JP5944854B2 - ニッケル水素蓄電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イットリウム及びイッテルビウムの少なくともいずれかの元素Mの化合物に被覆された水素吸蔵合金粉末と、元素Mを含むM23粉末とを有する負極板を備えるニッケル水素蓄電池の製造方法に関する。
近年、ハイブリッド自動車、電気自動車などの車両や、ノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器の駆動用電源に、充放電可能なニッケル水素蓄電池(以下、単に電池ともいう)が利用されている。
このような電池に関して、例えば、特許文献1には、水素吸蔵合金からなる負極に酸化イットリウム(Y23)からなる添加物を含有しているアルカリ蓄電池が開示されている。
特開平6−215765号公報
上述の特許文献1に記載のアルカリ蓄電池(ニッケル水素蓄電池)では、負極に含まれるY23粉末をなすイットリウムイオンの一部が、Y23粉末からアルカリ性水溶液からなる電解液(以下、アルカリ電解液ともいう)に一旦溶出し、その後、水素吸蔵合金粉末の表面に、主に水酸化イットリウムのイットリウム化合物として析出して、この表面を被覆する。これにより、水素吸蔵合金粉末の腐食を抑制することができる。なお、ニッケル水素蓄電池において、Y23粉末からアルカリ電解液に溶出したイットリウムイオンの濃度(溶解濃度)が高いほど、水素吸蔵合金粉末上に析出するイットリウム化合物の析出量は多くなる。但し、後に詳述するが、イットリウム化合物の析出量が所定の量を超えると、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性はほぼ一定となることが判ってきた。
一方、水素吸蔵合金粉末の表面を被覆するイットリウム化合物は、電池において抵抗成分となる。このため、アルカリ電解液において、イットリウムイオンの濃度が高くなり、水素吸蔵合金粉末の表面を被覆するイットリウム化合物の析出量が多くなるほど、電池の内部抵抗が増大し、電池の出力が低下することも判ってきた。
本発明は、かかる知見に鑑みてなされたものであって、負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を抑えた電池を製造できるニッケル水素蓄電池の製造方法を提供する
例えば、イットリウム化合物に被覆された水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを有する負極板を備えるニッケル水素蓄電池の製造方法であって、水素吸蔵合金粉末と上記Y23粉末とを混合した混合物を基材に塗工して負極板を作製する負極板作製工程と、作製した上記負極板をセパレータを介して正極板と積層して電極体を作製する電極体作製工程と、上記電極体を内部に収容した電池ケース内にアルカリ電解液を注液する注液工程と、を備え、上記負極板作製工程は、上記Y23粉末の粉末X線回折で観察される(222)面のピークの半価幅と上記混合物における上記Y23粉末の添加割合との第1積が0.03〜0.17deg・wt%となる添加割合で、上記水素吸蔵合金粉末と上記Y23粉末とを混合した上記混合物を用いるニッケル水素蓄電池の製造方法も好ましい
ところで、水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを混合した混合物において、添加するY23粉末の添加割合を一定とした場合、負極板に含まれるY23粉末の粉末X線回折で観察される(222)面のピークについての半価幅(deg)と、これを所定条件下でアルカリ電解液に浸漬した場合に溶出したイットリウムイオンの濃度との間に正の相関関係があることが判ってきた。即ち、Y23粉末の上述の半価幅が大きいほど、ニッケル水素蓄電池において電解液中に溶出したイットリウムイオンの濃度が高くなる。また、混合物中のY23粉末の添加量(添加割合)が増えるほど、アルカリ電解液中に溶出したイットリウムイオンの濃度が高くなる。
加えて、アルカリ電解液中に溶出したイットリウムイオンの濃度が高いほど、水素吸蔵合金粉末の表面に析出する水酸化イットリウムの析出量が多くなると考えられる。
従って、Y23粉末の粉末X線回折で観察される(222)面のピークについての半価幅と、混合物におけるY23粉末の添加割合とを掛けた上述の第1積は、電池において、Y23粉末からアルカリ電解液中に溶出したイットリウムイオンの濃度、さらには水素吸蔵合金粉末上に析出する水酸化イットリウムの析出量と正の相関を示すことが判ってきた。
また別途、上述の第1積と、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性との関係、及び、電池の内部抵抗との関係についてそれぞれ調査した。すると、この第1積が0.03deg・wt%以下では、第1積が増大するのと共に、ニッケル水素蓄電池における水素吸蔵合金粉末の耐蝕性も向上する。しかし、第1積が0.03deg・wt%以上になると、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性はほぼ一定になることが判ってきた。
一方、ニッケル水素蓄電池における内部抵抗は、第1積が増大すると徐々に増大することが判ってきた。
上述の知見によれば、第1積が0.03deg・wt%よりも小さいと、イットリウム化合物が水素吸蔵合金粉末上に十分被覆されず水素吸蔵合金粉末の耐蝕性が低くなり、負極板ひいては電池の耐久性が低下してしまうため好ましくない。一方、第1積が0.17deg・wt%より大きいと、電池の内部抵抗が急激に大きくなってしまい好ましくない。これは、イットリウム化合物の膜厚が大きくなり過ぎて、拡散抵抗が増大するためと考えられる。
これに対し、前述のニッケル水素蓄電池の製造方法では、負極板作製工程において、第1積が0.03〜0.17deg・wt%となる添加割合で、水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを混合した混合物を用いる。従って、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させ、かつ、電池の内部抵抗の増大を適切に抑えた電池を製造することができる。
なお、「水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを混合した混合物を基材に塗工して負極板を作製する」手法として、例えば、水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを混合した混合物に水を加えてできたペーストを、パンチングメタル等の導電性を有する基材に塗着し乾燥して、これらをプレスした後、所定の寸法に切断する手法が挙げられる。
