JP5145790B2 - 転炉の吹錬終点温度目標設定方法 - Google Patents
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Description
△TCL:転炉吹錬終了から取鍋受鋼終了までに生じる溶鋼温度降下量(出鋼時温度降下量)、
△TLR:取鍋受鋼終了から二次精錬装置での処理開始までに生じる溶鋼温度降下量 (運搬時温度降下量)、
△TRH:二次精錬装置処理中に生じる溶鋼温度変動量,
△TBC:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機での鋳造開始までに生じる溶鋼温度降下量、
と分けて予測し、△T=△TCL+△TLR+△TRH+△TBCとして与える方法が提案されている。
[1] 転炉、二次精錬装置および連続鋳造機を有する製鋼プロセスにおける転炉の吹錬終点温度目標設定方法であって、
連続鋳造鋳込み時点での要求溶鋼温度、ならびに、転炉、二次精錬装置および連続鋳造機それぞれの操業開始予定時間、操業所要予定時間、受鋼鍋条件、操業所要時間実績、および運搬時間実績、ならびに、連続鋳造機鋳造開始溶鋼温度実績、二次精錬処理終了溶鋼温度実績、炉裏溶鋼温度実績、転炉終点温度実績、炉裏溶鋼温度実績、および転炉終点温度実績、ならびに、これら各温度実績から算出される溶鋼温度昇温量・降下量実績を収集し、
これら収集したデータに基づき、製鋼プロセスおよび運搬の変化に応じた、転炉吹錬終了以後の連続鋳造機鋳込み時点までの溶鋼温度降下量を算出し、算出した溶鋼温度降下量と連続鋳造鋳込み目標温度との和を転炉の吹錬終点温度目標として設定する方法において、
前記溶鋼温度降下量(△T)の算出を以下の式にて、△TCL、 △TBP、 △TBCおよびδに基づき行い、この際、該△TCL、該△TBP、該△TBCの温度予測モデルは、製鋼プロセスの各プロセス毎に鍋修理の形態に応じてデータを分け、過去データの中で類似したものを定めるベクトルを定め、該ベクトルの差のノルムの大きさに応じた重みつき最小二乗法で回帰計算したモデルを用いることを特徴とする転炉の吹錬終点温度目標設定方法。
△T= △TCL+△TBP+△TBC + δ
ただし、
△T:転炉吹錬終了から連続鋳造機における鋳込み開始までに生じる溶鋼温度変化量
△TCL:転炉吹錬終了から取鍋受鋼終了までに生じる溶鋼温度変化量であり下記モデルで計算
△TCL = a31×Tlo + a32 + Σb3i×副原料合金i投入予定量
Tlo:炉裏温度目標値
a31.a32:回帰係数
副原料合金i投入予定量:副原量合金はAlやその他の添加する合金(Mn合金、FeSiなど)、副原量の予定量
△TBP:取鍋受鋼終了から二次精錬処理終了までに生じる溶鋼温度変動量であり下記モデルで計算
△TBP = a21×tlb + a22×tbp + a23×Tbf + a24 +Σb2i×副原料合金i投入予定量
tlb:炉裏から簡易二次精練設備までの移動予定時間
tbp:簡易二次精練設備処理予定時間
Tbf:簡易二次精練設備終了目標温度
a21,a22,a23,a24:回帰係数
副原料合金i投入予定量:副原量合金はAlやその他の添加する合金、副原量の予定量
△TBC:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機での鋳造開始までに生じる溶鋼温度変化量であり下記モデルで計算
△TBC = a11×tcb + a12×Tcc + a13
tcb:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機までの移送予定時間
Tcc:CC到着予定温度
a11,a12,a13:回帰係数
δ:変動リスク項
(1) Step1: CC到着目標温度から二次精練設備での処理終了温度を設定する
(2) Step2: 二次精練処理終了温度から転炉吹錬終了後に受鋼鍋で溶鋼を受けた後の溶鋼目標温度(以下、炉裏温度と呼ぶ)を設定する(あるいは、二次精練設備へ移動をはじめる時の温度を設定する)
(3) Step3: 炉裏温度から転炉終点温度を設定する
以下、各Stepを具体的に説明して行く。
二次精練設備からCCまでの移送中の温度降下を予測するものであり、ここでのモデルは、物理的には伝熱方程式を解く温度モデルとなるが、ここでは以下に示す時間と温度の一次式で記述する。
ここで、
△TBC:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機での鋳造開始までに生じる溶鋼温度変化量
tcb:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機までの移送予定時間
Tcc:CC到着予定温度
a1i:回帰係数
二次精練処理終了温度から炉裏温度を設定するものであり、ここでの予測は、本来、「炉裏から二次精練設備への移送中温度降下」さらに「二次精練処理中の温度変化」と分けて予測計算をするのが理想的であるが、本発明では、後述するような分離しない推定計算方法を採る。
△TBP = a21×tlb + a22×tbp + a23×Tbf + a24 +Σb2i×副原料合金i投入予定量
Tbf = Tcc + ΔTBC
ここで、
△TBP:取鍋受鋼終了から二次精錬処理終了までに生じる溶鋼温度変動量
tlb:炉裏から簡易二次精練設備までの移動予定時間
tbp:簡易二次精練設備処理予定時間
Tbf:簡易二次精練設備終了目標温度
副原料合金i投入予定量:副原量合金はAlやその他の添加する合金、副原量の予定量、
副原料は冷材など
a2i:回帰係数
b2i:副原料合金i投入予定量に対する係数
