JP5939095B2 - スイッチング素子の駆動回路 - Google Patents

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本発明は、アクティブゲートコントロール機能を備えるスイッチング素子の駆動回路に関する。
この種の駆動回路としては、下記特許文献1に見られるように、半導体スイッチング素子(例えばIGBT)をオフ状態からオン状態に切り替えるに際し、スイッチング素子のゲートへの電荷の充電速度を変更するものが知られている。
詳しくは、上記駆動回路では、スイッチング素子の操作信号がオン操作指令に切り替えられてから規定時間経過するタイミングまでは、第1のゲート抵抗を介してゲートに電荷を充電する。一方、上記規定時間経過したタイミング以降においては、第1のゲート抵抗よりも抵抗値の低い第2のゲート抵抗を介してゲートに電荷を充電する。これにより、電荷の充電が開始されてから完了されるまでの期間の途中において、電荷の充電速度を低速度から高速度に変更することができ、スイッチング素子がオン状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を低減させることができる。
特開平9−46201号公報
ところで、本発明者らは、スイッチング素子がオン状態からオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を低減すべく、スイッチング素子をオフ状態に切り替える場合にアクティブゲートコントロールを行う構成の採用を考えた。詳しくは、この構成は、ゲートからの電荷の放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中であってかつ、上記期間に含まれる基準タイミングから規定時間経過したタイミングで電荷の放電速度を高速度から低速度に変更するものである。
ここで、本発明者らは、上記構成を採用した場合に、電荷の放電速度の変更タイミングがサージ電圧やスイッチング損失を低減可能な適切なタイミングからずれるといった問題に直面した。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、アクティブゲートコントロール機能を備えるスイッチング素子の駆動回路において、スイッチング素子がオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を低減させることのできる新たな上記駆動回路を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、オン操作指令とされることによりスイッチング素子(S*#:*=c,u,v,w:#=p,n)をオフ状態からオン状態に切り替え、オフ操作指令とされることにより前記スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えるスイッチング素子の駆動回路において、前記オフ操作指令とされることにより前記スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えるべく、該スイッチング素子の開閉制御端子から電荷を放電させる放電手段(Lda,Ldb,28a,28b,30a,30b)と、前記放電手段によって前記電荷の放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中であってかつ、該期間に含まれる基準タイミングから規定時間(TA)経過したタイミングで、前記電荷の放電速度を高速度から低速度に変更するアクティブゲート制御手段と、前記スイッチング素子がオン状態とされる場合の該スイッチング素子の入出力端子間を流れる電流が大きいほど、前記規定時間を短く設定する設定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明者らは、放電速度の変更タイミングがサージ電圧やスイッチング損失を低減可能な適切なタイミングからずれる要因について詳細に検討等を行った。そして、その要因が、スイッチング素子がオン状態とされる場合の入出力端子間を流れる電流の大小にあることを見出した。つまり、入出力端子間を流れる電流が大きいほど、ミラー電圧が高くなることに起因して、上記基準タイミングから上記適切なタイミングまでの時間が短くなる。この点に着目し、上記発明では、設定手段を備えた。このため、放電速度の変更タイミングを入出力端子間を流れる電流に応じたタイミングとすることができ、スイッチング素子がオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を好適に低減させることができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるドライブユニットの構成図。 同実施形態にかかるアクティブゲートコントロールの概要を示す図。 同実施形態にかかるコレクタ電流及び放電速度変更タイミングの関係を示す図。 