JP5942814B2 - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板 Download PDF

Info

Publication number
JP5942814B2
JP5942814B2 JP2012256796A JP2012256796A JP5942814B2 JP 5942814 B2 JP5942814 B2 JP 5942814B2 JP 2012256796 A JP2012256796 A JP 2012256796A JP 2012256796 A JP2012256796 A JP 2012256796A JP 5942814 B2 JP5942814 B2 JP 5942814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
power supply
electrode
signal
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012256796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014107299A (ja
Inventor
大介 井口
大介 井口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2012256796A priority Critical patent/JP5942814B2/ja
Priority to US13/922,349 priority patent/US8913401B2/en
Publication of JP2014107299A publication Critical patent/JP2014107299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5942814B2 publication Critical patent/JP5942814B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Description

本発明は、多層配線基板に関する。
従来の技術として放射ノイズを低減可能なプリント回路板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、信号及び/または電源の往路電流経路を構成する信号配線及び/または電源配線を混在した少なくとも2つの配線層と、少なくとも2つの配線層のそれぞれに少なくとも1つが隣接して配置された少なくとも2つのグランド層とを有し、信号及び/または電源の帰路電流経路の形成をグランド層に確保したプリント回路板が記載されている。
特開平11−330703号公報
本発明の目的は、本構成を採用しないものに比べて、実装される素子の消費電力量を低減する多層配線基板の提供にある。
本発明の一態様は、以下の多層配線基板を提供する。
[1]実装面に設けられ、信号を出力する第1の素子が接続される信号電極、第1の電源電極及びグランド電極と、前記実装面に設けられ、前記第1の素子から前記信号電極を介して出力された前記信号を入力する第2の素子が接続される電極と、前記第1及び第2の素子に共通に設けられ、前記第2の素子が入力した前記信号のリターン電流の帰路となるグランド層と、前記グランド層と誘電体層を介して隣接して設けられ、前記第1の素子に前記第1の電源電極を介して電源を供給する第1の電源層と、前記第1の電源層から独立して設けられ、前記第2の素子に電源を供給する第2の電源層と、前記グランド層と前記第1の電源層との間は変位電流として、前記グランド層に流れる前記リターン電流の高周波成分前記第1の電源層と前記第1の電源電極とを接続するビアを介して前記第1の素子に帰還させる第1の経路と、前記リターン電流の高周波成分を、前記グランド層と前記グランド電極とを接続するビアを介して前記第1の素子に帰還させる第2の経路とを有し、前記リターン電流の高周波成分に対するインピーダンスは、前記第2の経路よりも前記第1の経路の方が小さい、多層配線基板。
]前記電源層と前記グランド層とを接続するコンデンサを備え、前記コンデンサは、前記グランド層を流れる前記信号のリターン電流の低周波成分を前記第1の電源層にバイパスする前記[1]に記載の多層配線基板
]前記第1及び第2の素子は、互いに通信を行うものであり、前記第2の電源層は、誘電体層を介して前記グランド層に隣接して設けられ、第2の電源電極を介して前記第2の素子に電源を供給し、前記グランド層と前記第2の電源層との間は変位電流として、前記グランド層に流れる前記リターン電流を前記第2の電源電極を介して前記第2の素子に帰還させる前記[1]又は[2]に記載の多層配線基板。
請求項1に係る発明によれば、本構成を採用しないものに比べて、実装される素子の消費電力量を低減することができる。
請求項に係る発明によれば、本構成を採用しないものに比べて、信号品質が向上する。
