以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
[塗布装置10の構成]
まず、本実施形態に係る塗布装置10の構成を説明する。
塗布装置10は、図1に示されるように、芯体12を回転させる回転手段の一例としての回転部20と、回転部20によって回転する芯体12の表面(外周面)に液状材料14を塗布する塗布手段の一例としての塗布部30と、芯体12の表面に塗布された液状材料14を平滑にする平滑部材の一例としてのブレード40と、塗布部30及びブレード40を移動させる移動機構50と、ブレード40を清掃する清掃手段の一例としての清掃機構60と、を備えている。
(芯体12)
芯体12は、円筒状とされた円管で形成されている。なお、芯体12は、円柱状に形成されていても良い。また、芯体12としては、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属が用いられる。芯体12は、軸方向長さが例えば250mm以上400mm以下とされ、外径が例えば6mm以上14mm以下とされている。
(回転部20)
回転部20は、芯体12を保持する一対の保持部材22と、一対の保持部材22のそれぞれを回転可能に支持する一対の支持部材23と、一対の保持部材22の一方を回転駆動する駆動部24と、を有している。
一対の保持部材22は、それぞれ、例えば、芯体12の軸方向端部を嵌め込む嵌込孔(嵌込溝)を有し、当該嵌込孔に対して芯体12の軸方向端部が嵌め込まれることで、芯体12を保持するようになっている。なお、一対の保持部材22は、芯体12を取外し可能に保持するものであればよく、例えば、芯体12の軸方向両端部から芯体12を挟み込むことで、芯体12を保持する構成であってもよい。
駆動部24は、例えば、サーボモータ・パルスモータ等の駆動モータで構成されている。この駆動モータによって、一対の保持部材22の一方が回転されることにより、芯体12が回転するようになっている。
なお、駆動部24は、一対の保持部材22のそれぞれに設けられたサーボモータ・パルスモータ等の駆動モータで構成され、一対の保持部材22を同期させて回転駆動する構成であってもよい。また、駆動部24としては、単一の駆動部で構成され、当該単一の駆動部からの駆動力が、ギヤ等の伝達部材によって一対の保持部材22に分配されて、一対の保持部材22のそれぞれが回転する構成であってもよい。
(塗布部30)
塗布部30は、図1に示されるように、液状材料14を貯留する貯留部32と、ノズル34から芯体12の表面(外周面)へ液状材料14を吐出する吐出部36と、貯留部32に貯留された液状材料14を吐出部36に供給する供給部38と、を有している。ノズル34は、長さが例えば5mm以上15mm以下とされ、外径が例えば0.5mm以上1.0mm以下とされている。
供給部38は、貯留部32と吐出部36とに接続された供給管38Aと、貯留部32に貯留された液状材料14を供給管38Aを通じて吐出部36へ送液する送液部としてのポンプ38Bと、を有している。
塗布部30では、貯留部32に貯留された液状材料14が、ポンプ38Bによって吐出部36へ送られ、吐出部36へ送られた液状材料14が吐出部36のノズル34から芯体12の表面(外周面)へ吐出されるようになっている。
(液状材料14)
塗布部30が塗布する液状材料14としては、例えば、接着剤が用いられる。当該接着剤が芯体12の外周面に塗布されることで、芯体12の外周面に接着層が形成されるようになっている。接着層(接着剤)は、その外周に形成される表面層(樹脂層・ゴム層)と、芯体12とを接着(接合)するためのものである。具体的には、液状材料14としては、例えば、カーボン等と溶剤を混合したプライマーが用いられる。なお、液状材料14としては、上記のものに限られるものではない。
(ブレード40)
ブレード40は、芯体12の表面に塗布された液状材料14に接触する接触部の一例としての平面部42を有している。ブレード40は、板状に形成されており、芯体12の径方向(Y方向)に沿った長さが、芯体12の軸方向(X方向)に沿った幅よりも長くされている。具体的には、ブレード40は、Y方向長さが例えば20mm以上40mm以下とされ、X方向幅が例えば3mm以上9mm以下とされ、厚みが例えば0.05mm以上0.20mm以下とされている。また、ブレード40としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属が用いられる。
図2に示されるように、ブレード40は、芯体12の下面に対して平面部42が接触するように、芯体12の下方側に配置されている。そして、ブレード40では、平面部42を芯体12の表面に接触させて液状材料14をならし、液状材料14を平滑にするように構成されている。これにより、液状材料14によって形成される塗布膜の膜厚が均一化されるようになっている。
(移動機構50)
移動機構50は、図1に示されるように、例えば、吐出部36及びブレード40を支持する支持部52と、駆動部54と、駆動部54の駆動力を芯体12の軸方向への移動力に変換して支持部52に伝達する伝達部材としてのボールネジ56と、支持部52を芯体12の軸方向に案内する案内部材としてのガイド58と、を有している。
支持部52は、上下方向に長さを有する直方体形状に形成された支持部本体53と、支持部本体53の上部に固定され芯体12へ延びるアーム55と、アーム55の先端部に固定された固定部材62と、固定部材62に支持され吐出部36を支持する吐出部支持体61と、本体部に固定されブレード40を支持するブレード支持体63と、を有している。吐出部支持体61は、側面視にてL字状をしたフレームで構成されており、吐出部36が固定されている。
