JP5949695B2 - 流動性に優れたポリイミドパウダー組成物及びその成形体 - Google Patents
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Description
該シリカ微粒子が、
(A1)4官能性シラン化合物、その部分加水分解縮合生成物又はこれらの混合物を、加水分解及び縮合することによって実質的にSiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(A2)該親水性球状シリカ微粒子の表面に、R1SiO3/2単位(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である)を導入する工程と、
(A3)R2 3SiO1/2単位(式中、各R2は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である)を導入する工程
とを含む方法により製造され、
粒子径が0.005〜1.00μmの範囲で、粒度分布D90/D10の値が3以下であり、かつ平均円形度が0.8〜1である疎水性球状シリカ微粒子(1)であることを特徴とするポリイミドパウダー組成物。
(A1)一般式(I):
Si(OR3)4 (I)
(式中、各R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下、親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解及び縮合することによって実質的にSiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得、
(A2)得られた該親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、一般式(II):
R1Si(OR4)3 (II)
(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、各R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示される3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して該親水性球状シリカ微粒子の表面を処理することにより、該親水性球状シリカ微粒子の表面にR1SiO3/2単位(R1は前記の通りである)を導入して第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得、
(A3)得られた該第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、一般式(III):
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(式中、各R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示されるシラザン化合物、一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(式中、R2は一般式(III)で定義した通りであり、XはOH基又は加水分解性基である)で示される1官能性シラン化合物、又はこれらの混合物を添加して、前記第一の疎水性球状シリカ微粒子の表面をこれにより処理して、該第一の疎水性球状シリカ微粒子の表面にR2 3SiO1/2単位(R2は一般式(III)で定義した通りである)を導入することにより第二の疎水性シリカ微粒子として得られる疎水性球状シリカ微粒子である、<1>記載のポリイミドパウダー組成物。
<ポリイミドパウダー成分>
ポリイミドパウダーは、例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを、15〜100重量%がアミド系溶媒と85〜0重量%が沸点180℃以上の非アミド系溶媒と0.5〜5重量%の水を含有する反応溶媒中に加えて、溶液中の全モノマ−の割合が2〜25重量%となるように不活性ガス存在下、全還流の条件下140℃以上180℃以下程度の温度で反応させて微細粒子を析出させた後、180〜220℃程度の範囲内の温度にて反応を0.2〜20時間継続して、対数粘度(30℃、0.5g/100ml濃硫酸)が0.2〜3程度であり、イミド化率が95%以上であり、平均粒径が1〜25μm程度、特に3〜20μmで凝集物の少ない粉末として取得することが好ましい。
ポリイミドパウダーの表面に付着せしめる疎水性球状シリカ微粒子について、詳細に説明する。
本発明で使用される疎水性球状シリカ微粒子は、
(A1)4官能性シラン化合物、その部分加水分解縮合生成物又はこれらの混合物を、加水分解及び縮合することによって実質的にSiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(A2)該親水性球状シリカ微粒子の表面に、R1SiO3/2単位(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である)を導入する工程と、
(A3)R2 3SiO1/2単位(式中、各R2は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である)を導入する工程
とを含む方法により製造され、
粒子径が0.005〜1.00μmの範囲で、粒度分布D90/D10の値が3以下であり、かつ平均円形度が0.8〜1である疎水性球状シリカ微粒子(1)である。
なお、本発明において、微粒子の粒度分布は、動的光散乱法/レーザードップラー法ナノトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:UPA−EX150)により測定し、その体積基準メジアン径を粒子径とした。なお、メジアン径とは粒度分布を累積分布として表した時の累積50%に相当する粒子径である。
本発明の疎水性球状シリカ微粒子は、
工程(A1):親水性球状シリカ微粒子の合成工程、
工程(A2):3官能性シラン化合物による表面処理工程、
工程(A3):1官能性シラン化合物による表面処理工程
