JP5939146B2 - 触媒担持体及び触媒担持体の製造方法 - Google Patents

触媒担持体及び触媒担持体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、触媒装置の触媒を担持するための触媒担持体及びその触媒担持体の製造方法に関する。
車両の排気ガス浄化システムには、エンジンから排出される排気ガスに含まれる環境汚染物質(HC、CO、NOx等)を浄化するために、触媒担持体に触媒を担持させた触媒装置が設けられている。触媒には、浄化能力を活性化するための最適温度(活性温度)が存在する。エンジン始動直後は、排気ガスの温度が低く、触媒の活性温度に達するまでに時間を要する。そこで、エンジン始動直後等の排気ガスの温度が低いときに触媒の活性温度まで短時間で昇温させるために、触媒装置を暖機する加熱装置が必要となる。例えば、特許文献1には、筒状体内部に放射状に配設された発熱部材に電流を流して加熱する通電加熱式触媒装置が開示されており、筒状体内部には中心部ほど間隔が広くなる同心円状の複数の仕切部材が配設され、仕切部材間の通路に触媒が担持されている。
特開2011−247162号公報
特許文献1に開示の加熱の場合、外周部から中心部まで発熱部材を配設して、電気抵抗のかかる発熱部材に電流を流して加熱しているので、多くの電気エネルギを消費する。加熱装置としては、エネルギ消費(燃費消費)を低減して加熱を行うために、化学反応の反応熱を利用した蓄熱装置がある。化学蓄熱装置の場合、触媒装置が配設されている箇所の排気管の外周部に反応器が設けられ、排気ガスの温度が低いときに反応器に反応媒体(アンモニア等)を供給し、反応媒体と反応材との化学反応で発生する熱によって外周部から触媒装置を加熱する。このように外周部から加熱した場合、中心部に近いほど、外周部からの熱伝達距離が長くなるので、熱が効率的に使われない。その結果、加熱しているにもかかわらず温度が迅速に上らず、加熱効率が悪い。特に、従来の触媒装置の触媒担持体の構造では、外周部から中心部までの熱伝達距離が長く、中心部ほど熱伝導性が低下し、昇温が困難であった。
そこで、本発明は、触媒装置を外周部から加熱した場合に外周部から中心部までの熱伝導性が向上する触媒担持体及びその触媒担持体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る触媒担持体は、外周部に配置される加熱手段で外周部側から加熱される触媒装置の触媒担持体であって、外周面から中心部まで延びる複数の第1伝熱部と、外周面と略相似形状であり、複数の第1伝熱部と交差する第2伝熱部と、第2伝熱部間に配置され、山部と谷部を有する波状の複数の触媒担持促進部とを備えることを特徴とする。
この触媒担持体は、ガスを浄化する触媒装置における触媒を担持するための触媒担持体である。この触媒装置は、外周部に加熱手段が配置され、ガスの温度が低い場合(触媒の活性温度に達していない場合)には加熱手段によって外周部から加熱して暖機される。このように、外周部から加熱する場合、中心部ほど、外周部からの熱伝達距離が長くなるので、昇温が困難になる。そこで、この触媒担持体は、複数の第1伝熱部と、第2伝熱部と、複数の触媒担持促進部を備えている。複数の第1伝熱部は、触媒担持体の外周面から中心部までそれぞれ延びる部材であり、中心部から外周面までの放射直線状である。この第1伝熱部によって、外周部からの熱を中心まで最短の熱伝達距離で伝えることができる。第2伝熱部は、触媒担持体の外周面と略相似形状(したがって、複数の第1伝熱部と交わる)である。この第2伝熱部によって、第1伝熱部に伝わった熱を周方向に均等に伝えることができる。複数の触媒担持促進部は、第2伝熱部間に周方向に沿ってそれぞれ配置され、山部と谷部を有する波状(例えば、弧状の波、三角状の波、台形状の波)の部材である。この触媒担持促進部は、山部と谷部を有する波状なので、周方向の限られた長さで広い担持面積を稼ぐことができ、多くの触媒を担持できる。第1伝熱部、第2伝熱部は、主要な機能が伝熱であるが、触媒も担持できる。また、触媒担持促進部は、主要な機能が触媒担持であるが、伝熱もできる。