JP5948670B2 - 車両前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両前部構造に関し、例えば、自動車等の車両のカウルトップに空調装置へ外気を取り入れるための外気吸気口を備えた車両前部構造に関する。
例えば、特許文献1には、外気を導入する外気吸気口と当該外気吸気口よりも車両後方に設けられ外気をブロアへ導出するブロア開口部とを備え、車両前後方向の縦断面において逆L字状に下方へ突出する遮蔽体を外気吸気口に設けることで、ブロアへの水の浸入を抑制した車両前部構造が開示されている。
特開2012−61991号公報(請求項1、図2)
しかしながら、特許文献1に開示された車両前部構造では、水の浸入は抑制できるが、遮蔽体の下端部(水平辺)が外気吸気口を下方から覆うように配置されているので、吸気抵抗が増大する。この結果、ブロアの吸気量が減少してしまい、エアコン性能が低下するという問題があった。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、ブロア開口部への水の浸入を抑制しつつ、吸気抵抗を軽減することが可能な車両前部構造を提供することを目的とする。
また、本発明は、吸気抵抗が増大する遮蔽体を外気吸気口に設けることなく、ブロアへの水の浸入を抑制可能な車両前部構造を提供することを課題とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る車両前部構造は、車両前部に配置されたカウルトップに、空調装置へ外気を取り入れるための外気吸気口が設けられた車両前部構造であって、前記外気吸気口は、当該外気吸気口を格子状に仕切る複数の前後方向壁と複数の左右方向壁とを有し、前記左右方向壁は、前記左右方向壁の上端から下方に向かうほど前方に位置するように傾斜する傾斜部と、前記傾斜部の下端から前記左右方向壁の下端まで鉛直に延出する鉛直部と、を有し、前記外気吸気口を鉛直に見下ろした状態で、前後に隣り合う2つの前記左右方向壁のうち、前側の傾斜部と後側の鉛直部との間に隙間が現出することを特徴とする。
本発明によれば、左右方向壁は、左右方向壁の上端から下方に向かうほど前方に位置するように傾斜する傾斜部と、前記傾斜部の下端から前記左右方向壁の下端まで鉛直に延出する鉛直部と、を有するので、例えば前上方から外気吸気口に洗車水等の水が掛かった場合に、当該水は傾斜部に当たって前下方に誘導される。その結果、外気吸気口の下方の吸気通路に水が落下する位置と吸気通路の奥(車両後方)にあるブロア開口部との距離が、傾斜部を設けない場合に比較して大きくなるので、ブロア開口部への水の浸入を抑制することができる。
さらに、本発明によれば、左右方向壁の鉛直部は、傾斜部の下端から左右方向壁の下端まで鉛直に延出しており、外気吸気口を鉛直に見下ろした状態で、前後に隣り合う2つの前記左右方向壁のうち、前側の傾斜部と後側の鉛直部との間に開口が現出するので、外気吸気口を通る空気を鉛直方向にスムーズに流すことができる。特に、鉛直部は、特許文献1に記載の発明のように開口の縁に内側に向けて突出する遮蔽部が設けられていないので、吸気抵抗が増大することがなく、空調装置に十分な空気を供給することができる。
また、傾斜部の鉛直方向からの傾斜角度θは、30度≦θ≦60度の範囲内であるのが好ましい。
これによれば、ブロア開口への水の浸入抑制と吸気量の確保とを好適に両立することができる。
また、外気吸気口は、エンジンフードの後端下方に配置されているのが好ましい。
これによれば、外気吸気口がエンジンフードの後端下方に配置されているので、外気吸気口を一層前方に配置することができる。その結果、外気吸気口とブロア開口部との距離が大きくなり、ブロア開口部への水の浸入を一層抑制することができる。
また、本発明に係る車両前部構造は、車両左右方向に延設されたクロスメンバと、前記クロスメンバからウインドシールドガラスの下端に向けて延設されたウインドシールドサポートパネルと、前記ウインドシールドサポートパネルよりも下方で前記クロスメンバの左右両側から、前記車両前部の左右両側に設けられたダンパベースまでそれぞれ延設されたダンパベースサポートと、を更に備え、前記カウルトップは、前記ウインドシールドガラスの下端と前記ダンパベースサポートとの間に配置され、前記外気吸気口と前記空調装置とを連通する吸気通路は、前記クロスメンバと前記ウインドシールドサポートパネルと前記ダンパベースサポートと前記カウルトップとにより形成され、前記ダンパベースサポートは、前記ダンパベースよりも車幅方向に幅広に形成されているのが好ましい。
これによれば、吸気通路が、前記クロスメンバと前記ウインドシールドサポートパネルと前記ダンパベースサポートと前記カウルトップとにより形成されているので、車幅方向に沿う大断面の吸気通路を形成するため従来使用していたダッシュボードアッパを省略できる。したがって、ダッシュボードアッパを省略できる分だけ従来よりもエンジンフードを下げることが可能となり、車両前方の視界性を向上させることができる。また、ダンパベースサポートは、ダンパベースよりも車幅方向に幅広に形成されているので、外気吸気口からの吸気量を十分に確保できる。
また、前記ダンパベースサポートは、前記クロスメンバとの間で車両左右方向に延びる第1排水路を形成し、前記クロスメンバは、前記ウインドシールドサポートパネルとの間で車両左右方向に延びる第2排水路を形成し、前記第1排水路と前記第2排水路とは、車両前後に並設されているのが好ましい。
これによれば、ダンパベースサポートに到達した水が第1排水路で排出され、クロスメンバに到達した水が第2排水路で排出されるので、ブロア開口部への水の浸入を一層抑制することができる。
