JP2012068293A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静音モードにおけるジョブ実行中に、通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、ユーザにとって煩わしい作業を求めることなく、ジョブを早く処理することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】静音モードの解除指示が有ったかどうかを判断する(ステップS2)。静音モードの解除指示が有ったと判断した場合には、ジョブ実行中であるかどうかを判断する(ステップS4)。ジョブ実行中であると判断した場合には、次に、ジョブの残枚数から残時間を取得する(ステップS6)。次に、設定値と残時間との比較判定処理を実行する(ステップS8)。設定値≧残時間である場合には、ジョブを継続する。設定値<残時間である場合には、ジョブを中断する(ステップS10)。通常モードに移行する。そして、中断した時点からジョブを再開する(ステップS14)。
【選択図】図6

Description

この発明は、特に稼動音の低音技術を採用した画像形成装置に関する。
従来より、記録媒体上に画像を形成するプリンタや複写機が知られている。
これらプリンタや複写機に代表される画像形成装置には、トナー画像を形成し、そのトナー画像を定着器により加熱および加圧することで記録媒体上に定着させて記録媒体上に画像を形成するものがある。
この様な画像形成装置には、定着器から発生する熱を、装置の筐体の一部に設けられた排気口から筐体外に排出するための排気ファンや、記録用紙を搬送するためのローラなど、様々な動作部材が配備されている。
近年では、生産性の向上で動作部材の高回転化が進んでおり、機内温度を冷却するファンも増加する傾向にある。これに伴い稼動音を少しでも低くなるような静音動作を設定することが想定される。
設定される静音動作として、自動原稿読取装置の停止、最短給紙経路の選択、駆動速度の低下、ポリゴンモータの回転数低下、定着温度の低下、冷却ファンの停止、後処理装置の停止などが挙げられる。
例えば、特許第4366070号においては、静音モードを設定する手段を設け、操作部上で静音動作として実行する複数のメニューの静音モードを選択可能な方式が示されている。
また、特開2008−225321号公報においては、本体周囲の音レベルを測定して、測定結果に基づいて自動的にモータの回転速度を調整して稼動音を低減する方式が開示されている。
しかしながら、上記静音モードでの静音動作は、生産性を落とすことになる。
したがって、状況によっては静音動作よりも、生産性を優先させたい場合もある。特に、静音動作と認識せずに大量の印刷が始まった場合には、直ちに通常動作に戻したくなる場合がある。
特開2004−78128号公報においては、ジョブの内容に従ってプロセススピードを調整する方式が開示されているが、ユーザの操作タイミングによってプロセススピードを調整するものではない。
この点、静音動作の印刷動作を解除し、直ちに通常動作の印刷に移行することが要求されるが、切換には次のような問題がある。
例えば、駆動速度を低速から通常速度にジョブ途中で移行すると、搬送速度が変化し、画像形成に影響がでる可能性がある。また、駆動速度を低速から通常速度に移行すると、搬送速度が変化し、通紙のタイミングが合わず紙詰まりとなる可能性もある。さらに、ポリゴンモータを低速から通常速度に移行させると、描画速度が変化し、画像形成に影響がでる可能性がある。また、定着温度の設定を通常の設定温度に移行するまでには時間がかかり、定着性に影響がでる可能性もある。
したがって、瞬時には、静音動作の印刷動作から通常動作の印刷動作を切り替えることは難しい。
特許第4366070号公報 特開2008−225321号公報 特開2004−78128号公報
したがって、従来においては、例えば、静音動作の印刷ジョブが終了するまで待つか、印刷ジョブを停止し、設定を変えて通常動作の印刷ジョブを再開するかの選択が求められ、ユーザにとっては非常に煩わしい作業となっていた。そして、ジョブ内容によっては待ち時間が必要以上に長くなる場合もあった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、静音モードにおけるジョブ実行中に、通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、ユーザにとって煩わしい作業を求めることなく、ジョブを早く処理することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明のある局面に従う画像形成装置は、稼動音低減のための静音動作で画像形成動作を実行する静音モードおよび通常動作で画像形成動作を実行する通常モードのモードの切替を指示するための入力手段と、静音モードおよび通常モードの一方のモードに従うジョブを実行することが可能なジョブ実行手段と、ジョブ実行手段を制御する制御手段とを備える。