JP5949271B2 - 通信機および通信方法 - Google Patents

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本発明は、通信機および通信方法に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の通信では、入力信号をサブキャリア変調し、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)を行い、ベースバンド信号を生成する。そのため、サブキャリアの数が増え、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)サイズが大きくなると、大きなピークを持つベースバンド信号が生成され、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高くなるという性質を持っている。PAPRが高くなると、信号を歪みなく伝送するために広範囲において線形性を有する増幅器が必要となる。そこでPAPRを低減するための技術が開発されている。
特許文献1では、PAPRを低減するため、IFFTを行う前に逐次決定法により算出した最適位相に基づきサブキャリア変調信号の位相を制御する。
特開2006−165781号公報
OFDM方式の通信では、PAPRを低減することが課題となっている。特許文献1では、PAPRを低減する最適位相を算出するために繰り返し計算処理を行い、サブキャリアごとに位相を制御する必要がある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、OFDM方式の通信において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
前記サブキャリア変調信号の要素数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列について、所定の方向へ所定の回数のデータのシフトを行って、シフト系列を生成するシフト手段と、
前記変調方式に応じて定義された複素平面上の複数の領域を用いて、前記サブキャリア変調信号の各要素に、該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域と演算を施した該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域とが一致するように、前記シフト系列において該要素と同じ位置にある要素を用いて所定の演算を施して、演算後データを生成する演算手段と、
前記演算後データの逆高速フーリエ変換を行うIFFT手段と、
前記IFFT手段の演算結果を合成してベースバンド信号を生成する合成手段と、
前記ベースバンド信号のピーク対平均電力比を算出し、該ピーク対平均電力比が所定の基準に合致するか否かを判定する判定手段と、
前記ピーク対平均電力比が前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号を検出するまで、前記シフト手段において前記データ系列についてデータのシフトを行う前記所定の回数を変えて、前記シフト手段、前記演算手段、前記IFFT手段、前記合成手段、および前記判定手段の処理を繰り返し行う制御手段と、
前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記シフト手段は、前記データ系列として各要素の絶対値が互いに同じであるデータ系列を用い、
前記演算手段は、前記サブキャリア変調信号の各要素に、前記シフト系列の該要素と同じ位置にある要素に絶対値が0より大きい値である所定の振幅係数を乗算して所定の正の定数を加算した値を乗算する。
好ましくは、前記シフト手段は、前記データ系列として、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列を用いる。
本発明の第2の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
前記サブキャリア変調信号の要素数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列について、所定の方向へ所定の回数のデータのシフトを行って、シフト系列を生成するシフトステップと、
前記変調方式に応じて定義された複素平面上の複数の領域を用いて、前記サブキャリア変調信号の各要素に、該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域と演算を施した該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域とが一致するように、前記シフト系列において該要素と同じ位置にある要素を用いて所定の演算を施して、演算後データを生成する演算ステップと、
前記演算後データの逆高速フーリエ変換を行うIFFTステップと、
前記IFFTステップの演算結果を合成してベースバンド信号を生成する合成ステップと、
前記ベースバンド信号のピーク対平均電力比を算出し、該ピーク対平均電力比が所定の基準に合致するか否かを判定する判定ステップと、
前記ピーク対平均電力比が前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号を検出するまで、前記シフトステップにおいて前記データ系列についてデータのシフトを行う前記所定の回数を変えて、前記シフトステップ、前記演算ステップ、前記IFFTステップ、前記合成ステップ、および前記判定ステップの処理を繰り返し行う制御ステップと、
前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記シフトステップにおいて、前記データ系列として各要素の絶対値が互いに同じであるデータ系列を用い、
前記演算ステップにおいて、前記サブキャリア変調信号の各要素に、前記シフト系列の該要素と同じ位置にある要素に絶対値が0より大きい値である所定の振幅係数を乗算して所定の正の定数を加算した値を乗算する。
好ましくは、前記シフトステップにおいて、前記データ系列として、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列を用いる。