また、本発明は、車幅方向に沿って延在するクロスメンバと、前記クロスメンバからウインドシールドガラスの下端に向けて延設するウインドシールドサポートパネルと、前記クロスメンバからダンパベースまで車両前方に延在し、前記クロスメンバとの間で車幅方向に延びる第1排水路を形成するダンパベースサポートと、前記ダンパベースサポートの上方に設けられ、前記カウルトップに設けられた前記外気吸気口から当該外気吸気口よりも車両後方に設けられたブロア開口部に至る吸気通路と、前記吸気通路内に配置され、吸気流を上下に分流するとともに、ワイパを駆動するワイパ駆動装置と、前記ワイパ駆動装置の吸気方向下流に配置された補強パネルと、を備え、前記ワイパ駆動装置は、前記第1排水路の上方に設けられ、前記補強パネルは、前記ブロア開口部に連通する吸気孔と、前記吸気孔の開口縁部から前記ワイパ駆動装置へ向かって突出する突起部と、を有するのが好ましい。
本発明によれば、吸気通路内に配置されたワイパ駆動装置は、第1排水路の上方に設けられているので、吸気通路内に流入した水(雨水や洗車時の水など)がワイパ駆動装置に当たった後、ダンパベースサポートの第1排水路に落下しやすくなる。また、ワイパ駆動装置の吸気方向下流に配置された補強パネルは、ブロア開口部に連通する吸気孔の開口縁部からワイパ駆動装置へ向かって突出する突起部を有するので、補強パネルを伝って流れてきた水が突起部によってブロア開口部側よりも第1排水路側に落下しやすくなる。したがって、吸気抵抗が増大する遮蔽体を外気吸気口に設けることなく、第1排水路へ水を確実に誘導することが可能となり、ブロアへの水の浸入を抑制できる。
また、前記ウインドシールドサポートパネルと前記クロスメンバとの間には、車幅方向に延びる閉断面が形成され、車幅方向に沿った前記ウインドシールドサポートパネルの両端部には、それぞれ隆起部が設けられ、前記補強パネルは、車両の左右両側に配置され、前記ウインドシールドサポートパネルの前記隆起部と前記クロスメンバとにそれぞれ結合されている構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、車幅方向に沿ったウインドシールドサポートパネルの両端部にそれぞれ隆起部が設けられた場合であっても、ウインドシールドサポートパネルとクロスメンバとの間に形成された閉断面を車幅方向両端側まで延在させ、車体剛性を向上させることができる。
また、前記外気吸気口は、エンジンフードの後端下方に配置されている構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、外気吸気口は、エンジンフードの後端下方に配置されているので、吸気通路を車両前後方向に延長することが可能となり、ブロア開口部への水の浸入を一層抑制できる。
また、前記吸気通路は、車両の左右両側に設けられるとともに、前記ウインドシールドサポートパネルと、前記クロスメンバと、前記ダンパベースサポートと、前記ウインドシールドガラスの車両前方に設けられ前記ダンパベースサポートと前記ウインドシールドサポートパネルとの間に配置されるカウルトップとによって形成され、前記ダンパベースサポートは、前記ダンパベースよりも車幅方向に幅広に形成されている構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、吸気通路は、車両の左右両側に設けられるとともに、ウインドシールドサポートパネルと、クロスメンバと、ダンパベースサポートと、カウルトップとによって形成されているので、車幅方向に沿う大断面の吸気通路を形成するため従来使用していたダッシュボードアッパを省略できる。したがって、ダッシュボードアッパを省略できる分だけ従来よりもエンジンフードを下げることが可能となり、車両前方の視界を向上させることができる。また、ダンパベースサポートは、ダンパベースよりも車幅方向に幅広に形成されているので、外気吸気口からの吸気量を十分に確保できる。
また、前記クロスメンバは、前記ウインドシールドサポートパネルとの間で車幅方向に延びる第2排水路を形成し、前記第1排水路と前記第2排水路とは、車両前後に並設されている構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、クロスメンバは、ウインドシールドサポートパネルとの間で車幅方向に延びる第2排水路を形成し、第1排水路と第2排水路とは、車両前後に並設されているので、吸気通路内に流入した水が第1排水路や第2排水路に落下し、ブロアへの水の浸入を一層抑制できる。
本発明では、ブロア開口部への水の浸入を抑制しつつ、吸気抵抗を軽減することが可能な車両前部構造を得ることができる。
また、本発明では、吸気抵抗が増大する遮蔽体を外気吸気口に設けることなく、ブロアへの水の浸入を抑制可能な車両前部構造を提供することができる。
第1実施形態に係る車両前部構造が適用された車両の部分平面図である。 図1のII−II線に沿った端面図である。 図1に示す状態からカウルトップを取り外した状態の平面図である。 図3に示す状態からガラス支持部材を取り外した状態の平面図である。 図2の部分拡大端面図である。 図1のVI−VI線に沿った端面図である。 図4に示す状態からウインドシールドサポートパネルを取り外した状態の平 面図である。 ダンパベースサポート、ガラス支持部材及びカウルトップを底面側から見た斜視図である。 カウルトップを取り外した状態の斜視図である。 (a)は、ウインドシールドサポートパネルを斜め後方からみた斜視図、(b)は、(a)のX−X線に沿った端面図、(c)は、(a)のY−Y線に沿った端面図である。 図1のXI−XI線に沿った端面図である。 図1のXII−XII線に沿った端面図であって、クロスメンバとウインドシールドサポートパネルとの間で形成される閉断面を示す端面図である。 外気吸気口の拡大斜視図である。 図13のXIV−XIV矢視断面図である。 比較例に係る外気吸気口の断面図である。 図1のVI−VI線に沿った端面図であって、吸気通路における水と空気の流れを説明するための説明図である。 第2実施形態における図1のVI−VI線に沿った端面図である。 第2実施形態における図1のVI−VI線に沿った端面図であって、吸気通路内のエア及び水の流れを説明するための端面図である。