制御手段は、ジョブ実行手段における静音モードにおけるジョブ実行中に、入力手段から通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、ジョブ内容に従って、ジョブ実行手段に対して静音モードにおけるジョブの実行を中断し、通常モードでのジョブの実行を指示する場合と、静音モードにおけるジョブ実行手段におけるジョブを継続させる場合とでジョブが早く終了するモードで処理を行わせる。
好ましくは、制御手段は、ジョブ内容に従って、所定値との比較に基づいて、処理の早い方を優先させ、ジョブ実行手段は、複数の稼動部を有し、所定値は、ジョブ実行手段における複数の稼動部のうち静音モードから通常モードに移行する場合に移行に最も時間がかかる稼動部の時間を考慮して設定される。
特に、所定値は、ジョブ実行可能な枚数に変換した値に設定される。
好ましくは、ジョブは、画像データを印刷する処理であり、制御手段は、ジョブ実行手段における静音モードにおけるジョブ実行中に、入力手段から通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、画像データを印刷する残りの枚数と、所定値との比較に基づいて、ジョブが早く終了するモードで処理を行わせる。
好ましくは、ジョブは、画像データを印刷する処理であり、制御手段は、ジョブ実行手段における静音モードにおけるジョブ実行中に、入力手段から通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、画像データを印刷する残りの枚数に従って予測される時間と、所定値との比較に基づいて、ジョブが早く終了するモードで処理を行わせる。
本発明に従う画像形成装置は、ジョブ実行手段における静音モードにおけるジョブ実行中に、入力手段から通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、ジョブ内容に従って、ジョブ実行手段に対して静音モードにおけるジョブの実行を中断し、通常モードでのジョブの実行を指示する場合と、静音モードにおけるジョブ実行手段におけるジョブを継続させる場合とでジョブが早く終了するモードで処理を行わせる。したがって、ユーザにとって煩わしい作業を求めることなく、ジョブを早く処理することが可能となる。
本発明の実施の形態に従う画像形成装置が適用されるタンデム方式のMFP100の概略構成を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態に従うMFP100のハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施の形態に従う操作パネル160について説明する図である。 本発明の実施の形態に従うMFP100の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に従う通常モードと静音モードについて説明する図である。 本発明の実施の形態に従う静音モードから通常モードへの切換の流れを説明するフロー図である。 静音モードでジョブを継続した場合における印刷枚数と、通常モードに移行した場合における印刷枚数を説明する図である。 本発明の実施の形態の変形例に従う静音モードから通常モードへの切換の流れを説明するフロー図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
また、本明細書では、画像形成装置において印刷動作の対象となる印刷ジョブは、画像データと当該画像データに対する印刷条件(印刷枚数等)を含むものとする。
図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置が適用されるタンデム方式のMFP100の概略構成を示す模式的断面図である。
図1を参照して、MFP100は、原稿から画像データを読取る画像形成部101と、画像処理部110Aと、用紙上に画像を印刷する画像出力部102とから構成される。
画像形成部101の原稿台103上に載置された原稿は、スキャナ104の備える露光ランプ105により照射される。スキャナ104は、スキャナモータ112により矢印方向に移動して原稿全体を走査する。
