JP5942832B2 - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム Download PDF

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Description

この発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関し、特に、複数の用紙を順次搬送しながら、その用紙に画像を形成する画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
電子写真方式の画像形成装置には、スキャナ機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンタとしての機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)や、ファクシミリ装置、複写機、及びプリンタなどがある。画像形成装置は、用紙を搬送しながら、作像プロセス部により作像したトナー像をその用紙に転写(2次転写)し定着させることで、用紙に画像を形成(プリント)する。画像形成装置は、例えば外部のパーソナルコンピュータ等からプリントデータを受け取ると、プリントコントローラ部で、そのプリントデータの展開処理を行う。プリントコントローラ部は、展開処理により作像プロセス部等でプリントするために用いられる画像データを生成し、プリント指示を行う。プリント指示が行われることで、作像プロセス部などを用いてプリント処理が行われる。
画像形成時において、作像プロセス部は、すぐに作像を行える作像可能状態となり、用紙が搬送されるタイミングに合わせて作像を行う。2次転写が完了すると、作像プロセス部は作像可能状態から待機状態に戻る。作像プロセス部は、待機状態から、モータなどを駆動させたり感光体を一様に帯電させたりする立ち上げ処理が行われることで、作像可能状態となる。また、作像プロセス部は、作像可能状態から、モータなどを停止させる立ち下げ処理が行われることで、待機状態となる。
一般に、画像形成装置は、用紙にトナー像を転写した後に後続の用紙についてのプリント指示(プリント要求)が存在しなければ、作像プロセス部の立ち下げ処理を行う。複数の用紙に連続してプリントが行われる場合(連続プリントが行われる場合)には、プリント指示が連続して行われることで、作像プロセス部が作像可能状態のまま維持され、プリントが速やかに実行される。いったん立ち下げ処理が開始された後、すぐに新たなプリント指示が行われた場合には、実行している立ち下げ処理が完了した後で再度立ち上げ処理が行われることで、次のプリント動作が行われる。
ここで、連続プリントが行われる場合において、プリントコントローラ部で、プリントデータの展開処理に時間を要し、その画像についてのプリント指示が遅れることがある。このようにプリント指示が遅れると、連続プリントの途中で、立ち下げ処理が行われ、再度の立ち上げ処理が完了するまで、プリント指示が遅れた画像以降の画像についてプリントを行うことができなくなる。そのため、画像形成装置の生産性が低下してしまう。また、立ち下げ処理や立ち上げ処理は、感光体などの消耗品の消費を伴う処理であるため、このような処理が余分に行われることで、消耗品の寿命が短くなってしまう。
このような問題に関連して、下記特許文献1には、画像形成装置において、最終色の1次転写の終了後に印刷要求がないとき、新たな画像データを展開してプリント指示を出力するまでの印刷要求時間が予め設定された立ち下げ遅延許容時間よりも短ければ、立ち下げ処理の開始を遅延させることが開示されている。
下記特許文献2には、印字動作を開始する時刻までに画像展開が終了しないと判断すると、印字動作を延期する画像形成装置において、印字動作を延期する際に、画像展開予測時間に応じて中間転写体の速度を変化させ、印字動作の延期により失われる時間を短くすることが開示されている。
特開2010−96934号公報 特開2010−79280号公報
上述の特許文献1や特許文献2に記載されている画像形成装置は、作像プロセス部の立ち下げ、再立ち上げまでの時間が、生産性を左右するボトルネックとなることを前提とし、上記問題点について対策をするものである。
ところで、近年のニーズの多様化の中で、オフィス用途の画像形成装置において、プロユース向けの大容量の給紙機構を装備して大量印刷を可能にしたものが提供されている。このような大容量の給紙機構を備えた画像形成装置では、用紙の搬送経路が長くなり、用紙に画像が形成されるまでの用紙の搬送時間が長くなる。そのため、このように用紙の搬送経路が長い画像形成装置においては、上述の特許文献1や特許文献2に記載されているような対策では不十分である。すなわち、作像プロセス部の処理のみを生産性についてのボトルネックとして、これについての対策のみを行っても、プリント指示の遅れが生じた場合の生産性を十分には改善することができないという問題がある。
このような問題について、図を参照しながら説明する。
図8は、従来の画像形成装置において立ち下げ遅延をしない場合のプリントシーケンスを示す動作線図である。図9は、従来の画像形成装置において作像プロセス部の処理を考慮して立ち下げ遅延を行った場合のプリントシーケンスを示す動作線図である。
図8及び図9のそれぞれにおいては、給紙位置(給紙を開始する位置)の方が、作像位置(作像を開始する位置)よりも2次転写位置から遠い場合における動作線図が示されている。用紙は、給紙位置から、事前給紙位置(プレ給紙位置)、タイミングローラ、2次転写位置、プロセス立ち下げ遅延判定位置(2次転写位置に用紙の後端があるときの用紙前端の位置)、定着位置、及び排出位置を順に通過する。作像位置は、2次転写位置に用紙が搬送されるのに合わせて、作像プロセス部で作像が開始される位置である。
まず、立ち下げ遅延が行われない場合について、図8を参照しながら説明する。プリント指示(印字指示)が1枚ごとにP1,P2,…とコントローラから指示されるたびに、用紙の給紙及び搬送が開始される。通常、次の用紙のプリント指示は、給紙開始直後に行われる。用紙の搬送が始まると、図において実線で示される軌跡で、用紙先端の位置が更新される。用紙は、レジストローラ(タイミングローラ)に先端が到達したときに、スキュー補正のためにいったん停止する。そして、2次転写を行う位置において作像された画像の位置と用紙の位置とが合致するように、作像プロセス部に同期されたタイミングで、搬送再開される。図8において、作像された画像の軌跡は破線で示されている。このようにして、作像プロセス部において中間転写ベルト又は感光体上に作像された画像が、2次転写位置で用紙に転写される。
ここで、P4すなわち4枚目の用紙についてのプリント指示が、図に示されるように、通常よりも遅れた場合を想定する。このとき、P3のプリント指示に基づいてプリントが行われている用紙の2次転写が終了したときに、次のP4のプリント指示がまだ受信されていない状態となる。このとき、作像プロセス部の処理が立ち下げられる。そして、P4のプリント指示が受信されると、再度給紙が開始され、ねらいのタイミングで作像プロセス部の立ち上げも行われて、プリントが再開される。これにより、P3のプリント指示に基づいてプリントされた用紙より時間Tdlyだけ遅れて、P4のプリント指示に基づいた用紙のプリントが行われる。
これに対し、作像プロセス部の立ち下げ遅延が行われるときには、図9に示されるようになる。すなわち、プリント指示がP1,P2,P3と遅れずに受信されたときには、上述と同様の流れで処理が行われる。ここでP4のプリント指示が遅れると、上述とは異なり、作像プロセス部の立ち下げが行われず、作像プロセス部は駆動中のままとなる(立ち下げ遅延)。そして、P4のプリント指示に基づいて作像が可能となったときに、立ち上がったままの作像プロセス部で、作像が行われる。
しかしながら、従来、このように作像プロセス部の立ち下げ遅延が行われる場合でも、そうでない場合でも、用紙の搬送が開始されるのはP4のプリント指示が行われた後になる。そのため、図9に示されるように、給紙位置が2次転写位置から比較的遠い場合には、用紙の搬送が開始されるのが遅くなった分だけプリントが終了するのが遅くなる。そして、P4のプリント指示に基づくプリントが行われるまでにかかる時間は、図8に示されるような作像プロセス部を立ち下げたときと変わらなくなる。すなわち、用紙の搬送経路が比較的長い装置においては、特許文献1又は特許文献2に記載されているように作像プロセス部についての立ち下げ遅延を行うだけでは、効果がない場合がある。むしろ、作像プロセス部が余分に動作することになり、かえって作像プロセス部の寿命に悪影響が及ぶ可能性もある。