このように、この触媒担持体は、中心部から外周面までの放射直線状の第1伝熱部及び外周面と略相似形状の第2伝熱部を備えることにより、外周部から加熱した場合に第1伝熱部によって外周部からの熱を最短の熱伝達距離で中心部まで伝達できるとともに第2伝熱部によって第1伝熱部に伝わった熱を周方向に均等に伝達でき、外周部から中心部までの熱伝導性を向上させることがきる。その結果、ガスの温度が低い場合でも、外周部から中心部まで迅速に昇温でき、触媒の活性温度に迅速に到達する。さらに、この触媒担持体は、第2伝熱部間に波状の触媒担持促進部を備えることにより、触媒の担持量を増やすことができ、容量あたりの触媒浄化能力を向上させることができる。
本発明の上記触媒担持体では、第2伝熱部間の間隔は、中心側よりも外周面側が広いと好適である。外周部から加熱するので、外周面に近いほど熱伝導性が高く、昇温し易い。そこで、中心側より外周面側の圧力損失を小さくして、ガスを多く流すために、第2伝熱部間の間隔を中心側よりも外周面側を広くする。これによって、加熱される外周部から近い外周面側に多くのガスが流れ、より迅速に昇温ができる。
本発明の上記触媒担持体では、第1伝熱部及び第2伝熱部の厚さは、触媒担持促進部よりも厚いと好適である。第1伝熱部及び第2伝熱部は、主要な機能が伝熱であるので、熱伝導性を向上させるためには厚さが厚いほうがよい。そこで、第1伝熱部及び第2伝熱部の厚さを触媒担持促進部よりも厚くすることにより、第1伝熱部及び第2伝熱部の熱伝導性を向上させることができ、より迅速に昇温できる。
本発明の上記触媒担持体では、加熱手段は、化学蓄熱装置であると好適である。このように、加熱手段として化学蓄熱装置を適用することにより、触媒装置を加熱するためのエネルギ消費を低減できる。
本発明に係る触媒担持体の製造方法は、上記のいずれかの触媒担持体の製造方法であって、複数の第1伝熱部、第2伝熱部、複数の触媒担持促進部からなるパターンを複数の板状の基材にそれぞれ形成するパターン形成工程と、パターン形成工程でパターンがそれぞれ形成された複数の板状の基材を積層し、接合する接合工程とを含むことを特徴とする。
上記の触媒担持体は、放射直線状の複数の第1伝熱部、外周面と略相似形状の第2伝熱部、波状の複数の触媒担持促進部を備えているので、パターンが非常に複雑である。そこで、まず、パターン形成工程では、複数の第1伝熱部、第2伝熱部、複数の触媒担持促進部からなるパターンを複数の板状の基材にそれぞれ形成する。このパターンの形成方法としては、例えば、エッチング、レーザ加工がある。次に、接合工程では、パターンが形成された複数の板状の基材をパターンの位置(孔の位置)を合わせて積層し、それを接合する。この接合方法としては、例えば、金属焼結、ろう付けがある。これによって、上記の複雑なパターンを持つ触媒担持体を製造できる。
本発明に係る触媒担持体の製造方法は、上記のいずれかの触媒担持体の製造方法であって、複数の第1伝熱部、第2伝熱部からなるパターンを複数の板状の基材にそれぞれ形成するパターン形成工程と、パターン形成工程でパターンがそれぞれ形成された複数の板状の基材を積層し、接合する接合工程と、接合工程で接合された接合物における複数の第2伝熱部間に触媒担持促進部をそれぞれ組み込む組込工程とを含むことを特徴とする。
この製造方法は、上記の製造方法と比較すると、パターン形成工程を簡単化する代わりに、1工程増える製造方法である。まず、パターン形成工程では、複数の第1伝熱部、第2伝熱部からなるパターンを複数の板状の基材にそれぞれ形成する。次に、接合工程では、パターンが形成された複数の板状の基材をパターンの位置を合わせて積層し、それを接合する。最後に、組込工程では、接合された接合物における複数の第2伝熱部間にあいている孔の部分に触媒担持促進部をそれぞれ組み込む。これによって、上記の複雑なパターンを持つ触媒担持体を製造できる。
本発明によれば、中心部から外周面までの放射直線状の第1伝熱部及び外周面と略相似形状の第2伝熱部を備えることにより、外周部から加熱した場合に第1伝熱部によって外周部からの熱を最短の熱伝達距離で中心部まで伝達できるとともに第2伝熱部によって第1伝熱部に伝わった熱を周方向に均等に伝達でき、外周部から中心部までの熱伝導性を向上させることがきる。