によって得られが、以下、各工程をより具体的に説明する。
一般式(I):
Si(OR3)4 (I)
(式中、各R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物、又はこれらの混合物を、塩基性物質を含む親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解及び縮合することによって、親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液が得られる。
R5OH (V)
[式中、R5は炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である]で示されるアルコールが挙げられる。
該塩基性物質の使用量は、一般式(I)で示される4官能性シラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合生成物のヒドロカルビルオキシ基の合計1モルに対して0.01〜2モルであることが好ましく、0.02〜0.5モルであることがより好ましく、0.04〜0.12モルであることが特に好ましい。このとき、塩基性物質の量が少ないほど小粒径のシリカ微粒子が得られる。
工程(A1)において得られた親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、一般式(II):
R1Si(OR4)3 (II)
(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基、各R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)で示される3官能性シラン化合物、又はその部分加水分解生成物、又はこれらの混合物を添加して、該親水性球状シリカ微粒子の表面をこれにより処理することにより、前記親水性球状シリカ微粒子の表面にR1SiO3/2単位(R1は前記の通り)を導入して、第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る。
このようにして得られた第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液から前記親水性有機溶媒と水の一部を除去し、濃縮することにより、第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒濃縮分散液とすることが好ましい。この際、疎水性有機溶媒をあらかじめ(濃縮工程前)、或いは濃縮工程中に加えてもよい。この際、使用する疎水性溶媒としては、炭化水素系又はケトン系溶媒が好ましい。具体的には該溶媒として、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、メチルイソブチルケトンが好ましい。前記親水性有機溶媒と水の一部を除去する方法としては、例えば留去、減圧留去などが挙げられる。得られる濃縮分散液はシリカ微粒子濃度が15〜40質量%であるものが好ましく、20〜35質量%であるものがより好ましく、25〜30質量%であるものが特に好ましい。15質量%より少ないと後工程の表面処理が円滑に進まないことがあり、40質量%より大きいとシリカ微粒子の凝集が生じてしまうことがある。
工程(A2)で得られた第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、一般式(III):
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(式中、各R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示されるシラザン化合物、又は一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(式中、R2は一般式(III)で定義した通りであり、XはOH基又は加水分解性基である)で示される1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、これにより前記第一の疎水性球状シリカ微粒子の表面を処理し、該微粒子の表面にR2 3SiO1/2単位(但し、R2は一般式(III)で定義の通り)を導入することにより、第二の疎水性球状シリカ微粒子を得る。この工程の処理により、第一の疎水性球状シリカ微粒子の表面に残存するシラノール基をトリオルガノシリル化する形でR2 3SiO1/2単位が該表面に導入される。
本発明のポリイミドパウダー組成物は、前記ポリイミドパウダーに前記疎水性球状シリカ微粒子を添加し、該ポリイミドパウダーの表面上に物理吸着させて付着させてなるものである。該ポリイミドパウダーへの該疎水性球状シリカ微粒子の添加量は、該ポリイミドパウダーの0.01〜5.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜4.0質量%、特に0.5〜3.0質量%である。この添加量が0.01質量%より少ないと、ポリイミドパウダーの流動性が変化しない場合があり、好ましくない。またこの添加量が5.0質量%を超えると、コスト的に好ましくない場合がある。本発明のポリイミドパウダーは、通常、前記ポリイミドパウダーと前記疎水性球状シリカ微粒子とから成る粉末であるが、任意に着色剤、カップリング剤のような添加剤を含んでもよい。
特に好ましくは900mJ以下、更に好ましくは800mJ以下である。
温度計、攪拌機、窒素導入管及び水分定量器を備えた四ツ口フラスコに、窒素ガスを通しながら、乾燥した2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とのモル比a−BPDA/s−BPDA=7/93の割合で、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン、重合溶媒としてNMPを使用し、ポリマ−濃度17重量%、温度:195℃、時間:4時間で反応させた。N−メチル−2−ピロリドン溶液中に分散したポリイミドパウダーを濾過によって回収し、更に、これを4.5倍量の熱イオン水で3回洗浄後、200℃で減圧乾燥により、平均粒子径8μmのポリイミドパウダーを得た。