なお、このような問題に対して、用紙の搬送経路が長い分だけ用紙の搬送速度を速くすることができれば、生産性を維持することは可能である。しかしながら、このように搬送速度を速くするのは困難が伴う。搬送速度は、電力、製造コスト、静音性など、種々の制約がある中でしか、高速化させることができないものである。すなわち、搬送速度を速くしようとすると、モータなどの機構部品のコストが上昇する。また、速度が上がった分の定着性能を維持するために、定着器のヒータ容量を大きくすることが必要である。ヒータ容量を大きくすると、必要な電力容量が、画像形成装置の設定場所において1つの電源プラグソケットから得られる電力の容量を超えてしまうことがある。また、オフィス環境では、静音化の要求が強いところ、搬送速度と静音性とを両立させる必要があるという別の問題も生じる。
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、長寿命であって、画像が形成される用紙の搬送経路が長くても高い生産性を維持できる画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、画像形成装置は、用紙を搬送する用紙搬送部と、トナー像を作像して、用紙搬送部により搬送された用紙にトナー像を転写する作像プロセス部と、プリントデータを画像データに変換してプリント指示を行い、装置各部を制御してプリント指示に応じたプリント動作を実行させる制御部とを備え、制御部は、処理するプリントデータの有無を判断する判断手段と、判断手段によりプリントデータが存在すると判断されたとき、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する生成手段と、プリントデータの画像データへの変換が終了してプリント指示を行えるようになるまでのプリント指示可能時間を算出する第1算出手段と、生成手段により生成されたプリントモード情報に基づいて、用紙の給紙口から、作像プロセス部によるトナー像の転写位置まで、用紙搬送部が用紙を搬送するのに要する用紙搬送時間を算出する第2算出手段と、生成手段により生成されたプリントモード情報に基づいて、作像プロセス部の立ち下げ処理を行ってから立ち上げ処理を行って作像プロセス部を作像可能状態にするまでに要する再立ち上げ時間を算出する第3算出手段と、作像プロセス部でトナー像を生成し、そのトナー像を転写位置まで搬送するのに要する作像時間を算出する第4算出手段と、第1算出手段により算出されたプリント指示可能時間と、第2算出手段により算出された用紙搬送時間と、第3算出手段により算出された再立ち上げ時間と、第4算出手段により算出された作像時間とを用いて比較処理を行う比較手段と、比較手段の比較処理の結果に応じて、用紙搬送部により最後に搬送された用紙にトナー像が転写された後の作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否か判断する遅延判断手段とを備える。
好ましくは、比較手段は、再立ち上げ時間と作像時間とを合計した合算時間よりもプリント指示可能時間の方が短いとき、合算時間と用紙搬送時間とを比較し、遅延判断手段は、比較手段による合算時間と用紙搬送時間との比較結果に応じて、作像プロセス部の立ち上げ処理の開始を遅延させるか否かを判断する。
好ましくは、遅延判断手段は、比較手段により合算時間より用紙搬送時間の方が長いと判断されたとき、作像プロセス部の立ち上げ処理の開始を遅延させないと判断し、比較手段により合算時間より用紙搬送時間の方が長いと判断されなかったとき、作像プロセス部の立ち上げ処理の開始を遅延させると判断する。
好ましくは、画像形成装置は、複数の給紙口のうち所定の給紙口から用紙が搬送される場合において、その用紙を、作像プロセス部によりトナー像が転写されるタイミングにちょうど間に合うタイミングよりも早いタイミングで、作像プロセス部によりトナー像が転写される位置に近い所定の位置まで事前給紙を行う事前給紙手段をさらに備え、比較手段は、さらに、用紙搬送時間と作像時間とを比較し、事前給紙手段は、比較手段により用紙搬送時間の方が作像時間よりも長いと判断されたとき、事前給紙を行う。
好ましくは、プリントモード情報には、少なくとも、カラー印字かモノクロ印字かを示すカラーモード情報と、用紙の給紙口を示す給紙口情報と、プリント動作のシステム速度を示すシステム速度情報と、用紙のサイズを示す用紙サイズ情報とが含まれる。
好ましくは、遅延判定手段は、用紙搬送部による作像前の用紙の搬送が完了する所定位置から作像プロセス部による処理が完了する所定位置までの区間に、作像プロセス部により作像が行われる用紙が存在している場合において、次の用紙についての新たなプリント指示を受信していないとき、次の用紙のプリントの有無を示す情報と、次の用紙についてのプリント指示可能時間の有無とに基づいて、作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かを判断する。
好ましくは、制御部は、プリントデータを取得したとき、そのプリントデータを画像データに変換してプリント指示を行うより前に、次の用紙のプリントがあることを示す情報の生成と、次の用紙についてのプリント指示可能時間の算出とを行う。
好ましくは、画像形成装置は、複数の給紙口のうち用紙搬送時間が作像時間よりも長くなる給紙口がプリントモード情報で指定されたとき、少なくともプリントモード情報において指定された用紙サイズと紙種とのいずれかに適合する用紙に対応する給紙口であってトナー像の転写位置に近い位置の給紙口があれば、その給紙口から用紙を搬送するように給紙口を変更する給紙口変更手段をさらに備え、遅延判定手段は、給紙口変更手段により給紙口の変更が行われたとき、変更後の給紙口に応じて、作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かを判断する。
好ましくは、画像形成装置は、用紙搬送部と作像プロセス部とを含みプリント指示に基づいてプリント動作を実行するプリントエンジン部を有し、プリントエンジン部は、制御部のうち、第2算出手段、第3算出手段、第4算出手段、比較手段、及び遅延判断手段を含み、プリントエンジン部は、第1算出手段により算出されたプリント指示可能時間と生成手段により生成されたプリントモード情報とを受信し、第2算出手段、第3算出手段、第4算出手段、比較手段、及び遅延判断手段を利用して作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かを制御する。
この発明の他の局面に従うと、用紙を搬送する用紙搬送部と、トナー像を作像して、用紙搬送部により搬送された用紙にトナー像を転写する作像プロセス部と、プリントデータを画像データに変換してプリント指示を行い、装置各部を制御してプリント指示に応じたプリント動作を実行させる制御部とを備える画像形成装置の制御方法は、処理するプリントデータの有無を判断する判断ステップと、判断ステップによりプリントデータが存在すると判断されたとき、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する生成ステップと、プリントデータの画像データへの変換が終了してプリント指示を行えるようになるまでのプリント指示可能時間を算出する第1算出ステップと、生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、用紙の給紙口から、作像プロセス部によるトナー像の転写位置まで、用紙搬送部が用紙を搬送するのに要する用紙搬送時間を算出する第2算出ステップと、生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、作像プロセス部の立ち下げ処理を行ってから立ち上げ処理を行って作像プロセス部を作像可能状態にするまでに要する再立ち上げ時間を算出する第3算出ステップと、作像プロセス部でトナー像を生成し、そのトナー像を転写位置まで搬送するのに要する作像時間を算出する第4算出ステップと、第1算出ステップにより算出されたプリント指示可能時間と、第2算出ステップにより算出された用紙搬送時間と、第3算出ステップにより算出された再立ち上げ時間と、第4算出ステップにより算出された作像時間とを用いて比較処理を行う比較ステップと、比較ステップの比較処理の結果に応じて、用紙搬送部により最後に搬送された用紙にトナー像が転写された後の作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否か判断する遅延判断ステップとを備える。