また、Y23粉末の(222)面のピークについての半価幅とは、CuKα線を用いた粉末X線回折において、回折角2θが28〜30degの付近に現れるピークについての半価幅をいう。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池の製造方法であって、前記負極板作製工程では、前記第1積が0.03〜0.12deg・wt%となる添加割合で、前記水素吸蔵合金粉末と前記Y23粉末とを混合した前記混合物を用いるニッケル水素蓄電池の製造方法とするのが好ましい。
後述するように、第1積が0.12deg・wt%を超えると、内部抵抗が増大し始める。これに基づいて、上述のニッケル水素蓄電池の製造方法では、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、電池の内部抵抗の増大を確実に抑えた電池を製造することができる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池の製造方法であって、前記負極板作製工程は、前記第1積が0.03〜0.09deg・wt%となる添加割合で、前記水素吸蔵合金粉末と前記Y23粉末とを混合した前記混合物を用いるニッケル水素蓄電池の製造方法とすると良い。
上述のニッケル水素蓄電池の製造方法のうち負極板作製工程では、第1積を0.03〜0.09deg・wt%とする。これにより、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、電池の内部抵抗の増大を確実に抑えた(具体的には、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えた)電池を製造することができる。
さらに、本発明の一態様は、イットリウム及びイッテルビウムの少なくともいずれかの元素Mの化合物に被覆された水素吸蔵合金粉末と、上記元素Mを含むM23粉末と、を有する負極板を備えるニッケル水素蓄電池の製造方法であって、水素吸蔵合金粉末と上記M23粉末とを混合した混合物を基材に塗工して負極板を作製する負極板作製工程と、作製した上記負極板をセパレータを介して正極板と積層して電極体を作製する電極体作製工程と、上記電極体を内部に収容した電池ケース内にアルカリ電解液を注液する注液工程と、を備え、上記負極板作製工程は、上記M23粉末2.2mmolを、6.8mol/lの水酸化カリウム水溶液50mlに投入し撹拌して、45℃下で168時間静置した後の上澄み液における上記元素Mのイオンの濃度を標準溶解濃度とした場合、上記標準溶解濃度と上記混合物における上記M23粉末の添加割合との第2積が0.014〜0.082mmol/l・wt%となる添加割合で、上記水素吸蔵合金粉末と上記M23粉末とを混合した上記混合物を用いるニッケル水素蓄電池の製造方法である。
ところで、同じ希土類元素であるイットリウムとイッテルビウムとは、互いに似た化学的性質を有している。
具体的には、Y23粉末をなすイットリウムイオンと同様、Yb23粉末をなすイッテルビウムイオンもまた、その一部がアルカリ電解液に一旦溶出し、その後、水素吸蔵合金粉末の表面に、主に水酸化イッテルビウムのイッテルビウム化合物として析出して、この表面を被覆する。これにより水素吸蔵合金粉末の腐食を抑制できる。なお、Yb23粉末からアルカリ電解液に溶出したイッテルビウムイオンの濃度が高いほど、水素吸蔵合金粉末上に析出するイッテルビウム化合物の析出量は多くなる。
また、イットリウム化合物と同様に、水素吸蔵合金粉末の表面を被覆するイッテルビウム化合物も電池の抵抗成分となるため、水素吸蔵合金粉末の表面を被覆するイッテルビウム化合物の析出量が多くなるほど、電池の内部抵抗が増大する。
なお、イットリウム及びイッテルビウムの少なくともいずれかの元素Mを含むM23粉末から所定条件のアルカリ性水溶液に溶出する元素Mのイオンの溶出のしやすさを標準溶解濃度(mol/l)で評価することとする。この標準溶解濃度とは、6.8mol/lの水酸化カリウム水溶液である標準アルカリ性水溶液50ml中に、M23粉末を2.2mmol投入し攪拌して、45℃下で168時間静置した後の上澄み液について、ICP発光分光分析法を用いて測定したイットリウムイオン及びイッテルビウムイオンの濃度をいう。
一方、電池において、混合物中のM23粉末の添加量(添加割合)が増えるほど、アルカリ電解液中に溶出した元素Mのイオンの濃度が高くなり、水素吸蔵合金粉末上に析出する元素Mの水酸化物の析出量が多くなる。
従って、上述の標準溶解濃度と、混合物におけるM23粉末の添加割合とを掛けた上述の第2積は、電池において、アルカリ電解液中に溶出した元素Mのイオンの濃度、及び、水素吸蔵合金粉末上に析出する元素Mの水酸化物の析出量と正の相関を示すことが判ってきた。
加えて、上述の第2積と、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性との関係、及び、電池の内部抵抗との関係についてそれぞれ調査した。この第2積が0.014mmol/l・wt%になるまでは第2積が増大するのと共に、ニッケル水素蓄電池における水素吸蔵合金粉末の耐蝕性も向上する。しかし、第2積が0.014mmol/l・wt%以上になると、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性はほぼ一定になることが判ってきた。一方、ニッケル水素蓄電池の内部抵抗は、第2積が増大すると徐々に増大することが判ってきた。
上述の知見によれば、第2積が0.014mmol/l・wt%よりも小さいと、元素Mの化合物が水素吸蔵合金粉末上に十分に被覆されず水素吸蔵合金粉末の耐蝕性が低くなり、負極板ひいては電池の耐久性が低下してしまうため好ましくない。一方、第2積が0.084mmol/l・wt%より大きいと、電池の内部抵抗が急激に大きくなってしまい好ましくない。これは、元素Mの化合物の膜厚が大きくなり過ぎて、拡散抵抗が増大するためと考えられる。
これに対し、上述の負極板作製工程において、第2積が0.014〜0.082mmol/l・wt%となる添加割合で、水素吸蔵合金粉末とM23粉末とを混合した混合物を用いるとした上述のニッケル水素蓄電池の製造方法では、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させ、かつ、電池の内部抵抗の増大を適切に抑えた電池を製造することができる。
