JP5704079B2 - 通信機および通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、通信機および通信方法に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の通信では、入力信号をサブキャリア変調し、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)を行い、ベースバンド信号を生成する。そのため、サブキャリアの数が増え、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)サイズが大きくなると、大きなピークを持つベースバンド信号が生成され、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高くなるという性質を持っている。PAPRが高くなると、信号を歪みなく伝送するために広範囲において線形性を有する増幅器が必要となる。そこでPAPRを低減するための技術が開発されている。
特許文献1では、PAPRを低減するため、IFFTを行う前に逐次決定法により算出した最適位相に基づきサブキャリア変調信号の位相を制御する。
特開2006−165781号公報
OFDM方式の通信では、PAPRを低減することが課題となっている。特許文献1では、PAPRを低減する最適位相を算出するために繰り返し計算処理を行い、サブキャリアごとに位相を制御する必要がある。また特許文献1に開示されている技術では、PAPRの低減の程度を制御することはできない。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、OFDM方式の通信において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
前記サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数をそれぞれ乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記サブキャリア変調信号に加算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果の逆高速フーリエ変換を行って、ベースバンド信号を生成するIFFT手段と、
前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記複数のデータ系列の内、任意の前記データ系列に対してデータの任意のシフトを行ったデータ系列は、その他の前記データ系列のいずれにも一致しない。
好ましくは、前記データ系列として擬似ランダム雑音系列を用いる。
好ましくは、前記圧縮符号の要素の振幅の最大値が、前記サブキャリア変調信号の要素の振幅の最大値より大きい。
本発明の第2の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信手段と、
前記ベースバンド信号を直並列変換し、高速フーリエ変換を行って並列信号を生成するFFT手段と、
サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有するデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数の所定のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数を乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記並列信号から減算して、サブキャリア変調信号を生成する逆演算手段と、
前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記複数のデータ系列の内、任意の前記データ系列に対してデータの任意のシフトを行ったデータ系列は、その他の前記データ系列のいずれにも一致しない。
好ましくは、前記データ系列として擬似ランダム雑音系列を用いる。
好ましくは、前記圧縮符号の要素の振幅の最大値が、前記サブキャリア変調信号の要素の振幅の最大値より大きい。
好ましくは、前記受信手段は、前記ベースバンド信号を直並列変換したデータと前記圧縮符号との間に相関関係があることを利用して前記ベースバンド信号の同期位置を検出して、前記ベースバンド信号を抽出する。
本発明の第3の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
前記サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数をそれぞれ乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記サブキャリア変調信号に加算する演算ステップと、
前記演算ステップの演算結果の逆高速フーリエ変換を行って、ベースバンド信号を生成するIFFTステップと、
前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明の第4の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信ステップと、
前記ベースバンド信号を直並列変換し、高速フーリエ変換を行って並列信号を生成するFFTステップと、
サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有するデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数の所定のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数を乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記並列信号から減算して、サブキャリア変調信号を生成する逆演算ステップと、