移動機構50では、駆動部54がボールネジ56を回転駆動し、ボールネジ56が駆動部54の回転力を芯体12の軸方向への移動力に変換して支持部52に伝達し、支持部52が、ガイド58に沿って、一対の保持部材22に保持された状態の芯体12の軸方向へ移動するようになっている。
これにより、吐出部36及びブレード40が、回転部20によって回転する芯体12の軸方向へ沿って支持部52と一体に移動しながら、吐出部36が液状材料14を芯体12の表面へ吐出して液状材料14をらせん状に塗布し、当該液状材料14をブレード40が平滑にする。これにより、芯体12の外周面に液状材料14の塗布膜が形成される。
なお、移動機構50としては、上記の構成に限られるものではない。移動機構50は、吐出部36及びブレード40を芯体12に対して相対移動させる構成であればよいので、例えば、吐出部36及びブレード40ではなく、芯体12をその軸方向へ移動させて液状材料14を塗布する構成であってもよい。
(清掃機構60)
清掃機構60は、ブレード40を清掃するブレード清掃機構70と、吐出部36のノズル34を清掃するノズル清掃機構80と、を有している。
ブレード清掃機構70は、芯体12の軸方向一端側(芯体12に対する塗布終了側)に配置され、ノズル清掃機構80は、芯体12の軸方向他端側(芯体12に対する塗布開始側)に配置されている。なお、ノズル清掃機構80は、ブレード清掃機構70と同様に、芯体12の軸方向一端側(芯体12に対する塗布終了側)に配置されていてもよい。
(ブレード清掃機構70)
ブレード清掃機構70は、図3に示されるように、ブレード40の平面部42に接触する清掃部材の一例としての上側清掃部材72と、上側清掃部材72に対向して配置された対向部材の一例としての下側清掃部材73と、上側清掃部材72及び下側清掃部材73を支持する清掃部材支持部71と、を有している。
上側清掃部材72は、直方体形状(ブロック形状)の本体部72Aと、本体部72Aの下面に設けられブレード40の平面部42に接触する接触部72Bと、を有している。接触部72Bは、弾性を有する弾性部材(例えば、不織布等の布体)が、本体部72Aの下面に取り付けられることにより構成されている。
下側清掃部材73も、上側清掃部材72と同様に、直方体形状(ブロック形状)の本体部73Aと、本体部73Aの上面に設けられブレード40における平面部42とは反対側の反対面43に接触する接触部73Bと、を有している。接触部73Bも、接触部72Bと同様に、弾性を有する弾性部材(例えば、不織布等の布体)が、本体部73Aの上面に取り付けられることにより構成されている。
なお、上側清掃部材72及び下側清掃部材73は、ブレード40の幅方向(芯体12の軸方向(X方向))に沿った長さ、ブレード40の長さ方向(Y方向)に沿った幅及び、ブレード40の厚み方向(上下方向(Z方向))に沿った厚みが、長さ>幅>厚みの関係を有している。上側清掃部材72及び下側清掃部材73は、具体的には、長さが例えば20mm以上60mm以下とされ、幅が例えば10mm以上20mm以下とされ、厚みが例えば3mm以上8mm以下とされている。
清掃部材支持部71は、支持部本体77と、支持部本体77に設けられ上側清掃部材72及び下側清掃部材73をそれぞれに支持する上側支持体74及び下側支持体75と、を有している。
下側支持体75は、具体的には、下側清掃部材73及び支持部本体77のそれぞれに対して固定されている。一方、上側支持体74は、具体的には、上側清掃部材72に対して固定され、支持部本体77に対しては、上側清掃部材72の接触部72Bが下側清掃部材73の接触部73Bに対して接触する接触位置(図4参照)及び、当該接触部72Bが当該接触部73Bから離間する離間位置(図5参照)に移動可能に支持されている。
そして、支持部本体77には、接触位置及び離間位置に上側支持体74(上側清掃部材72)を移動させる駆動部78が設けられている。駆動部78は、例えば、ソレノイドやボールネジやベルト、その他の機械要素を用いたリニアアクチュエータで構成されている。
この構成によれば、駆動部78により上側支持体74が接触位置(図4参照)から離間位置(図5参照)へ移動することで、上側清掃部材72と下側清掃部材73との間に隙間S1が形成され、当該隙間S1へブレード40が挿入可能となる。そして、当該隙間S1へブレード40が挿入された状態において、駆動部78により上側支持体74が離間位置から接触位置へ移動することで、図6に示されるように、上側清掃部材72と下側清掃部材73とでブレード40が挟み込まれる。このとき、下側清掃部材73は、ブレード40をその下側から支持することになる。
また、上側清掃部材72と下側清掃部材73とがブレード40を挟み込んだ状態において、上側清掃部材72と下側清掃部材73は弾性変形し、上側清掃部材72と下側清掃部材73にブレード40が食い込んだ状態となる。
さらに、ブレード清掃機構70は、図3に示されるように、ブレード40を上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対して相対移動させる移動手段の一例としての駆動部79を有している。駆動部79は、支持部52(図1参照)の支持部本体53に設けられている。駆動部79は、ブレード支持体63に連結された駆動軸79Aをブレード40の長さ方向(上側清掃部材72及び下側清掃部材73の幅方向(Y方向))に沿って駆動することにより、ブレード支持体63(ブレード40)をブレード40の長さ方向に沿って移動させる構成となっている。具体的には、駆動部79は、例えば、空気圧や油圧を用いたシリンダ、その他の機械要素を用いたリニアアクチュエータで構成されている。
