JP6439522B2 - スイッチング素子の駆動回路 - Google Patents

スイッチング素子の駆動回路 Download PDF

Info

Publication number
JP6439522B2
JP6439522B2 JP2015052630A JP2015052630A JP6439522B2 JP 6439522 B2 JP6439522 B2 JP 6439522B2 JP 2015052630 A JP2015052630 A JP 2015052630A JP 2015052630 A JP2015052630 A JP 2015052630A JP 6439522 B2 JP6439522 B2 JP 6439522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
command
switching element
discharge
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015052630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016174455A (ja
Inventor
智貴 鈴木
智貴 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015052630A priority Critical patent/JP6439522B2/ja
Publication of JP2016174455A publication Critical patent/JP2016174455A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6439522B2 publication Critical patent/JP6439522B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Power Conversion In General (AREA)

Description

本発明は、スイッチング素子の操作状態の切替指令が入力されることにより、前記スイッチング素子の開閉制御端子の電荷を移動させて前記スイッチング素子の操作状態を切り替えるスイッチング素子の駆動回路に関する。
この種の駆動回路としては、下記特許文献1に見られるように、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子とをオンオフ操作するものが知られている。詳しくは、この回路では、上下アームのうち、操作状態が切り替えられようとしている側(以下、自アーム)のスイッチング素子のオン状態への切替速度を、操作状態が切り替えられようとしていない側(以下、対向アーム)のスイッチング素子に逆並列に接続されたフリーホイールダイオードに流れる電流の検出値に基づいて設定する。これにより、スイッチング損失の低減を図っている。
特開2011−10441号公報
ここで、上記特許文献1に記載された駆動回路では、自アームのスイッチング素子のオン状態への切替速度の設定に、対向アームのフリーホイールダイオードに流れる電流の検出値が要求される。対向アームのフリーホイールダイオードに流れる電流を検出してから、この電流検出値に基づいて自アームのスイッチング素子の切替速度を設定するまでには、ある程度の時間を要する。このため、切替速度の設定に時間的な制約がある場合、対向アームの電流検出値に基づく切替速度の設定手法を採用できないことも考えられる。また、上記特許文献1に記載された駆動回路では、対向アームのフリーホイールダイオードに流れる電流の検出回路が切替速度の設定に必要となり、部品数が増加する。このように、スイッチング損失の低減を図る駆動回路については、未だ改善の余地を残すものとなっている。
本発明は、スイッチング損失を低減できる新たなスイッチング素子の駆動回路を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、スイッチング素子(Scp,Scn,Sup〜Swn)の操作状態の切替指令が入力されることにより、前記スイッチング素子の開閉制御端子の電荷を移動させて前記スイッチング素子の操作状態を切り替えるスイッチング素子の駆動回路において、前記切替指令が入力されることにより、前記操作状態を切り替えるために前記開閉制御端子の電荷が移動し始めてから、前記電荷の移動が完了するまでの途中の期間を規定期間とし、前記スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流に依存しない前記規定期間における前記開閉制御端子の指令電流であって、前記規定期間において時間経過とともに前記指令電流を単調変化させて設定する指令値設定手段(70)と、前記スイッチング素子の操作状態を切り替えるべく、前記指令値設定手段によって設定された前記指令電流に前記開閉制御端子の電流を制御する電流制御手段(62〜65,66〜69,70)と、を備えることを特徴とする。
以下の説明において、スイッチング素子の操作状態を切り替えるために要求される開閉制御端子の電流であって、スイッチング素子等の半導体素子の信頼性低下を回避可能な開閉制御端子の上限電流を、律速電流と称すこととする。また、切替指令が入力された後、開閉制御端子の電荷の移動が完了する前の期間において、律速電流を定めるためのタイミングを、律速点と称すこととする。
スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流(以下、主電流)が大きいほど、律速電流が小さくなる。また、切替指令が入力されてから律速点となるまでの時間は、主電流に依存する。
ここで本願発明者は、様々な主電流に対応する律速点における律速電流を時間軸上にプロットすると、律速電流の波形が、その傾きの符号を維持したまま時間経過とともに単調変化する波形となることを見出した。切替指令が入力されてから、主電流に対応する律速点までの期間に渡って、主電流に対応する律速電流を流し続けたとしても、スイッチング素子等の半導体素子の信頼性は低下しない。このため、切替指令が入力された後、様々な主電流に対応する各律速点における開閉制御端子の電流を、様々な主電流に対応する各律速電流以下とすることにより、スイッチング素子の操作状態を切り替える場合における上記半導体素子の信頼性低下を回避できる。
また、スイッチング損失低減の観点からすれば、開閉制御端子の電流を極力大きくしたい。このため、様々な主電流に対応する各律速点における開閉制御端子の電流を、時間経過とともに単調変化する律速電流に沿うように制御することにより、操作状態を切り替える場合のスイッチング損失を低減させることができる。すなわち、切替指令が入力されることにより開閉制御端子の電荷が移動し始めてから、開閉制御端子の電荷の移動が完了するまでの途中の期間である規定期間において、開閉制御端子の電流を時間経過とともに単調変化させることにより、スイッチング損失を低減させることができる。
この点に鑑み、上記発明では、指令値設定手段により、規定期間において時間経過とともに指令電流を単調変化させて設定する。そして、電流制御手段により、スイッチング素子の操作状態を切り替えるべく、指令値設定手段によって設定された指令電流に開閉制御端子の電流を制御する。これにより、スイッチング素子等の半導体素子の信頼性の低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減させることができる。
さらに上記発明では、規定期間における指令電流を、主電流に依存しない値に設定している。この設定ができるのは、規定期間の各タイミングにおける指令電流が、様々な主電流を元に定めた律速電流を用いて設定されるためである。これにより、主電流に応じて指令電流の設定を変更する処理を不要にできるため、駆動回路に要求される演算処理能力の増大を抑制できる。また、主電流を検出する検出回路を不要にできるため、駆動回路の部品数の増加を抑制することもできる。
ここで、上記発明は、例えば以下のように具体化することができる。
前記規定期間は、前記操作状態をオフ状態に切り替えるオフ指令が入力されることにより、前記開閉制御端子の電荷が放電され始めてから、前記電荷の放電が完了するまでの途中の期間であるメイン放電期間であり、前記指令値設定手段は、前記メイン放電期間において、前記開閉制御端子の指令放電電流を時間経過とともに単調増加させて設定する放電指令値設定手段を含み、前記電流制御手段は、前記スイッチング素子をオフ状態に切り替えるべく、前記放電指令値設定手段によって設定された前記指令放電電流に前記開閉制御端子の放電電流を制御する放電制御手段(66〜69,70)を含む。
以下の説明において、スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えるために要求される開閉制御端子の放電電流であって、スイッチング素子の信頼性低下を回避可能な開閉制御端子の上限放電電流を、オフ律速電流と称すこととする。また、オフ指令が入力されてから、開閉制御端子の電荷の放電が完了するまでの途中のタイミングであって、オフ律速電流を定めるためのタイミングを、オフ律速点と称すこととする。
オフ指令の入力直前の主電流が大きいほど、オフ律速電流が小さくなる。また、オフ指令の入力直前の主電流が大きいほど、オフ指令が入力されてからオフ律速点となるまでの時間が短くなる。
ここで本願発明者は、様々な主電流に対応するオフ律速点におけるオフ律速電流を時間軸上にプロットすると、オフ律速電流の波形が時間経過とともに単調増加する波形となることを見出した。このため、オフ指令が入力された後、様々な主電流に対応する各オフ律速点における開閉制御端子の放電電流を、様々な主電流に対応する各オフ律速電流以下とすることにより、スイッチング素子をオフ状態に切り替える場合におけるスイッチング素子の信頼性低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減させることができる。この点に鑑み、上記発明では、放電指令値設定手段と、放電制御手段とを備えた。
