JP5938550B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は外郭の一部に操作部を有した洗濯機に関する。
従来の洗濯機は、機体内部に洗濯と脱水を行う洗濯兼脱水槽を有し、洗濯兼脱水槽に衣類を出し入れする投入口近傍の機体外郭に操作部を有している。また、住環境の制約で洗濯機を屋外に設置することもある(例えば、特許文献1参照)。
図8は従来の洗濯機の側断面図、図9は従来の洗濯機の分解説明図、図10、11は従来の洗濯機の要部断面図である。以下その構成について説明する。
洗濯兼脱水槽100および水受け槽101を収納した洗濯機本体102の上部には、上部外郭103が装着されている。上部外郭103の略中央には、衣類投入口104が形成されている。また、上部外郭103の正面側には、操作基板105等を収容する略凹状の収容部106が形成されている。収容部106は、表示部107および操作ボタン108を有する操作パネル109で覆われている。操作ボタン108に対応する位置に、操作基板105に実装した操作スイッチ110が配置されている。上部外郭103の一部に内包された電源基板111は、洗濯兼脱水槽100を内包する水受け槽101下部に装着した、モータ112などの負荷への電力の供給を制御している。操作基板105と電源基板111は、それぞれ第1の舟状保護ケース113a、および第2の舟状保護ケース113bに内包されている。操作基板105は、爪(図示せず)などにより舟状保護ケース113aに係止され、第1の舟状保護ケース113aは、操作パネル109に設けた操作基板取り付けボス114に、操作基板取り付けビス115で固定されている。電源基板111は、第2の舟状保護ケース113bに設けた電源基板固定爪116により固定されている。収容部106の縁部ほぼ全周は、操作パネル109と当接する当接部117を有し、操作パネル109は収容部106にビスや爪などにより固定されている。
収容部106の底部には、洗濯兼脱水槽100の外周壁よりも内側に相当する位置に、水抜き孔118が設けられている。水抜き孔118により、衣類が洗濯兼脱水槽100に出し入れされる際に、当接部117から収容部106内に浸入した水が洗濯兼脱水槽100に戻される。
操作基板105は、商用電源に電気的に接続された電源スイッチ119と、洗濯機の制御を行うマイクロコンピュータ120とを有している。電源基板111は、第2の舟状保護ケース113bを覆う第1の金属カバー121と、電源基板111に接続するコネクタ122側を覆う、第2の金属カバー123によって覆われている。操作基板105は、第1の舟状保護ケース113aに固定された後、ポッティング剤124を充填することにより防水されている。電源基板111は、第2の舟状保護ケース113bに固定された後、ウレタン樹脂などによるポッティング剤124を充填することにより防水されている。
操作基板105のポッティング剤による保護は、衣類投入口104に衣類を出し入れする際に、衣類から落ちる水や、洗濯機を屋外設置した場合の降雨による水の浸入で操作基板105のパターン間抵抗が低下して、洗濯機の誤表示や誤動作を防止するために必要とされている。特にマイクロコンピュータ120は端子間の空間が短く、わずかな抵抗変化の影響を受けやすいため、防湿が必要である。また、電源スイッチ119は、商用電源に接続しているので、スイッチ内に水分が浸入するとショートしやすいため、防湿が必要とされている。
以上のように構成された洗濯機について、その動作を以下に説明する。洗濯は、洗濯兼脱水槽1に洗濯物と水及び洗剤を投入し、モータ112の動力により発生した水の流れで洗濯物を動かして洗濯物同士、または洗濯兼脱水槽1との接触によるこすれにより行われる。脱水は洗濯兼脱水槽100に洗濯物を投入し、モータ112の動力を洗濯兼脱水槽1に伝達して洗濯兼脱水槽100を高速回転させ、遠心力により水分を洗濯物から分離することにより行われる。脱水した洗濯物は洗濯兼脱水槽100から取り出して乾燥される。もしくは、乾燥機能付きの洗濯機の場合には、そのまま乾燥が行われる。
特開2008−67901号公報
しかしながら、上記従来の洗濯機では、ポッティング硬化時の熱ストレス、収縮による機械的ストレスにより、操作基板が変形しやすい。このため、操作ボタンと操作スイッチとの隙間が一定になりにくく、操作力がばらつきやすいという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、操作基板を防水し、かつ、操作力がばらつきにくく、誤動作を発生しにくくする洗濯機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の洗濯機は、洗濯機本体と、前記洗濯機本体の上部に装着される上部外郭と、前記上部外郭の略中央部に形成される衣類投入口と、前記洗濯機本体の正面側と前記衣類投入口との間に形成される収容部と、前記収容部を覆い、表示部及び操作ボタンを有する操作パネルと、前記操作パネルを介して操作が入力される操作基板と、前記操作基板を保護し、前記収容部に内包される保護ケースと、前記操作パネルおよび前記収容部により構成され、前記操作基板を防水する第1の防水手段と、前記操作パネルおよび前記保護ケースにより構成され、前記操作基板を防水する第2の防水手段とが設けられ、第1の防水手段と第2の防水手段とによって防水することにより、操作基板を確実に防水したものである。
