JP5948515B1 - フロントパネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、そのために、パネル基材用部材に樹脂をコーティングしてコート層を形成した後、その表面側端縁部が丸みを持つようにR面取り状に切断すると、その切断面、すなわちフロントパネルの表面側端縁部が白くなることがあった。
他方、パネル基材用部材を所定の形状に切断した後、樹脂をコーティングしてコート層を形成すると、コート層の端縁部に樹脂溜まりが出来て、外観や寸法精度を低下させることがあった。
本発明の実施形態の一例に係るフロントパネルの製造方法(「本製造方法」と称する)は、パネル基材用部材を射出成型する基材射出成型工程と、当該パネル基材用部材の基材表面部すなわち視認側表面部に透明樹脂をコーティングしてコート層を形成してコート層積層パネル基材用部材を作製するコーティング工程と、当該コート層積層パネル基材用部材の余分な部分(「余肉部分」とも称する)を削除する切削工程と、を備えたフロントパネル(「本フロントパネル」と称する)の製造方法である。
基材射出成型工程では、射出成型によってパネル基材用部材を形成する。
パネル基材用部材の材料は、透明な熱可塑性樹脂であればよい。例えばカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂やアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、脂環式ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂及びエポキシ系樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の樹脂を例示することができる。中でも、透明性と歪防止などの観点から、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などを好ましく例示することができる。中でも、車載機器用タッチパネルディスプレイに用いられるフロントパネルにおいては、飛散防止性の観点から、ポリカーボネートが好ましい。ポリカーボネートは、塗布による硬度の向上が望まれるため、樹脂溜まりの形成による影響を受けやすく、本発明における外観向上効果をより一層享受することができる。本製造方法で用いるポリカーボネートとしては、ビスフェノールAを主原料とする一般的な芳香族ポリカーボネートに限定されず、例えば、他の原料を主原料とする芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族脂肪族ポリカーボネートを用いることもできる。例えばジオール成分として、イソソルバイトなどのエーテルジオールが主成分であるポリカーボネートなども包含する。
射出成型によれば、任意の形状及び厚みのパネル基材用部材を形成することができる。よって、例えば、図2(1)に示すように、上面視した際にフロントパネル1に相当する面積部分すなわち上面視フロントパネル相当部分を、図2(2)に示すように、上面側言い換えれば視認側に適宜厚さ膨出してなる例えば砲台状の膨出部12を備え、その周囲外側には、一段下がった余肉鍔部14を備えたパネル基材用部材11を形成することができる。なお、膨出部12は砲台状に限定されるものではない。
この際、膨出部12は、図2(1)に示すように、上面側に膨出している分だけ肉厚に形成することもできるし、また、図6に示すように、余肉鍔部14と同一の厚さに形成することもできる。
この際、基材周囲部16は、周端縁部を湾曲面として形成してもよいし、うねり面として形成してもよい。また、基材周囲部16の適宜箇所に貫通穴などの開口部や凹部、凸部、リブなどを設けることも任意に可能である。また、適宜箇所に、格子模様や千鳥模様等の各種模様を付与することもできる。
基材表示面部15の表面に形成する多数の凹凸は、防眩効果を付与するために、例えばシボ状を呈する微細凹凸面、すなわちシボ加工表面とするのが好ましい。
かかる観点から、基材表示面部15の表面の表面粗さ(Rz)RzCは5μm〜24μmであるのが好ましく、中でも8μm以上或いは20μm以下、その中でも12μm以上或いは18μm以下であるのがさらに好ましい。
なお、表面粗さ(Rz)は、JIS B 0601―1994に規定される十点平均粗さであり、例えば表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡、その他の機器によって測定することができる(後述する表面粗さ(Rz)についても同様である。)。