この発明のさらに他の局面に従うと、用紙を搬送する用紙搬送部と、トナー像を作像して、用紙搬送部により搬送された用紙にトナー像を転写する作像プロセス部と、プリントデータを画像データに変換してプリント指示を行い、装置各部を制御してプリント指示に応じたプリント動作を実行させる制御部とを備える画像形成装置の制御プログラムは、処理するプリントデータの有無を判断する判断ステップと、判断ステップによりプリントデータが存在すると判断されたとき、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する生成ステップと、プリントデータの画像データへの変換が終了してプリント指示を行えるようになるまでのプリント指示可能時間を算出する第1算出ステップと、生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、用紙の給紙口から、作像プロセス部によるトナー像の転写位置まで、用紙搬送部が用紙を搬送するのに要する用紙搬送時間を算出する第2算出ステップと、生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、作像プロセス部の立ち下げ処理を行ってから立ち上げ処理を行って作像プロセス部を作像可能状態にするまでに要する再立ち上げ時間を算出する第3算出ステップと、作像プロセス部でトナー像を生成し、そのトナー像を転写位置まで搬送するのに要する作像時間を算出する第4算出ステップと、第1算出ステップにより算出されたプリント指示可能時間と、第2算出ステップにより算出された用紙搬送時間と、第3算出ステップにより算出された再立ち上げ時間と、第4算出ステップにより算出された作像時間とを用いて比較処理を行う比較ステップと、比較ステップの比較処理の結果に応じて、用紙搬送部により最後に搬送された用紙にトナー像が転写された後の作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否か判断する遅延判断ステップとをコンピュータに実行させる。
これらの発明に従うと、プリント指示可能時間と、用紙搬送時間と、再立ち上げ時間と、作像時間との比較処理の結果に応じて、用紙搬送部により最後に搬送された用紙にトナー像が転写された後の作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否かが判断される。したがって、長寿命であって、画像が形成される用紙の搬送経路が長くても高い生産性を維持できる画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することができる。
本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置を示す側面図である。 画像形成装置の構成を示すブロック図である。 プリントモード情報について説明する図である。 エンジン制御部の処理を示すフローチャートである。 本実施の形態において立ち下げ遅延を行った場合のプリントシーケンスの一例を示す動作線図である。 事前給紙に関する制御を行う場合の、エンジン制御部の処理を示すフローチャートである。 本実施の形態におけるプリントシーケンスの一具体例を示す動作線図である。 従来の画像形成装置において立ち下げ遅延をしない場合のプリントシーケンスを示す動作線図である。 従来の画像形成装置において作像プロセス部の処理を考慮して立ち下げ遅延を行った場合のプリントシーケンスを示す動作線図である。
以下、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置について説明する。
画像形成装置は、スキャナ機能、複写機能、プリンタとしての機能、ファクシミリ機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)である。スキャナ機能は、セットされた原稿の画像を読み取ってそれをHDD(Hard Disk Drive)等に蓄積する機能である。複写機能は、さらにそれを用紙等に印刷(プリント)する機能である。プリンタとしての機能は、PC等の外部端末から印刷指示を受けると、その指示に基づいて、用紙に印刷を行う機能である。ファクシミリ機能は、外部のファクシミリ装置等からファクシミリデータを受信してそれをHDD等に蓄積する機能である。データ通信機能は、接続された外部機器との間でデータを送受信する機能である。サーバ機能は、複数のユーザでHDD等に記憶したデータなどを共有可能にする機能である。
画像形成装置は、用紙を搬送する用紙搬送部と、トナー像を作像して、用紙搬送部により搬送された用紙にトナー像を転写する作像プロセス部とを有している。画像形成装置において、プリンタとしての機能は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、画像形成装置の制御部は、例えば外部機器から送られたプリントデータ(プリント情報)を画像データに変換(展開)してプリント指示を行う。そして、用紙搬送部や作像プロセス部など、装置各部を制御して、プリント指示に応じたプリント動作を実行させる。
本実施の形態において、画像形成装置は、大容量給紙装置を有しており、大容量給紙装置から作像プロセス部までの用紙の搬送経路長が比較的長くなっている。連続してプリント動作が行われるとき、制御部は、用紙を給紙する給紙口の位置に応じて、用紙搬送に要する時間を考慮し、作像プロセス部の後処理の遅延を行うか否かを切り替える。これにより、システム速度が例えば60ppmといったオフィス用途の装置において、プリントデータが画像データに展開されるまで待つために作像プロセス部を立ち下げるときの制御速度を変更することなく、装置の寿命を劣化させずに、プリント動作の生産性を向上させることができる。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置を示す側面図である。
図1を参照して、画像形成装置1は、大まかに、画像形成装置本体5と、大容量給紙装置100とを備えている。画像形成装置本体5は、画像形成部(プリントエンジン部)10と、画像読取部80とを有している。画像形成装置本体5には、制御部8が設けられている。
制御部8は、本体制御部50及びエンジン制御部10aなどで構成されている。本体制御部50は、画像形成装置本体5の各部の動作を制御する。本体制御部50のより具体的な構成については後述する。エンジン制御部10aは、画像形成部10に含まれており、本体制御部50の制御に基づき、画像形成部10の制御を行う。
画像形成部10は、用紙を画像形成装置本体5の内部で搬送しながら、その用紙上に画像を形成する。画像形成部10は、例えば、電子写真方式により画像の形成を行う。画像形成部10により画像が形成された用紙は、排出ローラなどの用紙搬送ローラにより、画像形成装置本体5から排紙トレイ(図示せず)に向けて送出される。
画像読取部80は、画像読取部80の所定の位置に配置された原稿を撮像装置などにより読み取り、画像データとして出力する。画像読取部80は、例えば、ADF(Auto Document Feeder)などで原稿を搬送しながらその原稿を読み取り可能である。また、画像読取部80は、画像形成装置本体5の上面に設けられた原稿台上に載置された原稿を撮像装置で走査し、その原稿を読み取り可能である。
画像形成部10は、大まかに、3つの内部給紙カセット11,12,13(後述の外部用紙カセット101,102,103と区別せずに給紙カセットと総称することがある。)と、用紙搬送部15と、作像プロセス部20と、定着部30とを有している。画像形成部10は、本体制御部50の制御に基づいて駆動される。より具体的には、画像形成部10は、本体制御部50の制御に基づいて制御動作を行うエンジン制御部10aにより駆動される。エンジン制御部10aは、所定の制御プログラム10b(図2に示す。)に基づいて動作する。
内部給紙カセット11,12,13は、それぞれ、給紙口11a,12a,13aを備えている。内部給紙カセット11,12,13には、それぞれ、サイズや紙質(紙厚や表面仕上げなど)が他の給紙カセットとは異なる用紙や、他の給紙カセットと同じ用紙が収容されている。各内部給紙カセット11,12,13の用紙は、用紙搬送部15により、給紙口11a,12a,13aから給紙され、作像プロセス部20に向けて搬送される。
用紙搬送部15には、画像形成装置本体5側の本体搬送部15a(図2に示す)と大容量給紙装置100側の給紙装置搬送部15b(図2に示す)とが含まれる。用紙搬送部15は、例えば駆動モータによって駆動される種々の搬送ローラを有している。用紙搬送部15は、用紙を、内部給紙カセット11,12,13又は大容量給紙装置100から給紙する。大容量給紙装置100からの用紙は、水平搬送経路16を経由して、画像形成装置本体5の内部で搬送される。また、用紙搬送部15は、給紙した用紙を、作像プロセス部20の方へ搬送する。用紙搬送部15により搬送された用紙は、作像プロセス部20の手前に設けられたタイミングローラ(レジストローラ)18でいったん停止した後、タイミングローラ18により画像との同期をとって、作像プロセス部20に搬送される。