<合成例1>
・工程(A1):親水性球状シリカ微粒子の合成工程
攪拌機と、滴下ロートと、温度計とを備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール989.5gと、水135.5gと、28%アンモニア水66.5gとを入れて混合した。この溶液を35℃となるように調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン436.5g(2.87モル)を6時間かけて滴下した。この滴下が終了した後も、さらに0.5時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、親水性球状シリカ微粒子の懸濁液を得た。
上記工程(A1)で得られた懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン4.4g(0.03モル)を0.5時間かけて滴下し、滴下後も12時間攪拌を継続し、シリカ微粒子表面を疎水化処理することにより、疎水性球状シリカ微粒子の分散液を得た。
前工程で得られた濃縮分散液に、室温において、ヘキサメチルジシラザン138.4g(0.86モル)を添加した後、この分散液を50〜60℃に加熱し、9時間反応させることにより、該分散液中のシリカ微粒子をトリメチルシリル化した。次いで、この分散液中の溶媒を130℃、減圧下(6650Pa)で留去することにより、疎水性球状シリカ微粒子(1)186gを得た。
1.工程(A1)で得られた親水性球状シリカ微粒子の粒子径測定
メタノールにシリカ微粒子懸濁液を、シリカ微粒子が0.5質量%となるように添加し、10分間超音波にかけることにより、該微粒子を分散させた。このように処理した微粒子の粒度分布を、動的光散乱法/レーザードップラー法ナノトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:UPA−EX150)により測定し、その体積基準メジアン径を粒子径とした。なお、メジアン径とは粒度分布を累積分布として表した時の累積50%に相当する粒子径である。
メタノールにシリカ微粒子を、0.5質量%となるように添加し、10分間超音波にかけることにより、該微粒子を分散させた。このように処理した微粒子の粒度分布を、動的光散乱法/レーザードップラー法ナノトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:UPA−EX150)により測定し、その体積基準メジアン径を粒子径とした。粒度分布D90/D10の測定は、上記粒子径測定した際の分布において小さい側から累積が10%となる粒子径をD10、小さい側から累積が90%となる粒子径をD90とし測定された値からD90/D10を計算した。
電子顕微鏡(日立製作所製、商品名:S−4700型、倍率:10万倍)によって観察を行い、形状を確認した。「球状」とは、真球だけでなく、若干歪んだ球も含む。なおこのような粒子の形状は、粒子を二次元に投影した時の円形度で評価し、円形度が0.8〜1の範囲にあるものとする。ここで円形度とは、(粒子面積と等しい円の周囲長)/(粒子周囲長)である。平均円形度は上記電子顕微鏡により観察し、1次粒子100個を測定して、平均した値を用いた。
合成例1において、工程(A1)でメタノール、水及び28%アンモニア水の量を、メタノール1045.7g、水112.6g、28%アンモニア水33.2gに変えたこと以外は同様にして、疎水性球状シリカ微粒子(2)188gを得た。この疎水性球状シリカ微粒子を用いて合成例1における測定と同様に測定した。この結果を表1に示す。
・工程(A1):
撹拌機、滴下ロート及び温度計を備えた3リットルのガラス製反応器に、メタノール623.7g、水41.4g及び28%アンモニア水49.8gを添加して混合した。この溶液を35℃に調整し、撹拌しながら該溶液にテトラメトキシシラン1163.7g及び5.4%アンモニア水418.1gを同時に添加開始し、前者は6時間、そして後者は4時間かけて滴下した。テトラメトキシシラン滴下後も0.5時間撹拌を続けて加水分解を行い、シリカ微粒子の懸濁液を得た。
こうして得られた懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン11.6g(テトラメトキシシランに対してモル比で0.01相当量)を0.5時間かけて滴下し、滴下後も12時間撹拌して、シリカ微粒子表面の処理を行った。
こうして得られた分散液に、室温でヘキサメチルジシラザン357.6gを添加し、120℃に加熱し、3時間反応させて、シリカ微粒子をトリメチルシリル化した。その後溶媒を減圧下で留去して球状疎水性シリカ微粒子(3)472gを得た。
シリカ微粒子の合成の際に、テトラメトキシシランの加水分解温度を35℃の代りに20℃とした以外は、合成例3と同様にして各工程を行ったところ、疎水性球状シリカ微粒子(4)469gを得た。この疎水性球状シリカ微粒子(4)を用いて合成例1と同様の測定を行った。この結果を表1に示す。
攪拌機と温度計とを備えた0.3リットルのガラス製反応器に爆燃法シリカ(商品名:SOC1、アドマテクス社製)100gを仕込み、純水1gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに60℃で10時間攪拌した。次いで、室温まで冷却した後、ヘキサメチルジシラザン2gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに24時間攪拌した。120℃に昇温し、窒素ガスを通気しながら残存原料及び生成したアンモニアを除去し、疎水性球状シリカ微粒子(5)100gを得た。
