JP5942267B2 - 水処理装置、及び給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体あるいは気体中に含まれる不純物等を吸着、濃縮、分離、除去に用いることができる多孔質イオン交換体、特に、水中の硬度成分を除去して軟水を得る多孔質イオン交換体及びその製造方法、さらにその多孔質イオン交換体の再生処理を自動的に行い、使用する人の手間をかけずに長期間使用できる水処理装置、給湯装置に関するものである。
水処理装置では、イオン交換樹脂と熱可塑性樹脂を焼結した結合製品(焼結体)が吸着体として使用されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている結合製品では、熱可塑性樹脂の多孔質マトリックス中にイオン交換樹脂粒子を焼結結合させているので、イオン交換樹脂の充填量が高ければイオン交換容量は大きくなる。
また、このような焼結体の製造方法として、官能基をグラフト重合により結合させる方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に開示されている焼結体の製造方法では、ポリオレフィン樹脂粒子焼結体表面にグラフト重合鎖からなる架橋体層を形成し、次いでイオン交換基、キレート基等の官能基をグラフト重合鎖に結合させることで、不純物の溶出を抑制している。
さらに、陽イオン交換層に隣接した陰イオン交換層を有するテキスチャード膜が知られている(例えば、特許文献3参照)。図12は、特許文献3に開示されているテキスチャード膜(電気化学セル)の概略構成を示す模式図である。
図12に示すように、特許文献3に開示されているテキスチャード膜105は、陽イオン交換層101と、該陽イオン交換膜101に隣接した陰イオン交換層102と、を有していて、ピーク103と谷104が間隔を置いて配置されている。このテキスチャード膜105に形成されたピーク103と谷104によって膜の表面積が増大するので、テキスチャード膜105に硬度成分を含んだ水を供給した場合、硬度成分の吸着速度を増大させることができる。また、テキスチャード構造膜105のピーク103と谷104は、テキスチャード膜105を複数積層して用いた場合、ピーク103と谷104の間で矢印106の様に処理水の通路が形成されるため、圧損を低く抑えることができる。
また、特許文献3では、テキスチャード膜105の両側に、電極107、電極108が配置された電気化学セルが開示されている。特許文献3に開示されている電気化学セルでは、水の存在下で両極に電圧を印加することにより、陽イオン交換層101と陰イオン交換層102の界面109で水を解離してHとOHが生成される。このHとOHと、陽イオン交換層101および陰イオン交換層102に吸着した陽イオンおよび陰イオンと、が置換されることによって、陽イオン交換層101と陰イオン交換層102を再生することができる。このため、特許文献3に開示されている電気化学セルでは、従来の様に薬剤を用いて再生する必要がない。
特開平7−204429号公報 特開2009−235417号公報 特表2008−507406号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている結合製品及び特許文献2に開示されている焼結体では、水の硬度除去を行う場合、硬度成分をイオン交換樹脂に吸着させるので、吸着飽和に達して硬度成分が除去できなくなると、食塩や酸を用いて硬度成分を除去してイオン交換樹脂を再生するという操作が必要であった。
さらに、特許文献3に開示されているテキスチャード膜105では、イオン交換樹脂粉末とポリエチレン結合剤との混合物をバンベリーミキサーで混合しているため、形成された膜シート(陽イオン交換層101又は陰イオン交換層102)は、多孔性を有していない。このため、特許文献3に開示されているテキスチャード膜105では、実際にイオン交換されるのは、膜表面であり、イオン交換容量としては限界があった。したがって、特許文献3に開示されているテキスチャード膜105であっても、大量の水を処理するのが困難となる。
本発明は、上記課題を解決するもので、大流量の水を効率よく処理できるとともに、小型化が可能な多孔質イオン交換体、水処理装置、給湯装置、及び多孔質イオン交換体の製造方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の多孔質イオン交換体は、水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第1混合物をシート状に形成して乾燥する、又は、前記第1バインダ粒子と前記第1イオン交換樹脂とを混合した第2混合物をシート状に形成し、前記第1バインダ粒子と前記第1イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、前記第1多孔質イオン交換組成体と、水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第3混合物をシート状に形成して乾燥する、又は、前記第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂とを混合した第4混合物をシート状に形成し、前記第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、前記第2多孔質イオン交換組成体と、を備え、前記第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とを接合することにより得られる。
これにより、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体を多孔性にすることができ、単位量あたりのイオン交換樹脂のイオン交換容量を大きくすることができる。このため、大量の水を処理することができる。
また、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体を接合することにより、電圧を印加すると、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体の接合面で、水が解離して、水素イオンと水酸化物イオンが生成される。イオン交換樹脂に吸着した陽イオン又は陰イオンが、生成された水素イオンと水酸化物イオンに置換されることで、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体を再生することができる。
また、本発明の水処理装置は、前記多孔質イオン交換体と、水の流入口と流出口が設けられているケーシングと、前記ケーシング内に配置されている少なくとも一対の電極と、を備え、前記多孔質イオン交換体が、前記一対の電極の間に配置されている。
また、本発明の給湯装置は、前記水処理装置を備える。
さらに、本発明の多孔質イオン交換体の製造方法は、水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第1混合物をシート状に形成して乾燥することにより、又は、前記第1バインダ粒子と前記第1イオン交換樹脂とを混合した第2混合物をシート状に形成し、前記第1バインダ粒子と前記第1イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより、第1多孔質イオン交換組成体を製造する工程と、水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第3混合物をシート状に形成して乾燥することにより、又は、前記第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂とを混合した第4混合物をシート状に形成し、前記第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより、第2多孔質イオン交換組成体を製造する工程と、前記第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とを接合する工程と、を備える。
本発明の多孔質イオン交換体、水処理装置、給湯装置、及び多孔質イオン交換体の製造方法によれば、大量の水を効率よく処理できるとともに、装置の小型化が可能となる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施形態の詳細な説明から明らかにされる。