原稿面からの反射光は、ミラー106〜108および集光レンズを介してCCD(Charge Coupled Devices)110上に像を結ぶ。CCD110は、原稿面からの反射光をRGBの色データ(アナログ信号)に変換して画像処理部110Aに出力する。CCD110が画像処理部110Aに出力する色データを、出力画像用データという。
画像処理部110Aは、CCD110から入力される画像データに所定の画像処理を施してレーザ装置113にデジタル信号を出力する。ここでスキャナ104からレーザ装置113に出力されるデジタル信号は、シアン用の画像色データCと、マゼンタ用の画像色データMと、イエロー用の画像色データYと、ブラック用の画像色データKである。レーザ装置113は、入力された画像色データC,M,Y,Kに基づいて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックそれぞれの感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kにレーザビームを出力する。
画像出力部102において、レーザ装置113から出力されるレーザビームは、帯電チャージャ114C,114M,114Y,114Kによって帯電された感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kを露光し、静電潜像を形成する。シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色の現像器116C,116M,116Y,116Kにより、感光体ドラム115C,115M,115Y,115K上の静電潜像が現像される。
一方、無端ベルト130は、駆動ローラ133Aと固定ローラ133B,133C,133Dとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ133Aが図中で反時計回りに回転すると、無端ベルト130が所定速度で図中の反時計回りに回転する。
給紙カセット120〜122より適当な用紙が搬送され、タイミングローラ131から無端ベルト130に用紙が供給される。無端ベルト130に供給された用紙は、無端ベルト130上に担持され、図中で左方向に搬送される。これにより、用紙がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順に感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kと接触する。用紙がそれぞれの感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kと接触したときに、感光体ドラムと対をなす転写チャージャ117C,117M,117Y,117Kにより感光体ドラム上に現像されたトナー像が用紙に転写される。
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対132により加熱および加圧される。これにより、トナーは溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は画像出力部102から排出される。
なお、本例においては、原稿台103に原稿を載置する場合について図示しているが例えば、図示しない自動原稿搬送装置(ADF(Auto Document Feeder))を用いて原稿台に原稿を搬送するようにしても良い。
図2は、本発明の実施の形態に従うMFP100のハードウェア構成を示す図である。
図2を参照して、MFP100は、装置全体の制御を行なうCPU(Central Processing Unit)151と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)152と、プログラムや定数などを記憶するROM(Read Only Memory)153と、画像データなどのデータを記憶する記憶部154と、画像データのカラーデータ量の抽出等の処理を行なうデータ処理部155、外部から入力されるメモリカード等の記録媒体1000に対して情報の読み込みおよび書き込みが可能なカードリーダ/ライタ156、ユーザからの操作を受付ける操作パネル160と、スキャナ104と、画像出力部102と、MFP100内での構成要素同士の通信およびMFP100に対して外部に存在する機器との通信を制御するI/O(入出力インターフェイス)190とを備えている。また、図1でも説明したように自動原稿搬送装置(ADF)105を設ける構成とすることも可能である。