この構成によれば、ブレード40が上側清掃部材72及び下側清掃部材73に挟み込まれた状態で、駆動部79によりブレード40が上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対してブレード40の長さ方向に沿って複数回往復移動することで、上側清掃部材72及び下側清掃部材73によってブレード40が払拭されて清掃される。なお、ブレード40が食い込むように上側清掃部材72及び下側清掃部材73でブレード40を挟み込んでいるので、ブレード40の側端面も払拭される。また、上側清掃部材72及び下側清掃部材73がブレード40の先端に移動することで、ブレード40の先端面に上側清掃部材72及び下側清掃部材73が接触して当該先端面が払拭される。
なお、駆動部79により、ブレード40が、ブレード40の長さ方向(Y方向)に沿って芯体12から離れる方向へ移動することで、ブレード40が芯体12から退避するようになっている。ブレード40の芯体12からの退避は、芯体12に対する液状材料14の塗布終了後になされる。
さらに、ブレード清掃機構70では、上側清掃部材72及び下側清掃部材73の清掃動作において上側清掃部材72及び下側清掃部材73がブレード40に接触する接触位置を変更する位置変更手段の一例として、前述の移動機構50が機能するようになっている。
移動機構50では、ブレード40を上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対して、ブレード40の幅方向(上側清掃部材72及び下側清掃部材73の長さ方向(X方向))へ移動させて、図7に示されるように、上側清掃部材72及び下側清掃部材73のブレード40に対する接触位置を変更するようになっている。当該接触位置の変更は、例えば、上側清掃部材72及び下側清掃部材73によるブレード40の清掃回数が、予め定められた複数回に達したことを条件に実行されるようになっている。
(ノズル清掃機構80)
ノズル清掃機構80は、図8に示されるように、円筒状のノズル34の外周面34Aに接触する清掃部材の一例としての手前側清掃部材82と、手前側清掃部材82に対向して配置された対向部材の一例としての奥側清掃部材83と、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83を支持する清掃部材支持部81と、を有している。
手前側清掃部材82は、直方体形状(ブロック形状)の本体部82Aと、本体部82Aにおける奥側清掃部材83側の側面に設けられノズル34の外周面34Aの一部に接触する接触部82Bと、を有している。接触部82Bは、弾性を有する弾性部材(例えば、不織布等の布体)が、本体部82Aの側面に取り付けられることにより構成されている。
奥側清掃部材83も、手前側清掃部材82と同様に、直方体形状(ブロック形状)の本体部83Aと、本体部83Aにおける手前側清掃部材82側の側面に設けられノズル34における外周面34Aの前記一部とは反対側の他の部分に接触する接触部83Bと、を有している。接触部83Bも、接触部82Bと同様に、弾性を有する弾性部材(例えば、不織布等の布体)が、本体部83Aの側面に取り付けられることにより構成されている。
なお、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83は、ノズル34の長さ方向(上下方向(Z方向))に沿った長さ、ノズル34の径方向であって芯体12の軸方向(X方向)に沿った幅及び、ノズル34の径方向であって芯体12の径方向(Y方向)に沿った厚みが、長さ>幅>厚みの関係を有している。手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83は、具体的には、長さが例えば20mm以上60mm以下とされ、幅が例えば10mm以上20mm以下とされ、厚みが例えば3mm以上8mm以下とされている。
清掃部材支持部81は、支持部本体87と、支持部本体87に設けられ手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83をそれぞれに支持する手前側支持体84及び奥側支持体85と、を有している。
奥側支持体85は、具体的には、奥側清掃部材83及び支持部本体87のそれぞれに対して固定されている。一方、手前側支持体84は、具体的には、手前側清掃部材82に対して固定され、支持部本体87に対しては、手前側清掃部材82の接触部82Bが奥側清掃部材83の接触部83Bに対して接触する接触位置(図9参照)及び、当該接触部82Bが当該接触部83Bから離間する離間位置(図10参照)に移動可能に支持されている。
そして、支持部本体87には、図10に示されるように、接触位置及び離間位置に手前側支持体84(手前側清掃部材82)を移動させる駆動部88が設けられている。駆動部88は、例えば、ソレノイドやボールネジやベルト、その他の機械要素を用いたリニアアクチュエータで構成されている。
この構成によれば、駆動部88により手前側支持体84が接触位置から離間位置へ移動することで、手前側清掃部材82と奥側清掃部材83との間に隙間S2が形成され、当該隙間S2へノズル34が挿入可能となる。そして、当該隙間S2へノズル34が挿入された状態において、駆動部88により手前側支持体84が離間位置から接触位置へ移動することで、手前側清掃部材82と奥側清掃部材83とでノズル34が挟み込まれる。この挟み込んだ状態において、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83は弾性変形し、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83にノズル34が食い込んだ状態となる。