図1は、本発明に係る実施の形態1の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態2に係る多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図3は、本発明の実施の形態2における変形例の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図4は、本発明の実施の形態3に係る多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図5は、本発明の実施の形態3における変形例の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図6は、本発明の実施の形態4に係る多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図7は、本発明の実施の形態4における変形例1の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図8は、本発明の実施の形態4における変形例2の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。 図9は、本発明の実施の形態5に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 図10は、本発明の実施の形態6に係る給湯装置の概略構成を示す模式図である。 図11は、本発明の実施の形態7に係る給湯装置の概略構成を示す模式図である。 図12は、特許文献3に開示されているテキスチャード膜(電気化学セル)の概略構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略する場合がある。さらに、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る多孔質イオン交換体は、第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂とを混合した第2混合物をシート状に形成し、第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、第1多孔質イオン交換組成体と、第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂とを混合した第4混合物をシート状に形成し、第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、第2多孔質イオン交換組成体と、を備え、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体とを接合することにより得られる態様を例示するものである。
また、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体では、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体とを加熱することにより接合させてもよい。
さらに、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体では、バインダ粒子の粒子径が第1イオン交換樹脂微粒子及び第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径以下であってもよい。
以下、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体の一例について、図1を参照しながら詳細に説明する。
[多孔質イオン交換体の構成]
図1は、本発明に係る実施の形態1の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1は、多孔質陽イオン交換組成体(第1多孔質イオン交換組成体)2と多孔質陰イオン交換組成体(第2多孔質イオン交換組成体)3を備えている。多孔質陽イオン交換組成体2は、陽イオン交換樹脂微粒子(第1イオン交換樹脂微粒子)4と第1バインダ粒子(熱可塑性樹脂微粒子)5を有している。また、多孔質陰イオン交換組成体3は、陰イオン交換樹脂微粒子6と第2バインダ粒子(熱可塑性樹脂微粒子)45を有している。なお、第1バインダ粒子5を構成する熱可塑性樹脂微粒子と、第2バインダ粒子45を構成する熱可塑性樹脂微粒子は、同じ種類の熱可塑性樹脂を使用してもよく、また、異なる種類の熱可塑性樹脂を使用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等を使用することができる。陽イオン交換樹脂としては、交換基−SOHを有する強酸性陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂は交換基−NROH有する強塩基性イオン交換樹脂が好適であるが、後述するように、多孔質イオン交換体1に電圧を印加する場合は、交換基−RCOOHを有する弱酸性陽イオン交換樹脂、−NRを有する弱塩基性陰イオン交換樹脂を用いることもできる。
また、陽イオン交換樹脂微粒子4と第1バインダ粒子5、又は陰イオン交換樹脂微粒子6と第2バインダ粒子45の混合、分散を良好にする観点から、熱可塑性樹脂の粒子径は、陽イオン交換樹脂微粒子4及び陰イオン交換樹脂微粒子6の粒子径以下とすることが望ましい。熱可塑性樹脂の粒子径が、陽イオン交換樹脂微粒子4及び陰イオン交換樹脂微粒子6より大きい場合は、第1バインダ粒子5又は第2バインダ粒子45間に形成される気孔径が、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の粒子径より大きくなる確率が高くなり、第1バインダ粒子5又は第2バインダ粒子45を焼結しても陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6を固定できずに、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6が脱落するおそれがある。
また、本実施の形態1においては、第1バインダ粒子5又は第2バインダ粒子45を焼結することから、第1バインダ粒子5又は第2バインダ粒子45として用いる熱可塑性樹脂の粒子径は、数10〜数100μmであることが好ましい。多孔質イオン交換体1を水処理装置として、例えば、硬度成分の除去を行う場合は、粒子径が小さいほうが硬度成分の吸着速度が大きくなり、硬度除去効果が良くなるが、逆に圧損が大きくなるので最適な粒子径の選択は必要である。
さらに、多孔質陽イオン交換組成体2における陽イオン交換樹脂微粒子4の含有量は、陽イオン交換樹脂微粒子4の固定化を充分に行う観点から、多孔質陽イオン交換組成体2の総重量に対し、60wt%以下であることが好ましく、50wt%以下であることがより好ましい。また、多孔質陽イオン交換組成体2における陽イオン交換樹脂微粒子4の含有量は、多孔質陽イオン交換組成体2を目的とするイオン交換性能を維持しつつ、かつ、コンパクトにする観点から、多孔質陽イオン交換組成体2の総重量に対し、10wt%以上であることが好ましく、30wt%以上であることがより好ましい。
同様に、多孔質陰イオン交換組成体3における陰イオン交換樹脂微粒子6の含有量は、多孔質陰イオン交換組成体3の総重量に対し10〜60wt%、望ましくは30〜50wt%が好ましい。
[多孔質イオン交換体の製造方法]
次に、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1の製造方法について説明する。
多孔質陽イオン交換組成体2及び多孔質陰イオン交換組成体3は、それぞれ、従来の熱可塑性樹脂の焼結体を製造する方法と、同様の方法で製造可能である。なお、多孔質陰イオン交換組成体3の製造方法は、多孔質陽イオン交換組成体2の製造方法と同様に行われるので、その詳細な説明は省略する。
多孔質陽イオン交換組成体2は、例えば、陽イオン交換樹脂微粒子4と第1バインダ粒子5とを混合した第2混合物を、所定の隙間(多孔質陽イオン交換組成体2の厚さ)を有した型内に充填し、炉内で熱可塑性樹脂の融点近傍に加熱することで製造することができる。また、多孔質陽イオン交換組成体2は、ロールで第2混合物の厚さを規制した後、トンネル炉等で熱可塑性樹脂の融点近傍に加熱して連続して成型する方法で製造されてもよい。これにより、第1バインダ粒子5のマトリクス中に陽イオン交換樹脂微粒子4を固定化することができる。すなわち、多孔質陽イオン交換組成体2を多孔性にすることができる。
そして、多孔質陽イオン交換組成体2及び他孔質陰イオン交換組成体3を重ねあわせた後、無加重、もしくは若干の荷重を付加して、熱可塑性樹脂の融点近傍で加熱することにより、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3を接合し、多孔質イオン交換体1が得られる。
このように構成されている、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1では、極性の異なる多孔質イオン交換組成体を接合しているため、硬度成分(陽イオン)だけでなく陰イオンも吸着除去することができる。また、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1では、後述するように、水の存在下で、多孔質イオン交換体1に電圧を印加することにより、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3の接合面で、水が解離して、水素イオンと水酸化物イオンが生成される。陽イオン交換樹脂微粒子4に吸着した陽イオン又は陰イオン交換樹脂微粒子6に吸着した陰イオンが、それぞれ、生成された水素イオンと水酸化物イオンに置換されることで、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3を再生することができる。
また、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1では、多孔質陽イオン交換組成体2及び多孔質陰イオン交換組成体3が多孔性を有しているので、特許文献3に開示されているテキスチャード膜105に比して、単位量あたりのイオン交換容量を大きくすることができ、陽イオン及び陰イオンの吸着速度を早くすることができる。このため、大量の水を効率よく処理することができる。