なお、I/O190には、ネットワークに接続するための通信部191と、PSTN網に接続するためのNCU(Network Control Unit)部192とが含まれている。また、本明細書では、カラーデータ量とは、原稿中のYMC各色のドット数の総数を言う。
操作パネル160は、ユーザに対してMFP100の状態やコマンドの選択肢を表示するための表示画面161と、入力手段162とを備えている。表示画面161と入力手段162は、液晶ディスプレイとその上に載置されるタッチパネルとで構成することも可能である。
図3は、本発明の実施の形態に従う操作パネル160について説明する図である。
図3を参照して、操作パネル160は、表示画面161と、入力手段162の一部を構成する、集音マイク204と、認証センサ208と、静音ボタン214と、10キー202と、スタートボタン210とを含む。
表示画面161上にはタッチパネルが設けられており、表示画面161上において所定の操作が可能である。
集音マイク204は、入力部の一部として機能し音声による指示が可能であるものとする。
また、認証センサ208は、カードキー等からデータを読み出して認証処理を実行するために用いられる。なお、カードキーのみならず、生体認証を実行するようにしても良い。
静音ボタン214は、当該静音ボタン214の押下に応答して後述する本発明の実施の形態に従う静音モードの処理を実現する。また、静音モード中に、当該静音ボタン214を押下することにより静音モードが解除されて通常モードに移行する。なお、静音モードの処理に移行するための静音ボタン214と、通常モードの処理に移行するためのボタンをそれぞれ別々に設けて、対応するボタンが押下された場合に当該モードに移行するようにしても良い。なお、いずれのモードであるかを把握するために表示画面にモードの表示をしておくことも可能である。
10キー202は、コピー等の枚数を入力するためのボタンである。スタートボタン210は、コピー/スキャン等の処理の実行を指示するボタンである。
また、表示画面161には、各種モードの表示やその他の表示が行われる。そして、タッチパネルによって、表示内容に従った各種設定を行うことができる。例えば、表示画面161には、通常は、コピー動作やスキャン動作を実行する際に行う基本的/応用的な設定のためのボタンが配置されている。各ボタンを押下すると、その詳細設定を行うための階層画面が表示される。
さらに、表示画面161には、その時点でMFP100に予約されているジョブ情報が表示される。具体的には、実行されるべきジョブがジョブID順に表示される。特定のジョブに対して消去や変更等の操作を行う場合は、ジョブ操作ボタンを選択した後、操作対象となるジョブ番号ボタンを押下する。それらの操作によってジョブ操作画面が表示され、特定のジョブに対する操作が可能となる。
図4は、本発明の実施の形態に従うMFP100の制御ブロック図である。
図4を参照して、プリンタエンジン制御部10は、画像出力部102の動作を制御する。プリンタエンジン制御部10は、少なくとも画像出力部102の制御処理のプログラムを実行するCPUと、当該プログラムを格納するROMとを含む。
状態検出部8は、画像出力部102の感光体ユニット(感光体ドラム115C,115M,115Y,115K)、トナーユニット(現像器116C,116M,116Y,116Kの各現像器に設置されかつ各色のトナーを充填されたトナーカートリッジ)、用紙にトナーを転写するための転写ユニット(転写チャージャ117C,117M,117Y,117K)、用紙にトナーを定着させる定着ユニット(定着ローラ対132)などの状態を検出するセンサなどで構成される。
状態記憶部9は、状態検出部8によって検出された画像出力部102の各所の状態を記憶するものであり、RAMやEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などによって構成される。
MFP制御部4は、MFP100全体の制御処理を行なうメインコントローラである。CPU151がROM153等に格納されたプログラムを実行することによって実現される。
データ通信制御部3は、外部コンピュータとMFP100の通信を制御するものであり、通信部191(たとえば、シリアルインターフェース、パラレルインターフェース、ネットワークインターフェースなど)で構成される。
データ抽出部6は、印刷ジョブから、枚数(ページ数)、印刷部数、出力する用紙のサイズ(用紙サイズ)などの印刷条件の抽出や、画像データのRIP展開や、RIP展開した画像データから積分回路などでYMC各色のドット数に相当するカラーデータ量の抽出などの各種の処理を実行するものであり、たとえばRAM152で構成される。