さらに、ノズル清掃機構80は、図8に示されるように、ノズル34(吐出部36)を手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対して相対移動させる移動手段の一例としての駆動部89を有している。駆動部89は、支持部52の固定部材62に設けられている。駆動部89は、吐出部36が支持された吐出部支持体61をノズル34の長さ方向(Z方向)に沿って駆動することにより、ノズル34をノズル34の長さ方向に沿って移動させる構成となっている。具体的には、駆動部89は、例えば、ソレノイドやボールネジやベルト、その他の機械要素を用いたリニアアクチュエータで構成されている。
この構成によれば、ノズル34が手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に挟みこまれた状態で、駆動部89によりノズル34が手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対してノズル34の長さ方向に沿って複数回往復移動することで、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83によってノズル34の外周面34Aが払拭されて清掃される。なお、ノズル34が食い込むように手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83でノズル34を挟み込んだ状態で、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83がノズル34の先端に移動することで、ノズル34の先端面(ノズル面)に手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83が接触して、当該先端面が払拭される。
なお、駆動部89により、ノズル34が、芯体12から離れる上方へ移動することで、ノズル34が芯体12から退避するようになっている。ノズル34の芯体12からの退避は、芯体12に対する液状材料14の塗布終了後になされる。
さらに、ノズル清掃機構80では、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83の清掃動作において手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83がノズル34に接触する接触位置を変更する位置変更手段の一例として、前述の移動機構50が機能するようになっている。
移動機構50では、ノズル34を手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対して、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83の幅方向(X方向)へ移動させて、図12に示されるように、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83のノズル34に対する接触位置を変更するようになっている。当該接触位置の変更は、例えば、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83によるノズル34の清掃回数が、予め定められた複数回に達したことを条件に実行されるようになっている。
[本実施形態に係る作用]
次に、本実施形態に係る作用として、芯体12に液状材料14(プライマー)を塗布する塗布方法を説明する。
本塗布方法では、まず、塗布装置10を準備する(準備工程)。次に、塗布装置10の回転部20における一対の保持部材22が芯体12を保持し、一対の保持部材22によって保持された芯体12を、回転部20の駆動部24によって回転させる(回転工程)。
回転部20によって回転している芯体12の表面に対して、塗布部30のノズル34から液状材料14を塗布すると共に、芯体12の表面に塗布された当該液状材料14をブレード40の平面部42で平滑にする(塗布工程)。
次に、塗布工程の後、ブレード40の平面部42にブレード清掃機構70の上側清掃部材72を接触させて平面部42を清掃する(ブレード清掃工程)。なお、ブレード清掃工程の具体的な動作については後述する。
次に、塗布部30のノズル34をノズル清掃機構80の手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83により清掃する(ノズル清掃工程)。なお、ノズル清掃工程の具体的な動作については後述する。なお、ブレード清掃工程及びノズル清掃工程は、上記の塗布方法が実施された毎に行なくてもよい。
なお、液状材料14としてのプライマーが芯体12に塗布された場合では、芯体12が加熱されて、液状材料14が硬化されて接着層が形成される。さらに、その接着層上に、例えばフッ素系樹脂からなる樹脂層が形成され、電子写真用のロール(例えば、定着ロールや帯電ロール等)が製造される。
(ブレード清掃工程)
ブレード清掃工程では、まず、ブレード清掃機構70の駆動部78により上側支持体74が接触位置から離間位置へ移動する(図5参照)。また、駆動部79により、ブレード40が、ブレード40の長さ方向(Y方向)に沿って芯体12に対して離間する方向へ移動して、芯体12から退避する。