また、上記発明は、例えば以下のように具体化することもできる。
前記規定期間は、前記操作状態をオン状態に切り替えるオン指令が入力されることにより、前記開閉制御端子に電荷が充電され始めてから、前記電荷の充電が完了するまでの途中の期間であるメイン充電期間であり、前記指令値設定手段は、前記メイン充電期間において、前記開閉制御端子の指令充電電流を時間経過とともに単調減少させて設定する充電指令値設定手段を含み、前記電流制御手段は、前記スイッチング素子をオン状態に切り替えるべく、前記充電指令値設定手段によって設定された前記指令充電電流に前記開閉制御端子の充電電流を制御する充電制御手段(62〜65,70)を含む。
以下の説明において、スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えるために要求される開閉制御端子の充電電流であって、上記半導体素子(例えば、対向アームのフリーホイールダイオード)の信頼性低下を回避可能な開閉制御端子の上限充電電流を、オン律速電流と称すこととする。また、オン指令が入力されてから、開閉制御端子の電荷の充電が完了するまでの途中のタイミングであって、オン律速電流を定めるためのタイミングを、オン律速点と称すこととする。
オン指令の入力によってその後流れる主電流が大きいほど、オン律速電流が小さくなる。また、オン指令の入力によってその後流れる主電流が大きいほど、オン指令が入力されてからオン律速点となるまでの時間が長くなる。
ここで本願発明者は、様々な主電流に対応するオン律速点におけるオン律速電流を時間軸上にプロットすると、オン律速電流の波形が時間経過とともに単調減少する波形となることを見出した。このため、オン指令が入力された後、様々な主電流に対応する各オン律速点における開閉制御端子の充電電流を、様々な主電流に対応する各オン律速電流以下とすることにより、スイッチング素子をオン状態に切り替える場合における上記半導体素子の信頼性低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減させることができる。この点に鑑み、上記発明では、充電指令値設定手段と、充電制御手段とを備えた。
第1実施形態にかかる車載モータ制御システムの全体構成図。 駆動回路の構成を示す図。 コレクタ電流、ゲート放電電流及びサージ電圧の関係を示す図。 サージ電圧を説明するための図。 コレクタ電流とオフ律速電流との関係を示す図。 コレクタ電流とオフ律速点との関係を示すタイムチャート。 ゲート指令放電電流の推移を示すタイムチャート。 本実施形態、定電圧制御及び定電流制御のそれぞれのゲート放電電流の推移を示すタイムチャート。 本実施形態にかかるオフ状態への切替速度の向上効果を示す図。 コレクタ電流、ゲート充電電流及びコレクタ電流速度の関係を示す図。 コレクタ電流速度を説明するための図。 コレクタ電流とオン律速電流との関係を示す図。 コレクタ電流とオン律速点との関係を示すタイムチャート。 ゲート指令充電電流の推移を示すタイムチャート。 本実施形態、定電圧制御及び定電流制御のそれぞれのゲート充電電流の推移を示すタイムチャート。 第2実施形態にかかるゲート指令放電電流の推移を示すタイムチャート。 オフ時のデッドタイム短縮効果を説明するためのタイムチャート。 ゲート指令充電電流の推移を示すタイムチャート。 オン時のデッドタイム短縮効果を説明するためのタイムチャート。 第3実施形態にかかるゲート指令放電電流の推移を示すタイムチャート。 オフ時のスイッチング損失低減効果を説明するためのタイムチャート。 ゲート指令充電電流の推移を示すタイムチャート。 オン時のスイッチング損失低減効果を説明するためのタイムチャート。 第4実施形態にかかるコレクタ電流、電源電圧及びオフ律速電流の関係を示す図。 電源電圧に応じた指令放電電流の設定の一例を示すタイムチャート。 コレクタ電流、電源電圧及びオン律速電流の関係を示す図。 電源電圧に応じた指令充電電流の設定の一例を示すタイムチャート。 その他の実施形態にかかる電源電圧に応じた指令放電電流の設定手法を示すタイムチャート。 その他の実施形態にかかる電源電圧に応じた指令充電電流の設定手法を示すタイムチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明を、車載主機として回転電機(モータジェネレータ)を搭載した車両に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.基本構成の説明>
まず、本実施形態の基本構成について説明する。図1に示すように、車両は、高圧バッテリ10、昇降圧コンバータ20、インバータ30、モータジェネレータ40、及び制御装置50を備えている。
モータジェネレータ40は、車載主機であり、図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。モータジェネレータ40は、インバータ30及び昇降圧コンバータ20を介して、高圧バッテリ10に電気的に接続されている。本実施形態では、モータジェネレータ40として、3相のものを用いている。モータジェネレータ40としては、例えば、永久磁石同期モータを用いることができる。また、高圧バッテリ10は、例えば百V以上となる端子間電圧を有する蓄電池である。高圧バッテリ10としては、例えば、リチウムイオン蓄電池や、ニッケル水素蓄電池を用いることができる。
昇降圧コンバータ20は、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、リアクトル23、及び上,下アーム昇圧スイッチング素子Scp,Scnの直列接続体を備えている。詳しくは、第1コンデンサ21には、高圧バッテリ10が並列接続されている。第1コンデンサ21の第1端には、リアクトル23を介して各昇圧スイッチング素子Scp,Scnの接続点が接続されている。各昇圧スイッチング素子Scp,Scnの直列接続体には、第2コンデンサ22が並列接続されている。昇降圧コンバータ20は、インバータ30からモータジェネレータ40に交流電圧を出力する力行駆動時において、高圧バッテリ10から出力された直流電圧を昇圧してインバータ30に対して出力する機能を有する。また、昇降圧コンバータ20は、モータジェネレータ40から出力された交流電圧をインバータ30で直流電圧に変換して昇降圧コンバータ20に出力する回生駆動時において、インバータ30から出力された直流電圧を降圧して高圧バッテリ10に対して出力する機能を有する。
ちなみに本実施形態では、各昇圧スイッチング素子とScp,Scnして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的にはIGBTを用いている。各昇圧スイッチング素子Scp,Scnには、各フリーホイールダイオードDcp,Dcnが逆並列に接続されている。
インバータ30は、U,V,W相上アームスイッチング素子Sup,Svp,Swpと、U,V,W相下アームスイッチング素子Sun,Svn,Swnとの直列接続体を3組備えている。各直列接続体は、第2コンデンサ22に並列接続されている。各直列接続体の接続点には、モータジェネレータ40のU,V,W相巻線の一端が接続されている。
ちなみに本実施形態では、各スイッチング素子とSup〜Swnして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的にはIGBTを用いている。各スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnには、各フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。なお、昇降圧コンバータ20に代えて、インバータ30が第2コンデンサ22を備えていてもよい。
本実施形態にかかる制御システムは、第1電圧センサ41と、第2電圧センサ42とを備えている。第1電圧センサ41は、第1コンデンサ21の端子間電圧を検出する第1電圧検出手段であり、第2電圧センサ42は、第2コンデンサ22の端子間電圧を検出する第2電圧検出手段である。
各電圧センサ41,42の検出値は、制御装置50に入力される。制御装置50は、モータジェネレータ40の制御量(例えば、トルク)をその指令値に制御すべく、昇降圧コンバータ20及びインバータ30を操作する。詳しくは、制御装置50は、各電圧センサ41,42の検出値に基づいて、昇降圧コンバータ20の各昇圧スイッチング素子Scp,Scnをオンオフするための操作信号gcp,gcnを生成し、各昇圧スイッチング素子Scp,Scnに対して個別に設けられた駆動回路Drに対して出力する。操作信号gcp,gcnは、各昇圧スイッチング素子Scp,Scnのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。これにより、各昇圧スイッチング素子Scp,Scnがオンオフされる。本実施形態では、力行駆動時において、下アーム昇圧スイッチング素子Scnがオンオフされ、上アーム昇圧スイッチング素子Scpがオフ状態に維持される。一方、回生駆動時において、上アーム昇圧スイッチング素子Scpがオンオフされ、下アーム昇圧スイッチング素子Scnがオフ状態に維持される。
制御装置50は、インバータ30の各スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnをオンオフすべく、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを、各スイッチング素子Sup〜Swnに対して個別に設けられた駆動回路Drに対して出力する。本実施形態では、電気角で互いに位相が120°ずれた3相指令電圧とキャリア信号(例えば三角波信号)との大小比較に基づくPWM処理により、各操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。操作信号gup〜gwnは、各スイッチング素子Sup〜Swnのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。上アーム側の操作信号gup,gvp,gwpと、対応する下アーム側の操作信号gun,gvn,gwnとは、互いに相補的な信号となっている。このため、上アームスイッチング素子Sup、Svp,Swpと、対応する下アームスイッチング素子Sun,Svn,Swnとは、デッドタイムを挟みつつ、交互にオン状態とされる。
