JP5742754B2 - 通信機および通信方法 - Google Patents

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本発明は、通信機および通信方法に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の通信では、入力信号をサブキャリア変調し、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)を行い、ベースバンド信号を生成する。そのため、サブキャリアの数が増え、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)サイズが大きくなると、大きなピークを持つベースバンド信号が生成され、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高くなるという性質を持っている。PAPRが高くなると、信号を歪みなく伝送するために広範囲において線形性を有する増幅器が必要となる。そこでPAPRを低減するための技術が開発されている。
特許文献1では、PAPRを低減するため、IFFTを行う前に逐次決定法により算出した最適位相に基づきサブキャリア変調信号の位相を制御する。
特開2006−165781号公報
OFDM方式の通信では、PAPRを低減することが課題となっている。特許文献1では、PAPRを低減する最適位相を算出するために繰り返し計算処理を行い、サブキャリアごとに位相を制御する必要がある。また特許文献1に開示されている技術では、PAPRの低減の程度を制御することはできない。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、OFDM方式の通信において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行うIFFT手段と、
前記IFFT手段の演算結果を該演算結果の実部である実部データと該演算結果の虚部である虚部データとに分解する分解手段と、
前記実部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える演算手段と、
前記演算手段で演算を施した前記実部データおよび前記虚部データを合成したデータに基づきベースバンド信号を生成する合成手段と、
前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データに前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を加算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データに前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を加算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える。
好ましくは、前記演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データの各要素に前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える。
本発明の第2の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信手段と、
前記ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する直並列手段と、
前記並列信号を前記並列信号の実部である実部データと前記並列信号の虚部である虚部データとに分解する受信側分解手段と、
前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施す逆演算手段と、
前記逆演算手段で演算を施した前記並列信号の前記実部データおよび前記並列信号の前記虚部データを合成する受信側合成手段と、
前記受信側合成手段の演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFT手段と、
前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記逆演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を減算し、前記第1振幅係数で除算し、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を減算し、前記第2振幅係数で除算する。
好ましくは、前記逆演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第1振幅係数で除算し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第2振幅係数で除算する。
本発明の第3の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行うIFFTステップと、
前記IFFTステップの演算結果を該演算結果の実部である実部データと該演算結果の虚部である虚部データとに分解する分解ステップと、
前記実部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える演算ステップと、
前記演算ステップで演算を施した前記実部データおよび前記虚部データを合成したデータに基づきベースバンド信号を生成する合成ステップと、
前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データに前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を加算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データに前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を加算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える。
好ましくは、前記演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データの各要素に前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える。
本発明の第4の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信ステップと、
前記ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する直並列ステップと、
前記並列信号を前記並列信号の実部である実部データと前記並列信号の虚部である虚部データとに分解する受信側分解ステップと、
前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施す逆演算ステップと、
前記逆演算ステップで演算を施した前記並列信号の前記実部データおよび前記並列信号の前記虚部データを合成する受信側合成ステップと、
前記受信側合成ステップの演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFTステップと、
