JP5945937B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
また、上記カバーの切欠き部をグレンタンク側に設けているので、グレンタンクを開放して行なう保守・点検作業時の安全性が低いという問題があった。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体(2)の下側に走行装置(3)を備え、機体(2)の上側の左側に穀桿を脱穀する脱穀装置(5)を備え、右側には脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク(6)を備えるコンバインにおいて、
前記脱穀装置(5)は、穀稈の脱穀を行う上部の扱室と、脱穀後の穀粒の選別を行なう下部の選別室を備え、前記選別室の前部に、該選別室の揺動選別装置に選別風を送風する唐箕(11)を配置し、前記グレンタンク(6)の前方に設けられたエンジンルーム(E)にエンジン(9)を配置し、前記脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間に形成される空間(S)にエンジン(9)の排気ガスを浄化するDPFユニット(40)を配置し、 前記DPFユニット(40)を覆い体(42)で覆い、該覆い体(42)における前記選別室の唐箕(11)に対向する左側の下部に開口部(A)を形成したことを特徴とするコンバインである。
また、グレンタンク6の後側には貯留された穀粒を機外に排出する排出オーガ8を備え、操縦部7の下方後側のエンジンルームEにはディーゼルエンジン9が搭載されている。
刈取装置4によって刈取られた穀稈は、脱穀装置5に揚上搬送され、脱穀装置5によって脱穀・選別される。脱穀装置5は、上部に穀稈の脱穀を行う扱室と、下部に穀粒の選別を行なう選別室を備えている。扱室には、図4,6等に示すように、複数の扱歯を有する扱胴10が前後方向に延伸する扱胴軸に軸支され、選別室には、揺動選別装置の前部の移送棚に空気を送風する第一唐箕(唐箕)11と、揺動選別装置から漏下する穀粒を回収する一番受樋12と、揺動選別装置の後部のシーブに空気を送風する第二唐箕(図示省略)と、揺動選別装置から漏下する枝梗等が付着した穀粒(二番物)を回収する二番受樋13とが前側から順に設置されている。
第1揚穀装置14によって揚送された穀粒は、グレンタンク6に貯留される。グレンタンク6は、図4,5に示すように、投入口が形成されたタンク部20と、排出オーガ8に穀粒を移送する排出螺旋を内設する漏斗部21とから構成されている。
操縦部7の下方のエンジンルームEに配置されたエンジン9は、エンジン9の振動を抑制するために、防振マウントを介して機体2に取付けられている。エンジン9の上面には、図10に示すように、エンジン9に空気を供給する吸気タービン30Aと排気ガスを排出する排気マニホールド30Bを有する過給器30と、エンジン9に排気ガスの一部を混入させる排気再循環装置(EGR)31が並設されている。
エンジン9から排出される排気ガスに含まれる不純物を除去するために、図6等に示すように、エンジン9の排気マニホールド30Bには、接続管50を介してDPFユニット40が接続されている。DPFユニット40は、吸気口側の酸化触媒(DOC)と、排気口側のパティキュレートフィルタ(DPF)からなり、排気ガスに含有されている未燃燃料はDOCによって酸化され、排気ガスに含有されている粒状化物質はDPFによって除去される。
また、DPFユニット40の前側ケース40Cと後側ケースDは分割構造とされ、前側ケース40Cの後端部に立設されたフランジと後側ケースDの前端部に立設されたフランジとがボルト等によって締結されている。DPFの交換等の保守・点検作業時には、図7に示すように、後側ケース40Dを前側ケース40Cから取外すことができる。
また、DPFユニット40と覆い体42を下方に配置することによって、グレンタンク6の漏斗部21の左壁21Dに凹部を設ける必要が無くなり、グレンタンク6を安価に製作でき、また、大きな貯留容量を確保することもできる。
左下側支持部材43Aは、機体2に取付けられる基部と、DPFユニット40の前側ケース40Aの後部の下部に対向する略半円弧状の切欠き部が形成された先部と構成され、背面視において、基部は機体2から上方に向かって略真っ直ぐ延設し、先部の左先部は基部から上方に向かって略真っ直ぐ延設し、先部の右先部は基部から右側に向かって延設した後に右側上方に向かって延設している。また、DPFユニット40の着脱作業を容易にするために、先部の左先端部は略10時の方向まで延設し、先部の右先端部は略3時の方向まで延設している。
右下側支持部材43Bは、機体2に取付けられる基部と、左下側支持部材43Aの右先部の下部に溶接等によって固定される先部から構成され、上述したローリングシリンダ59をDPFユニット40の下方に配置するために、背面視において、基部は機体2から左側上方に向かって延設し、先部は基部の終端部から左下側支持部材43Aの右先部の下部に沿って左側下方に向かって延設している。