前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、OFDM方式の通信において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。 実施の形態における符号生成部の構成例を示す図である。 実施の形態に係る通信機を用いてPAPRを低減する原理を示す図である。 シミュレーションで用いた信号の波形を示す図である。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPR特性を示す図である。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。 シミュレーションした相関分析の結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。以下の説明において、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)は、IFFTとIDFT(Inverse Discrete Fourier Transformation:逆離散フーリエ変換)を含む概念とする。したがって本発明の実施の形態においては、IFFTの代わりに、IDFTを行うよう構成してもよい。同様にFFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)は、FFTとDFT(Discrete Fourier Transformation:離散フーリエ変換)を含む概念とする。またIDFTおよびDFTを行う場合は、以下の説明におけるFFTサイズとは、DFTのサイズを意味する。
図1は、本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。通信機1は、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の無線通信により他の機器と通信を行う。通信機1は、アンテナ10、変調部11、直並列変換部12、演算部13、符号生成部14、IFFT部15、送信部16、およびコントローラ20を備える。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21、RAM(Random Access Memory)23、およびROM(Read-Only Memory)24を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されているが、コントローラ20は通信機1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続しており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。
RAM23には、例えば送信フレームを生成するためのデータが記憶されている。ROM24は、コントローラ20が通信機1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、通信機1を制御する。
図2は、実施の形態に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。上述の通信機1に受信機能をもたせるため、図2に示す通信機1はさらに復調部31、並直列変換部32、逆演算部33、符号生成部34、FFT部35、受信部36、および送受信切替部37を備える。送信機能および受信機能を備える図2に示す通信機1を用いて、通信機1が行う通信方法について以下に説明する。
変調部11は、入力信号を所定の変調方式で変調し、変調信号を生成し、直並列変換部12に送る。変調方式として、例えばQPSK(Quadrature Phase-Shift Keying:四位相偏移変調)を用いる。直並列変換部12は、変調信号を直並列変換して並列信号を生成し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する。そして、サブキャリア変調信号を演算部13に送る。
符号生成部14は、サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、自己相関特性を有する任意のデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数のデータ系列を用意する。そして、複数のデータ系列にデータ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数をそれぞれ乗算する演算を施し、該演算を施した複数のデータ系列を合成して圧縮符号を生成する。なおデータ系列ごとに定めた振幅係数は0以外の値である。自己相関特性を有するデータ系列とは、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高いデータ系列である。データの任意のシフトを行ったデータ系列は、データのシフトを行っていないデータ系列と比べて、少なくとも1の要素の値が異なる。
複数のデータ系列として、異なる種類の複数のデータ系列を用いることができる。異なる種類の複数のデータ系列とは、複数のデータ系列の内、任意のデータ系列に対してデータの任意のシフトを行ったデータ系列は、その他のデータ系列のいずれにも一致しないデータ系列を意味する。異なる種類の複数のデータ系列を用いることで、圧縮符号のランダム性が増し、ベースバンド信号のPAPRを低減することが可能となる。また、後述するように受信側でシンボル同期を行った場合に、正のピークが原点にのみ現れるので同期処理が容易である。