次に、本発明の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図中に矢印で示される、「前後」及び「上下」は、車両の前後方向及び上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)をそれぞれ示している。
図2に示されるように、本発明の車両前部構造が適用された車両10は、車幅方向に沿って延在する両端部が左右のアッパメンバ12a、12b(図1参照)に連結されて比較的に剛性を有するクロスメンバ14と、クロスメンバ14からウインドシールドガラス(フロントガラス)16の下端16aに向けて延設するウインドシールドサポートパネル18と、接着剤20を介してウインドシールドガラス16の下端側に接着されてウインドシールドガラス16の下端部を支持するガラス支持部材24と、ウインドシールドガラス16の前方に配置されるカウルトップ26(図1参照)とを備える。なお、図2中において、参照数字64は、図示しないパワープラントルームの上面を遮蔽するエンジンフード、参照数字69は、エンジンフード64の内壁とカウルトップ26との間をシールするシール部材をそれぞれ示している。また、図1中では、エンジンフード64及びウインドシールドガラス16の図示を省略している。
図2に示されるように、クロスメンバ14は、縦断面が略L字状を呈する本体部28と、本体部28に連続し車幅方向に沿って延在する上部フランジ28a及び下部フランジ28bとを有する。このクロスメンバ14の下部フランジ28bと、ウインドシールドサポートパネル18の後端フランジ30bと、ダッシュロアパネル32の上部フランジ34との三者は、例えば、溶接等の接合手段によって一体的に結合される。また、クロスメンバ14の上部フランジ28aは、ウインドシールドサポートパネル18の側壁に接合され、クロスメンバ14及びウインドシールドサポートパネル18によって略矩形状の閉断面36が形成される。クロスメンバ14は、ウインドシールドサポートパネル18との間で車幅方向に延びる凹溝状の第2排水路240を形成している。第2排水路240の底壁(より詳しくは本体部28の底壁)は、車両幅方向の略中央部から車両幅方向の両端部に向かってそれぞれ下り傾斜している(図12参照)。クロスメンバ14の車幅方向の両端部には、排水用の開口部である第2排水口79(左側のみ図示)が設けられる(図9参照)。
ウインドシールドサポートパネル18は、ウインドシールドガラス16の下端側に配置される部材である。車幅方向に沿ったウインドシールドサポートパネル18の左右両端部には、所定間隔離間して配置される左隆起部38a及び右隆起部38bが設けられる(図4参照)。この左右隆起部38a、38bの間の中央部39には、車幅方向に沿って延在し、車両前後方向の縦断面において折れ線で形成される第1〜第3稜線40a〜40cが設けられる(図2及び図4参照)。また、右隆起部38bの車両後方側には、略矩形状の開口からなり、図示しないブロアに接続されるブロア開口部42が形成される(図10(a)参照)。
換言すると、第1〜第3稜線40a〜40cは、その両端が左右隆起部38a、38bに連続し左右隆起部38a、38bよって支持されることで、折れ難くなって剛性を高めることができる。また、ウインドシールドサポートパネル18の第1稜線40aの近傍部位が、比較的に剛性を有するクロスメンバ14の上部フランジ28aに下方側から結合されて支持されることで(図2参照)、より一層剛性を高めることができる。
左右隆起部38a、38bの下方には、図示しないワイパを駆動するためのワイパ駆動装置150が収容されている(図6参照)。ワイパ駆動装置150は、ワイパモータ等から構成される。このワイパ駆動装置150については、第2実施形態で詳細に説明する。また、左右隆起部38a、38bのそれぞれは、三角錐形状を呈しており、後方にいくに従い上がる傾斜面を呈する前傾斜部101と、前傾斜部101の後端部から延設されて後方にいくに従い下がる傾斜面を呈する後傾斜部102と、前傾斜部101及び後傾斜部102の内端部から延設されて車幅方向内方にいくに従い下がる傾斜面を呈する内傾斜部103と、を備える。
左右隆起部38a、38bのそれぞれには、平面視でワイパ駆動装置150よりも車幅方向中央側に第1脆弱部103a及び第2脆弱部103bが形成される。
各脆弱部103a、103bは、衝撃荷重による変形を促進するための部位であって、第1実施形態では、内傾斜部103に形成される。第1脆弱部103aは、正方形の孔部であり、第2脆弱部103bは、第1脆弱部103aよりも車幅方向中央側で左右方向に延びる矩形の孔部である。この第1脆弱部103a及び第2脆弱部103bによって、左右隆起部38a、38bが変形し易くなり、衝撃吸収性能が向上する。
また、図6、図7及び図12に示されるように、ウインドシールドサポートパネル18の左右隆起部38a、38bの内方には、クロスメンバ14の上部フランジ(上壁)28aと連続し車幅方向の端部のアッパメンバインナパネル76、76(図9参照、但し、一方は図示せず)まで延在する補強パネル46a、46bが設けられる(図7参照)。この補強パネル46a、46bは、後記するワイパ駆動装置150の吸気方向下流に配置され、ブロア開口部42に連通する長円状の吸気孔48を有する。吸気孔48の開口縁部には、突起部50がワイパ駆動装置150(車両前方且つ車両上方)へ向かって突出形成されている(図6参照)。補強パネル46a、46bの上端縁部49は、ウインドシールドサポートパネル18の左右隆起部38a、38bの内壁に結合され、補強パネル46a、46bの下端縁部51は、クロスメンバ14の上部フランジ28aに結合される(図6参照)。第1実施形態では、ウインドシールドサポートパネル18の左右隆起部38a、38bが、クロスメンバ14の上部フランジ28aと連続する補強パネル46a、46bを備えているため、クロスメンバ14の閉断面36をアッパメンバインナパネル76までほぼ延長することができる(図12参照)。なお、閉断面36は、吸気孔48を通過した水を排水する第2排水路240としても機能する。第2排水路240の車外側端部は、アッパメンバインナパネル76の第2排水口79に接続される。