データ記憶部5は、画像データや印刷ジョブの履歴情報、使用者情報などのデータを記憶するものであり、RAM152および記憶部154(ハードディスク等)などの補助記憶装置で構成される。
カラー/モノクロ判別部7は、データ抽出部6でRIP展開された画像データが、モノクロ画像として出力するデータであるか、カラー画像として出力するデータであるかを判別するための制御回路などで構成される。
カラー出力判定部12は、処理対象となっている画像データを、カラー画像として出力するか、モノクロ画像として出力するか、操作パネル160等においてパスワード等の入力を条件としてカラー画像で出力するかを判定するもので、CPU151がROM153等に格納されたプログラムを適宜実行することにより実現される。
MFP制御部4、データ抽出部6、カラー/モノクロ判別部7、プリンタエンジン制御部10、状態検出部8、および、カラー出力判定部12は、CPU151がROM153等に格納されたプログラムを適宜実行することにより実現されても良いし、専用のLSI(Large Scale Integration)を搭載されることによって実現されても良い。
図5は、本発明の実施の形態に従う通常モードと静音モードとの処理について説明する図である。
図5(A)を参照して、ここでは、通常モードと静音モードとで動作処理が異なる場合の一例が示されている。具体的には、「自動原稿搬送装置」の使用有無、「1分当たりの印刷枚数」、「ポリゴンモータの回転速度」、「定着設定温度」、「後処理装置」の使用有無が示されている。具体気には、通常モードにおいては、「自動原稿搬送装置」の使用は可であり、「1分当たりの印刷枚数」は400枚、「ポリゴンモータの回転速度」は回転速度45000回転/分、「定着設定温度」は190℃、「後処理装置」は使用可に設定される。
一方、静音モードにおいては、「自動原稿搬送装置」の使用は不可であり、「1分当たりの印刷枚数」は200枚、「ポリゴンモータの回転速度」は回転速度25000回転/分、「定着設定温度」は160℃、「後処理装置」は使用不可に設定される。
そして、静音モードから通常モードへの移行時間として、駆動の移行時間として3秒が必要である場合が示されている。ここで、駆動の移行時間とは、静音モードの用紙搬送速度を通常モードの用紙搬送速度に変更するために必要な時間である。また、ポリゴンモータの回転速度について、静音モードから通常モードへ移行するにあたり10秒必要である場合が示されている。また、定着設定温度に関して、静音モードから通常モードへの移行にあたり20秒必要である場合が示されている。なお、自動原稿搬送装置、後処理装置に関して、静音モードから通常モードへの移行時間については時間がほとんどかからないものとして表示されていない。
図5(B)を参照して、ジョブの停止/再開に関する所要時間が示されている。
ジョブ停止時間としては、最大5秒必要である場合が示されている。また、ジョブ開始時間としては、最大5秒必要である場合が示されている。ここで、ジョブ停止時間とは、停止指示を受けてから各部の動作を停止させるまでに必要な時間であり、ジョブ開始時間はジョブを受けてから実行するまでに必要な時間である。
以下、本例においては、上記の静音ボタン214の押下により通常モードから静音モードに移行した場合に、静音モードを解除して通常モードに移行する場合について説明する。
図6は、本発明の実施の形態に従う静音モードから通常モードへの切換の流れを説明するフロー図である。
図6を参照して、静音モードの解除指示が有ったかどうかを判断する(ステップS2)。具体的には、MFP制御部4は、静音モードにおいて、操作パネル160の静音ボタン214の押下が有ったかどうかを判断する。静音モード中に静音ボタン214の押下が有った場合には、静音モードの解除指示すなわち通常モードへの移行指示が有ったと判断される。
ステップS2において、MFP制御部4は、静音モードの解除指示が有ったと判断した場合(ステップS2においてYES)には、次のステップに進む。一方、静音モードの解除指示があるまでステップS2に待機する。
ステップS4において、次に、MFP制御部4は、ジョブ実行中であるかどうかを判断する(ステップS4)。本例においては、一例として、ジョブは印刷ジョブであるものとする。そして、印刷ジョブに従ってMFP制御部4は、プリンタエンジン制御部10等が動作中であるかどうかを判断する。
ステップS4において、ジョブ実行中であると判断した場合(ステップS4においてYES)には、次に、ジョブの残枚数から残時間を取得する(ステップS6)。具体的には、ジョブ内容に基づいて、ジョブの印刷枚数から既に印刷が終了した枚数を除いた残枚数と印刷速度とに従って算出する。