前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調ステップと、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記逆演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を減算し、前記第1振幅係数で除算し、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を減算し、前記第2振幅係数で除算する。
好ましくは、前記逆演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第1振幅係数で除算し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第2振幅係数で除算する。
本発明によれば、OFDM方式の通信において、PAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することが可能になる。
本発明の実施の形態1に係る通信機の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る通信機が行う送信制御の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る通信機が行う受信制御の動作の一例を示すフローチャートである。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。 シミュレーションしたBER特性を示す図である。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性と第1振幅係数および第2振幅係数との関係を示す図である。 シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性と第1分散係数および第2分散係数との関係を示す図である。 シミュレーションしたBER特性と第1振幅係数および第2振幅係数との関係を示す図である。 シミュレーションしたBER特性と第1分散係数および第2分散係数との関係を示す図である。 BERが劣化する所定の条件下でシミュレーションしたBER特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。以下の説明において、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)は、IFFTとIDFT(Inverse Discrete Fourier Transformation:逆離散フーリエ変換)を含む概念とする。したがって本発明の実施の形態においては、IFFTの代わりに、IDFTを行うよう構成してもよい。同様にFFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)は、FFTとDFT(Discrete Fourier Transformation:離散フーリエ変換)を含む概念とする。またIDFTおよびDFTを行う場合は、以下の説明におけるFFTサイズとは、DFTのサイズを意味する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る通信機の構成例を示すブロック図である。通信機1は、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の無線通信により他の機器と通信を行う。通信機1は、アンテナ10、変調部11、直並列変換部12、IFFT部13、分解部14、演算部15、合成部16、送信部17、およびコントローラ20を備える。演算部15は、実部演算部151および虚部演算部152を備える。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21、RAM(Random Access Memory)23、およびROM(Read-Only Memory)24を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されているが、コントローラ20は通信機1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続しており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。
RAM23には、例えば送信フレームを生成するためのデータが記憶されている。ROM24は、コントローラ20が通信機1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、通信機1を制御する。
図2は、実施の形態1に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。上述の通信機1に受信機能をもたせるため、図2に示す通信機1はさらに復調部31、並直列変換部32、FFT部33、受信側合成部34、逆演算部35、受信側分解部36、受信部37、および送受信切替部38を備える。逆演算部35は、実部逆演算部351および虚部逆演算部352を備える。送信機能および受信機能を備える図2に示す通信機1を用いて、通信機1が行う通信方法について以下に説明する。
変調部11は、入力信号を所定の変調方式で変調し、変調信号を生成し、直並列変換部12に送る。変調方式として、例えばQPSK(Quadrature Phase-Shift Keying:四位相偏移変調)を用いる。直並列変換部12は、変調信号を直並列変換し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する。そして、サブキャリア変調信号をIFFT部13に送る。IFFT部13は、サブキャリア変調信号のIFFTを行い、演算結果を分解部14に送る。
分解部14は、IFFT部13の演算結果を該演算結果の実部である実部データと、該演算結果の虚部である虚部データとに分解し、実部データと虚部データを演算部15に送る。演算部15は、実部データを実部演算部151に、虚部データを虚部演算部152にそれぞれ送る。サブキャリア変調信号をdとすると、IFFT部13の演算結果uは下記(1)式で表される。
Figure 0005742754
実部演算部151が受け取った実部データuおよび虚部演算部152が受け取った虚部データuは下記(2)式で表される。
Figure 0005742754
実部演算部151は、実部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、虚部演算部152は、虚部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える。
実施の形態1においては、実部演算部151および虚部演算部152は、FFTサイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列をそれぞれ用意する。実部演算部151は、第1データ系列σとして、例えば下記(3)式で表されるように、偶数行の要素の値が直前の奇数行の要素の値と同じであり、奇数行の要素の値が直前の偶数行の要素の値の符号を反転した値である列ベクトルを用いる。虚部演算部152は、第2データ系列σとして、例えば下記(3)式で表されるように、奇数行の要素の値が1であり、偶数行の要素の値が−1である列ベクトルを用いる。第1データ系列σおよび第2データ系列σは要素の値が1または−1である列ベクトルであればよく、下記(3)式の列ベクトルに限られない。第1データ系列σおよび第2データ系列σは互いに異なる列ベクトルでもよいし、同じ列ベクトルでもよい。
Figure 0005742754