図2に示されるように、ウインドシールドサポートパネル18の前端フランジ(先端)30aは、ガラス支持部材24に結合される。ウインドシールドサポートパネル18の後端フランジ30bは、前述したように、クロスメンバ14の下部フランジ28b及びダッシュロアパネル32の上部フランジ34と結合される。車幅方向に沿ったウインドシールドサポートパネル18の左右両端部は、左右のアッパメンバインナパネル76、76(図9、図10(c)参照)にそれぞれ結合される。
ガラス支持部材24は、平面視して車幅方向に沿って延在し(図3参照)、車両前後方向の縦断面においてウインドシールドサポートパネル18の前端フランジ(先端)30aからウインドシールドガラス16の下部側面(下部内面)16bに沿って車両後方且つ車両上方に傾斜する部材からなる(図2参照)。ガラス支持部材24とウインドシールドガラス16の下部側面16bとは、所定のクリアランスを介して平行乃至略平行に配設される。
車幅方向に沿ったガラス支持部材24の両端部には、ボルト等の締結部材によってカウルトップ26を締結(結合)するためのカウルトップ固定部52が設けられている(図3参照)。なお、第1実施形態では、複数のボルトを用いて3点で締結しているが、これに限定されるものではない。
図2に示されるように、ガラス支持部材24とウインドシールドサポートパネル18の中央部39(詳細には、中央部39の第3稜線40cから第2稜線40bまでの部分)とは、側面視でくの字断面(第一のくの字断面)を構成している。
ガラス支持部材24の左右隆起部38a、38bとの結合部よりも車幅方向中央側には、脆弱部24a、24aが形成される。脆弱部24a、24aは、衝撃荷重による変形を促進するための部位であって、第1実施形態では、ガラス支持部材24の後端部から前方へ延びる切欠きであり、平面視で内傾斜部103と重なる位置に形成される。
図2及び図10に示されるように、中央部39とガラス支持部材24との間には、左右一対の反力発生部材110、110が架設される。なお、図2及び後記する図13では、説明の便宜上、端面の奥にある反力発生部材110を描いている。
反力発生部材110は、平面視で前記第一のくの字断面とは逆方向のくの字断面(第二のくの字断面)を呈する本体部111と、本体部111の上下端部に設けられるフランジ部112、112と、を備える。上端部側のフランジ部112は、ガラス支持部材24に結合されており、下端部側のフランジ部112は、ウインドシールドサポートパネル18の中央部39に結合される。かかる反力発生部材110は、ガラス支持部材24が外力によって変形した場合に反力を発生させる。
図2に示されるように、車幅方向と直交するガラス支持部材24の前部には、車幅方向に沿って延在し下方側に向かって窪む排水溝54が設けられる。車幅方向と直交するガラス支持部材24の排水溝54の後部は、ウインドシールドサポートパネル18の前部と重畳し、ウインドシールドサポートパネル18の前端フランジ30aの上面と結合することで結合部56が形成される(図2参照)。結合部56の車幅方向両端部は、ウインドシールドサポートパネル18の左右隆起部38a、38bの上面、第1実施形態では前傾斜部101の上面にも形成される。すなわち、ガラス支持部材24は、左右隆起部38a、38bの上面にも結合される。なお、この結合部56は、溶接等によって接合される。
図2に示されるように、排水溝54は、縦断面が円弧状に形成され、車両前後方向において、ウインドシールドサポートパネル18との結合部56から前方に向かって延出するように設けられる。結合部56から前方に向かって延出する排水溝54の先端フランジ58は、カウルトップ26の後記する仕切り壁60に当接することで、排水溝54が閉塞される。さらに、車幅方向に沿った排水溝54の両端部は、車両の左右両側に設けられた後記する吸気通路62に接続される(図3参照)。
カウルトップ26は、車幅方向に沿って延在し、例えば、樹脂製部材で構成される。図1に示されるように、このカウルトップ26は、車幅方向に沿った左右両端部に位置する左右の外気吸気口66a、66bと、平面視して矩形状からなり左右の外気吸気口66a、66bの間に設けられるカウル隆起部68と、カウルトップ26の上面から垂下しシール部材70を介して排水溝54の先端フランジ58と当接する仕切り壁60(図2参照)とを有する。また、車両前後方向に沿ったカウルトップ26の後端と、ウインドシールドガラス16の下端側の外面との間には、シール部材71が介装される。外気吸気口66a、66bは、エンジンフード64の後端下方に配置されている(図6参照)。なお、ガラス支持部材24の排水溝54に導入された水は、車両10の左右端部側に配置された後記する左右ダンパベースサポート72a、72bの上面に流通し、この左右ダンパベースサポート72a、72bからアッパメンバインナパネル76の第1排水口78に排水される(図9参照)。
左右の外気吸気口66a、66bの詳細な構造について図13、図14を参照して説明する。なお、左右の外気吸気口66a、66bは、同一の構造であるので、以下の説明では右側の外気吸気口66bについて説明し、左側の外気吸気口66aの説明を省略する。図13は、外気吸気口の拡大斜視図である。図14は、図13のXIV−XIV矢視断面図である。