続いて、図2を用いて、駆動回路Drの構成について説明する。本実施形態における各スイッチング素子Scp,Scn,Sup〜Swnに対応する各駆動回路Drは、基本的には同じ構成である。図2には、インバータ30のU相上アームスイッチング素子Supに対応する駆動回路Drを例示した。
図示されるように、駆動回路Drには、定電圧電源60から電力が供給される。図2には、定電圧電源60の出力電圧を「Vom」にて示した。本実施形態において、定電圧電源60の出力電圧Vomが、スイッチング素子Supのエミッタ(出力端子)に対するゲート(開閉制御端子)の電位差(以下、ゲート電圧)の上限電圧となる。また、ゲート電圧の下限電圧は、エミッタ電位(0)である。駆動回路Drは、1チップ化された集積回路61を備えている。定電圧電源60には、充電用抵抗体62を介して集積回路61の第1端子T1が接続されている。第1端子T1には、PチャネルMOSFET(以下、充電用スイッチング素子63)、及び集積回路61の第2端子T2を介して、スイッチング素子Supのゲートが接続されている。
第1端子T1には、第1オペアンプ64の反転入力端子が接続されている。第1オペアンプ64の非反転入力端子には、第1電源65の正極端子が接続され、第1電源65の負極端子には、集積回路61の第3端子T3を介してスイッチング素子Supのエミッタが接続されている。第1電源65は、その出力電圧を可変設定可能に構成されている。こうした構成によれば、充電用スイッチング素子63のオン抵抗が調整され、第3端子T3(エミッタ)に対する第1端子T1の電位差を、第1電源65の出力電圧とすることができる。すなわち、第1電源65の出力電圧を調整することにより、ゲート充電電流を制御することができる。ちなみに、ゲート充電電流を制御する構成としては、図2に示した構成に限らない。
スイッチング素子Supのゲートには、集積回路61の第4端子T4と、NチャネルMOSFET(以下、放電用スイッチング素子66)とを介して、集積回路61の第5端子T5が接続されている。第5端子T5には、放電用抵抗体67を介して第3端子T3が接続されている。
第5端子T5には、第2オペアンプ68の反転入力端子が接続されている。第2オペアンプ68の非反転入力端子には、第2電源69の正極端子が接続され、第2電源69の負極端子には、第3端子T3が接続されている。第2電源69は、その出力電圧を可変設定可能に構成されている。こうした構成によれば、放電用スイッチング素子66のオン抵抗が調整され、第3端子T3に対する第5端子T5の電位を、第2電源69の出力電圧とすることができる。すなわち、第2電源69の出力電圧を調整することにより、ゲート放電電流を制御することができる。ちなみに、ゲート放電電流を制御する構成としては、図2に示した構成に限らない。
集積回路61は、駆動制御部70を内蔵している。駆動制御部70には、集積回路61の第6端子T6を介して操作信号gupが入力され、また、第7端子T7を介して第2電圧センサ42によって検出された電圧(以下、電源電圧VH)が入力される。駆動制御部70は、入力された操作信号gupに基づいて、充電処理及び放電処理を交互に行うことでスイッチング素子Supを駆動する。
充電処理は、操作信号gupがオン指令になったと判断された場合、第1オペアンプ64に対してイネーブル信号SigCを出力することで充電用スイッチング素子63を駆動し、第2オペアンプ68に対するイネーブル信号SigDの出力を停止することで放電用スイッチング素子66をオフ状態とする処理である。充電処理では、ゲート充電電流を指令充電電流に制御すべく、通電操作によって第1電源65の出力電圧が調整される。指令充電電流に対応する第1電源65の出力電圧は、駆動制御部70の備える記憶手段であるメモリ70aに記憶されている。充電処理の実行により、スイッチング素子Supのゲート電圧が閾値電圧Vth(スレッショルド電圧)以上になると、スイッチング素子Supがオフ状態からオン状態に切り替わる。ちなみに本実施形態において、充電用抵抗体62、充電用スイッチング素子63、第1オペアンプ64、第1電源65及び駆動制御部70が「充電制御手段」を構成する。
一方、放電処理は、操作信号gupがオフ指令になったと判断された場合、第2オペアンプ68に対してイネーブル信号SigDを出力することで放電用スイッチング素子66を駆動し、第1オペアンプ64に対するイネーブル信号SigCの出力を停止することで充電用スイッチング素子63をオフ状態とする処理である。放電処理では、ゲート放電電流を指令放電電流に制御すべく、通電操作によって第2電源69の出力電圧が調整される。指令放電電流に対応する第2電源69の出力電圧は、メモリ70aに記憶されている。放電処理の実行により、ゲート電圧が閾値電圧Vth未満になると、スイッチング素子Supがオン状態からオフ状態に切り替わる。ちなみに本実施形態において、放電用スイッチング素子66、放電用抵抗体67、第2オペアンプ68、第2電源69及び駆動制御部70が「放電制御手段」を構成する。
<2.ゲートの指令放電電流の説明>
続いて、本実施形態の特徴的構成であるゲートの指令放電電流について説明する。ここでは、指令放電電流の適合手法について説明した後、駆動制御部70によって実行される指令放電電流の設定処理について説明する。なお本実施形態では、主に、インバータ30を構成するスイッチング素子S*#(*=u,v,w、#=p,n)を例に説明する。
まず、本実施形態にかかる指令放電電流の適合手法について説明する。
図3に、ゲート放電電流Ig、スイッチング素子S*#のコレクタ(入力端子)及びコレクタ間に流れる電流(以下、コレクタ電流Ic)、及びサージ電圧ΔVの関係を示す。本実施形態において、サージ電圧ΔVは、図4に示すように、スイッチング素子S*#がオフ状態に切り替えられる場合のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceのピークと、スイッチング素子S*#がオフ状態に切り替えられた後のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceの安定値(図中、電源電圧VHにて例示)との差として定義される。図3には、コレクタ電流Icがその最大値(以下、最大コレクタ電流Imax。例えば400A)となる場合の関係と、コレクタ電流がその最小値(以下、最小コレクタ電流Imin。例えば50A)となる場合の関係とを示した。なお、図3の横軸には、ゲート放電電流Igが小さくなるほど、スイッチング素子S*#のオン状態からオフ状態への切替速度(スイッチング速度)が低くなることをあわせて示した。
図3に示すように、ゲート放電電流Igを大きくするほど、サージ電圧ΔVが増加していくものの、ゲート放電電流Igをさらに大きくすると、サージ電圧ΔVが低下し始める。すなわち、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Igが存在する。
この理由は、例えば、コレクタ電流Icが大きい領域と小さい領域とで異なる。詳しくは、コレクタ電流Icが大きい領域においては、ゲート放電電流Igが大きくなると、スイッチング素子S*#がオフ状態に切り替えられる場合のサージ電圧が、スイッチング素子S*#のダイナミックアバランシェによって吸収される。このため、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Igが存在する。ただし、ゲート放電電流Igをサージ電圧のピークに対応するゲート放電電流を超えて設定することは、スイッチング素子S*#の信頼性の維持につながらない。これは、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流を超えてゲート放電電流Igを大きくすると、ダイナミックアバランシェによってスイッチング素子S*#の信頼性が低下するためである。
一方、コレクタ電流Icが小さい領域においては、IGBTの素子特性でスイッチング速度が決まることに起因して、ゲート放電電流を制御できなくなる。このことに起因して、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Igが存在する。
以上説明した理由から、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Igを超えてゲート放電電流Igを大きくすると、スイッチング素子S*#の信頼性が低下する懸念がある。また、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Igは、コレクタ電流Icが大きいほど小さくなる。このため、スイッチング素子S*#をオフ状態に切り替える場合において、各コレクタ電流Icに対応するゲート放電電流Igは、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Ig以下とする必要がある。
ここで本実施形態では、スイッチング損失を低減する観点から、各コレクタ電流Icに対して、サージ電圧ΔVがピークとなるゲート放電電流Igをオフ律速電流Idrc(「上限放電電流」に相当)として選択する。図5に、コレクタ電流Icを最小コレクタ電流Iminから最大コレクタ電流Imaxまでの間で様々な値とした場合に対応するオフ律速電流Idrcを示す。図5に示すように、操作信号g*#のオフ指令が駆動回路Drに入力される直前のコレクタ電流Icが大きくなるほど、オフ律速電流Idrcが小さくなる。図5では、最小コレクタ電流Iminに対応するオフ律速電流Idrcをオフ最大電流Iβとして示し、最大コレクタ電流Imaxに対応するオフ律速電流Idrcをオフ最小電流Iαとして示した。
