JP5942399B2 - 転炉吹錬終点温度設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転炉、二次精錬装置および連続鋳造装置を用いる一連の工程からなる製鋼プロセスに係り、とくに転炉の吹錬終点温度の設定方法に関する。
転炉、二次精錬装置および連続鋳造装置を用いて、ビレット、スラブ等の鋳片を製造する製鋼プロセスでは、従来から、鋼種ごとに予め設定された、次工程までに生じる溶鋼温度降下量を次工程の要求溶鋼温度に加算して、転炉における吹錬終点温度を決定していた。
しかし、操業条件の変化により、転炉出鋼から次工程までの溶鋼温度降下量が変動した場合には、操業担当者の判断により、溶鋼の吹錬終点温度を修正するか、同一鋼種での実績に基づき、溶鋼温度降下量を操業担当者が適宜推定していたのが実情であり、必ずしも適正な修正となっていないため、次工程以降で溶鋼温度の調整を必要とする場合が多々あるという問題があった。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、転炉、2次精錬、鋳造からなる製鋼プロセスを構成する各工程ごとに、数式モデルとニューラルネットワークモデルとを組み合わせて、各工程における溶鋼温度を推定する段階と、推定された溶鋼温度を鋼種に応じて補正する段階とを、プロセスの順序とは逆向きに直列に接続して、吹止溶鋼温度を推定する製造プロセスの状態量推定方法が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、製品の種類に応じて予めデータベース化することが可能な補正量を使用して補正でき、推定精度が一層向上し、予め定められた鋳込溶鋼温度に基づいて転炉における吹止溶鋼温度を精度よく推定できるとしている。
また、特許文献2には、転炉、2次精錬装置および連続鋳造装置を有する製鋼プロセスにおける転炉の吹錬終点温度目標設定方法が記載されている。この方法では、連続鋳造鋳込み時点での要求溶鋼温度、転炉、2次精錬装置および連続鋳造装置のそれぞれの操業開始予定時間、操業所要予定時間、運搬時間、および2次精錬装置、連続鋳造装置それぞれの過去の熱履歴および溶鋼温度昇温量・下降量実積を収集し、収集されたデータに基づき、製鋼プロセスおよび運搬の変化に応じた、転炉吹錬終了以後の連続鋳造装置鋳込み時点までの溶鋼温度降下量を、3つのステップに分けて算出し、算出した溶鋼温度降下量と連続鋳造鋳込み目標温度との和を転炉吹錬終点温度目標として設定する。特許文献2に記載された技術によれば、温度変化リスクを評価することで、不必要な高温出鋼や、低熱出鋼を防ぐことができるとしている。
また、特許文献3には、製鋼プロセスにおける溶鋼温度管理方法が記載されている。この方法では、過去チャージの実績データに基づいて操業変動要因に起因する各溶鋼温度降下分を求め、この操業変動要因溶鋼温度降下分から、製鋼炉処理終了時から鋳込み開始時までの溶鋼温度降下量を予測し、この溶鋼温度降下量と鋳込み開始温度とにより製鋼炉処理終了温度を求め、この製鋼炉処理終了温度を目標温度として製鋼炉の自動吹錬制御を行うとしている。特許文献3に記載された技術によれば、チャージごとの製鋼炉出鋼温度のばらつきが解消できるとしている。
また、特許文献4には、「溶鋼温度管理方法」が提案されている。特許文献4に記載された「溶鋼温度管理方法」は、2次精錬処理終了時における溶鋼温度を表すモデル式、2次精錬処理の所要時間を表すモデル式、2次精錬処理終了から連続鋳造装置での鋳込み中の溶鋼温度降下量を表すモデル式を連立して解き、2次精錬処理の所要時間、2次精錬処理終了時の溶鋼温度の目標値を算出し、2次精錬処理が施される溶鋼温度を管理する方法である。