同じデータ系列について、データの任意のシフトを行ったデータ系列とデータのシフトを行っていないデータ系列とは、異なるデータ系列であるから、同じデータ系列のデータのシフトを行って生成した異なる複数のデータ系列を用いてもよい。その場合には、受信側でシンボル同期を行った際に、原点以外の場所にも原点のピークに比べて小さい値ではあるが、正のピークが現れるため、異なる種類の複数のデータ系列を用いる場合に比べて同期処理が難しくなる。なお異なる種類の複数のデータ系列および同じデータ系列のデータのシフトを行って生成した異なる複数のデータ系列をあわせて用いても良い。
上述のようなデータ系列として、例えばPN(Pseudorandom Noise:擬似ランダム雑音)系列を用いることができる。またCAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation)系列を用いることもできるが、CAZAC系列と比べてPN系列の方が種類が多いため、PN系列の方が好ましい。サブキャリアの数をNとした場合に、複数の異なる種類のPN系列は下記(1)式のように表される。下付き文字は、各PN系列を区別するための数字であり、上付き文字はPN系列の要素数を示す。
Figure 0005704079
各PN系列を、PN (N)として表すと、圧縮符号Cは、下記(2)式で表される。下記(2)式中のAはデータ系列ごとに定めた振幅係数であり、exp(jθ)はデータ系列ごとに定めた複素指数関数である。jは虚数単位である。
Figure 0005704079
図3は、実施の形態における符号生成部の構成例を示す図である。符号生成部14は、符号生成器141、増幅器142、位相回転器143および合成部144を備える。符号生成器141は、複数の異なる種類のデータ系列として、例えばPN系列を生成し、増幅器142に送る。増幅器142は、データ系列にデータ系列ごとに定めた振幅係数を乗じて、該振幅係数を乗じたデータ系列を位相回転器143に送る。位相回転器143は、送られたデータ系列にデータ系列ごとに定めた複素指数関数を乗じて位相を回転させる。位相回転器143は、該複素指数関数を乗じたデータ系列を合成部144に送る。合成部144は、送られたデータ系列を合成して圧縮符号Cを生成する。
符号生成部14は、圧縮符号Cを演算部13に送る。演算部13は、下記(3)式で表されるように、サブキャリア変調信号dに圧縮符号Cを加算し、圧縮符号を加算した演算結果d’をIFFT部15に送る。
Figure 0005704079
IFFT部15は、演算結果d’のIFFTを行って、ベースバンド信号を生成し、ベースバンド信号を送信部16に送る。送信部16は、ベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部37およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送信する。
実施の形態に係る通信機を用いてPAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)を低減する原理について説明する。図4は、実施の形態に係る通信機を用いてPAPRを低減する原理を示す図である。横軸が周波数(単位:サブキャリア間隔f)、縦軸が振幅である。図4(a)は、サブキャリア変調信号dを示し、図4(b)は圧縮符号Cを示し、図4(c)は演算部13の演算結果d’を示している。図4中の棒グラフ上の数字は、各周波数における振幅を示している。
図4(a)のIFFTを行って生成した信号のPAPRは、4.3151dBである。図4(b)のIFFTを行って生成した信号のPAPRは、3.0103dBである。図4(c)のIFFTを行って生成した信号のPAPRは、3.0737dBである。
すなわち、PN系列のIFFTを行って生成した信号のPAPRは、サブキャリア変調信号から生成するベースバンド信号のPAPRより低いため、PN系列を用いて生成した圧縮符号をサブキャリア変調信号に加算することにより、ベースバンド信号のPAPRを低減することが可能となる。
受信側での処理を以下に説明する。受信部36は、アンテナ10および送受信切替部37を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成し、FFT部35に送る。FFT部35は、ベースバンド信号を直並列変換し、FFTを行って並列信号を生成する。FFT部35は、並列信号を逆演算部33に送る。
符号生成部34は、データの数がサブキャリアの数と同じであり、自己相関特性を有するデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数の所定のデータ系列にデータ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数をそれぞれ乗じる演算を行い、該演算を行った複数のデータ系列を合成して圧縮符号を生成する。所定のデータ系列とは、送信側で用いたデータ系列と同じデータ系列であり、データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数も送信側で用いた振幅係数および複素指数関数と同じである。なお符号生成部34は、送信側で圧縮符号の生成に用いた複数のデータ系列、振幅係数および複素指数関数の位相値についての情報の代わりに、圧縮符号についての情報のみを保持するよう構成してもよい。
符号生成部34は、圧縮符号を逆演算部33に送る。逆演算部33は、下記(4)式で表されるように、並列信号rから圧縮符号Cを減算する。
Figure 0005704079
ここで並列信号rは送信側の演算部13の演算結果d’と同じであるから、上記(3)式より、演算結果r’はサブキャリア変調信号dに一致することがわかる。逆演算部33は、サブキャリア変調信号dを並直列変換部32に送る。並直列変換部32は、サブキャリア変調信号を並直列変換し、直列信号を生成して復調部31に送る。復調部31は、直列信号を所定の復調方式で復調する。例えば、復調部31は直列信号のQPSK復調を行う。これにより変調部11で変調した入力信号を復調部31で復調して出力することができる。