なお、元素Mの化合物としては、イットリウム化合物及びイッテルビウム化合物の少なくともいずれかの化合物が挙げられる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池の製造方法であって、前記負極板作製工程は、前記第2積が0.014〜0.055mmol/l・wt%となる添加割合で、前記水素吸蔵合金粉末と前記M23粉末とを混合した前記混合物を用いるニッケル水素蓄電池の製造方法とするのが好ましい。
後述するように、第2積が0.055mmol/l・wt%を超えると、内部抵抗が増大し始める。これに基づいて、上述のニッケル水素蓄電池の製造方法では、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、電池の内部抵抗の増大を確実に抑えた電池を製造することができる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池の製造方法であって、前記負極板作製工程は、前記第2積が0.014〜0.044mmol/l・wt%となる添加割合で、前記水素吸蔵合金粉末と前記M23粉末とを混合した前記混合物を用いるニッケル水素蓄電池の製造方法とすると良い。
上述のニッケル水素蓄電池の製造方法のうち負極板作製工程では、第2積を0.014〜0.044mmol/l・wt%とする。これにより、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、電池の内部抵抗の増大を確実に抑えた(具体的には、M23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えた)電池を製造することができる。
さらに、上述のいずれかのニッケル水素蓄電池の製造方法であって、前記M23粉末は、Y23粉末であり、前記水素吸蔵合金粉末は、イットリウム化合物で被覆されてなるニッケル水素蓄電池の製造方法とすると良い。
上述のニッケル水素蓄電池の製造方法では、M23粉末がY23粉末であり、水素吸蔵合金粉末がイットリウム化合物で被覆されている。このため、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を確実に向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、電池の内部抵抗の増大を確実に抑えた電池を製造することができる。
さらに、イットリウム化合物に被覆された水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを有する負極板を備えるニッケル水素蓄電池であって、上記Y23粉末の粉末X線回折で観察される(222)面のピークについての半価幅と上記水素吸蔵合金粉末及び上記Y23粉末の混合物における上記Y23粉末の添加割合との第1積が、0.03〜0.17deg・wt%の範囲内であるニッケル水素蓄電池も好ましい
上述のニッケル水素蓄電池は、上述の第1積が0.03〜0.17deg・wt%の範囲内であるため、負極板ひいては電池自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を抑えた電池とすることができる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池であって、前記第1積が、0.03〜0.12deg・wt%の範囲内であるニッケル水素蓄電池とするのが好ましい。
このニッケル水素蓄電池は、負極板ひいては電池自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池とすることができる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池であって、前記第1積が、0.03〜0.09deg・wt%の範囲内であるニッケル水素蓄電池とすると良い。
このニッケル水素蓄電池は、第1積が0.03〜0.09deg・wt%の範囲内であるため、負極板ひいては電池自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池とすることができる。
さらに、イットリウム及びイッテルビウムの少なくともいずれかの元素Mの化合物に被覆された水素吸蔵合金粉末と、上記元素Mを含むM23粉末と、を有する負極板を備えるニッケル水素蓄電池であって、上記M23粉末2.2mmolを、6.8mol/lの水酸化カリウム水溶液50mlに投入し撹拌して、45℃下で168時間静置した後の上澄み液における上記元素Mのイオンの濃度を標準溶解濃度とした場合、上記標準溶解濃度と上記水素吸蔵合金粉末及び上記M23粉末の混合物における上記M23粉末の添加割合との第2積が、0.014〜0.082mmol/l・wt%の範囲内であるニッケル水素蓄電池も好ましい
上述のニッケル水素蓄電池は、上述の第2積が0.014〜0.082mmol/l・wt%の範囲内であるため、負極板ひいては電池自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を抑えた電池とすることができる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池であって、前記第2積が0.014〜0.055mmol/l・wt%の範囲内であるニッケル水素蓄電池とするのが好ましい。
このニッケル水素蓄電池は、負極板ひいては電池自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池とすることができる。
さらに、上述のニッケル水素蓄電池であって、前記第2積が、0.014〜0.044mmol/l・wt%の範囲内であるニッケル水素蓄電池とすると良い。
このニッケル水素蓄電池は、第2積が0.014〜0.044mmol/l・wt%の範囲内であるため、負極板ひいては電池自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池とすることができる。
さらに、上述のいずれかのニッケル水素蓄電池であって、前記M23粉末は、Y23粉末であり、前記水素吸蔵合金粉末は、イットリウム化合物で被覆されてなるニッケル水素蓄電池とすると良い。
上述のニッケル水素蓄電池では、M23粉末がY23粉末であり、水素吸蔵合金粉末がイットリウム化合物で被覆されている。このため、負極板ひいては電池自身の耐久性を確実に向上させると共に、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池とすることができる。