さらに、本実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1では、焼結した第1バインダ粒子5又は第2バインダ粒子45間の空隙内に陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6を固定化するので、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る多孔質イオン交換体は、通水性を有し、シート状の第1基材を備え、第1基材は、第1多孔質イオン交換組成体と接合している態様を例示するものである。
また、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体では、第1基材が、不織布で構成され、該不織布の目開きが第1イオン交換樹脂微粒子又は第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径より小さくてもよい。
以下、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体の一例について、図2を参照しながら詳細に説明する。
[多孔質イオン交換体の構成]
図2は、本発明の実施の形態2に係る多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図2に示すように、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1は、実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、第1基材7をさらに備えている点が異なる。具体的には、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1では、第1基材7が、多孔質陽イオン交換組成体2の多孔質陰イオン交換組成体3と接合している主面と反対側の主面に接合されている。
第1基材7は、通水性を有していて、シート状に形成されている。第1基材7としては、耐水性に優れたポリプロピレンや親水化処理したポリプロピレン、PET等からなる不織布を用いることができる。不織布の繊維径や目開きは、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の粒子径によって選定すればよい。
不織布の目開きは、多孔質イオン交換体1における陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制する観点から、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の粒子径より小さくてもよい。これにより、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制し、イオン交換容量の低下を抑制することができる。このため、多孔質イオン交換体1を長期間安定して使用することができる。
[多孔質イオン交換体の製造方法]
次に、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1の製造方法について説明する。
本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1の製造方法は、実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1と基本的には同じであり、第1基材7と多孔質陽イオン交換組成体2との接合を以下のようにして行う。
まず、例えば、第1基材7の主面上に、陽イオン交換樹脂微粒子4と第1バインダ粒子5とを混合した第3混合物を配置する。ついで、ロールで第3混合物の厚さを規制した後、トンネル炉等で熱可塑性樹脂の融点近傍に加熱することで、陽イオン交換樹脂微粒子4と第1バインダ粒子5を焼結して、多孔質陽イオン交換組成体2を得ると共に、多孔質陽イオン交換組成体2と第1基材7を接合させてもよい。
また、例えば、実施の形態1に示したように、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3をそれぞれ製造し、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、及び多孔質陰イオン交換組成体3を重ねて、無加重、もしくは若干の荷重を付加して、熱可塑性樹脂の融点近傍で加熱することにより、第1基材7と多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3を接合してもよい。
なお、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、多孔質陰イオン交換組成体3を一度に接合したが、これに限定されない。第1基材7と多孔質陽イオン交換組成体2を接合し、その後、多孔質陰イオン交換組成体3をさらに接合させてもよく、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3を接合し、その後、第1基材7をさらに接合してもよい。
このように構成されている、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1では、第1基材7を備えているため、多孔質陽イオン交換組成体2の表面が第1基材7で保護される。
このため、多孔質陰イオン交換組成体3の多孔質陽イオン交換組成体2と接合していない側の主面から第1基材7の多孔質陽イオン交換組成体2と接合していない側の主面に向かって、水が通流する場合には、多孔質陽イオン交換組成体2又は多孔質陰イオン交換組成体3から陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6が脱落しても、第1基材7でトラップすることができ、多孔質イオン交換体1から陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制することができる。
また、第1基材7の多孔質陽イオン交換組成体2と接合していない側の主面から多孔質陰イオン交換組成体3の多孔質陽イオン交換組成体2と接合していない側の主面に向かって、水が通流する場合には、第1基材7により、多孔質陽イオン交換組成体2、ひいては多孔質陰イオン交換組成体3への水流による圧力や摩擦等を緩和することができ、多孔質イオン交換体1から陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制することができる。
[変形例]
次に、本実施の形態2に係る多孔質イオン交換体の変形例について説明する。
本実施の形態2における変形例の多孔質イオン交換体は、通水性を有し、シート状の第2基材を備え、第2基材は、第2多孔質イオン交換組成体と接合している態様を例示するものである。
また、本変形例の多孔質イオン交換体では、第2基材は、不織布で構成され、該不織布の目開きが第1イオン交換樹脂微粒子又は第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径より小さくてもよい。
以下、本変形例の多孔質イオン交換体の一例について、図3を参照しながら詳細に説明する。
図3は、本発明の実施の形態2における変形例の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図3に示すように、本変形例の多孔質イオン交換体1は、実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、第2基材8を備えている点が異なる。具体的には、本変形例の多孔質イオン交換体1では、第2基材8が、多孔質陰イオン交換組成体3の多孔質陽イオン交換組成体2と接合している主面と反対側の主面に接合されている。
第2基材8は、通水性を有していて、シート状に形成されている。第2基材8としては、耐水性に優れたポリプロピレンや親水化処理したポリプロピレン、PET等からなる不織布を用いることができる。不織布の繊維径や目開きは、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の粒子径によって選定すればよい。
不織布の目開きは、多孔質イオン交換体1における陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制する観点から、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の粒子径より小さくてもよい。これにより、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落を抑制し、イオン交換容量の低下を抑制することができる。このため、多孔質イオン交換体1を長期間安定して使用することができる。
このように構成されている、本変形例の多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。また、本変形例の多孔質イオン交換体1では、第2基材8を備えているため、多孔質陰イオン交換組成体3の表面が第2基材8で保護される。このため、本変形例の多孔質イオン交換体1は、実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1よりも、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落をより抑制し、イオン交換容量の低下をより抑制することができる。