また、特許文献5には、「転炉吹止温度設定方法」が提案されている。特許文献5に記載された「転炉吹止温度設定方法」では、取鍋から2次精錬間の鍋履歴による温度補正を各工程の処理及び滞留時間を考慮した予め設定された連続的温度補正曲線を用いて、直近の時間処理による補正要因を加えた温度補正を行う。この方法では、1チャージごとに鋼種別の補正を行うとしている。これにより、溶鋼温度の降下の予測精度が極めて向上するとしている。
また、特許文献6には、「転炉の吹錬終点制御方法」が提案されている。特許文献6に記載された「転炉の吹錬終点制御方法」では、連続鋳造鋳込み時点での要求溶鋼温度、転炉、2次精錬装置および連続鋳造機の操業開始予定時間、操業所要予定時間、運搬時間ならびに過去の転炉以外の各装置の熱履歴および溶鋼温度昇温量・降下量実績を収集し、各製鋼プロセスおよび運搬の変動に応じて、転炉吹錬終了以後の連続鋳造鋳込み時点までの溶鋼温度降下量を予測し、該溶鋼温度降下量に基づき転炉吹錬終点での溶鋼目標温度を修正し、転炉の吹錬終点制御を行うとしている。
特開平11−202903号公報 特開2009−7631号公報 特開平07−97611号公報 特開2005−320563号公報 特開平08−120316号公報 特開平08−246016号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載された技術では、出鋼頻度の高い鋼種については、かなりの精度で転炉吹錬終点温度を予測でき、適正な転炉吹錬を行うことができる場合が多いが、依然として操業担当者の判断に依存する部分があり、転炉吹錬終点温度を高めの安全側に設定する傾向となり、必要以上の熱を付与する場合が多い。また、出鋼頻度の少ない鋼種については、適正な転炉吹錬終点温度を設定することができなかったという問題があった。
また、特許文献6に記載された技術は、鋼種別に一律に設定された溶鋼温度降下量に対して修正を行うもので、鋼種の違いによる溶鋼温度降下量の違いを修正できず、実績データの少ない鋼種については、適正な転炉吹錬終点制御を行うまでに至っていないという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、転炉による吹錬工程、2次精錬装置による2次精錬工程および連続鋳造設備での鋳込み工程を有する製鋼プロセスにおいて、操業条件に適応した、転炉吹錬終点温度設定方法を提案することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、図2に示すような、転炉による吹錬工程(以下、次工程までの搬送を含み転炉吹錬工程ともいう)、2次精錬装置による2次精錬工程(以下、次工程までの搬送を含み2次精錬工程ともいう)および連続鋳造設備での鋳込み工程(以下、鋳込み工程ともいう)を有する製鋼プロセスにおける各種操業因子に着目し、次工程までの溶鋼温度降下量に及ぼす操業因子の影響について詳しく検討した。その結果、溶鋼温度降下量に影響する操業因子としては、「合金投入時の化学反応熱」および「大気中への放散熱」に大きく分類することができることに想到した。そして、「合金投入時の化学反応熱」は、炉裏での合金添加量に依存することから、実操業における操業因子の具体的項目としては、炉裏Al添加量、炉裏HMn添加量、炉裏MMn添加量、炉裏LMn添加量、Si−Mn添加量、炉裏C添加量などが挙げられる。なお、「炉裏」とは、転炉から出鋼する際の合金等の添加をいう。また、「HMn、MMn、LMn」は、炭素含有量に応じて区分され、それぞれ高炭素フェロマンガン、中炭素フェロマンガン、低炭素フェロマンガンをいう。HMn、MMn、LMnの炭素含有量は、それぞれ約5〜8質量%、約2〜4質量%、約0.5〜2質量%である。