同実施形態にかかる可変設定処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるセンス電圧の取得タイミングを示す図。 第2の実施形態にかかるセンス電圧の温度特性を示す図。 同実施形態にかかる可変設定処理の手順を示す流れ図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかるスイッチング素子の駆動回路を車載主機として回転機を備えた車両に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、モータジェネレータ10は、車載主機であり、図示しない駆動輪に連結されている。モータジェネレータ10は、インバータIV及びコンバータCVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。ここで、コンバータCVは、コンデンサCと、コンデンサCに並列接続された一対のスイッチング素子Scp,Scnと、一対のスイッチング素子Scp,Scnの接続点と高電圧バッテリ12の正極とを接続するリアクトルLとを備えている。詳しくは、コンバータCVは、スイッチング素子Scp,Scnのオンオフ操作によって、高電圧バッテリ12の電圧(例えば「288V」)を所定の電圧(例えば「666V」)を上限として昇圧する機能を有する。
一方、インバータIVは、スイッチング素子Sup,Sunの直列接続体と、スイッチング素子Svp,Svnの直列接続体と、スイッチング素子Swp,Swnの直列接続体とを備えている。これら各直列接続体の接続点は、モータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。
なお、本実施形態では、スイッチング素子S*#(*=c,u,v,w:#=p,n)として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。また、これらスイッチング素子S*#にはそれぞれ、フリーホイールダイオードD*#が逆並列に接続されている。
制御装置14は、低電圧バッテリ16を電源とし、モータジェネレータ10の制御量(例えばトルク)を所望に制御すべく、インバータIVやコンバータCVを操作する。詳しくは、制御装置14は、操作信号gcp、gcnをドライブユニットDUに出力することで、コンバータCVのスイッチング素子Scp,Scnをオンオフ操作する。また、制御装置14は、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnをドライブユニットDUに出力することで、インバータIVのスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnをオンオフ操作する。ここで、高電位側の操作信号g*pと、対応する低電位側の操作信号g*nとは、互いに相補的な信号となっている。すなわち、高電位側のスイッチング素子S*pと、対応する低電位側のスイッチング素子S*nとは、交互にオン状態とされる。
インターフェース18は、高電圧バッテリ12を備える高電圧システムと低電圧バッテリ16を備える低電圧システムとの間を絶縁しつつ、これらの間の信号の授受を行うための機器である。本実施形態では、インターフェース18として、光絶縁素子(フォトカプラ)を備えるものが用いられている。
次に、図2を用いて、上記ドライブユニットDUの構成を説明する。
図示されるように、ドライブユニットDUは、1チップ化された半導体集積回路であるドライブIC20を備えている。ドライブIC20の端子T1には、充電用抵抗体22を介して定電圧電源24が接続されている。定電圧電源24は、スイッチング素子S*#の開閉制御端子(ゲート)に電圧を印加するためのものである。なお、本実施形態では、定電圧電源24の端子電圧を「VH」で示すこととする。
また、上記端子T1には、PチャネルMOSFET(充電用スイッチング素子26)を介してドライブIC20の端子T2に接続されている。端子T2は、スイッチング素子S*#のゲートに接続されている。
スイッチング素子S*#のゲートは、第1の放電用抵抗体28aを介してドライブIC20の端子T3に接続されており、端子T3は、NチャネルMOSFET(第1の放電用スイッチング素子30a)を介してドライブIC20の端子T4に接続されている。また、スイッチング素子S*#のゲートは、第2の放電用抵抗体28bを介してドライブIC20の端子T5に接続されており、端子T5は、NチャネルMOSFET(第2の放電用スイッチング素子30b)を介して端子T4に接続されている。ここで、第2の放電用抵抗体28bの抵抗値Rbは、第1の放電用抵抗体28aの抵抗値Raよりも高く設定されている。なお、端子T4は、スイッチング素子S*#の出力端子(エミッタ)に接続されている。