本実施の形態に係る触媒装置及び化学蓄熱装置であり、(a)が概略構成図であり、(b)が触媒装置周辺の断面図である。 本実施の形態に係る触媒担持体であり、(a)が正面図であり、(b)が正面図におけるA部分の拡大図である。 本実施の形態に係る触媒担持体の製造方法の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る触媒担持体及び触媒担持体の製造方法の実施の形態を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施の形態では、本発明に係る触媒担持体を、車両のエンジンから出る排気ガスの排気ガス浄化システムの触媒装置の触媒担持体に適用する。本実施の形態に係る触媒装置は、加熱手段として化学蓄熱装置が適用され、外周部に配置される反応器から加熱される。
図1を参照して、本実施の形態に係る触媒装置1及び化学蓄熱装置3について説明する。図1は、本実施の形態に係る触媒装置及び化学蓄熱装置であり、(a)が概略構成図であり、(b)が触媒装置周辺の断面図である。
触媒装置1は、排気管2内を流れる排気ガス中に含まれる環境汚染物質(HC、CO、NOx等)を浄化するための触媒装置である。触媒装置1は、円筒状の触媒担持体10(図2、図3参照)に触媒を担持した装置であり、排気管2内に配設される。触媒装置1としては、例えば、ディーゼル酸化触媒(DOC[Diesel Oxidation Catalyst])、選択還元触媒(SCR[SelectiveCatalytic Reduction])、アンモニアスリップ防止触媒ASC([Ammonia SlipCatalyst])がある。なお、触媒装置1は図1、図2に示すような、断面が円形状の円筒体に限られず、断面が卵形状、長円形状、楕円形状、トーストラック形状、正方形状、長方形状などの筒体で形成することも可能である。
触媒には、環境汚染物質の浄化能力を発揮できる温度領域、すなわち、活性温度が存在する。しかし、エンジンの始動直後などは、エンジンから排出された直後の排気ガスの温度は100℃程度と比較的低温であり、触媒の活性温度より低い場合がある。このような場合でも、触媒に浄化能力を発揮させるために、触媒装置1での温度を迅速に活性温度にする必要がある。そこで、触媒装置1を暖機するための化学蓄熱装置3が設けられている。本実施の形態では、化学蓄熱装置3が特許請求の範囲に記載する加熱手段に相当する。
化学蓄熱装置3は、触媒装置1を外周部から加熱して暖機する化学蓄熱装置である。つまり、化学蓄熱装置3は、通常は熱(排気ガスの排熱)を蓄えておき、触媒装置1の暖機が必要なときにその熱を使用して触媒装置1を暖機する。化学蓄熱装置3は、吸着器3a、接続管3b、反応器3c、バルブ3d等を備えている。
吸着器3aは、反応媒体(例えば、アンモニア)と物理吸着する吸着材が内蔵されている。吸着材としては、例えば、活性炭、ゼオライトがある。吸着器3aでは、蓄熱状態においては、アンモニアが吸着材と物理吸着した状態で貯蔵される。吸着器3a内には圧力を検出する圧力センサ(図示せず)が設けられている。なお、反応媒体は、アンモニア以外にも二酸化炭素、水等の他の媒体でもよい。
接続管3bは、吸着器3aと反応器3cとを接続し、吸着器3aと反応器3cの間でアンモニアを移動させる管路である。接続管3bには、バルブ3dが配設され、バルブ3dが開かれると吸着器3aと反応器3cとの間でアンモニアの移動が可能となる。このバルブ3dの開閉制御は、エンジンを制御するECU[Electronic Control Unit](図示せず)等で行われる。