なお、本変形例の多孔質イオン交換体1は、実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1と同様に製造することができるため、その詳細な説明は省略する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る多孔質イオン交換体は、水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第1混合物をシート状に形成して乾燥することにより得られる、第1多孔質イオン交換組成体と、水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第3混合物をシート状に形成して乾燥することにより得られる、第2多孔質イオン交換組成体と、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体とを接合することにより得られる態様を例示するものである。
また、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体では、通水性を有し、シート状の第1基材を備えていてもよい。
また、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体では、第1多孔質イオン交換組成体は、第1混合物を第1基材上に塗布して乾燥することにより得られてもよい。
また、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体では、第3混合物を第1多孔質イオン交換体上に塗布して乾燥することにより、第2多孔質イオン交換組成体が得られ、かつ、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体とが接合されてもよい。
さらに、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体では、バインダ粒子の粒子径が第1イオン交換樹脂微粒子及び第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径以下であってもよい。
以下、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体の一例について、図4を参照しながら詳細に説明する。
[多孔質イオン交換体の構成]
図4は、本発明の実施の形態3に係る多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図4に示すように、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1は、実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45(図4ではいずれも図示せず)の構成が異なる。
第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45は、ポリオレフィン樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を使用することができる。
また、第1バインダ粒子5の粒子径は、第1バインダ粒子5の表面積を大きくし、陽イオン交換樹脂微粒子4のイオン交換容量を増加させる観点から、サブミクロン〜数μm(100nm〜3μm)であることが好ましい。同様に、第2バインダ粒子45の粒子径は、第2バインダ粒子45の表面積を大きくし、陰イオン交換樹脂微粒子6のイオン交換容量を増加させる観点から、サブミクロン〜数μm(100nm〜3μm)であることが好ましい。
なお、本実施の形態3においては、後述するように、ペースト状のバインダ粒子とイオン交換樹脂微粒子との混合物を乾燥させることにより、多孔質イオン交換組成体を製造するため、実施の形態1で用いられる第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45よりも、より粒子径の小さい粒子を用いることができる。
また、多孔質陽イオン交換組成体2における第1バインダ粒子5の含有量は、陽イオン交換樹脂微粒子4における陽イオンの吸着性能を充分に発揮させ、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3の接合面における陽イオン交換樹脂微粒子4と陰イオン交換樹脂微粒子6の界面を充分に形成させる観点から、多孔質陽イオン交換組成体2の総重量に対し、50wt%以下であることが好ましい。また、多孔質陽イオン交換組成体2における第1バインダ粒子5の含有量は、バインダとしての機能を奏させる観点から、5wt%以上であることが好ましい。同様に、多孔質陰イオン交換組成体3における第2バインダ粒子45の含有量は、5〜50wt%であることが好ましい。
[多孔質イオン交換体の製造方法]
次に、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1の製造方法について説明する。
陽イオン交換樹脂微粒子4と水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子5とを混合し、ペースト状(インク状、又は粘土状であってもよい)にした第1混合物を第1基材7の主面上に塗布する。ついで、第1混合物を自然乾燥、又は第1バインダ粒子5の融点よりも低い温度で加熱して乾燥させることにより、多孔質陽イオン交換組成体2を製造するとともに、多孔質陽イオン交換組成体2と第1基材7を接合させる。
次に、陰イオン交換樹脂微粒子6と水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子45とを混合し、ペースト状(インク状、又は粘土状であってもよい)にした第3混合物を多孔質陽イオン交換組成体2の第1基材7と接合していない側の主面に塗布する。ついで、第3混合物を自然乾燥、又は第2バインダ粒子45の融点よりも低い温度で加熱して乾燥させることにより、多孔質陰イオン交換組成体3を製造するとともに、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3を接合させる。これにより、多孔質イオン交換体1が製造される。
また、多孔質イオン交換体1は、以下のように製造してもよい。まず、多孔質陽イオン交換組成体2及び多孔質陰イオン交換組成体3を別々に製造する。ついで、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、及び多孔質陰イオン交換組成体3を重ねて、第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45の融点近傍の温度にまで加熱することにより、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、及び多孔質陰イオン交換組成体3を接合して、多孔質イオン交換体1を製造する。
このように構成されている、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態2に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1では、第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45の粒子径がより小さいものを使用しているので、陽イオン交換樹脂微粒子4及び陰イオン交換樹脂微粒子6の単位量あたりのイオン交換容量をより大きくすることができる。このため、より大量の水を効率よく処理することができる。
また、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1では、ペースト状の第1混合物、及びペースト状の第3混合物を用いることで、多孔質陽イオン交換組成体2及び多孔質陰イオン交換組成体3の厚みを小さくすることができる。
このため、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1をケーシング内に複数配置する場合に、ケーシングの大きさを小さくすることができる。このため、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1水処理装置又は給湯装置に用いる場合には、装置をコンパクト化することができる。
また、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1をケーシング内に複数配置する場合であって、ケーシングの大きさを変えない場合には、より多くの多孔質イオン交換体1をケーシング内に配置することができる。このため、より大量の水を効率よく処理することができる。また、多孔質イオン交換体1の配置数が多くなると、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3の界面が増加する。これにより、多孔質イオン交換体1の再生処理を行う場合に、より再生性能を増加させることができる。
[変形例]
次に、本実施の形態3に係る多孔質イオン交換体の変形例について説明する。
本実施の形態3における変形例の多孔質イオン交換体は、通水性を有し、シート状の第2基材を備える態様を例示するものである。
また、本変形例の多孔質イオン交換体では、第2多孔質イオン交換組成体が、第3混合物を第2基材上に塗布して乾燥することにより得られてもよい。
また、本変形例の多孔質イオン交換体では、第1混合物を第2多孔質イオン交換体上に塗布して乾燥することにより、第1多孔質イオン交換組成体が得られ、かつ、第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とが接合されてもよい。
さらに、本変形例の多孔質イオン交換体では、第2基材は、不織布で構成され、該不織布の目開きが第1イオン交換樹脂微粒子又は第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径より小さくてもよい。