そして、次に、設定値と残時間との比較判定処理を実行する(ステップS8)。
設定値の設定について説明する。ここで、まず、図5で示した駆動の移行時間3秒、モータの移行時間10秒、定着温度の移行時間20秒のうちの最も長い20秒と、ジョブの停止時間の5秒および再開時間の5秒の合計は30秒である。したがって、30秒後に、ジョブが再開可能となる。
図7は、静音モードでジョブを継続した場合における印刷枚数と、通常モードに移行した場合における印刷枚数を説明する図である。
図7を参照して、静音モードの場合には、1分あたり20枚の印刷枚数で印刷されることになる。一方、通常モードの場合には、30秒経過後に、印刷が始まり、1分あたり40枚の印刷枚数で印刷されることになる。したがって、通常モードの方が静音モードよりも印刷の処理が早くなるのは1分以上後の処理である。
したがって、本例においては、設定値として60秒を設定する。
再び、図6を参照して、ステップS6で取得した残時間と設定値との比較判定処理を実行する。
ステップS8において、設定値と残時間との比較結果に基づいて設定値≧残時間である場合には、ステップS16に進む。ステップS16においては、ジョブを継続する。そして、ジョブ終了後、通常モードに移行して(ステップS18)、処理を終了する(エンド)。
すなわち、設定値≧残時間である場合には、ジョブの残枚数に従う残時間の方が設定値よりも小さい。すなわち、ジョブを中断して、移行した通常モードでジョブを再開するよりも、通常モードに移行することなく、そのまま静音モードでジョブを実行した方が早いと判定した場合にはジョブを継続する。そして、当該ジョブ終了後に、通常モードに移行する。当該処理により、ジョブを継続した場合の方が処理が早い場合には、ジョブを継続する方を優先させることが可能である。
一方、ステップS8において、設定値と残時間との比較結果に基づいて設定値<残時間である場合には、ジョブを中断する(ステップS10)。
そして、ステップS10において、通常モードに移行する。そして、中断した時点からジョブを再開する(ステップS14)。そして、処理を終了する(エンド)。すなわち、設定値<残時間である場合には、ジョブの残枚数に従う残時間の方が設定値よりも大きい。すなわち、ジョブを中断して、移行した通常モードでジョブを再開した方が早いことを意味する。したがって、そのまま静音モードを維持するのではなく、ジョブを中断して、通常モードに移行して、中断した時点からジョブを再開する。当該処理により、ジョブを通常モードにしてから処理した方が処理が早い場合には、ジョブを継続することなく、ジョブを中断させることが可能である。
一方、ステップS4において、ジョブ実行中で無い場合(ステップS4においてNO)には、通常モードに移行する(ステップS19)。そして、処理を終了する(エンド)。
例えば、印刷枚数15枚の印刷ジョブを開始した場合に、6枚目の処理に静音モードの解除指示が有った場合には、残りの残枚数は9枚である。1分当たりの印刷枚数を20枚で換算した9枚の残時間は27秒である。
ステップS8において、残時間27秒と設定値60秒とを比較した結果、残時間の方が設定値よりも小さいため、ジョブを継続する。これにより、ジョブを高速に実行することが可能となる。
一方、例えば、印刷枚数40枚の印刷ジョブを開始した場合に、10枚目の処理に静音モードの解除指示が有った場合には、残りの枚数は30枚である。1分当たりの印刷枚数を20枚で換算した30枚の残時間は90秒である。
ステップS8において、残時間90秒と設定値60秒とを比較した結果、残時間の方が設定値よりも大きいため、ジョブを中断して、通常モードに移行して、中断した時点からジョブを再開することによりジョブを高速に実行することが可能である。
なお、用紙やトナーなどの消耗品が切れて停止した場合には、通常モードで再開するようにしても良い。
したがって、従来においては、例えば、静音動作の印刷ジョブが終了するまで待つか、印刷ジョブを停止し、設定を変えて通常動作の印刷ジョブを再開するかの選択をユーザ側で求められていたが、本発明の実施の形態に従う方式によりユーザにとって煩わしい作業を求めることなく、いずれの処理が早いかを判断して、ジョブを早く処理することが可能となる。
図8は、本発明の実施の形態の変形例に従う静音モードから通常モードへの切換の流れを説明するフロー図である。
図8を参照して、図6のフローと比較して、ステップS6をステップS20に、ステップS8をステップS22に置換した点が異なる。その他の点については同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