実部演算部151は、実部データuに第1振幅係数を乗算し、第1分散係数を乗算した第1データ系列を加算する。第1振幅係数をa、第1分散係数をkとすると、実部演算部151で上述の演算を施した実部データvは、下記(4)式で表される。第1振幅係数および第1分散係数はそれぞれ所定の実数であり、後述するようにPAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)の低減の程度およびBER(Bit Error Rate:符号誤り率)の劣化の程度を考慮して予め定められている。また第1振幅係数および第1分散係数は、ランダムなデータである入力信号に対し、上述の演算を施した実部データvの各要素の絶対値が正数となるように予め定めた値である。
Figure 0005742754
FFTサイズをNとすると、分解部14が生成した実部データuは、下記(5)式のように表される。上述の演算を施した実部データvは、下記(6)式のように表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
実部演算部151は、上述の演算を施した実部データvの各要素を該要素の逆数で置き換える。上述の演算を施した実部データvの各要素を該要素の逆数で置き換えた実部データwは、下記(7)式で表される。
Figure 0005742754
虚部演算部152は、虚部データuに第2振幅係数を乗算し、第2分散係数を乗算した第2データ系列を加算する。第2振幅係数をa、第2分散係数をkとすると、虚部演算部152で上述の演算を施した虚部データvは、下記(8)式で表される。第2振幅係数および第2分散係数はそれぞれ所定の実数であり、後述するようにPAPRの低減の程度およびBERの劣化の程度を考慮して予め定められている。また第2振幅係数および第2分散係数は、ランダムなデータである入力信号に対し、上述の演算を施した虚部データvの各要素の絶対値が正数となるように予め定めた値である。
Figure 0005742754
虚部演算部152は、実部演算部151と同様に、上述の演算を施した虚部データvの各要素を該要素の逆数で置き換える。上述の演算を施した虚部データvの各要素を該要素の逆数で置き換えた虚部データをwとする。第1振幅係数と第2振幅係数とは異なる値でもよい。また第1分散係数と第2分散係数とは異なる値でもよい。第1振幅係数と第2振幅係数とが同じ値であり、第1分散係数と第2分散係数とが同じ値であり、第1データ系列と第2データ系列とが同じ列ベクトルである場合には、1つの演算器を用いて実部演算部151および虚部演算部152を実現することができる。
演算部15は、実部演算部151で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwおよび虚部演算部152で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwを合成部16に送る。
合成部16は、演算部15から送られた、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwと、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwとを合成したデータw+iwに基づきベースバンド信号を生成し、ベースバンド信号を送信部17に送る。ただしiは虚数単位である。送信部17は、ベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部38およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送る。
図3は、実施の形態1に係る通信機が行う送信制御の動作の一例を示すフローチャートである。変調部11は、入力信号を所定の変調方式で変調して変調信号を生成し、直並列変換部12は、変調信号を直並列変換し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する(ステップS110)。IFFT部13は、サブキャリア変調信号のIFFTを行う(ステップS120)。分解部14は、IFFT部13の演算結果を該演算結果の実部である実部データと、該演算結果の虚部である虚部データとに分解する(ステップS130)。
実部演算部151は、実部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、虚部演算部152は、虚部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える(ステップS140)。合成部16は、演算部15から送られた、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データと、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データとを合成したデータに基づきベースバンド信号を生成する(ステップS150)。送信部17は、ベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部38およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送る(ステップS160)。
受信側での処理を以下に説明する。受信部37は、アンテナ10および送受信切替部38を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成し、受信側分解部36に送る。受信側分解部36は、ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する。受信側分解部36は、並列信号を並列信号の実部である実部データと、並列信号の虚部である虚部データとに分解し、並列信号の実部データと虚部データを逆演算部35に送る。逆演算部35は、並列信号の実部データを実部逆演算部351に、並列信号の虚部データを虚部逆演算部352にそれぞれ送る。
実部逆演算部351は、並列信号の実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施し、虚部逆演算部352は、並列信号の虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施す。実施の形態1においては、実部逆演算部351および虚部逆演算部352は、並列信号の要素の数と同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列をそれぞれ用意する。該第1データ系列および該第2データ系列は、実部演算部151が用いた第1データ系列および虚部演算部152が用いた第2データ系列とそれぞれ同じである。受信側では予め第1データ系列および第2データ系列についての情報を保持しているものとする。
実部逆演算部351が受け取った並列信号の実部データをrとすると、並列信号の実部データrは、送信側の実部演算部151で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwに一致する。実部逆演算部351は、並列信号の実部データrの各要素を該要素の逆数で置き換える。並列信号の実部データrは下記(9)式で表され、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsは、下記(10)式で表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