さらに、所定条件下でY23粉末をアルカリ性水溶液に浸漬した場合に、上記アルカリ性水溶液における上記Y23粉末から溶出したイットリウムイオンの溶解濃度と、上記Y23粉末の粉末X線回折で観察される(222)面のピークについての半価幅との相関関係を用いて、上記Y23粉末の上記半価幅の大きさから、上記イットリウムイオンの上記溶解濃度を推定するイットリウムイオンの溶解濃度の推定方法も好ましい
23粉末をアルカリ性水溶液に浸漬した場合に、このアルカリ性水溶液における、Y23粉末から溶出したイットリウムイオンの濃度(溶解濃度)と、Y23粉末の粉末X線回折で観察される(222)面のピークについての半価幅との間には、正の相関関係があることが判ってきた。
これに基づき、上述のイットリウムイオンの溶解濃度の推定方法では、所定条件下での溶解濃度と半価幅との相関関係を用いて、Y23粉末の物性値である半価幅の大きさから、上述の条件における溶解濃度を推定する。このため、Y23粉末をアルカリ性水溶液に浸漬してイットリウムイオンの溶解濃度を測定しなくとも、Y23粉末の物性値(上述の半価幅の大きさ)に基づいてイットリウムイオンの溶解濃度を容易に推定できる。
なお、溶解濃度として、例えば、前述の標準溶解濃度を用いることもできる。
参考形態1及び実施形態にかかる電池の部分切欠斜視図である。 参考形態1、実施形態、及び参考形態2にかかり、イットリウムイオンの第1溶解濃度Y1と、Y23粉末の半価幅HWとの関係を示すグラフである。 参考形態1にかかり、第1積と水素吸蔵合金粉末の耐蝕性(VSM値の増加量の逆数)との関係を示すグラフである。 参考形態1にかかり、第1積と電池の内部抵抗の増加率との関係を示すグラフである。 実施形態にかかり、第2積と水素吸蔵合金粉末の耐蝕性(VSM値の増加量の逆数)との関係を示すグラフである。 実施形態にかかり、第2積と電池の内部抵抗の増加率との関係を示すグラフである。
参考形態1
まず、参考形態1について、図面を参照しつつ説明する。
参考形態1にかかる電池1は、図1に示すように、矩形箱型の電池ケース70と、この電池ケース70内に収容する、水素吸蔵合金粉末22及びY23粉末21を含む負極板20を有する電極体10、及び、電解液50とを備えるニッケル水素蓄電池である。
このうち、電池ケース70は、いずれもニッケルめっき鋼板からなる、有底矩形箱形の電槽71と矩形板状の封口板72とを有する。この電池ケース70では、封口板72が電槽71の開口全体を閉塞している。
また、この電池ケース70は、封口板72上に、自己復帰型(即ち、ガスの発生により電池ケース70の内圧が上昇したらガス排出孔(図示しない)を開放してガスを外部に排出する一方、ガスを排出した後、ガス排出孔を再び閉塞する形態)の安全弁機構SVを配置している。
一方、電解液50は、水酸化カリウム(KOH)を主成分とする比重が1.2のアルカリ性水溶液である。
また、電極体10は、いずれも矩形板状の正極板30及び負極板20と矩形シート状のセパレータ40とからなる。この電極体10は、セパレータ40を介して、複数の正極板30と複数の負極板20とを交互に積層した積層型の電極群である。このうち正極板30は、発泡ニッケルからなる支持体(図示しない)と、この支持体に担持された、水酸化ニッケルを主成分とする活物質粒子(図示しない)とを有する。また、セパレータ40は、親水化処理したポリオレフィン系樹脂からなる不織布である。このセパレータ40は、内部に電解液50を保持することができる。
一方、負極板20は、導電性を有する支持体28と、この支持体28に担持された、水素吸蔵合金粉末22及びY23粉末21とを有している。このうち、支持体28は、表面をニッケルめっきした金属多孔板(パンチングメタル)からなる。
また、水素吸蔵合金粉末22は、組成がMmAl0.42Mn0.45Co0.20Ni4.18(Mm:ミッシュメタル)の合金からなる。この水素吸蔵合金粉末22は、表面を主に水酸化イットリウムのイットリウム化合物で覆われている。このイットリウム化合物は、上述したY23粉末21をなすイットリウムイオンの一部が、Y23粉末21から電池1の電解液50に一旦溶出し、その後、水素吸蔵合金粉末22の表面に析出してできたものである。このイットリウム化合物は、水素吸蔵合金粉末22を被覆してこの水素吸蔵合金粉末22の耐蝕性を向上させる一方で、電池1において抵抗成分となる。
なお、本参考形態1では、Y23粉末21の粉末X線回折で観察される(222)面のピークについての半価幅HW(deg)と、負極板20に用いる水素吸蔵合金粉末22及びY23粉末21の混合物におけるY23粉末21の添加割合P(wt%)との第1積S1(=HW×P)が、S1=0.06deg・wt%である。このうち、半価幅HWは、Y23粉末21についてのCuKα線を用いた粉末X線回折において、回折角2θ=28〜30degの付近に現れる(222)面のピークについての半価幅をいう。また、添加割合Pとは、電池1(負極板20)の製造時、Y23粉末21と水素吸蔵合金粉末22とを混合する際、これら水素吸蔵合金粉末22及びY23粉末21の総重量におけるY23粉末21の重量の百分率をいう。
ところで、水素吸蔵合金粉末とY23粉末とを混合した混合物において、添加するY23粉末の添加割合Pを一定とした場合、負極板に用いるY23粉末の半価幅HWと、このY23粉末をアルカリ性水溶液の電解液50に浸漬した場合にY23粉末21から電解液50に溶出するイットリウムイオンの濃度との間に、正の相関を示すことが判ってきた。
具体的には、まず、Y23粉末について、(222)面のピークについての半価幅HWを調べた。
一方、このY23粉末2.2mmol(0.5g)を、6.8mol/lの水酸化カリウム水溶液からなる標準アルカリ性水溶液50ml中に投入し攪拌して、45℃下で168時間静置した。その後、ICP発光分光分析法を用いて、上澄み液におけるイットリウムイオンの濃度を測定し、Y23粉末のイットリウムイオンから溶出したイットリウムイオンの第1溶解濃度Y1(mol/l)を得た。
メーカ、製法、粒径等を異ならせた複数の種類のY23粉末についても、同様に半価幅HW及び溶解濃度Y1を測定し、その結果を横軸に半価幅HW、縦軸に第1溶解濃度Y1を示すグラフにプロットした(図2参照)。
すると、図2に示すように、半価幅HWと第1溶解濃度Y1との間に正の相関関係があることが判る。具体的には、Y23粉末の半価幅HWが大きいほど、標準アルカリ性水溶液中に溶出するイットリウムイオンの第1溶解濃度(標準溶解濃度)Y1が高くなる。これは、(222)面のピークについての半価幅HWが大きいY23粉末ほど、粉末の一次粒子の平均粒径が小さく、Y23粉末からイットリウムイオンが標準アルカリ性水溶液中に溶出し易いためと考えられる。即ち、半価幅HWは、Y23粉末におけるイットリウムイオンの溶出のしやすさを示す指標となる。