上記スイッチング素子S*#は、その入力端子(コレクタ)及びエミッタ間を流れる電流(以下、コレクタ電流)と正の相関を有する微少電流を出力するセンス端子Stを備えている。センス端子Stは、具体的には例えば、コレクタ電流の「1/数千」〜「1/10000」程度の電流を出力する。センス端子Stは、センス抵抗32を介してエミッタに接続されている。これにより、センス端子Stから出力される微少電流によってセンス抵抗32に電圧降下が生じるため、センス抵抗32のうちセンス端子St側の電位(以下、センス電圧Vse)を、コレクタ電流と相関を有する電気的な状態量とすることができる。なお、センス電圧Vseは、ドライブIC20の端子T6を介してドライブIC20内の駆動制御部34に入力される。
ちなみに、本実施形態では、センス抵抗32の両端のうちセンス端子St側の電位がエミッタの電位よりも高い場合のセンス電圧Vseを正と定義する。また、エミッタの電位を「0」とする。
スイッチング素子S*#付近には、スイッチング素子S*#の温度を検出するための感温ダイオードSD*#が設けられている。感温ダイオードSD*#は、ドライブIC20に対して外付けされた定電圧電源36からの電荷が定電流電源38を介して供給されるものである。感温ダイオードSD*#のカソードは、エミッタに接続され、アノードは、ドライブIC20の端子T7に接続されている。こうした構成によれば、感温ダイオードSD*#は、スイッチング素子S*#の温度に応じた出力電圧を出力する。なお、感温ダイオードSD*#の出力電圧は、端子T7を介して駆動制御部34に入力される。駆動制御部34は、感温ダイオードSD*#の出力電圧に基づき、スイッチング素子S*#の温度を検出する。
次に、駆動制御部34によって実行される本実施形態にかかるゲート電荷の充放電処理について説明する。なお、本実施形態にかかる駆動制御部34は、ハードウェアであるため、上記充放電処理は、実際にはロジック回路によって実行される。
まず、充電処理について説明する。
本実施形態では、充電処理を定電流制御によって行う。詳しくは、定電流制御は、ドライブIC20の端子T8を介して入力される操作信号g*#がオン操作指令とされることで、充電用抵抗体22の電圧降下量をその目標値(例えば1V)とすべく、充電用スイッチング素子26のゲート電圧を操作するものである。なお、充電処理が行われる期間においては、第1,第2の放電用スイッチング素子30a,30bがオフ操作される。
続いて、放電処理について説明する。
本実施形態では、ゲートから電荷の放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中においてスイッチング素子S*#のゲートに接続される放電経路の抵抗値を低いものから高いものへと変更するアクティブゲートコントロールを行う。これは、スイッチング素子S*#がオン状態からオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を低減させるための制御である。以下、図3を用いて、上記放電処理について詳述する。
図3は、本実施形態にかかる放電処理の一例を示す図である。詳しくは、図3(a)は、ゲート電圧Vge、コレクタ電流Ic及びコレクタ・エミッタ間電圧Vceの推移を示し、図3(b)は、操作信号g*#の推移を示し、図3(c)は、第1の放電用スイッチング素子30aの操作状態の推移を示し、図3(d)は、第2の放電用スイッチング素子30bの操作状態の推移を示す。
図示されるように、基準タイミングである時刻t1において操作信号g*#がオフ操作指令に切り替えられることで、第1の放電用スイッチング素子30aがオン操作に切り替えられ、電荷の放電速度が高速度とされる。これにより、第1の放電用抵抗体28aを介してスイッチング素子S*#のゲート及びエミッタを接続する第1の放電経路Ldaによってゲートから電荷が放電される。
その後、操作信号g*#がオフ操作指令に切り替えられてから規定時間TAが経過する時刻t2において、第1の放電用スイッチング素子30aがオフ操作に切り替えられてかつ、第2の放電用スイッチング素子30bがオン操作に切り替えられる。これにより、電荷の放電速度が低速度に変更され、第2の放電用抵抗体28bを介してスイッチング素子S*#のゲート及びエミッタを接続する第2の放電経路Ldbによってゲートから電荷が放電される。
ここで、上記規定時間TAは、スイッチング素子S*#がオン状態からオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を低減可能な観点から設定されている。具体的には例えば、規定時間TAは、サージ電圧が生じる直前のタイミングで放電速度を変更可能なように設定されている。
なお、オフ操作指令に切り替えられてからの経過時間は、駆動制御部34が備えるタイマ機能によって計時すればよい。また、放電処理が行われる期間においては、充電用スイッチング素子26がオフ操作される。さらに、上記第1の放電経路Lda及び第2の放電経路Ldbが、ゲートに接続された複数の放電経路に相当する。
ところで、本発明者らは、アクティブゲートコントロールによる放電速度の変更タイミングが、サージ電圧やスイッチング損失を低減可能な適切なタイミングからずれるといった問題に直面した。以下、この問題について、図4を用いて説明する。