本発明によれば、OFDM方式の通信において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る演算部が行う演算処理の例を示す図である。 実施の形態に係る通信機が行う送信制御の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態に係る通信機が行う受信制御の動作の一例を示すフローチャートである。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。 シミュレーションしたBER特性を示す図である。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。 シミュレーションしたBER特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。以下の説明において、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)は、IFFTとIDFT(Inverse Discrete Fourier Transformation:逆離散フーリエ変換)を含む概念とする。したがって本発明の実施の形態においては、IFFTの代わりに、IDFTを行うよう構成してもよい。同様にFFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)は、FFTとDFT(Discrete Fourier Transformation:離散フーリエ変換)を含む概念とする。またIDFTおよびDFTを行う場合は、以下の説明におけるFFTサイズとは、DFTサイズを意味する。
図1は、本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。通信機1は、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の無線通信により他の機器と通信を行う。通信機1は、アンテナ10、変調部11、直並列変換部12、演算部13、シフト部14、IFFT部15、合成部16、判定部17、送信部18、およびコントローラ20を備える。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21、RAM(Random Access Memory)23、およびROM(Read-Only Memory)24を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されているが、コントローラ20は通信機1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続しており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。
RAM23には、例えば送信フレームを生成するためのデータが記憶されている。ROM24は、コントローラ20が通信機1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、通信機1を制御する。
図2は、実施の形態に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。上述の通信機1に受信機能をもたせるため、図2に示す通信機1はさらに復調部31、並直列変換部32、FFT部33、受信部34、および送受信切替部35を備える。送信機能および受信機能を備える図2に示す通信機1を用いて、通信機1が行う通信方法について以下に説明する。
変調部11は、入力信号を所定の変調方式で変調し、変調信号を生成する。変調方式として、例えばQPSK(Quadrature Phase-Shift Keying:四位相偏移変調)を用いる。直並列変換部12は、変調信号を直並列変換し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する。そして、サブキャリア変調信号を演算部13に送る。サブキャリアの数をNとすると、サブキャリア変調信号dは、下記(1)式で表される。添え字のTは行列を転置表示していることを示す。
Figure 0005949271
シフト部14は、サブキャリア変調信号dの要素数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列について、所定の方向へ所定の回数のデータのシフトを行って、シフト系列を生成し、演算部13に送る。データ系列として、各要素の絶対値が互いに同じであるデータ系列を用いることができる。
またデータ系列として、例えばデータのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列を用いることができる。自己相関特性を有するデータ系列を用いる場合、データの任意のシフトを行ったデータ系列は、データのシフトを行っていないデータ系列と比べて、少なくとも1の要素の値が異なる。各要素の絶対値が互いに同じであり、自己相関特性を有するデータ系列として、例えばCAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation)系列やPN(Pseudorandom Noise:擬似ランダム雑音)系列を用いることができる。
データ系列cは下記(2)式で表される。上方向にk回データのシフトを行って生成したシフト系列c(k)は、下記(3)式で表される。
Figure 0005949271
Figure 0005949271
演算部13は、変調部11で用いた変調方式に応じて定義された複素平面上の複数の領域を用いる。例えば変調部11でQPSKを用いた場合には、演算部13は、複素平面上の実軸と虚軸を境界とする4つの領域を用いる。演算部13は、サブキャリア変調信号dの各要素に、該要素に対応する複素平面上の点が属する領域と演算を施した該要素に対応する複素平面上の点が属する領域とが一致するように、シフト系列c(k)の該要素と同じ位置にある要素を用いて所定の演算を施して、演算後データを生成し、IFFT部15に送る。
