JP5942854B2 - カーボンナノチューブインク組成物とその塗布方法、カーボンナノチューブ含有薄膜の形成方法 - Google Patents

カーボンナノチューブインク組成物とその塗布方法、カーボンナノチューブ含有薄膜の形成方法 Download PDF

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Description

[関連出願についての記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2010−292851号(2010年12月28日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、カーボンナノチューブを分散質として均一に分散させたカーボンナノチューブインク組成物に関し、特に、印刷装置からの印刷性に優れたインクを得ることが可能なカーボンナノチューブインク組成物に関する。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートを円筒状に丸めた構造を有しており、一般的には、ストローもしくは麦わら状の構造を有している。カーボンナノチューブは単一のチューブからなるシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、直径の異なる2本のチューブが積層した構造のダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)、直径の異なる多数のチューブが積層した構造のマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)に分類され、そのそれぞれの構造において特徴を活かした応用研究が進められている。
たとえば、SWCNTは、グラフェンシートの巻き方により半導体特性を有する構造が存在し、高い移動度が期待されることから、薄膜トランジスタ(TFT)への応用が期待され活発に研究が進められている。たとえば、非特許文献1〜4などの報告では、カーボンナノチューブを用いたTFTがシリコンもしくはシリコン以上の性能を有することが示されている。
カーボンナノチューブをチャネルの半導体材料として用いる場合、カーボンナノチューブを1本もしくは数本、あるいはカーボンナノチューブを多数本分散させてTFTを製造することになる。カーボンナノチューブを少数本用いる場合、一般的にカーボンナノチューブの長さが1μm程度もしくはそれ以下のものが多いため、TFTを作る際に微細加工が必要となり、ソース電極、ドレイン電極間いわゆるチャネル長をサブミクロンスケールで製造する必要がある。
これに対して、カーボンナノチューブを多数本用いる場合、カーボンナノチューブのネットワークをチャネルとして利用するため、チャネル長を大きくすることが可能となり、簡便に製造することが出来るようになる。多数本のカーボンナノチューブを分散させてTFTを製造する報告例としては非特許文献5などが挙げられる。
また、DWCNTやMWCNTの場合、高い電気伝導性を示すため、電極材料や配線材料、帯電防止膜、透明電極への応用が期待され研究が進められている。
カーボンナノチューブを多数本分散させて薄膜を形成させるためには、カーボンナノチューブの溶液や分散液を用いると容易に薄膜を形成させることが出来る。非特許文献6〜9などにカーボンナノチューブの薄膜を溶液、分散液から形成する方法が報告されている。
半導体層の材料としてカーボンナノチューブを使用し、カーボンナノチューブの薄膜を溶液、分散液を用いた工程で形成することにより、素子・デバイス、製品の基板、材料もガラスなどの硬い材料はもちろんのこと、樹脂やプラスチックを適用することで素子、デバイス、製品全体にフレキシブル性を持たせることが可能となる。さらに、塗布プロセスを採用することができるため、塗布プロセス、印刷プロセスを適用した製造方法により素子・デバイス、製品の低コスト化を実現できる可能性を有している。
本発明者は、特許文献1において、カーボンナノチューブの分散性と保存安定性に優れるとともに、印刷装置に対する適合性にも優れた組成物を報告している。これはカーボンナノチューブ、溶媒及びグリコールエーテル類を含む組成物である。
特開2010−180263号公報
S.J.Tansら、NATURE、393号、49頁、1998年 R,Martelら、Appl.Phys.Lett.、73巻、17号、2447頁、1998年 S.Windら、Appl.Phys.Lett.、80巻、20号、3817頁、2002年 K.Xiaoら、Appl.Phys.Lett.、83巻、1号、150頁、2003年 S.Kumarら、Appl.Phys.Lett.、89巻、143501頁、2006年 N.Saranら、J.Am.Chem.Soc.、126巻、4462頁、2004年 Z.Wuら、SCIENCE、305号、1273頁、2004年 M.Zhangら、SCIENCE、309号、1215頁、2005年 Y.Zhouら、Appl.Phys.Lett.、88巻、123109頁、2006年