以下、本変形例の多孔質イオン交換体の一例について、図5を参照しながら詳細に説明する。
[多孔質イオン交換体の構成]
図5は、本発明の実施の形態3における変形例の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図5に示すように、本変形例の多孔質イオン交換体1は、実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、第2基材8を備えている点が異なる。なお、第2基材8は、実施の形態2における変形例の多孔質イオン交換体1の第2基材8と同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
[多孔質イオン交換体の製造方法]
次に、本変形例の多孔質イオン交換体1の製造方法について説明する。
陰イオン交換樹脂微粒子6と水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子45とを混合し、ペースト状(インク状、又は粘土状であってもよい)にした第3混合物を第2基材8の主面上に塗布する。ついで、第3混合物を自然乾燥、又は第2バインダ粒子45の融点よりも低い温度で加熱して乾燥させることにより、多孔質陰イオン交換組成体3を製造するとともに、多孔質陰イオン交換組成体3と第2基材8を接合させる。
次に、陽イオン交換樹脂微粒子4と水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子5とを混合し、ペースト状(インク状、又は粘土状であってもよい)にした第1混合物を多孔質陰イオン交換組成体3の第2基材8と接合していない側の主面に塗布する。ついで、第1混合物を自然乾燥、又は第1バインダ粒子5の融点よりも低い温度で加熱して乾燥させることにより、多孔質陽イオン交換組成体2を製造するとともに、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3を接合させる。
次に、第1基材7を多孔質陽イオン交換組成体2の多孔質陰イオン交換組成体3と接合していない側の主面に配置して、第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45の融点近傍の温度にまで加熱することにより、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、多孔質陰イオン交換組成体3、及び第2基材8を接合して、多孔質イオン交換体1を製造する。
また、多孔質イオン交換体1は、以下のように製造してもよい。まず、多孔質陽イオン交換組成体2及び多孔質陰イオン交換組成体3を別々に製造する。ついで、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、多孔質陰イオン交換組成体3、及び第2基材8を重ねて、第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45の融点近傍の温度にまで加熱することにより、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、及び多孔質陰イオン交換組成体3を接合して、多孔質イオン交換体1を製造する。
さらに、多孔質イオン交換体1は、以下のように製造してもよい。陰イオン交換樹脂微粒子6と水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子45とを混合し、ペースト状(インク状、又は粘土状であってもよい)にした第3混合物を第2基材8の主面上に塗布する。ついで、第3混合物を自然乾燥、又は第2バインダ粒子45の融点よりも低い温度で加熱して乾燥させることにより、多孔質陰イオン交換組成体3を製造するとともに、多孔質陰イオン交換組成体3と第2基材8を接合させる。
次に、陽イオン交換樹脂微粒子4と水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子5とを混合し、ペースト状(インク状、又は粘土状であってもよい)にした第1混合物を第1基材7の主面上に塗布する。ついで、第1混合物を自然乾燥、又は第1バインダ粒子5の融点よりも低い温度で加熱して乾燥させることにより、多孔質陽イオン交換組成体2を製造するとともに、多孔質陽イオン交換組成体2と第1基材7を接合させる。
次に、多孔質陽イオン交換組成体2と第1基材7の接合させたものと、多孔質陰イオン交換組成体3と第2基材8を接合させたものを重ねて、第1バインダ粒子5及び第2バインダ粒子45の融点近傍の温度にまで加熱することにより、第1基材7、多孔質陽イオン交換組成体2、及び多孔質陰イオン交換組成体3を接合して、多孔質イオン交換体1を製造する。
このように構成されている、本変形例の多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。また、本変形例の多孔質イオン交換体1では、第2基材8を備えているため、多孔質陰イオン交換組成体3の表面が第2基材8で保護される。このため、本変形例の多孔質イオン交換体1は、実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1よりも、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落をより抑制し、イオン交換容量の低下をより抑制することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る多孔質イオン交換体は、水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第1混合物をシート状に形成して乾燥することにより得られる、第1多孔質イオン交換組成体と、第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂とを混合した第4混合物をシート状に形成し、第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、第2多孔質イオン交換組成体と、第1多孔質イオン交換組成体と第2多孔質イオン交換組成体とを接合することにより得られる態様を例示するものである。
以下、本実施の形態4に係る多孔質イオン交換体の一例について、図6を参照しながら詳細に説明する。
図6は、本発明の実施の形態4に係る多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図6に示すように、本実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1は、実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、多孔質陰イオン交換組成体3が陰イオン交換樹脂微粒子6と第2バインダ粒子45を焼結することにより製造されている点が異なる。なお、多孔質陰イオン交換組成体3を陰イオン交換樹脂微粒子6と第2バインダ粒子45の焼結により製造する方法は、実施の形態1に係る多孔質イオン交換体1の多孔質陰イオン交換組成体3と同様に製造することができるため、その詳細な説明は省略する。
このように構成されている、本実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態3に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。
[変形例1]
次に、本実施の形態4に係る多孔質イオン交換体の変形例について説明する。
図7は、本発明の実施の形態4における変形例1の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図7に示すように、本実施の形態4における変形例1の多孔質イオン交換体は、実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、第1基材7の主面と、多孔質陰イオン交換組成体3の多孔質陽イオン交換組成体2と接合していない側の主面とが接合されている点が異なる。
このように構成されている、本変形例1の多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。
[変形例2]
図8は、本発明の実施の形態4における変形例2の多孔質イオン交換体の概略構成を示す模式図である。
図8に示すように、本実施の形態4における変形例2の多孔質イオン交換体は、実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1と基本的構成は同じであるが、第2基材8を備えている点が異なる。なお、第2基材8は、実施の形態2における変形例の多孔質イオン交換体1の第2基材8と同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
このように構成されている、変形例2の多孔質イオン交換体1であっても、実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1と同様の作用効果を奏する。また、本変形例2の多孔質イオン交換体1では、第2基材8を備えているため、多孔質陰イオン交換組成体3の表面が第2基材8で保護される。このため、本変形例2の多孔質イオン交換体1は、実施の形態4に係る多孔質イオン交換体1よりも、陽イオン交換樹脂微粒子4又は陰イオン交換樹脂微粒子6の脱落をより抑制し、イオン交換容量の低下をより抑制することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る水処理装置は、実施の形態1〜4(変形例を含む)のいずれかに係る多孔質イオン交換体と、水の流入口と流出口が設けられているケーシングと、ケーシング内に配置されている少なくとも一対の電極と、を備え、多孔質イオン交換体が、一対の電極の間に配置されている態様を例示するものである。