また、第1溶解濃度Y1を測定するのに用いた標準アルカリ性水溶液と同じく、KOHを主とするアルカリ性水溶液である電解液50を用いる電池1でも、電解液中に溶出するイットリウムイオンの濃度と、Y23粉末の半価幅HWとの間に、同様の正の相関関係があると考えられる。
また、Y23粉末21の添加割合Pが増えるほど、混合物におけるY23粉末21の量が増えるため、Y23粉末21から電解液50中に溶出したイットリウムイオンの濃度もまた高くなる。
さらに、電解液50中に溶出したイットリウムイオンの濃度が高いほど、水素吸蔵合金粉末22の表面に析出する水酸化イットリウムの析出量も多くなる。
かくして、前述した半価幅HWと添加割合Pとを掛けた前述の第1積S1(=HW×P)は、電池1において、電解液50中に溶出しているイットリウムイオンの濃度、さらには水素吸蔵合金粉末22上に析出している水酸化イットリウムの析出量と正の相関を示す。
また、本発明者らは、電池1について、上述の第1積S1と、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性との関係を調査した。
まず、電池1について、ニッケル磁性体量(VSM値)を測定した。具体的には、電池1を解体して、負極板20から水素吸蔵合金粉末22を採取した。そして、振動試料型磁力計VSM−5(東英工業製)を用いて、この水素吸蔵合金粉末22の単位質量当たりの飽和磁化強度(emu/g)を測定した。なお、この水素吸蔵合金粉末22の磁性体が全てニッケルであると仮定して、1emu/g=0.18384wt%を用いて、飽和磁化強度(emu/g)からニッケル磁性体量(VSM値,wt%)を算出した。このときのVSM値を耐久前VSM値V1とする。
一方、上述のVSM値(耐久前VSM値V1)の測定に用いた電池1と同様の電池1について、35℃の温度下で、電池容量に対する蓄電量(SOC)が20%から80%になるまで定電流(3C)充電と、SOCが80%から20%になるまで定電流(3C)放電とを1500回繰り返す耐久試験を行った。この耐久試験を行った電池1を解体し、負極板20から水素吸蔵合金粉末22を採取し、この耐久試験後の水素吸蔵合金粉末22について、前述の手法でニッケル磁性体量(VSM値)を測定した。このときのVSM値を耐久後VSM値V2とする。
そして、VSM値の増加量ΔVを算出した。具体的には、耐久後VSM値V2から耐久前VSM値V1を引いた差を、VSM値の増加量ΔVとした(ΔV=V2−V1)。なお、VSM値の増加量ΔVが小さい、即ち変化が少ないほど、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性が高いことを示す。
電池1とは第1積S1が異なる電池についても、同様にしてVSM値の増加量ΔVを算出した。そして、各電池の結果を、横軸を第1積S1、縦軸をVSM値の増加量ΔVの逆数(1/ΔV)としたグラフにプロットした(図3参照)。
図3に示すグラフによれば、第1積S1が0.03deg・wt%以下では、第1積S1が増大するのと共に、逆数1/ΔVが大きくなる。つまり、第1積S1が増大するほど増加量ΔVが小さくなり、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性が向上することが判る。一方、第1積S1が0.03deg・wt%以上になると、逆数1/ΔVがほぼ一定となる。即ち、第1積S1が増加しても、増加量ΔVは変化せず、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性もほとんど変化しないことが判ってきた。
加えて、本発明者らは、電池1について、第1積S1と電池1の内部抵抗との関係を調査した。具体的には、まず電池1について、25℃の温度下で、蓄電量(SOC)を60%に調整した。そして、電池1を−30℃の温度下で4時間放置した後、3.5Aの電流で5秒間の定電流放電を行う。このとき、0.1秒毎に電池1の端子間電圧を測定する。1分間の休止後、3.5Aの電流で5秒間の定電流充電を行った。その後も、間に1分間の休止を挟んで、7.0A、10.5A及び14.0Aの各5秒間の定電流放電と定電流充電とを順に行って、放電中の電池1の端子間電圧を測定した。次いで、各定電流放電の電流値と、各定電流放電のときに測定した端子間電圧の測定値のうち、放電開始から4.9秒目の測定値とを用いて、横軸を電流値、縦軸を端子間電圧の測定値としたグラフにプロットし、これらを結ぶ直線の傾きから電池1の内部抵抗値を算出した。
23粉末を含まない負極板を用いた電池(第1積S1=0の電池)を含む、電池1とは第1積S1が異なる電池についても、同様にして内部抵抗値を算出した。そして、第1積S1=0の電池の内部抵抗値を基準とした増加率ΔRをそれぞれ算出した。具体的には、各電池の内部抵抗値をS1=0の電池の内部抵抗値で除した値から1を引いた百分率を、内部抵抗値の増加率ΔRとした。この内部抵抗値の増加率ΔRは、水素吸蔵合金粉末の表面を被覆する水酸化イットリウムによる抵抗の増大を示す。
横軸を第1積S1、縦軸を内部抵抗値の増加率ΔRとしたグラフに、各電池の結果をプロットした(図4参照)。
図4に示すグラフによれば、第1積S1が増大すると、内部抵抗値の増加率ΔRも増大しているが、第1積S1が0.09〜0.12deg・wt%付近では増加率ΔRの上昇率(曲線の傾き)が一旦小さくなっている。そして、第1積S1が0.12deg・wt%よりも大きくなると、増加率ΔRの上昇率が再び大きくなり、0.17deg・wt%を超えると、増加率ΔRの上昇率がさらに大きくなることが判る。
かくして、図3,4に示すグラフから、第1積S1が0.03〜0.17deg・wt%の範囲内の電池は、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を適切(具体的には、2.0%以内の増加)に抑えることができ、好ましいことが判る。
また、第1積S1が0.03〜0.12deg・wt%の範囲内の電池は、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を確実(具体的には、1.7%未満の増加)に抑えることができ、より好ましいことが判る。
さらに、第1積S1が0.03〜0.09deg・wt%の範囲内の電池は、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えることができ、より好ましいことが判る。
参考形態1にかかる電池1は、第1積S1がS1=0.06deg・wt%であり、0.03〜0.17deg・wt%の範囲内にある。このため、負極板20ひいては電池1自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を抑えた電池1とすることができる。