実部逆演算部351は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsから、第1分散係数を乗算した第1データ系列を減算し、第1振幅係数で除算する。第1分散係数および第1振幅係数は実部演算部151で用いた第1分散係数および第1振幅係数と同じであり、受信側では予め第1分散係数および第1振幅係数についての情報を保持しているものとする。実部逆演算部351で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtは、下記(11)式で表され、分割部14で生成した実部データuに一致する。
Figure 0005742754
虚部逆演算部352が受け取った並列信号の虚部データをrとすると、並列信号の虚部データrは、送信側の虚部演算部152で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwに一致する。虚部逆演算部352は、並列信号の虚部データrの各要素を該要素の逆数で置き換える。各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データをsとする。虚部逆演算部352は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データsから、第2分散係数を乗算した第2データ系列を減算し、第2振幅係数で除算する。第2分散係数および第2振幅係数は虚部演算部152で用いた第2分散係数および第2振幅係数と同じであり、受信側では予め第2分散係数および第2振幅係数についての情報を保持しているものとする。虚部演算部352で各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtは、下記(12)式で表され、分割部14で生成した虚部データuに一致する。
Figure 0005742754
送信側と同様に、第1振幅係数と第2振幅係数とが同じ値であり、第1分散係数と第2分散係数とが同じ値であり、第1データ系列と第2データ系列とが同じ列ベクトルである場合には、1つの演算器を用いて実部逆演算部351および虚部逆演算部352を実現することができる。
逆演算部35は、実部逆演算部351で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtおよび虚部逆演算部352で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtを受信側合成部34に送る。
受信側合成部34は、逆演算部35から送られた、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtと各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtとを合成したデータt+itをFFT部33に送る。FFT部33は、受信側合成部34から送られたデータのFFTを行い、サブキャリア変調信号を生成する。FFT部33は、サブキャリア変調信号を並直列変換部32に送る。
並直列変換部32は、サブキャリア変調信号を並直列変換し、直列信号を生成して復調部31に送る。復調部31は、直列信号を所定の復調方式で復調する。例えば、復調部31は直列信号のQPSK復調を行う。これにより変調部11で変調した入力信号を復調部31で復調して出力することができる。
図4は、実施の形態1に係る通信機が行う受信制御の動作の一例を示すフローチャートである。受信部37は、アンテナ10および送受信切替部38を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成する(ステップS210)。受信側分解部36は、ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する(ステップS220)。受信側分解部36は、並列信号を並列信号の実部である実部データと、並列信号の虚部である虚部データとに分解する(ステップS230)。
実部逆演算部351は、並列信号の実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施し、虚部逆演算部352は、並列信号の虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施す(ステップS240)。受信側合成部34は、逆演算部35から送られた、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データと、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データとを合成し、FFT部33は、合成したデータのFFTを行い、サブキャリア変調信号を生成する(ステップS250)。並直列変換部32は、サブキャリア変調信号を並直列変換して直列信号を生成し、復調部31は、直列信号を所定の復調方式で復調する(ステップS260)。
以上説明した原理に従って、通信機1は例えば以下のように通信を行う。サブキャリアの数が4の場合に、IFFT部13の演算結果uが下記(13)式で表されるとする。
Figure 0005742754
分解部14が生成した実部データuおよび虚部データuは、それぞれ下記(14)式で表される。
Figure 0005742754
ここで一例として、第1振幅係数および第2振幅係数を2、第1分散係数および第2分散係数を1とする。また第1データ系列σおよび第2データ系列σは、下記(15)式で表されるものとする。
Figure 0005742754
実部演算部151は、実部データuに第1振幅係数を乗算し、第1分散係数を乗算した第1データ系列を加算する。上述の演算を施した実部データvは、下記(16)式で表される。上述の演算を施した実部データvの各要素を該要素の逆数で置き換えた実部データwは、下記(17)式で表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
虚部演算部152は、虚部データuに第2振幅係数を乗算し、第2分散係数を乗算した第2データ系列を加算する。上述の演算を施した虚部データvは、下記(18)式で表される。上述の演算を施した虚部データvの各要素を該要素の逆数で置き換えた虚部データwは、下記(19)式で表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
演算部15は、実部演算部151で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwおよび虚部演算部152で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwを合成部16に送る。
合成部16は、演算部15から送られた、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwと、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwとを合成したデータw+iwに基づきベースバンド信号を生成する。送信部17は、ベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部38およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送る。