これにより、操作基板をポッティング剤で防水する必要がなくなり、熱ストレスや、収縮による機械的ストレスを受けることがなく、操作基板を変形しにくくすることができる。
本発明の洗濯機は、操作基板を防水し、かつ、操作力がばらつきにくく、誤動作も防止できる洗濯機を実現することができる。
本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図 同洗濯機の要部断面図 同洗濯機の要部断面図 同洗濯機の要部断面図 同洗濯機の上部断面図 同洗濯機の要部断面図 本発明の実施の形態2における洗濯機およびその電源装置の要部断面図 従来の洗濯機の側断面図 従来の洗濯機の分解説明図 従来の洗濯機の要部断面図 従来の洗濯機の要部断面図
第1の発明の洗濯機は、洗濯機本体と、前記洗濯機本体の上部に装着される上部外郭と、前記上部外郭の略中央部に形成される衣類投入口と、前記洗濯機本体の正面側と前記衣類投入口との間に形成される収容部と、前記収容部を覆い、表示部及び操作ボタンを有する操作パネルと、前記操作パネルを介して操作が入力される操作基板と、前記操作基板を保護し、前記収容部に内包される保護ケースと、前記操作パネルおよび前記収容部により構成され、前記操作基板を防水する第1の防水手段と、前記操作パネルおよび前記保護ケースにより構成され、前記操作基板を防水する第2の防水手段とが設けられたものである。これにより、操作パネルや収容部、保護ケースなど従来の部材を用いて操作基板を2重に防水することができるので、操作基板をポッティング剤で防水する必要がなくなる。よって熱ストレスや、収縮による機械的ストレスを受けることがなく、部品の反りを抑えることができる。このため、操作パネル8と操作基板9との位置がずれにくい。また、操作パネル8に装着した操作ボタン7および表示部6と、操作基板9に装着した操作スイッチ10との位置も安定させることができ、使用者が操作ボタン7を操作したときのストロークのバラツキを抑え、操作力を安定させることができる。
第2の発明は、第1の発明の洗濯機の第1の防水手段は、第1のラビリンス部と収容部の底部に設けられた水抜き孔とから構成され、前記第1のラビリンス部は、前記収容部に設けられた第1の溝と操作パネルに設けられた第1のリブとが対応することにより構成されるものである。これにより、第1のラビリンス部により、浸入する水の量を制限することができる。さらに水を水抜き孔から排水することにより、収容部に水がたまりにくく、効率よく防水することができる。防水手段の1つがラビリンス構造であることにより、第1のリブと第1の溝との隙間を水が流れるとき、コンパクトな構成のまま、その流路を狭く、長くできるため、流量を小さくすることができ、操作基板を効率よく防水できる。また、部品のばらつきにより、第1のリブの位置が、たとえば洗濯機本体前方にずれると、第1のリブと、第1の溝との洗濯機本体前方側の隙間が狭くなり、水が浸入しにくくなるため、防水効果は低下しない。同様に、後方にずれても、洗濯機本体後方側の隙間が狭くなり、水が浸入しにくくなるため、防水効果は低下しない。これに対し、ラビリンス構造により防水することで、操作基板を効率よく防水できる。
第3の発明は、第1または第2の発明の洗濯機の第2の防水手段は、保護ケースに設けられた第2の溝と、操作パネルに設けられた第2のリブとが対応することにより構成される第2のラビリンス部であるものである。これにより、第1のラビリンス部を越えて収容部に浸入した水を第2のラビリンス構造により、操作基板の区域内に浸入することを抑制することができる。防水手段がラビリンス構造であることにより、第1のリブと第1の溝との隙間を水が流れるとき、コンパクトな構成のまま、その流路を狭く、長くできるため、流量を小さくすることができ、操作基板を効率よく防水できる。また、部品のばらつきにより、第1のリブの位置が、たとえば洗濯機本体前方にずれると、第1のリブと、第1の溝との洗濯機本体前方側の隙間が狭くなり、水が浸入しにくくなるため、防水効果は低下しない。同様に、後方にずれても、洗濯機本体後方側の隙間が狭くなり、水が浸入しにくくなるため、防水効果は低下しない。これに対し、ラビリンス構造により防水することで、操作基板を効率よく防水できる。
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれか1つの発明の洗濯機は電源基板をさらに備え、前記電源基板は、第2の防水手段により防水される区域の外側に配置される第2の防水手段により防水される区域の外側に配置するものである。これにより、商用電源に接続され、モータなどの負荷に大電流を流す高電流回路は電源基板に配置し、LEDなどの表示手段や、操作スイッチなどの、低電流回路は操作基板に配置することによって、高電流区域と低電流区域とを分離して、操作基板はポッティングによる防水対策をしなくても、第2の防水手段の区域内で、気温低下などによる結露が生じた場合でも、高電流回路のショートを容易に防止することができる。