反応器3cは、アンモニアと化学反応する固体状又は粉末状の反応材を有しており、その反応材をケースで収納している。反応材としては、アンモニアと化学反応して発熱し、触媒装置1の触媒の活性温度以上に昇温できる材料を用いる。具体的には、例えば、2価の塩化物(MCl)、2価の臭化物(MBr)、2価のヨウ化物(MI)であり、MはMg、Ni、Co、Fe、Mn、Ca、Sr、Ba、Cu、Cr等が適している。反応器3cは、図1(b)に示すように、排気管2の外周面における触媒装置1の配設箇所に配設され、触媒装置1の外周を囲む断面ドーナツ形状である。この断面ドーナツ形状の断面は、反応器3cを排気ガスの流れる方向に対して垂直に切った面である。反応器3cでは、アンモニアと反応材とが化学反応して化学吸着(配位結合)し、熱を発生する。また、反応器3cでは、所定温度以上になると反応材とアンモニアとが分離して、アンモニアを放出し始め、それより高い所定温度になるとアンモニアを殆ど放出する。これらの各温度は、反応材とアンモニアとの組み合わせによって変わる。なお、反応器3cは触媒装置1の外周を囲むものであれば、断面ドーナツ形状に限らず様々な断面構造のものを使用することができる。
この化学蓄熱装置3についての動作を説明する。車両停止中(エンジンが停止中)は、バルブ3dは閉じられている。したがって、吸着器3aにおいて活性炭からアンモニアが分離していても、接続管3bを介してアンモニアが反応器3cに供給されない。
エンジンが始動後に、エンジンから排出された排気ガスの温度が所定温度(触媒の活性温度に基づいて設定された温度)より低いときには(エンジンの始動直後など)、ECUによる制御によってバルブ3dが開かれ、接続管3bを介してアンモニアが反応器3cに供給される。このとき、吸着器3aの圧力が反応器3cの圧力よりも高く、アンモニアが反応器3c側に移動する。反応器3cでは、供給されたアンモニアと反応材とが化学反応して化学吸着し、熱を発生する。この熱によって外周部から触媒装置1が加熱され、温度が触媒の活性温度以上になると、触媒装置1で排気ガスを浄化できる。
エンジンから排出された排気ガスの温度が所定温度より高くなると、排気ガスの排熱によって、反応器3cでは、アンモニアと反応材とが分離し、アンモニアが発生する。この分離したアンモニアは、バルブ3dが開かれているので、反応器3cから接続管3bを介して吸着器3aに戻る。このとき、反応器3cの圧力が吸着器3aの圧力よりも高く、アンモニアが吸着器3a側に移動する。吸着器3aでは、吸着材がアンモニアを物理吸着して貯蔵する。吸着器3aに設けられている圧力センサの圧力値がアンモニアの満貯蔵状態を示す圧力値になった場合、ECUではバルブ3dを閉じる。
上記したように、化学蓄熱装置3の反応器3cによって、外周部から触媒装置1を加熱している。したがって、中心部に近いほど、反応器3c(触媒装置1の外周部)からの熱伝達距離が長くなり、熱伝導性が低下する。そこで、触媒装置1の触媒担持体10は、外周部から中心部までの熱伝導性が高くなる熱伝達構造かつ多くの触媒を担持できる触媒担持構造を有している。図2を参照して、この触媒担持体10の構造について説明する。図2は、本実施の形態に係る触媒担持体であり、(a)が正面図であり、(b)が正面図におけるA部分の拡大図である。
触媒担持体10は、円筒体(触媒担持体10の本体)の内部に複数の第1伝熱部10a、複数の第2伝熱部10b、複数の触媒担持促進部10cを備えたハニカムとなっている。本実施の形態では、第1伝熱部10aが特許請求の範囲に記載する第1伝熱部に相当し、第2伝熱部10bが特許請求の範囲に記載する第2伝熱部に相当し、触媒担持促進部10cが特許請求の範囲に記載する触媒担持促進部に相当する。
第1伝熱部10aは、外周面10dから中心部10eまで延びる壁部材である。本実施の形態に係る触媒担持体10は円筒体であるので、第1伝熱部10aは、外周面10dの接線に対して垂直方向に中心部10eまで延びている。第1伝熱部10aは、周方向に沿って等角度間隔で複数配置される。配置間隔は、等角度間隔でなくてもよい。この複数の第1伝熱部10aは、図2(a)に示すように、正面視すると、中心部10eから外周面10dまでの放射直線となる。図2(a)の例では第1伝熱部10aが8個あるが、第1伝熱部10aの個数は熱伝導性、圧力損失等を考慮して適宜設定してよい。第1伝熱部10aは、外周面10dから中心部10eまで最短の伝熱パスであるので、外周部からの熱を最短の熱伝達距離で中心部10eまで伝えることができる。また、第1伝熱部10aには、触媒を担持できる。