受信部37は、アンテナ10および送受信切替部38を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成し、受信側分解部36に送る。受信側分解部36は、ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する。受信側分解部36は、並列信号を並列信号の実部である実部データと、並列信号の虚部である虚部データとに分解し、並列信号の実部データと虚部データを逆演算部35に送る。逆演算部35は、並列信号の実部データを実部逆演算部351に、並列信号の虚部データを虚部逆演算部352にそれぞれ送る。
実部逆演算部351が受け取った並列信号の実部データrは上記(17)式で表される、送信側の実部演算部151で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwに一致する。各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsは、下記(20)式で表される。
Figure 0005742754
実部逆演算部351は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsから、第1分散係数を乗算した第1データ系列を減算し、第1振幅係数で除算する。 実部逆演算部351で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtは、下記(21)式で表される。
Figure 0005742754
虚部逆演算部352が受け取った並列信号の虚部データrは上記(19)式で表される、送信側の虚部演算部152で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwに一致する。各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データsは、下記(22)式で表される。
Figure 0005742754
虚部逆演算部352は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データsから、第2分散係数を各要素に乗算した第2データ系列を減算し、第2振幅係数で除算する。虚部逆演算部352で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtは、下記(23)式で表される。
Figure 0005742754
実部逆演算部351で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtおよび虚部逆演算部352で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtは、それぞれ分解部14で生成した実部データuおよび虚部データuに一致する。したがって、受信側で入力信号を復元できることがわかる。
以上説明したとおり、本発明の実施の形態1に係る通信機1によれば、OFDM通信方式において、実部データおよび虚部データに所定の演算を施し、該演算を施した実部データおよび虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、ベースバンド信号を生成することでPAPRを低減することが可能となる。また後述するように、PAPRを低減し、PAPRの低減の程度を制御することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る通信機1の構成は、図1、2に示す実施の形態1に係る通信機1の構成と同じである。実施の形態1と異なる、実部演算部151、虚部演算部152、実部逆演算部351、および虚部逆演算部352における処理について説明する。
実部演算部151および虚部演算部152は、下記(24)式で表されるように、FFTサイズと同じ数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルmを用意する。
Figure 0005742754
ここで列ベクトルの演算の表示形式について定義する。下記(25)式で表される列ベクトルaおよびbについて、同じ位置にある要素同士の積は、下記(26)式のようにアダマール積を用いて表す。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
また各要素を該要素の逆数で置き換える演算は、下記(27)式のように分数の形式で表す。
Figure 0005742754
実部演算部151は、実部データの各要素に第1振幅係数を乗算し、第1分散係数を各要素に乗算した単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行う。上述の演算を施した実部データvは、下記(28)式で表される。実施の形態1と同様に第1データ系列は上記(3)式で表されるとすると、上述の演算を施した実部データvの各要素は、下記(29)式で表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
そして実施の形態1と同様に、実部演算部151は、上述の演算を施した実部データvの各要素を該要素の逆数で置き換える。
虚部演算部152は、虚部データの各要素に第2振幅係数を乗算し、第2分散係数を各要素に乗算した単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行う。上述の演算を施した虚部データvは、下記(30)式で表される。
Figure 0005742754
そして実施の形態1と同様に、虚部演算部152は、上述の演算を施した虚部データvの各要素を該要素の逆数で置き換える。実施の形態2に係る通信機1が行う送信制御の動作は、実施の形態1と同様に図3で表される。
受信側での処理について以下に説明する。実施の形態1と同様に、実部逆演算部351は、並列信号の実部データの各要素を該要素の逆数で置き換える。実部逆演算部351は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsの各要素に、第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を施し、該演算を施した並列信号の実部データから、第1分散係数を乗算した単位列ベクトルを減算し、第1振幅係数で除算する。実部逆演算部351で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtは下記(31)式で表され、分割部14で生成した実部データuに一致する。
Figure 0005742754
虚部逆演算部352は、並列信号の虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換える。虚部逆演算部352は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データsの各要素に、第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を施し、該演算を施した並列信号の虚部データから、第2分散係数を乗算した単位列ベクトルを減算し、第2振幅係数で除算する。虚部演算部352で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtは、下記(32)式で表され、分割部14で生成した虚部データuに一致する。
Figure 0005742754
実施の形態2に係る通信機1が行う受信制御の動作は、実施の形態1と同様に図4で表される。実施の形態1と同様に後続の処理を行うことで、受信側で入力信号を復元できる。