なお受信部36でシンボル同期を行うよう構成してもよい。送信側の演算部13では、サブキャリア変調信号に圧縮符号を加算し、IFFT部15はその演算結果に基づきベースバンド信号を生成しているため、圧縮符号とベースバンド信号を直並列変換したデータとの間には正の相関がある。そこで受信部36は、圧縮符号との相関分析を行い、相関値が所定の値以上である正のピークが現れるかどうかに基づき、ベースバンド信号の同期位置を検出し、ベースバンド信号を抽出することができる。
以上説明したとおり、本発明の実施の形態に係る通信機1によれば、OFDM通信方式において、サブキャリア変調信号に圧縮符号を加算することでPAPRを低減することが可能となる。また後述するように、PAPRを低減し、PAPRの低減の程度を制御することが可能となる。
(具体例)
次に、シミュレーションにより本実施の形態に係る発明の効果を説明する。入力信号にランダム信号を用いて、従来技術と本実施の形態に係る発明について、ベースバンド信号を生成し、PAPRの算出を繰り返すシミュレーションを行った。変調方式としてQPSKを用い、FFTサイズを2048として、従来技術と本実施の形態に係る発明のPAPR特性を比較した。従来技術とは、演算部13において上述のような演算を加えずにサブキャリア変調信号からベースバンド信号を生成する方法である。
本実施の形態に係る発明については、異なる種類の4つのPN系列であるPN、PN、PN、およびPNを用いた。各PN系列に乗じた振幅係数はそれぞれ、−0.025、0.05、1および2である。また各PN系列に乗じた複素指数関数の位相値はそれぞれ、45°、−90°、0°および22.5°である。
図5は、シミュレーションで用いた信号の波形を示す図である。横軸が周波数(単位:サブキャリア間隔f)、縦軸が振幅であり、シミュレーションで用いた信号の一部分の波形を示している。図5(a)は、上述の4つのPN系列に上述の振幅係数および複素指数関数を乗じ、PN系列を合成して生成した圧縮符号の信号波形である。図5(b)は、サブキャリア変調信号の信号波形である。図5(c)は、サブキャリア変調信号に圧縮符号を加算した演算結果の信号波形である。
図6は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPR特性を示す図である。横軸がシミュレーションを行った回数である計算回数であり、縦軸がPAPR(単位:dB)である。従来技術のPAPRの最大値は11.4dBであるのに対し、本実施の形態のPAPRの最大値は8.7dBであり、最大PAPRが2.7dB低減されている。また従来技術のPAPRの平均値は9.1dBであるのに対し、本実施の形態のPAPRの平均値は6.7dBであり、PAPRの平均値が2.4dB低減されている。
また従来技術と本実施の形態のPAPRのCCDF(Complementary Cumulative Distribution Function:相補累積分布関数)、すなわちPAPRの発生確率の特性を比較した。図7は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。横軸はPAPR(単位:dB)、縦軸はPAPRのCCDFである。線が細い方のグラフが従来技術のPAPRのCCDF特性を示し、線が太い方のグラフが本実施の形態に係る発明のPAPRのCCDF特性を示す。図7に示す範囲において、本実施の形態に係る発明のPAPRは従来技術と比べて低減されている。
なお圧縮符号を生成する際に用いる振幅係数および複素指数関数の位相値を変更することで、PAPRの値が変化する。したがって、本実施の形態に係る発明によれば、OFDM通信方式において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することができることがわかった。
図8は、シミュレーションした相関分析の結果を示す図である。横軸は周波数(単位:サブキャリア間隔f)であり、縦軸は相関の有無を示す電力である。周波数は、電力がピーク値となるときの周波数の値が0となるよう補正した値である。上述のシミュレーションと同じ圧縮符号を用いて、ある入力信号から生成したサブキャリア変調信号に異なる種類のPN系列を用いて生成した圧縮符号を加算してベースバンド信号を生成した。そして受信側において、圧縮符号とベースバンド信号を直並列変換したデータとの間で相関分析のシミュレーションを行った。図8に示すように、正のピークが現れている。したがって、本実施の形態においては、圧縮符号とベースバンド信号を直並列変換したデータとの間にある相関を利用して、ベースバンド信号の同期位置を検出することができることがわかった。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。変調部11の変調方式は、QPSKに限られず、QPSK以外のPSK(Phase Shift Keying:位相偏移変調)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation:直角位相振幅変調)などを用いることができる。変調部11と直並列変換部12の順序を変えて、入力信号を直並列変換してサブキャリア信号に割り当て、並列信号の各データを所定の変調方式で変調するよう構成してもよい。その場合、受信側では復調部31と並直列変換部32の順序を変えて、復調処理を行う。
圧縮符号のPAPRはサブキャリア変調信号のPAPRと比べて低いことから、圧縮符号の要素の振幅の最大値がサブキャリア変調信号の要素の振幅の最大値より大きくなるよう構成することで、PAPRをさらに低減することが可能となる。IFFT部15は、IFFTの代わりにIDFTを行うよう構成してもよいし、FFT部35は、FFTの代わりにDFTを行うよう構成してもよい。