かかる観点から、基材表示面部15の表面の凹凸の最大高さ(Ry)は10〜22μmであるのが好ましく、中でも14μm以上或いは20μm以下、その中でも特に16μm以上或いは18μm以下であるのがさらに好ましい。
なお、最大高さ(Ry)は、JIS B 0601―1994に規定される最大高さであり、表面粗さ測定機によって測定することができる(後述する最大高さ(Ry)についても同様である。
かかる観点から、基材周囲部16の表面の表面粗さ(Rz)は、8μm以下であるのが好ましく、中でも6μm以下、その中でも4μm以下であるのがさらに好ましい。
射出成型では、射出成形金型の成形キャビティ内に射出成形用樹脂材料を射出して、該成形キャビティを上記樹脂材料で充填し、その充填された樹脂材料を上記成形キャビティ内で冷却して固化させた後、上記射出成形金型を開いて射出成形品を取り出すことにより、パネル基材用部材を作製することができる。
よって、例えば、上述のように、多数の凹凸を有する基材表示面部15の周囲に、平滑面からなる基材周囲部16を有する基材表面部を備えたパネル基材用部材を形成するためには、雄雌の射出成形金型によって形成される金型成形キャビティを、本フロントパネルの形態に対応するように形成すると共に、射出成形金型の内側表面(型面)において、上記基材表示面部15に対応した部位(「表示面部形成部」とも称する)に、多数の凹凸に対応した表面形状を形成し、上記基材周囲部16に対応した部位(「周囲部形成部」とも称する)の平滑面に対応した表面形状を形成すればよい。
必要に応じて、凹凸パターンが形成された表面を、砥石若しくは研磨布紙(サンドペーパー)によって研磨することが好ましい。また、必要に応じて、液状若しくはペースト状の研磨剤を用いて研磨することができる。
上記エッチング法では、例えば、フッ酸と、フッ化アンモニウムと、硫酸や硝酸などの無機酸、酢酸や蟻酸などの有機酸などの酸と、水と、その他添加剤とを含むフッ酸系エッチング液を用いて凹凸表面を形成することができる。
射出成型後、パネル基材用部材11に生じた歪や反りを軽減するために、加熱してアニーリングするようにしてもよい。
アニーリング方法としては、公知の方法で行うことができる。例えば、大気雰囲気下で、炉内温度を80〜120℃、20分〜150分保持するように加熱処理すればよい。この際、炉内温度と品温はほとんど同温である。
コーティング工程では、パネル基材部材11の表面側すなわち視認側に透明樹脂をコーティングしてコート層20を形成する。すなわち、膨出部12、稜線13及び余肉鍔部14の表面に透明樹脂をコーティングしてコート層20を形成し、コート層積層パネル基材用部材を作製することができる。
透明樹脂のコート方法としては、例えばスピンコート法、ディッピングコート法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、インクジェット法、シルクスクリーン法、ダイコート法、フローコート法、キャスト転写法等の公知の塗布方法を挙げることができる。
中でも、コート層の厚み調整及び塗り分けの観点から、スプレー法、インクジェット法、グラビアコート法、シルクスクリーン法を採用するのが好ましく、例えばロボットアームスプレーなどを使用して、透明樹脂をスプレー塗付するのが好ましい。
より具体的には、例えばロボットアームスプレーをコンピュータ制御するようにすれば、作業者としては、コーティングされるパネル基材用部材の形状や大きさに則した各部位での塗布量及び塗布回数(塗り重ね回数)などをコンピュータに入力することにより、前記基材表示面部15におけるコート層22の厚み及び前記基材周囲部16におけるコート層23の厚みを所望の厚みに調整することができる。
本製造方法では、図3−5及び図7などに示すように、パネル基材部材11の膨出部12の表面側端縁部の稜線13を曲線とする、言い換えれば稜線13にR状に丸みを持たせることにより、透明樹脂を普通にコーティングすることで、コート層20の表面側端縁部の稜線21を曲線とすることができる。
コート層20の平均厚みが8μm以上であれば、ゆず肌が生じるのを防ぐことができる一方、25μmより厚くても、ゆず肌防止効果は変わらないにもかかわらず経済的に負担が大きくなる。
よって、コート層20の平均厚みは、8μm〜25μmであるのが好ましく、中でも10μm以上或いは22μm以下、その中でも12μm以上或いは20μm以下であるのがさらに好ましい。