演算部13は、例えば所定の正の定数αおよび絶対値が0より大きい値である所定の振幅係数βを用いて、サブキャリア変調信号dの各要素に、シフト系列c(k)の該要素と同じ位置にある要素に振幅係数βを乗算して正の定数αを加算した値を乗算して、演算後データを生成する。例えば、データ系列cの各要素の絶対値が同じである場合には、所定の振幅係数βの絶対値は、サブキャリア変調信号dの要素の絶対値に正の定数αを乗算した値より小さい値とする。上述の演算によって生成された演算後データhの各要素hは、下記(4)式で表される。正の定数αおよび振幅係数βの値は後述するようにPAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)の低減の程度およびBER(Bit Error Rate:符号誤り率)を考慮して予め定められている。
Figure 0005949271
図3は、実施の形態に係る演算部が行う演算処理の例を示す図である。図3(a)は、サブキャリア変調信号dを複素平面上に表したものである。所定の変調方式としてQPSKを用いた場合には、サブキャリア変調信号dの各要素は、図3(a)の黒丸で表す4点のいずれかに位置する。サブキャリア変調信号dの各要素の絶対値をAとする。
図3(b)は、演算後データhを複素平面上に表したものである。説明をわかりやすくするため、データ系列cの各要素の絶対値を1とする。演算後データhの各要素hは、実軸と虚軸を境界とする4つの各領域において、実部と虚部の値が同じであって原点までの距離がα・Aである点を中心とする半径βの円周上に位置する。演算後データhの各要素hは、図3(b)に示すように、円周上に分散するため、演算後データのPAPRはサブキャリア変調信号dに比べて低減される。
IFFT部15は、演算後データのIFFTを行い、演算結果を合成部16に送る。合成部16は、IFFT部15の演算結果を合成してベースバンド信号を生成し、判定部17に送る。
判定部17は、ベースバンド信号のPAPRを算出し、PAPRが所定の基準に合致するか否かを判定する。ベースバンド信号のPAPRが所定の基準に合致しない場合には、シフト部14は、データ系列cについてデータのシフトを行う所定の回数を変えて、新たなシフト系列を生成する。演算部13は、新たなシフト系列を用いて新たな演算後データを生成し、IFFT部15、合成部16、および判定部17は、新たな演算後データに基づき上述の処理を行うことを、PAPRが所定の基準に合致するベースバンド信号を検出するまで繰り返す。コントローラ20は、演算部13、シフト部14、IFFT部15、合成部16、および判定部17が上述の処理を繰り返すよう制御し、制御手段としての動作を行う。
自己相関特性を有するデータ系列を用いる場合、データの任意のシフトを行ったデータ系列は、データのシフトを行っていないデータ系列と比べて、少なくとも1の要素の値が異なるため、自己相関特性を有しないデータ系列を用いる場合に比べて、ベースバンド信号が大きなピーク値を有する確率を下げ、PAPRをより低減することが可能となる。
ベースバンド信号のPAPRが所定の基準に合致する場合には、判定部17は、ベースバンド信号を送信部18に送る。判定部17は、データのシフトが一巡するまで上述の処理を繰り返し、最もPAPRが低いベースバンド信号を検出するように、またはPAPRが所定の値より小さいベースバンド信号を検出するように構成することができる。
送信部18は、受け取ったベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部35およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送る。
図4は、実施の形態に係る通信機が行う送信制御の動作の一例を示すフローチャートである。変調部11は、入力信号を所定の変調方式で変調して変調信号を生成し、直並列変換部12は、変調信号を直並列変換し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する(ステップS110)。
シフト部14は、データ系列cについて、所定の方向へ所定の回数のデータのシフトを行ってシフト系列を生成する(ステップS120)。演算部13は、サブキャリア変調信号dの各要素に、シフト系列c(k)の該要素と同じ位置にある要素に振幅係数βを乗算して正の定数αを加算した値を乗算して、演算後データを生成する(ステップS130)。IFFT部15は、演算後データのIFFTを行う(ステップS140)。合成部16は、IFFT部15の演算結果を合成してベースバンド信号を生成する(ステップS150)。
判定部17は、ベースバンド信号のPAPRを算出し、PAPRが所定の基準に合致するか否かを判定する(ステップS160)。ベースバンド信号のPAPRが所定の基準に合致しない場合には(ステップS170:N)、ステップS120に戻って、シフト部14がデータ系列cについてデータのシフトを行う所定の回数を変え、上述の処理を繰り返す。ベースバンド信号のPAPRが所定の基準に合致する場合には(ステップS170:Y)、送信部18は、受け取ったベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部35およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送る(ステップS180)。ステップS180の送信処理が完了すると、処理を終了する。
受信側での処理を以下に説明する。受信側での処理は従来技術と同様の処理である。受信部34は、アンテナ10および送受信切替部35を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成し、FFT部33に送る。FFT部33は、ベースバンド信号を直並列変換し、FFTを行って並列信号を生成し、並列信号を並直列変換部32に送る。
並直列変換部32は、並列信号を並直列変換し、直列信号を生成して復調部31に送る。復調部31は、直列信号を所定の復調方式で復調する。復調部31は、直列信号の要素に対応する複素平面上の点の位置に基づき、直列信号を一次復調して入力信号を復元する。送信側の演算部13において、サブキャリア変調信号dの要素に対応する複素平面上の点が属する領域と、演算後の該要素に対応する複素平面上の点が属する領域とが一致するように所定の演算を施すため、受信側では該演算と逆の演算処理を行わなくても、入力信号を復元することが可能である。