以下、本実施の形態5に係る水処理装置の一例について、図9を参照しながら詳細に説明する。
[水処理装置の構成]
図9は、本発明の実施の形態5に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。
図9に示すように、本発明の実施の形態5に係る水処理装置9は、実施の形態1〜4(変形例を含む)のいずれかに係る多孔質イオン交換体1と、ケーシング14と、一対の電極15、16と、を備えている。ケーシング14には、処理用水流入口10及び処理用水流出口11と、再生用水流入口12及び再生用水流出口13が設けられている。
具体的には、処理用水流入口10及び処理用水流出口11は、ケーシング14の長辺方向(図における左右方向)に処理用の水が通流するように、ケーシング14の一対の対向する辺に、それぞれ設けられている。また、再生用水流入口12及び再生用水流出口13は、ケーシング14の短辺方向(図における上下方向)に再生用の水が通流するように、ケーシング14の一対の対向する辺に、それぞれ設けられている。なお、処理用水流入口10、処理用水流出口11、再生用水流入口12、及び再生用水流出口13には、それぞれ、適宜な配管が接続されている(図10及び図11参照)。また、水処理装置9の多孔質イオン交換体1により、硬度成分等が除去される水を処理用水といい、多孔質イオン交換体1のイオン交換樹脂を再生するために使用する水を再生用水という。
ケーシング14の内部には、板状の電極15、16が設けられていて、ここでは、電極15が陽極であり、電極16が陰極である。電極15と電極16の間には、複数の多孔質イオン交換体1が配置されている。各多孔質イオン交換体1は、多孔質陽イオン交換組成体2(図1等参照)の主面と陰極である電極16の主面とが向き合うように、多孔質陰イオン交換組成体3(図1等参照)の主面と陽極である電極15の主面とが向き合うように配置されている。
なお、電極15及び電極16は開口部を有しており、処理用水の流れを阻害しないように構成されている。また、電極15及び電極16はチタンからなるが、常時、水に接するため、保護層として0.2μm〜0.5μmの白金コーティングを施したものを使用し、長期的な耐久性を確保している。
また、各多孔質イオン交換体1の間には、再生用水を流す流路を確保するためのスペーサー部材17が配置されている。すなわち、ケーシング14の内部には、多孔質イオン交換体1とスペーサー部材17が積層されて配置されている。スペーサー部材17は再生用水の流れを阻害しないものであればよく、本実施の形態では網目状のフッ素樹脂ETFEからなるメッシュシートを用いていて、多孔質イオン交換体1の主面と同じ面積になるように構成されている。
また、ケーシング14内部の電極15の側には均圧板18が配置されている。均圧板18は多孔質のポリエチレンからなるものであり、多孔質イオン交換体1よりも通水抵抗が大きなものである。このため、処理用水流入口10からケーシング14内に流入した処理用水は、均圧板18により、処理用水が流れる方向に対して垂直な方向(均圧板18の面方向)に拡散し、面全体に行き渡った状態で次の多孔質イオン交換体1へと流れていく。
さらに、ケーシング14内部の再生用水流入口12及び再生用水流出口13と多孔質イオン交換体1の間には均圧板19が配置されている。均圧板19は多孔質のポリエチレンからなるものであり、多孔質イオン交換体1よりも通水抵抗が大きなものである。このため、再生用水流入口12からケーシング14内に流入した再生用水は、均圧板19により、再生用水が流れる方向に対して垂直な方向(均圧板19の面方向)に拡散し、面全体に行き渡った状態で、再生用水流出口13に向かって流れていく。
[水処理装置の動作]
次に、本実施の形態5に係る水処理装置9の動作、特に、水処理装置9内における水の流れについて、図9を参照しながら説明する。
軟水化処理(水処理)時は、処理用水流入口10から処理用水流出口11に向けて処理用水が流れる。つまり、処理用水は多孔質イオン交換体1の膜面に対して鉛直方向に流れ、多孔質イオン交換体1は多孔質であるため、多孔質イオン交換体1の内部を通過する。処理用水中のカルシウム成分、マグネシウム成分等の硬度成分(陽イオン)は、多孔質イオン交換体1内に存在する陽イオン交換樹脂微粒子4と接触して、吸着除去される。また、処理用水中の塩化物イオン等の陰イオンは、陰イオン交換樹脂微粒子6により吸着除去される。このようにして、処理用水は、軟水化されて、処理用水流出口11より、水処理装置9外に排出される。
一方、イオン交換樹脂の再生時には、再生用水流入口12から再生用水流出口13に向けて、再生用水が流れる。つまり、再生用水は多孔質イオン交換体1の主面に対して、平行に流れる。また、イオン交換樹脂の再生時には、ケーシング14内の電極15、16間に電圧を印加される。
これにより、多孔質イオン交換体1に電位差が発生し、多孔質イオン交換体1の多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3とで形成される界面(接合面;図1等参照)では、水が解離して、陰極である電極16側の面、すなわち多孔質陽イオン交換組成体2側に水素イオンが生成され、陽極である電極15側の面、すなわち多孔質陰イオン交換組成体3側に水酸化物イオンが生成される。
そして、多孔質陽イオン交換組成体2内に吸着されたたカルシウムイオン、マグネシウムイオン等の硬度成分(陽イオン)が、生成された水素イオンとイオン交換することで脱離し、多孔質陽イオン交換組成体2内の陽イオン交換樹脂微粒子4が再生される。また、多孔質陰イオン交換組成体3内に吸着された塩化物イオン等の陰イオンが、生成された水酸化物イオンとイオン交換することで脱離し、多孔質陰イオン交換組成体3内の陰イオン交換樹脂微粒子6が再生される。
なお、電極15、16間に印加される電圧は、直流電圧であり、本実施の形態では100Vから300Vの電圧を印加しているが、印加電圧については、ケーシング14内に配置した多孔質イオン交換体1の枚数や処理用水の硬度等に応じて適宜に設定できるものである。
また、軟水化処理(水処理)時と再生時の切り替えは処理用水流入口10上流、処理用水流出口11下流および再生用水流入口12上流、再生用水流出口13下流に設けられた弁(図示せず)により、行われる。
このように構成されている、本実施の形態5に係る水処理装置9では、実施の形態1〜4(変形例を含む)に係る多孔質イオン交換体1を備えているため、実施の形態1〜4(変形例を含む)に係る多孔質イオン交換体1の作用効果を奏する。
また、本実施の形態5に係る水処理装置9では、多孔質イオン交換体1の主面に対して鉛直方向に処理用水を流すことにより、多孔質イオン交換体1を形成する陽イオン交換樹脂微粒子4と処理用水中の硬度成分であるカルシウムイオンやマグネシウムイオンとの接触確率が上がり、これらのイオンを効率的に吸着し、処理用水の軟水化の効率を高めることできる。同様に、多孔質イオン交換体1の主面に対して鉛直方向に処理用水を流すことにより、陰イオン交換樹脂微粒子6と処理用水中の塩化物イオン等の陰イオンとの接触確率が増加するため、これらのイオンを効率的に吸着除去することができる。
一方、再生用水は、多孔質イオン交換体1の主面に対して平行に流れるので、陽イオン交換樹脂粒子4から脱離した硬度成分(陽イオン)は多孔質イオン交換体1の主面に沿って平行に流れる。このため、脱離した硬度成分が、陽イオン交換樹脂粒子4に吸着することを抑制し、再生効率を高くすることができる。
同様に、再生用水は、多孔質イオン交換体1の主面に対して平行に流れるので、陰イオン交換樹脂微粒子6から脱離した塩化物イオン等の陰イオンは、多孔質イオン交換体1の主面に沿って平行に流れる。このため、脱離した塩化物イオン等の陰イオンが、陰イオン交換樹脂微粒子6に吸着することを抑制し、再生効率を高くすることができる。
また、本実施の形態5に係る水処理装置9では、均圧板18を設けることにより、軟水化処理(水処理)時に均圧板18が作用して、処理用水が多孔質イオン交換体1の全面に渡って通水され、多孔質イオン交換体1全体に処理用水を均一に流すことができる。このため、多孔質イオン交換体1内の陽イオン交換樹脂粒子4と硬度成分である陽イオンとの接触確率が更に上がり、処理水の軟水化効率を更に向上させることができる。
同様に、水処理時に均圧板18が作用して、多孔質イオン交換体1全体に処理用水を均一に流すことができる。このため、多孔質イオン交換体1内の陰イオン交換樹脂微粒子6と陰イオンとの接触確率が更に上がり、処理水の吸着効率を更に向上させることができる。
なお、本実施の形態5においては、ケーシング14内に、多孔質イオン交換体1の主面が、処理用水の通流方向に対して、垂直になるように配置する形態を採用したが、これに限定されない。ケーシング14内に、多孔質イオン交換体1の主面が、処理用水の通流方向に対して、並行になるように配置する形態を採用してもよい。
この場合、多孔質イオン交換体1は、多孔質イオン交換体1における、処理用水の通流方向の長さを長くするように構成されていることが好ましい。これにより、処理用水が、より多孔質イオン交換体1と接触することができ、処理用水中のイオンをより効率よく除去することができる。