図8を参照して、静音モードの解除指示が有ったかどうかを判断する(ステップS2)。ステップS2において、MFP制御部4は、静音モードの解除指示が有ったと判断した場合(ステップS2においてYES)には、MFP制御部4は、ジョブ実行中であるかどうかを判断する(ステップS4)。本例においては、一例として、ジョブは印刷ジョブであるものとする。そして、印刷ジョブに従ってMFP制御部4は、プリンタエンジン制御部10等が動作中であるかどうかを判断する。ステップS4において、ジョブ実行中であると判断した場合(ステップS4においてYES)には、次に、ジョブの残枚数を取得する(ステップS20)。具体的には、ジョブ内容に基づいて、ジョブの印刷枚数から既に印刷が終了した枚数を除いた残枚数を取得する。
そして、次に、設定値と残枚数との比較判定処理を実行する(ステップS22)。
本実施の形態に従う設定値については、図7で説明したように、通常モードに移行する場合には、30秒後に、ジョブが再開可能となり、通常モードの方が静音モードよりも印刷の処理が早くなるのは1分以上後の処理である。すなわち、60秒を印刷枚数で表すと20枚である。
したがって、本例においては、設定値として20枚を設定する。
ステップS22において、設定値と残枚数との比較結果に基づいて設定値≧残枚数である場合には、ステップS16に進む。以降の処理については図6で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
すなわち、設定値≧残枚数である場合には、ジョブの残枚数の方が設定値よりも小さい。すなわち、ジョブを中断して、移行した通常モードでジョブを再開するよりも、通常モードに移行することなく、そのまま静音モードでジョブを実行した方が早いと判定した場合にはジョブを継続する。そして、当該ジョブ終了後に、通常モードに移行する。当該処理により、ジョブを継続した場合の方が処理が早い場合には、ジョブを継続する方を優先させることが可能である。
一方、ステップS22において、設定値と残枚数との比較結果に基づいて設定値<残枚数である場合には、ジョブを中断する(ステップS10)。
そして、ステップS10において、通常モードに移行する。そして、中断した時点からジョブを再開する(ステップS14)。そして、処理を終了する(エンド)。すなわち、設定値<残枚数である場合には、ジョブの残枚数の方が設定値よりも大きい。すなわち、ジョブを中断して、移行した通常モードでジョブを再開した方が早いことを意味する。したがって、そのまま静音モードを維持するのではなく、ジョブを中断して、通常モードに移行して、中断した時点からジョブを再開する。当該処理により、ジョブを通常モードにしてから処理した方が処理が早い場合には、ジョブを継続することなく、ジョブを中断させる方が可能である。
例えば、印刷枚数15枚の印刷ジョブを開始した場合に、6枚目の処理に静音モードの解除指示が有った場合には、残りの残枚数は9枚である。
ステップS22において、残枚数9枚と設定値20枚とを比較した結果、残枚数の方が設定値よりも小さいため、ジョブを継続する。これにより、ジョブを高速に実行することが可能となる。
一方、例えば、印刷枚数40枚の印刷ジョブを開始した場合に、10枚目の処理に静音モードの解除指示が有った場合には、残りの枚数は30枚である。
ステップS22において、残枚数30枚と設定値20枚とを比較した結果、残枚数の方が設定値よりも大きいため、ジョブを中断して、通常モードに移行して、中断した時点からジョブを再開することによりジョブを高速に実行することが可能である。
なお、用紙やトナーなどの消耗品が切れて停止した場合には、通常モードで再開するようにしても良い。
上記においては、入力手段として操作パネル160の静音ボタン214から入力した場合の処理について説明したが、特に、これに限られず、例えば、集音マイク204を用いて所定の音声入力により静音モードから通常モードに移行するように処理するようにしても良い。
また、認証センサ208を用いて、認証処理に成功したユーザのみ静音ボタン214の入力が有効となるように制御するようにしても良い。なお、認証センサ208を用いずに、認証画面を操作パネル160の表示画面161に表示して認証処理を実行させて認証処理に成功したユーザのみ静音ボタン214の入力が有効となるように制御しても良い。あるいは、操作パネル160上の静音ボタン214からの入力に限らず、例えば、リモコン等に当該静音ボタン214と同等の機能ボタンを設けて、外部からのリモコン上に設けられた当該機能ボタンの押下があったことを制御部が検知して、静音モードから通常モードに移行するように制御しても良い。あるいは、ネットワークで接続された端末装置からの外部入力により静音モードから通常モードに移行するように制御しても良い。例えば、端末装置のディスプレイに表示されたドライバ画面上に静音ボタンと同等の機能ボタンを表示させて、当該機能ボタンの入力(指定)があったかどうかを画像形成装置100の制御部が検知するようしても良い。