以上説明した原理に従って、通信機1は例えば以下のように通信を行う。サブキャリアの数が4の場合に、IFFT部13の演算結果uが上記(13)式で表されるとすると、分解部14が生成した実部データuおよび虚部データuは、それぞれ上記(14)式で表される。ここで一例として、第1振幅係数および第2振幅係数を2、第1分散係数および第2分散係数を1とし、第1データ系列σおよび第2データ系列σは、上記(15)式で表されるものとする。
実部演算部151は、実部データuの各要素に第1振幅係数を乗算し、第1分散係数を乗算した単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行う。上述の演算を施した実部データvは、下記(33)式で表される。上述の演算を施した実部データvの各要素を該要素の逆数で置き換えた実部データwは、下記(34)式で表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
虚部演算部152は、虚部データuの各要素に第2振幅係数を乗算し、第2分散係数を乗算した単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行う。上述の演算を施した虚部データvは、下記(35)式で表される。上述の演算を施した虚部データvの各要素を該要素の逆数で置き換えた虚部データwは、下記(36)式で表される。
Figure 0005742754
Figure 0005742754
受信側での処理を以下に説明する。実部逆演算部351が受け取った並列信号の実部データrは上記(34)式で表される、送信側の実部演算部151で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた実部データwに一致する。各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsは、下記(37)式で表される。
Figure 0005742754
実部逆演算部351は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の実部データsの各要素に、第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を施し、該演算を施した並列信号の実部データから、第1分散係数を乗算した単位列ベクトルを減算し、第1振幅係数で除算する。実部逆演算部351で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の実部データtは、下記(38)式で表され、分割部14で生成した実部データuに一致する。
Figure 0005742754
虚部逆演算部352が受け取った並列信号の虚部データrは上記(36)式で表される、送信側の虚部演算部152で生成した、各要素に所定の演算を施し、各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えた虚部データwに一致する。各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データsは、下記(39)式で表される。
Figure 0005742754
虚部逆演算部352は、各要素を該要素の逆数で置き換えた並列信号の虚部データsの各要素に、第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を施し、該演算を施した並列信号の虚部データから、第2分散係数を乗算した単位列ベクトルを減算し、第2振幅係数で除算する。虚部逆演算部352で生成した、各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施した並列信号の虚部データtは、下記(40)式で表され、分割部14で生成した虚部データuに一致する。
Figure 0005742754
したがって、実施の形態1と同様に後続の処理を行うことで、受信側で入力信号を復元できることがわかる。
以上説明したとおり、本発明の実施の形態2に係る通信機1によれば、OFDM通信方式において、実部データおよび虚部データに所定の演算を施し、該演算を施した実部データおよび虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、ベースバンド信号を生成することでPAPRを低減することが可能となる。
(具体例)
次に、シミュレーションにより実施の形態に係る発明の効果を説明する。変調方式をQPSKとし、FFTサイズを2048として、PAPRのCCDF(Complementary Cumulative Distribution Function:相補累積分布関数)、すなわちPAPRの発生確率の特性を比較した。図5は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性を示す図である。横軸はPAPR(単位:dB)、縦軸はPAPRのCCDFである。従来技術のPAPRのCCDF特性が太い実線のグラフであり、実施の形態1に係る発明のPAPRのCCDF特性が細い実線のグラフであり、実施の形態2に係る発明のPAPRのCCDF特性が点線のグラフである。
従来技術とは、上述のような演算を加えずにサブキャリア変調信号からベースバンド信号を生成する方法である。実施の形態1、2においては第1振幅係数および第2振幅係数を1.2とし、第1分散係数および第2分散係数を1.2とし、第1データ系列および第2データ系列は上記(3)式で表される列ベクトルとした。
図5(b)は、図5(a)の一部を切り出したグラフである。図に示す範囲において、実施の形態1、2に係る発明のPAPRはいずれの場合も従来技術と比べて低減されている。また実施の形態1、2に係る発明のPAPRの低減の程度はほぼ同じであることがわかる。
同様にBERについてのシミュレーションを行った。図6は、シミュレーションしたBER特性を示す図である。横軸はEb/No(Energy per Bit to NOise power spectral density ratio:ビットエネルギー対雑音電力密度比)、縦軸はBERである。Eb/Noの単位はdBである。従来技術のBERはプロット点を四角で表したグラフであり、実施の形態1に係る発明のBERがプロット点を三角で表したグラフであり、実施の形態2に係る発明のBERがプロット点を丸で表したグラフである。実施の形態1、2に係る発明のBERの劣化の程度はほぼ同じであることがわかる。
PAPRの低減の程度およびBERの劣化の程度について、実施の形態1、2に大きな差がなかった。また第1データ系列および第2データ系列の値を変えても、PAPRの低減の程度およびBERの劣化の程度について、大きな差はなかった。したがって、以後実施の形態1に係る発明について上記(3)式に示す第1データ系列および第2データ系列を用いて行ったシミュレーションについて説明する。
図7は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性と第1振幅係数および第2振幅係数との関係を示す図である。横軸はPAPR(単位:dB)、縦軸はPAPRのCCDFである。実施の形態1において、第1分散係数および第2分散係数を1で固定し、第1振幅係数および第2振幅係数を変えて同様のシミュレーションを行った。なお第1振幅係数および第2振幅係数は同じ値aとする。従来技術のPAPRのCCDF特性が太い実線のグラフであり、実施の形態1においてa=0.8とした場合が細い実線のグラフであり、a=1の場合が点線のグラフであり、a=1.2の場合が一点鎖線のグラフである。図7(b)は、図7(a)の一部を切り出したグラフである。aの値が小さくなるにつれて、PAPRがより低減されていることがわかる。