このように、基材表示面部15におけるコート層22の厚みと、基材周囲部16におけるコート層23の厚みとに差を持たせて、表面に多数の凹凸を有する基材表示面部15におけるコート層22の厚みを、基材周囲部16におけるコート層23の厚みより小さくすることで、表示面部2における防眩効果を維持しつつ、周囲部3におけるゆず肌の発生を防ぐことができる。
基材表示面部15におけるコート層22の厚みの平均値Aavが14μm以下であれば、十分な防眩効果を得ることができる。他方、10μm以上であれば、画像の鮮明度を損なうことをより防ぐことができる。また、塗膜としての強度を十分付与することができる。
かかる観点から、基材表示面部15におけるコート層22の厚みの平均値Aavは、5μm〜10μmであるのが好ましく、中でも6μm以上或いは9μm以下、その中でも7μm以上或いは8μm以下であるのが特に好ましい。
基材周囲部16におけるコート層23の厚みの平均値Bavが30μm以下であれば、経時による塗膜収縮や塗膜の破損を防ぐことができる。他方、8μm以上であれば、ゆず肌が生じるのをより防止することができる。
かかる観点から、基材周囲部16におけるコート層23の厚みの平均値Bavは、8μm〜30μmであるのが好ましく、中でも10μm以上或いは25μm以下、その中でも12μm以上或いは20μm以下であるのが特に好ましい。
(1)・・表面粗さRzC>表面粗さRzA=表面粗さRzB
(2)・・表面粗さRzC>表面粗さRzA>表面粗さRzB
コートする樹脂組成物(「コート樹脂組成物」と称する)は、透明な樹脂組成物であれば特に限定するものではない。中でも、ハードコート材料として用いられている樹脂組成物が特に好ましい。
また、光重合性化合物を重合する際に照射する光としては、例えば可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線のような電離放射線などを挙げることができる。
光重合開始剤の添加量は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部添加することが好ましい。
溶剤乾燥型樹脂としては、透明ポリイミド前駆体ワニスなどを含む組成物を挙げることができる。
硬化剤としては、通常、イソシアネート、有機スルホン酸等がポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂に用いられ、アミンがエポキシ樹脂に、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチルエステル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル系樹脂によく使用される。
また、コート樹脂組成物の濡れ性(JIS K 6768)は22.6dyn以下であるのが好ましく、コート樹脂組成物の粘度(JIS K 5600 2―2 フローカップ式)は7.5秒〜10.0秒であるのが好ましい。
かかる観点から、コート樹脂組成物のベース樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂が特に好ましい。中でも、表面硬度の観点からすると、アクリル樹脂が特に好ましい。
本製造方法においては、コーティング工程後に切削工程を実施することが一つの特徴である。
例えば、図5の縦点線間で示すように、パネル基材用部材11の膨出部12における稜線13の裏面側曲線終点13b或いは裏面側曲線終点13bよりも表面側曲線開始点13a寄りの位置、特に裏面側曲線終点13bから表面側曲線開始点13a寄り0.2mm以内の位置、その中でも0.1mm以内の位置において、コート層積層パネル基材用部材を垂直に切断して余肉鍔部14を切削することにより、フロントパネル1を作製することができる。
また、図7の縦点線間で示すように、パネル基材用部材11の膨出部12における稜線13の表面側曲線終点13b或いは表面側曲線終点13bよりも表面側曲線開始点13a寄りの位置、特に表面側曲線終点13bから表面側曲線開始点13a寄り0.2mm以内の位置、その中でも0.1mm以内の位置において、コート層積層パネル基材用部材を垂直に切断して余肉鍔部14を切削することにより、フロントパネル1を作製することもできる。
本製造方法は、必要に応じて印刷工程を備えていてもよい。