また、この電池1は、第1積S1が0.03〜0.12deg・wt%の範囲内にあるため、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池1とすることができる。
さらに、この電池1は、第1積S1が0.03〜0.09deg・wt%の範囲内にあるため、内部抵抗の増大を確実に抑えた(具体的には、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えた)電池1とすることができる。
次に、参考形態1にかかる電池1の製造方法について説明する。
この電池1の製造方法では、被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを混合した混合物を支持体28に塗工して負極板20を作製する負極板作製工程と、作製した負極板20を内部に収容した電池ケース70内に電解液50を注液する注液工程とを備える。なお、被覆前水素吸蔵合金粉末22bは、表面が水酸化イットリウムで被覆されていない水素吸蔵合金粉末である。
このうち、負極板作製工程では、まず被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを用意した。なお、被覆前水素吸蔵合金粉末22bとして、組成がMmAl0.42Mn0.45Co0.20Ni4.18の合金を、また、Y23粉末21として、前述した半価幅HWが0.12degのものをそれぞれ用意した。
これら被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを混合して混合物とし、これに水やCMC等の添加物を加えて混練してスラリーとした。なお、混合物(スラリー中の固形分)におけるY23粉末21の添加割合Pは0.5wt%であり、本参考形態1にかかる電池1の前述の第1積S1は、S1=0.06deg・wt%となる。即ち、この負極板作製工程において、第1積がS1=0.06deg・wt%となる添加割合Pで、被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを混合した混合物を用いる。
上述のスラリーを、前述した金属多孔板(パンチングメタル)からなる支持体28の両面に塗工(塗着)した。その後、塗工したスラリーを支持体28と共に乾燥しプレスし所定の寸法に切断して、矩形板状の負極板20bを作製した。この負極板20bに含まれる水素吸蔵合金は、表面を水酸化イットリウムに被覆されていない水素吸蔵合金粉末(被覆前水素吸蔵合金粉末22b)からなる。
上述の負極板20bを、既知の手法で作製した正極板30及びセパレータ40と共に用いて、電極体10とした。具体的には、セパレータ40を介して、複数の負極板20bと複数の正極板30とを交互に積層した(電極体作製工程)。
電極体作製工程で作製した電極体10を、電池ケース70をなす前述の電槽71内に収容し、この電槽71の開口全体を前述の封口板72で塞ぐ。その後、前述した安全弁機構SVのガス排出孔(図示しない)を通じて、電池ケース70(電槽71)内に電解液50を注液する(注液工程)。
この注液工程の後、ガス排出孔を塞ぐように、封口板72の外表面上に安全弁機構SVを設置して、電池1を完成させた。
なお、この電池1では、注液工程の後、負極板20bに含まれるY23粉末21から、これをなすイットリウムイオンの一部が電解液50に一旦溶出し、その後、被覆前水素吸蔵合金粉末22bの表面に水酸化イットリウムとして析出して、この表面を被覆する。かくして、水酸化イットリウムに被覆された水素吸蔵合金粉末22とY23粉末21とを有する負極板20を備える電池1が出来上がる。
参考形態1にかかる電池1の製造方法では、前述の負極板作製工程において、第1積S1が0.03〜0.17deg・wt%の範囲内の値(S1=0.06deg・wt%)となる添加割合Pで、被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを混合した混合物を用いる。従って、この電池1の製造方法では、水素吸蔵合金粉末22の耐蝕性を向上させて負極板20ひいては電池1の耐久性を向上させ、かつ、電池1の内部抵抗の増大を適切に抑えた電池1を製造することができる。
また、第1積S1が0.03〜0.12deg・wt%の範囲内の値(S1=0.06deg・wt%)であるため、電池1の内部抵抗の増大を確実に抑えた電池1を製造することができる。
さらに、第1積S1が0.03〜0.09deg・wt%の範囲内の値(S1=0.06deg・wt%)であるため、電池1の内部抵抗の増大を確実に抑えた(具体的には、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えた)電池1を製造することができる。
なお、負極板20に用いるY23粉末に関して、1.6m2/g以上、4.8m2/g以下のBET比表面積(窒素ガスの吸着により測定)の範囲内であることが好ましい。BET比表面積が1.6m2/gより小さいと、表面積が小さくなり過ぎて、イットリウムイオンの溶解濃度が低くなるため、耐食性が低くなると考えられる。逆に、4.8m2/gより大きいと、表面積が大きくなり過ぎて、イットリウムイオンの溶解濃度が高くなるため、電池の内部抵抗が大きくなると考えられる。
一方、Y23粉末の粒径が、3.0μm以上、6.2μm以下の範囲内であることが好ましい。3.0μmより小さいと、表面積が大きくなり過ぎて、イットリウムイオンの溶解濃度が高くなるため、電池の内部抵抗が大きくなる。一方、6.2μmより大きいと、表面積が小さくなり過ぎて、イットリウムイオンの溶解濃度が低くなり、耐食性が低くなる。なお、粒径は、散乱式粒度分布測定装置(例えば、ホリバ製LA950V2)を用いて、得られた水酸化ニッケル粉末の粒度分布を測定したものである。
実施形態
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態にかかる電池101は、前述した参考形態1の電池1における第1積S1に代えて、所定条件でY23粉末から標準アルカリ性水溶液に溶出したイットリウムイオンの濃度(前述の第1溶解濃度Y1(mol/l))と、Y23粉末の添加割合Pとを掛けた積(第2積S2)を用いている点でのみ、参考形態1の電池1と異なる。