図5は、実施の形態に係る通信機が行う受信制御の動作の一例を示すフローチャートである。受信部34は、アンテナ10および送受信切替部35を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成する(ステップS210)。FFT部33は、ベースバンド信号を直並列変換し、FFTを行って並列信号を生成する(ステップS220)。並直列変換部32は、並列信号を並直列変換し、復調部31は、直列信号を所定の復調方式で復調する(ステップS230)。ステップS230の復調処理が完了すると、処理を終了する。
以上説明したとおり、本発明の実施の形態に係る通信機1によれば、OFDM通信方式において、サブキャリア変調信号dにデータ系列cを用いて演算を施して生成した演算後データhに基づきベースバンド信号を生成することで、PAPRを低減することが可能となる。受信側では特別な処理を行わなくても入力信号を復元することができるため、通信機1の構成を簡易化することが可能である。また後述するように、PAPRを低減し、PAPRの低減の程度を制御することが可能となる。
(具体例)
次に、シミュレーションにより本実施の形態に係る発明の効果を説明する。入力信号にランダム信号を用いて、従来技術と本実施の形態に係る発明について、ベースバンド信号を生成し、PAPRの算出を繰り返すシミュレーションを行った。変調方式をQPSKとし、FFTサイズを2048として、従来技術と本実施の形態に係る発明のPAPRのCCDF(Complementary Cumulative Distribution Function:相補累積分布関数)、すなわちPAPRの発生確率の特性を比較した。従来技術とは、上述のような演算を行わずに、サブキャリア変調信号dのIFFTを行ってベースバンド信号を生成する方法である。
図6は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。横軸はPAPR(単位:dB)、縦軸はPAPRのCCDFである。従来技術のPAPRのCCDF特性が細い実線のグラフである。本実施の形態においては、上記(4)式におけるα=1とし、βの値を変えた。本実施の形態においてβ=0.1とした場合が太い実線のグラフ、β=0.2とした場合が一点鎖線のグラフ、β=0.3とした場合が二点鎖線のグラフである。いずれの場合においても、本実施の形態に係る発明のPAPRは従来技術と比べて低減されている。
従来技術について、サブキャリア変調信号dの各要素の位相が同じ値となるような同一信号を入力信号として用いた場合、PAPRは33.1dBである。そのような入力信号について、本実施の形態においてα=1、β=0.3として同様のシミュレーションを行った場合のPAPRは32.7dBであった。低減の程度は小さいが、同一信号を用いた場合でもPAPRが低減されていることがわかる。
BERについて同様にシミュレーションを行った。本実施の形態においては、上記(4)式におけるα=1とし、βの値を変えた。図7は、シミュレーションしたBER特性を示す図である。横軸はEb/No(Energy per Bit to NOise power spectral density ratio:ビットエネルギー対雑音電力密度比)、縦軸はBERである。Eb/Noの単位はdBである。従来技術のBERはプロット点を四角で表したグラフであり、本実施の形態においてβ=0.1とした場合がプロット点を三角で表したグラフであり、β=0.2とした場合がプロット点を丸で表したグラフであり、β=0.3とした場合がプロット点を菱形で表したグラフである。βが大きくなるにつれて、BERが劣化していることがわかる。βを大きくすると、図3(b)に示す円同士の距離が短くなり、伝送中の雑音の影響を受けて、並列信号の要素が位置する領域と該要素に対応する演算後データhの要素の位置する領域が異なる場合がある。そのような場合は、入力信号を正しく復元することができないため、BERが劣化する。
図8は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。図9は、シミュレーションしたBER特性を示す図である。本実施の形態においては、上記(4)式におけるα=1.5、β=0.3として同様のシミュレーションを行った。本実施の形態に係る発明のPAPRは従来技術と比べて低減されている。また本実施の形態に係る発明のBERは従来技術と比べて改善されている。αを大きくすることで、従来と同じ伝送率で、PAPRを低減し、かつ、BERの劣化を防ぐことが可能であることがわかる。
本実施の形態に係る発明の送信信号の平均電力の、従来技術の送信信号の平均電力に対する比率は、α=1、β=0.1とした場合が101%、α=1、β=0.2とした場合が105%、α=1、β=0.3とした場合が110%、α=1.5、β=0.3とした場合が235%であった。α=1.5、β=0.3の場合のように平均電力を高くすることで、従来技術と比べてPAPRを低減し、さらにBERを改善することが可能となる。
上述のシミュレーションにより、本実施の形態においては、サブキャリア変調信号dにデータ系列cを用いて演算を施して生成した演算後データhに基づきベースバンド信号を生成することで、PAPRを低減できることがわかった。また正の定数αおよび振幅係数βを変更することでPAPRの低減の程度およびBERの改善の程度を制御できることがわかった。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。変調部11の変調方式は、QPSKに限られず、QPSK以外のPSK(Phase Shift Keying:位相偏移変調)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation:直角位相振幅変調)などを用いることができる。例えば変調方式として8PSKを用いる場合は、演算部13は複素平面上の8つの領域を用いる。
