁2,2に、上記梁用棒状部材14を貫通して、貫通端14aに抜け止め手段であるナット15で締め付けている。上記貫通端14aには、あらかじめ雄ネジ加工をして、この雄ネジ部分にナットを締め付けているが、梁2とナット15の間には座金を介しても良い。
また、梁2に貫通させた梁用棒状部材14を、貫通部分で接着剤やグラウト材などで固定することで、梁2に対する固定強度がさらに高まる。
上記と同様に、柱用棒状部材12が柱1を貫通して、抜け止め手段となる柱用棒状部材12の貫通端12aにあらかじめ加工していた雄ネジ部分でナットを締め付けて柱1に固定している。
なお、同じように、柱1とナット15の間には、座金を介しても良い。
また、柱1に貫通させた柱用棒状部材12は、貫通部分で接着剤やグラウト材などで固定されることで、さらに固定強度が高まる。
上記以外の構成は、第1実施形態と同じである。
第3実施形態の補強構造は、上記梁用棒状部材14が、梁2や補強部Sから抜けることがほとんどなくなり、しっかり固定されるようになる。
また、上記棒状部材12を上記梁2に貫通させ、貫通端12aに抜け止め手段を設けているため、上記抜け止め手段と交差部用補強枠体13とで上記梁2と補強部Sをしっかり挟み保つことができる。
したがって、上記梁2と補強部Sとの一体化が増す、より大きな地震力に対抗できる。
その他の効果は第1実施形態と同様である。
なお、第3実施形態では、上記柱用棒状部材12と上記梁用棒状部材14は、鋼材が用いられているが、必要な強度を備えていれば、その材質は問わない。
さらに、上記柱用棒状部材12や上記梁用棒状部材14の固定本数は、必要補強強度に応じて増減する。
また、この第3実施形態では、柱1の側面1aを柱用補強枠体11で囲ったが、上記柱1の全周を所定の間隔を保って柱用補強枠体で囲ってもよい。柱用補強枠体で上記柱1の全周を囲った場合にも、上記柱用補強枠体と上記柱1とで形成された空間には、上記柱1に沿って複数の軸方向筋16を配置するとともに、充填材17を充填して補強柱を形成する。
なお、上記柱1の全周を覆う上記柱用補強枠体としては、例えば、断面がL字状の板部材を4枚一組とし、それぞれの先端を重ね合わせて構成するものがある。この場合には、上記柱用補強枠体の外周には接着剤を浸透させた帯状繊維シートを巻きまわして4枚の板部材を一体化させる。
上記柱用補強枠体で柱1の全周を囲った場合にも、上記第1実施形態と同様に、上記柱1と補強柱とが一体となって強度を増すことができる。そのため、梁2から伝わる地震力に、しっかり対抗することができる。
ただし、上記柱1の全周を覆う柱用補強枠体は、所定の間隔を保って充填材17を充填することができれば、その形状は問わない。上記柱用補強枠体を構成する板部材の枚数は何枚でもよいし、その先端を重ね合わせずに、つき合わせるようにしてもよい。
図5に示した第4実施形態は、柱1と梁2とを第1,2補強部S1,S2で挟む構成にしたものである。この第4実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には、第1実施形態と同一符号を用いるとともに、各構成要素の詳細な説明は省略する。
上記柱1の特定の一面側では、上記柱1と梁2との交差部分を、一枚の板からなる断面がコ字状の交差部用補強枠体13で所定の間隔を保って囲っている。この交差部用補強枠体13は、対向部13aと、一対の側面部13b,13bとからなり、上記対向部13aには、所定の位置に貫通孔13cが形成されている。
上記交差部用補強枠体13の側面部13b,13bの縁には、接続片13d,13dが形成され、この接続片13d,13dを梁2に密着させるとともに、ボルトによって上記梁2に上記交差部用補強枠体13を固定している。
図5に示すように、梁2の下には壁20が設けられている。
そして、上記柱1の特定の一面側であって、梁2の下の部分を、上記柱と壁20の一部とともに一枚板からなる断面コ字状の柱用補強枠体11で所定の間隔を保って囲っている。
これら柱用補強枠体11を、上記柱1の必要補強長さ分に、積層している。
なお、柱用補強枠体11は、壁20まで柱用補強枠体11を広げないで、柱1の側面1aのみをそれぞれ囲むようにしてもよい。
そして、上記柱用補強枠体11内に形成された空間と、上記交差部用補強枠体13内で形成された空間とは連続するが、交差部用補強枠体13の柱用補強枠体11の幅よりも広い両側部分は、柱用補強枠体11と上下において連続していないので、この部分には図示していない底部を設けている。