次に、移動機構50により、ブレード40が芯体12の軸方向(X方向)に沿って移動されて、上側清掃部材72と下側清掃部材73との間の隙間S1へ挿入される。
次に、駆動部78により、上側支持体74が離間位置から接触位置へ移動することで、上側清掃部材72と下側清掃部材73とでブレード40が挟み込まれる(図6参照)。
次に、駆動部79により、ブレード40が上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対してブレード40の長さ方向に沿って複数回往復移動することで、上側清掃部材72及び下側清掃部材73によってブレード40の平面部42が払拭されて清掃される。
本実施形態では、例えば、上記塗布方法(上記回転工程、塗布工程及びブレード清掃工程)が繰り返し行われた後に、上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対するブレード40の接触位置が変更される。
具体的には、移動機構50により、ブレード40をその幅方向(X方向)へ移動させて上側清掃部材72と下側清掃部材73との間の隙間S1へ挿入する際に、上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対するブレード40の停止位置を替えることで、上側清掃部材72及び下側清掃部材73が接触する接触位置(挟み込む位置)が変更される。
(ノズル清掃工程)
ノズル清掃工程では、まず、ノズル清掃機構80の駆動部88により手前側支持体84が接触位置から離間位置へ移動する(図10参照)。また、駆動部89により、ノズル34が、ノズル34の長さ方向に沿って芯体12から離れる上方へ移動して、芯体12から退避する。
次に、移動機構50により、ノズル34が芯体12の軸方向(X方向)に沿って移動して、手前側清掃部材82と奥側清掃部材83との間の隙間S2へ挿入される。
次に、駆動部88により、手前側支持体84が離間位置から接触位置へ移動することで、手前側清掃部材82と奥側清掃部材83とでノズル34が挟み込まれる(図11参照)。
次に、駆動部89により、ノズル34が手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対してノズル34の長さ方向に沿って複数回往復移動することで、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83によってノズル34の外周面34Aが払拭されて清掃される。
ノズル清掃工程では、例えば、上記塗布方法(上記回転工程、塗布工程及びノズル清掃工程)が繰り返し行われた後に、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対するノズル34の接触位置が変更される。
具体的には、移動機構50により、ノズル34をX方向へ移動させて手前側清掃部材82と奥側清掃部材83との間の隙間S2へ挿入する際に、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対するノズル34の停止位置を替えることで、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83が接触する接触位置(挟み込む位置)が変更される。
以上のように、本実施形態の塗布方法では、ブレード清掃工程において、ブレード40が清掃されるので、液状材料14がブレード40の平面部42に付着したまま、硬化することが抑制される。
これにより、ブレード40の平面部42に付着して硬化した液状材料14により、芯体12表面の塗布層にキズが発生するのが抑制される。また、ブレード40に付着して硬化した液状材料14がブレード40から剥離して芯体12の表面の塗布層に付着することも抑制される。
本実施形態の塗布方法では、上側清掃部材72と下側清掃部材73とでブレード40を挟むので、ブレード40が弾性変形しやすい板状の部材であっても良好に清掃される。
また、本実施形態では、上側清掃部材72及び下側清掃部材73によってブレード40が複数回清掃された後に、上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対するブレード40の接触位置が変更されるので、上側清掃部材72及び下側清掃部材73の交換頻度が低減される。
また、本実施形態の塗布方法では、ノズル清掃工程において、ノズル34が清掃されるので、液状材料14がノズル34に付着したまま、硬化することが抑制される。これにより、ノズル34に付着して硬化した液状材料14がノズル34から剥離して芯体12の表面の塗布層に付着することも抑制される。
また、本実施形態の塗布方法では、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83によってノズル34が複数回清掃された後に、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対するノズル34の接触位置が変更されるので、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83の交換頻度が低減される。
[清掃機構60の変形例]
