JP6773105B2 - 表面加工フィルム及びその製造方法 - Google Patents
表面加工フィルム及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6773105B2 JP6773105B2 JP2018226771A JP2018226771A JP6773105B2 JP 6773105 B2 JP6773105 B2 JP 6773105B2 JP 2018226771 A JP2018226771 A JP 2018226771A JP 2018226771 A JP2018226771 A JP 2018226771A JP 6773105 B2 JP6773105 B2 JP 6773105B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- decorative
- layer
- protective layer
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Decoration By Transfer Pictures (AREA)
Description
項1. 保護層がパターン状に積層されたフィルムの前記保護層側に粗面化処理を施して、パターン状の微細凹凸面を形成する粗面化処理工程を備える、表面加工フィルムの製造方法。
項2. 前記フィルム上に積層された前記保護層のパターンが、前記フィルム上に前記保護層が積層された部分と、前記保護層が積層されていない部分とによって形成されている、項1に記載の表面加工フィルムの製造方法。
項3. 前記前記フィルム上に積層された前記保護層のパターンが、前記保護層の厚みが異なることによって形成されている、項1または2に記載の表面加工フィルムの製造方法。
項4. 前記粗面化処理工程の後、前記保護層を除去する工程を備える、項1〜3のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法。
項5. 前記保護層が水溶性である、項1〜4のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法。
項6. 前記保護層が印刷インキにより形成された層である、項1〜5のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法。
項7. 前記フィルムとして、離型層を備えるフィルムを用いる、項1〜6のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法。
項8. 前記粗面化処理がブラスト加工である、項1〜7のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法。
項9. 前記粗面化処理がヘアライン加工である、項1〜7のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法。
項10. 項1〜9のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法により製造された表面加工フィルムの前記パターン状の微細凹凸面上に、表面保護層を積層する工程を備える、転写シートの製造方法。
項11. 前記表面保護層を、電離放射線硬化性樹脂を含む組成物の硬化物により形成する、項10に記載の転写シートの製造方法。
項12. 項10または11に記載の方法により製造された転写シートの前記表面保護層側を、支持体シート上に積層する工程を備える、表面加工フィルム付き加飾シートの製造方法。
項13. 項12に記載の表面加工フィルム付き加飾シートの表面保護層から前記表面加工フィルムを剥離する工程を備える、加飾シートの製造方法。
項14. 項10または11に記載の方法により製造された転写シートの前記表面保護層側に成形樹脂層を積層する工程を備える、加飾樹脂成形品の製造方法。
項15. 項12または13に記載の加飾シートの前記支持体シート側に成形樹脂層を積層する工程を備える、加飾樹脂成形品の製造方法。
項16. 項1〜9のいずれかに記載の表面加工フィルムの製造方法により製造された、表面加工フィルム。
項17. パターン状の微細凹凸面を備える、表面加工フィルム。
項18. 項16または17に記載の表面加工フィルムの前記パターン状の微細凹凸面上に、表面保護層が積層されている、転写シート。
項19. 前記表面保護層が、電離放射線硬化性樹脂を含む組成物の硬化物により形成されてなる、項18に記載の転写シート。
項20. 項18または19に記載の転写シートの前記表面保護層側が支持体シートに転写されてなる、加飾シート。
項21. 項18または19に記載の転写シートの前記表面保護層側に成形樹脂層が積層されてなる、表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品。
項22. 項21に記載の表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品から前記表面加工フィルムを剥離してなる、加飾樹脂成形品。
項23. 項20に記載の加飾シートの前記支持体シート側に成形樹脂層が積層されてなる、加飾樹脂成形品。
本発明の表面加工フィルムの製造方法は、保護層がパターン状に積層されたフィルムの保護層側に粗面化処理を施して、パターン状の微細凹凸面を形成する粗面化処理工程を備えることを特徴とする。
(粗面化処理工程)
上記の粗面化処理工程の後、必要によりフィルム1aの保護層2を除去する保護層除去工程を行うことにより、保護層2が除去された表面加工フィルム1が得られる。保護層2を除去する方法としては、特に制限されない。例えば、保護層2が水溶性である場合、保護層2は、水、アルコールなどによって容易に除去することができる。また、有機溶剤に可溶である場合、アルコール系、エステル系などの各種有機溶剤によって除去することができる。