また、上記柱1の特定の一面側に、配置した柱用補強枠体11と、交差部用補強枠体13とで形成される空間内には、柱1の軸方向に沿った一対の軸方向筋16,16を配置している。軸方向筋16,16は、柱1の幅方向に柱の幅よりも広い間隔を保って配置される。
上記空間には充填材17を充填し、上記柱1の特定の一面側に第1補強部S1を形成している。
一方、上記一面側に対向する他面側にも、同じように第2補強部S2を形成している。
また、上記第1補強部S1と上記第2補強部S2とで上記柱1や梁2を挟んで一体化させるために、上記第1補強部S1から上記第2補強部S2まで、複数の梁用棒状部材22を貫通させている。上記梁用棒状部材22は、鋼材からなり、その両端に雄ねじ加工をしている。
なお、梁2,2にはあらかじめ形成した複数の貫通した孔を形成し、この貫通した孔に上記梁用棒状部材22を通している。そして、梁用棒状部材22の端部を上記交差部用補強枠体13,13の貫通孔13c,13cに貫通させ、貫通端22a,22aを固定手段となるナット15,15で固定する。
また、交差部用補強枠体13とナット15の間には座金を介しても良い。
さらに、梁2に形成した貫通した孔を通した梁用棒状部材22を、貫通部分で接着剤やグラウト材などによって固定することで、さらに固定強度を高めることができる。
なお、第4実施形態では、柱用補強枠体11及び交差部用補強枠体13のそれぞれを一枚の板部材で構成したが、従来のように2枚の板部材を組み合わせてコ字状にしてもよい。
上記以外の構成は、第1実施形態と同じである。
この第4実施形態では、上記第1補強部S1と上記第2補強部S2とで上記柱1と梁2とを挟むようにしているため、上記梁2から伝わる地震力が上記第1,2補強部S1,S2に分散して伝達され、より大きな地震力に対抗できる。
特に、柱用補強枠体11内で柱1の四隅に対向して軸方向筋16を配置できるため、四隅の軸方向筋16に地震力を効率よく伝達することができる。そのため、補強された上記柱1の耐震効果を存分に発揮することができる。
さらに、上記軸方向筋16,16は、軸線に直交する方向の曲げ力に対して耐力をそれぞれ発揮できる。したがって全方向に耐力を向上させることができる。
また、上記梁用棒状部材22は、柱1や梁2を挟んだ第1,2補強部S1,S2を貫通しているので、上記梁2から伝わる地震力を上記第1,2補強部S1,S2の軸方向筋16にほほ同時に伝達させることができる。そのため、上記第1,2補強部S1,S2と上記柱1とが一体となってより大きな地震力に対抗できる。
その他の効果は第1実施形態と同様である。
なお、上記梁用棒状部材22は、鋼材が用いられているが、必要な強度を備えていれば、その材質は問わない。
また、この第4実施形態では、貫通した上記梁用棒状部材22を固定手段としたが、連続しない棒状部材によるメカニカルアンカー方式や、接着系アンカー方式を採用してもよい。
さらに、上記梁用棒状部材22の固定本数は、必要補強強度に応じて増減する。
また、この第4実施形態では、柱1と壁20を挟んで、梁2の下の部分を柱用補強枠体11で囲ったが、壁を取り除いて、上記柱1の全周を柱用補強枠体で囲ってもよい。上記柱用補強枠体で上記柱の全周を囲った場合にも、上記柱用補強枠体と上記柱1とで形成された空間には、上記柱1に沿って複数の軸方向筋16を配置するとともに、充填材17を充填して補強柱を形成する。
なお、上記柱1の全周を覆う上記柱用補強枠体としては、例えば、断面がL字状の板部材を4枚一組とし、それぞれの先端を重ね合わせて構成するものがある。この場合には、上記柱用補強枠体の外周には接着剤を浸透させた帯状繊維シートを巻きまわして4枚の板部材を一体化させる。
上記柱用補強枠体で柱1の全周を囲った場合にも、上記第1実施形態と同様に、上記柱1と補強柱とが一体となって強度を増すことができる。そのため、梁2から伝わる地震力に、しっかり対抗することができる。
ただし、上記柱1の全周を覆う柱用補強枠体は、所定の間隔を保って充填材17を充填することができれば、その形状は問わない。上記柱用補強枠体を構成する板部材の枚数は何枚でもよいし、その先端を重ね合わせずに、つき合わせるようにしてもよい。
図6に示す第5実施形態は、同一線上に位置する一対の梁2,2とそれらに直交する梁2aとが交差する柱1の補強構造である。