本実施形態に係る清掃機構60では、ブレード清掃機構70の上側清掃部材72及び下側清掃部材73とは別に、ノズル清掃機構80の手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83を有する構成であったが、ノズル34を清掃する部材として、上側清掃部材72及び下側清掃部材73を用いる構成であってもよい。具体的には、図13(A)に示されるように、例えば、清掃部材支持部71の支持部本体77に対して、上側清掃部材72及び下側清掃部材73の長さ方向を回転軸方向として上側支持体74及び下側支持体75を回転させる回転アーム92(向き変更手段の一例)が取り付けられている。これにより、図13(B)に示されるように、上側清掃部材72における清掃面としての接触部72Bと、下側清掃部材73における清掃面としての接触部73Bとが、ノズル34における被清掃面としての外周面34Aに接触するように、上側清掃部材72及び下側清掃部材73の向きが変更されるようになっている。なお、この構成では、上側清掃部材72及び下側清掃部材73がノズル34の外周面34Aに接触可能な位置まで、吐出部36及び清掃部材支持部71(上側清掃部材72及び下側清掃部材73)の少なくとも一方が移動可能に構成される。
(ブレード清掃機構70の変形例)
ブレード清掃機構70では、上側支持体74(上側清掃部材72)が接触位置及び離間位置に移動する構成となっていたが、上側支持体74(上側清掃部材72)を下側支持体75(下側清掃部材73)に対して相対移動させればよく、上側支持体74(上側清掃部材72)及び下側支持体75(下側清掃部材73)の少なくとも一方が接触位置及び離間位置に移動する構成であればよい。
また、下側清掃部材73は、本体部73Aに布体が取り付けられることで接触部73Bを構成していたが、本体部73Aに布体が取り付けられていない構成であってもよい。すなわち、下側清掃部材73では、布体が取り付けられることによる清掃機能と、ブレード40をその下側から支持する支持機能と、を有していていたが、当該支持機能のみを有する構成であってもよい。
また、ブレード清掃機構70は、下側清掃部材73が設けられず、上側清掃部材72のみで構成されていてもよい。
また、ブレード清掃機構70では、ブレード40が上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対して移動して払拭する構成であったが、これに替えて、又は加えて、上側清掃部材72及び下側清掃部材73がブレード40に対して移動して払拭する構成であってもよい。また、上側清掃部材72のみがブレード40に対して移動して払拭する構成であってもよい。
また、ブレード清掃機構70では、ブレード40が上側清掃部材72及び下側清掃部材73に対して移動して、上側清掃部材72及び下側清掃部材に対する接触位置を変更する構成であったが、これに替えて、又は加えて、上側清掃部材72及び下側清掃部材73がブレード40に対して移動する構成であってもよい。
(ノズル清掃機構80の変形例)
ノズル清掃機構80では、手前側支持体84(手前側清掃部材82)が接触位置及び離間位置に移動する構成となっていたが、手前側支持体84(手前側清掃部材82)を奥側支持体85(奥側清掃部材83)に対して相対移動させればよく、手前側支持体84(手前側清掃部材82)及び奥側支持体85(奥側清掃部材83)の少なくとも一方が移動さする構成であればよい。
ノズル清掃機構80では、ノズル34が手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対して移動して払拭する構成であったが、これに替えて、又は加えて、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83がノズル34に対して移動して払拭する構成であってもよい。
ノズル清掃機構80では、ノズル34が手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対して移動して、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83に対する接触位置を変更する構成であったが、これに替えて、又は加えて、手前側清掃部材82及び奥側清掃部材83がノズル34に対して移動する構成であってもよい。
(ブレード清掃機構の他の実施形態)
次に、ブレード清掃機構の他の実施形態を説明する。
他の実施形態に係るブレード清掃機構270は、図14及び図16に示されるように、X方向(矢印A参照)に沿って移動可能な移動体272と、移動体272に設けられブレード40の平面部42に接触する帯状(シート状)の清掃体274と、を備えている。清掃体274としては、例えば、不織布が用いられる。移動体272は、例えば、一軸アクチュエータ等の駆動部271によって移動するようになっている。
移動体272には、清掃体274を巻き出す巻出部276と、巻出部276から巻き出された清掃体274を巻き取る巻取部278と、巻出部276から巻取部278までの経路において清掃体274を支持する支持機構280と、が設けられている。
巻出部276は、巻取部278の下方に配置されており、軸体276Aと、軸体276Aの径方向外側に張り出した一対のフランジ部276Bと、を有している。軸体276Aは、移動体272に回転可能に支持されている。軸体276Aには、清掃体274の長さ方向一端側が初期状態で複数巻きに巻き付けられている。一対のフランジ部276Bは、軸体276Aに巻き付けられた清掃体274を軸体276Aの軸方向両端側から押さえている。
巻取部278も、巻出部276と同様に、軸体278Aと、軸体278Aの径方向外側に張り出した一対のフランジ部278Bと、を有している。軸体278Aは、移動体272に回転可能に支持されている。軸体278Aには、清掃体274の長さ方向他端部が巻き掛けられている。一対のフランジ部278Bは、軸体278Aに巻き取られた清掃体274を軸体278Aの軸方向両端側から押さえるようになっている。