第2伝熱部10bは、円筒体の外周面10dと同心形状(したがって、第1伝熱部10aと垂直に交わる)の壁部材である。第2伝熱部10bは、半径方向に沿って等間隔あるいは中心部10e側よりも外周面10d側が広い間隔で複数配置される。外周面10d側を広い間隔にする場合、どのような条件で広くしてもよく、例えば、中心部10eから外周面10dに近づくほど徐々に広くしてもよいし、2段階、3段階程度で段階的に広くしてもよい。このように外周面10d側の間隔を広くするほど、外周面10d側ほど疎(孔のあいている面積が大きい)となり、外周面10d側の圧力損失が小さくなるので、多くの排気ガスを流すことができる。この複数の第2伝熱部10bは、図2(a)に示すように、正面視すると、外周面10dとそれぞれ径が異なる相似形状である。図2(a)の例では複数の第2伝熱部10bは外周面10dと相似形状であるが、第2伝熱部10bは外周面10dと略相似形状であって、内部に向かうにつれ徐々に径が小さくなる連続した螺旋形状であってもよい。図2(a)の例では第2伝熱部10bが11個あるが、第2伝熱部10bの個数は熱伝導性、圧力損失等を考慮して適宜設定してよい。第2伝熱部10bは、周方向に沿った伝熱パスであるので、複数の第1伝熱部10aにそれぞれ伝わった熱を周方向に均等に伝えることができる。また、第2伝熱部10bには、触媒を担持できる。
触媒担持促進部10cは、隣り合う第2伝熱部10b、10b間に周方向に沿って配置され、山部と谷部を有する波状の壁部材である。このように波状とするのは、限られた周方向の長さで、できる限り触媒を担持するための面積を稼ぐ(担持を促進する)ためである。波状としては、山部と谷部があればどのような形状でもよく、図2の例では弧状の波であるが、これ以外にも三角状の波、台形状の波等がある。触媒担持促進部10cは隣り合う第2伝熱部10b、10b間(但し、最外側の触媒担持促進部10cは外周面10dと第2伝熱部10b間、最内側の触媒担持促進部10cは中心部10eと第2伝熱部10b間)に配置されるので、第2伝熱部10bの個数に応じた個数となる。触媒担持促進部10cは、上記したように山部と谷部を有する波状によって広い担持面積を有しているので、多くの触媒を担持できる。また、触媒担持促進部10cも、複数の第1伝熱部10aにそれぞれ伝わった熱を周方向に均等に伝えることができる。なお、前述したように第2伝熱部10bが、内部に向かうにつれ徐々に径が小さくなる連続した螺旋形状である場合には、周方向に隣り合う第1伝熱部10aと第2伝熱部10bとによって形成される領域内に触媒担持促進部10cを配置することができる(最外側と最内側の触媒担持促進部10cの配置については同じ)。
第1伝熱部10aと第2伝熱部10bは主として触媒担持促進部10cに熱を伝えるために機能させるので、熱伝導性を高めるとともに熱容量を確保するために、部材の厚さが厚いほうがよい。一方、触媒担持促進部10cは主に触媒を担持させるために機能させるので、部材の厚さが薄くてよい。したがって、第1伝熱部10a及び第2伝熱部10bの厚さは、触媒担持促進部10cよりも厚くする。第1伝熱部10aと第2伝熱部10bとの厚さは、同じ厚さでもよいし、第1伝熱部10aによる伝熱を優先させる場合には第1伝熱部10aのほうを厚くてもよい。特に、ハニカムにおいては、熱交換し易い形状なので、ガスの通過による熱の持ち去りによる温度低下を抑制するため、ある程度の熱容量を持たせるために部材の厚さを必要とする。ただし、厚くしすぎると熱容量が増加し過ぎて昇温時の応答性が低下するため、化学蓄熱装置3から放出される限られた熱量を有効に活用することができなくなるので、この点を鑑みて設計する方が好ましい。
複数の第1伝熱部10a、複数の第2伝熱部10b、複数の触媒担持促進部10cを備える触媒担持体10の材料としては、熱伝導性(熱伝導率)の高い材料が好ましい。この材料としては、例えば、SUS材等の金属材料、SiC(シリコンカーバイド)等の熱伝導性が高いセラミックがある。SiCの場合、押出成形にてハニカムを成形可能であり、触媒担持体10の原料を押出成形する際に、第1伝熱部10aと、交差する第2伝熱部10bと、第2伝熱部10b間に配置され、山部と谷部を有する波状の触媒担持促進部10cとが形成されるような口金を用いればよい。