上記3つの梁2,2,2aの内、同一線上に位置する一対の梁2,2を挟んで、他の梁2aとは反対側に位置する特定の一面側に第1補強部S1を形成するとともに、上記梁2を挟んで上記特定の一面側と反対側の他面側に第2補強部S2を形成している。
そして、これら第1,2補強部S1,S2で、柱1と梁2とを挟む構成にしている。
上記柱1の特定の一面側は、上記柱1と梁2との交差部分に対向して、一枚の板からなる断面がコ字状の交差部用補強枠体13で所定の間隔を保って囲われている。この交差部用補強枠体13は、対向部13aと、一対の側面部13b,13bとからなり、上記対向部13aには、所定の位置に貫通孔13cが形成されている。
上記交差部用補強枠体13の側面部13b,13bの縁には、接続片13d,13dが形成され、この接続片13d,13dを梁2に密着させるとともに、ボルトによって上記梁2に固定している。
また、図6に示した第5実施形態では、梁2,2の下には壁20が設けられている。
上記柱1の特定の一面側は、梁2の下の部分を、上記柱1と壁20の一部を一枚の板部材からなる断面コ字状の柱用補強枠体11で所定の間隔を保って囲われている。
この柱用補強枠体11を、上記柱1の必要補強長さ分、積層している。
なお、柱用補強枠体11は、壁20まで柱用補強枠体11を広げないで、柱1の側面を囲むようにしてもよい。
そして、上記柱1の特定の一面側に形成された、上記柱用補強枠体11内の空間と、上記交差部用補強枠体13内の空間とは連続しているが、柱用補強枠体11の幅よりも広い交差部用補強枠体13の両側部分は、柱用補強枠体11と上下に連続していないので、この両側部分には図示していない底部を設けている。この空間には、上記柱1に沿って、一対の軸方向筋16,16が配置される。
この上記空間に充填材17を充填し、上記柱1の特定の一面側に第1補強部S1を形成している。
一方、第1補強部S1に対向する第2補強部S2は、他の梁2aを挟んで配置した一対のM字状補強枠体23,23と、このM字状補強枠体内23,23に配置した軸方向筋16,16と、M字状補強枠体23,23内に充填した充填材17とを主要素にしてなる。
このM字状補強枠体23は、梁2を挟んで交差部用補強枠体13に対向する第1対向部23aと、この第1対向部23aに直交するとともに他の梁2aを挟んでもう一方のM字状補強枠体に対向する第2対向部23bとを備えている。
この第1,2対向部23a,23bの縁には、それぞれ側面部23c,23cを備え、断面がM字状の補強枠体を構成している。上記第1,2対向部23a,23bには、複数の梁用棒状部材22を通す貫通孔23dが所定の位置に形成されている。
このM字状補強枠体23が梁2と他の梁2aに接触する側面部23c,23cの縁には、梁2と他の梁2aに沿って接続片23e,23eが連続して形成され、この接続片23e,23eを梁2と他の梁2aとに密着させ、その上からボルトで固定している。
このようにして、一対のM字状補強枠体23,23がそれぞれ梁2と他の梁2aとの間に固定される。
上記柱1の他面側には、柱1と壁20を挟んで、梁2の下の部分を、上記一面側と同じように、上記柱1と壁20の一部を柱用補強枠体11で所定の間隔を保って囲っている。
また、一対のM字状補強枠体23,23で形成された空間と、柱用補強枠体11とで形成された空間とは、連続している。なお、上記柱用補強枠体11内に形成された空間と、M字状補強枠体23,23で形成された空間とは連続するが、M字状補強枠体23,23において、柱用補強枠体11と上下に連続していない部分には、図示していない底部を設けている。
さらに、上記他面側にも、一対の軸方向筋16,16を柱用補強枠体に配置するとともに、一対の軸方向筋16,16の一方を上記M字状補強枠体23内に連続して配置している。
上記のように形成した上記空間に充填材17を充填し、上記他面側に第2補強部S2を形成している。
また、上記第1補強部S1と上記第2補強部S2とで上記柱1や梁2挟んで一体化させるために、上記第1補強部S1から上記第2補強部S2まで、複数の梁用棒状部材22を貫通させている。上記梁用棒状部材22は、鋼材からなり、その両端に雄ねじ加工をしている。