第5の発明は、第3の発明の洗濯機の第2のリブは、操作基板を囲む全周に渡って設けられたものである。これにより、第1の防水手段から浸入し、水抜き孔から排水する水の流れからの飛まつが操作基板の区域に入ることを防止でき、さらに、水抜き孔から昆虫などの異物が収容部の中に入ってきても、操作基板の区域に入ることを防止できるため、操作基板の回路がショートすることがなく、誤表示や、誤動作を防止することができる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つ発明の洗濯機の第1の防水手段は、堰部と収容部の底部に設けられた水抜き孔とから構成され、前記堰部は、前記収容部に設けられた第1の溝と操作パネルに設けられた第1のリブとが対応することにより構成され、第2の防水手段は、保護ケースに設けられた第2の溝と、操作パネルに設けられた第2のリブとが対応することにより構成され、前記第1の溝の少なくとも一部は、前記第2の溝の上端よりも下方に構成されたものである。これにより、第1の防水手段から浸入し、水抜き孔から排水する水の流れからの飛まつが操作基板の区域に入ることを防止することができる。
第7の発明は、第1〜第6のいずれか1つの発明の洗濯機の電源スイッチが第2の防水手段により防水される区域の外側に設けられたものである。これにより、商用電源に接続された電源スイッチを流れる高電流回路は、操作基板の低電流区域と分離することができ、操作基板はポッティングによる防水対策をしなくても、第2の防水手段の区域内で、気温低下などによる結露が生じた場合でも、高電流回路のショートを容易に防止することができる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれか1つの発明の洗濯機は、操作基板上に設けられた操作スイッチとさらに備え、前記操作基板を操作パネルに直接固定する構成としたものである。これにより、操作ボタンを押し下げたときに、操作基板と電源スイッチとの位置ずれを防止するので、操作力を安定化することができる。また、操作基板はポッティングしていないので、操作基板を操作パネルに直接固定しやすくなる。直接固定することにより、操作ボタンと操作スイッチとの位置ずれが起こりにくくなり、操作力を安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図である。図2は、本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図である。図3は、本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図である。図4は、本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図である。図5は、本発明の実施の形態1における洗濯機の上部断面図である。図6は本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図である。
洗濯兼脱水槽1は、水受け槽40内に回転自在に内包されている。水受け槽40の下部にはモータ(図示せず)が装着されている。水受け槽40および、回転軸により支持された洗濯兼脱水槽1を収納した洗濯機本体2の上部には、洗濯機本体2の上部全体をほぼ覆うポリプロピレンで成形された上部外郭3が装着されている。上部外郭3の略中央には、上部外郭3に一体に成形され、洗濯兼脱水槽1の上方に向けて下方向に伸延して構成した衣類投入口4が形成されている。また、上部外郭3の正面側には、略凹状の収容部5が形成されている。収容部5は、洗濯機本体2の正面側と、衣類投入口4の間に位置し、上部外郭3の幅ほぼ全体の幅に構成されている。PETシートに印刷されて構成された表示部6および、操作ボタン7を有するポリプロピレンで成形された操作パネル8により、収容
部5はほぼ全体が覆われている。表示部6の裏面は、操作ボタン7に対応する部位に開けられた孔をのぞき、ほぼ全体にわたって両面テープ(図示せず)により、操作パネル8の表面に貼り付けられている。操作ボタン7に対応する位置に、操作基板9に実装された操作スイッチ10が配置されている。すなわち、内側から順に、操作基板9の表面、操作スイッチ10、操作ボタン7、表示部6の順番に部品を配置して、使用者が操作する操作面に達するように構成されている。操作パネル8の操作ボタン7を介して操作基板9に操作が入力されるので、使用者は、操作ボタン7を押すことで、洗濯機の運転を選択することができる。
収容部5には、洗濯兼脱水槽1の下部に装着されたモータ(図示せず)などの負荷への電力供給を制御している電源基板11が内包されている。操作基板9および電源基板11は、難燃ABSにより成形された、舟状保護ケース13(保護ケース)に内包されている。舟状保護ケース13の一方の面にて操作基板9が保護され、他方の面にて電源基板11が保護される構成となっている。操作基板9はポッティング処理されておらず、電源基板11のみがポッティング処理されている。
操作基板9は、操作パネル8に設けられた操作基板取り付けボス14に、操作基板取り付けビス15で固定されている。操作基板取り付けボス14は、操作ボタン7近傍の操作パネル8に一体に成形されている。操作基板取り付けビス15は操作スイッチ10近傍の操作基板9に開けられた孔を貫通して、操作基板取り付けボス14に締め付けられている。
操作ボタン7に対応する表示部6は、凸形状に構成されている。表示部6と操作ボタン7、操作ボタン7と操作スイッチ10との間には、それぞれ設計隙間g1、g2がある。さらに、操作スイッチ10は、回路を開閉するまでのストロークs1が設定されている。表示部6の凸形状高さh1は、