本発明の表面加工フィルム1の製造方法において、粗面化処理に供されるフィルム1aは、保護層2がパターン状に積層でき、粗面化処理により微細な凹凸が形成できるものであれば特に制限されない。後述の通り、フィルム1aから製造された表面加工フィルム1を表面保護層3から剥離する場合には、フィルム1aは、後述の表面保護層3との剥離性の高い素材により形成することが好ましい。一方、フィルム1aから製造された表面加工フィルム1を加飾シートから剥離しない場合には、フィルム1aは、表面加工フィルム1の直下に位置する層(例えば、表面保護層3、装飾層5、接着層6、支持体シート7など)との密着性の高い素材により形成することが好ましい。フィルム1aとしては、代表的には熱可塑性樹脂からなる樹脂シートが使用される。該熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂;アクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂;ポリカーボネート樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂);塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
熱固定を施すことで得られる。この場合、延伸方法は逐次2軸延伸でも同時2軸延伸でもよい。また、必要に応じ、熱固定を施す前又は後に再度縦及び/又は横方向に延伸してもよい。本発明においては十分な寸法安定性を得るため延伸倍率を面積倍率として7倍以下が好ましく、5倍以下がより好ましく、3倍以下がさらに好ましい。この範囲内であれば、得られるポリエステルシートを三次元成形加飾シートに用いた場合、該三次元成形加飾シートが樹脂を射出する際の温度域で再び収縮せず、当該温度域で必要なシート強度を得ることができる。なお、ポリエステルシートは、上記のように製造してもよいし、市販のものを用いてもよい。
フィルム1aから製造された表面加工フィルム1を表面保護層3から剥離する場合には、フィルム1aとしては、離型層を備えるフィルムを用いてもよい。離型層は、フィルム1aと表面保護層3との剥離性を高めることなどを目的として、必要に応じて、フィルム1aの表面保護層3が積層される側の表面に設けられる。離型層は、全面を被覆(全面ベタ状)しているベタ離型層であってもよいし、一部に設けられるものであってもよい。通常は、剥離性を考慮して、ベタ離型層が好ましい。
本発明において、保護層2は、フィルム1a上にパターン状に形成することができ、粗面化処理時にフィルム1aを保護することができるものであれば特に限定されないが、印刷インキにより形成されたものであることが好ましい。印刷インキを用いた印刷法によれば、フィルム1a上に形成される保護層2の位置や厚みを調整することが容易となり、生産性や再現性よく、所望のパターン状に保護層2が形成されたフィルム1aを粗面化処理に供することができる。保護層2を形成する印刷インキとしては、通常、樹脂と溶剤とを含み、溶剤が乾燥することにより保護層2を形成することができるものである。
本発明の転写シート11は、上記の表面加工フィルム1のパターン状の微細凹凸面上に、表面保護層3が積層されたものである。すなわち、本発明の転写シート11は、上記の表面加工フィルム1のパターン状の微細凹凸面上に、表面保護層3を積層することにより製造することができる。例えば図2に示されるように、表面加工フィルム1のパターン状の微細凹凸面上に、表面保護層3を積層することにより、表面加工フィルム1に形成された上記の微細な凹凸形状が表面保護層3に転写される。なお、後述の通り、本発明の加飾シート12は、装飾層などを有していなくてもよく、例えば透明であってもよい。
本発明において、加飾シート12から表面加工フィルム1が剥離される態様の場合、ラミネート用として使用される加飾シート12は、少なくとも支持体シート7と表面保護層3とが積層された構造を有している。例えば図5に示されるように、このような加飾シート12は、加飾シート12に装飾性を付与することなどを目的として、必要に応じて、支持体シート7と表面保護層3との間に、装飾層5を備えていてもよい。また、表面保護層3とその下に位置する層との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、プライマー層4を備えていてもよい。さらに、支持体シート7と隣接する層(例えば、成形樹脂層8、装飾層5など)との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、接着層6を備えていてもよい。なお、当該加飾シート12においても、必要に応じて、表面保護層3の上に表面加工フィルム1を備えていてもよい。
表面保護層3は、加飾樹脂成形品14に微細な凹凸形状による意匠を付与すると共に、加飾樹脂成形品14の耐傷付き性、耐候性などを高めることを目的として、加飾樹脂成形品14の最表面に位置するようにして、加飾シート12に設けられる層である。表面保護層3を形成する素材は、通常は樹脂が用いられ、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などのいずれであってもよい。熱可塑性樹脂としては、特に制限されず、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。表面保護層3は、例えば電離放射線硬化性樹脂などの1層により形成されていてもよいし、これらの2層以上により形成されていてもよい。表面保護層3を形成する素材としては、表面加工フィルム1に形成された微細な凹凸形状の転写性や、当該転写後の表面保護層3における凹凸形状の保持性などの観点からは、電離放射線硬化性樹脂が特に好ましい。以下、表面保護層3の形成に用いられる電離放射線硬化性樹脂について詳述する。
表面保護層3の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂であり、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有する、プレポリマー、オリゴマー、及びモノマーなどのうち少なくとも1種を適宜混合したものが挙げられる。ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含むものである。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるため、表面保護層3の形成において好適に使用される。