一方、「大気中への放散熱」は、温度域、経過時間に依存し、さらに取鍋状態に依存すると考えられ、実操業における具体的項目としては、転炉吹錬工程から次工程である2次精錬(RH精錬)工程までを例にとれば、温度域に影響するRH到着目標温度や、時間に影響するリードタイム、出鋼時間や、取鍋状態に影響する空鍋時間、取鍋使用回数、取鍋内温度、などが挙げられる。これらを整理して表1に示す。
Figure 0005942399
これら具体的な操業因子を用いて、転炉吹錬終了以降、次工程である、例えば2次精錬(RH精錬)工程までの、溶鋼温度降下量を、実機操業データから求め、これら具体的な操業因子を用いて重回帰分析を行い、溶鋼温度降下量におよぼす各操業因子の寄与率(回帰式係数ai×偏差σ/平均値)を評価した。その結果、溶鋼温度降下量に対して最も寄与率の大きな操業因子は、炉裏Al添加量であることを知見した。つぎが、炉裏Si−Mn添加量、炉裏HMn−MMn添加量、つぎが、リードタイム(LD−RH)、次が、取鍋条件であった。
炉裏Al添加量が、溶鋼の温度降下量に大きく影響するという重回帰分析結果から、本発明者らは、脱酸形態の違いが溶鋼温度降下量のばらつきに大きく影響し、溶鋼温度降下量の予測精度が低下することに思い至り、脱酸形態別に、溶鋼温度降下量の予測式を設定することに思い至った。そうすれば、適用範囲も広く、かつ予測精度が顕著に向上することを見出した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)転炉による吹錬工程、2次精錬装置による2次精錬工程および連続鋳造装置での鋳込み工程を有する製鋼プロセスにおいて前記転炉による吹錬工程の吹錬終点温度を設定するにあたり、前記転炉による吹錬の終了から、前記2次精錬装置到着時までの溶鋼温度降下量を、あるいは前記連続鋳造装置における鋳込み時までの溶鋼温度降下量を、転炉出鋼時の脱酸形態であるAl添加無しの未脱酸状態と、Alを添加し脱酸済みでSi添加なしの状態と、Alを添加し脱酸済みでSi添加ありの状態との3つの形態に応じて、脱酸形態ごとに前記製鋼プロセスの操業因子fiと重回帰分析により得られた該操業因子についての回帰式の回帰係数aiとを用いて予め設定された溶鋼温度降下量ΔTj(℃)の予測式(1)を用いて予測し、該予測された溶鋼温度降下量が前記2次錬装置到着時までの溶鋼温度降下量である場合には該予測された溶鋼温度降下量と2次精錬装置到着時の要求溶鋼温度とから、あるいは該予測された溶鋼温度降下量が前記連続鋳造装置における鋳込み時までの溶鋼温度降下量である場合には該予測された溶鋼温度降下量と鋳込み時の要求溶鋼温度から、前記転炉による吹錬工程の吹錬終点温度を設定することを特徴とする転炉吹錬終点温度設定方法。
ΔTj=Σ{(ai)j×fi}+bj ‥‥(1)
(ここで、fi:操業因子量、(ai)j:脱酸形態jでの操業因子fiについての回帰係数、bj:切片)
本発明によれば、転炉吹錬工程、2次精錬工程および鋳込み工程を有する製鋼プロセスにおいて、転炉吹錬終了後、2次精錬装置到着時までの、あるいは連続鋳造鋳込み時までの溶鋼温度を精度よく予測ができ、その結果、転炉吹錬終点温度を精度よく設定でき、次工程以降における溶鋼温度を調整することが少なくなり、熱量のロスを低減でき、製造コスト低減に繋がり、産業上格段の効果を奏する。
転炉による吹錬終了(出鋼)から連続鋳造装置における鋳込みまでの溶鋼温度の降下状況を模式的に示す説明図である。 転炉による吹錬から連続鋳造装置における鋳込みまでの工程を模式的に示す説明図である。