請求項に係る発明によれば、コンデンサを有しない構成に比べて、実装される素子が出力した信号の低周波成分の信号品質が向上する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す断面図である。 図2(a)は、第1の実施の形態に係る多層配線基板の第5層の一例を示す平面図であり、図2(b)は、第1の実施の形態に係る多層配線基板の第6層の一例を示す平面図である。 図3(a)は、第1の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す模式図、図3(b)は、第1の実施の形態に対応するシミュレーション用の半導体装置の模式図であり、図3(c)は、比較例の半導体装置の模式図である。 図4(a)は、図3(b)に示すシミュレーション用の半導体装置における電流密度のシミュレーション結果を示す図であり、図4(b)は、比較例の半導体装置における電流密度のシミュレーション結果を示す図である。 図5(a)及び(b)は、実装基板の電源層を信号帰路とする信号のシミュレーション結果を示し、図5(c)及び(d)は、実装基板のグランド層を信号帰路とする信号の減衰量を示すシミュレーション結果を示す。 図6は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。図2(a)は、図1に示す多層配線基板の第5層の平面図、図2(b)は、図1に示す多層配線基板の第6層の平面図である。なお、図2(a),(b)は、図1に示されない周辺部分についても図示している。
この半導体装置1は、実装面20aを有する多層配線基板2と、実装面20aに実装された実装基板3と、実装基板3に実装され、信号電極202を介して信号を出力するプロセッサ等の第1の素子4と、多層配線基板2に実装され、第1の素子4から出力された信号を入力するメモリ等の第2の素子5とを備える。
(多層配線基板)
多層配線基板2は、第2の素子5が入力した信号のリターン電流Irの帰路となる第1のグランド層23と、多層配線基板2の裏面20bに形成され、第1の素子4に、例えば1.5Vの電源を供給する第1の電源層21と、多層配線基板2の裏面20bに形成され、第2の素子5に、例えば第1の素子4と同電位(1.5V)の電源を供給する第2の電源層22と、第1の素子4から第2の素子5に出力される信号の経路となる信号配線層25と、第1のグランド層23を流れるリターン電流Irの低周波成分を第1の電源層21にバイパスするコンデンサ(図2(b)参照)28と、実装面20aに配置されたグランド電極201及び第1の電源電極203と、電極204とを備える。なお、電極204は、図示しない信号配線層と接続する。第1のグランド層23は、グランド層の一例である。
多層配線基板2は、表面側の実装面20aから裏面20bに向かって順に第1乃至第6の導電体層211〜216を有し、各導電体層211〜216の間に誘電体層210を有する。
第1の導電体層211は、多層配線基板2の表面に形成され、実装基板3等が実装される実装面20aを有する。第2の導電体層212は、第2層の誘電体層210の一面を占めるように形成された第2のグランド層24を有する。第3の導電体層213は、図示しない信号配線層を有する。第4の導電体層214は、信号配線層25を有する。第5の導電体層215は、第1のグランド層23、及び第1の素子4に例えば3.3Vの電源を供給する図2(a)に示す主電源層27を有する。第6の導電体層216は、多層配線基板2の裏面20bに形成され、第1及び第2の電源層21,22及び図2(b)に示す第3のグランド層29を有する。
第1のグランド層23は、第1及び第2の素子4,5に共通して設けられる。第1のグランド層23は、ビア26a、グランド電極201及び実装基板3を介して第1の素子4に接続され、ビア26f及び電極206cを介して第2の素子5に接続される。
第1のグランド層23は、図2(a)に示すように、多層配線基板2の第5の導電体層215に設けられる。第1のグランド層23は、主電源層27から独立して誘電体層210に囲まれて島状に形成される。
第1の電源層21は、誘電体層210を介して第1のグランド層23に隣接して配置される。第1の電源層21は、ビア26c、第1の電源電極203及び実装基板3を介して第1の素子4に接続され、第1のグランド層23と第1の電源層21との間は変位電流Idとして、第1のグランド層23に流れる第2の素子5が入力した信号のリターン電流Irを第1の素子4に帰還させる。
第1の電源層21は、図2(b)に示すように、第6の導電体層216に設けられ、第3のグランド層29から独立して裏面20bから露出した島状に形成される。
第2の電源層22は、第1の電源層21から独立して設けられ、ビア26d及び電極206aを介して第2の素子5に接続される。第2の電源層22は、図2(b)に示すように、第3のグランド層29から独立して裏面20bから露出した島状に形成される。
信号配線層25は、誘電体層210を介して第1のグランド層23に隣接して設けられる。信号配線層25は、ビア26b、信号電極202及び実装基板3を介して第1の素子4に接続され、ビア26e及び電極206bを介して第2の素子5に接続される。