移動体272には、巻取部278の軸体278Aを回転駆動する駆動部としての駆動モータ298と、駆動モータ298の駆動力を巻出部276の軸体276Aに伝達する伝達部材としてのギヤ列290と、が設けられている。ギヤ列290は、巻取部278の軸体278Aに設けられたギヤ292と、巻出部276の軸体276Aに設けられたギヤ294と、ギヤ292とギヤ294とに噛み合い巻取部278の軸体278Aから巻出部276の軸体276Aへ駆動力を伝達するギヤ293と、で構成されている。
駆動モータ298によって、巻取部278の軸体278Aが一方向(図14における反時計回り方向)へ回転することで、清掃体274の長さ方向他端側が軸体278Aに巻き取られると共に、軸体278Aの回転力がギヤ列290を介して巻出部276の軸体276Aに伝達され、軸体276Aが回転して清掃体274を巻き出さすようになっている。すなわち、巻取部278の軸体278Aと、巻出部276の軸体276Aとが同期して回転するようになっている。なお、巻取部278の軸体278Aのみが回転して、巻取部278の軸体278Aが清掃体274を巻き取ることで、清掃体274が引っ張られて巻出部276の軸体276Aから清掃体274が巻き出される構成であってもよい。
清掃体274を支持する支持機構280は、下側支持部材282と、支持ロール283と、上側支持部材284と、を有している。下側支持部材282は、巻出部276に対する図14における右斜め上側に配置されており、清掃体274の表面274Aに接触して清掃体274を支持している。具体的には、下側支持部材282は、本体部282Aと、本体部282Aの一端部(図14における右端部)に回転可能に支持された支持ロール282Bと、を有している。
支持ロール282Bには、清掃体274が巻き掛けられている。これにより、支持ロール282Bは、巻出部276から図14の右側に進行する清掃体274を折り返し、図14の左側に進行させている。本体部282Aは、略直方体形状に形成されている。この本体部282Aは、清掃体274における支持ロール282Bから支持ロール283までの部分273(以下、下側清掃部分273という)に接触して、下側清掃部分273を下側から支持している。
支持ロール283は、下側支持部材282に対する図14における左斜め上側に配置されており、清掃体274の裏面274Bに巻き掛けられている。これにより、支持ロール283は、下側支持部材282から図14の左側に進行する清掃体274を折り返して、図14の右側に進行させている。また、支持ロール283は、図示しない付勢手段によって、図14の左側に付勢されており、清掃体274に張力を付与している。
上側支持部材284は、支持ロール283に対する図14における右斜め上側に配置されており、清掃体274の表面274Aに接触して清掃体274を支持している。具体的には、上側支持部材284は、本体部284Aと、本体部284Aの一端部(図14における右端部)に回転可能に支持された支持ロール284Bと、を有している。
支持ロール284Bには、清掃体274が巻き掛けられている。これにより、支持ロール284Bは、支持ロール283から図14の右側に進行する清掃体274を巻取部278側(図14の左側)へ折り返し、巻取部278側(図14の左側)に進行させている。本体部284Aは、略直方体形状に形成されている。この本体部284Aは、清掃体274における支持ロール283から支持ロール284Bまでの部分275(以下、上側清掃部分275という)に接触している。上側清掃部分275の裏面274Bは、下方を向いており、下側清掃部分273の裏面274Bに対向している。
下側支持部材282及び上側支持部材284は、それぞれ、上下方向(Z方向)に沿って移動可能に支持体286に支持されている。具体的には、下側支持部材282及び上側支持部材284は、下側清掃部分273と上側清掃部分275とを接触させる接触位置(図15参照)と、下側清掃部分273と上側清掃部分275とを離間させる離間位置(図14参照)と、の間を移動可能に支持されている。
支持体286には、下側支持部材282及び上側支持部材284を接触位置及び離間位置に移動させる駆動部(図示省略)が設けられている。この駆動部は、例えば、ソレノイドやボールネジやベルト、その他の機械要素を用いたリニアアクチュエータで構成されている。
本実施形態では、当該駆動部により、下側支持部材282が接触位置(図15参照)から下方へ移動して離間位置(図14参照)に位置すると共に、上側支持部材284が接触位置(図15参照)から上方へ移動して離間位置(図14参照)に位置することで、下側清掃部分273と上側清掃部分275との間に隙間S3が形成され、当該隙間S3へブレード40が挿入可能となる。そして、当該隙間S3へブレード40が挿入された状態において、当該駆動部により、下側支持部材282及び上側支持部材284が離間位置から接触位置へ移動することで、図15に示されるように、下側清掃部分273と上側清掃部分275とでブレード40が挟み込まれる。すなわち、上側清掃部分275がブレード40の平面部42に接触する清掃部材の一例として機能し、下側清掃部分273が、上側清掃部分275とでブレード40を挟む対向部材の一例として機能するようになっている。このとき、下側清掃部分273は、ブレード40をその下側から支持することになる。
また、下側清掃部分273と上側清掃部分275とがブレード40を挟み込んだ状態において、下側清掃部分273及び上側清掃部分275は弾性変形し、下側清掃部分273及び上側清掃部分275にブレード40が食い込んだ状態となる。