作像プロセス部20は、例えば、電子写真方式により、用紙に画像を形成する。作像プロセス部20は、例えば4つの作像ユニット22(22Y,22M,22C,22K)と、中間転写ベルト23と、転写ローラ24とを有している。4つの作像ユニット22Y,22M,22C,22Kは、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応し、各色のトナー像(静電潜像)を中間転写ベルト23に形成する。4つの作像ユニット22は、中間転写ベルト23に沿うように並んで設けられている。各作像ユニット22は、例えば、感光体、帯電器、現像カートリッジなどで構成されている。作像プロセス部20は、プリントすべき画像データに従って、4つの作像ユニット22からYMCK各色のトナー像を中間転写ベルト23上に転写することで、中間転写ベルト23上にカラー画像を作像する。作像プロセス部20は、転写ローラ24に転写電圧を印加しながら、中間転写ベルト23と転写ローラ24とで用紙を挟みながら用紙を搬送する。これにより、中間転写ベルト23上に作像されたトナー像が、用紙上に転写される(2次転写位置における2次転写)。このようにしてトナー像が作像された用紙は、定着部30に送られる。なお、作像プロセス部20は、プリントすべき画像データに応じて、作像ユニット22Kのみを用いて、モノクロ(B/W)画像を作像するようにしてもよい。また、作像プロセス部20は、作像ユニットを1つのみ有し、単色の画像のみを形成可能であってもよい。
定着部30は、例えば、加熱ローラ(ベルト)部と、加圧ローラとを有している。定着部30は、加熱ローラ部と加圧ローラとのそれぞれの表面温度をサーミスタにて検知し、温調制御を行う。トナー像が形成された用紙は、定着部30に搬送されると、2つのローラで挟まれて加熱しながら加圧される。これにより、用紙にトナー像が定着し、用紙に画像が形成される。画像が形成された用紙は、このような定着部30の定着位置から、搬送ローラによって搬送され、装置外に排出される。
なお、本実施の形態において、用紙搬送部15には、用紙を反転させるための用紙反転機構19が設けられている。両面印刷を行う場合には、片面に画像が形成された用紙を、用紙反転機構19を通して反転することで、その用紙の裏面に画像形成を行うことができる。これにより、用紙の両面に画像形成を行うことができる。
大容量給紙装置100には、3つの外部給紙カセット101,102,103が設けられている。各外部給紙カセット101,102,103には、内部給紙カセット11,12,13と同様に用紙が収容されている。各外部給紙カセット101,102,103に収容されている用紙は、用紙搬送部15により、それぞれの給紙口101a,102a,103aから給紙され、水平搬送経路16を経由して作像プロセス部20に搬送される。
ここで、本実施の形態において、用紙搬送部15は、所定の場合に、いくつかの事前給紙位置(プレ給紙位置)まで事前給紙を行う。事前給紙が行われることによって、用紙に連続して画像形成を行う場合に、用紙の搬送にかかる時間を短くすることができ、画像形成装置1の生産性を向上させることができる。そのため、事前給紙は、複数の給紙口11a〜13a,101a〜103aのうち、比較的用紙の搬送経路が長くなる所定の給紙口13a,101a〜103aから用紙が搬送される場合において行われる。
事前給紙は、作像プロセス部20によりトナー像が転写されるタイミングにちょうど間に合うタイミングよりも、早いタイミングで用紙を給紙して行われる。事前給紙が行われると、用紙は、作像プロセス部20によりトナー像が転写される2次転写位置(すなわち転写ローラ24の位置)に近い、所定の事前給紙位置201〜204まで搬送される。事前給紙が行われて用紙が事前給紙位置201〜204に位置しているとき、その用紙は次の場合に、さらに搬送される。すなわち、その先の作像プロセス部20手前のタイミングローラ18まで搬送可能になったときや、より作像プロセス部20に近い別の事前給紙位置まで搬送可能になったときには、用紙が搬送可能な位置まで、事前給紙位置201〜204から搬送される。
本実施の形態において、事前給紙位置201は、給紙カセット13からの用紙の搬送経路の途中であって、給紙カセット12からの用紙の搬送経路に合流する手前の位置に設けられている。事前給紙位置202は、水平搬送経路16のうち、画像形成装置本体5の用紙搬送路15に合流する地点近くに設けられている。事前給紙位置203は、水平搬送経路16のうち、画像形成装置本体5における大容量給紙装置100からの用紙の流入口近くに設けられている。事前給紙位置204は、給紙カセット101からの用紙の搬送経路であって、給紙カセット102から用紙の搬送経路に合流する手前の位置に設けられている。
換言すると、給紙口13aから用紙が給紙される場合において、事前給紙が行われるときに、事前給紙位置201まで用紙が事前給紙されることがある。給紙口102a,103aから用紙が給紙される場合において、事前給紙が行われるときに、事前給紙位置202,203まで用紙が事前給紙されることがある。給紙口101aから用紙が給紙される場合において、事前給紙が行われるときに、事前給紙位置202,203,204まで用紙が事前給紙されることがある。
図2は、画像形成装置1の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、画像形成装置本体5は、さらに、操作部71と、給紙装置接続部60とを有している。
本体制御部50は、CPU51と、ROM53と、RAM55と、HDD57と、ネットワーク制御部59とを有している。本体制御部50は、操作部71、給紙装置接続部60、画像形成部10、及び画像読取部80などとともにシステムバスに接続されている。これにより、本体制御部50と画像形成装置本体5の各部とが、信号を送受可能に接続されている。
HDD57は、ネットワーク制御部59を介して外部から送られたジョブのデータや、画像読取部80で読み取った画像データなどを記憶する。また、HDD57は、画像形成装置本体5の設定情報や、画像形成装置本体5の種々の動作を行うための制御プログラム57aなどを記憶する。HDD57は、1つのクライアントPC又は複数のクライアントPCなどから送信された複数のジョブを記憶可能である。
ネットワーク制御部59は、例えば、NIC(Network Interface Card)などのハードウェア部と、所定の通信プロトコルで通信を行うソフトウェア部とが組み合わされて構成されている。ネットワーク制御部59は、画像形成装置本体5をLANなどの外部ネットワークに接続する。これにより、画像形成装置本体5は、外部ネットワークに接続されているクライアントPCなどの外部装置と通信可能になる。画像形成装置本体5は、外部ネットワークを介して、印刷ジョブを受信したり、画像読取部80で読み取った画像データを送信したりできる。なお、ネットワーク制御部59は、無線通信により外部ネットワークに接続可能に構成されていてもよい。また、ネットワーク制御部59は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェイスであってもよい。この場合、ネットワーク制御部59は、通信ケーブルを介して接続された外部装置と画像形成装置本体5とを通信可能にする。
CPU51は、ROM53、RAM55、又はHDD57などに記憶された制御プログラム57aなどを実行することにより、画像形成装置本体5の種々の動作を制御する。CPU51は、操作部71から操作信号が送られたり、外部のPCなどから操作コマンドが送信されたりすると、それらに応じて所定の制御プログラム57aを実行する。これにより、ユーザによる操作部71の操作などに応じて、画像形成装置本体5の所定の機能が実行される。
ROM53は、例えばフラッシュROM(Flash Memory)である。ROM53には、画像形成装置本体5の動作を行うために用いられるデータが記憶されている。ROM53には、HDD57と同様に、種々の制御プログラムや、画像形成装置1の機能設定データなどが記憶されていてもよい。CPU51は、所定の処理を行うことにより、ROM53からのデータの読み込みや、ROM53へのデータの書き込みを行う。なお、ROM53は、書換え不可能なものであってもよい。
RAM55は、CPU51のメインメモリである。RAM55は、CPU51が制御プログラム57aを実行するときに必要なデータを記憶するのに用いられる。
操作部71は、画像形成装置本体5の筐体に、ユーザにより操作可能に配置されている。操作部71には、ユーザにより押下操作可能な複数の操作ボタンなどや表示パネル73が配置されている。表示パネル73は、例えば、タッチパネルを備えたLCD(Liquid Crystal Display)である。表示パネル73は、ユーザに案内画面を表示したり、操作ボタンを表示してユーザからのタッチ操作を受け付けたりする。表示パネル73は、CPU51により制御されて表示を行う。操作部71は、操作ボタンや表示パネル73がユーザにより操作されると、その操作に応じた操作信号又は所定のコマンドをCPU51に送信する。すなわち、ユーザは、操作部71に操作を行うことにより、画像形成装置1に種々の動作を実行させることができる。本体制御部50は、操作部71を介して、ユーザの操作入力を受け付け可能である。