上記特許文献及び非特許文献の全開示内容はその引用をもって本書に繰込み記載する。
以下に関連技術の分析を与える。
しかしながら、カーボンナノチューブの溶液や分散液を作製することは非常に困難であり、保存安定性に優れたカーボンナノチューブの分散液を作製するためには、イオン性の界面活性剤や、特殊な構造を有する分散剤を用いる必要があった。これらの界面活性剤や、分散剤は保存安定性を向上させることは出来るが、この分散液を用いてインクを印刷に用いると印刷性が低下したり、印刷装置に影響を及ぼしたりすることが多かった。
本発明は、上記に鑑み、カーボンナノチューブを含有する分散液であって、カーボンナノチューブの分散性や保存安定性に優れたカーボンナノチューブ組成物を得ることを目的とする。また、印刷装置を用いた印刷性、特に印刷装置上での乾燥防止にも優れたカーボンナノチューブ組成物を得ることを目的とする。
本発明者はすでに特許文献1を報告しているが、さらに上述の課題を解決するために鋭意検討した結果、カーボンナノチューブインク組成物に特定の構造を有する化合物を含有させることによって、インクとしての保存安定性に優れ、かつ印刷特性、特に印刷装置上でのインクの乾燥防止性に優れたカーボンナノチューブインク組成物となることを見出し、本発明を発明するに到った。
第1の視点において、本発明に係るカーボンナノチューブインク組成物は、カーボンナノチューブと溶媒と下記の化学式(1)で表されるイミダゾリジノン化合物と、下記の化学式(2)で表されるプロピレン尿素化合物とを含有し、R ,R ,R 及びR が直鎖または分岐、かつ、飽和または不飽和の炭化水素基であることを特徴とする。

Figure 0005942854

Figure 0005942854
第2の視点において、本発明に係るカーボンナノチューブインク組成物の塗布方法は、上記第1の視点に係るカーボンナノチューブインク組成物を、インクジェットヘッド装置から噴霧させる工程を含むことを特徴とする。
第3の視点において、本発明に係るカーボンナノチューブ含有薄膜の形成方法は、上記第1の視点に係るカーボンナノチューブインク組成物を、インクジェットヘッド装置から材料基板に噴霧させる工程と、該カーボンナノチューブインク組成物を噴霧した該材料基板を加熱して前記溶媒を蒸発させる工程と、を含むことを特徴とする。
このカーボンナノチューブと溶媒と上記化学式(1)で表されるイミダゾリジノン化合物と上記化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物とを含有するカーボンナノチューブインク組成物において、イミダゾリジノン化合物及びプロピレン尿素化合物は環状のイミド構造を有し、2つの窒素上に炭化水素基、特にメチル基を有する化合物である。イミダゾリジノン化合物及びプロピレン尿素化合物はそれぞれ類似の構造を有し、環を構成する炭素の数が異なるだけであるが、ナノチューブインクにおいては、大きさの小さいイミダゾリジノン化合物は特にナノチューブの分散安定性に寄与し、大きさの大きいプロピレン尿素化合物は印刷装置上での乾燥防止性の向上に寄与している。
なお、イミダゾリジノン化合物とプロピレン尿素化合物に含まれる炭化水素基は、カーボンナノチューブと親和性を有する直鎖又は分岐、飽和又は不飽和の炭化水素基であれば基本的に置換可能である。炭素数1〜5程度の直鎖又は分岐した飽和炭化水素基が好ましく、メチル基置換体が最も入手容易で好ましい。
一般に、インクの乾燥防止には、尿素が用いられることが多いが、ナノチューブを分散させたインクの場合、ナノチューブの分散安定性を悪化させてしまうため、尿素以外の乾燥防止剤が求められていた。その点、本発明のプロピレン尿素化合物は印刷装置上での乾燥防止に働くだけでなく、ナノチューブの分散安定性に影響を及ぼさないため、理想の添加剤である。
このイミダゾリジノン化合物及びプロピレン尿素化合物はイミド基の部分とアルキル鎖の部分とを有するため、分子内に親カーボンナノチューブ部位と親溶媒部位を有することによって、良好な分散状態を保持することが出来る。
(発明の効果)
以上説明したように、本発明のカーボンナノチューブインク組成物によると、印刷特性に優れかつ分散安定性の優れたカーボンナノチューブインク組成物を提供することができる。
上記第1の視点において、R,R,R及びRがすべて炭素数1〜5の直鎖または分岐の飽和炭化水素基が好ましく、メチル基であることがより好ましい。
また、前記溶媒が水又は有機溶媒であることが好ましい。
また、前記カーボンナノチューブの含有率が100ppm(0.01重量%)〜1重量%であることが好ましい。
また、前記イミダゾリジノン化合物と前記プロピレン尿素化合物を合計した含有率が、100ppm〜5重量%であることが好ましい。
また、前記イミダゾリジノン化合物と前記プロピレン尿素化合物を合計した重量含有率が、前記カーボンナノチューブの重量含有率よりも大きいことが好ましい。
また、炭素数が10以上のアルコキシ基を置換基として含有するポリエチレングリコール化合物をさらに含有することが好ましい。