このように、コレクタ電流Icと関係付けてオフ律速電流Idrcを規定することができる。本実施形態では、オフ律速電流Idrcを定めるタイミングを、サージ電圧ΔVがピークとなるタイミングに設定した。本実施形態では、このタイミングをオフ律速点と称すこととする。ここで、オフ指令が入力される直前のコレクタ電流Icが大きいほど、オフ指令が入力されてからオフ律速点となるまでの時間が短くなる。図6に、オフ指令が駆動制御部70に入力されてから、コレクタ及びエミッタ間電圧Vceがピークとなるまでのタイムチャートを示す。ここで図6は、コレクタ電流Ic、コレクタ及びエミッタ間電圧Vce、並びにゲート電圧Vgeの推移を示す。図6に示すように、オフ指令が入力されてから、最大コレクタ電流Imaxに対応するオフ律速点(時刻t1)となるまでの時間は、オフ指令が入力されてから、最小コレクタ電流Iminに対応するオフ律速点(時刻t2)となるまでの時間よりも短い。
ここで、様々なコレクタ電流Icに対応するオフ律速点と、各オフ律速点に対応するオフ律速電流Idrcとを時間軸上にプロットすると、図7(a)の時刻t2〜t3に示すように、オフ律速電流Idrcの波形が時間経過とともに単調増加する波形となる。時刻t1においてオフ指令が入力されてから、コレクタ電流Icに対応するオフ律速点までの期間に渡って、各オフ律速点におけるオフ律速電流Idrcを流し続けたとしても、スイッチング素子S*#の信頼性は低下しない。このため、オフ指令が入力された後、様々なコレクタ電流Icに対応する各オフ律速点におけるゲート放電電流を、様々なコレクタ電流Icに対応する各オフ律速電流Idrc以下とすることにより、オフ状態に切り替える場合におけるスイッチング素子S*#の信頼性低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減できる。
ここで本実施形態では、時刻t2〜t3の期間をメイン放電期間と称すこととする。また、メイン放電期間の開始タイミング(時刻t2)は、最大コレクタ電流Imaxに対応するオフ律速点に設定されている(図7(b)参照)。さらに、メイン放電期間の終了タイミング(時刻t3)は、最小コレクタ電流Iminに対応するオフ律速点に設定されている。本実施形態において、メイン放電期間の開始タイミング及び終了タイミングのそれぞれは、予め実験等により定められている。
一方、オフ指令が入力される時刻t1から、メイン放電期間の開始タイミング(時刻t2)までの期間を、プレ放電期間と称すこととする。また、メイン放電期間の終了タイミング(時刻t3)から、その直後にオン指令が入力されるまでの期間を、アフタ放電期間と称すこととする。
本実施形態において、プレ放電期間における指令放電電流は、オフ最小電流Iαよりも小さい一定値に設定されている。メイン放電期間における指令放電電流は、プレ放電期間の終了タイミングの指令放電電流との連続性を維持しつつ、時間経過とともに単調増加するように設定されている。詳しくは、時刻t2における指令放電電流は、オフ最小電流Iα未満の値に設定され、時刻t3における指令放電電流は、オフ最小電流Iαよりも大きくてかつオフ最大電流Iβ未満の値に設定されている。アフタ放電期間における指令放電電流は、メイン放電期間の終了タイミングの指令放電電流と同一の値であって、一定値に設定されている。
さらに本実施形態において、メイン放電期間における指令放電電流は、コレクタ電流Icに依存しない値に設定されている。この設定ができるのは、メイン放電期間の各タイミングにおける指令放電電流が、様々なコレクタ電流Icに対応する各オフ律速点におけるオフ律速電流Idrcに基づいて設定されるためである。これにより、コレクタ電流Icに応じて指令放電電流の設定を変更する処理を不要にできる。このため、PWM処理におけるキャリア信号の1周期内に指令放電電流の設定変更処理を行う必要がなくなり、駆動回路Drに要求される演算処理能力の増大を抑制できる。また、コレクタ電流Icを検出する検出回路を不要にでき、駆動回路Drの部品数の増加を抑制することもできる。
本実施形態において、図7(a)に示した指令放電電流にかかる情報は、駆動制御部70のメモリ70aに記憶されている。詳しくは、メモリ70aには、指令放電電流を実現するための第2電源69の出力電圧が、オフ指令が入力されてからの経過時間と関係付けられて記憶されている。駆動制御部70は、オフ指令が入力されてからの時間を計時する機能を有する。このため、駆動制御部70は、放電処理において、ゲート放電電流を図7(a)に示した指令放電電流に制御することができる。ちなみに本実施形態において、駆動制御部70が「放電指令値設定手段」に相当する。
続いて、図8及び図9を用いて、本実施形態の効果を説明する。まず、図8に、本実施形態、定電圧制御、及び定電流制御におけるゲート放電電流の推移を示す。ここで、定電圧制御とは、先の図2に示した構成において、オフ指令が入力される期間に渡って放電用スイッチング素子66をフルオンさせる制御のことである。フルオンさせることで、放電用スイッチング素子66のオン抵抗が略0とされる。一方、定電流制御とは、先の図2に示した構成において、オフ指令が入力される期間に渡って、第2電源69の出力電圧を一定値にし、ゲート放電電流を一定値に保持する制御のことである。
図示されるように、定電圧制御においては、コレクタ電流Icが小さいほど、スイッチング素子S*#のミラー電圧が低くなり、ゲート放電電流が小さくなる。このため、スイッチング速度が低下し、スイッチング損失が増大する。このように、定電圧制御では、スイッチング速度がコレクタ電流Icに依存する。
ここで、定電圧制御及び定電流制御においては、通常、コレクタ電流Icが最大コレクタ電流Imaxとなる場合にスイッチング素子S*#の信頼性が低下しないようにゲート放電電流が適合される。ただしこの場合、コレクタ電流Icが最大コレクタ電流Imaxに対して小さくなるほど、ゲート放電電流を上昇させる余地があるにもかかわらず、ゲート放電電流を上昇させることができない。このため、定電圧制御及び定電流制御では、コレクタ電流Icが低い領域においてスイッチング損失が増大する傾向にある。
これに対し、本実施形態の指令放電電流の設定手法によれば、図9に示すように、最小コレクタ電流Iminに対応する指令放電電流を、定電圧制御や定電流制御よりも大きく設定できる。すなわち、スイッチング速度を高く設定できる。その結果、定電圧制御及び定電流制御と比較して、例えばコレクタ電流Icが低い領域において、スイッチング損失を低減させることができる。
ちなみに、昇降圧コンバータ20を構成する各昇圧スイッチング素子Scp,Scpに対しても、インバータ30を構成するスイッチング素子S*#と同様に、上述した指令放電電流の設定手法を用いることができる。
<3.ゲートの指令充電電流の説明>
続いて、本実施形態の特徴的構成であるゲートの指令充電電流について説明する。ここでは、指令充電電流の適合手法について説明した後、駆動制御部70によって実行される指令充電電流の設定処理について説明する。
まず、本実施形態にかかる指令充電電流の適合手法について説明する。
図10に、ゲート充電電流Ig、コレクタ電流Ic、及びコレクタ電流速度「dIc/dt」の関係を示す。本実施形態において、コレクタ電流速度は、図11に示すように、スイッチング素子S*#がオン状態に切り替えられる場合のコレクタ電流Icのうち、コレクタ電流Icのピーク以降の変化速度(具体的には、時刻t2〜t3における変化速度)として定義される。ここでIak,Vakは、対向アームのフリーホイールダイオードに流れる電流,端子間電圧を示す。図10には、コレクタ電流Icが最大コレクタ電流Imaxとなる場合の関係と、コレクタ電流が最小コレクタ電流Iminとなる場合の関係とを示した。なお、時刻t1には、モータジェネレータ40のコイルのインダクタンスに起因して、自アーム側のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceが低下することを示した。
コレクタ電流Icが大きいほど、対向アームのフリーホイールダイオードの信頼性低下を回避可能なコレクタ電流速度の上限値が小さくなる。自アームのコレクタ電流速度が、対向アームのフリーホイールダイオードの信頼性に寄与するのは、コレクタ電流速度が高いほど、フリーホイールダイオードの逆回復時におけるダイナミックアバランシェに起因してフリーホイールダイオードの信頼性が低下しやすくなるためである。図10には、最小コレクタ電流Iminに対応するコレクタ電流速度の上限値Sth1と、最大コレクタ電流Imaxに対応するコレクタ電流速度の上限値Sth2とを示した。ゲート放電電流Igを大きくするほど、コレクタ電流速度が高くなる。このため、スイッチング素子S*#をオン状態に切り替える場合において、各コレクタ電流Icに対応するゲート充電電流Igは、コレクタ電流速度がその上限値以下の値とする必要がある。
ここで本実施形態では、スイッチング損失を低減する観点から、各コレクタ電流Icに対して、コレクタ電流速度がその上限値となるゲート充電電流Igをオン律速電流Icrcとして選択する。図12に、コレクタ電流Icを最小コレクタ電流Iminから最大コレクタ電流Imaxまでの間で様々な値とした場合に対応するオン律速電流Icrcを示す。図12に示すように、コレクタ電流Icが大きくなるほど、オン律速電流Icrcが小さくなる。図12では、最小コレクタ電流Iminに対応するオン律速電流Icrcをオン最大電流Iδとして示し、最大コレクタ電流Imaxに対応するオン律速電流Icrcをオン最小電流Iγとして示した。
このように、コレクタ電流Icと関係付けてオン律速電流Icrcを規定することができる。本実施形態では、オン律速電流Icrcを定めるタイミングを、自アームのコレクタ電流Icがピークとなるタイミングに設定した。本実施形態では、このタイミングをオン律速点と称すこととする。ここで、オン状態に切り替えられた後に流れるコレクタ電流Icが大きいほど、オン指令が入力されてからオン律速点となるまでの時間が長くなる。図13に、オン指令が駆動制御部70に入力されてから、コレクタ電流Icがピークとなるまでのタイムチャートを示す。ここで図13は、コレクタ電流Ic、コレクタ及びエミッタ間電圧Vce、ゲート電圧Vge、並びに損失(Ic×Vce)の推移を示す。図13に示すように、オン指令が入力されてから、最大コレクタ電流Imaxに対応するオン律速点(時刻t2)となるまでの時間は、オン指令が入力されてから、最小コレクタ電流Iminに対応するオン律速点(時刻t1)となるまでの時間よりも長い。