図13、図14に示されるように、右側の外気吸気口66bは、当該外気吸気口66bを格子状に仕切る複数の前後方向壁210と複数の左右方向壁220とを有している。前後方向壁210は、車両前後方向に延設された垂直の壁であり、車幅方向の断面視で略矩形状を呈している。左右方向壁220は、車幅方向に延設された壁であり、傾斜部221と鉛直部222とを有している。傾斜部221は、左右方向壁220の上端から下方に向かうほど前側に位置するように傾斜している。鉛直部222は、傾斜部221の下端から左右方向壁220の下端まで鉛直に延設されている。この傾斜部221に当たった水は、傾斜部221の表面に沿って前下方に向かって流れる(矢印W1、W2参照)。
外気吸気口66bを鉛直に見下ろした状態(図示は省略する)で、前後に隣り合う任意の2つの左右方向壁220A、220B(図14参照)のうち、前側の傾斜部221Aと後側の鉛直部222Bとの間には、開口230が現出している。換言すれば、前後に隣り合う2つの左右方向壁220A、220Bのうち、前側の傾斜部221Aと後側の鉛直部222Bとは、鉛直方向に投影した状態で互いに水平方向に距離L1だけ離間している。このように、開口230は、鉛直方向に空気が流通可能に設けられているので(矢印A参照)、開口230が曲折している場合に比較して吸気抵抗が小さい。
ちなみに、第1実施形態では、傾斜部221の鉛直方向からの傾斜角度θは、45°に設定されているが、傾斜角度θは、30°≦θ≦60°の範囲内で適宜設定するのが好ましい。なお、傾斜角度θが30°以上であれば、傾斜部221による水の誘導が十分になり、傾斜角度θが60°以下であれば、前側の傾斜部221Aと後側の鉛直部222Bとの間隔が保たれて、外気吸気口66bにおける開口230の面積(鉛直方向の投影面積)の割合が十分になり、吸気機能を好適に確保できる。
図6に示されるように、外気吸気口66bの前半部は、エンジンフード64の後端下方に配置されている。換言すれば、外気吸気口66bは、その前半部がエンジンフード64の後端下方に覆われる位置まで車両前方に延設されている。これに伴い、外気吸気口66bの下方の吸気通路62も車両前方に延設される。
左右の外気吸気口66a、66bの下方には、図3及び図7に示されるように、上面で吸気通路62を形成する左右ダンパベースサポート72a、72bがそれぞれ配設される。カウルトップ26は、車幅方向において左右ダンパベースサポート72a、72bによって支持されている(図8参照)。左右ダンパベースサポート72a、72bは、水平方向に沿って所定距離だけ離間して配置され、左右ダンパベース74a、74bの上面に結合されて左右ダンパベース74a、74bによって支持されている(図9参照)。
ここで、左右ダンパベースサポート72a、72bの構造について図6、図7、図11を参照して詳細に説明する。なお、左右ダンパベースサポート72a、72bは、略左右対称の構造であるので、図6、図11に図示されている右ダンパベースサポート72bについてのみ説明し、左ダンパベースサポート72aの説明を省略する場合がある。
図7に示されるように、左右のダンパベースサポート72a、72bは、平面視で略四角形状を呈する板状の部材である。左右のダンパベースサポート72a、72bは、左右ダンパベース74a、74bよりも車幅方向に幅広に形成されている(図11参照)。図6に示されるように、右ダンパベースサポート72bの前端251は、カウルトップ26の前端261に接合されており、右ダンパベースサポート72bの後端252は、クロスメンバ14の前壁に接合されている。また、図11に示されるように、右ダンパベースサポート72bの車幅方向外側の端部253は、カウルトップ26の車幅方向外側の端部263に接合されており、右ダンパベースサポート72bの車幅方向内側の端部254は、カウル隆起部68の下側に形成された側壁265に接合されている。これにより、右ダンパベースサポート72bとカウルトップ26との間の空間が吸気通路62の一部となる。左ダンパベースサポート72aについても同様である。また、ダンパベースサポート72a、72bとカウルトップ26との接合部にはシール部材70が配置されている(図11参照)。
また、図6及び図7に示されるように、左右ダンパベースサポート72a、72bは、クロスメンバ14との間で車幅方向に沿ってそれぞれ延びる凹溝状の第1排水路250a、250bを形成している(以下、両者を区別する必要がない場合は、単に「第1排水路250」という場合がある)。つまり、第1排水路250a、250bは、クロスメンバ14の第2排水路240の前方に並設されている。第1排水路250a、250bは、左右ダンパベースサポート72a、72bの他の部位よりも一段低く形成されている。また、第1排水路250a、250bは、車幅方向外側に向かうに連れて低くなるように傾斜している。また、第1排水路250a、250bは、前記したアッパメンバインナパネル76の第1排水口78(図9参照)に連続している。これにより、ガラス支持部材24の排水溝54に導入された水は、車両10の左右端部側に配置された左右ダンパベースサポート72a、72bの第1排水路250a、250bに流通し、この第1排水路250a、250bからアッパメンバインナパネル76の第1排水口78に排水される(図9参照)。
吸気通路62は、ブロア開口部42(図10(a)参照)で合流する第1通路と第2通路とによって構成される。第1通路は、カウルトップ26の前方右側に配置された外気吸気口66bから導入されたエアが、右側のダンパベースサポート72bの上面を流通し、ブロア開口部42から図示しないブロア側に向かって導出される(図6参照)。第2通路は、カウルトップ26の前方左側に配置された外気吸気口66aから導入されたエアが、左側のダンパベースサポート72aの上面を流通し、ウインドシールドサポートパネル18とクロスメンバ14との間で形成される閉断面36(図2参照)により車幅方向の左側から右側に向かってさらに流通した後、ブロア開口部42から図示しないブロアに向かって導出される。
