JP6131485B2 - 梁のピン連結構造 - Google Patents
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Description
この事例によれば、梁部の端部は、中間部に比べて剛性が低いというものの、構造部との接続は、上下の縁部にそれぞれ設けられた定着用梁鉄筋を構造部内に進入させ、コンクリートによって一体化が図られた剛接合部として構成されている。
その結果、柱の設計においては、軸力の作用に加えて、梁からの曲げモーメントの作用をも考慮した断面設計が必要となり、柱の大断面化が避けられない問題点がある。
また、梁部の端部に設けられたピン連結部の他の部分は、切欠き部として構成してあるから、ピン連結部周りに梁部が揺動する際に、構造部との相互干渉を防止でき、よりスムースに揺動することが可能となる。
尚、前記主筋3や帯筋4の外方には、コンクリートCの所定の鉄筋かぶりが確保されている。
梁2は、その端部形状を、梁上面が水平面で、梁下面が梁端部側ほど上方に位置する傾斜面2aとして構成してある(図1参照)。即ち、梁端部においては、梁成の内、上縁部でのみ柱1Aと接続され、その接続部分がピン連結部Pとして構成されている。
即ち、梁2と柱1Aとの間の前記ピン連結部Pでは、実質的にはせん断力のみが伝達される。
梁2の上縁部に設けられている梁主筋5aは、直線形状のまま使用されており、下縁部に設けられている梁主筋5bは、梁下面の前記傾斜面2aに沿うように、端部側で上方に屈曲する形状に曲げ加工されている。
また、梁主筋5は、上下何れのものも、その端部は、梁端部から突出しないように長さ設定してある。
尚、前記梁主筋5やあばら筋6の外方には、コンクリートCの所定の鉄筋かぶりが確保されている。
連結用丸鋼7は、梁幅方向に間隔をあけてそれぞれ設けられている。
連結用丸鋼7は、梁2の内部においては、上下の梁主筋5a,5bの間に離間する状態に埋設され、梁主筋5の応力が連結用丸鋼7に直接に伝達されるのを防止している。
各連結用丸鋼7の形状は、「(かぎ)状に曲げ加工してあり、屈曲部分は、柱1A内に埋設されている。梁2と柱1Aとの何れにも、充分な定着長が確保されている。
[1]柱1Aの主筋3と帯筋4、梁2の梁主筋5とあばら筋6、連結用丸鋼7を、それぞれ組むと共に、柱1Aと、梁2との一連の型枠Kを組み上げる(図3参照)。
[2]型枠K内の梁空間V1と梁空間V2とにコンクリートCを打設する(図4参照)。
尚、ここでは、梁天端でコンクリートCの打設を停止しているが、現場状況に応じて、打ち継ぎ高さは任意に設定できる。
[3]コンクリートの所定の養生期間の経過後、脱型する(図5参照)。
その結果、柱断面を必要以上に確保する必要が無くなり、経済性の向上を図ることができるようになる。
そして、梁端部の切欠き部8は、例えば、配管や配線やダクト等の配置スペースとして利用することができ、梁下空間の有効利用が可能となる。
また、ピン連結部Pを構成するのに、梁主筋5を、柱1Aの内部まで延伸させるものであっても、梁2と柱1A間のせん断力の伝達は可能であるが、当該実施形態においては、梁主筋5とは異なる連結用丸鋼7を用いていると共に、更には、この連結用丸鋼7を、梁主筋5と離間させて定着させてあるから、前記せん断力の伝達は叶えることができながら、梁2の曲げモーメントが柱1Aに伝わり難くなり、より確実なピン連結部構造を形成できるようになる。
以下に他の実施の形態を説明する。
例えば、構造部1は、先の実施形態で説明した柱1Aに限らず、例えば、梁や壁であってもよく、それらを含めて構造部1と総称する。
また、図には示さないが、ピン連結部Pを、梁端部における下縁部に形成してあってもよい。
また、鋼材7を梁主筋5と別の材料で構成することに限らず、例えば、梁主筋5を梁端部から柱1A内に延出させることで構成してあってもよい。
また、鋼材7そのものは、鉄筋等の棒状体に限るものではなく、例えば、図8に示すように、梁2と柱1Aとにわたって配置した鋼板9で構成してあってもよい。
この場合、図に示すように、鋼板9には、表裏に、複数のスタッド9aを設けておき、コンクリートCとの付着力を増強しておくことが好ましい。
2 梁(梁部に相当)
5 梁主筋
7 連結用丸鋼(鋼材の一例)
8 切欠き部
P ピン連結部
Claims (2)
- コンクリート製の梁部の端部と、コンクリート製の構造部とを、ピン連結してある梁のピン連結構造であって、
前記梁部の端部における上下方向での一部を、前記構造部との間でせん断力を伝達するピン連結部として構成し、
前記梁部の端部における前記ピン連結部の他の部分は、前記構造部との間の相互干渉を防止する切欠き部として構成してあり、
前記ピン連結部には、前記梁部と前記構造部とにわたって梁主筋とは異なる丸鋼で構成される鋼材が埋設してあり、この鋼材によって前記梁部と前記構造部との間のせん断力を支持するように構成してある梁のピン連結構造。 - 前記鋼材は、前記梁部において前記梁主筋と離間する状態に埋設してある請求項1に記載の梁のピン連結構造。
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JP2012278556A JP6131485B2 (ja) | 2012-12-20 | 2012-12-20 | 梁のピン連結構造 |
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JP2012278556A JP6131485B2 (ja) | 2012-12-20 | 2012-12-20 | 梁のピン連結構造 |
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JP2014122487A JP2014122487A (ja) | 2014-07-03 |
JP6131485B2 true JP6131485B2 (ja) | 2017-05-24 |
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Family Applications (1)
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JP2012278556A Active JP6131485B2 (ja) | 2012-12-20 | 2012-12-20 | 梁のピン連結構造 |
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JP (1) | JP6131485B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
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JP5338050B2 (ja) * | 2007-08-24 | 2013-11-13 | 株式会社大林組 | 制振建物、建物の制振方法、鉄筋コンクリート造の建物、鉄筋コンクリート造の建物の長周期化方法 |
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2012
- 2012-12-20 JP JP2012278556A patent/JP6131485B2/ja active Active
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