図4は、スイッチング素子S*#がオフ状態に切り替えられる場合のゲート電圧Vge、コレクタ電流Ic及びコレクタ・エミッタ間電圧Vceの推移を示す。詳しくは、図4(a)は、スイッチング素子S*#がオフ状態とされる直前のコレクタ電流が大きい場合(Ic=400A)の推移を示し、図4(b)は、上記コレクタ電流Icが小さい場合(30A)の推移を示す。
ちなみに、図4(a)及び図4(b)において、時間スケール(横軸スケール)は互いに同一であり、ゲート電圧Vge及びコレクタ・エミッタ間電圧Vceに関する図面上の単位長さあたりの量(縦軸スケール)も互いに同一である。また、図4(a)のコレクタ電流Icに関する縦軸スケールは、図4(b)のコレクタ電流Icに関する縦軸スケールよりも大きい。
図示される例では、時刻t1において操作信号g*#がオフ操作信号に切り替えられている。ここで、スイッチング素子S*#がオン状態とされる場合のコレクタ電流Icが大きいほど、その後スイッチング素子S*#がオフ状態に切り替えられる際のミラー電圧が高くなる傾向にある。ここで、図4(a)には、コレクタ電流Icが大きい場合のミラー電圧を「Vmα」で示し、図4(b)には、コレクタ電流Icが小さい場合のミラー電圧を「Vmβ」で示した。
ミラー電圧が高くなると、ゲートの充電電流が大きくなるため、ミラー期間の終了タイミングが早くなる。これにより、操作信号g*#がオフ操作信号に切り替えられてから放電速度の適切な変更タイミング(サージ電圧が生じる直前のタイミング)までの時間について、コレクタ電流Icが大きい場合の値Tαが、コレクタ電流が小さい場合の値Tβよりも短くなる。
このため、例えば、コレクタ電流Icが小さい場合に規定時間TAを適合すると、実際のコレクタ電流Icが適合時のコレクタ電流Icよりも大きくなる場合に放電速度の変更タイミングが遅れ、サージ電圧等が増大するおそれがある。
こうした問題を解決すべく、本実施形態では、コレクタ電流Icと相関を有するセンス電圧Vseに基づき規定時間TAを可変設定する可変設定処理を行う。
図5に、上記可変設定処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部34によって実行される。なお、本実施形態にかかる駆動制御部34は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、操作信号g*#がオン操作指令であるとの条件、及びゲート電圧Vgeがその上限電圧VHであるとの条件の論理積が真であるか否かを判断する。
ステップS10において肯定判断された場合には、ステップS12に進み、センス電圧Vseが定常状態とされる期間におけるセンス電圧Vseを取得する。ここで、上記定常状態とされる期間とは、図6に示すように、ゲート電圧Vgeが上限電圧VHに到達するタイミングよりも後のタイミングから操作信号g*#がオフ操作指令に切り替えられるタイミングまでの期間(時刻t2〜t3)のことである。なお、図6(a)は、操作信号g*#の推移を示し、図6(b)は、ゲート電圧Vgeの推移を示し、図6(c)は、コレクタ電流Icの推移を示し、図6(d)は、センス電圧Vseの推移を示す。
本ステップの処理によれば、コレクタ電流Icの把握精度を高めることができる。つまり、操作信号g*#がオン操作信号に切り替えられた直後では、センス電圧Vseの推移が過渡状態となることで、例えばセンス電圧Vse及びコレクタ電流Icの関係が当初想定した関係からずれ、コレクタ電流Icの把握精度が低下するおそれがある。
先の図5の説明に戻り、続くステップS14では、取得されたセンス電圧Vseが高いほど、スイッチング素子S*#が次回オフ操作される場合に用いられる規定時間TAを短く設定する。ちなみに、規定時間TAの設定は、例えば、センス電圧Vse及び規定時間TAが規定されたマップを用いて設定すればよい。
なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS14の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)センス電圧Vseが高いほど規定時間TAを短く設定する可変設定処理を行った。このため、放電速度の変更タイミングがサージ電圧やスイッチング損失を低減可能な適切なタイミングからずれることを回避できる。これにより、スイッチング素子S*#がオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧やスイッチング損失を好適に低減させることができる。
(2)センス電圧Vseが定常状態とされる期間におけるセンス電圧Vseを用いて規定時間TAを設定した。このため、コレクタ電流Icの把握精度を高めることができ、規定時間TAの設定精度を高めることができる。これにより、放電速度の変更タイミングが上記適切なタイミングからずれることをより好適に回避できる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、可変設定処理による規定時間TAの設定に、感温ダイオードSD*#によって検出されたスイッチング素子S*#の温度(以下、温度検出値TD)を加味する。これは、温度検出値TD及びセンス抵抗32の温度が正の相関を有することに鑑みてなされ、コレクタ電流Icの把握精度の低下を回避するためである。つまり、図7に示すように、コレクタ電流Icが一定とされる状況下において、センス抵抗32の温度が高いほど、センス抵抗32の抵抗値が高くなることから、センス電圧Vseが高くなる。これにより、センス電圧Vseに基づくコレクタ電流Icの把握精度が低下する懸念がある。