また、吸気通路62は、車両前方に向かって吸気通路62を構成する空間の上下の高さ寸法が減少するように延在する(図6参照)。さらに、吸気通路62は、クロスメンバ14から車両前方に延在し且つ車両上下方向に配置されたウインドシールドサポートパネル18の左右隆起部38a、38b及びダンパベースサポート72a、72bと、ダンパベースサポート72a、72bとウインドシールドサポートパネル18との間に装着されるカウルトップ26とによって形成される(図6参照)。
なお、左右のアッパメンバインナパネル76、76は、図示しないアッパメンバ補強板を介して左右のアッパメンバ12a、12bと結合される。左右のアッパメンバ12a、12bの後方には、斜め上方に向かって立ち上がるフロントピラー80が結合される(図9参照)。
第1実施形態に係る車両前部構造が適用された車両10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。図15は、比較例に係る外気吸気口の断面図である。図16は、図1のVI−VI線に沿った端面図であって、吸気通路における水と空気の流れを説明するための説明図である。なお、図16では、比較例における水の落下方向を破線の矢印W2’で示している。
初めに、比較例に係る外気吸気口について図15を参照して説明する。
図15に示されるように、比較例に係る外気吸気口270の左右方向壁271は、車両前後方向の断面視で矩形状に形成されている。そして、この外気吸気口270に前上方から水が掛かると(矢印W1’参照)、左右方向壁271に当たった水は鉛直方向に落下する(矢印W2’参照)。なお、比較例に係る外気吸気口270では、空気は鉛直方向に流通する(矢印A’参照)。
一方、図14に示されるように、第1実施形態では、左右方向壁220は、左右方向壁220の上端から下方に向かうほど前方に位置するように傾斜する傾斜部221と、傾斜部221の下端から左右方向壁220の下端まで鉛直に延出する鉛直部222と、を有するので、例えば前上方から外気吸気口66a、66bに洗車水等の水が掛かった場合(矢印W1参照)に、当該水は傾斜部221に当たって前下方に誘導される(矢印W2参照)。このとき、エンジンフード64は、後端部を回動中心として上方に回動した状態になっている(図16参照)。
その結果、図16に示されるように、外気吸気口66a、66bの下方のダンパベースサポート72a、72bに水が落下する位置P1は、傾斜部221を設けない場合に水が落下する位置P1’に比較して、距離L2だけ前方に移動する。そのため、水が落下する位置P1からブロア開口部42までの距離が、距離L2の分だけ大きくなるので、ブロア開口部42への水の浸入、さらにはブロア開口部42の後方に設けられる空調装置(図示せず)への水の浸入を抑制することができる。
ダンパベースサポート72a、72bに落下した水は、第1排水路250a、250bに流入し(矢印W3参照)、この第1排水路250a、250bからアッパメンバインナパネル76の第1排水口78に排水される(図9参照)。また、ダンパベースサポート72a、72bに落下した水のうち、吸気通路62を流れる空気に混じってクロスメンバ14に到達した水(矢印W4参照)は、自重によって空気と分離して第2排水路240上に落下し、第2排水路240から開口部240aに排水される(図9参照)。
このように、第1実施形態では、前側の第1排水路250a、250bと、後側の第2排水路240との2段階で吸気通路62に浸入した水を排出するので、ブロア開口部42への水の浸入を一層抑制することができる。
一方、図14及び図16に示されるように、第1実施形態の外気吸気口66a、66bに流入する空気は、傾斜部221に沿って流れたのち、鉛直部222に沿って鉛直方向に流れる(矢印A参照)。これは、空気の自重が、水の自重よりも小さいので、ブロア開口部42までの最短距離を流れるためである。このとき、図14に示すように、左右方向壁220の鉛直部222は、傾斜部221の下端から左右方向壁220の下端まで鉛直に延出しており、外気吸気口66a、66bを鉛直に見下ろした状態で、前後に隣り合う2つの左右方向壁220のうち、前側の傾斜部221と後側の鉛直部222との間に開口230が現出するので、外気吸気口66a、66bを通る空気を鉛直方向に円滑に流すことができる。
ちなみに、仮に、左右方向壁220が傾斜部221のみで構成されている場合、左右方向壁220の下端で空気の流れる向きが急激に変わるので、乱流域が拡大して吸気抵抗が増大するおそれがあるが、第1実施形態では、傾斜部221の下方に鉛直部222が連続して形成されているので、空気の流れの急激な変化を緩和することができる。
また、第1実施形態では、外気吸気口66a、66bの前半部が、エンジンフード64の後端下方に配置されているので、外気吸気口66a、66bを一層前方に配置することができる。その結果、外気吸気口66a、66bとブロア開口部42との距離が大きくなり、ブロア開口部42への水の浸入を一層抑制することができる。
また、第1実施形態では、吸気通路62が、クロスメンバ14とウインドシールドサポートパネル18とダンパベースサポート72a、72bとカウルトップ26とにより形成されているので、車幅方向に沿う大断面の吸気通路を形成するため従来使用していたダッシュボードアッパを省略できる。したがって、ダッシュボードアッパを省略できる分だけ従来よりもエンジンフード64を下げることが可能となり、車両前方の視界性を向上させることができる。また、ダンパベースサポート72a、72bは、ダンパベース74a、74bよりも車幅方向に幅広に形成されているので、外気吸気口66a、66bからの吸気量を十分に確保できる。