図8は、シミュレーションしたベースバンド信号のPAPRのCCDF特性と第1分散係数および第2分散係数との関係を示す図である。横軸はPAPR(単位:dB)、縦軸はPAPRのCCDFである。実施の形態1において、第1振幅係数および第2振幅係数を1で固定し、第1分散係数および第2分散係数を変えて同様のシミュレーションを行った。なお第1分散係数および第2分散係数は同じ値kとする。従来技術のPAPRのCCDF特性が太い実線のグラフであり、実施の形態1においてk=0.8とした場合が細い実線のグラフであり、k=1の場合が点線のグラフであり、k=1.2の場合が一点鎖線のグラフである。図8(b)は、図8(a)の一部を切り出したグラフである。kの値が大きくなるにつれて、PAPRがより低減されていることがわかる。
同様にBERについてのシミュレーションを行った。図9は、シミュレーションしたBER特性と第1振幅係数および第2振幅係数との関係を示す図である。横軸はEb/No、縦軸はBERである。Eb/Noの単位はdBである。実施の形態1においては第1分散係数および第2分散係数を1で固定し、第1振幅係数および第2振幅係数を変化させた。第1振幅係数および第2振幅係数は同じ値aとする。従来技術のBERはプロット点を四角で表したグラフであり、実施の形態1においてa=0.8とした場合がプロット点を三角で表したグラフであり、a=1の場合がプロット点を丸で表したグラフであり、a=1.2の場合がプロット点を菱形で表したグラフである。実施の形態1においてはaを大きくするにしたがって、BERの劣化が抑制されていることがわかる。
図10は、シミュレーションしたBER特性と第1分散係数および第2分散係数との関係を示す図である。横軸はEb/No(単位:dB)、縦軸はBERである。実施の形態1においては、第1振幅係数および第2振幅係数を1で固定し、第1分散係数および第2分散係数を変えて同様のシミュレーションを行った。なお第1分散係数および第2分散係数を同じ値kとする。従来技術のBERはプロット点を四角で表したグラフであり、実施の形態1においてk=0.8とした場合がプロット点を三角で表したグラフであり、k=1の場合がプロット点を丸で表したグラフであり、k=1.2の場合がプロット点を菱形で表したグラフである。実施の形態1においてはkを小さくするにしたがって、BERの劣化が抑制されていることがわかる。
図11は、BERが劣化する所定の条件下でシミュレーションしたBER特性を示す図である。横軸はEb/No(単位:dB)、縦軸はBERである。実施の形態1においてaを小さくし過ぎた場合やkを大きくし過ぎた場合には、BERの劣化が起こる。実施の形態1においては、第1振幅係数および第2振幅係数をa=0.1とし、第1分散係数および第2分散係数k=1とした場合、第1振幅係数および第2振幅係数をk=1とし、第1分散係数および第2分散係数k=2とした場合について同様のシミュレーションを行った。従来技術のBERはプロット点を四角で表したグラフであり、実施の形態1においてa=0.1、k=1とした場合がプロット点を三角で表したグラフであり、a=1、k=2とした場合がプロット点を丸で表したグラフである。aを小さくし過ぎた場合や、kの値を大きくし過ぎた場合には、元の信号成分が雑音とみなされてしまい、BERが劣化することがわかる。
BERは、送信電力を上げることで、改善することが可能である。また予めシミュレーションを行って、FFTサイズに応じた好適な正の閾値および負の閾値を検出することで、BERの劣化を最小限に抑えることが可能である。
また同一信号を用いて、a=1、k=1としてシミュレーションした場合には、従来技術のPAPRが33.1dBであるのに対し、実施の形態1に係る発明のPAPRは0.0014dBとなり、PAPRが大きく改善した。
上述のシミュレーションにより、実部データおよび虚部データに所定の演算を施して、実部データおよび虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、ベースバンド信号を生成することでPAPRを低減できることがわかった。また第1振幅係数、第2振幅係数、第1分散係数および第2分散係数を変更することでPAPRの低減の程度および符号誤り率を制御できることがわかった。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。変調部11の変調方式は、QPSKに限られず、QPSK以外のPSK(Phase Shift Keying:位相偏移変調)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation:直角位相振幅変調)などを用いることができる。変調部11と直並列変換部12の順序を変えて、入力信号を直並列変換してサブキャリア信号に割り当て、並列信号の各データを所定の変調方式で変調するよう構成してもよい。その場合、受信側では復調部31と並直列変換部32の順序を変えて、復調処理を行う。
IFFT部13は、IFFTの代わりにIDFTを行うよう構成してもよいし、FFT部33は、FFTの代わりにDFTを行うよう構成してもよい。
1 通信機
10 アンテナ
11 変調部
12 直並列変換部
13 IFFT部
14 分解部
15 演算部
16 合成部
17 送信部
20 コントローラ
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM
31 復調部
32 並直列変換部
33 FFT部
34 受信側合成部
35 逆演算部
36 受信側分解部
37 受信部
38 送受信切替部
151 実部演算部
152 虚部演算部
351 実部逆演算部
352 虚部逆演算部

Claims (12)

  1. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
    前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行うIFFT手段と、
    前記IFFT手段の演算結果を該演算結果の実部である実部データと該演算結果の虚部である虚部データとに分解する分解手段と、
    前記実部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える演算手段と、
    前記演算手段で演算を施した前記実部データおよび前記虚部データを合成したデータに基づきベースバンド信号を生成する合成手段と、
    前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  2. 前記演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データに前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を加算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データに前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を加算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えることを特徴とする請求項1に記載の通信機。
  3. 前記演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データの各要素に前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えることを特徴とする請求項1に記載の通信機。