給紙装置接続部60は、例えば、ケーブルやコネクタなどを介して、大容量給紙装置100に設けられている接続部160に接続可能に設けられている。給紙装置接続部60は、ハードウェア部と、大容量給紙装置100と所定の通信プロトコルで通信を行うためのソフトウェア部とが組み合わされて構成されている。給紙装置接続部60が接続部160に接続されることにより、画像形成装置本体5は、大容量給紙装置100と連動して、1つの画像形成装置1として動作可能になる。
大容量給紙装置100は、用紙搬送部15の一部である給紙装置搬送部15bのほか、接続部160と、制御部150とを有する。
制御部150は、CPUや、ROMや、RAMなどを有している。制御部150と、接続部160と、給紙装置搬送部15bとは、共にシステムバスに接続され、互いに通信可能である。制御部150は、CPUがROMなどに記憶された制御プログラムなどを実行することにより、大容量給紙装置100の種々の動作を制御する。また制御部150は、本体制御部50と通信し、本体制御部50の制御に基づいて動作する。
接続部160は、画像形成装置本体5の給紙装置接続部60に接続可能である。接続部160は、給紙装置接続部60に接続するために用いられるケーブルやコネクタなどを接続可能なハードウェア部と、画像形成装置本体5と所定の通信プロトコルで通信を行うためのソフトウェア部とが組み合わされて構成されている。
なお、制御部150は、画像形成装置本体5の操作部71などで入力された指示や画像形成装置本体5に接続された外部機器から送られた指示などに基づいて動作可能である。また、大容量給紙装置100は、ユーザにより操作可能な操作パネルを有し、その操作パネルに入力された指示に基づいて動作可能であってもよい。
プリント動作は、次のように本体制御部50とエンジン制御部10aとにより制御が行われることで実行される。このとき、本体制御部50は、CPU51が制御プログラム57aを実行することによりプリントコントローラ部として機能する。また、エンジン制御部10aは、制御プログラム10bに基づいて、本体制御部50の制御に応じて制御動作を行う。すなわち、制御部8の制御に基づいて、プリント動作の制御が行われる。ここで、制御プログラム57a,10bは互いに関連するものであり、ひとまとまりのプログラムとして取り扱われるものであってもよい。
本体制御部50は、処理するプリントデータの有無を判断し、プリントデータがある場合(プリントデータを取得した場合)には、プリントデータを画像データに変換(展開)する処理を行い、プリント指示を出力する。ここで、本体制御部50は、プリントデータの変換やプリント指示の出力を行うよりも前に、次の処理を行う。すなわち、本体制御部50は、プリントデータに基づいて、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する。また、本体制御部50は、プリント指示可能時間を算出する。プリント指示可能時間は、プリントデータの画像データへの変換が終了してプリント指示を行えるようになるまでにかかる時間である。算出されたプリント指示可能時間の情報や、プリントモード情報は、次の用紙のプリントがあることを示すプリント情報として、エンジン制御部10aに送られる。
本体制御部50は、その後、プリントデータの変換が終了すると、プリント指示を行う。画像形成部10は、プリント指示に基づいてエンジン制御部10aが動作することで、プリント処理を行い、用紙を出力することができる。このとき、エンジン制御部10aは、本体制御部50で生成されて送られたプリントモード情報に基づいて、プリント処理が行われる。
図3は、プリントモード情報について説明する図である。
本実施の形態において、プリントモード情報には、少なくとも、カラーモード情報、給紙口情報、システム速度情報、及び用紙サイズ情報が含まれる。プリントモード情報は、後述の作像時間、用紙搬送時間、作像プロセス再立ち上げ時間などを求める用途に使用される。それぞれの説明及び用途は、次の通りである。
すなわち、図3に示されるように、カラーモード情報は、カラー印字かモノクロ印字かを示す情報である。カラーモード情報は、作像時間の算出に使用される。
給紙口情報は、用紙の給紙口を示す情報、すなわち給紙元となる給紙カセット11〜13,101〜103を示す情報である。給紙口情報は、用紙搬送時間の算出に使用される。
システム速度情報は、プリント動作時のシステム速度、すなわち用紙搬送部15で用紙を搬送する速度や、作像プロセス部20で作像を行う速度などを示す情報である。システム速度情報は、作像時間、用紙搬送時間、作像プロセス再立ち上げ時間の算出に使用される。
用紙サイズ情報は、プリントする用紙のサイズを示す情報である。用紙サイズ情報は、用紙搬送時間の算出、特に用紙後端の搬送タイミングを算出するのに用いられる。
ここで、本体制御部50からプリント指示可能時間Tp及びプリントモード情報がエンジン制御部10aに送られると、エンジン制御部10aは、プリントモード情報に基づいて、作像時間Td、用紙搬送時間Tfd、及び作像プロセス再立ち上げ時間Trを算出する。
作像時間Tdは、作像プロセス部20でトナー像を生成し、そのトナー像を用紙に転写する2次転写位置まで搬送するのに要する時間である。
用紙搬送時間Tfdは、用紙の給紙口11a〜13a,101a〜103aから、作像プロセス部20によりトナー像を用紙に転写する2次転写位置まで、用紙搬送部15が用紙を搬送するのに要する時間である。
作像プロセス再立ち上げ時間Tr(単に再立ち上げ時間Trということがある)は、作像プロセス部20を立ち下げる立ち下げ処理を行ってから、再び作像プロセス部20を立ち上げる立ち上げ処理を行って、作像プロセス部20を作像可能状態にするまでに要する時間である。
作像時間Tdは、カラーモード情報と、システム速度情報とに基づいて、所定の設計値を利用することで、算出することができる。例えば、カラー画像は、タンデム型の画像形成装置であれば、Y、M、C、Kと順にシステム速度に合わせて帯電、露光、現像、転写が行われ、中間転写ベルト23の画像が作像される。そのため、装置の寸法と、システム速度とによって、一様に、作像時間Tdが定まる。
また、再立ち上げ時間Trも、カラーモード情報と、システム速度情報とに基づいて、所定の設計値を利用することで、算出することができる。例えば、カラーモードでプリントする際、システム速度が100mm/sであるならば、3秒で立ち上げ、4秒で立ち下げ、というように算出できる。これにより、再立ち上げ時間Trを把握することができる。
用紙搬送時間Tfdは、どの給紙口11a〜13a,101a〜103aから、どれくらいの速度で給紙するかで決まる。すなわち、画像形成装置1の寸法は予め決まっているので、給紙口情報と、システム速度情報と、用紙サイズ情報とが得られれば、一様に、用紙搬送時間Tfdが定まる。
このようにして用紙搬送時間Tfdと、再立ち上げ時間Trと、作像時間Tdとの算出を行うと、エンジン制御部10aは、プリント指示可能時間Tpと、用紙搬送時間Tfdと、再立ち上げ時間Trと、作像時間Tdとを用いて、所定の比較処理を行う。そして、エンジン制御部10aは、その比較処理の結果に応じて、作像プロセス部20の立ち下げ処理について遅延させるか否か、判断を行う。この判断に応じて、エンジン制御部10aは、用紙搬送部15により最後に搬送された用紙にトナー像が転写された後、作像プロセス部20の立ち下げ処理の開始を遅延させる制御を行うか、立ち下げ処理を開始させる制御を行う。
図4は、エンジン制御部10aの処理を示すフローチャートである。
図4を参照して、エンジン制御部10aが行う、上述のような比較処理及びその結果に応じた判断について説明する。
ステップS101において、エンジン制御部10aは、用紙が立ち下げ開始遅延判断区間内に存在するか否かを判断する。区間内に存在すれば、以降の処理に進む。換言すると、用紙が、用紙搬送部15の立ち下げ開始位置を超えたら、以降の処理に進む。
ステップS102において、エンジン制御部10aは、再立ち上げ時間Trと作像時間Tdとを合計した合算時間(Tr+Td)と、プリント指示可能時間Tpとを比較する。プリント指示可能時間Tpの方が長いとき、すなわちプリントが長い時間遅れることとき、ステップS104の処理に進む。合算時間(Tr+Td)とプリント指示可能時間Tpとが同じか合算時間(Tr+Td)の方が長いとき、ステップS103の処理に進む。
ステップS103において、エンジン制御部10aは、合算時間(Tr+Td)と用紙搬送時間Tfdとを比較する。
ステップS103において合算時間(Tr+Td)より用紙搬送時間Tfdの方が長いと判断されたとき、又はステップS102でプリント指示可能時間Tpの方が長いと判断されたとき、ステップS104において、エンジン制御部10aは、作像プロセス部20の立ち下げ処理の開始を遅延させないと判断する。これにより、立ち下げ遅延が行われず、作像プロセス部20の立ち下げ処理が行われる。