この触媒担持体10によれば、中心部から外周面までの放射直線状の第1伝熱部10aと外周面とそれぞれ径が異なる相似形状の第2伝熱部10bを備えることにより、化学蓄熱装置3によって触媒担持体10に触媒を担持した触媒装置1を外周部から加熱した場合に第1伝熱部10aによって外周部からの熱を最短の熱伝達距離で中心部まで伝達できるとともに第2伝熱部10bによって第1伝熱部10aに伝わった熱を周方向に均等に伝達でき、外周部から中心部までの熱伝導性を向上させることがきる。その結果、排気ガスの温度が低い場合でも、外周部から中心部まで迅速に昇温でき、触媒の活性温度に迅速に到達する。
また、触媒担持体10によれば、第2伝熱部10b,10b間に波状の触媒担持促進部10cを備えることにより、触媒の担持面積を極力大きくして担持量を増やすことができ、触媒装置1の容量あたりの触媒浄化能力を向上させることができる。
また、触媒担持体10によれば、第2伝熱部10b,10b間の間隔を中心側よりも外周面側を広くした場合、中心側より外周面側が疎となり、中心側より外周面側の圧力損失を小さくでき、外周面側により多くの排気ガスを流すことができる。その結果、化学蓄熱装置3で触媒装置1を外周部から加熱した場合に、外周面側で多くの排気ガスに熱が効率的に伝導され、より迅速に昇温ができる。ちなみに、第2伝熱部10b,10b間の間隔を全て等間隔にした場合でも、中心側よりも外周面側のほうが疎になるので、中心側より外周面側の圧力損失を小さくできる。また、触媒担持体10によれば、第1伝熱部10a及び第2伝熱部10bの厚さを触媒担持促進部10cよりも厚くすることにより、熱伝導性をより向上させることができ、より迅速に触媒担持促進部10cを昇温できる。
図3を参照して、本実施の形態に係る触媒担持体10の製造方法について説明する。図3は、本実施の形態に係る触媒担持体の製造方法の説明図である。上記した触媒担持体10は、円筒体の内部に放射直線状の複数の第1伝熱部10a、外周面10dと相似形状の複数の第2伝熱部10b、波状の複数の触媒担持促進部10cを備えているので、円筒体の内部のパターンが非常に複雑である。このような複雑なパターンが残るように金属等の円筒体をくり貫くのは非常に困難であり、また、従来のメタルハニカムのように平板と波板の積層体を巻いて筒に挿入するような方法でも製造できない。そこで、以下に説明する方法で触媒担持体10を製造する。ここでは、2つの製造方法について説明する。
1つ目の製造方法について説明する。上記で説明した材料からなる薄い板状の基材を複数個用意する。この個数は、触媒担持体10の全長と薄い板状の基材の厚さによって決まる。この各基材に、複数の第1伝熱部10a、複数の第2伝熱部10b、複数の触媒担持促進部10cからなるパターンを形成する(パターン形成工程)。これによって、このパターン以外の部分に穴があけられた基材10fが複数個形成される。パターンの形成方法としては、例えば、両面エッチング、レーザ加工がある。ちなみに、両面エッチングの場合、エッチング端部にテーパ状の凸部ができるので、この凸部にも触媒を担持でき、担持量を増やすことができる。次に、図3に示すように、パターンが形成された複数の基材10fをパターンの位置(孔のあいている位置)を正確に合わせて積層し、それを接合する(接合工程)。接合方法としては、例えば、金属焼結、ろう付けがある。ちなみに、焼結した場合、触媒担持体10の外周面は反応器3cの内周面を兼ねることで反応器3cからの加熱効率が高くなるが、焼結によって反応器3c内部の反応材や反応媒体が積層界面を経由して触媒担持体10内部に進入するのを防止できる。以上の製造方法によって、複雑なパターンを持つ触媒担持体10を製造できる。