ここで、様々なコレクタ電流Icに対応するオン律速点と、各オン律速点に対応するオン律速電流Icrcとを時間軸上にプロットすると、図14(a)の時刻t2〜t3に示すように、オン律速電流Icrcの波形が時間経過とともに単調減少する波形となる。時刻t1においてオン指令が入力されてから、コレクタ電流Icに対応するオン律速点までの期間に渡って、各オン律速点におけるオン律速電流Icrcを流し続けたとしても、対向アームのフリーホイールダイオードの信頼性は低下しない。このため、オン指令が入力された後、様々なコレクタ電流Icに対応する各オン律速点におけるゲート充電電流を、様々なコレクタ電流Icに対応する各オン律速電流Icrc以下とすることにより、オン状態に切り替える場合における対向アームのフリーホイールダイオードの信頼性低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減できる。
ここで本実施形態では、時刻t2〜t3の期間をメイン充電期間と称すこととする。また、メイン充電期間の開始タイミング(時刻t2)は、最小コレクタ電流Iminに対応するオン律速点に設定されている(図14(b)参照)。さらに、メイン充電期間の終了タイミング(時刻t3)は、最大コレクタ電流Imaxに対応するオン律速点に設定されている。本実施形態において、メイン充電期間の開始タイミング及び終了タイミングのそれぞれは、予め実験等により定められている。
一方、オン指令が入力される時刻t1から、メイン充電期間の開始タイミング(時刻t2)までの期間を、プレ充電期間と称すこととする。また、メイン充電期間の終了タイミング(時刻t3)から、その直後にオフ指令が入力されるまでの期間を、アフタ充電期間と称すこととする。
本実施形態において、プレ充電期間における指令充電電流は、オン最大電流Iδよりも小さくてかつオン最小電流Iγよりも大きい一定値に設定されている。メイン充電期間における指令充電電流は、プレ充電期間の終了タイミングの指令充電電流との連続性を維持しつつ、時間経過とともに単調減少するように設定されている。詳しくは、時刻t2における指令充電電流は、オン最小電流Iγよりも大きくてかつオン最大電流Iδ未満の値に設定され、時刻t3における指令充電電流は、オン最小電流Iγ未満の値に設定されている。アフタ充電期間における指令充電電流は、メイン充電期間の終了タイミングの指令充電電流と同一の値であって、一定値に設定されている。
さらに本実施形態において、メイン充電期間における指令充電電流は、指令放電電流と同様に、コレクタ電流Icに依存しない値に設定されている。これにより、放電側と同様に、駆動回路Drに要求される演算処理能力の増大を抑制でき、また、駆動回路Drの部品数の増加を抑制することができる。
本実施形態において、図14(a)に示した指令充電電流にかかる情報は、駆動制御部70のメモリ70aに記憶されている。詳しくは、メモリ70aには、指令充電電流を実現するための第1電源65の出力電圧が、オン指令が入力されてからの経過時間と関係付けられて記憶されている。駆動制御部70は、充電処理において、ゲート充電電流を図14(a)に示した指令充電電流に制御することができる。ちなみに本実施形態において、駆動制御部70が「充電指令値設定手段」に相当する。
続いて、図15を用いて、本実施形態の効果を説明する。図15に、本実施形態、定電圧制御、及び定電流制御におけるゲート充電電流の推移を示す。ここで、定電圧制御とは、先の図2に示した構成において、オン指令が入力される期間に渡って充電用スイッチング素子63をフルオンさせる制御のことである。一方、定電流制御とは、先の図2に示した構成において、オン指令が入力される期間に渡って、第1電源65の出力電圧を一定値にし、ゲート充電電流を一定値に保持する制御のことである。
図示されるように、定電圧制御においては、コレクタ電流Icが大きいほど、スイッチング素子S*#のミラー電圧が高くなり、ゲート充電電流が小さくなる。このため、スイッチング速度が低下し、スイッチング損失が増大する。このように、定電圧制御では、スイッチング速度がコレクタ電流Icに依存する。
ここで、定電圧制御及び定電流制御においては、通常、コレクタ電流Icが最大コレクタ電流Imaxとなる場合にフリーホイールダイオードの信頼性が低下しないようにゲート充電電流が適合される。ただしこの場合、放電側と同様に、コレクタ電流Icが最大コレクタ電流Imaxに対して小さくなるほど、スイッチング損失が増大する。これに対し、本実施形態の指令充電電流の設定手法によれば、最小コレクタ電流Iminに対応する指令充電電流を、定電圧制御や定電流制御よりも大きく設定できる。その結果、例えばコレクタ電流Icが低い領域において、スイッチング損失を低減させることができる。
ちなみに、昇降圧コンバータ20を構成する各昇圧スイッチング素子Scp,Scpに対しても、インバータ30を構成するスイッチング素子S*#と同様に、上述した指令充電電流の設定手法を用いることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)メイン放電期間において、ゲートの指令放電電流を単調増加させて設定した。そして、設定された指令放電電流にゲート放電電流を制御することにより、スイッチング素子S*#をオフ状態に切り替えた。これにより、オフ状態への切り替え時において、スイッチング素子S*#の信頼性の低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減させることができる。
さらに、メイン放電期間における指令放電電流を、オフ指令が入力される直前のコレクタ電流Icに依存しない値に設定した。これにより、コレクタ電流Icに応じて指令放電電流の設定を変更する処理を不要にできるため、駆動回路Drに要求される演算処理能力の増大を抑制できる。また、コレクタ流を検出する検出回路を駆動回路Drが備える必要がないため、駆動回路Drの部品数の増加を抑制することもできる。
(2)メイン放電期間の開始タイミングを、最大コレクタ電流Imaxに対応するオフ律速点に設定した。この設定によれば、最大コレクタ電流Imaxがスイッチング素子に流れる場合であっても、オフ状態への切り替え時におけるスイッチング素子S*#の信頼性の低下を的確に回避できる。
(3)メイン放電期間の終了タイミングを、最小コレクタ電流Iminに対応するオフ律速点に設定した。この設定に対し、メイン放電期間の終了タイミングを、最小コレクタ電流Iminよりも大きいコレクタ電流に対応するオフ律速点に設定する構成も考えられる。この場合、メイン放電期間の終了タイミング以降の指令放電電流を大きくする余地があるにもかかわらず、指令放電電流が大きくされないことにより、スイッチング損失が増大し得る。これに対し、本実施形態によれば、指令放電電流を大きく設定でき、スイッチング損失を的確に低減させることができる。
(4)メイン充電期間において、ゲートの指令充電電流を単調減少させて設定した。そして、設定された指令充電電流にゲート充電電流を制御することにより、スイッチング素子S*#をオン状態に切り替えた。これにより、オン状態への切り替え時において、対向アームのフリーホイールダイオードの信頼性の低下を回避しつつ、スイッチング損失を低減させることができる。
さらに、メイン充電期間における指令充電電流をコレクタ電流に依存しない値に設定した。これにより、駆動回路Drに要求される演算処理能力の増大を抑制でき、また、駆動回路Drの部品数の増加を抑制することもできる。
(5)メイン充電期間の終了タイミングを、最大コレクタ電流Imaxに対応するオン律速点に設定した。この設定によれば、最大コレクタ電流Imaxがスイッチング素子に流れる場合であっても、オン状態への切り替え時における対向アームのフリーホイールダイオードの信頼性の低下を的確に回避できる。
(6)メイン充電期間の開始タイミングを、最小コレクタ電流Iminに対応するオン律速点に設定した。この設定に対し、メイン充電期間の開始タイミングを、最小コレクタ電流Iminよりも大きいコレクタ電流に対応するオン律速点に設定する構成も考えられる。この場合、メイン充電期間の開始タイミング以前の指令充電電流を大きくする余地があるにもかかわらず、指令充電電流が大きくされないことにより、スイッチング損失が増大し得る。これに対し、本実施形態によれば、指令充電電流を大きく設定でき、スイッチング損失を的確に低減させることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、指令放電電流及び指令充電電流の設定手法を変更する。
まず、指令放電電流について説明する。本実施形態では、図16に示すように、プレ放電期間(時刻t1〜t2)における指令放電電流が、メイン放電期間の開始タイミング(時刻t2)における指令放電電流よりも大きく設定されている。ここで図16は、先の図7(a)に対応している。図16には、上記第1実施形態にかかる指令放電電流を破線にて示した。
本実施形態にかかる指令放電電流の設定手法によれば、デッドタイムを短縮することができる。以下、これについて、図17を用いて説明する。
図17(a),(b)は上,下アームの操作信号g*p,g*nの推移を示し、図17(b)は下アームスイッチング素子S*nのゲート電圧Vgeの推移を示し、図17(c)は下アームスイッチング素子S*nのコレクタ電流Icの推移を示し、図17(d)は下アームスイッチング素子S*nのコレクタ及びエミッタ間電圧Vceの推移を示す。図17では、上アームの操作信号g*pがオン指令に切り替えられる時刻t3を基準として、本実施形態と第1実施形態とのそれぞれの各推移を示した。
第1実施形態にかかる指令放電電流の設定手法では、時刻t1aにおいてオフ指令が入力されることにより、ゲート電圧Vgeが低下し始める。その後、時刻t2においてゲート電圧Vgeが閾値電圧Vthを下回ることにより、スイッチング素子S*nがオフ状態に切り替えられる。
一方、本実施形態では、オフ指令の入力タイミングである時刻t1bと、ゲート電圧Vgeが低下して閾値電圧Vthを下回るタイミングである時刻t2との時間間隔が、第1実施形態の時間間隔よりも短い。このため、オフ指令の入力タイミングと上アームの操作信号g*pがオン指令に切り替えられるタイミングとの時間間隔TBを、第1実施形態の時間間隔TAよりも短くできる。その結果、デッドタイムを短縮でき、モータジェネレータ40の制御性を向上させることができる。