コンデンサ28は、図2(b)に示すように、第1及び第2の電源層21,22にそれぞれ複数設けられる。コンデンサ28は、第1又第2の電源層21,22と、第1及び第2のグランド層23,24とを電気的に接続する。
コンデンサ28は、第2の素子5が入力した信号のリターン電流Irの低周波成分を第1のグランド層23から第1の電源層21にバイパスすることで、リターン電流Irの低周波成分が第1の電源電極203を経由する信号帰路を確保する。
グランド電極201は、多層配線基板2の実装面20aに配置され、第1のグランド層23と、実装基板3のグランド層31とを接続する。第1の電源電極203は、実装面20aに配置され、多層配線基板2の第1の電源層21と、実装基板3の電源層32とを接続する。
信号電極202は、第1の電源電極203に隣接して実装面20aに配置され、信号配線層25と、実装基板3の信号配線層33とを接続する。
(実装基板)
実装基板3は、第1の素子4のグランド電位となるグランド層31と、第1の素子4に電源を供給する電源層32と、第1の素子4から信号が出力される信号配線層33と、第1の素子4とビア34b,34c,34d等を接続する電極35a〜35fとを備える。
実装基板3は、表面側の実装面30aから裏面側の接続面30bに向かって順に形成された第1乃至第5の導電体層311〜315と、第1乃至第5の導電体層311〜315の間に設けられた誘電体層310とを有する。第1の導電体層311は、第1の素子4が実装される実装面30aが形成される。第5の導電体層315は、多層配線基板2のグランド電極201、信号電極202、第1の電源電極203及び電極204と接続する接続面30bが形成される。なお、電極35a〜35fは、実装面30aに配置される。
実装基板3の信号配線層33は、第2の導電体層312に設けられる。信号配線層33は、ビア34cを介して第1の素子4に接続され、ビア34e及び信号電極202を介して信号配線層25に接続される。ビア34c、実装基板3の信号配線層33、ビア34e、信号電極202、ビア26b、多層配線基板2の信号配線層25、ビア26e及び電極206cは、信号が出力される経路の一例である。
電源層32は、誘電体層310を介してグランド層31及び信号配線層33に隣接し、第3の導電体層313に設けられる。電源層32は、ビア34bを介して第1の素子4に接続され、誘電体層310を介してビア34f及び第1の電源電極203を介して第1の電源層21に接続される。ビア34b、実装基板3の電源層32、ビア34f、第1の電源電極203、ビア26d及び多層配線基板2の第1の電源層21は、電源を供給する経路の一例である。
グランド層31は、誘電体層310を介して電源層32に隣接し、第4の導電体層314に設けられる。グランド層31は、ビア34dを介して第1の素子4に接続され、ビア34a及びグランド電極201を介して第1及び第2のグランド層23,24に接続される。
信号電極202と第1の電源電極203を隣接して配置することにより、第1の素子4から出力される信号が信号電極202を流れることで、実装基板3の信号配線層33等を経由して第2の素子5に信号を出力する経路と、実装基板3の電源層32等の第1の素子4に電源を供給する供経路が容量結合する。
(第1の実施の形態の動作)
第1の実施の形態の動作の一例について説明する。まず、第1の素子4が出力する信号と、リターン電流Irの流れについて説明する。
第1の素子4は、信号電極202及び信号配線層25を介して第2の素子5に、例えば最大3.5GHzの信号を出力する。
次に、第2の素子5は、第1の素子4から入力した信号の処理を行い、入力した信号のリターン電流Irを第1のグランド層23に出力する。
次に、第1のグランド層23に出力されたリターン電流Irは、変位電流Idとして第1の電源層21に流入する。第1の電源層21に流入した変位電流Idは、第1の電源電極203を介して第1の素子4に帰還する。
第1のグランド層23に出力されたリターン電流Irの低周波成分は、第1のグランド層23から第1の電源層21にコンデンサ28によりバイパスされて、第1の電源層21及び第1の電源電極203を介して第1の素子4に帰還する。
要するに、リターン電流Irの低周波成分は、誘電体層210が持つキャパシタンスにより変位電流Idとして第1のグランド層23から第1の電源層21に流れにくいため、コンデンサ28により第1のグランド層23から第1の電源層21にバイパスされる。なお、リターン電流Irの高周波成分は、コンデンサ28が持つ自己インダクタンスによりバイパスされず、変位電流Idとして第1の電源層21に流入する。
(電流密度シミュレーション)
第1の素子4から出力された信号の電流及びリターン電流の電流密度について比較例と比較して説明する。
図3(a)は、第1の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す模式図であり、図3(b)は、第1の実施の形態に対応するシミュレーション用の半導体装置の模式図であり、図3(c)は、比較例の半導体装置の模式図である。
図3(b)に示す半導体装置1aは、実装基板3の電源層32aが多層配線基板2の第1の電源層21に接続され、グランド層31aが多層配線基板2の第1のグランド層23に接続され、信号配線層33aが電源層32aとグランド層31aとの間に設けられたものである。