となる高さに構成されている。これにより、表示部6を押し下げたとき、表示部6を構成する材料の伸びによらず、凸部が反転するまでのストロークで操作スイッ10チのストロークを押し切るようにしている。
操作ボタン7の一部は操作スイッチ10のさらに下の位置まで伸延した水切り部を有し、操作パネル8の裏面に水蒸気が結露したような場合、操作スイッチ10に水が滴下しないようにしている。
舟状保護ケース13には、電源基板11を固定する電源基板固定爪16があり、電源基板11周囲を係止している。
収容部5の縁部ほぼ全周は、操作パネル8と当接する第1のラビリンス部17となっており、操作パネル8は収容部5にビスや爪などにより固定されている。収容部5の底部には、水抜き孔18が設けられ、衣類を洗濯兼脱水槽1に出し入れする際、第1のラビリンス部17から収容部5内に浸入した水を洗濯機下方に排水する。第1の防水手段は、堰部17aと水抜き孔18とから構成されている。堰部17aは、第1のラビリンス部17のうち洗濯兼脱水槽1が配置されている側に位置する端部である。
舟状保護ケース13の一部には、商用電源に電気的に接続した電源スイッチ19が固定爪(図示せず)にて装着されている。洗濯機の制御を行うマイクロコンピュータ20は、電源基板11に装着されている。
舟状保護ケース13の電源基板11に対応する面、すなわち電源基板11と操作基板9とに挟まれる面には、第1の金属カバー21がインサート成形されている。第1の金属カバー21に加えて、電源基板11に接続するコネクタ22側を覆う、第2の金属カバー23によって電源基板11は覆われている。
電源基板11は、第1の金属カバー21と第2の金属カバー23とによって覆われているので、操作装置をコンパクトに構成できる。さらに、電源基板11の商用電源に接続した高圧回路が故障して発熱した場合でも、第1の金属カバー21と第2の金属カバー23とに覆われているため、発熱した部品が操作装置の外部に接触することが無く、故障の際でも製品を安全に設計することができる。さらに、操作基板9、および電源基板11に装着した部品のリード部が基板裏面に飛び出しても、第1の金属カバー21に接触する前に舟状保護ケース13の樹脂層に接触するので、リード間の抵抗が低下することがなく、誤動作、誤表示を容易に防止することができる。
舟状保護ケース13に電源基板11を固定した後、ウレタン樹脂などからなる防湿用のポッティング剤24を充填し、電源基板11のほぼ全体が覆われるように構成されている。これにより、表示部6から、操作ボタン7、操作スイッチ10、操作基板9、設計隙間、舟状保護ケース13の第1の樹脂層、第1の金属カバー21、舟状保護ケース13の第2の樹脂層、ポッティング剤24を充填した空間、電源基板11、ポッティング剤24を充填した空間、コネクタ22収容部、第2の金属カバー23、間隙、収容部5底面の順番で配置されている。
表示部6と、操作パネル8と、操作基板9と電源基板11は、衣類投入口4から洗濯機本体2の正面側にかけて、それぞれ正面側に向かって下方向に傾斜している。
第1のラビリンス部17は、操作パネル8の一部を下方に伸延した、第1のリブ25と、収容部5の端部であるほぼ全周に形成され、第1のリブ25を狭持する、略U字形状の断面をもつ第1の溝26とからなる。第1のリブ25と第1の溝26との隙間を狭く設計することで、水が入りにくい防水構造にしている。なお、第1のラビリンス部は、第1のリブ25と第1の溝26の一部が当接する構造であっても同様の効果を奏する。また、第1のラビリンス部17のほぼ全周とは、一部が配線やビス止めなどにより欠けているような構造を意味し、必ずしも全周に渡ってラビリンス構造である必要はない。
操作パネル8の左右両端に対応する部分には、第1の溝26を切り欠いて構成した、2箇所の操作パネル取り付け面28を設け、2本の操作パネル取り付けビス27によって、操作パネル8が固定されている。
操作パネル8と舟状保護ケース13とで構成される第2のラビリンス部29(第2の防水手段)は、操作パネル8の一部を下方に向けて伸延した第2のリブ30と、舟状保護ケース13の外周端部に形成され、第2のリブ30を狭持する、略U字形状の断面をもつ第2の溝31とからなる。第2のリブ30と第2の溝31との隙間を狭く設計することで、水が入りにくい防水構造にしている。なお、第2のラビリンス部29は、第2のリブ30と第2の溝31の一部が当接する構造であっても同様の効果を奏する。
マイクロコンピュータ20を装着した電源基板11と、舟状保護ケース13に装着した電源スイッチ19は、第1のラビリンス部17の内側で、第2のラビリンス部29で防水される区域の外側に装着されている。電源スイッチ19を商用電源に接続するリード線が出る部分は、電源スイッチポッティング部44にてエポキシ樹脂などで部分的にポッティングされていて、これにより電源スイッチ19は防水されている。リード線は、電源基板11に電気的に接続されていて、かつ、ポッティング剤24で防水している。このため、
簡単な構成で防水でき、洗濯機の安全性を高くすることができる。商用電源に接続され、モータ12などの負荷に大電流を流す高電流回路は電源基板11に配置し、LEDなどの表示手段や、操作スイッチ10などの、低電流回路は操作基板9に配置することによって、高電流区域と低電流区域とを分離することができる。このため、操作基板9はポッティングによる防水対策をしなくても、第2のラビリンス部29の区域内に気温低下などにより結露が生じた場合でも、高電流回路のショートを容易に防止することができる。