他方、ステップS103において合算時間(Tr+Td)より用紙搬送時間Tfdの方が長いと判断されなかったとき、ステップS105において、エンジン制御部10aは、作像プロセス部20の立ち上げ処理の開始を遅延させると判断する。これにより、エンジン制御部10aは、作像プロセス部20の立ち下げ遅延処理を行う。
このように、エンジン制御部10aが用紙搬送時間Tfdを考慮に入れた制御を行うことで、例えば次のように連続プリント時の動作が行われる。これにより、従来の課題を解決することができる。
図5は、本実施の形態において立ち下げ遅延を行った場合のプリントシーケンスの一例を示す動作線図である。
本実施の形態において、いずれの給紙カセット11〜13,101〜103から用紙を搬送する場合も、2次転写位置からの距離が、作像位置(作像を開始する位置)よりも給紙位置(給紙を開始する位置)の方が遠くなる。用紙は、給紙位置から、事前給紙位置(プレ給紙位置)、タイミングローラ18、2次転写位置(転写ローラ24がある位置)、プロセス立ち下げ遅延判定位置(2次転写位置に用紙の後端があるときの用紙前端の位置)、定着位置、及び排出位置を順に通過する。
図5を参照して、プリント指示(印字指示)が1枚ごとにP1,P2,P3と行われた後、P4のプリント指示が遅れた場合を想定する。このとき、P1,P2,P3とプリント指示が行われるたび(プリント情報がエンジン制御部10aに送られるたび)に、用紙の給紙及び搬送が開始される。用紙の搬送が始まると、図において実線で示される軌跡で、用紙先端の位置が更新される。用紙は、タイミングローラ18に先端が到達したときに、スキュー補正のためにいったん停止する。
図5において、作像された画像の軌跡は破線で示されている。用紙の搬送は、2次転写位置において作像された画像の位置と用紙の位置とが合致するように、作像プロセス部20の動作と同期したタイミングで、再開される。これにより、中間転写ベルト23上に作像された画像は、2次転写位置で用紙に転写される。
ここで、P4すなわち4枚目の用紙についてのプリント指示が、図に示されるように、通常よりも遅れた場合を想定する。このとき、P3のプリント指示に基づいてプリントが行われている用紙がタイミングローラ18に到達したとき、すなわち用紙搬送部15による搬送が完了したとき、立ち下げ遅延判断区間が始まる。立ち下げ遅延判断区間は、用紙の先端が、プロセス立ち下げ遅延判定位置に到達するまでの間、継続する。すなわち、立ち下げ遅延判断区間は、用紙搬送部15による作像前の用紙の搬送が完了する所定の位置から、作像プロセス部20による処理が完了する所定位置までの区間である。
ここで、立ち下げ遅延判断区間の始点は、給紙立ち下げ開始位置である。すなわち、プリント指示がないまま、先行する用紙が立ち下げ遅延判断区間となる位置に入ったとき、給紙はいったん立ち下げられる。
ここで、プリント指示P3があった後、それに対応して作像プロセス部20により作像が行われる用紙が立ち下げ遅延判断区間に入り、その区間に存在している場合において、次の用紙についての新たなプリント指示P4が受信されていない状態となる。このとき、その次の用紙についてのプリントの有無を示すプリント情報と、次の用紙についてのプリント指示可能時間Tpとに基づいて、作像プロセス部20の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かが判断される(図4のステップS101)。
すなわち、図5に示されるように、次の用紙についてのプリント情報(P4のプリント情報)が、用紙が立ち下げ遅延判断区間に存在している状態でエンジン制御部10aに送られた場合を想定する。このとき、エンジン制御部10aは、本体制御部50で算出されたプリント指示可能時間Tpと、P4についてのプリントモード情報と、P4があることを示す情報とを合わせて取得する。これに基づき、エンジン制御部10aは、作像時間Td、用紙搬送時間Tfd、再立ち上げ時間Trを算出し、上述のように比較処理を行う。
図5に示される例では、比較的、プリント指示可能時間Tpが短いものの、用紙搬送時間Tfdが合算時間(Tr+Td)よりも小さいため、作像プロセス部20の立ち下げ処理の遅延を行うように制御が行われている。次の用紙の搬送は、P4のプリント情報が送られたときに給紙を再度立ち上げてから行われる。その後、P4のプリント指示が行われると、作像が開始される。これにより、作像プロセス部20を立ち下げることなく、比較的速やかにプリント動作を行うことができる。
なお、図5に示されるように、P2のプリント指示はP1についての給紙が開始されてすぐに行われ、それに応じて、P2についての給紙が開始される。同様に、P3のプリント指示はP2についての給紙が開始されてすぐに行われ、それに応じて、P3についての給紙が開始される。このような場合に、先行する用紙との間隔が狭くなりすぎることなく、かつ、速やかに次の用紙のプリントを行えるようにするため、用紙搬送時間Tfdと作像時間Tdとの関係に基づいて、事前給紙が行われる。
すなわち、図5に示される例において、各用紙は、プリント情報がエンジン制御部10aに送られた後で(すなわち、P1〜P3については、プリント指示が行われた後と略同じタイミングで)速やかに給紙され、少なくとも事前給紙位置までは搬送される。その後、例えばP1のように、先行する用紙に妨げられない場合は、用紙はそのままタイミングローラ18まで搬送される(結果的に、事前給紙ではなくなる)。他方、例えばP2,P3のように、先行する用紙があるときには、先行する用紙がタイミングローラ18から先へ搬送されるまで、事前給紙位置に留め置かれる。そうすると、P2,P3については、作像プロセス部20によりトナー像が転写されるタイミングにちょうど間に合うタイミングよりも早いタイミングで、事前給紙されたことになる。
P4のように、先行する用紙がなくても、プリント指示が行われておらず作像ができない場合には、事前給紙位置まで用紙が搬送された後、作像のタイミングが整うまで、いったん停止する。このとき、例えば、プリント指示可能時間Tpに基づいて、作像可能となるタイミングに合わせて、用紙の搬送が再開される。なお、このとき、プリント指示が行われた後で、事前給紙位置から用紙の搬送を再開するようにしてもよい。
図6は、事前給紙に関する制御を行う場合の、エンジン制御部10aの処理を示すフローチャートである。
図6において、ステップS201〜ステップS205の処理は、上述のステップS101〜ステップS105の処理と同様に行われる。
ステップS206において、事前給紙を行うか否かが、エンジン制御部10aにより判断される。すなわち、エンジン制御部10aは、用紙搬送時間Tfdと作像時間Tdとを比較する。
ステップS206で用紙搬送時間Tfdの方が作像時間Tdよりも長いと判断されたとき、ステップS207において、エンジン制御部10aは、事前給紙を行うと判断する。これにより、用紙は、上述の図5に示されるように、事前給紙される。このような条件を満たすのは、例えば画像形成装置1においては、例えば給紙カセット13,101〜103から給紙が行われる場合である。したがって、指定された給紙カセットに応じて、事前給紙が実行されたりされなかったりする。
他方、ステップS206で、用紙搬送時間Tfdは作像時間Tdよりも長くないと判断されたとき、ステップS208において、エンジン制御部10aは、事前給紙を行わないと判断する。すなわち、この場合、用紙は、作像が開始されてから給紙されれば2次転写に十分間に合うので、事前給紙を行う必要がない。
このように、用紙搬送時間Tfdと作像時間Tdとの関係に応じて事前給紙が行われるので、給紙位置が遠い場合においても、用紙搬送時間Tfdが長くなることによる生産性の低下を最小限に抑えることが可能になる。
なお、用紙搬送時間Tfdと作像時間Tdとを比較した結果、用紙搬送時間Tfdが作像時間Tdよりも長くなる場合において、所定の条件が満たされるときには、制御部8は、速やかにプリントが行われるように、給紙口を、プリントモード情報により指定された給紙口から別の給紙口に変更するようにしてもよい。
例えば、制御部8は、複数の給紙口11a〜13a,101a〜103aのうち、用紙搬送時間Tfdが作像時間Tdよりも長くなる給紙口がプリントモード情報で指定された場合において、次の処理を行う。すなわち、制御部8は、まず、各給紙口11a〜13a,101a〜103aの情報を取得する。そして、そのうち、少なくとも、プリントモード情報において指定された用紙の用紙サイズ及び紙種のいずれかに適合する用紙を給紙可能な給紙口の有無を判別する。このとき、好ましくは、同じプリントモードで給紙可能な給紙口の存在を確認するようにすればよい。もしその条件を満たす給紙口があれば、さらに、その給紙口が、本来指定された給紙口よりも、2次転写位置に近いかどうかを判別する。2次転写位置に近い給紙口があれば、制御部8は、その給紙口から用紙を給紙してプリントを行うように制御する。