図3(c)に示す半導体装置1bは、第1の電源層21が存在せず、実装基板3のグランド層31bが第1のグランド層23に接続され、信号配線層33bが実装基板3の表面側に電源層32bに隣接して設けられたものである。
図4(a)は、図3(b)に示すシミュレーション用の半導体装置における電流密度のシミュレーションの結果示す図であり、図4(b)は、比較例の半導体装置における電流密度のシミュレーションの結果を示す図である。
図4(a)のシミュレーション結果は、図3(b)に示す半導体装置1aのモデルを用いて第1の素子4から出力された信号の電流及びリターン電流Irの電流密度を算出した結果を示している。
図4(b)のシミュレーション結果は、図3(c)に示す半導体装置のモデルを用いて第1の素子4から出力された信号の電流及びリターン電流Irの電流密度を算出した結果を示している。
上述した、図4(a)のシミュレーション結果は、第1の素子4から出力された信号のリターン電流Irがビア26a,34a及びグランド電極201よりも信号電極202と近い、第1の電源電極203を経由する経路を帰路としていることを示している。
一方、図4(b)のシミュレーション結果は、第1の素子4から第2の素子5に出力された信号のリターン電流Irがグランド電極201に流れていることを示している。このシミュレーション結果から、図3(c)に示す半導体装置1bの多層配線基板2は、リターン電流Irがグランド電極201を帰路としていることが分かる。
また、図4(a)及び(b)のシミュレーション結果から、第1の電源層21が多層配線基板2に設けられて実装基板3の電源層32と接続することで、リターン電流Irが変位電流Idとして第1のグランド層23から第1の電源層21に流れていることが確認できる。さらに、図4(a),(b)から、第1の電源電極203等に流れるリターン電流Irの電流密度が高く、ビア26c,34f及び第1の電源電極203を経由する経路は、ビア26a,34a及びグランド電極201を経由する経路よりもインピーダンスが低いことが分かる。
ところで、図4(a)で用いた図3(b)に示す半導体装置1aは、実装基板3の信号配線層33aがグランド層31a及び電源層32aの間に配置されている点で半導体装置1の実装基板3とは異なる。半導体装置1aの実装基板3は、信号配線層33aがグランド層31a及び電源層32aの両方に誘電体層310を介して隣接していることから、信号配線層33aがグランド層31a及び電源層32aと容量結合することで、リターン電流Irの一部がグランド電極201を介して第1の素子4に帰還する。
これに対して、半導体装置1は、図1及び図3(a)に示すように、実装基板3の信号配線層33が電源層32に隣接し、グランド層31に隣接しない配置にされているため、信号配線層33は、実装基板3の電源層32と容量結合する。
このため、多層配線基板2のリターン電流Irは、図4(a)に示すシミュレーションと比較してグランド電極201よりも信号電極202に近い第1の電源電極203の電流密度が高まり、グランド電極201に流れる電流密度が低下することが予測される。
要するに、実装基板3の電源層32が信号配線層33に隣接している場合であっても、第1の電源層21を第1のグランド層23に隣接して設けること、及び第1の電源電極203をグランド電極201よりも信号電極202の近くに設けることで、リターン電流Irの帰路のインピーダンスを低下させることができる。
また、リターン電流Irがインピーダンスの低い経路を流れることで、リターン電流Irの第1乃至第3のグランド層23,24,29への広がりを防止して放射ノイズの発生が抑えられる。
(信号減衰量のシミュレーション)
次に、本実施の形態に係る第1の素子4が第2の素子5に出力した信号の減衰量について比較例と比較して説明する。
図5(a)及び(b)は、実装基板の電源層を信号帰路とする信号のシミュレーション結果の一例である。図5(c)及び(d)は、実装基板のグランド層を信号帰路とする信号の減衰量を示すシミュレーション結果の一例である。
また、図5(a)及び(c)は、図3(b)に示す半導体装置1aのモデルを用いて信号の減衰量をシミュレーションした結果であり、図5(b)及び(d)は、図3(c)に示す比較例の半導体装置のモデルを用いて信号の減衰量をシミュレーションした結果である。
図5(a)に示すシミュレーション結果は、図5(b)に示すシミュレーション結果と比較して、実装基板3の電源層32を帰路とする信号の減衰量が約0.6dB改善されていることを示している。これは、リターン電流Irが第1のグランド層23から第1の電源層21に変位電流Idとして流れ、これにより信号帰路のインピーダンスが低下するためである。
図5(c)に示すシミュレーション結果は、(d)に示すシミュレーション結果と比較して、実装基板3のグランド層31aを帰路とする信号の減衰量が約0.3dB改善されていることを示している。これは、第1のグランド層23に流れるリターン電流Irの一部が変位電流Idとして第1の電源層21に流入し、実装基板3の内部で電源層32から変位電流Idとしてグランド層31に帰還するためと推測される。