以上、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、第1実施形態では、左右隆起部38a、38bに第1、第2脆弱部103a、103bを形成したが、第1、第2脆弱部103a、103bを省略してもよい。また、第1実施形態では、ガラス支持部材24に脆弱部24a、24aを形成したが、脆弱部24a、24aを省略してもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る車両前部構造10Aについて、図17乃至図18を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図17に示すように、第2実施形態に係る車両前部構造が適用された車両10Aは、吸気通路62内に設けたワイパ駆動装置150によって吸気流を上下に分流している点が、前記した第1実施形態と異なっている。
吸気通路62内(左右隆起部38a、38bの下方)には、図示しないワイパを駆動するためのワイパ駆動装置150が配置されている。なお、図17及び図18では、説明の便宜上、端面の奥にあるワイパ駆動装置150の部位も描いている。ワイパ駆動装置150は、ワイパ基台151と、ワイパ基台151の上部側面に取り付けられ、前方斜め上へ向かって延出するワイパ軸152と、ワイパ基台151の車内側端部に取り付けられ、ワイパ軸152に駆動力を付与するワイパモータ153と、を有する。ワイパ基台151の前端は、前ブラケット154を介して、ダンパベースサポート72a、72bの上面に固定されている。ワイパ基台151の後端は、後ブラケット155を介して、左右隆起部38a、38bの内壁にそれぞれ固定されている。図示省略するが、ワイパ軸152の先端は、ウインドシールドガラス16の上部側面よりも上方へ突出しており、この突出部位には、ワイパリンク及びワイパアームを介して、ウインドシールドガラス16に摺接するワイパブレードが取り付けられる。ワイパモータ153は、横向き円筒状を呈し、第1排水路250の上方に設けられている。
なお、車両10Aの他の構成(例えば外気吸気口66a、66b(図13、図14参照)等)は第1実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
第2実施形態に係る車両前部構造が適用された車両10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、図18を参照して、その作用効果について説明する。なお、図18中の実線矢印は、エアの流れを示し、破線矢印は、水の流れを示す。
第2実施形態に係る車両10Aは、第1実施形態で説明した外気吸気口66a、66bの作用効果に加えて、以下に示すような作用効果を奏する。
すなわち、図18に示すように、カウルトップ26の前方右側に配置された外気吸気口66bから吸気通路62内に導入されたエアは、右側のダンパベースサポート72bの上面を流通し、ブロア開口部42から図示しないブロア側に向かって導出される。カウルトップ26の前方左側に配置された外気吸気口66aから吸気通路62内に導入されたエアは、左側のダンパベースサポート72aの上面を流通し、ウインドシールドサポートパネル18とクロスメンバ14との間で形成される閉断面36(図2参照)により車幅方向の左側から右側に向かってさらに流通した後、ブロア開口部42から図示しないブロアに向かって導出される。このとき、吸気通路62内に導入されたエアは、ワイパ駆動装置150のワイパモータ153の上側を通る吸気流と、ワイパモータ153の下側を通る吸気流とに分流される。
一方、左右の外気吸気口66a、66bから吸気通路62内に流入した水は、左右ダンパベースサポート72a、72bの上面に流通し、第1排水路250からアッパメンバインナパネル76の第1排水口78(図9参照)に排水されたり、第2排水路240からアッパメンバインナパネル76の第2排水口79(図9参照)に排水されたりする。
このとき、第2実施形態では、ワイパ駆動装置150(ワイパモータ153)が第1排水路250の上方に設けられているので、吸気通路62内に流入した水がワイパ駆動装置150に当たった後、ダンパベースサポート72a、72bの第1排水路250に落下しやすくなる。また、ワイパ駆動装置150の吸気方向下流に配置された補強パネル46a、46bは、吸気孔48の開口縁部からワイパ駆動装置150へ向かって突出する突起部50を有するので、補強パネル46a、46bを伝って流れてきた水が突起部50によってブロア開口部42側よりも第1排水路250側に落下しやすくなる。したがって、吸気抵抗が増大する遮蔽体を外気吸気口66a、66bに設けることなく、第1排水路250へ水を確実に誘導することが可能となり、ブロアへの水の浸入を抑制できる。なお、第2実施形態では、遮蔽体を外気吸気口66a、66bに設ける必要がなく、更にはワイパモータ153が横向き円筒状を呈するので、従来よりも吸気抵抗を低減することが可能となり、スムーズなエアの流れを実現することができる。
また、第2実施形態では、外気吸気口66a、66bがエンジンフード64の後端下方に配置されているので、吸気通路62を車両前後方向に延長することが可能となり、ブロア開口部42への水の浸入を一層抑制できる。
また、第2実施形態では、クロスメンバ14がウインドシールドサポートパネル18との間で車幅方向に延びる第2排水路240を形成し、第1排水路250と第2排水路240が車両前後に並設されているので、吸気通路62内に流入した水が第1排水路250や第2排水路240に落下し、ブロアへの水の浸入を一層抑制できる。
また、第2実施形態では、補強パネル46a、46bが車両10の左右両側に配置され、ウインドシールドサポートパネル18の左右隆起部38a、38bとクロスメンバ14とにそれぞれ結合されているので、車幅方向に沿ったウインドシールドサポートパネル18の両端部にそれぞれ左右隆起部38a、38bが設けられた場合であっても、ウインドシールドサポートパネル18とクロスメンバ14との間に形成された閉断面36を車幅方向両端側まで延在させ、車体剛性を向上させることができる。
10 車両