なお、覆い体42を小型にするために、下側支持部材43の右側外周と右下側外周、上側支持部材44の外周は、それぞれDPFユニット40の前後側ケース40C,40Dに立設されたフランジの各片に略平行に延設されている。
支持部材47は、センサー47Dを取付ける取付け部47Aと、覆い体42の上側支持部材44の取付け片44Aにボルト等によって締結される前後側脚部47B,47Cから構成され、支持部材47の剛性を高めるために、後側脚部47Bを後側に配置された上側支持部材44の取付け片44Aに締結し、前側脚部47Cを前側に配置された上側支持部材44の取付け片44Aに締結している。また、グレンタンク6を開放してセンサー47Dの保守・点検作業を容易にするために、取付け部47Aのグレンタンク6側にセンサー47Dは着脱自在に取付けられている。また、DPFユニット40の放熱による温度上昇によってセンサー47Dの誤作動を防止するために、センサー47Dの下方には、遮熱板としての機能を有する後述する外側カバー46が設けられている。
左内側カバー45Cは、背面視において左側下方の始端部から上方の折曲部に向かって延設する第1片と、折曲部で略135度に折曲げられて右側上方の終端部に向かって延設する第2片とから構成され、第2片がボルト等によって上側支持部材44の取付け片44Aに締結され、始端部は、DPFユニット40の上下方向の中心部に相当する位置まで延設されている。
右内側カバー45Dは、背面視において左側上方の始端部から右側上方の折曲部に向かって延設する第3片と、折曲部で略135度に折曲げられて右側下方の折曲部に向かって延設する第4片と、折曲部で略135度に折曲げられて右側下方の折曲部に向かって延設する第5片と、折曲部で略135度に折曲げられて下方の折曲部に向かって延設する第6片と、折曲部で略135度に折曲げられて左側下方の終端部に向かって延設する第7片とから構成され、第3〜5片は、ボルト等によって上側支持部材44の取付け片44Aに締結され、第7片は、ボルト等によって右下側支持部材43Bと上側支持部材44の締結部を補強するために設けられた補強片44Bに締結され、右内側カバー45Dの第3片は、左内側カバー45Cの第2片の少なくとも上側の一部と積層して配置され、右内側カバー45Dの第7片の終端部は、DPFユニット40の左右方向の中心部に相当する位置まで延設されている。また、右内側カバー45Dの第3〜7片の先端部にはDPFユニット40の前後側ケース40C,40Dに立設されたフランジと略同一の8角形状に形成された前側プレート45Eが取付けられている。
また、右内側カバー45Dの第3〜6片の外周には、後述する前外側カバー46Aを取付ける略L字状の取付け片45Gが立設し、第7片には、前後2本の右下側支持部材47Bを緩挿するためにスリットが設けられている。
覆い体42を小型にするために、後内側カバー45Bの第1〜6片は、それぞれDPFユニット40の前後側ケース40C,40Dに立設されたフランジの各片に略平行に延設されている。また、覆い体42内の温度上昇を防止するために、覆い体42の下部の脱穀装置3に対向する側に、開口部Aに連続する後内側カバー45Bの第1片の始端部と第6片の終端部で形成される開口部を設けることもできる。また、後内側カバー45Bの第2〜5片の外周には、後述する後外側カバー46Bを取付ける略L字状の取付け片45Hが立設している。
前外側カバー46Aは、図9等に示すように、DPFユニット40の放熱による温度上昇によってセンサー47Dの誤作動を防止するために、支持部材47に取付けられたセンサー47Dの下方に設けられ、前外側カバー46Aには、支持部材47の前後側脚部47B,47Cが貫通するスリットが形成されている。また、後外側カバー46Bは、支持部材47の後側から後方に向かって延設されている。
前後外側カバー46A,46Bは、背面視において左側上方の始端部から右側上方の折曲部に向かって延設する第1片と、折曲部で略135度に折曲げられて右側下方の折曲部に向かって延設する第2片と、折曲部で略135度に折曲げられて右側下方の折曲部に向かって延設する第3片と、折曲部で略135度に折曲げられて下方の折曲部に向かって延設する第4片とから構成され、第1〜4片は、それぞれボルト等によって右内側カバー45Dの第3〜6片に立設された取付け片45Gにボルト等により締結されている。
覆い体42を小型にするために、前後外側カバー46A,46Bの第1〜4片は、それぞれDPFユニット40の前後側ケース40C,40Dに立設されたフランジの各片に略平行に延設された前内側カバー45Aの第3〜6片に略平行に延設されている。なお、前外側カバー46Aは、温度上昇によってセンサー47Dの誤作動を防止するために少なくともセンサー47Dに設ける必要があるが、前内側カバー45Aの前端部まで延設させた方が安全面の向上に置いては好適である。