上記梁2,2にはあらかじめ形成した複数の貫通した孔を形成し、この貫通した孔に上記梁用棒状部材22を通している。そして、梁用棒状部材22の端部を上記交差部用補強枠体13,13の貫通孔13c,13cと上記M字状補強枠体23の第1対向部23aに形成した貫通孔23dとに貫通させ、貫通端22a,22aを固定手段となるナット15,15で固定する。
また、他の梁2aに梁用棒状部材22を貫通させ、上記梁用棒状部材22の両端を、梁2aを挟み込んで配置したそれぞれの上記M字状補強枠体23,23に貫通させている。梁用棒状部材22は、鋼材からなり、その両端に雄ねじ加工をしている。
上記他の梁2aにはあらかじめ形成した複数の貫通した孔を形成し、この貫通した孔に上記梁用棒状部材22を通している。そして、この棒状部材の端部を上記M字状補強枠体23,23の第2対向部23b,23bに形成した貫通孔23d,23dに貫通させ、貫通端22a,22aを固定手段となるナット15,15で固定する。
また、交差部用補強枠体13やM字状補強枠体23とナット15との間には座金を介しても良い。
さらに、梁2,2や他の梁2aに貫通させた梁用棒状部材22は、貫通部分で接着剤やグラウト材などで固定されることで、さらに固定強度が高まる。
また、第5実施形態では、柱用補強枠体11及び交差部用補強枠体13のそれぞれを一枚板で構成したが、従来のように2枚の板を組み合わせてコ字状を構成するようにしてもよい。
上記以外の構成は、第4実施形態と同じである。
この第5実施形態の補強構造は、このように、柱1に交差し互いに直交する一対の梁2,2aを備えた建造物にも配置することができる。
また、柱1の四隅に軸方向筋16が配置されるため、4本の軸方向筋16が相まって、全方向の曲げ力に対して耐力を発揮することができる。そのため、4本の軸方向筋16は、全周補強構造の4本の軸方向筋16と同様に機能する。
その他の効果は第4実施形態と同様である。
なお、上記梁用棒状部材22は、鋼材が用いられているが、必要な強度を備えていれば、その材質は問わない。
また、この第5実施形態では、貫通した上記梁用棒状部材22を固定手段としたが、連続しない棒状部材によるメカニカルアンカー方式や、接着系アンカー方式を採用してもよい。
さらに、上記梁用棒状部材22の固定本数は、必要補強強度に応じて増減する。
また、この第5実施形態では、柱1と壁20を挟んで、梁2の下の部分を柱用補強枠体11で囲ったが、壁を取り除いて、上記柱1の全周を柱用補強枠体で囲ってもよい。上記柱用補強枠体で上記柱1の全周を囲った場合にも、上記柱用補強枠体と上記柱1とで形成された空間には、上記柱1に沿って複数の軸方向筋16を配置するとともに、充填材17を充填して補強柱を形成する。
なお、上記柱1の全周を覆う上記柱用補強枠体としては、例えば、断面がL字状の板部材を4枚一組とし、それぞれの先端を重ね合わせて構成するものがある。この場合には、上記柱用補強枠体の外周には接着剤を浸透させた帯状繊維シートを巻きまわして4枚の板部材を一体化させる。
上記柱用補強枠体で柱1の全周を囲った場合にも、上記第1実施形態と同様に、上記柱1と補強柱とが一体となって強度を増すことができる。そのため、梁2から伝わる地震力に、しっかり対抗することができる。
なお、上記柱1の全周を覆う柱用補強枠体は、所定の間隔を保って充填材17を充填することができれば、その形状は問わない。上記柱用補強枠体を構成する板部材の枚数は何枚でもよいし、その先端を重ね合わせずに、つき合わせるようにしてもよい。
図7に示す第6実施形態は、図1,2に示めした第1実施形態の交差部用補強枠体13を一対の分割枠体24,24で構成したものである。上記分割枠体24は、対向部24aと対向部24aに直交する側面部24bとで構成されている。この対向部24aの縁には縦リブ25と上下に前面横リブ26,26が設けられ、上記側面部24bの縁の上下には側面横リブ27,27が設けられている。
また、上記対向部24a,24aには、梁用棒状部材14等を貫通させる貫通孔24cが形成されている。
そして、隣り合う上記分割枠体24,24の縦リブ25,25をつき合わせて断面コの字状にして上記交差部用補強枠体13を形成する。上記交差部用補強枠体13で柱1と柱1に交差する梁2との交差部分を囲い、梁用棒状部材14で固定している。
この第6実施形態は、縁に各リブを形成した分割枠体24,24で上記交差部用補強枠体13を形成するものであり、この交差部用補強枠体13は上記第1〜5実施形態に適用することができる。