即ち、本実施形態では、所定の条件の標準アルカリ性水溶液におけるY23粉末のイットリウムイオンの第1溶解濃度Y1と、負極板20に用いる水素吸蔵合金粉末22及びY23粉末21の混合物におけるY23粉末の添加割合Pとの第2積S2が、S2=0.026mmol/l・wt%である。このうち、この第1溶解濃度Y1は、前述した参考形態1と同様の標準アルカリ性水溶液50ml中に、Y23粉末を2.2mmol投入し攪拌して、45℃下で168時間静置した後、その上澄み液について、ICP発光分光分析法を用いて測定したイットリウムイオンの濃度である。
負極板20に用いるY23粉末21の第1溶解濃度Y1が大きいほど、電池101で用いる、アルカリ性の電解液50中に溶出するイットリウムイオンの濃度も高くなる。また、Y23粉末21の添加割合Pが増えるほど、混合物におけるY23粉末21の量が増えるため、Y23粉末21から電解液50中に溶出したイットリウムイオンの濃度もまた高くなる。
なお、電解液50中のイットリウムイオンの濃度が高いほど、水素吸蔵合金粉末22の表面に析出する水酸化イットリウムの析出量も多くなる。
かくして、第1溶解濃度Y1と添加割合Pとを掛けた第2積S2は、電池101において、電解液50中に溶出したイットリウムイオンの濃度、さらには水素吸蔵合金粉末22上に析出している水酸化イットリウムの析出量と正の相関を示す。
また、本発明者らは、電池101について、上述の第2積S2と水素吸蔵合金粉末の耐蝕性との関係を調査した。
具体的には、前述した参考形態1と同様、前述した耐久試験と、この耐久試験の前後におけるVSM値の測定(算出)とを行い、電池101のVSM値の増加量ΔVを算出した。さらに、電池101とは第2積S2が異なる電池についても、同様に行った。そして、横軸を第2積S2、縦軸を前述したVSM値の増加量ΔVの逆数1/ΔVとしたグラフに、各電池の結果をプロットした(図5参照)。
図5に示すグラフによれば、第2積S2が0.014mmol/l・wt%以下の範囲では、第2積S2が増大するのと共に、逆数1/ΔVが大きく、従って増加量ΔVが小さくなり、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性が向上することが判る。一方、第2積S2が0.014mmol/l・wt%以上になると、逆数1/ΔVがほぼ一定となり、第2積S2が増加しても水素吸蔵合金粉末の耐蝕性がほとんど変化しないことが判る。
加えて、本発明者らは、電池101について、第2積S2と電池101の内部抵抗との関係を調査した。具体的には、前述した参考形態1と同様にして、電池101の内部抵抗値を算出した。
23粉末を含まない負極板を用いた電池(第2積S2=0の電池)を含む、電池101とは第2積S2が異なる電池についても、同様にして内部抵抗値を算出した。そして、第2積S2=0の電池の内部抵抗値を基準とした内部抵抗値の増加率ΔRをそれぞれ算出した。
横軸を第2積S2、縦軸を内部抵抗値の増加率ΔRとしたグラフに、各電池の結果をプロットした(図6参照)。
図6に示すグラフによれば、第2積S2が増大すると、内部抵抗値の増加率ΔRも増大しているが、第2積S2が0.044〜0.055mmol/l・wt%付近では増加率ΔRの上昇率が一旦小さくなっている。そして、第2積S2が0.055mmol/l・wt%よりも大きくなると、増加率ΔRの上昇率が再び大きくなり、0.082mmol/l・wt%を超えると、増加率ΔRがの上昇率がさらに大きくなることが判る。
かくして、図5,6に示すグラフから、第2積S2が0.014〜0.082mmol/l・wt%の範囲内の電池は、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を適切(具体的には、2.0%以内の増加)に抑えることができ、好ましいことが判る。
また、第2積S2が0.014〜0.055mmol/l・wt%の範囲内の電池は、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を確実(具体的には、1.7%未満の増加)に抑えることができ、より好ましいことが判る。
さらに、第2積S2が0.014〜0.044mmol/l・wt%の範囲内の電池は、水素吸蔵合金粉末の耐蝕性を向上させて負極板ひいては電池の耐久性を向上させると共に、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えることができ、より好ましいことが判る。
実施形態にかかる電池101は、第2積S2がS2=0.026mmol/l・wt%であり、0.014〜0.082mmol/l・wt%の範囲内にある。このため、負極板20ひいては電池101自身の耐久性を向上させると共に、内部抵抗の増大を抑えた電池101とすることができる。
また、この電池101は、第2積S2が0.014〜0.055mmol/l・wt%の範囲内にあるため、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池101とすることができる。
さらに、この電池101は、第2積S2が0.014〜0.044mmol/l・wt%の範囲内にあるため、内部抵抗の増大を確実に抑えた(具体的には、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えた)電池101とすることができる。
また、上述の電池101では、負極板20に含まれるM23粉末がY23粉末21であり、水素吸蔵合金粉末22が水酸化イットリウムで被覆されている。このため、負極板20ひいては電池101自身の耐久性を確実に向上させると共に、内部抵抗の増大を確実に抑えた電池101とすることができる。
次に、実施形態にかかる電池101の製造方法について説明する。
この電池101の製造方法のうち負極板作製工程では、第2積S2がS2=0.026mmol/l・wt%となる添加割合Pで、前述の被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを混合した混合物を用いる。この混合物を水やCMC等の添加物と共に混練したスラリーを支持体28の両面に塗工し、その後、前述した参考形態1と同様にして矩形板状の負極板20bを作製した。
この負極板作製工程以降については、前述の参考形態1と同様にして、電池101を完成させた。
なお、この電池101では、参考形態1と同様、注液工程の後、負極板20bに含まれるY23粉末21から、これをなすイットリウムイオンの一部が電解液50に一旦溶出し、その後、被覆前水素吸蔵合金粉末22bの表面に水酸化イットリウムとして析出して、この表面を被覆する。かくして、水酸化イットリウムに被覆された水素吸蔵合金粉末22とY23粉末21とを有する負極板20を備える電池101が出来上がる。