使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
表面保護層3を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物には、表面保護層3に備えさせる所望の物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば紫外線吸収剤や光安定剤等の耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤、マット剤等が挙げられる。これらの添加剤は、常用されるものから適宜選択して用いることができ、例えばマット剤としてはシリカ粒子や水酸化アルミニウム粒子等が挙げられる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
表面保護層3の硬化後の厚みについては、特に制限されないが、例えば、1〜1000μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは1〜30μmが挙げられる。このような範囲の厚みを満たすと、耐傷付き性、耐候性等の表面保護層としての十分な物性が得られると共に、表面保護層3を電離放射線硬化性樹脂を用いて形成する場合には電離放射線を均一に照射することが可能であるため、均一に硬化することが可能となり、経済的にも有利になる。更に、表面保護層3の硬化後の厚みが前記範囲を充足することによって、加飾シートの三次元成形性が一層向上するため自動車内装用途等の複雑な三次元形状に対して高い追従性を得ることができる。
表面保護層3の形成は、例えば、電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物を調製し、これを塗布し、架橋硬化することにより行われる。なお、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度は、後述の塗布方式により、表面加工フィルム1のブラスト加工面上に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよい。
プライマー層4は、表面保護層3とその下(表面加工フィルム1とは反対側)に位置する層との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて含まれる層である。プライマー層4は、樹脂により形成することができる。
装飾層5は、加飾樹脂成形品14に装飾性を付与するために、必要に応じて設けられる層である。装飾層5は、通常、絵柄層及び/又は隠蔽層により構成される。ここで、絵柄層は、模様や文字等とパターン状の絵柄を表現するために設けられる層であり、隠蔽層は、通常全面ベタ層であり成形樹脂等の着色等を隠蔽するために設けられる層である。隠蔽層は、絵柄層の絵柄を引き立てるために絵柄層の内側に設けてもよく、また隠蔽層単独で装飾層5を形成してもよい。
支持体シート7は、本発明の加飾シート12の保形性を高めることなどを目的として、必要に応じて設けられる層である。支持体シート7は、好ましくは樹脂シート(樹脂フィルム)により形成されている。支持体シート7を備える加飾シート12においては、成形樹脂層8を支持体シート7側に形成することにより、支持体シート7は加飾樹脂成形品14に含まれる。
接着層6は、支持体シート7と装飾層5や表面保護層3などとの密着性、加飾シート12と成形樹脂層8との密着性などを向上させることなどを目的として、支持体シート7、装飾層5、表面保護層3などの裏面(成形樹脂層8側)に必要に応じて設けられる層である。接着層6を形成する樹脂としては、これらの層間の密着性や接着性を向上させることができるものであれば、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の加飾樹脂成形品14は、本発明の加飾シート12に成形樹脂を一体化させることにより成形されてなるものである。すなわち、例えば、ラミネート用の加飾シート12の支持体シート7側に成形樹脂層8を積層することにより、少なくとも成形樹脂層8と、支持体シート7と、表面保護層3とがこの順に積層された加飾樹脂成形品14が得られる(例えば図10を参照)。また、例えば、転写用の加飾シート12(転写シート11)の表面保護層3側に成形樹脂層8を積層することにより、少なくとも成形樹脂層8と、表面保護層3とがこの順に積層された、表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品13が得られる(例えば図11を参照)。さらに、この表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品13の表面保護層3から表面加工フィルム1を剥離することにより、加飾樹脂成形品14が得られる(例えば図12を参照)。本発明の加飾樹脂成形品14では、必要に応じて、上述の装飾層5、プライマー層4、接着層6などの少なくとも1層がさらに設けられていてもよい。前述のように、本発明の加飾シート12が、表面保護層3を備えていない態様である場合には、少なくとも成形樹脂層8と、装飾層5、接着剤6、支持体シート7のうち少なくとも一層と、表面加工フィルム1とがこの順に積層された加飾樹脂成形品14が得られる。なお、射出成形同時転写加飾用の加飾シート12を用いて加飾樹脂成形品14を製造する場合、表面保護層3、装飾層5、プライマー層4、接着層6などが、転写層9を形成しており、表面加工フィルム1を用いることによって、転写層9が成形樹脂層8に転写されている。
ラミネート用加飾シート12による本発明の加飾樹脂成形品14の製造方法としては、例えば、以下の工程(1)〜(4)を含む方法が挙げられる。
(1)まず、上記ラミネート用加飾シートの支持体シート側を金型内に向けて、熱盤によって支持体シート側からラミネート用加飾シートを加熱する工程、
(2)加熱された該ラミネート用加飾シートを金型内形状に沿うように予備成形して金型内面に密着させて型締する工程、
(3)成形用樹脂を金型内に射出する工程、及び