14 クロスメンバ
16 ウインドシールドガラス
18 ウインドシールドサポートパネル
24 ガラス支持部材
26 カウルトップ
72a、72b ダンパベースサポート
42 ブロア開口部
62 吸気通路
66a、66b 外気吸気口
210 前後方向壁
220 左右方向壁
221 傾斜部
222 鉛直部
230 開口
240 第2排水路
250a、250b 第1排水路

Claims (11)

  1. 車両前部に配置されたカウルトップに、空調装置へ外気を取り入れるための外気吸気口が設けられた車両前部構造であって、
    前記外気吸気口は、当該外気吸気口を格子状に仕切る複数の前後方向壁と複数の左右方向壁とを有し、
    前記左右方向壁は、前記左右方向壁の上端から下方に向かうほど前方に位置するように傾斜する傾斜部と、前記傾斜部の下端から前記左右方向壁の下端まで鉛直に延出する鉛直部と、を有し、
    前記外気吸気口を鉛直に見下ろした状態で、前後に隣り合う2つの前記左右方向壁のうち、前側の前記傾斜部と後側の前記鉛直部との間に開口が現出することを特徴とする車両前部構造。
  2. 前記傾斜部の鉛直方向からの傾斜角度θは、30度≦θ≦60度の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記外気吸気口は、エンジンフードの後端下方に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造。
  4. 車両左右方向に延設されたクロスメンバと、
    前記クロスメンバからウインドシールドガラスの下端に向けて延設されたウインドシールドサポートパネルと、
    前記ウインドシールドサポートパネルよりも下方で前記クロスメンバの左右両側から、前記車両前部の左右両側に設けられたダンパベースまでそれぞれ延設されたダンパベースサポートと、を更に備え、
    前記カウルトップは、前記ウインドシールドガラスの下端と前記ダンパベースサポートとの間に配置され、
    前記外気吸気口と前記空調装置とを連通する吸気通路は、前記クロスメンバと前記ウインドシールドサポートパネルと前記ダンパベースサポートと前記カウルトップとにより形成され、
    前記ダンパベースサポートは、前記ダンパベースよりも車幅方向に幅広に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両前部構造。
  5. 前記ダンパベースサポートは、前記クロスメンバとの間で車両左右方向に延びる第1排水路を形成し、
    前記クロスメンバは、前記ウインドシールドサポートパネルとの間で車両左右方向に延びる第2排水路を形成し、
    前記第1排水路と前記第2排水路とは、車両前後に並設されていることを特徴とする請求項4に記載の車両前部構造。
  6. 請求項1に記載の車両前部構造であって、
    車幅方向に沿って延在するクロスメンバと、
    前記クロスメンバからウインドシールドガラスの下端に向けて延設するウインドシールドサポートパネルと、
    前記クロスメンバからダンパベースまで車両前方に延在し、前記クロスメンバとの間で車幅方向に延びる第1排水路を形成するダンパベースサポートと、
    前記ダンパベースサポートの上方に設けられ、前記カウルトップに設けられた前記外気吸気口から当該外気吸気口よりも車両後方に設けられたブロア開口部に至る吸気通路と、
    前記吸気通路内に配置され、吸気流を上下に分流するとともに、ワイパを駆動するワイパ駆動装置と、
    前記ワイパ駆動装置の吸気方向下流に配置された補強パネルと、を備え、
    前記ワイパ駆動装置は、前記第1排水路の上方に設けられ、
    前記補強パネルは、前記ブロア開口部に連通する吸気孔と、前記吸気孔の開口縁部から前記ワイパ駆動装置へ向かって突出する突起部と、を有することを特徴とする車両前部構造。
  7. 前記ウインドシールドサポートパネルと前記クロスメンバとの間には、車幅方向に延びる閉断面が形成され、
    車幅方向に沿った前記ウインドシールドサポートパネルの両端部には、それぞれ隆起部が設けられ、
    前記補強パネルは、車両の左右両側に配置され、前記ウインドシールドサポートパネルの前記隆起部と前記クロスメンバとにそれぞれ結合されていることを特徴とする請求項6に記載の車両前部構造。
  8. 前記外気吸気口は、エンジンフードの後端下方に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の車両前部構造。
  9. 前記吸気通路は、車両の左右両側に設けられるとともに、前記ウインドシールドサポートパネルと、前記クロスメンバと、前記ダンパベースサポートと、前記ウインドシールドガラスの車両前方に設けられ前記ダンパベースサポートと前記ウインドシールドサポートパネルとの間に配置される前記カウルトップとによって形成され、
    前記ダンパベースサポートは、前記ダンパベースよりも車幅方向に幅広に形成されていることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の車両前部構造。
  10. 前記クロスメンバは、前記ウインドシールドサポートパネルとの間で車幅方向に延びる第2排水路を形成し、
    前記第1排水路と前記第2排水路とは、車両前後に並設されていることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の車両前部構造。
  11. 前記クロスメンバは、前記ウインドシールドサポートパネルとの間で車幅方向に延びる第2排水路を形成し、
    前記第1排水路と前記第2排水路とは、車両前後に並設されていることを特徴とする請求項9に記載の車両前部構造。
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