これに対して、図3(a)に示す半導体装置1は、上述のように実装基板3の信号配線層33が電源層32に隣接し、グランド層31に隣接しない配置であるため、信号配線層33と電源層32が容量結合してリターン電流Irの大部分がインピーダンスの低い経路に流れ、図5(a)に示すシミュレーションよりもさらに信号の減衰が低減されると推測される。
つまり、本実施の形態に係る多層配線基板2において、第1の電源層21を設け、第1のグランド層23からリターン電流Irを変位電流Idとして第1の電源層21を介して第1の素子4に帰還させることにより、比較例である図4(c)の多層配線基板2よりも信号減衰量が低減する。
(第1の実施の形態の効果)
(a)第2の電源層22を第1の電源層21から独立して設けることで、第1の素子4の動作を停止するとともに第2の素子5に電源を継続して供給することが可能となり、電源層が独立していない構成に比べて半導体装置1の消費電力量を抑えることができる。
(b)第1の電源層21を誘電体層210を介して第1のグランド層23に隣接して設けることにより、第1の素子4から出力した信号が減衰量が改善する。
(c)信号電極202を第1の電源電極203に隣接して設けることにより、図4に示すシミュレーションの結果から、リターン電流Irの帰路のインピーダンスを低下する。
(d)コンデンサ28を設けることで、コンデンサ28を含む経路をリターン電流Irの低周波成分に対するバイパスの経路にすることができる。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す断面図である。
第1の実施の形態では、半導体装置1は、多層配線基板2と、第2の素子5に信号を出力する第1の素子4と、第1の素子4を実装する実装基板3と、第1の素子4から出力された信号を入力する第2の素子5とを備えていたが、本実施の形態の半導体装置1Aは、第1の素子4及び第2の素子5が互いに通信し、第2の素子5が実装基板6によって多層配線基板2に実装されており、多層配線基板2の実装面20aに配置される第2の電源電極221と、信号電極222と、グランド電極223と、電極224とを備え、その他の点は第1の実施の形態と同様に構成されている。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
本実施の形態に係る多層配線基板2の第2の電源層22は、第1のグランド層23と第2の電源層22との間は変位電流Idとして、第1のグランド層23に流れる第1の素子4が入力した信号のリターン電流を第2の素子5に帰還させる。
多層配線基板2の第2の電源電極221は、多層配線基板2の実装面20aに配置されて実装基板6の電源層62と、ビア26dを介して第2の電源層22とを接続する。信号電極222は、第2の電源電極221に隣接して実装面20aに配置されて実装基板6の信号配線層63と、ビア26eを介して信号配線層25とを接続する。
グランド電極223は、多層配線基板2の実装面20aに配置されて実装基板6のグランド層61と、ビア26fを介して信号配線層25とを接続する。なお、電極224は、図示しない信号配線と、実装基板6とを接続する。
実装基板6は、第2の素子5のグランド電位となるグランド層61と、第2の素子5に電源を供給する電源層62と、第2の素子5から信号が出力される信号配線層63とを備える。
実装基板6は、第1乃至第5の導電体層611〜615と、第1乃至第5の導電体層611〜615の間に設けられる誘電体層610とを表面に有する。第1の導電体層611は、第2の素子5が実装される実装面60aを表面に有する。第5の導電体層615は、多層配線基板2の、第2の電源電極221、信号電極222、グランド電極223、及び電極224と接続する接続面60bが形成される。
実装基板6の信号配線層63は、第2の導電体層612に設けられる。信号配線層63は、ビア64b及び電極65aを介して第1の素子4に接続し、ビア64c及び信号電極222を介して信号配線層25に接続する。
電源層62は、誘電体層610を介してグランド層61及び信号配線層63に隣接し、第3の導電体層613に設けられる。電源層62は、ビア64d及び電極65bを介して第2の素子5に接続され、ビア64a及び電源電極221を介して第2の電源層22に接続される。
グランド層61は、誘電体層610を介して電源層62に隣接し、第3の導電体層613に設けられる。グランド層61は、ビア64e及び電極65cを介して第2の素子5に接続され、ビア64f及びグランド電極223を介して第1及び第2のグランド層23,24に接続される。
(第2の実施の形態の動作)
第2の実施の形態の動作の一例について説明する。
第2の素子5は、信号電極222及び信号配線層25を介して第1の素子4に信号を出力する。
次に、第1の素子4は、第2の素子5から入力した信号の処理を行い、入力した信号のリターン電流Irを第1のグランド層23に出力する。
次に、第1のグランド層23に出力されたリターン電流Irは、変位電流Idとして第2の電源層22に流入する。第2の電源層22に流入した変位電流Idは、第2の電源電極221を介して第2の素子5に帰還する。