また、この場合、再生用水の通流方向は、多孔質イオン交換体1の短辺方向にするのが好ましい。これにより、イオン交換樹脂の再生時に、脱離したイオンが、イオン交換樹脂に再度吸着することを抑制することができ、イオン交換樹脂の再生をより効率よく実行することができる。
[実施の形態6]
本発明の実施の形態6に係る給湯装置は、実施の形態5に係る水処理装置を備える態様を例示するものである。
以下、本実施の形態6に係る給湯装置の一例について、図10を参照しながら詳細に説明する。
[給湯装置の構成]
図10は、本発明の実施の形態6に係る給湯装置の概略構成を示す模式図である。
図10に示すように、本発明の実施の形態6に係る給湯装置20は、実施の形態5に係る水処理装置9と、貯湯タンク21と、を備えている。貯湯タンク21には、流水配管22が接続されている。具体的には、流水配管22は、その上流端が貯湯タンク21の下部に接続されていて、その下流端が貯湯タンク21の上部に接続されている。また、貯湯タンク21の下部には、貯湯タンク21に水を供給するための配管が接続されており、貯湯タンク21の上部には、貯湯タンク21で貯えられている高温の水を外部(例えば、家庭の風呂等)に供給するための配管が接続されている。
また、流水配管22の途中には、水加熱手段23が設けられている。水加熱手段23は、ここでは、熱交換器で構成されているが、バーナ等の燃焼器で構成されていてもよい。これにより、貯湯タンク21の下部に貯留された低温水を水加熱手段23により加熱して、高温になった水を貯湯タンク21の上部に供給することができる。
また、流水配管22の水加熱手段23よりも上流側には、水処理装置9が設けられている。より詳細には、水処理装置9の処理用水流入口10と処理用水流出口11に、流水配管22が接続されている。また、流水配管22の途中から分岐された配管22aが、水処理装置9の再生用水流入口12に接続されている。さらに、水処理装置9の再生用水流出口13には、排水配管26が接続されている。これにより、水処理装置9のイオン交換樹脂の再生時に生成される硬度成分を含む水を排水配管26から給湯装置20外に排出することができる。
さらに、流水配管22の水処理装置9よりも上流側には、濾過フィルタ24及び活性炭25がこの順で設けられている。濾過フィルタ24及び活性炭25により、水中の浮遊物質や遊離塩素等が除去される。
流水配管22の分岐している部分(流水配管22の配管22aが接続されている部分)と水処理装置9の処理用水流入口10との間には、弁27が設けられている。また、流水配管22の水処理装置9の処理用水流出口11と水加熱手段23との間には、弁28が設けられている。さらに、配管22aの途中には、弁29が設けられている。排水配管26の途中には、弁30が設けられている。なお、弁27〜弁30は、図示されない制御器によりその開閉を制御されていてもよく、給湯装置20の使用者がその開閉を実行してもよい。また、弁27〜弁30の開閉は、給湯装置20の沸上げ運転の動作と連動している。
[給湯装置の動作]
次に、本実施の形態6に係る給湯装置20の動作について説明する。なお、以下の説明では、貯湯タンク21内には、軟水化されていない水が貯えられているとする。
給湯装置20の沸上げ時に、水処理(軟水化処理)が行われる。具体的には、弁27、弁28を開くことにより、貯湯タンク21内の水が流水配管22を通じて、水処理装置9に導入される。なお、弁29及び弁30は閉じた状態が維持される。導入された水中には硬度成分の炭酸カルシウムがイオン化した状態で存在している。また、貯湯タンク21から水処理装置9への水の供給は、図示されないポンプ等の送水手段によって行われる。
このとき、ケーシング14に設置された電極には直流電圧が印加され、多孔質陽イオン交換組成体2側の電極16にはプラスの電圧が印加され、多孔質陰イオン交換組成体3側の電極15にはマイナスの電圧が印加される。
この結果、原水中のカルシウムイオンは多孔質陽イオン交換組成体2へ、炭酸イオンは多孔質陰イオン交換組成体3へ電気泳動して層内に入り込む。そして、カルシウムイオンは、多孔質陽イオン交換組成体2の強酸性イオン交換基の−SOHの水素イオンとイオン交換し、炭酸イオンは、多孔質陰イオン交換組成体3の強塩基性イオン交換基の−NROHの水酸化物イオンとイオン交換する。
こうして、水処理装置9中の水の硬度成分は除去されて軟水化される。そして、軟水化された水は、水処理装置9の処理用水流出口11から流水配管22を通じて、水加熱手段13に流入する。水加熱手段23に流入した処理水は、加温されて沸き上げられる。ここで、加温された処理水は硬度成分が除去されているので、流水配管22の内面には炭酸カルシウムや硫酸マグネシウムといったスケールが付着することが抑制される。
そして、水加熱手段23で沸き上げられた湯は、流水配管22を通流して、貯湯タンク21の上部へ導入される。使用者が風呂(図示せず)等において湯を使用する場合には、貯湯タンク21に溜められた上層の湯が風呂の浴槽へ供給される。
なお、上記説明では、電極15、16間に直流電圧を印加して軟水化する場合について述べたが、多孔質イオン交換体1の吸着容量を大きくすれば、電圧を印加しなくても硬度成分を除去することができる。
次に、給湯装置10の沸上げ運転が停止時に水処理装置9の再生処理が行われる。
沸き上げ運転が停止している時、弁27、弁28は閉じられ、弁29、弁30が開いた状態となる。そして、貯湯タンク21の下部から、一定量の水が再生用水流入口12を通じて水処理装置9内に導入される。
水処理装置9では、電極15、電極16に軟水化時とは逆電圧が印加される。すなわち、多孔質陰イオン交換組成体3側の電極15にプラスの電圧が印加され、多孔質陽イオン交換組成体2側の電極16には、マイナスの電圧が印加される。
多孔質イオン交換体1の両側に電圧を印加すると、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3の界面(接合面;図1等参照)中のイオン成分が減少し、ある時点で水の解離が行われ、水素イオン及び水酸化物イオンが生成される。多孔質陽イオン交換組成体2では、軟水化時にイオン交換されたカルシウムイオンが、生成した水素イオンとイオン交換し再生され、カルシウムイオンが放出される。
一方、多孔質陰イオン交換組成体3では、軟水化時にイオン交換された炭酸イオンが、生成した水酸化物イオンとイオン交換し再生され、炭酸イオンが放出される。
このようにして、多孔質イオン交換体1の両側に軟水化時とは逆極性の電圧を印加することによって、水解離が行われ膜の再生が行われる。ここで、多孔質イオン交換体1は、イオン交換樹脂の微粒子で構成しているので、多孔質陽イオン交換組成体2と多孔質陰イオン交換組成体3の界面の面積を大きく取ることができ、水の解離が効率的に行われることにより、イオン交換樹脂の再生を低い消費電力で行うことができる。
一定時間、多孔質イオン交換体1に電圧を印加して再生すると、水処理装置9内に放出された硬度成分を含む水が排水配管26を通じて外部へ排水される。このようにして水処理装置9の再生が行われる。
なお、この再生操作は、上述のように弁29、弁30を開とした状態で連続して水を流しながら行っても良いが、以下のように、バッチ操作で行ってもよい。
弁29、弁30を閉とした状態で一定時間、多孔質イオン交換体1に電圧を印加して再生した後、弁29、弁30を開として貯湯タンク21から一定量の水を軟水化装置9に導入し、排水配管26を通じて再生後の水を排出する。このような工程を数回繰り返すことで、水処理装置9の再生を行うこともできる。
このように、バッチ処理でイオン交換樹脂を再生すれば、再生時に排出される水量を少なくすることができる。また、沸き上げが停止している時間に、多孔質イオン交換体1の再生を行うこととしたことにより、沸き上げ時に再生によって沸き上げを停止させることがないので、再生による沸き上げの時間的ロスがない。さらに、水処理装置9内で、軟水化と再生を行うので、別に電気分解装置を設置する必要がなく、装置の構成が簡易で小型化を図ることができる。
このように構成されている、本実施の形態6に係る給湯装置20では、実施の形態5に係る水処理装置9を備えているため、実施の形態5に係る水処理装置9、ひいては、実施の形態1〜4(変形例を含む)の作用効果を奏する。
また、本実施の形態6に係る給湯装置20では、水処理時には、弁27及び弁28が開放され、弁29及び弁30が閉止されているので、水処理時に流れる処理用水は再生用水流入口12及び再生用水流出口13から先に流れ出すことない。また、イオン交換樹脂の再生時には、弁29及び弁30が開放され、弁27及び弁28が閉止されるので、再生時に流れる再生用水は、処理用水流入口10及び処理用水流出口11から先に流れ出すことはない。このため、軟水化処理時及び再生時に流れる水は、それぞれ均一に拡散し、本実施の形態6に係る給湯装置20では、より効率的な軟水化処理及び再生処理ができる。
また、本実施の形態6に係る給湯装置20では、水処理装置9の上流側には、濾過フィルタ24が設けられているので、原水中のサビ又は他の不溶性物を除去することができるので、多孔質イオン交換体1を保護し、その性能を維持することができる。さらに、水処理装置9の上流側には、活性炭16が設けられているので、水中の遊離塩素を除去し、多孔質イオン交換体1の劣化を抑制し、その性能を維持することができる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7に係る給湯装置は、実施の形態5に係る水処理装置を備える、他の態様を例示するものである。
以下、本実施の形態7に係る給湯装置の一例について、図11を参照しながら詳細に説明する。