実施形態にかかる電池101の製造方法では、前述の負極板作製工程において、第2積S2が0.014〜0.082mmol/l・wt%の範囲内の値(S2=0.026mmol/l・wt%)となる添加割合Pで、被覆前水素吸蔵合金粉末22bとY23粉末21とを混合した混合物を用いる。従って、この電池101の製造方法では、水素吸蔵合金粉末22の耐蝕性を向上させて負極板20ひいては電池101の耐久性を向上させ、かつ、電池101の内部抵抗の増大を適切に抑えた電池101を製造することができる。
また、第2積S2が0.014〜0.055mmol/l・wt%の範囲内の値(S2=0.026mmol/l・wt%)であるため、電池101の内部抵抗の増大を確実に抑えた電池101を製造することができる。
さらに、第2積S2が0.014〜0.044mmol/l・wt%の範囲内の値(S2=0.026mmol/l・wt%)であるため、電池101の内部抵抗の増大を確実に抑えた(具体的には、Y23粉末を含まない負極板を用いた電池よりも内部抵抗値を1.5%以内の増加に抑えた)電池101を製造することができる。
また、負極板20に用いるM23粉末がY23粉末21であり、水素吸蔵合金粉末22が水酸化イットリウムで被覆されている。このため、水素吸蔵合金粉末22の耐蝕性を確実に向上させて負極板20ひいては電池101の耐久性を向上させると共に、電池101の内部抵抗の増大を確実に抑えた電池101を製造することができる。
参考形態2
次に、参考形態2について、図面を参照しつつ説明する。
参考形態2では、ニッケル水素蓄電池の負極板に用いるY23粉末のイットリウムイオンの溶解濃度を推定する推定方法について説明する。
例えば、前述の実施形態にかかる電池101(第2積S2が、S2=0.026mmol/l・wt%)について、水酸化イットリウムの析出量、従って、第2積S2の数値を変えずに、負極板20に用いるY23粉末21の製造ロットや粒径等の性状を変更する場合に、上述の推定方法を用いる。
具体的には、電池101に用いるY23粉末21を、前述の半価幅HWがHW1のもの(第1粉末)に変更する場合を示す。第2積S2は、第1溶解濃度Y1と添加割合Pとの積であるため、第1粉末の第1溶解濃度Y1が判れば、第2積S2をS2=0.026mmol/l・wt%に維持する第1粉末の添加割合Pを算出することができる。なお、前述のように、イットリウムイオンの第1溶解濃度Y1と、Y23粉末の半価幅HWとの間には、図2のグラフに示す正の相関関係がある。そこで、この相関関係を用いて、第1粉末の半価幅HW1から、この第1粉末の第1溶解濃度Y1の値を推定(第1推定値E1)する。
その後、この第1推定値E1及び第2積S2から、混合物における第1粉末の添加割合Pを算出する。具体的には、第2積S2を推定値E1で除した値を算出する(P=S2/E1)。得られた添加割合Pを用いることで、Y23粉末を第1粉末に変更しても、第2積S2を変えずに電池を製造することができる。
参考形態2にかかるイットリウムイオンの溶解濃度の推定方法では、イットリウムイオンの第1溶解濃度Y1とY23粉末の半価幅HWとの相関関係を用いて、Y23粉末の物性値である半価幅HWの大きさから第1溶解濃度Y1を推定する。このため、Y23粉末をアルカリ性水溶液に浸漬して第1溶解濃度Y1を測定しなくとも、Y23粉末の物性値(半価幅HWの大きさ)に基づいてイットリウムイオンの第1溶解濃度Y1を容易に推定できる。
以上において、参考形態1,2を説明するほか、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、Y23粉末を用いて水素吸蔵合金上に水酸化イットリウムを析出させる形態の電池101を示した。しかし、Y23粉末ではなく、Y23粉末及びYb23粉末を用い、水酸化イットリウム及び水酸化イッテルビウムを析出させる電池に適用しても良い。また、Yb23粉末を用い、水酸化イッテルビウムを析出させる電池に適用しても良い。
また、実施形態及び参考形態1,2のいずれにおいても、イットリウムイオンの溶解濃度として、標準溶解濃度の第1溶解濃度Y1を用いた。しかしながら、参考形態1,2においては溶解濃度として、第1溶解濃度Y1とは異なる条件、例えば、前述の標準アルカリ性水溶液とは異なるアルカリ性水溶液を用いて、Y23粉末をアルカリ性水溶液に浸漬し溶出したイットリウムイオンの溶解濃度を用いても良い。
1,101 電池(ニッケル水素蓄電池)
10 電極体
20 負極板
21 Y23粉末(M23粉末)
22 水素吸蔵合金粉末(水酸化イットリウムに被覆された水素吸蔵合金粉末,水酸化物に被覆された水素吸蔵合金粉末)
22b 被覆前水素吸蔵合金粉末(水素吸蔵合金粉末)
28 支持体(基材)
30 正極板
40 セパレータ
50 電解液(アルカリ電解液)
70 電池ケース
HW 半価幅
P 添加割合
S1 第1積
S2 第2積
Y1 第1溶解濃度(標準溶解濃度,溶解濃度)

Claims (3)

  1. イットリウム及びイッテルビウムの少なくともいずれかの元素Mの化合物に被覆された水素吸蔵合金粉末と、上記元素Mを含むM23粉末と、を有する負極板を備える
    ニッケル水素蓄電池の製造方法であって、
    水素吸蔵合金粉末と上記M23粉末とを混合した混合物を基材に塗工して負極板を作製する負極板作製工程と、
    作製した上記負極板をセパレータを介して正極板と積層して電極体を作製する電極体作製工程と、
    上記電極体を内部に収容した電池ケース内にアルカリ電解液を注液する注液工程と、を備え、
    上記負極板作製工程は、
    上記M23粉末2.2mmolを、6.8mol/lの水酸化カリウム水溶液50mlに投入し撹拌して、45℃下で168時間静置した後の上澄み液における上記元素Mのイオンの濃度を標準溶解濃度とした場合、
    上記標準溶解濃度と上記混合物における上記M23粉末の添加割合との第2積が0.014〜0.082mmol/l・wt%となる添加割合で、上記水素吸蔵合金粉末と上記M23粉末とを混合した上記混合物を用いる
    ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法であって、
    前記負極板作製工程は、
    前記第2積が0.014〜0.044mmol/l・wt%となる添加割合で、前記水素吸蔵合金粉末と上記M23粉末とを混合した前記混合物を用いる
    ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法であって、
    前記M23粉末は、
    23粉末であり、
    前記水素吸蔵合金粉末は、
    イットリウム化合物で被覆されてなる
    ニッケル水素蓄電池の製造方法。
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