第2のリブ30は操作基板9の縁部に沿ってほぼ全周に渡って覆われている。これにより、第1のラビリンス部17から水抜き孔18を流れる水の流れからの飛まつが操作基板9の区域に入ることを防止できる。また、水抜き孔18から昆虫などの異物が収容部5の中に入ってきても、操作基板9の区域に入ることを防止できる。このため、操作基板9の回路がショートすることがなく、誤動作などを防止できる。操作基板9と電源基板11とは、フラットケーブル32で電気的に接続されている。第2のリブ30は、操作基板9の外周に沿って、全周を覆っているが、フラットケーブル32を引き出すために、一部を切り欠いて、フラットケーブル引き出し口33が構成されている。フラットケーブル引き出し口33は、衣類投入口4の反対側、舟状保護ケース13が下に傾斜している側に設置されている。フラットケーブル32には、独立気泡構造をもつ発砲ゴムシートからなるシール材34を巻きつけて、フラットケーブル引き出し口33との間の隙間をふさいでいる。シール材34により第2のリブ30の切り欠き部は隙間なく塞がれているので、水分が操作基板9に浸入しにくくなっている。よって、第2のリブ30は、切り欠き部を有していても、操作基板9の外周に沿って、全周を覆っていることと同様の効果を奏する。
操作パネル取り付け面28は、第1の溝26の一部を切り欠いており、第1の溝26の一部を構成する操作パネル取り付け面28が第1の溝26の最下点となっている。第1の溝26の最下点は、第2の溝31の最上点よりも高さを低く構成されている。高さが高いほうから順に、第1の溝26の上端、第2の溝31の上端、第1の溝26の一部を構成する操作パネル取り付け面28、水抜き孔18としている。また、衣類投入口4から見て、第1のラビリンス部17の堰部17a、第2のラビリンス部29、操作基板9、フラットケーブル引き出し口33の順番に遠くなるように構成されている。操作パネル取り付け面28は、第1の溝26の最下点となっているので、第1の防水手段としての堰部17aを超えて水が浸入する場合でも、浸入する水の量が少なければ、取り付け
面28部分からのみ流れ、第1の溝26の最上点からは流入せず、操作パネル取り付け面28より第2の溝31の最上点が高いので、水の流れから飛まつが飛んでも、操作基板9の区域内を防水することができる。
以上のように、操作基板9を2重に防水することができるので、操作基板9をポッティング剤で防水する必要がなくなる。よって熱ストレスや、収縮による機械的ストレスを受けることがなく、部品の反りを抑えることができる。このため、操作パネル8と操作基板9との位置がずれにくい。また、操作パネル8に装着した操作ボタン7および表示部6と、操作基板9に装着した操作スイッチ10との位置も安定させることができ、使用者が操作ボタン7を操作したときのストロークのバラツキを抑え、操作力を安定させることができる。
洗濯兼脱水槽1および水受け槽40の上方は円形に開放していている。水受け槽40の開放部である上端に、リング状の水受け槽カバー35が装着されている。水抜き孔18は、水受け槽カバー35の上方、かつ、水受け槽カバー35の略円縁部より、外側の領域に配置されて、水抜き孔18から排水される水が水受け槽カバー35、および洗濯兼脱水槽1の範囲には滴下しないようにしている。このような構成のため、洗濯中に洗濯兼脱水槽1で発生した泡が、水受け槽カバー35を超えてあふれ出した場合でも、水抜き孔18に到達する前に、洗濯機本体2の下方に落下する。このため、水抜き孔18から収容部5に
泡が浸入することがなく、第1の舟状保護ケース13と操作パネル8との隙間などから操作基板9の区域内に泡が浸入しないので、操作基板9の回路がショートすることがなく、誤表示、誤動作を防止することができる。また、水抜き孔18は、略45度の角度で、洗濯兼脱水槽1とは反対側下方、すなわち正面側下方に向いて開口しているので、収容部5の底部に溜まった水を効率よく排水することができる。さらに、洗濯兼脱水槽1から発生した洗剤成分を含む泡が、水受け槽カバー35を乗り越えてあふれるとき、収容部5裏面を伝わる泡が略45度の傾斜面によって下方に誘導され、収容部5への泡の侵入を防止することができる。
堰部17aにおいて、第1のリブ25が第1の溝26に狭持される部分の長さは、第1の溝26の幅よりも長くしていて、通り抜けようとする水の通路を狭く、長くして、防水性能を高くしている。
第2のリブ30が第2の溝31に狭持される部分の長さは、第2の溝31の幅よりも長くしていて、通り抜けようとする水の通路を狭く、長くして、防水性能を高くしている。
堰部17aにおける第1のリブ25と第1の溝26との間、操作パネル8と操作パネル取り付け面28との間には、部品の着脱ができるように設計隙間が設けられている。これらの合計隙間の総断面積S1に対し、水抜き孔18の総断面積S2が大きくなるように設計されている。
堰部17aにおいて、第1のリブ25と第1の溝26との間を流れる水流に垂直な面の面積をS01、操作パネル8と操作パネル取り付け面28との間を流れる水流に垂直な面の面積をS02、第1のリブ25上端と操作パネル取り付け面28との高さをh01とすると、S02を流れる流量Q02が、(数1)となるときにS01から水が流れ出す。