なお、この第6実施形態では上記交差部用補強枠体13を、縁に各リブを形成した分割枠体24,24で構成したが、同じように柱用補強枠体11も、縁に各リブを形成した分割枠体で構成することができる。
第6実施形態の補強構造による効果として、上記柱用補強枠体11や上記交差部用補強枠体13の縁にリブが形成されているため、上記柱用補強枠体11に上記交差部用補強枠体13を積層しやすくなる。
また、各分割枠体24,24の角に、軸方向筋16,16を配置する際には、前面横リブ26,26と側面横リブ27,27の一部を切り欠いて、軸方向筋16,16をガイドするガイド凹部を形成してもよい。
このようなガイド凹部を形成すれば、一対の軸方向筋16,16の間隔を大きく保つことができる。また、ガイド凹部によって、上記軸方向筋16,16の配置の作業性を向上させることができる。
その他の第6実施形態の効果は第1実施形態と同様である。
さらに、上記第1〜6実施形態の補強枠体の外周には、帯状繊維シートを接着剤で貼り付けることもできる。このように帯状繊維シートを貼り付ければ、補強枠体の強度を補うとともに、補強枠体どうしの一体化を増すことができる。
この発明は、既存の建造物における柱1を耐震補強するための補強構造に最適である。
1 柱
2 梁
3 柱用枠体
4 交差部用枠体
5 アンカーボルト
7 軸方向筋
9 繊維シート
11 柱用補強枠体
12 柱用棒状部材
13 交差部用補強枠体
14 棒状部材
16 軸方向筋
17 充填材
20 壁
21 壁用棒状部材
22 棒状部材
23 M字状補強枠体
24 分割枠体
25 縦リブ
26 前面横リブ
27 側面横リブ

Claims (8)

  1. 柱およびこの柱と交差する梁を備え、
    柱の側面を所定の間隔を保って柱用補強枠体で囲うとともに、
    この柱と梁との交差部分を所定の間隔を保って交差部用補強枠体で囲い、
    上記柱の側面と柱用補強枠体との間、および上記交差部分と上記交差部用補強枠体との間で連続する空間を形成し、
    この空間には上記柱に沿って複数の軸方向筋を配置するとともに、
    上記空間に充填材を充填して補強部を構成した補強構造において、
    上記梁の前面には、複数の梁用棒状部材の一方の端部を固定し、もう一方の端部を上記交差部用補強枠体であって上記梁の前面と対向する部分に貫通させて、その貫通端を上記交差部用補強枠体に固定し、
    上記梁から伝わる地震力が、上記梁の前面とこの前面に対向する交差部用補強枠体とで拘束された充填材を介して上記補強部の軸方向筋へ伝達される構成にした建造物の補強構造。
  2. 上記柱には、柱用棒状部材の一方の端部を固定するとともに、もう一方の端部を上記柱用補強枠体、または上記交差部用補強枠体に貫通させて、その貫通端を上記柱用補強枠体、または上記交差部用補強枠体に固定した請求項1に記載の建造物の補強構造。
  3. 上記柱と交差する壁には、上記柱の幅よりも長い幅の長さを有した上記柱用補強枠体で、上記柱と上記壁の一部とを囲い、壁用棒状部材の一方の端部を上記壁に固定するとともに、もう一方の端部を上記柱用補強枠体に貫通させて、その貫通端を上記柱用補強枠体に固定した請求項1または2に記載の建造物の補強構造。
  4. 上記柱の全周を上記柱用補強枠体で囲い、上記柱用補強枠体の四隅に上記軸方向筋を配置した請求項1または2に記載の建造物の補強構造。
  5. 上記梁用棒状部材を上記梁に貫通させ、貫通端に抜け止め手段を設けた請求項1〜4のいずれか1に記載の建造物の補強構造。
  6. 上記柱の特定の一面側に上記補強部からなる第1補強部と、上記一面側に対向する他面側に上記補強部からなる第2補強部を形成し、上記第1補強部と上記第2補強部とで上記柱と梁とを挟む構成にした請求項1〜4のいずれか1に記載の建造物の補強構造。
  7. 上記梁用棒状部材が上記梁と第1,2補強部とを貫通し、その貫通端に上記交差部用補強枠体を固定した請求項6に記載の建造物の補強構造。
  8. 上記柱に交差して互いに直交する一対の梁を備え、上記柱と一対の梁との交差部分をM字状補強枠体で囲い、上記柱と直交する2本の梁と上記M字状補強枠体との間と、上記柱と上記柱用補強枠体との間に連続した空間を形成した請求項1〜4のいずれか1に記載の建造物の補強構造。
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