転炉吹錬工程での吹錬終了から、2次精錬工程を経て、連続鋳造鋳込み工程までの溶鋼温度の降下状況を模式的に図1に示す。
本発明では、転炉による吹錬において、予め、吹錬終点温度を設定して、その温度を目標値として転炉吹錬を行う。目標の転炉吹錬終了温度が異なれば、所望の2次精錬到着時要求溶鋼温度と乖離した溶鋼温度となり、さらには所望の鋳込み時要求溶鋼温度と乖離した鋳込み時溶鋼温度となり、所望の精錬効果や、所望の特性を有する鋳片を得ることができなくなる。
そこで、吹錬終点温度を設定するに際し、転炉吹錬終了後、次工程である2次精錬装置到着までの、さらには2次精錬工程を経て連続鋳造設備での鋳込み時までの、溶鋼温度降下量を精度よく予測して、所望の2次精錬装置到着溶鋼温度となるように、さらには所望の鋳込み時溶鋼温度となるように、転炉の吹錬終了温度を設定する必要がある。
本発明では、溶鋼温度降下量の予測は、予め設定した予測式を用いる。とくに、本発明では、溶鋼温度降下量を精度よく予測するために、転炉吹錬終了時の脱酸形態に応じて、予め、それぞれ異なる予測式を設定する。というのは、溶鋼の温度降下量に最も大きく寄与する操業因子は、炉裏でのAl添加等の合金添加量である、という本発明者らの知見に基づく。
ここでいう「脱酸形態」とは、Al添加無しの未脱酸状態と、Alを添加し脱酸済みでSi添加なしの状態(以下、既脱酸(Si無)ともいう)、Alを添加し脱酸済みでSi添加ありの状態(以下、既脱酸(Si有)ともいう)の3つの形態とする。脱酸形態が、未脱酸(Al添加無)と既脱酸と、あるいは既脱酸(Si無)と既脱酸(Si有)とでは、Alの添加時期が異なり、ロスAl量が異なってくる。そのため、溶鋼温度降下量に差異が生じ、溶鋼温度降下量の予測精度に影響すると考えられるからである。
そして、過去の実操業時の溶鋼温度降下量に対し、各操業因子を用いて重回帰分析を行い、得られた結果から、回帰式の係数を用いて、溶鋼温度降下量ΔTと操業因子を関係づけて、溶鋼温度降下量ΔTの予測式とする。なお、予測式は、脱酸形態別にそれぞれ重回帰分析を行い、決定するものとする。予測式は、脱酸形態がjである場合、つぎのような関係式
ΔTj=Σ((ai)j×fi)+bj ‥‥(1)
(ここで、fi:操業因子量、ai:脱酸状態jでの操業因子fiについての回帰係数、bj:切片)
で表す。
なお、溶鋼温度降下量ΔTjの予測式は、転炉吹錬終了時の脱酸形態別に、設定するが、「脱酸形態」を、未脱酸(Al添加無)、既脱酸(Si無)、既脱酸(Si有)の3つの形態とすると、3つの予測式が設定されることとなる。
通常、脱酸形態によって、最適な介在物/スラグ組成となるように、脱酸Alの添加タイミングを調整している。脱酸Alの添加タイミングが変化すると鋼中の溶在酸素量が変化し、Al添加時の発熱量が大きく変化する。このようなことから、脱酸形態によって異なる3つの予測式を用いることとした。
また、本発明で使用する好ましい操業因子としては、転炉吹錬終了から2次精錬工程までであれば、表1に示すように、「合金投入時の化学反応熱」に関連する操業因子は、炉裏Al添加量(Al純分原単位:kg/t)、炉裏HMn+MMn添加量(HMn+MMn原単位:kg/t)、炉裏Si−Mn添加量(Si−Mn原単位:kg/t)、炉裏C添加量(C原単位:kg/t)などとすることが好ましい。
一方、「大気中への放散熱」に関連する操業因子は、RH到着目標温度(℃)、リードタイム(min)(LD−RH)、出鋼時間(min)、取鍋の空鍋時間(min)、取鍋使用回数(回)、取鍋内温度(℃)などとすることが好ましい。なお、操業因子の選択は、対象とする工程に応じて適宜選択することが好ましい。