しかし、S01を流れる水の流速は、高さが高い分、S02を流れる水の流速より遅くなる。
S01とS02とを合計した面積、S1よりも、水抜き孔18を流れる水流に垂直な面の面積S2を大きくしているため、S1を流れ、収容部5に流れ込む流量をQ1、流速をV1とし、一方、S2を流れ、収容部5から排水される流量をQ2、流速をV2としたとき、
となる。
S1から収容部5に流れ込む水の量が、すべてS2からのみ排水されるとすると、
Q1=Q2となるが、S1<S2なので、
となる。
流速V1、V2は、それぞれの流入部での水位を、H1、H2とすると、
となるので、
となる。
したがって、第1のラビリンス部17の水位H1に比べて、収容部5内に溜まる水位H2は必ず低くなるため、操作基板9を確実に、効率よく防水することができる。
もし、なんらかの原因によりH1とH2とが同じ高さになった場合でも、(数6)、(数7)より、
となる。S1<S2なので、
となり、収容部5に流入する流量Q1より、水抜き孔18から排水されるQ2が大きくなり、収容部5内部の水位H2は低くなる。すなわち、水抜き孔18から単位時間あたりに排出できる水量は、堰部17aから浸入できる水量よりも多いことになる。このため、操作基板9を確実に効率よく防水することができる。
堰部17aのラビリンス構造により、第1のリブ25と第1の溝26との隙間を水が流れるとき、コンパクトな構成のまま、その流路を狭く、長くできるため、流量を小さくすることができ、操作基板9を効率よく防水できる。部品のばらつきにより、第1のリブ25の位置が、たとえば洗濯機本体2前方にずれると、第1のリブ25と、第1の溝26との洗濯機本体2前方側の隙間が狭くなり、水が浸入しにくくなるため、防水効果は低下しない。同様に、後方にずれても、洗濯機本体2後方側の隙間が狭くなり、水が浸入しにくくなるため、防水効果は低下しない。これに対し、ラビリンス構造により防水することで、操作基板9を効率よく防水できる。
以上のように、堰部17aと水抜き孔18によって、収容部5内に水がたまりにくいようにするとともに、第2のラビリンス部29により、第1のラビリンス部17から入った水の流れから飛散した水分や、水抜き孔18から入ってくる水蒸気や昆虫などの異物が、操作基板9に入ることを防止できるので、操作基板9をポッティングなどで防水する必要がない。このため、操作基板9はポッティング工程で生ずる熱ストレス、ポッティング硬化の際に生じる機械的ストレスを受けることがなく、部品の反りを抑えることができる。このため、操作パネル8と操作基板9との位置がずれにくい。また、操作パネル8に装着した操作ボタン7および表示部6と、操作基板9に装着した操作スイッチ10との位置も安定させることができ、使用者が操作ボタン7を操作したときのストロークのバラツキを抑え、操作力を安定させることができる。
また、操作基板9をポッティングした場合には、部品が反ることにより、操作ボタン7の操作力を強くする必要があり、操作性に課題があった。そこで操作力を軽くするために操作ボタン7と操作スイッチ10との隙間g2を小さくすると、洗濯機に寄りかかるなどして、誤って操作パネル8の操作ボタン7部近傍に力が加わると、操作ボタン7を押していなくても、操作スイッチ10との隙間が小さくなり誤動作しやすくなる。そこで、本実施の形態においては、操作基板9のポッティングを行わないこととすると共に、操作基板9は、操作スイッチ10近傍の操作基板取り付けボス14と操作基板取り付けビス15と
で、操作パネル8に直接固定することとしている。操作基板9にポッティングを行わないことにより、操作基板9を操作パネル8に直接固定しやすくなる。直接固定することにより、操作ボタン7と操作スイッチ10との位置ずれを起こりにくくして、寸法を安定させることにより操作力を安定させると共に、誤作動を低減させることができる。
また、端子間ピッチが狭くわずかな水分で誤動作しやすいマイクロコンピュータ20と、商用電源に接続され、トラッキング防止のために防水が必要な電源スイッチ19は、操作基板9に装着しないので、操作基板9はポッティングによる防水対策をしなくても、誤動作しにくく、トラッキングを容易に防止できる。さらに、電源基板11をポッティングし、電源基板11とフラットケーブル32で接続した操作基板9はポッティングしないので、舟状保護ケース13は電源基板11をポッティングするための一つだけでよい。このため、製造が簡単であるとともに、収容部5の中に操作基板9と、電源基板11と、舟状保護ケース13とをコンパクトに収容することができる。
また、第1のラビリンス部17により、浸入する水の量を制限することができ、さらに水を水抜き孔18から排水することにより、収容部5に水がたまりにくく、効率よく防水できる。同様に、第2のラビリンス部29がラビリンス構造になっているため、浸入する水の量を制限することができるとともに、ラビリンス内に流れ込んだ水は、下方向に傾斜したフラットケーブル引き出し口33より下方向に流すことにより、操作基板9側に水を流さないため、効率よく防水できる。