このように給紙口を変更する制御を行ったときには、エンジン制御部10aは、変更後の給紙口から給紙を行うことを条件に、作像プロセス部20の立ち下げ遅延を行うか否かの判断をやり直すようにすればよい。このように、条件を満たす場合に給紙口をより2次転写位置に近いものに変更することで、用紙搬送時間Tfdを短くし、速やかにプリント動作を行うことができるようになる。
図7は、本実施の形態におけるプリントシーケンスの一具体例を示す動作線図である。
図7を参照して、給紙口101a(給紙カセット101)から用紙を給紙してプリント動作を行う場合について説明する。このとき、給紙口101a(給紙位置)から用紙が排出されるまで、事前給紙位置204、紙立ち下げ開始位置(給紙立ち下げ遅延判定位置)、事前給紙位置203、作像位置、事前給紙位置202、タイミングローラ18、2次転写位置、プロセス立ち下げ遅延判定位置、定着位置、排出位置の順で用紙が搬送される。すなわち、この場合、3箇所の事前給紙位置202〜204を経由する。また、用紙の搬送路が長いので、給紙立ち下げ開始位置は、より手前の、例えば大容量給紙装置100と画像形成装置本体5との境界あたりに位置することになる。先行する用紙が給紙立ち下げ開始位置に到達するまでに、次の用紙についてのプリント指示が行われていない場合には、給紙がいったん立ち下げられる。
ここで、本例では、用紙搬送時間Tfdが3秒、作像時間Tdは1秒、プリント指示可能時間Tpは2秒、再立ち上げ時間Trは2.5秒であるとする。このとき、最初にプリント指示可能時間Tpと合算時間(Tr+Td)を比較すると、3.5秒となる合算時間(Tr+Td)の方が長い。次に、用紙搬送時間Tfdと合算時間(Tr+Td)と比較すると、合算時間(Tr+Td)の方が長い。そのため、この場合においては、作像プロセス部20の立ち下げ遅延を行うと判定される。
また、事前給紙については、用紙搬送時間Tfdと作像時間Tdとを比較すると、用紙搬送時間Tfdの方が長いので、事前給紙を行うと判定される。
図7に示される例では、4枚の用紙についてP1〜P4のプリント指示が連続して行われ、その後、少し遅れて、P5のプリント指示が行われる場合について示されている。この場合、まず1枚目(P1)の用紙のプリントでは、先行する用紙が存在しないので、ノンストップでタイミングローラ18まで用紙が搬送される。これに対して、2枚目以降(P2〜P4)の用紙は、先行する用紙とのピッチを計りつつ、事前給紙位置202〜204で一時停止しながら、タイミングローラ18まで搬送される。例えば4枚目(P4)の用紙は、3箇所の事前給紙位置202〜204のすべてで一時停止しながら搬送される。
その時点でプリント情報及びプリント指示P4に基づいて搬送されている最後の用紙が給紙立ち下げ開始位置に到達した時点で、次の用紙についてのプリント情報がないため、いったん給紙が立ち下げられる。そして、その時点から、最後のP4の用紙がプロセス立ち下げ遅延判定位置に到達するまでの間が、立ち下げ遅延判断区間となる。ここで、次の用紙であるP5についてプリント情報をエンジン制御部10aが受信すると、そのタイミングで、作像プロセス部20の立ち下げ遅延を行うか否かと、給紙口101から事前給紙を行うか否かが判断される。
P5のプリント指示については、まず、そのプリント情報が受信されたときに給紙が立ち上げられ、事前給紙が行われる。事前給紙により、最下流の事前給紙位置202まで用紙が搬送される。そして、エンジン制御部10aは、事前給紙位置202で、P5のプリント指示が行われるまで、搬送を一時停止して待機させる。このとき、作像プロセス部20は、立ち下げ遅延を行うことで、立ち下げられない。
その後、エンジン制御部10aは、P5のプリント指示を受信すると、作像プロセス部20にて作像を開始するとともに、それに同期させて事前給紙位置202で停止させていた用紙の搬送も再開させる。これにより、P5のプリント指示に基づいて、プリントが行われる。
従来のような制御であれば、図7において破線で示されるように、P5のプリント指示が受信されてから用紙の搬送が行われる。しかしながら、本実施の形態によれば、作像プロセス部20をいったん立ち下げてしまうことなく、事前給紙も行うので、プリント指示が遅れた場合でも、比較的速やかにプリントを完了させることができる。したがって、画像形成装置1の生産性を向上させることができる。
[実施の形態における効果]
以上のように、本実施の形態によれば、大容量給紙機構100を備えていることなどにより距離の長い搬送経路を有する画像形成装置1において、連続プリント中にプリント指示の遅れが生じた場合でも、比較的速やかにプリントを行うことができ、画像形成装置1の生産性を向上させることができる。例えば、オフィス用途の画像形成装置において、プロダクト印刷用の大容量カセットを用いる場合に、騒音等の制約で、システム速度をプロダクト印刷機並みに上げることができない場合がある。このような場合であっても、システム速度がそれほど速くすることなく(例えば、システム速度が毎秒60ページ程度である場合をいう)、動作音を小さく抑えたままで、かつ、不要な作像プロセス部20の駆動を抑えて寿命を短縮させることなく、画像形成装置1の生産性を向上させることができる。
[その他]
上述の用紙を搬送するための具体的な制御を、本体制御部において行うようにしてもよい。
画像形成装置のハードウェア構成は、上述のものに限られない。大容量給紙装置を有していない場合であっても、比較的長い用紙搬送経路を有するような画像形成装置において、同様の作像プロセス部の立ち下げ遅延制御を行うことで、画像形成装置の生産性を効率的に向上させることができる。
画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置やこれらの複合機(MFP)などいずれであってもよい。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置
5 画像形成装置本体
8 制御部
10 画像形成部
11〜13,101〜103 給紙カセット
11a〜13a,101a〜103a 給紙口
10a エンジン制御部
10b,57a 制御プログラム
15 用紙搬送部
18 タイミングローラ
20 作像プロセス部
24 転写ローラ
30 定着部
50 本体制御部
100 大容量給紙装置
201〜204 事前給紙位置
P1〜P5 プリント指示
Td 作像時間
Tfd 用紙搬送時間
Tp プリント指示可能時間
Tr 再立ち上げ時間

Claims (11)

  1. 用紙を搬送する用紙搬送部と、
    トナー像を作像して、前記用紙搬送部により搬送された用紙に前記トナー像を転写する作像プロセス部と、
    プリントデータを画像データに変換してプリント指示を行い、装置各部を制御して前記プリント指示に応じたプリント動作を実行させる制御部とを備え、
    前記制御部は、
    処理するプリントデータの有無を判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記プリントデータが存在すると判断されたとき、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する生成手段と、
    前記プリントデータの画像データへの変換が終了して前記プリント指示を行えるようになるまでのプリント指示可能時間を算出する第1算出手段と、
    前記生成手段により生成されたプリントモード情報に基づいて、用紙の給紙口から、前記作像プロセス部による前記トナー像の転写位置まで、前記用紙搬送部が用紙を搬送するのに要する用紙搬送時間を算出する第2算出手段と、
    前記生成手段により生成されたプリントモード情報に基づいて、前記作像プロセス部の立ち下げ処理を行ってから立ち上げ処理を行って前記作像プロセス部を作像可能状態にするまでに要する再立ち上げ時間を算出する第3算出手段と、
    前記作像プロセス部でトナー像を生成し、そのトナー像を前記転写位置まで搬送するのに要する作像時間を算出する第4算出手段と、
    前記第1算出手段により算出されたプリント指示可能時間と、前記第2算出手段により算出された用紙搬送時間と、前記第3算出手段により算出された再立ち上げ時間と、前記第4算出手段により算出された作像時間とを用いて比較処理を行う比較手段と、
    前記比較手段の比較処理の結果に応じて、前記用紙搬送部により最後に搬送された用紙に前記トナー像が転写された後の前記作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否か判断する遅延判断手段とを備える、画像形成装置。
  2. 前記比較手段は、前記再立ち上げ時間と前記作像時間とを合計した合算時間よりも前記プリント指示可能時間の方が短いとき、前記合算時間と前記用紙搬送時間とを比較し、
    前記遅延判断手段は、前記比較手段による前記合算時間と前記用紙搬送時間との比較結果に応じて、前記作像プロセス部の立ち上げ処理の開始を遅延させるか否かを判断する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記遅延判断手段は、