例えば、基材表示面部15の周囲に隠蔽部を形成するように、すなわち基材周囲部16に対応したパネル基材の裏面に印刷、例えば黒色印刷を施すようにしてもよい。
印刷工程は、コーティング工程の前後いずれに導入してもよい。
ミラー印刷層を設けることにより、ミラー効果を与えて良好なメタリック感を付与することができ、優れた意匠性を与え、高級感を付与することができる。
このような印刷インクの印刷方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の印刷法が用いられるが、なかでもスクリーン印刷が好適である。
この白色印刷は、内側のミラー印刷層にわずかに残る微少なピンホールを目止めし、光の透過を防止して、ミラー印刷によって得られたメタリック感のピンホールによる低下を抑えるためのものであり、白色着色剤を配合した通常の印刷インクが用いられ、スクリーン印刷等で印刷することができる。
この種の用途に使用される印刷インクとしては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの透明合成樹脂をビヒクルとし、これにシリカ粉末、アルミナ粉末などの艶消し用の粉末を配合、分散した蒸発乾燥型あるいは紫外線硬化型の透明印刷インクが好ましい。
このような透明印刷の印刷方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の印刷法などを用いることができる。
本フロントパネルは、そのまま、スマートフォンやタブレット端末、携帯ゲーム機器などのフロントパネルのほか、カーナビゲーションや産業機械などの操作パネルに使用することができる。
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
「裏面側」とは、前記「表面側」とは反対側を意味し、フロントパネルの表示光が入光する側を意味する。
「透明」とは、無色透明に限られず、着色透明もこれに包含されるものとする。
車載ディスプレイフロントパネルの形状に対応した形状のキャビティを有し、表示面部2の視認側表面に対応する型面がシボ加工面、周囲部3の表面に対応する型面が鏡面である射出成形用金型を用意した。
次いで、大気雰囲気下で炉内温度を100℃、700分保持するようにしてアニーリングを行って、パネル基材用部材A(サンプル)を得た。
また、図4に示すように、表面に多数の凹凸を有する基材表示面部15と、平面視した際に当該基材表示面部15を囲むようにその周囲に、平滑面からなる基材周囲部16とを形成してなる部材であり、基材表示面部15の表面の凹凸の最大高さ(Ry)は22μmであり、周囲部のそれは4μmであった。
さらに、基材周囲部16の裏面にシルクスクリーン印刷にて、黒色印刷を施した。
この際、ロボットアームスプレーを制御するコンピュータに、それぞれの位置におけるスプレー量と塗り重ね回数を入力することで、基材表示面部15におけるコート層22の厚み及び前記基材周囲部16におけるコート層23の厚みを表1に示すように調整した。コート層20の端縁部の稜線21において、表面側曲線開始点21aの高さと裏面側曲線終点21bの高さの差h2は、表1に示すように0.4mmであった。
上記透明樹脂Aとしては、アクリル樹脂(粘度8.0秒)を使用した。この粘度は、JIS K 5600 2―2 フローカップ式に準拠して,アネスト岩田製 NK2カップを使用して測定した値である。
また、コート層表面の鉛筆硬度は、いずれの実施例・比較例でも2Hであった。
実施例1において、スプレー量や塗り重ね回数を調整することにより、各コート層の厚みを表1に示すように変更した以外、実施例1と同様にフロントパネル(サンプル)を作製した。
実施例1の膨出部12と同じ厚さのポリカーボネート板を用意し、実施例1と同様の透明樹脂を用いて厚さ18μmのコート層を形成し、コート層積層パネル基材用部材を作製した。
そして、図9に示すように、切断端縁部がR面取状となるようにR形状を付与したエンドミルを用いてコート層積層パネル基材用部材を切削して、フロントパネル(サンプル)を作製した。
実施例1で得られたフロントパネル(サンプル)におけるパネル基材と同じ形状となるように、パネル基材用部材を切削した後、実施例1と同様の透明樹脂を用いて、図10に示すように、厚さ18μmのコート層を形成し、フロントパネル(サンプル)を作製した。
実施例1の膨出部12と同じ厚さのポリカーボネート板を用意し、実施例1と同様の透明樹脂を用いて厚さ18μmのコート層を形成し、コート層積層パネル基材用部材を作製した。