舟状保護ケース13の電源スイッチ19近傍には、操作パネル8に一体成形した電源スイッチ取り付けボス36が設けられ、電源スイッチ取り付けビス37によって、舟状保護ケース13は操作パネル8に固定されている。舟状保護ケース13に一体成形された電源スイッチ位置決めピン38(電源スイッチ位置決め手段)は、舟状保護ケース13の電源スイッチ19に対応する部位に設けられている。電源スイッチ位置決めピン38は、電源スイッチ19に開けた穴に嵌合して、電源スイッチ19の位置ずれが起きないようにしている。舟状保護ケース13に一体成形された操作スイッチ位置決めピン39(操作スイッチ位置決め手段)は、舟状保護ケース13の操作スイッチ10に対応する部位に設けられている。操作スイッチ位置決めピン39は、操作スイッチ10近傍の操作基板9に当接していて、操作ボタン7が押し下げられたときに操作スイッチ10が下方向に移動しないようにしている。
舟状保護ケース13に電源スイッチ位置決めピン38と、操作スイッチ位置決めピン39とを一体成形しているので、操作ボタン7を押し下げたときに、電源スイッチ19、操作スイッチ10の位置が変わりにくい。さらに、操作基板9と舟状保護ケース13とは、操作基板取り付けビス15および、電源スイッチ取り付けビス37によって、共に操作パネル8にビス止めされているので、操作パネル8と操作スイッチ10、電源スイッチ19との距離が操作パネル8、操作ボタン7、舟状保護ケース13以外の寸法ばらつきの影響を受けなくなるため、操作力を更に安定させることができる。
また、収容部5、操作パネル8、舟状保護ケース13の少なくともいずれか一つは難燃性樹脂で成形することにより、電源基板11が故障した場合に、製品外への類焼を防止することができる。
なお、第1の金属カバー21と第2の金属カバー23は、ともに金属板として説明したが、これに限らず、いずれか一つを難燃材料、あるいは不燃材料で構成すると、洗濯機製造の際に、組み立て順番の制約が無くなり、設計を容易にすることができる。
操作ボタン7は操作パネル8と一体構成として説明したが、これに限らず、透明材料で
別部品にして構成するなどすると、意匠上の制約が無くなり、設計を容易にすることができる。
本実施の形態において、本発明の電源装置、操作装置は縦型の洗濯機に搭載するものとしたが、これに限られず、乾燥機、洗濯乾燥機、ドラム式洗濯機、食器洗浄機など、水に関わる機器であれば同様の効果を奏する。
また、電源装置、操作装置は上部外郭の上面に設けられた構成としたが、これに限られず、使用環境や搭載する機器によっては、上部外郭の正面側や下部外郭の正面側、側面側など、適切な場所に設置可能である。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における洗濯機およびその電源装置の要部断面図である。第1の金属カバーをインサート成形する代わりに、マイカ板41が舟状保護ケース13と電源基板11との間に装着されている。その他の構成は実施の形態1を援用する。
本実施の形態における洗濯機に搭載されている電源装置は、電源基板11と、電源基板を保護する舟状保護ケース13(保護ケース)と、舟状保護ケース13の底部と電源基板11との間に設けられた不燃材としてのマイカ板41とを備えている。また、本実施の形態における洗濯機に搭載されている操作装置は、筐体の外郭に設けられる操作パネル8と、操作を入力する操作基板9と、電源基板1と、電源基板11および操作基板9を保護する舟状保護ケース13とを備えている。操作基板9と電源基板11とを収容し保護する舟状保護ケース13は同じ部品が使用されている。マイカ板41は、舟状保護ケース13のうち、電源基板11が収容されている面と、電源基板11との間に配置されている。
マイカ板41は、たとえば500℃以上の高温状態でも良好な絶縁性能を有するので、製品の高出力化などにより部品温度が上昇しても、絶縁性能を確保でき、電源基板11に実装した部品のリードが、マイカ板41に接触しても、リード間での絶縁抵抗低下が生じにくく、製品の誤表示、誤動作を防止することができる。このため、電源基板11の商用電源に接続した高圧回路が故障して発熱した場合でも、絶縁性能を確保することができる。
このような構成により、操作基板9および電源基板11に装着した部品のリード部が基板裏面に飛び出しても、舟状保護ケース13の樹脂層、あるいはマイカ板41に接触するので、リード間の抵抗が低下することがなく、誤動作、誤表示を容易に防止することができる。
洗濯機に搭載する電源装置を製造する場合は、舟状保護ケース13を水平に置き、次にマイカ板41を置き、最後に電源基板11を舟状保護ケース13の電源基板固定爪16に固定したのち、ポッティング剤24を流し込み、高温槽に入れてポッティング剤24を乾燥、硬化させる。このため、薄くてもろいマイカ板41でも、ポッティング後は、ポッティング剤24にて固定されるため、マイカ板41の変形や剥離による品質劣化がなく、絶縁性能を確保できる。一般にマイカ板41は空気中の水分を吸収することによって絶縁劣化を生じやすいが、ポッティング剤24にて空気から断絶されるため、水分吸収による品質劣化がなく、製品を安全に設計できる。
また、舟状保護ケース13の一方の面にて電源基板11を収容して保護し、裏面に操作基板9を収容して保護するので、操作装置をコンパクトにすることができ、製品全体を小型化することができる。