接続管51は、図8等に示すように、側面視において排気マニホールド30Bの排気口から後側下方に向かって延設し、図10に示すように、平面視において排気マニホールド30Bの排気口から左側に向かって延設し、その後に後側に向かって略90度湾曲して接続管52の吸気口に接続されている。
接続管52は、図8等に示すように、側面視において接続管52の吸気口から後側下方に向かって延設し、図10に示すように、平面視において接続管52の吸気口から後側に向かって延設し第2接続管53の吸気口に接続されている。
接続管53は、図8等に示すように、側面視において接続管52の排気口から下側に向かって略90度湾曲して延設しDPFユニット40の吸気口40Eに接続されている。
高温な排気ガスの排出による接続管54の温度上昇を防止するために、接続管54の内径は、DPFユニット40の排気口40Fの外径よりも大径に形成されている。従って、DPFユニット40の排気口40Fから接続管54に流入する排気により、接続管54のDPFユニット40側端部と、排気口40Eとの隙間から外気が引き込まれることで、接続管54内の排気温度が低下する。
覆い体42に支持されたDPFユニット40は、図8,10示すように、前後方向では、エンジン9の後面と第1揚穀装置14の間でピッチングシリンダ57の取付けアーム58の可動範囲よりも前方に配置されている。また、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させるために、DPFユニット40は、グレンタンク6の前側に偏倚して配置されている。
3 走行装置
5 脱穀装置
6 グレンタンク
9 エンジン
11 第一唐箕(唐箕)
30B 排気マニホールド
30C 排気口
40 DPFユニット
40E 吸気口
40F 排気口
42 覆い体
45A 前内側カバー
45B 後内側カバー
46 外側カバー(遮熱板)
47D センサー
52 接続管
54 接続管(排気側接続管)
57 ピッチングシリンダ(シリンダ)
A 開口部
E エンジンルーム
S 空間
Claims (7)
- 機体(2)の下側に走行装置(3)を備え、機体(2)の上側の左側に穀桿を脱穀する脱穀装置(5)を備え、右側には脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク(6)を備えるコンバインにおいて、
前記脱穀装置(5)は、穀稈の脱穀を行う上部の扱室と、脱穀後の穀粒の選別を行なう下部の選別室を備え、前記選別室の前部に、該選別室の揺動選別装置に選別風を送風する唐箕(11)を配置し、
前記グレンタンク(6)の前方に設けられたエンジンルーム(E)にエンジン(9)を配置し、前記脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間に形成される空間(S)にエンジン(9)の排気ガスを浄化するDPFユニット(40)を配置し、
前記DPFユニット(40)を覆い体(42)で覆い、該覆い体(42)における前記選別室の唐箕(11)に対向する左側の下部に開口部(A)を形成したことを特徴とするコンバイン。 - 前記DPFユニット(40)内の温度及び圧力を検出するセンサー(47D)を覆い体(42)の上方に配置し、該センサー(47D)と覆い体(42)の間に遮熱板(46)を設けた請求項1記載のコンバイン。
- 前記遮熱板(46)の右側を覆い体(42)とグレンタンク(6)の間に延設し、該遮熱板(46)の延設部における終端部を前記DPFユニット(40)の上下方向の中心よりも下方に臨ませた請求項2記載のコンバイン。
- 前記覆い体(42)には、前記DPFユニット(40)の前部を覆う前内側カバー(45A)と、DPFユニット(40)の後部を覆う後内側カバー(45B)を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
- 前記エンジン(9)の排気マニホールド(30B)の排気口(30C)とDPFユニット(40)の吸気口(40E)を、可撓性を有する接続管(52)を介して接続した請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンバイン。
- 前記DPFユニット(40)の排気口(40F)に該排気口(40F)の外径よりも大きい内径を有する排気側接続管(54)を接続し、排気口(40F)の外周と排気側接続管(54)の内周との間に所定の間隙を形成した請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンバイン。
- 前記DPFユニット(40)を、前記機体(2)と走行装置(3)との相対姿勢を変更させるシリンダ(57)の前側に配置した請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンバイン。
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