(4)該成形用樹脂が冷却した後に金型から加飾樹脂成形品を取り出す工程。
また、転写用加飾シート12による本発明の加飾樹脂成形品14の製造方法としては、例えば、以下の工程(1)〜(5)を含む方法が挙げられる。
(1)まず、上記転写用加飾シートの表面保護層側(表面加工フィルムと反対側)を金型内に向けて、熱盤によって表面保護層側から転写用加飾シートを加熱する工程、
(2)加熱された該転写用加飾シートを金型内形状に沿うように予備成形(真空成形)して金型内面に密着させて型締する工程、
(3)樹脂を金型内に射出する工程、
(4)該射出樹脂が冷却した後に金型から加飾樹脂成形品(表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品)を取り出す工程、及び
(5)加飾樹脂成形品の表面保護層から表面加工フィルムを剥離する工程。
表面加工用フィルムとしてPET樹脂フィルム(厚み75μm)を用い、グラビア印刷にて水溶性インキを絵柄状に厚み5μm程度に塗工して、水溶性の保護層を形成した。水溶性インキとしては、シリカ顔料を含んだウレタン−アクリル系樹脂バインダーを含むインキを用いた。次に、上記で得られたシートの保護層の形成面に、サンドブラスト加工を行った。次に、水を用いて保護層を除去して表面加工フィルムを得た。得られた表面加工フィルムの保護層を除去した面のうち、保護層が形成されていなかった領域の算術平均粗さRaをJIS B 0601:2001の規定に準拠して測定したところ、Ra=0.30μmであった。
実施例1において、水溶性インキを用いて表2の構成を有する保護層を形成したこと、及びサンドブラスト加工に変えて、研磨ロールによるヘアライン加工(最大高さRmax=
5.0μm)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、表面加工フィルムを作製し、ラミネート加飾用の加飾シート及び加飾樹脂成型品を製造した。さらに、実施例1と同様にして、得られた加飾樹脂成形品の表面を観察し、意匠性を以下の基準に従い評価した。結果を表2に示す。
◎:表面加工用フィルムの製造時において形成した保護層の絵柄に対応した凹凸形状が忠実に表現されており、優れた意匠感を有していた。
〇:表面加工用フィルムの製造時において形成した保護層の絵柄に対応した凹凸形状が概ね表現されており、良好な意匠感を有していた。
△:保護層が形成されていた部分も含めて表面加工用フィルムの全面に凹凸形状が付与されていたが、凹凸形状がパターン状に形成されており、良好な意匠感を有していた。
×:保護層が形成されていた部分も含めて表面加工用フィルムの全面に凹凸形状が付与されており、凹凸形状がパターン状でなかった。
1a フィルム
2 保護層
3 表面保護層
4 プライマー層
5 装飾層
6 接着層
7 支持体シート
8 成形樹脂層
9 転写層
11 転写シート
12 加飾シート
13 表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品
14 加飾樹脂成形品
Claims (6)
- 深さが異なることによるパターン状の微細凹凸面を備え、
前記パターン状の微細凹凸面は深さが徐々に変化している、表面加工フィルム。 - 請求項1に記載の表面加工フィルムの前記パターン状の微細凹凸面上に、表面保護層が積層されている、転写シート。
- 請求項2に記載の転写シートの前記表面保護層側が支持体シートに転写されてなる、加飾シート。
- 請求項2に記載の転写シートの前記表面保護層側に成形樹脂層が積層されてなる、表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品。
- 請求項4に記載の表面加工フィルム付き加飾樹脂成形品から前記表面加工フィルムを剥離してなる、加飾樹脂成形品。
- 請求項3に記載の加飾シートの前記支持体シート側に成形樹脂層が積層されてなる、加飾樹脂成形品。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014064601 | 2014-03-26 | ||
JP2014064601 | 2014-03-26 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015061852A Division JP6638203B2 (ja) | 2014-03-26 | 2015-03-25 | 表面加工フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019048472A JP2019048472A (ja) | 2019-03-28 |
JP6773105B2 true JP6773105B2 (ja) | 2020-10-21 |
Family
ID=54432741
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015061852A Active JP6638203B2 (ja) | 2014-03-26 | 2015-03-25 | 表面加工フィルムの製造方法 |
JP2018226771A Active JP6773105B2 (ja) | 2014-03-26 | 2018-12-03 | 表面加工フィルム及びその製造方法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015061852A Active JP6638203B2 (ja) | 2014-03-26 | 2015-03-25 | 表面加工フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6638203B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6932922B2 (ja) * | 2016-12-16 | 2021-09-08 | 大日本印刷株式会社 | 転写シート、転写シートを用いた加飾成形品の製造方法、及び加飾成形品 |
JP7559443B2 (ja) | 2020-09-07 | 2024-10-02 | 大日本印刷株式会社 | 加飾シート、加飾シート付き表示装置、加飾シートの製造方法、及び、加飾シート付き表示装置の製造方法 |