なお、本例においては、主にジョブの種類として、印刷ジョブを主に例に挙げて説明したが、特に印刷ジョブに限られず、他のジョブでも同様に適用することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 データ通信制御部、4 MFP制御部、5 データ記憶部、6 データ抽出部、7 モノクロ判別部、8 状態検出部、9 状態記憶部、10 プリンタエンジン制御部、12 カラー出力判定部、100 画像形成装置、101 画像形成部、102 画像出力部、103 原稿台、104 スキャナ、105 露光ランプ、106〜108 ミラー、110A 画像処理部、112 スキャナモータ、113 レーザ装置、114C,114M,114Y,114K 帯電チャージャ、115C,115M,115Y,115K 感光体ドラム、116C,116M,116Y,116K 現像器、117C,117M,117Y,117K 転写チャージャ、120〜122 給紙カセット、130 無端ベルト、131 タイミングローラ、132 定着ローラ対、133A 駆動ローラ、133B,133C,133D 固定ローラ、152 RAM、153 ROM、154 記憶部、155 データ処理部、156 カードリーダ/ライタ、160 操作パネル、161 表示画面、162 入力手段、191 通信部、192 NCU部、202 10キー、204 集音マイク、208 認証センサ、210 スタートボタン、214 静音ボタン。

Claims (5)

  1. 稼動音低減のための静音動作で画像形成動作を実行する静音モードおよび通常動作で画像形成動作を実行する通常モードのモードの切替を指示するための入力手段と、
    前記静音モードおよび前記通常モードの一方のモードに従うジョブを実行することが可能なジョブ実行手段と、
    前記ジョブ実行手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ジョブ実行手段における前記静音モードにおけるジョブ実行中に、前記入力手段から前記通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、ジョブ内容に従って、前記ジョブ実行手段に対して前記静音モードにおけるジョブの実行を中断し、前記通常モードでのジョブの実行を指示する場合と、前記静音モードにおける前記ジョブ実行手段におけるジョブを継続させる場合とでジョブが早く終了するモードで処理を行わせる、画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記ジョブ内容に従って、所定値との比較に基づいて、前記処理の早い方を優先させ、
    前記ジョブ実行手段は、複数の稼動部を有し、
    前記所定値は、前記ジョブ実行手段における前記複数の稼動部のうち前記静音モードから前記通常モードに移行する場合に移行に最も時間がかかる稼動部の時間を考慮して設定される、請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記所定値は、ジョブ実行可能な枚数に変換した値に設定される、請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記ジョブは、画像データを印刷する処理であり、
    前記制御手段は、前記ジョブ実行手段における前記静音モードにおけるジョブ実行中に、前記入力手段から前記通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、前記画像データを印刷する残りの枚数と、所定値との比較に基づいて、ジョブが早く終了するモードで処理を行わせる、請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記ジョブは、画像データを印刷する処理であり、
    前記制御手段は、前記ジョブ実行手段における前記静音モードにおけるジョブ実行中に、前記入力手段から前記通常モードへのモードの切替の指示が有った場合に、前記画像データを印刷する残りの枚数に従って予測される時間と、所定値との比較に基づいて、ジョブが早く終了するモードで処理を行わせる、請求項1記載の画像形成装置。
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