図8に、本実施形態にかかる可変設定処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部34によって実行される。なお、本実施形態にかかる駆動制御部34は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。また、図8において、先の図5に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
この一連の処理では、ステップS12の処理が完了した場合、ステップS14aに進み、温度検出値TDと、センス電圧Vseとに基づき、規定時間TAを可変設定する。詳しくは、温度検出値TDが低かったり、センス電圧Vseが高かったりするほど、規定時間TAを短く設定する。
なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS14aの処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
このように、本実施形態では、規定時間TAの設定に温度検出値TDを加味することで、コレクタ電流Icの把握精度を高めることができる。これにより、規定時間TAの設定精度をいっそう高めることができ、ひいては放電速度の変更タイミングが上記適切なタイミングからずれることをいっそう好適に回避できる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・「温度検出手段」としては、感温ダイオードに限らず、例えば抵抗体(測温抵抗体)であってもよい。
・「設定手段」としては、センス電圧Vseに基づき規定時間TAを可変設定するものに限らない。例えば、コレクタ電流の流通経路に設けられたシャント抵抗等、コレクタ電流Icを直接検出する手段を備え、検出されたコレクタ電流Icが大きいほど規定時間TAを短く設定するものであってもよい。
・「アクティブゲート制御手段」としては、放電速度を2段階に切り替えるものに限らず、N段階(Nは3以上の整数)に切り替えるものであってもよい。この場合、放電速度の変更タイミングが「N−1」個設定されることとなる。こうした構成は、具体的には例えば、上記第1の実施形態で説明した基準タイミングを基準としてかつ互いに相違する規定期間を「N−1」個設定し、互いに抵抗値の相違する放電経路を「N−1」個備えることによって実現することができる。
・「基準タイミング」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、ゲート電圧Vgeの低下開始タイミング(先の図6の時刻t3)を基準タイミングとしてもよい。また、例えば、センス電圧Vseが定常状態とされる期間の終了タイミング(センス電圧Vseの持ち上がりタイミング。先の図6の時刻t3)を基準タイミングとしてもよい。この場合、例えば、操作信号g*#がオン操作指令に切り替えられてから所定時間に渡って基準タイミング把握用のセンス電圧Vseをマスクする処理を行い、その後センス電圧が急上昇するタイミングを基準タイミングとして把握すればよい。
・「アクティブゲート制御手段」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らず、例えば、以下のものを採用してもよい。
操作信号g*#がオフ操作指令に切り替えられることで、第1の放電用スイッチング素子30a及び第2の放電用スイッチング素子30bの双方をオン操作し、電荷の放電速度を高速度とする。その後、操作信号g*#がオフ操作指令に切り替えられてから規定時間TA経過するタイミングで第1の放電用スイッチング素子30a及び第2の放電用スイッチング素子30bのうちいずれかをオフ操作に切り替えることで、放電速度を低速度に変更する。なお、上記構成の場合、第1の放電用抵抗体28a及び第2の放電用抵抗体28bの抵抗値は、互いに同一であってもよいし、相違していてもよい。
また、「アクティブゲート制御手段」としては、放電経路の抵抗値を変更するものに限らず、例えば、以下(A),(B)に説明するものであってもよい。
(A)エミッタ又はエミッタよりも低電位となる箇所と、ゲートとの接続を切り替え可能な通電操作式の素子(例えばMOSFET)をゲートに接続された放電経路に設ける。こうした構成において、放電速度を高速度としたい放電処理の初期に限って、ゲートとエミッタとを接続する代わりに、ゲートをエミッタよりも低電位となる箇所に接続すべく上記素子を操作する。そしてその後、ゲートをエミッタに接続すべく、上記素子の操作状態を変更することによって放電速度を低速度に変更する。