続いて、指令充電電流について説明する。本実施形態では、図18に示すように、プレ充電期間(時刻t1〜t2)における指令充電電流が、メイン充電期間の開始タイミング(時刻t2)における指令充電電流よりも大きく設定されている。図18は、先の図14(a)に対応している。図18に、上記第1実施形態にかかる指令充電電流を破線にて示した。
本実施形態にかかる指令充電電流の設定手法によれば、放電側と同様に、デッドタイムを短縮することができる。以下、これについて、図19を用いて説明する。図19は、先の図17に対応している。図19では、ゲート電圧Vgeが上昇して閾値電圧Vthになる時刻t2を基準として、本実施形態と第1実施形態とのそれぞれの各推移を示した。
本実施形態にかかるオン指令の入力タイミングと時刻t2との時間間隔TDは、第1実施形態の時間間隔TDよりも短い。このため、デッドタイムを短縮でき、モータジェネレータ40の制御性を向上させることができる。
ちなみに、昇降圧コンバータ20を構成する各昇圧スイッチング素子Scp,Scpに対しても、インバータ30を構成するスイッチング素子S*#と同様に、上述した指令充電電流の設定手法を用いることができる。
このように本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に加えて、デッドタイムを短縮できるといった効果をさらに得ることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、指令放電電流及び指令充電電流の設定手法を変更する。
まず、指令放電電流について説明する。本実施形態では、図20に示すように、時刻t3以降のアフタ放電期間における指令放電電流が、メイン放電期間の終了タイミング(時刻t3)における指令放電電流よりも大きく設定されている。図20は、先の図16に対応している。図20に、上記第1実施形態にかかる指令放電電流を破線にて示した。
本実施形態にかかる指令放電電流の設定手法によれば、スイッチング損失を低減させることができる。以下、これについて図21を用いて説明する。図21(a)〜(c)は、先の図17(c)〜(e)に対応している。
図示されるように、本実施形態にかかる指令放電電流の設定手法によれば、時刻t1〜t2におけるテール電流を、第1実施形態よりも低減させることができる。その結果、オフ状態に切り替える場合に生じるスイッチング損失を低減させることができる。
続いて、指令充電電流について説明する。本実施形態では、図22に示すように、時刻t3以降のアフタ充電期間における指令充電電流が、メイン充電期間の終了タイミング(時刻t3)における指令充電電流よりも大きく設定されている。図22は、先の図18に対応している。図22に、上記第1実施形態にかかる指令充電電流を破線にて示した。
本実施形態にかかる指令充電電流の設定手法によれば、放電側と同様に、スイッチング損失を低減させることができる。以下、これについて図23を用いて説明する。図23(a)〜(c)は、先の図19(c)〜(e)に対応している。
図示されるように、本実施形態にかかる指令放電電流の設定手法によれば、ゲート電圧Vgeが閾値電圧Vthとなる時刻t1よりも後の時刻t2〜t3の間におけるコレクタ及びエミッタ間電圧Vceを、第1実施形態よりも低減させることができる。その結果、オン状態に切り替える場合に生じるスイッチング損失を低減させることができる。
ちなみに、昇降圧コンバータ20を構成する各昇圧スイッチング素子Scp,Scpに対しても、インバータ30を構成するスイッチング素子S*#と同様に、上述した指令充電電流の設定手法を用いることができる。
このように本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に加えて、スイッチング損失をいっそう低減できるといった効果をさらに得ることができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源電圧VHに基づいて、指令放電電流及び指令充電電流を可変設定する。
まず、指令放電電流の設定手法について説明する。本実施形態では、電源電圧VHが高いほど、メイン放電期間の開始タイミングにおける指令放電電流を小さく設定する第1オフ側処理を行う。また、電源電圧VHが高いほど、オフ指令の入力タイミングに対してメイン放電期間の終了タイミングを遅延させる第2オフ側処理を行う。これは、図24に示すように、オフ律速電流Idrcが、電源電圧VHが高くほど小さく適合されるためである。ここで図24は、電源電圧VH、コレクタ電流Ic及びオフ律速電流Idrcの関係を示したものである。Vmaxは、電源電圧VHの取り得る最大値(例えば600V)を示す。
本実施形態において、電源電圧VHが高いほど、オフ律速電流Idrcを小さく適合しているのは、スイッチング素子S*#をオフ状態に切り替える場合のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceの変化速度「dV/dt」を所定速度以下に抑制するためである。
つまり、インバータ30から出力されたサージ電圧がモータジェネレータ40に入力され、入力されたサージ電圧がモータジェネレータ40内で増幅され得る。その結果、モータジェネレータ40の信頼性が低下するおそれがある。増幅される現象が生じるのは、例えば、モータジェネレータ40のコイルのインダクタンスとコイルの寄生容量とによる共振が生じるためである。ここで、電源電圧VHが高いほど、オフ状態に切り替える場合のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceの変化速度が高くなる傾向にある。この変化速度が高いほど、サージ電圧に含まれる周波数が高くなる。本実施形態では、モータジェネレータ40の共振周波数よりも、サージ電圧に含まれる周波数を低周波側にシフトさせることにより、モータジェネレータ40内のサージ電圧の増幅を回避する。
このため、電源電圧VHが高い場合には、オフ律速電流Idrc(すなわち、指令放電電流)を小さくすることにより、スイッチング速度を低下させる処理を行う。この処理を具体化したものが、上記第1,第2オフ側処理である。これにより、コレクタ及びエミッタ間電圧Vceの変化速度「dV/dt」を所定電圧以下に抑制する。
図25に、電源電圧VHに応じた指令放電電流の設定手法の一例を示した。図25(a)における電源電圧Vd1は、図25(b)における電源電圧Vd2よりも低い。図示されるように、メイン放電期間の開始タイミング(時刻t2)の指令放電電流は、電源電圧VHの高い方が小さく設定されている。また、電源電圧の高い方のメイン放電期間の開始タイミングから終了タイミングまでの時間(時刻t2〜t4)は、電源電圧が低い方の時間(時刻t2〜t4)よりも長く設定されている。本実施形態では、メイン放電期間の開始タイミング(時刻t2)が、電源電圧VHによらず固定されている。メイン放電期間における指令放電電流は、電源電圧VHに応じたオフ律速電流Idrc以下に設定されている。
ここで本実施形態では、先の図24に示すように、電源電圧VHがオフ側規定電圧Vα以下であると駆動制御部70によって判断された場合、第1,第2オフ側処理に代えて、オフ指令が入力される期間に渡って放電用スイッチング素子66をフルオンさせる処理が行われる。これは、定電圧電源60の出力電圧に上限があることから、ゲート放電電流をある値Ilimit1以上に高くできないことに基づくものである。フルオンさせる処理によれば、放電処理が定電圧制御によって行われる。
続いて、指令充電電流の設定手法について説明する。本実施形態では、電源電圧VHが高いほど、メイン充電期間の終了タイミングにおける指令充電電流を小さく設定する第1オン側処理を行う。また、電源電圧VHが高いほど、オン指令の入力タイミングに対してメイン充電期間の開始タイミングを早める第2オン側処理を行う。これは、図26に示すように、オン律速電流Icrcが、電源電圧VHが高くほど小さく適合されるためである。ここで図26は、電源電圧VH、コレクタ電流Ic及びオン律速電流Icrcの関係を示したものである。本実施形態において、電源電圧VHが高いほど、オン律速電流Icrcを小さく適合しているのは、放電側と同様な理由による。
図27に、電源電圧VHに応じた指令充電電流の設定手法の一例を示した。図27(a)における電源電圧Vc1は、図27(b)における電源電圧Vc2よりも低い。図示されるように、メイン充電期間の終了タイミング(時刻t4)の指令充電電流は、電源電圧VHの高い方が小さく設定されている。また、電源電圧の高い方のメイン充電期間の開始タイミングから終了タイミングまでの時間(時刻t2〜t4)は、電源電圧VHの低い方の時間(時刻t3〜t4)よりも長く設定されている。本実施形態では、メイン充電期間の終了タイミング(時刻t4)が、電源電圧VHによらず固定されている。メイン充電期間における指令充電電流は、電源電圧VHに応じたオン律速電流Icrc以下に設定されている。
ここで本実施形態では、先の図26に示すように、電源電圧VHがオン側規定電圧Vβ以下であると駆動制御部70によって判断された場合、第1,第2オン側処理に代えて、オン指令が入力される期間に渡って充電用スイッチング素子63をフルオンさせる処理が行われる。これは、放電側と同様に、ゲート充電電流をある値Ilimit2以上に高くできないことに基づくものである。この処理により、充電処理が定電圧制御によって行われる。
ちなみに、昇降圧コンバータ20を構成する各昇圧スイッチング素子Scp,Scpに対しても、インバータ30を構成するスイッチング素子S*#と同様に、上述した指令充電電流の設定手法を用いることができる。ここで、下アーム昇圧スイッチング素子Scnに対して上記設定手法を用いる場合、電源電圧VHに代えて、例えば、第1電圧センサ41によって検出された電圧を用いればよい。また、上アーム昇圧スイッチング素子Scpに対して上記設定手法を用いる場合、電源電圧VHに代えて、例えば、第1電圧センサ41によって検出された電圧と電源電圧VHとの差圧を用いればよい。