転炉吹錬終了から2次精錬工程を経て連続鋳造鋳込み時までの場合には、操業因子として、さらに、2次精錬処理時間(min)、2次精錬後溶鋼温度(℃)、リードタイム(RH〜CC)(min)、等が挙げられる。
以下、さらに本発明について実施例に基づいて詳細に説明する。
低炭素Alキルド鋼(質量%で、C:0.02〜0.05%、Mn:0.10〜0.50%、sd、Al:0.010〜0.070%)について、転炉吹錬終了後、RH(2次精錬装置)に到着するまでについて、実操業データを用いて、脱酸形態ごとに、溶鋼温度降下量と操業因子との関係を重回帰分析して、各操業因子の回帰係数を求め、各脱酸形態ごとに、転炉吹錬終了後からの溶鋼温度低下量ΔTの予測式を設定した。なお、脱酸形態の区分は、未脱酸、および既脱酸(Si無)とした。なお、「未脱酸」は炉裏での脱酸剤(Al)の添加はないことを意味する。得られた予測式の各操業因子の係数を表2に示す。
Figure 0005942399
これら予測式を用いて、予測された溶鋼温度低下量ΔTと要求RH到達溶鋼温度とから、転炉吹錬終了温度を算出し、その値を目標温度として転炉吹錬を行い、本発明例とした。転炉吹錬終了後、RH(2次精錬装置)まで搬送し、RH到着溶鋼温度を測定し、各チャージごとに要求RH到達溶鋼温度と実績RH到着溶鋼温度との差を算出した。このような工程を4000チャージほど実施し、要求RH到達溶鋼温度と実績RH到着溶鋼温度との差の平均値および偏差σを求めた。なお、脱酸形態を区分しないで設定した予測式を用いた場合、すなわち、脱酸形態によらず温度降下量を一定とした場合を従来例としたが、実績は脱酸形態別に示している。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0005942399
本発明例は、いずれも要求RH到達溶鋼温度からのずれは少なく、しかも、RH到達溶鋼温度が要求RH到達溶鋼温度より10℃以上低いチャージの、測定全チャージに対する比率である低熱比率は、従来例に比較して格段に小さくなっており、溶鋼温度を上昇させるための加熱処理が少なくなり、製造コストの低減が可能となる。

Claims (1)

  1. 転炉による吹錬工程、2次精錬装置による2次精錬工程および連続鋳造設備での鋳込み工程を有する製鋼プロセスにおいて前記転炉による吹錬工程の吹錬終点温度を設定するにあたり、
    前記転炉による吹錬の終了から、前記2次精錬装置到着時までの溶鋼温度降下量を、あるいは前記連続鋳造装置における鋳込み時までの溶鋼温度降下量を、転炉出鋼時の脱酸形態であるAl添加無しの未脱酸状態と、Alを添加し脱酸済みでSi添加なしの状態と、Alを添加し脱酸済みでSi添加ありの状態との3つの形態に応じて、脱酸形態ごとに前記製鋼プロセスの操業因子fiと重回帰分析により得られた該操業因子についての回帰式の回帰係数aiとを用いて予め設定された溶鋼温度降下量ΔTj(℃)の予測式(1)を用いて予測し、該予測された溶鋼温度降下量が前記2次錬装置到着時までの溶鋼温度降下量である場合には該予測された溶鋼温度降下量と2次精錬装置到着時の要求溶鋼温度とから、あるいは該予測された溶鋼温度降下量が前記連続鋳造装置における鋳込み時までの溶鋼温度降下量である場合には該予測された溶鋼温度降下量と鋳込み時の要求溶鋼温度から、前記転炉による吹錬工程の吹錬終点温度を設定することを特徴とする転炉吹錬終点温度設定方法。

    ΔTj=Σ{(ai)j×fi}+bj ‥‥(1)
    ここで、fi:操業因子量、(ai)j:脱酸形態jでの操業因子fiについての回帰係数、bj:切片
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