  4. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信手段と、
    前記ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する直並列手段と、
    前記並列信号を前記並列信号の実部である実部データと前記並列信号の虚部である虚部データとに分解する受信側分解手段と、
    前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施す逆演算手段と、
    前記逆演算手段で演算を施した前記並列信号の前記実部データおよび前記並列信号の前記虚部データを合成する受信側合成手段と、
    前記受信側合成手段の演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFT手段と、
    前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  5. 前記逆演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を減算し、前記第1振幅係数で除算し、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を減算し、前記第2振幅係数で除算することを特徴とする請求項4に記載の通信機。
  6. 前記逆演算手段は、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第1振幅係数で除算し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第2振幅係数で除算することを特徴とする請求項4に記載の通信機。
  7. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
    前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行うIFFTステップと、
    前記IFFTステップの演算結果を該演算結果の実部である実部データと該演算結果の虚部である虚部データとに分解する分解ステップと、
    前記実部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に演算結果の絶対値が正数となる所定の演算を施し、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換える演算ステップと、
    前記演算ステップで演算を施した前記実部データおよび前記虚部データを合成したデータに基づきベースバンド信号を生成する合成ステップと、
    前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
  8. 前記演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データに前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を加算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データに前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を加算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えることを特徴とする請求項7に記載の通信方法。
  9. 前記演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記実部データの各要素に前記第1振幅係数を乗算し、前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記実部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換え、前記虚部データの各要素に前記第2振幅係数を乗算し、前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルにおいて該要素と同じ位置にある要素を加算し、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素で除算する演算を行い、前記虚部データの各要素を該要素の該演算結果の逆数で置き換えることを特徴とする請求項7に記載の通信方法。
  10. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信ステップと、
    前記ベースバンド信号を直並列変換し、並列信号を生成する直並列ステップと、
    前記並列信号を前記並列信号の実部である実部データと前記並列信号の虚部である虚部データとに分解する受信側分解ステップと、
    前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、所定の演算を施す逆演算ステップと、
    前記逆演算ステップで演算を施した前記並列信号の前記実部データおよび前記並列信号の前記虚部データを合成する受信側合成ステップと、
    前記受信側合成ステップの演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFTステップと、
    前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
  11. 前記逆演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記第1データ系列を減算し、前記第1振幅係数で除算し、各要素を該要素の逆数で置き換えた前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記第2データ系列を減算し、前記第2振幅係数で除算することを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
  12. 前記逆演算ステップにおいて、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1または−1のデータの集合である第1データ系列および第2データ系列と、高速フーリエ変換サイズと同じ個数の、値が1のデータの集合である単位列ベクトルと、それぞれ所定の実数である、第1振幅係数、第1分散係数、第2振幅係数および第2分散係数を用いて、前記並列信号の前記実部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第1データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記実部データから前記第1分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第1振幅係数で除算し、前記並列信号の前記虚部データの各要素を該要素の逆数で置き換え、前記第2データ系列において該要素と同じ位置にある要素を乗算する演算を行い、該演算を施した前記並列信号の前記虚部データから前記第2分散係数を乗算した前記単位列ベクトルを減算し、前記第2振幅係数で除算することを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
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