以上説明した本実施形態によれば、電源電圧VHに応じて指令充放電電流を設定するため、モータジェネレータ40を含む制御システムの信頼性低下を回避することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・電源電圧VHに基づく指令充放電電流の設定手法としては、上記第4実施形態に例示したものに限らない。例えば、図28に示すように、メイン放電期間の開始タイミング及び終了タイミングを変更することなく、電源電圧VHが高いほど、指令放電電流を小さく設定してもよい。また、図29に示すように、メイン充電期間の開始タイミング及び終了タイミングを変更することなく、電源電圧VHが高いほど、指令充電電流を小さく設定してもよい。
・上記第4実施形態において、第1オフ側処理及び第2オフ側処理のうちいずれか一方の処理のみを行ってもよい。また、第1オン側処理及び第2オン側処理のうちいずれか一方の処理のみを行ってもよい。
・上記各実施形態では、指令放電電流をオフ律速電流Idrc未満の値に設定したがこれに限らず、指令放電電流をオフ律速電流Idrcと同じ値に設定してもよい。また、指令充電電流をオン律速電流Icrcと同じ値に設定してもよい。
・メイン放電期間の開始タイミングを、最大コレクタ電流Imax未満であってかつ最小コレクタ電流Iminよりも大きいコレクタ電流Icに対応するオフ律速点に設定してもよい。この場合であっても、上記第1実施形態の(1),(3)〜(6)の効果を得ることはできる。また、メイン放電期間の終了タイミングを、最大コレクタ電流Imax未満であってかつ最小コレクタ電流Iminよりも大きいコレクタ電流Icに対応するオフ律速点に設定してもよい。この場合であっても、上記第1実施形態の(1),(2),(4)〜(6)の効果を得ることはできる。
・メイン充電期間の開始タイミングを、最大コレクタ電流Imax未満であってかつ最小コレクタ電流Iminよりも大きいコレクタ電流Icに対応するオン律速点に設定してもよい。この場合であっても、上記第1実施形態の(1)〜(5)の効果を得ることはできる。また、メイン充電期間の終了タイミングを、最大コレクタ電流Imax未満であってかつ最小コレクタ電流Iminよりも大きいコレクタ電流Icに対応するオン律速点に設定してもよい。この場合であっても、上記第1実施形態の(1)〜(4),(6)の効果を得ることはできる。
・上記第2,第3実施形態で説明した指令充放電電流の設定手法をあわせて用いてもよい。
・放電処理及び充電処理のうち、いずれか一方の処理において、指令電流を単調変化させて設定してもよい。
・スイッチング素子としては、IGBTに限らず、MOSFET等の他の電圧制御形スイッチング素子であってもよい。
・上記第1実施形態における律速点及び律速電流の定め方はあくまでも一例にすぎない。具体的には、オン律速点として、例えば、先の図13に示すように、オン状態に切り替えられる場合の損失Wがピークとなるタイミングを定めることも考えられる。
62…充電用抵抗体、63…充電用スイッチング素子、64…第1オペアンプ、66…放電用スイッチング素子、67…放電用抵抗体、68…第2オペアンプ、70…駆動制御部、Dr…駆動回路、Scp,Scn,Sup〜Swn…スイッチング素子。

Claims (15)

  1. スイッチング素子(Scp,Scn,Sup〜Swn)の操作状態の切替指令が入力されることにより、前記スイッチング素子の開閉制御端子の電荷を移動させて前記スイッチング素子の操作状態を切り替えるスイッチング素子の駆動回路において、
    前記操作状態をオフ状態に切り替えるオフ指令が入力されることにより、前記操作状態をオフ状態に切り替えるために前記開閉制御端子の電荷が放電され始めてから、前記電荷の放電が完了するまでの途中の期間をメイン放電期間とし、
    前記メイン放電期間において、前記スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流に依存しない前記開閉制御端子の指令放電電流であって、時間経過とともに単調増加する前記指令放電電流を設定する放電指令値設定手段(70)と、
    前記操作状態をオフ状態に切り替えるべく、前記放電指令値設定手段によって設定された前記指令放電電流に前記開閉制御端子の放電電流を制御する放電制御手段(66〜69,70)と、を備えることを特徴とするスイッチング素子の駆動回路。
  2. 前記スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えるために要求される前記開閉制御端子の放電電流であって、前記スイッチング素子の信頼性低下を回避可能な前記開閉制御端子の上限放電電流をオフ律速電流とし、
    前記オフ指令が入力されてから、前記開閉制御端子の電荷の放電が完了するまでの途中のタイミングであって、前記オフ律速電流を定めるためのタイミングをオフ律速点とし、
    前記放電指令値設定手段は、前記メイン放電期間において、前記入出力端子間に流れる各電流に対応する前記オフ律速点における前記指令放電電流を、前記入出力端子間に流れる各電流に対応する前記オフ律速電流以下に設定する請求項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  3. 前記メイン放電期間の開始タイミングは、前記入出力端子間に流れる電流が取り得る範囲の最大値に対応する前記オフ律速点に設定されている請求項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  4. 前記メイン放電期間の終了タイミングは、前記入出力端子間に流れる電流が取り得る範囲の0よりも大きい最小値に対応する前記オフ律速点に設定されている請求項2又は3に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  5. 前記放電指令値設定手段は、
    前記オフ指令が入力されてから前記メイン放電期間の開始タイミングまでの期間であるプレ放電期間における前記指令放電電流を、前記メイン放電期間の開始タイミングにおける前記指令放電電流よりも大きく設定する処理と、
    前記メイン放電期間の終了タイミングから、前記開閉制御端子の電圧が低下して下限電圧に到達するまでの期間を含むアフタ放電期間における前記指令放電電流を、前記メイン放電期間の終了タイミングにおける前記指令放電電流よりも大きく設定する処理とのうち少なくとも一方の処理を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  6. 前記放電指令値設定手段は、
    前記入出力端子間の電圧が高い場合、前記入出力端子間の電圧が低い場合よりも、前記メイン放電期間の開始タイミングにおける前記指令放電電流を小さく設定する第1オフ側処理と、
    前記入出力端子間の電圧が高い場合、前記入出力端子間の電圧が低い場合よりも、前記オフ指令の入力タイミングに対して前記メイン放電期間の終了タイミングを遅延させる第2オフ側処理とのうち少なくとも一方の処理をさらに行う請求項1〜5のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  7. 前記放電制御手段は、前記スイッチング素子の出力端子と前記開閉制御端子との間に接続されている直列接続体であって、放電用抵抗体(67)と放電用スイッチング素子(66)との直列接続体を有し、前記放電用スイッチング素子のオン抵抗を調整することにより、前記開閉制御端子の放電電流を前記指令放電電流に制御し、
    前記放電指令値設定手段は、前記入出力端子間の電圧がオフ側規定電圧よりも高い場合、前記第1オフ側処理及び前記第2オフ側処理を行い、前記入出力端子間の電圧が前記オフ側規定電圧以下の場合、前記第1オフ側処理及び前記第2オフ側処理に代えて、前記放電用スイッチング素子をフルオンさせる処理を行う請求項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  8. 記操作状態をオン状態に切り替えるオン指令が入力されることにより、前記操作状態をオン状態に切り替えるために前記開閉制御端子に電荷が充電され始めてから、前記電荷の充電が完了するまでの途中の期間メイン充電期間とし
    記メイン充電期間において、前記入出力端子間に流れる電流に依存しない前記開閉制御端子の指令充電電流であって、時間経過とともに単調減少する前記指令充電電流を設定する充電指令値設定手段(70)と
    操作状態をオン状態に切り替えるべく、前記充電指令値設定手段によって設定された前記指令充電電流に前記開閉制御端子の充電電流を制御する充電制御手段(62〜65,70)と、を備える請求項1〜のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  9. スイッチング素子(Scp,Scn,Sup〜Swn)の操作状態の切替指令が入力されることにより、前記スイッチング素子の開閉制御端子の電荷を移動させて前記スイッチング素子の操作状態を切り替えるスイッチング素子の駆動回路において、
    前記操作状態をオン状態に切り替えるオン指令が入力されることにより、前記操作状態をオン状態に切り替えるために前記開閉制御端子に電荷が充電され始めてから、前記電荷の充電が完了するまでの途中の期間をメイン充電期間とし、
    前記メイン充電期間において、前記スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流に依存しない前記開閉制御端子の指令充電電流であって、時間経過とともに単調減少する前記指令充電電流を設定する充電指令値設定手段(70)と、
    前記操作状態をオン状態に切り替えるべく、前記充電指令値設定手段によって設定された前記指令充電電流に前記開閉制御端子の充電電流を制御する充電制御手段(62〜65,70)と、を備えることを特徴とするスイッチング素子の駆動回路。
  10. 前記スイッチング素子は、互いに直列接続された上アームスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)及び下アームスイッチング素子(Sun,Svn,Swn)であり、