(第2の実施の形態の効果)
第1の素子5が入力した信号のリターン電流を第1のグランド層23に隣接した第2の電源層22に変位電流Idとして帰還させることで、第2の素子5から出力した信号の減衰量が改善する。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施の形態は、上記第1及び第2の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の対応において実施することが可能である。例えば、本発明では、多層配線基板2は、6層の第1乃至第6の導電体層211〜216を有するものとして説明したが、6層以外の導電体層を有する構成とすることができる。
また、第1及び第2の電源層21,22は、第6の導電体層216に配置されて裏面20bから露出するものとして説明したが、多層配線基板2の内部の第2乃至第5の導電体層212〜215に設けられる構成とすることができる。
また、第1及び第2の電源層21は、同一の導電体層に独立して配置されるものとして説明したが、第1及び第2の電源層21及び22は、異なる導電体層に配置される構成とすることができる。
また、実装基板3及び実装基板6には、第1の素子4又は第2の素子5が実装されるものとして説明したが、実装基板3又は実装基板6は、複数の第1又は第2の素子4,5又はその他の素子を実装する構成とすることができる。
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記各実施の形態の構成要素の一部を省くことが可能である。
1…半導体装置、1a…半導体装置、1b…半導体装置、1A…半導体装置、2…多層配線基板、3…実装基板、4…第1の素子、5…第2の素子、6…実装基板、20a…実装面、20b…裏面、21…第1の電源層、22…第2の電源層、23…第1のグランド層、24…第2のグランド層、25…信号配線層、26a〜26f…ビア、27…主電源層、28…コンデンサ、29…第3のグランド層、30a…実装面、30b…接続面、31…グランド層、31a、31b…グランド層、32…電源層、32a,32b…電源層、33…信号配線層、33a…信号配線層、33b…信号配線層、34a〜34f…ビア、35a〜35f…電極、60a…実装面、60b…接続面、61…グランド層、62…電源層、63…信号配線層、64a〜64f…ビア、65a〜65c…電極、201…グランド電極、202…信号電極、203…第1の電源電極、204…電極、206a〜206c…電極、210…誘電体層、211…第1の導電体層、212…第2の導電体層、213…第3の導電体層、214…第4の導電体層、215…第5の導電体層、216…第6の導電体層、221…第2の電源電極、222…信号電極、223…グランド電極、224…電極、310…誘電体層、311…第1の導電体層、312…第2の導電体層、313…第3の導電体層、314…第4の導電体層、315…第5の導電体層、610…誘電体層、611…第1の導電体層、612…第2の導電体層、613…第3の導電体層、614…第4の導電体層、615…第5の導電体層、Id、Id、Id、Id…変位電流、Ir、Ir、Ir、Ir…リターン電流

Claims (3)

  1. 実装面に設けられ、信号を出力する第1の素子が接続される信号電極、第1の電源電極及びグランド電極と、
    前記実装面に設けられ、前記第1の素子から前記信号電極を介して出力された前記信号を入力する第2の素子が接続される電極と、
    前記第1及び第2の素子に共通に設けられ、前記第2の素子が入力した前記信号のリターン電流の帰路となるグランド層と、
    前記グランド層と誘電体層を介して隣接して設けられ、前記第1の素子に前記第1の電源電極を介して電源を供給する第1の電源層と、
    前記第1の電源層から独立して設けられ、前記第2の素子に電源を供給する第2の電源層と
    記グランド層と前記第1の電源層との間は変位電流として、前記グランド層に流れる前記リターン電流の高周波成分前記第1の電源層と前記第1の電源電極とを接続するビアを介して前記第1の素子に帰還させる第1の経路と、
    前記リターン電流の高周波成分を、前記グランド層と前記グランド電極とを接続するビアを介して前記第1の素子に帰還させる第2の経路とを有し、
    前記リターン電流の高周波成分に対するインピーダンスは、前記第2の経路よりも前記第1の経路の方が小さい、
    多層配線基板。
  2. 前記電源層と前記グランド層とを接続するコンデンサを備え、
    前記コンデンサは、前記グランド層を流れる前記信号のリターン電流の低周波成分を前記第1の電源層にバイパスする請求項1に記載の多層配線基板
  3. 前記第1及び第2の素子は、互いに通信を行うものであり、
    前記第2の電源層は、誘電体層を介して前記グランド層に隣接して設けられ、第2の電源電極を介して前記第2の素子に電源を供給し、前記グランド層と前記第2の電源層との間は変位電流として、前記グランド層に流れる前記リターン電流を前記第2の電源電極を介して前記第2の素子に帰還させる請求項1又は2に記載の多層配線基板。