また、前記ポリエチレングリコール化合物の重量含有率が、前記カーボンナノチューブの重量含有率の0.5〜1.5倍であることが好ましい。また、同程度の重量含有率であることがさらに好ましい。
本発明のカーボンナノチューブインク組成物において、カーボンナノチューブの含有量(重量%)は特に限定されない。しかしカーボンナノチューブの含有量が10%を超えると、インク組成物そのものが粘ちょう性を増し、ペースト状になってくる。印刷特にインクジェット装置による利用を考慮した場合、1%程度までの濃度が扱いやすい。また、0.01%(100ppm)を下回ると、CNT薄膜中のCNT密度が小さくなりすぎて、重ね塗りなどの工夫が必要で、工程数が増加する。1重量%を上回ると、インクの分散安定性が急激に劣化する。したがって、0.01〜1重量%又はでの範囲であることが好ましい。
化学式(1)で表されるイミダゾリジノン化合物と化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物の含有量も同じく特に限定されないが、インク中の含有濃度が著しく小さいと印刷安定性が低下し、分散安定性も低下してくるため、インク中の含有濃度として100ppmから5%程度の量が望ましい。重量比でカーボンナノチューブより低濃度になると分散安定性が低下し、カーボンナノチューブの析出、沈殿現象が起こり、さらに印刷装置上でのインク乾燥が起こり、印刷不可能となる。
また、前記のカーボンナノチューブ組成物に、化学式(1)で表されるイミダゾリジノン化合物と化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物のほかに、炭素数が10以上のアルコキシ基を置換基として含有するポリエチレングリコール化合物をさらに含有させることにより、より高濃度での分散安定性を付与することが出来る。
炭素数が10以上のアルコキシ基としては飽和アルコキシ基でも不飽和アルコキシ基でもどちらでもよく、また、直鎖アルコキシ基でも分岐アルコキシ基でも高い分散安定性を得ることができるが、炭素数が18〜20の直鎖飽和アルコキシ基を用いた場合に特に高い分散安定性を有する。
この炭素数が10以上のアルコキシ基を置換基として含有するポリエチレングリコール化合物を添加することにより、カーボンナノチューブの濃度が10%まで安定に分散させることが出来る。また、炭素数が10以上のアルコキシ基を置換基として含有するポリエチレングリコール化合物の添加量に特に限定はないが、重量比でカーボンナノチューブの添加量の0.5倍〜1.5倍程度、好ましくは同量程度添加することで高い分散安定性を保持できる。
これらの、カーボンナノチューブと溶媒と化学式(1)で表されるイミダゾリジノン化合物と化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物とを含有することを特徴とする本発明のカーボンナノチューブインク組成物は、インク組成物の部材に対する濡れ性を効果的に改善させることが出来るため、印刷装置に対するなじみが非常に良く、印刷装置を使用した場合に高い印刷特性を持たせることが出来る。特にインクジェットヘッド装置からの噴霧、吐出を行う場合に、濡れ性が悪いと、インクジェットヘッド内部へのインク充填、及び安定したインク噴霧、吐出が得られないが、本発明のカーボンナノチューブインク組成物を用いることによって、インクジェットヘッド内部へのインク充填が容易となり、かつ安定したインク噴霧、吐出を行うことが出来るようになる。
溶媒は水又は有機溶媒が用いられる。有機溶媒としては、デカン、ウンデカンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチル、プロピオン酸メチルなどのカルボン酸アルキルエステル類、ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが好ましいものとして挙げられる。これらは1種類又は2種類以上で用いることができる。
以下、実施例をもとに本発明を詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、カーボンナノチューブは、SWCNT、DWCNT、MWCNTのいずれも使用でき、形状に限定されない。半導体材料として用いる場合にはSWCNTを、導電性材料として用いる場合にはSWCNT、DWCNT、MWCNTを用いる。また、カーボンナノチューブの製造方法もCVD法やレーザーアブレーション法等種々存在するが、どの製造方法で製造したカーボンナノチューブでも利用できる。
(実施例1)