    前記比較手段により前記合算時間より前記用紙搬送時間の方が長いと判断されたとき、前記作像プロセス部の立ち上げ処理の開始を遅延させないと判断し、
    前記比較手段により前記合算時間より前記用紙搬送時間の方が長いと判断されなかったとき、前記作像プロセス部の立ち上げ処理の開始を遅延させると判断する、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、複数の給紙口のうち所定の給紙口から用紙が搬送される場合において、その用紙を、前記作像プロセス部によりトナー像が転写されるタイミングにちょうど間に合うタイミングよりも早いタイミングで、前記作像プロセス部によりトナー像が転写される位置に近い所定の位置まで事前給紙を行う事前給紙手段をさらに備え、
    前記比較手段は、さらに、前記用紙搬送時間と前記作像時間とを比較し、
    前記事前給紙手段は、前記比較手段により前記用紙搬送時間の方が前記作像時間よりも長いと判断されたとき、前記事前給紙を行う、請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記プリントモード情報には、少なくとも、カラー印字かモノクロ印字かを示すカラーモード情報と、用紙の給紙口を示す給紙口情報と、プリント動作のシステム速度を示すシステム速度情報と、用紙のサイズを示す用紙サイズ情報とが含まれる、請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記遅延判定手段は、前記用紙搬送部による作像前の用紙の搬送が完了する所定位置から前記作像プロセス部による処理が完了する所定位置までの区間に、前記作像プロセス部により作像が行われる用紙が存在している場合において、次の用紙についての新たなプリント指示を受信していないとき、前記次の用紙のプリントの有無を示す情報と、前記次の用紙についての前記プリント指示可能時間とに基づいて、前記作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かを判断する、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、プリントデータを取得したとき、そのプリントデータを画像データに変換してプリント指示を行うより前に、次の用紙のプリントがあることを示す情報の生成と、前記次の用紙についての前記プリント指示可能時間の算出とを行う、請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置は、複数の給紙口のうち前記用紙搬送時間が前記作像時間よりも長くなる給紙口が前記プリントモード情報で指定されたとき、少なくとも前記プリントモード情報において指定された用紙サイズと紙種とのいずれかに適合する用紙に対応する給紙口であって前記トナー像の転写位置に近い位置の給紙口があれば、その給紙口から用紙を搬送するように給紙口を変更する給紙口変更手段をさらに備え、
    前記遅延判定手段は、前記給紙口変更手段により給紙口の変更が行われたとき、変更後の給紙口に応じて、前記作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かを判断する、請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置は、前記用紙搬送部と前記作像プロセス部とを含み前記プリント指示に基づいてプリント動作を実行するプリントエンジン部を有し、
    前記プリントエンジン部は、前記制御部のうち、前記第2算出手段、前記第3算出手段、前記第4算出手段、前記比較手段、及び前記遅延判断手段を含み、
    前記プリントエンジン部は、前記第1算出手段により算出されたプリント指示可能時間と前記生成手段により生成されたプリントモード情報とを受信し、前記第2算出手段、前記第3算出手段、前記第4算出手段、前記比較手段、及び前記遅延判断手段を利用して前記作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を遅延させるか否かを制御する、請求項1から8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 用紙を搬送する用紙搬送部と、
    トナー像を作像して、前記用紙搬送部により搬送された用紙に前記トナー像を転写する作像プロセス部と、
    プリントデータを画像データに変換してプリント指示を行い、装置各部を制御して前記プリント指示に応じたプリント動作を実行させる制御部とを備える画像形成装置の制御方法であって、
    処理するプリントデータの有無を判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにより前記プリントデータが存在すると判断されたとき、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する生成ステップと、
    前記プリントデータの画像データへの変換が終了して前記プリント指示を行えるようになるまでのプリント指示可能時間を算出する第1算出ステップと、
    前記生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、用紙の給紙口から、前記作像プロセス部による前記トナー像の転写位置まで、前記用紙搬送部が用紙を搬送するのに要する用紙搬送時間を算出する第2算出ステップと、
    前記生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、前記作像プロセス部の立ち下げ処理を行ってから立ち上げ処理を行って前記作像プロセス部を作像可能状態にするまでに要する再立ち上げ時間を算出する第3算出ステップと、
    前記作像プロセス部でトナー像を生成し、そのトナー像を前記転写位置まで搬送するのに要する作像時間を算出する第4算出ステップと、
    前記第1算出ステップにより算出されたプリント指示可能時間と、前記第2算出ステップにより算出された用紙搬送時間と、前記第3算出ステップにより算出された再立ち上げ時間と、前記第4算出ステップにより算出された作像時間とを用いて比較処理を行う比較ステップと、
    前記比較ステップの比較処理の結果に応じて、前記用紙搬送部により最後に搬送された用紙に前記トナー像が転写された後の前記作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否か判断する遅延判断ステップとを備える、画像形成装置の制御方法。
  11. 用紙を搬送する用紙搬送部と、
    トナー像を作像して、前記用紙搬送部により搬送された用紙に前記トナー像を転写する作像プロセス部と、
    プリントデータを画像データに変換してプリント指示を行い、装置各部を制御して前記プリント指示に応じたプリント動作を実行させる制御部とを備える画像形成装置の制御プログラムであって、
    処理するプリントデータの有無を判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにより前記プリントデータが存在すると判断されたとき、実行するプリント動作についてのプリントモード情報を生成する生成ステップと、
    前記プリントデータの画像データへの変換が終了して前記プリント指示を行えるようになるまでのプリント指示可能時間を算出する第1算出ステップと、
    前記生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、用紙の給紙口から、前記作像プロセス部による前記トナー像の転写位置まで、前記用紙搬送部が用紙を搬送するのに要する用紙搬送時間を算出する第2算出ステップと、
    前記生成ステップにより生成されたプリントモード情報に基づいて、前記作像プロセス部の立ち下げ処理を行ってから立ち上げ処理を行って前記作像プロセス部を作像可能状態にするまでに要する再立ち上げ時間を算出する第3算出ステップと、
    前記作像プロセス部でトナー像を生成し、そのトナー像を前記転写位置まで搬送するのに要する作像時間を算出する第4算出ステップと、
    前記第1算出ステップにより算出されたプリント指示可能時間と、前記第2算出ステップにより算出された用紙搬送時間と、前記第3算出ステップにより算出された再立ち上げ時間と、前記第4算出ステップにより算出された作像時間とを用いて比較処理を行う比較ステップと、
    前記比較ステップの比較処理の結果に応じて、前記用紙搬送部により最後に搬送された用紙に前記トナー像が転写された後の前記作像プロセス部の立ち下げ処理の開始を、遅延させるか否か判断する遅延判断ステップとをコンピュータに実行させる、画像形成装置の制御プログラム。
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