電源基板11には、マイカ板41が設けられる位置に対向する箇所に確認窓42(通孔)が設けられている。マイカ板41の一部は、電源基板11の端部よりも伸延している。伸延された範囲は、電源基板11の端からマイカ板41を観察することができる確認用隙間43(通孔)が構成されている。マイカ板41は略白色であり、舟状保護ケース13は略黒色であり、ポッティング剤24は、略透明で構成されている。電源基板11とマイカ板41との隙間g3は、確認窓42の直径d1より短くしている。マイカ板41と舟状保護ケース13色とは異なる色となるようにそれぞれ構成されている。マイカ板41の一部は、確認用隙間43から目視で確認できるので、同様にマイカ板41の装着忘れを防止できる。すなわち、電源基板11には、確認窓42を開けていて、ここから略透明のポッティング剤24を通して、略白色のマイカ板41を観察できるので、電源装置の製造の際、マイカ板41を目視で確認、すなわち、舟状保護ケース13の略黒色ではなく、マイカ板41の略白色があることを確認することにより、マイカ板41の装着忘れを防止できる。さらに、電源基板11とマイカ板41との隙間g3は、確認窓42の直径d1より短くしているので、製造の際、製造現場の照明光が、確認窓42を通してマイカ板41表面まで到達し、確実に目視確認できる。
本実施の形態において、本発明の電源装置、操作装置は縦型の洗濯機に搭載するものとしたが、これに限られず、乾燥機、洗濯乾燥機、ドラム式洗濯機、食器洗浄機など、水に関わる機器であれば同様の効果を奏する。
また、電源装置、操作装置は上部外郭の上面に設けられた構成としたが、これに限られず、使用環境や搭載する機器によっては、上部外郭の正面側や下部外郭の正面側、側面側など、適切な場所に設置可能である。
以上のように、本発明にかかる洗濯機は、操作基板を防水し、かつ、操作力がばらつきにくく、誤動作も防止することが可能となるので、外郭の一部に操作部を有した洗濯機等として有用である。
1 洗濯兼脱水槽
3 上部外郭(洗濯機の外郭)
5 収容部
7 操作ボタン
8 操作パネル
9 操作基板
10 操作スイッチ
11 電源基板
13 舟状保護ケース(保護ケース)
17 第1のラビリンス部
17a 堰部
18 水抜き孔
19 電源スイッチ
21 第1の金属カバー
23 第2の金属カバー
24 ポッティング剤
25 第1のリブ
26 第1の溝
29 第2のラビリンス部
30 第2のリブ
31 第2の溝
35 水受け槽カバー
38 電源スイッチ位置決めピン(電源スイッチ位置決め手段)
39 操作スイッチ位置決めピン(操作スイッチ位置決め手段)
40 水受け槽
41 マイカ板(不燃材)
42 確認窓(通孔)
43 確認用隙間(通孔)
44 電源スイッチポッティング部

Claims (8)

  1. 洗濯機本体と、
    前記洗濯機本体の上部に装着される上部外郭と、
    前記上部外郭の略中央部に形成される衣類投入口と、
    前記洗濯機本体の正面側と前記衣類投入口との間に形成される収容部と、
    前記収容部を覆い、表示部及び操作ボタンを有する操作パネルと、
    前記操作パネルを介して操作が入力される操作基板と、
    前記操作基板を保護し、前記収容部に内包される保護ケースと、
    前記操作パネルおよび前記収容部により構成され、前記操作基板を防水する第1の防水手段と、
    前記操作パネルおよび前記保護ケースにより構成され、前記操作基板を防水する第2の防水手段とが設けられたことを特徴とする洗濯機。
  2. 第1の防水手段は、第1のラビリンス部と収容部の底部に設けられた水抜き孔とから構成され、
    前記第1のラビリンス部は、前記収容部に設けられた第1の溝と操作パネルに設けられた第1のリブとが対応することにより構成される請求項1に記載の洗濯機。
  3. 第2の防水手段は、保護ケースに設けられた第2の溝と、操作パネルに設けられた第2のリブとが対応することにより構成される第2のラビリンス部である請求項1または2に記載の洗濯機。
  4. 電源基板をさらに備え、
    前記電源基板は、第2の防水手段により防水される区域の外側に配置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯機。
  5. 第2のリブは、操作基板を囲む全周に渡って設けられた請求項3に記載の洗濯機。
  6. 第1の防水手段は、堰部と収容部の底部に設けられた水抜き孔とから構成され、
    前記堰部は、前記収容部に設けられた第1の溝と操作パネルに設けられた第1のリブとが
    対応することにより構成され、
    第2の防水手段は、保護ケースに設けられた第2の溝と、操作パネルに設けられた第2のリブとが対応することにより構成され、
    前記第1の溝の少なくとも一部は、前記第2の溝の上端よりも下方に構成された請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗濯機。
  7. 電源スイッチが第2の防水手段により防水される区域の外側に設けられた請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗濯機。
  8. 操作基板上に設けられた操作スイッチとさらに備え、
    前記操作基板を操作パネルに直接固定する構成とした請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗濯機。
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