    前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子は、交互にオン状態とされ、
    前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち、オン状態に切り替えられようとしている側のスイッチング素子を自アームスイッチング素子とし、他方を対向アームスイッチング素子とし、
    前記自アームスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えるために要求される前記開閉制御端子の充電電流であって、前記対向アームスイッチング素子に逆並列に接続されているフリーホイールダイオードの信頼性低下を回避可能な前記開閉制御端子の上限充電電流をオン律速電流とし、
    前記オン指令が入力されてから、前記開閉制御端子の電荷の充電が完了するまでの途中のタイミングであって、前記オン律速電流を定めるためのタイミングをオン律速点とし、
    前記充電指令値設定手段は、前記メイン充電期間において、前記入出力端子間に流れる各電流に対応する前記指令充電電流を、前記入出力端子間に流れる各電流に対応する前記オン律速電流以下に設定する請求項8又は9に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  11. 前記メイン充電期間の終了タイミングは、前記入出力端子間に流れる電流が取り得る範囲の最大値に対応する前記オン律速点に設定されている請求項10に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  12. 前記メイン充電期間の開始タイミングは、前記入出力端子間に流れる電流が取り得る範囲の0よりも大きい最小値に対応する前記オン律速点に設定されている請求項10又は11に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  13. 前記充電指令値設定手段は、前記オン指令が入力されてから前記メイン充電期間の開始タイミングまでの期間であるプレ充電期間における前記指令充電電流を、前記メイン充電期間の開始タイミングにおける前記指令充電電流よりも大きく設定する処理、及び前記メイン充電期間の終了タイミングから、前記開閉制御端子の電圧が上昇して上限電圧に到達するまでの期間を含むアフタ充電期間における前記指令充電電流を、前記メイン充電期間の終了タイミングにおける前記指令充電電流よりも大きく設定する処理のうち少なくとも一方を行う請求項〜12のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  14. 前記充電指令値設定手段は、
    前記入出力端子間の電圧が高い場合、前記入出力端子間の電圧が低い場合よりも、前記メイン充電期間の終了タイミングにおける前記指令充電電流を小さく設定する第1オン側処理と、
    前記入出力端子間の電圧が高い場合、前記入出力端子間の電圧が低い場合よりも、前記オン指令の入力タイミングに対して前記メイン充電期間の開始タイミングを早める第2オン側処理とのうち少なくとも一方の処理をさらに行う請求項〜13のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動回路。
  15. 前記充電制御手段は、定電圧電源(60)と前記開閉制御端子との間に接続されている直列接続体であって、充電用抵抗体(62)と充電用スイッチング素子(63)との直列接続体を有し、前記充電用スイッチング素子のオン抵抗を調整することにより、前記開閉制御端子の充電電流を前記指令充電電流に制御し、
    前記充電指令値設定手段は、前記入出力端子間の電圧がオン側規定電圧よりも高い場合、前記第1オン側処理及び前記第2オン側処理を行い、前記入出力端子間の電圧が前記オン側規定電圧以下の場合、前記第1オン側処理及び前記第2オン側処理に代えて、前記充電用スイッチング素子をフルオンさせる処理を行う請求項14に記載のスイッチング素子の駆動回路。
JP2015052630A 2015-03-16 2015-03-16 スイッチング素子の駆動回路 Active JP6439522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015052630A JP6439522B2 (ja) 2015-03-16 2015-03-16 スイッチング素子の駆動回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015052630A JP6439522B2 (ja) 2015-03-16 2015-03-16 スイッチング素子の駆動回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016174455A JP2016174455A (ja) 2016-09-29
JP6439522B2 true JP6439522B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=57009331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015052630A Active JP6439522B2 (ja) 2015-03-16 2015-03-16 スイッチング素子の駆動回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6439522B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7379891B2 (ja) * 2018-07-30 2023-11-15 株式会社デンソー 電力変換装置
JP7087913B2 (ja) * 2018-10-25 2022-06-21 株式会社デンソー スイッチの駆動回路
US10897250B2 (en) * 2018-11-16 2021-01-19 Transportation Ip Holdings, Llc Systems and methods for controlling dynamic avalanche in switching devices
JP2022143030A (ja) 2021-03-17 2022-10-03 富士電機株式会社 駆動回路、半導体装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5287921B2 (ja) * 2010-11-22 2013-09-11 株式会社デンソー 負荷駆動装置
JP5282782B2 (ja) * 2010-12-14 2013-09-04 株式会社デンソー スイッチング素子の駆動回路
JP6025145B2 (ja) * 2013-05-14 2016-11-16 カルソニックカンセイ株式会社 インバータ制御装置
JP2015033149A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 株式会社 日立パワーデバイス 半導体素子の駆動装置及びそれを用いた電力変換装置
JP2015033222A (ja) * 2013-08-02 2015-02-16 株式会社 日立パワーデバイス 半導体素子の駆動装置およびそれを用いる電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016174455A (ja) 2016-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6394421B2 (ja) 半導体スイッチング素子の駆動装置
JP5141049B2 (ja) ゲート電圧制御回路及びゲート電圧制御方法
JP6369808B2 (ja) 駆動装置、電力変換装置
US7821306B2 (en) Switching device drive circuit
JP6451429B2 (ja) スイッチング素子の駆動装置
JP6390959B2 (ja) 駆動装置、電力変換装置
CN108432105B (zh) 栅极驱动电路以及具备该栅极驱动电路的电力变换装置
JP2018068097A (ja) スイッチング素子の駆動回路
JP6471895B2 (ja) 駆動装置、電力変換装置
JP5163436B2 (ja) 半導体駆動装置
US11223290B2 (en) Power conversion device, control method, and computer-readable medium
JP5556442B2 (ja) スイッチング素子の駆動回路
US9419508B2 (en) Driving apparatus for driving switching elements of power conversion circuit
JP6439522B2 (ja) スイッチング素子の駆動回路
US10116292B2 (en) IGBT gate driving circuit
JP5724397B2 (ja) スイッチング素子の駆動回路
JP7087913B2 (ja) スイッチの駆動回路
JP5939095B2 (ja) スイッチング素子の駆動回路
JP6234131B2 (ja) パワーモジュール
US9673735B2 (en) Power converter
JP5469228B1 (ja) スイッチ素子駆動装置
JP5169416B2 (ja) 電力変換回路の駆動回路及び電力変換システム
JP2010093885A (ja) パワースイッチング素子の駆動回路
JP6939087B2 (ja) 集積回路装置
JP5966947B2 (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180710

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6439522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250