(B)ゲートに接続された放電経路に、この経路を開閉すべくオンオフ操作される第1の素子(例えばMOSFET)と抵抗体とを備える。そして、所定の電気経路を介してゲートに電源を接続し、上記電気経路を開閉すべくオンオフ操作される第2の素子(例えばMOSFET)を上記電気経路に備える。こうした構成において、放電処理の開始とともに第1の素子をオン操作してかつ、放電速度を高速度としたい放電処理の初期に限って第2の素子をオフ操作する。そしてその後、第2の素子をオン操作に切り替える。こうした第1,第2の素子の操作状態の変更によれば、電源から放電経路の抵抗体へと電流が流れ、ゲートから抵抗体へと流れる電流が低下する。これにより、ゲート電荷の放電が妨げられ、放電速度が高速度から低速度に変更される。
・上記各実施形態では、センス端子Stがセンス抵抗32を介してスイッチング素子S*#のエミッタに接続される回路構成を採用したがこれに限らない。例えば、エミッタに代えて、エミッタと同じ電位を有する部材(例えば電源)に接続される回路構成を採用してもよい。この場合、この電源の電位は、実際のエミッタの電位に応じて可変設定されることとなる。
・「スイッチング素子」としては、IGBTに限らず、例えばMOSFETであってもよい。
・本発明の適用対象としては、車載電力変換回路(インバータIVやコンバータCV)を構成するスイッチング素子に限らない。また、本発明の適用対象としては、電力変換回路を構成するスイッチング素子に限らない。
28a…第1の放電用抵抗体、28b…第2の放電用抵抗体、30a…第1の放電用スイッチング素子、30b…第2の放電用スイッチング素子、Lda…第1の放電経路、Ldb…第2の放電経路、S*#(*=c,u,v,w:#=p,n)…スイッチング素子。

Claims (5)

  1. オン操作指令とされることによりスイッチング素子(S*#:*=c,u,v,w:#=p,n)をオフ状態からオン状態に切り替え、オフ操作指令とされることにより前記スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えるスイッチング素子の駆動回路において、
    前記オフ操作指令とされることにより前記スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えるべく、該スイッチング素子の開閉制御端子から電荷を放電させる放電手段(Lda,Ldb,28a,28b,30a,30b)と、
    前記放電手段によって前記電荷の放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中であってかつ、該期間に含まれる基準タイミングから規定時間(TA)経過したタイミングで、前記電荷の放電速度を高速度から低速度に変更するアクティブゲート制御手段と、
    前記スイッチング素子がオン状態とされる場合の該スイッチング素子の入出力端子間を流れる電流が大きいほど、前記規定時間を短く設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とするスイッチング素子の駆動回路。
  2. 前記スイッチング素子は、前記入出力端子間を流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子(St)を備え、
    前記スイッチング素子の出力端子又は該出力端子と同じ電位を有する部材と、前記センス端子とは、センス抵抗(32)を介して接続され、
    前記設定手段は、前記センス抵抗の両端の電位差であるセンス電圧(Vse)が高いほど、前記規定時間を短く設定することを特徴とする請求項1記載のスイッチング素子の駆動回路。
  3. 前記設定手段は、前記開閉制御端子の電圧(Vge)がその上限値(VH)とされる場合の前記センス電圧を用いて前記規定時間を設定することを特徴とする請求項2記載のスイッチング素子の駆動回路。
  4. 前記センス抵抗の温度と相関を有する温度を検出する温度検出手段(SD*#)を備え、
    前記設定手段は、前記温度検出手段によって検出された温度(TD)が高いほど、前記規定時間を長く設定する手段を更に備えることを特徴とする請求項2又は3記載のスイッチング素子の駆動回路。
  5. 前記放電手段は、
    前記開閉制御端子に接続されてかつ、前記電荷を放電する複数の放電経路(Lda,Ldb)と、
    前記複数の放電経路のそれぞれに設けられてかつ、該放電経路を開閉すべく通電操作される開閉素子(30a,30b)と、
    前記複数の放電経路のそれぞれに設けられた抵抗体(28a,28b)と、
    を備え、
    前記アクティブゲート制御手段は、前記開閉素子の少なくとも1つの操作状態を変更することで前記電荷の放電速度を高速度から低速度に変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
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