本実施例1では、カーボンナノチューブインク組成物1を以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器にHipco法で作成したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量し、化学式(1)のイミダゾリジノン化合物を100mg加えた。ついで、ガラス容器に水を10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行った。超音波処理直後の分散液は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液を5日後、10日後に観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。
このカーボンナノチューブインク組成物1をコニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、インクの充填状態、噴霧状態を観察した。カーボンナノチューブインク組成物1を充填したインクジェットヘッドを動作させたところ、充填直後は安定したインク吐出状態が得られた。そのままインクジェットヘッドを放置し、5日後に動作させたところ、一部のノズルに目詰まりが生じた。10日後には半数以上のノズルで目詰まりが生じた。
(実施例2)
本実施例2では、カーボンナノチューブインク組成物2を以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器にHipco法で作成したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量し、化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物を100mg加えた。ついで、ガラス容器に水を10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行った。超音波処理直後の分散液は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。この分散液を5日後、10日後に観察したところ、処理直後には見られなかった沈殿物が少量ガラス容器の底部に見られた。
このカーボンナノチューブインク組成物2をコニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、インクの充填状態、噴霧状態を観察した。カーボンナノチューブインク組成物1を充填したインクジェットヘッドを動作させたところ、充填直後はインク組成物と同様に安定したインク吐出状態が得られた。そのままインクジェットヘッドを放置し、5日後及び10日後に動作させたところ、目詰まりは見られなかった。
(実施例3)
本実施例3では、カーボンナノチューブインク組成物3を以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器にHipco法で作成したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量し、化学式(1)のイミダゾリジノン化合物を100mg加えた。さらに化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物を100mg加えてインク組成物3を得た。ついで、ガラス容器に水を10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行った。超音波処理直後の分散液は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液を5日後、10日後に観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。
このカーボンナノチューブインク組成物3をコニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、インクの充填状態、噴霧状態を観察した。カーボンナノチューブインク組成物1を充填したインクジェットヘッドを動作させたところ、充填直後はインク組成物と同様に安定したインク吐出状態が得られた。そのままインクジェットヘッドを放置し、5日後及び10日後に動作させたところ、目詰まりは見られなかった。
(比較例1)
化合物(2)の代わりに尿素を用いた以外は実施例3と全く同様にカーボンナノチューブインク組成物を作製し、カーボンナノチューブインク組成物101を得た。
超音波処理直後のインク組成物101は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。この分散液を5日後、10日後に観察したところ、処理直後には見られなかった沈殿物が少量ガラス容器の底部に見られた。
このカーボンナノチューブインク組成物101をコニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、インクの充填状態、噴霧状態を観察した。カーボンナノチューブインク組成物1を充填したインクジェットヘッドを動作させたところ、充填直後はインク組成物と同様に安定したインク吐出状態が得られた。そのままインクジェットヘッドを放置し、5日後及び10日後に動作させたところ、目詰まりは見られなかった。
(実施例4)