そして、図11に示すように、切断端縁部が垂直端面となるようにエンドミルを用いてコート層積層パネル基材用部材を切削して、フロントパネル(サンプル)を作製した。
金属板に対して実施例と同様にコート層を形成し、電磁誘導式膜厚測定装置(株式会社ケット化学研究所製「パーマスコープMPOD」)を用いて、任意の3箇所のコート層の厚みを計測し、これらの平均値をそれぞれ平均値Aav、Bavとし、これらの最大値をそれぞれAmax、Bmaxとした。
この際、コート層42の厚みの平均値Bavを、コート層の端縁部に生じた膨出部より内側におけるコート層厚みaとした。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)を目視で観察し、次の基準で、樹脂溜まりの寸法精度を評価した。
×(poor):コート層端縁部側面の膨出厚みcが、50μm以上であって、樹脂溜まりが側面に大きく垂れこむ
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)を目視で観察し、次の基準で、外観光沢を評価した。
×(poor):上面視の外周部の光沢が下がる。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)を切断し、JIS B 0701―1987に規定される丸みの値Rを、断面の稜線部を顕微鏡で測定し、次の基準で、安全性を評価した。
×(poor):Rが0.2未満
2 表示面部
3 周囲部
10 パネル基材
11 パネル基材用部材
12 膨出部
13 稜線
14 余肉鍔部
15 基材表示面部
16 基材周囲部
20 コート層
21 稜線
22 コート層
23 コート層
24 コート層
Claims (6)
- パネル基材の表面にコート層を備えたフロントパネルの製造方法において、
上面視した際にフロントパネルに相当する上面視フロントパネル相当部分を、上面側に膨出してなる膨出部を備え、かつ、その膨出部の表面側端縁部の稜線を曲線としてなる構成を備えたパネル基材用部材の表面に、透明樹脂をコーティングしてコート層を形成すると共に、該コート層の端縁部の稜線を曲線として、コート層積層パネル基材用部材を作製することを特徴とするコーティング工程と、
前記パネル基材用部材の膨出部における稜線の裏面側曲線終点若しくは裏面側曲線終点よりも表面側曲線開始点寄りの位置又は稜線の表面側曲線終点若しくは表面側曲線終点よりも表面側曲線開始点寄りの位置において、前記コート層積層パネル基材用部材を垂直に切断して余肉部分を切削することにより、前記コート層の端縁部が丸みを持ち、その下方に連続する前記パネル基材の端面が垂直端面となるようにすることを特徴とする切除工程と、
を備えたフロントパネルの製造方法。 - コート層の平均厚みを8〜25μmとすると共に、前記コート層の端縁部の稜線において、表面側曲線開始点の高さと裏面側曲線終点の高さの差すなわち表裏方向の距離を0.1〜1.0mmとすることを特徴とする請求項1に記載のフロントパネルの製造方法。
- 上記パネル基材用部材の膨出部の表面側端縁部の稜線において、表面側曲線開始点の高さと裏面側曲線終点の高さの差すなわち表裏方向の距離を0.1〜1.0mmとすることを特徴とする、請求項1又は2に記載のフロントパネルの製造方法。
- 上記パネル基材用部材は、多数の凹凸を表面に有する基材表示面部の周囲に、平滑面からなる基材周囲部を備えており、
上記コーティング工程では、前記基材表示面部におけるコート層の厚みの最大値Amaxが8〜16μmであり、且つ、前記基材周囲部におけるコート層の厚みの最大値Bmaxが10〜25μmとなるように、透明樹脂をコーティングすることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のフロントパネルの製造方法。 - 前記基材表示面部におけるコート層の厚みの平均値Aavを10μm〜14μmとすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のフロントパネルの製造方法。
- 前記フロントパネルは、車載機器用タッチパネルディスプレイに用いられるフロントパネルであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のフロントパネルの製造方法。
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