1 通信機
10 アンテナ
11 変調部
12 直並列変換部
13 演算部
14、34 符号生成部
15 IFFT部
16 送信部
20 コントローラ
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM
31 復調部
32 並直列変換部
33 逆演算部
35 FFT部
36 受信部
37 送受信切替部
141 符号生成器
142 増幅器
143 位相回転器
144 合成部

Claims (11)

  1. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
    前記サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数をそれぞれ乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記サブキャリア変調信号に加算する演算手段と、
    前記演算手段の演算結果の逆高速フーリエ変換を行って、ベースバンド信号を生成するIFFT手段と、
    前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  2. 前記複数のデータ系列の内、任意の前記データ系列に対してデータの任意のシフトを行ったデータ系列は、その他の前記データ系列のいずれにも一致しないことを特徴とする請求項1に記載の通信機。
  3. 前記データ系列として擬似ランダム雑音系列を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の通信機。
  4. 前記圧縮符号の要素の振幅の最大値が、前記サブキャリア変調信号の要素の振幅の最大値より大きいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の通信機。
  5. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信手段と、
    前記ベースバンド信号を直並列変換し、高速フーリエ変換を行って並列信号を生成するFFT手段と、
    サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有するデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数の所定のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数を乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記並列信号から減算して、サブキャリア変調信号を生成する逆演算手段と、
    前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  6. 前記複数のデータ系列の内、任意の前記データ系列に対してデータの任意のシフトを行ったデータ系列は、その他の前記データ系列のいずれにも一致しないことを特徴とする請求項5に記載の通信機。
  7. 前記データ系列として擬似ランダム雑音系列を用いることを特徴とする請求項5または6に記載の通信機。
  8. 前記圧縮符号の要素の振幅の最大値が、前記サブキャリア変調信号の要素の振幅の最大値より大きいことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の通信機。
  9. 前記受信手段は、前記ベースバンド信号を直並列変換したデータと前記圧縮符号との間に相関関係があることを利用して前記ベースバンド信号の同期位置を検出して、前記ベースバンド信号を抽出することを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項に記載の通信機。
  10. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
    前記サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有する任意のデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数をそれぞれ乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記サブキャリア変調信号に加算する演算ステップと、
    前記演算ステップの演算結果の逆高速フーリエ変換を行って、ベースバンド信号を生成するIFFTステップと、
    前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
  11. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信ステップと、
    前記ベースバンド信号を直並列変換し、高速フーリエ変換を行って並列信号を生成するFFTステップと、
    サブキャリアの数と同じ個数のデータの集合であるデータ系列であり、データのシフトを行っていない同じデータ系列との間の自己相関値が、データの任意のシフトを行ったデータ系列との間の自己相関値に比べて高い、自己相関特性を有するデータ系列であって、少なくとも1の要素の値が異なる複数の所定のデータ系列に、前記データ系列ごとに定めた振幅係数および複素指数関数を乗算する演算を施し、前記演算を施した複数の前記データ系列を合成して生成した圧縮符号を前記並列信号から減算して、サブキャリア変調信号を生成する逆演算ステップと、
    前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
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