攪拌機と温度計とを備えた0.3リットルのガラス製反応器に爆燃法シリカ(商品名:SOC1、アドマテクス社製)100gを仕込み、純水1gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに60℃で10時間攪拌した。次いで、室温まで冷却した後、メチルトリメトキシシラン1gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに24時間攪拌した。次にヘキサメチルジシラザン2gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに24時間攪拌した。120℃に昇温し、窒素ガスを通気しながら残存原料及び生成したアンモニアを除去し、疎水性球状シリカ微粒子(6)101gを得た。得られたシリカ微粒子(6)について、合成例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
上記の各疎水性球状シリカ微粒子(1)〜(6)を、表2に示す量で前記ポリイミドパウダーに添加し、サンプルミルにより3分撹拌混合を行った。得られた粉体状のポリイミドパウダー組成物について、粉体流動性の指標である基本流動性エネルギーの測定を行った。結果を表2に示す。なお、測定の詳細は以下の通りである。
また、実施例2、4の、球状疎水性シリカ微粒子をポリイミドパウダー表面に付着させたポリイミドパウダー組成物の電子顕微鏡写真及び比較例5の、球状疎水性シリカ微粒子をポリイミドパウダーに添加しない未処理のポリイミドパウダーの電子顕微鏡写真を夫々図1、2及び3に示す。
容器:容積160ml(内径50mm、長さ79mm)のガラス製円筒型容器を使用した。
・・安定性試験:流動性試験に続いて、ブレードの回転速度を100mm/sec→70mm/sec→40mm/sec→10mm/secと変えた時のトータルエネルギー量を測定する。その時のFRI変動指数(FlowRateIndex)が1に近いほど、流動速度について安定していると言える。ここで、FRI変動指数=(10mm/sのデータ)/(100mm/sのデータ)。
1) 工程(A1)で得られた分散液の親水性球状シリカ微粒子の粒子径
2) 最終的に得られた疎水性球状シリカ微粒子の粒子径
Claims (4)
- (A1)4官能性シラン化合物、その部分加水分解縮合生成物又はこれらの混合物を、加水分解及び縮合することによって実質的にSiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(A2)該親水性球状シリカ微粒子の表面に、R1SiO3/2単位(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である)を導入する工程と、
(A3)R2 3SiO1/2単位(式中、各R2は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である)を導入する工程
とを含む方法により、
粒子径が0.005〜1.00μmの範囲で、粒度分布D90/D10の値が3以下であり、かつ平均円形度が0.8〜1である疎水性球状シリカ微粒子(1)を製造し、該疎水性球状シリカ微粒子(1)をポリイミドパウダーの表面に、該ポリイミドパウダーの質量の少なくとも0.01質量%の量で付着させることを特徴とするポリイミドパウダーの製造方法。 - 前記疎水性球状シリカ微粒子(1)の製造方法が、
(A1)一般式(I):
Si(OR3)4 (I)
(式中、各R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下、親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解及び縮合することによって実質的にSiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得、
(A2)得られた該親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、一般式(II):
R1Si(OR4)3 (II)
(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、各R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示される3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して該親水性球状シリカ微粒子の表面を処理することにより、該親水性球状シリカ微粒子の表面にR1SiO3/2単位(R1は前記の通りである)を導入して第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得、
(A3)得られた該第一の疎水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、一般式(III):
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(式中、各R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示されるシラザン化合物、一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(式中、R2は一般式(III)で定義した通りであり、XはOH基又は加水分解性基である)で示される1官能性シラン化合物、又はこれらの混合物を添加して、前記第一の疎水性球状シリカ微粒子の表面をこれにより処理して、該第一の疎水性球状シリカ微粒子の表面にR2 3SiO1/2単位(R2は一般式(III)で定義した通りである)を導入することにより第二の疎水性シリカ微粒子を得る方法である、請求項1記載のポリイミドパウダーの製造方法。 - 前記ポリイミドパウダーに前記疎水性球状シリカ微粒子(1)をポリイミドパウダーの0.01〜5.0質量%で添加し、混合することにより、該ポリイミドパウダー表面に該疎水性球状シリカ微粒子(1)を付着させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリイミドパウダーの製造方法。
- 請求項1〜3の何れか1項記載のポリイミドパウダーの製造方法により、ポリイミドパウダーを得、得られたポリイミドパウダーを加圧加熱成型することを特徴とする、ポリイミドパウダー成形体の製造方法。
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