さらに、ブレード清掃機構270は、ブレード清掃機構70と同様に、図3に示されるように、ブレード40を下側清掃部分273及び上側清掃部分275に対して相対移動させる移動手段の一例としての駆動部79を有している。
この構成によれば、ブレード40が下側清掃部分273及び上側清掃部分275に挟み込まれた状態で、駆動部79によりブレード40が下側清掃部分273及び上側清掃部分275に対してブレード40の長さ方向に沿って複数回往復移動することで、下側清掃部分273及び上側清掃部分275によってブレード40が払拭されて清掃される。なお、ブレード40が食い込むように下側清掃部分273及び上側清掃部分275でブレード40を挟み込んでいるので、ブレード40の側端面も払拭される。また、下側清掃部分273及び上側清掃部分275がブレード40の先端に移動することで、ブレード40の先端面に下側清掃部分273及び上側清掃部分275が接触して当該先端面が払拭される。
なお、ブレード清掃機構270では、下側支持部材282及び上側支持部材284の少なくとも一方が上下方向に移動して、下側清掃部分273と上側清掃部分275とを接触させると共に、下側清掃部分273と上側清掃部分275とを離間させる構成となっていればよい。
さらに、ブレード清掃機構270では、巻取部278が清掃体274を巻き取ることで、下側清掃部分273及び上側清掃部分275の清掃動作において清掃体274がブレード40に接触する接触位置が変更されるようになっている。すなわち、巻取部278は、清掃体274がブレード40に接触する接触位置を変更する位置変更手段の一例として機能するようになっている。当該接触位置の変更は、例えば、下側清掃部分273及び上側清掃部分275によるブレード40の清掃回数が、予め定められた複数回に達したことを条件に実行されるようになっている。
(ブレード清掃機構270におけるブレード清掃工程)
ブレード清掃工程では、まず、ブレード清掃機構270の駆動部(図示省略)により、下側支持部材282及び上側支持部材284が接触位置から離間位置へ移動する(図14参照)。
次に、駆動部271により移動体272がブレード40に対して芯体12の軸方向(X方向)に沿って相対移動して、ブレード40が下側清掃部分273と上側清掃部分275との間の隙間S3へ挿入される。なお、移動機構50により、ブレード40が芯体12の軸方向(X方向)に沿って移動されて、下側清掃部分273と上側清掃部分275との間の隙間S3へ挿入されてもよい。
次に、駆動部(図示省略)により、下側支持部材282及び上側支持部材284が離間位置から接触位置へ移動することで、下側清掃部分273及び上側清掃部分275とでブレード40が挟み込まれる(図15参照)。
次に、駆動部79(図3参照)により、ブレード40が下側清掃部分273及び上側清掃部分275に対してブレード40の長さ方向に沿って複数回往復移動することで、下側清掃部分273及び上側清掃部分275によってブレード40の平面部42が払拭されて清掃される。
本実施形態では、例えば、上記塗布方法(上記回転工程、塗布工程及びブレード清掃工程)が繰り返し行われた後に、下側清掃部分273及び上側清掃部分275に対するブレード40の接触位置が変更される。具体的には、駆動モータ298によって巻取部278の軸体278Aを回転駆動して清掃体274を巻き取ることにより、清掃体274におけるブレード40に接触する接触位置(挟み込む位置)が変更される。
以上のように、本実施形態の塗布方法では、ブレード清掃工程において、ブレード40が清掃されるので、液状材料14がブレード40の平面部42に付着したまま、硬化することが抑制される。
これにより、ブレード40の平面部42に付着して硬化した液状材料14により、芯体12表面の塗布層にキズが発生するのが抑制される。また、ブレード40に付着して硬化した液状材料14がブレード40から剥離して芯体12の表面の塗布層に付着することも抑制される。
本実施形態の塗布方法では、下側清掃部分273と上側清掃部分275とでブレード40を挟むので、ブレード40が弾性変形しやすい板状の部材であっても良好に清掃される。
また、本実施形態では、下側清掃部分273及び上側清掃部分275によってブレード40が複数回清掃された後に、下側清掃部分273及び上側清掃部分275に対するブレード40の接触位置が変更されるので、清掃体274の交換頻度が低減される。
(ブレード清掃機構270の変形例)
ブレード清掃機構270は、機構の向き等を変えて構成することで、ノズル清掃機構として用いてもよい。
また、ブレード清掃機構270を、ノズル清掃機構としても用いられるようになっていてもよい。この構成では、例えば、清掃面としての上側清掃部分275の裏面274Bと、清掃面としての下側清掃部分273の裏面274Bとが、ノズル34の外周面34Aに接触するように、移動体272を回転機構によって回転させて、移動体272の向きが変更されるようになっている。
また、ブレード清掃機構270は、下側清掃部分273を有せず、上側清掃部分275のみを有する構成であってもよい。
また、ブレード清掃機構270では、ブレード40が、上側清掃部分275及び下側清掃部分273に対して移動して払拭する構成であったが、これに替えて、又は加えて、上側清掃部分275及び下側清掃部分273がブレード40に対して移動して払拭する構成であってもよい。また、上側清掃部分275のみがブレード40に対して移動して払拭する構成であってもよい。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成しても良い。