[給湯装置の構成]
図11は、本発明の実施の形態7に係る給湯装置の概略構成を示す模式図である。
図11に示すように、本発明の実施の形態7に係る給湯装置20は、実施の形態5に係る水処理装置9と、貯湯タンク21と、を備えている。貯湯タンク21には、配管35が接続されていて、配管35の途中には、水加熱手段23が設けられている。
貯湯タンク21の下部には、給水配管31が接続されている。また、貯湯タンク21の上部には、湯供給配管36の上流端が接続されていて、湯供給配管36の下流端は、混合弁32に接続されている。混合弁32には、混合配管33の下流端が接続されていて、混合配管33の上流端は、給水配管31の途中に接続されている。また、混合弁32には、混合流路34が接続されている。
混合弁32は、湯供給配管36から供給される貯湯タンク21内の高温の湯と、給水配管31から供給される水とを、混合するように構成されている。混合弁32により、給湯装置20の使用者によって、任意に設定された湯温度になるように、貯湯タンク21内の高温の湯と、給水配管31から供給される水と、が混合され、混合流路34から浴槽等に供給される。
給水配管31の混合配管33が接続されている部分よりも上流側には、濾過フィルタ24、活性炭25、及び水処理装置9がこの順で設けられている。また、給水配管31の排水配管26と水処理装置9との間には、弁27が設けられ、給水配管31の水処理装置9と混合配管33が接続されている部分との間には、弁28が設けられている。
また、給水配管31の活性炭25と弁27の間には、配管37の上流端が接続されていて、配管37の下流端は、水処理装置9の再生用水流入口12(図11では図示せず)に接続されている。配管37の途中には、弁29が設けられている。さらに、水処理装置9の再生用水流出口13(図11では図示せず)には、排水配管26が接続されていて、排水配管26の途中には、弁30が設けられている。
なお、本実施の形態7に係る給湯装置20の動作は、実施の形態6に係る給湯装置20と同様の動作であるので、その詳細な説明は省略する。
このように構成されている、本実施の形態7に係る給湯装置20では、実施の形態5に係る水処理装置9を備えているため、実施の形態5に係る水処理装置9、ひいては、実施の形態1〜4(変形例を含む)の作用効果を奏する。また、本実施の形態7に係る給湯装置20は、実施の形態6に係る給湯装置20と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態7に係る給湯装置20では、水処理装置9で処理された後の水が、貯湯タンク21及び混合配管33から混合流路34に供給されるため、実施の形態6に係る給湯装置20に比して、より給湯装置20を構成する機器へのスケールの付着を抑制することができる。
なお、本実施の形態1〜11(変形例を含む)に係る多孔質イオン交換体1では、多孔質陽イオン交換組成体2を第1多孔質イオン交換組成体とし、多孔質陰イオン交換組成体3を第2多孔質イオン交換組成体としたが、これに限定されず、多孔質陽イオン交換組成体2を第2多孔質イオン交換組成体とし、多孔質陰イオン交換組成体3を第1多孔質イオン交換組成体としてもよい。
また、上記実施の形態6及び7においては、水処理装置9を1台用いる形態を採用したが、これに限定されず、水処理装置9を複数台用いる形態を採用してもよい。軟水化装置9を複数台用いることによって、さらに効果的に軟水化処理及び再生処理を行うことができる。水処理装置9が1台の場合には、沸上げ運転の停止時に水処理装置9の再生処理を行うのが最も効果的な使用方法となるが、例えば、水処理装置9を2台用いる形態を採用した場合には、2台を交互に軟水化処理と再生処理を行うことにより、連続して軟水化処理及び再生処理を継続することができる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の形態を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の要旨を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
本発明の多孔質イオン交換体、水処理装置、給湯装置、及び多孔質イオン交換体の製造方法は、大量の水を効率よく処理できるとともに、装置の小型化が可能となるので、水処理の分野で有用である。
1 多孔質イオン交換体
2 多孔質陽イオン交換組成体(第1多孔質イオン交換組成体)
3 多孔質陰イオン交換組成体(第2多孔質イオン交換組成体)
4 陽イオン交換樹脂微粒子
5 熱可塑性樹脂微粒子(第1バインダ粒子)
6 陰イオン交換樹脂微粒子
7 第1基材
8 第2基材
9 軟水化装置(水処理装置)
10 処理用水流入口
11 処理用水流出口
12 再生用水流入口
13 再生用水流出口
14 ケーシング
15 電極
16 電極
17 ケーシング
20 給湯装置
45 第2バインダ粒子

Claims (12)

  1. 水又は溶剤に分散させた第1バインダ粒子と第1イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第1混合物をシート状に形成して乾燥する、又は、前記第1バインダ粒子と前記第1イオン交換樹脂とを混合した第2混合物をシート状に形成し、前記第1バインダ粒子と前記第1イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、第1多孔質イオン交換組成体と、
    水又は溶剤に分散させた第2バインダ粒子と第2イオン交換樹脂微粒子とを混合して、ペースト状にした第3混合物をシート状に形成して乾燥する、又は、前記第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂とを混合した第4混合物をシート状に形成し、前記第2バインダ粒子と前記第2イオン交換樹脂微粒子とを焼結することにより得られる、第2多孔質イオン交換組成体と
    前記第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とを接合することにより得られる、多孔質イオン交換体と、
    処理用水流入口、処理用水流出口、再生用水流入口、及び再生用水流出口が設けられているケーシングと、
    前記ケーシング内に配置されている少なくとも一対の電極と、を備え、
    前記処理用水流入口及び前記処理用水流出口は、前記ケーシングの一辺方向に処理用水が通流するように前記ケーシングの一対の対向する辺にそれぞれ設けられていて、
    前記再生用水流入口及び再生用水流出口は、前記ケーシングの他辺方向に再生用水が通流するように前記ケーシングの一対の対向する辺にそれぞれ設けられていて、
    前記多孔質イオン交換体は、前記一対の電極の間に配置され、かつ、前記処理用水及び前記再生用水の通流方向に対して並行となるように配置されている、水処理装置。
  2. 通水性を有し、シート状の第1基材を備え、
    前記第1基材は、前記第1多孔質イオン交換組成体と接合している、請求項1に記載の水処理装置
  3. 前記第1多孔質イオン交換組成体は、前記第1混合物を前記第1基材上に塗布して乾燥することにより得られる、請求項2に記載の水処理装置
  4. 通水性を有し、シート状の第2基材を備え、
    前記第2基材は、前記第2多孔質イオン交換組成体と接合している、請求項2又は3に記載の水処理装置
  5. 前記第2多孔質イオン交換組成体は、前記第3混合物を前記第2基材上に塗布して乾燥することにより得られる、請求項4に記載の水処理装置
  6. 前記第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とを加熱することにより接合させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水処理装置
  7. 前記第3混合物を前記第1多孔質イオン交換体上に塗布して乾燥することにより、前記第2多孔質イオン交換組成体が得られ、かつ、前記第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とが接合される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理装置
  8. 前記第1混合物を前記第2多孔質イオン交換体上に塗布して乾燥することにより、前記第1多孔質イオン交換組成体が得られ、かつ、前記第1多孔質イオン交換組成体と前記第2多孔質イオン交換組成体とが接合される、請求項1、4、及び5のいずれか1項に記載の水処理装置
  9. 前記バインダ粒子の粒子径が前記第1イオン交換樹脂微粒子及び前記第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水処理装置
  10. 前記第1基材は、不織布で構成され、該不織布の目開きが前記第1イオン交換樹脂微粒子又は前記第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径より小さい、請求項2又は3に記載の水処理装置
  11. 前記第2基材は、不織布で構成され、該不織布の目開きが前記第1イオン交換樹脂微粒子又は前記第2イオン交換樹脂微粒子の粒子径より小さい、請求項4又は5に記載の水処理装置
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の水処理装置を備える、給湯装置。
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