正の定数αおよび振幅係数βの値は、変調方式に応じて、サブキャリア変調信号dの要素に対応する複素平面上の点が属する領域と、演算を施した該要素に対応する複素平面上の点が属する領域とが一致するように決定される。上記(4)式の例では、サブキャリア変調信号dの各要素に同じ正の定数αおよび振幅係数βを用いて演算を施したが、下記(5)式のように要素ごとに定めた正の定数αおよび振幅係数βを用いて入力信号dに演算を施してもよい。振幅係数βの内、少なくともいずれか1つの絶対値は0より大きいものとする。また振幅係数βの絶対値は、サブキャリア変調信号dの要素の絶対値に、振幅係数βに対応する正の定数αを乗算した値より小さい値とする。
Figure 0005949271
IFFT部15は、IFFTの代わりにIDFTを行うよう構成してもよいし、FFT部33は、FFTの代わりにDFTを行うよう構成してもよい。
1 通信機
10 アンテナ
11 変調部
12 直並列変換部
13 演算部
14 シフト部
15 IFFT部
16 合成部
17 判定部
18 送信部
20 コントローラ(制御手段)
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM
31 復調部
32 並直列変換部
33 FFT部
34 受信部
35 送受信切替部

Claims (6)

  1. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
    前記サブキャリア変調信号の要素数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列について、所定の方向へ所定の回数のデータのシフトを行って、シフト系列を生成するシフト手段と、
    前記変調方式に応じて定義された複素平面上の複数の領域を用いて、前記サブキャリア変調信号の各要素に、該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域と演算を施した該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域とが一致するように、前記シフト系列において該要素と同じ位置にある要素を用いて所定の演算を施して、演算後データを生成する演算手段と、
    前記演算後データの逆高速フーリエ変換を行うIFFT手段と、
    前記IFFT手段の演算結果を合成してベースバンド信号を生成する合成手段と、
    前記ベースバンド信号のピーク対平均電力比を算出し、該ピーク対平均電力比が所定の基準に合致するか否かを判定する判定手段と、
    前記ピーク対平均電力比が前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号を検出するまで、前記シフト手段において前記データ系列についてデータのシフトを行う前記所定の回数を変えて、前記シフト手段、前記演算手段、前記IFFT手段、前記合成手段、および前記判定手段の処理を繰り返し行う制御手段と、
    前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  2. 前記シフト手段は、前記データ系列として各要素の絶対値が互いに同じであるデータ系列を用い、
    前記演算手段は、前記サブキャリア変調信号の各要素に、前記シフト系列の該要素と同じ位置にある要素に絶対値が0より大きい値である所定の振幅係数を乗算して所定の正の定数を加算した値を乗算する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信機。
  3. 前記シフト手段は、前記データ系列として、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の通信機。
  4. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
    前記サブキャリア変調信号の要素数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列について、所定の方向へ所定の回数のデータのシフトを行って、シフト系列を生成するシフトステップと、
    前記変調方式に応じて定義された複素平面上の複数の領域を用いて、前記サブキャリア変調信号の各要素に、該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域と演算を施した該要素に対応する前記複素平面上の点が属する前記領域とが一致するように、前記シフト系列において該要素と同じ位置にある要素を用いて所定の演算を施して、演算後データを生成する演算ステップと、
    前記演算後データの逆高速フーリエ変換を行うIFFTステップと、
    前記IFFTステップの演算結果を合成してベースバンド信号を生成する合成ステップと、
    前記ベースバンド信号のピーク対平均電力比を算出し、該ピーク対平均電力比が所定の基準に合致するか否かを判定する判定ステップと、
    前記ピーク対平均電力比が前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号を検出するまで、前記シフトステップにおいて前記データ系列についてデータのシフトを行う前記所定の回数を変えて、前記シフトステップ、前記演算ステップ、前記IFFTステップ、前記合成ステップ、および前記判定ステップの処理を繰り返し行う制御ステップと、
    前記所定の基準に合致する前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
  5. 前記シフトステップにおいて、前記データ系列として各要素の絶対値が互いに同じであるデータ系列を用い、
    前記演算ステップにおいて、前記サブキャリア変調信号の各要素に、前記シフト系列の該要素と同じ位置にある要素に絶対値が0より大きい値である所定の振幅係数を乗算して所定の正の定数を加算した値を乗算する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信方法。
  6. 前記シフトステップにおいて、前記データ系列として、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列を用いることを特徴とする請求項4または5に記載の通信方法。
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