2つ目の製造方法について説明する。上記と同様の基材を複数個用意する。この各基材に、複数の第1伝熱部10a、複数の第2伝熱部10bからなるパターンを形成する(パターン形成工程)。このパターン形成では、パターンが最も複雑になる触媒担持促進部10cを除外している。次に、パターンが形成された複数の基材をパターンの位置を正確に合わせて積層し、それを接合する(接合工程)。次に、接合された接合物における複数の第2伝熱部10b,10b間(但し、最外側は外周面10dと第2伝熱部10b間、最内側は中心部10eと第2伝熱部10b間)にあいている孔の部分に、触媒担持体10の全長の長さを有する波状の触媒担持促進部10cをそれぞれ組み込む(組込工程)。以上の製造方法によって、複雑なパターンを持つ触媒担持体10を製造できる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では車両のエンジンからの排気ガスを浄化するための触媒装置の触媒担持体に適用したが、ガスを浄化する触媒装置の触媒担持体であれば適用可能である。
また、本実施の形態では触媒の加熱手段として化学蓄熱装置を適用したが、加熱手段としては外周部から加熱するものであれば他の加熱手段を適用でき、例えば、エンジンの冷却水を利用した手段、電気ヒータがある。
また、本実施の形態では第1伝熱部及び第2伝熱部の厚さを触媒担持体よりも厚くしたが、同程度の厚さとしてもよい。また、本実施の形態では第2伝熱部間の間隔を等間隔あるいは中心側よりも外周面側が広い間隔としたが、これ以外の間隔にしてもよい。
また、本実施の形態では触媒担持体の製造方法を2つ示したが、本実施の形態で説明した触媒担持体を製造できればどのような製造方法でもよい。
1…触媒装置、2…排気管、3…化学蓄熱装置、3a…吸着器、3b…接続管、3c…反応器、3d…バルブ、10…触媒担持体、10a…第1伝熱部、10b…第2伝熱部、10c…触媒担持促進部、10d…外周面、10e…中心部、10f…基材。

Claims (6)

  1. 外周部に配置される加熱手段で前記外周部側から加熱される触媒装置の触媒担持体であって、
    筒体の内部に配置され、前記筒体の外周面から中心部まで延びる複数の第1伝熱部と、
    前記筒体の内部に配置されると共に、前記筒体の外周面と同心形状又は前記筒体の内部に向かうにつれ徐々に径が小さくなる連続した螺旋形状であり、前記複数の第1伝熱部と交差する第2伝熱部と、
    前記筒体の内部における前記第2伝熱部間に配置され、山部と谷部を有する波状の複数の触媒担持促進部と、
    を備えることを特徴とする触媒担持体。
  2. 前記第2伝熱部間の間隔は、中心側よりも外周面側が広いことを特徴とする請求項1に記載の触媒担持体。
  3. 前記第1伝熱部及び前記第2伝熱部の厚さは、前記触媒担持促進部よりも厚いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の触媒担持体。
  4. 前記加熱手段は、化学蓄熱装置であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の触媒担持体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の触媒担持体の製造方法であって、
    前記複数の第1伝熱部、前記第2伝熱部、前記複数の触媒担持促進部からなるパターンを複数の板状の基材にそれぞれ形成するパターン形成工程と、
    前記パターン形成工程でパターンがそれぞれ形成された複数の板状の基材を積層し、接合する接合工程と、
    を含むことを特徴とする触媒担持体の製造方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の触媒担持体の製造方法であって、
    前記複数の第1伝熱部、前記第2伝熱部からなるパターンを複数の板状の基材にそれぞれ形成するパターン形成工程と、
    前記パターン形成工程でパターンがそれぞれ形成された複数の板状の基材を積層し、接合する接合工程と、
    前記接合工程で接合された接合物における前記第2伝熱部間に前記触媒担持促進部をそれぞれ組み込む組込工程と、
    を含むことを特徴とする触媒担持体の製造方法。
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