なお、上記では簡易二次精練設備で説明してきたが、ここでの考え方はRHにも適用可能である。すなわち、RHに本発明を適用する場合には、温度変化量の予測モデルを、RHまでの移動時間に加えて、リムド時間、キルド時間、処理終了後目標温度、Alなどの合金副原料投入量などを説明変数としたモデルとすれば良い。
炉裏温度から転炉終点温度を設定するものであり、転炉吹錬終了から取鍋受鋼終了までに生じる溶鋼温度変化量△TCLは、以下に示す式で記述する。
△TCL = a31×Tlo + a32 + Σb3i×副原料合金i投入予定量
ただし、
Tlo = Tbf + △TBP
Tlo:炉裏温度目標値
副原料合金i投入予定量:副原量合金はAlやその他の添加する合金(Mn合金、FeSiなど)、副原量の予定量
副原料は、加炭材、保温材、および石灰など
a3i:回帰係数
ここでのモデル誤差の標準偏差を、δ3とする。モデル誤差やTlo項の考え方は、Step1で述べたとおりである。
ΔT = △TCL+△TBP+△TBC + δ
Tf = Tcc + ΔT
ここで、各モデル誤差δiの設定には、注意が必要である。すなわち、モデル誤差δiは受鋼鍋の条件によって異なってくるというものである。例えば、鍋の使用回数が増加するとレンガの損耗が発生するが、使用回数が増加することによる損耗速度は、全鍋一定ではないので、使用回数が多い鍋を使う場合には予測誤差が増大する。
Claims (2)
- 転炉、二次精錬装置および連続鋳造機を有する製鋼プロセスにおける転炉の吹錬終点温度目標設定方法であって、
連続鋳造鋳込み時点での要求溶鋼温度、ならびに、転炉、二次精錬装置および連続鋳造機それぞれの操業開始予定時間、操業所要予定時間、受鋼鍋条件、操業所要時間実績、および運搬時間実績、ならびに、連続鋳造機鋳造開始溶鋼温度実績、二次精錬処理終了溶鋼温度実績、炉裏溶鋼温度実績、転炉終点温度実績、炉裏溶鋼温度実績、および転炉終点温度実績、ならびに、これら各温度実績から算出される溶鋼温度昇温量・降下量実績を収集し、
これら収集したデータに基づき、製鋼プロセスおよび運搬の変化に応じた、転炉吹錬終了以後の連続鋳造機鋳込み時点までの溶鋼温度降下量を算出し、算出した溶鋼温度降下量と連続鋳造鋳込み目標温度との和を転炉の吹錬終点温度目標として設定する方法において、
前記溶鋼温度降下量(△T)の算出を以下の式にて、△TCL、 △TBP、 △TBCおよびδに基づき行い、この際、該△TCL、該△TBP、該△TBCの温度予測モデルは、製鋼プロセスの各プロセス毎に鍋修理の形態に応じてデータを分け、過去データの中で類似したものを定めるベクトルを定め、該ベクトルの差のノルムの大きさに応じた重みつき最小二乗法で回帰計算したモデルを用いることを特徴とする転炉の吹錬終点温度目標設定方法。
△T= △TCL+△TBP+△TBC + δ
ただし、
△T:転炉吹錬終了から連続鋳造機における鋳込み開始までに生じる溶鋼温度変化量
△TCL:転炉吹錬終了から取鍋受鋼終了までに生じる溶鋼温度変化量であり下記モデルで計算
△TCL = a31×Tlo + a32 + Σb3i×副原料合金i投入予定量
Tlo:炉裏温度目標値
a31.a32:回帰係数
副原料合金i投入予定量:副原量合金はAlやその他の添加する合金(Mn合金、FeSiなど)、副原量の予定量
△TBP:取鍋受鋼終了から二次精錬処理終了までに生じる溶鋼温度変動量であり下記モデルで計算
△TBP = a21×tlb + a22×tbp + a23×Tbf + a24 +Σb2i×副原料合金i投入予定量
tlb:炉裏から簡易二次精練設備までの移動予定時間
tbp:簡易二次精練設備処理予定時間
Tbf:簡易二次精練設備終了目標温度
a21,a22,a23,a24:回帰係数
副原料合金i投入予定量:副原量合金はAlやその他の添加する合金、副原量の予定量
△TBC:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機での鋳造開始までに生じる溶鋼温度変化量であり下記モデルで計算
△TBC = a11×tcb + a12×Tcc + a13
tcb:二次精錬装置での処理終了から連続鋳造機までの移送予定時間
Tcc:CC到着予定温度
a11,a12,a13:回帰係数
δ:変動リスク項
- 請求項1に記載の転炉の吹錬終点温度目標設定方法において、
前記変動リスク項δを鍋条件に応じて作成する各モデルの予測誤差にもとづき決定することを特徴とする転炉の吹錬終点温度目標設定方法。
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JP2007170209A JP5145790B2 (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 転炉の吹錬終点温度目標設定方法 |
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JP2007170209A JP5145790B2 (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 転炉の吹錬終点温度目標設定方法 |
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JP2009007631A JP2009007631A (ja) | 2009-01-15 |
JP2009007631A5 JP2009007631A5 (ja) | 2010-04-08 |
JP5145790B2 true JP5145790B2 (ja) | 2013-02-20 |
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