JP2012256796A 2012-11-14 2012-11-22 多層配線基板 Active JP5942814B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012256796A JP5942814B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 多層配線基板
US13/922,349 US8913401B2 (en) 2012-11-14 2013-06-20 Multilayer wiring board

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012256796A JP5942814B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 多層配線基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014107299A JP2014107299A (ja) 2014-06-09
JP5942814B2 true JP5942814B2 (ja) 2016-06-29

Family

ID=51028559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012256796A Active JP5942814B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-22 多層配線基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5942814B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4395989B2 (ja) * 2000-05-12 2010-01-13 パナソニック株式会社 プリント配線板
EP1909546A4 (en) * 2005-06-13 2009-11-11 Ibiden Co Ltd CIRCUIT BOARD

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014107299A (ja) 2014-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8913401B2 (en) Multilayer wiring board
US7428155B2 (en) Printed wiring board including power supply layer and ground layer
JP5354949B2 (ja) プリント回路板
KR101385167B1 (ko) 프린트 회로판
JP6153319B2 (ja) プリント回路板、プリント配線板及び電子機器
US9326370B2 (en) Printed circuit board
KR100598118B1 (ko) 적층형 인쇄회로기판
JP6671551B1 (ja) 多層プリント基板
US11764151B2 (en) Connection of several circuits of an electronic chip
US8332790B1 (en) Capacitive decoupling method and module
JP6338784B1 (ja) ノイズフィルタ
JP5051836B2 (ja) 半導体装置およびその設計方法
JP5942814B2 (ja) 多層配線基板
JPH10270862A (ja) Emi抑制多層プリント基板
US8728874B2 (en) Method and apparatus for low inductive design pattern
JP5939137B2 (ja) 多層配線基板
TWI444115B (zh) 印刷電路板和晶片系統
JP2005005409A (ja) 半導体装置
JP2010062180A (ja) 多層プリント配線板
WO2012153835A1 (ja) プリント配線基板
US20140266491A1 (en) System And Method For Using A Reference Plane To Control Transmission Line Characteristic Impedance
JP2007080946A (ja) 電子部品およびその設計方法
US9893701B1 (en) Power filtering circuit and method
JP7058563B2 (ja) 回路基板ユニット
JP2000031650A (ja) プリント基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5942814

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350