本実施例4では、カーボンナノチューブインク組成物4を以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器にHipco法で作成したシングルウォールカーボンナノチューブを100mg秤量し、化学式(1)のイミダゾリジノン化合物を100mg及び、化学式(2)であらわされるプロピレン尿素化合物を100mg及び、末端にC18H37O(ラウリルアルコキシ基)を導入したポリエチレングリコール(分子量1000)を1g加えた。
ついで、ガラス容器に水を10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行い、カーボンナノチューブインク組成物4を得た。超音波処理直後のカーボンナノチューブインク組成物4は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、このカーボンナノチューブインク組成物11を10日後、30日後に観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。
このカーボンナノチューブインク組成物4をコニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、インクの充填状態、噴霧状態を観察した。カーボンナノチューブインク組成物4を充填したインクジェットヘッドを動作させたところ、充填直後はインク組成物と同様に安定したインク吐出状態が得られた。そのままインクジェットヘッドを放置し、5日後及び10日後に動作させたところ、目詰まりは見られなかった。
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明に係るカーボンナノチューブインク組成物は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施したカーボンナノチューブインク組成物も、本発明の範囲に含まれる。本発明の全開示(請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。

Claims (10)

  1. カーボンナノチューブを含有するインク組成物において、少なくともカーボンナノチューブと溶媒と下記化学式(1)で表されるイミダゾリジノン化合物と下記化学式(2)で表されるプロピレン尿素化合物を含有し、
    ,R ,R 及びR が直鎖または分岐、かつ、飽和または不飽和の炭化水素基であることを特徴とするカーボンナノチューブインク組成物。
    Figure 0005942854

    Figure 0005942854
  2. ,R,R及びRがすべて炭素数1〜5の直鎖または分岐の飽和炭化水素基であることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  3. 前記溶媒が水又は有機溶媒であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  4. 前記カーボンナノチューブの含有率が100ppm〜1重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  5. 前記イミダゾリジノン化合物と前記プロピレン尿素化合物を合計した含有率が、100ppm〜5重量%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  6. 前記イミダゾリジノン化合物と前記プロピレン尿素化合物を合計した重量含有率が、前記カーボンナノチューブの重量含有率よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  7. 炭素数が10以上のアルコキシ基を置換基として含有するポリエチレングリコール化合物をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  8. 前記ポリエチレングリコール化合物の重量含有率が、前記カーボンナノチューブの重量含有率の0.5〜1.5倍であることを特徴とする、請求項7に記載のカーボンナノチューブインク組成物。
  9. カーボンナノチューブ含有薄膜を形成するために、カーボンナノチューブを含有する組成物を材料基板に塗布する方法であって、請求項1〜8のいずれか一に記載のカーボンナノチューブインク組成物を、インクジェットヘッド装置から噴霧させる工程を含むことを特徴とする、カーボンナノチューブインク組成物の塗布方法。
  10. カーボンナノチューブ含有薄膜の形成方法であって、
    請求項1〜8のいずれか一に記載のカーボンナノチューブインク組成物を、インクジェットヘッド装置から材料基板に噴霧させる工程と、
    該カーボンナノチューブインク組成物を噴霧した該材料基板を加熱して前記溶媒を蒸発させる工程と、を含むことを特徴とする、カーボンナノチューブ含有薄膜の形成方法。
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