JPWO2022071562A1 (ja) * | 2020-10-02 | 2022-04-07 | ||
WO2022071561A1 (ja) * | 2020-10-02 | 2022-04-07 | 日本たばこ産業株式会社 | たばこシート |
CN117677304A (zh) * | 2021-04-27 | 2024-03-08 | 日本烟草产业株式会社 | 非燃烧加热型香味抽吸器用烟草片及其制造方法、非燃烧加热型香味抽吸器、以及非燃烧加热型香味抽吸系统 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62263042A (ja) * | 1986-05-12 | 1987-11-16 | 大日本印刷株式会社 | 部分表面処理シ−ト |
JPS62279992A (ja) * | 1986-05-30 | 1987-12-04 | ソマ−ル株式会社 | 識別シ−ト |
JPH11138733A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧パネルの製造方法 |
JP2013006368A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Nissha Printing Co Ltd | へアライン転写シート |
-
2015
- 2015-03-25 JP JP2015061852A patent/JP6638203B2/ja active Active
-
2018
- 2018-12-03 JP JP2018226771A patent/JP6773105B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015193246A (ja) | 2015-11-05 |
JP6638203B2 (ja) | 2020-01-29 |
JP2019048472A (ja) | 2019-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6773105B2 (ja) | 表面加工フィルム及びその製造方法 | |
KR102375406B1 (ko) | 삼차원 성형용 시트 | |
JP6747295B2 (ja) | 加飾シート | |
WO2015147056A1 (ja) | 三次元成形用転写フィルム | |
JP6868953B2 (ja) | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 | |
JP6467841B2 (ja) | 転写シート | |
JP6451452B2 (ja) | 転写シート及びこれを用いた加飾樹脂成形品 | |
JP6870675B2 (ja) | 三次元成形用転写フィルム | |
JP6728569B2 (ja) | 転写シート及びこれを用いた加飾樹脂成形品 | |
JP6414496B2 (ja) | 三次元成形用転写フィルム | |
WO2018062486A1 (ja) | 三次元成形用転写フィルム、その製造方法、及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP6936977B2 (ja) | 三次元成形用転写シート及び加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP6476694B2 (ja) | 転写シートの製造方法 | |
JP7119506B2 (ja) | 三次元成形用転写フィルム、樹脂成形品、及びこれらの製造方法 | |
JP6809317B2 (ja) | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 | |
JP6906981B2 (ja) | 三次元成形用転写シート及び加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP2020052289A (ja) | 積層体及び加飾物品 | |
JP2022056330A (ja) | 転写シート及びこれを利用した樹脂成形品の製造方法 | |
JP7192218B2 (ja) | 三次元成形用転写フィルム、その製造方法、及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP6273954B2 (ja) | 加飾シート | |
JP7354533B2 (ja) | 加飾シート及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP7063344B2 (ja) | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 | |
JP6658774B2 (ja) | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 | |
JP6955644B1 (ja) | 転写シート及びこれを利用した樹脂成形品の製造方法 | |
JP7043769B2 (ja) | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181205 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200121 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200319 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200901 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200914 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6773105 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |