JP5938307B2 - ガスセンサ素子およびガスセンサ - Google Patents

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本発明は、ガスセンサに関する。
従来、窒素酸化物(NOx)や酸素といった特定のガス成分の検出や、特定のガス成分の濃度の測定を行うガスセンサが利用されている。このようなガスセンサとしては、複数のセラミック層(例えば、固体電解質体やアルミナ基板)を積層して得られる長板状のガスセンサ素子を用いたものが知られている。また、未燃ガスの燃焼度合いを向上させるため、被測定側の検知電極を覆う触媒層を設ける技術が知られている(特許文献1、2)。
特開2009−186458号公報 特開2007−206055号公報
触媒としては貴金属粒子が用いられる。粒子径が小さい貴金属粒子は触媒活性が高いものの、粒子径が小さい貴金属粒子は昇華しやすいために、触媒としての耐久性が低いという課題があった。
そのため、ガスセンサにおいて、触媒活性が高く、耐久性の高い触媒の技術が望まれていた。そのほか、従来のガスセンサにおいては、その小型化や、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上などが望まれていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、ガスセンサ素子が提供される。このガスセンサ素子は、固体電解質層と;前記固体電解質層の一方の面に設けた被測定ガスに晒される被測定ガス側電極と;前記固体電解質層の他方の面に設けた基準ガス電極と、を有する。前記被測定ガス側電極のうち、前記固体電解質層が位置する側とは反対側に積層された複数の多孔質層を備える。前記複数の多孔質層は、前記複数の多孔質層のうち、前記固体電解質層から最も離れて位置する多孔質層以外の多孔質層であって、第1の触媒金属粒子が担持された第1の多孔質層と;前記複数の多孔質層のうち、前記第1の多孔質層とは異なる多孔質層であって、第2の触媒金属粒子が担持された第2の多孔質層と、を含む。前記第1の触媒金属粒子と前記第2の触媒金属粒子とは、白金族の金属で構成され、前記第1の触媒金属粒子は、前記第2の触媒金属粒子よりも平均粒子径が大きい。この形態のガスセンサ素子によれば、高い触媒活性を維持しながら、耐久性の向上も図ることができる。
(2)上記形態のガスセンサ素子において、前記複数の多孔質層のうち、前記固体電解質層から最も近い多孔質層は、前記被測定ガス側電極を覆い、前記被測定ガスを透過させる拡散抵抗層としてもよい。このガスセンサ素子によれば、触媒反応後の被測定ガスを均等に拡散して電極に送ることができる。
(3)上記形態のガスセンサ素子において、前記第1の多孔質層は、前記第1の触媒金属粒子のみが担持されてなる粒子としてもよい。このガスセンサ素子によれば、第1の多孔質層には、第2の触媒金属粒子が入り混じることのない多孔質層とすることができる。
(4)上記形態のガスセンサ素子において、前記第2の多孔質層は、前記第1の多孔質層より前記固体電解質層から離れて位置するとしてもよい。この形態のガスセンサ素子によれば、粒子径が小さい金属粒子を、被測定ガスと接しやすい外層に担持させることができる。これにより、被測定ガス分子の拡散速度差による被測定ガス濃度の誤検知を抑制できる。
(5)上記形態のガスセンサ素子において、前記第1の触媒金属粒子と前記第2の触媒金属粒子とは、同一の金属で構成されるとすることもできる。この形態のガスセンサ素子によれば、昇華した金属粒子が、再び析出した際の触媒能の変動を低減することができる。
(6)上記のガスセンサ素子において、前記第1の触媒金属粒子の平均粒子径は、前記第2の触媒金属粒子の平均粒子径の10倍以上とすることもできる。この形態のガスセンサ素子によれば、より高い耐久性を実現することができる。
(7)上記のガスセンサ素子において、前記第2の触媒金属粒子の平均粒子径は、1μm以下とすることもできる。この形態のガスセンサ素子によれば、より高い触媒能を実現することができる。
(8)上記のガスセンサ素子を有するガスセンサとすることもできる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の攻勢要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
例えば、本発明の一形態は、固体電解質層と、被測定ガス側電極と、基準ガス電極と、多孔質層と、の4つも工程の内の一つ以上の工程を備えた製造方法として実現可能である。すなわち、この装置は、固体電解質層を有していてもよく、有していなくてもよい。また、装置は、被測定ガス側電極を有していてもよく、有していなくてもよい。また、装置は、基準ガス電極を有していてもよく、有していなくてもよい。また、装置は、多孔質層を有していてもよく、有していなくてもよい。こうした装置は、例えばガスセンサ素子として実現できるが、ガスセンサ素子以外の他の装置としても実現可能である。このような態様とすれば、装置の小型化や、低コスト化、省資源化、製造の容易化、作業性の向上等の種々の課題の少なくとも1つを解決することができる。前述したガスセンサ素子の製造方法の各工程の技術的特徴の一部又は全部は、いずれもこの装置に適用することが可能である。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、ガスセンサ素子の製造方法やガスセンサを備えた内燃機関等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としてのガスセンサ200を示す断面図。 ガスセンサ素子10の分解斜視図。 ガスセンサ素子10の断面図。 粒子分散層80の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した映像(倍率30000倍)。 多孔質層20の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した映像(倍率3000倍)。
A.実施例:
図1は、本発明の一実施例としてのガスセンサ200を示す断面図である。このガスセンサ200は、図示しない内燃機関(エンジン)の排気管に固定されて、被測定ガスである酸素の濃度を測定する。図1は、ガスセンサ200の長手方向D1と平行な断面を示している。以下、図1における下方向(下側)をガスセンサ200の先端側(FWD)と呼び、図1における上方向(上側)をガスセンサ200の後端側(BWD)と呼ぶ。
ガスセンサ200は、筒状の主体金具138と、長手方向D1に延びる板状形状をなすガスセンサ素子10と、ガスセンサ素子10を囲む筒状のセラミックスリーブ106と、絶縁コンタクト部材166と、6個の接続端子110(図1では、4個図示している)と、を備えている。主体金具138の外表面には、排気管に固定されるためのねじ部139が形成されている。セラミックスリーブ106は、ガスセンサ素子10の先端がセラミックスリーブ106の先端側(FWD)の外部に配置され、ガスセンサ素子10の後端側がセラミックスリーブ106の後端側(BWD)の外部に配置されるように、ガスセンサ素子10をセラミックスリーブ106内に保持している。絶縁コンタクト部材166には、長手方向D1に貫通するコンタクト挿通孔168が形成されている。絶縁コンタクト部材166は、コンタクト挿通孔168の内壁面がガスセンサ素子10の後端部の周囲を取り囲むように、配置されている。各接続端子110は、ガスセンサ素子10と絶縁コンタクト部材166との間に配置されている。
主体金具138は、軸線方向に貫通する貫通孔154を有し、貫通孔154の径方向内側に突出する棚部152を有する略筒状形状に構成されている。主体金具138は、ガスセンサ素子10の先端が貫通孔154の先端側(FWD)の外部に配置され、ガスセンサ素子10の後端側が貫通孔154の後端側(BWD)の外部に配置されるように、ガスセンサ素子10を貫通孔154内に保持している。棚部152は、長手方向D1に垂直な平面に対して傾斜したテーパ面を含んでいる。このテーパ面は、棚部152の先端側(FWD)の直径が、後端側(BWD)の直径と比べて小さくなるように形成されている。
主体金具138の貫通孔154の内部には、セラミックホルダ151、粉末充填層153、156(以下、滑石リング153、156ともいう)、セラミックスリーブ106が、この順に先端側(FWD)から後端側(BWD)に向かって積層されている。セラミックホルダ151、滑石リング153,156、セラミックスリーブ106を総称して保持部160とも呼ぶ。保持部160は、ガスセンサ素子10の先端が保持部160の先端側(FWD)の外部に配置され、ガスセンサ素子10の後端側が保持部160の後端側(BWD)の外部に配置されるように、ガスセンサ素子10を保持部160内に保持している。なお、ガスセンサ素子10は、保持部160によって保持されている。
セラミックスリーブ106と主体金具138の後端部140との間には、加締めパッキン157が配置されている。セラミックホルダ151と主体金具138の棚部152との間には、滑石リング153とセラミックホルダ151を保持し、気密性を維持するための金属ホルダ158が配置されている。なお、主体金具138の後端部140は、加締めパッキン157を介してセラミックスリーブ106を先端側に押し付けるように、加締められている。
また、図1で示すように、主体金具138の先端側(FWD)の外周には、外部プロテクタ142および内側プロテクタ143が、溶接等によって取り付けられている。この二重のプロテクタ142、143は、金属(例えばステンレスなど)によって形成されており、それぞれ複数のガス導入孔を備えつつ、ガスセンサ素子10の突出部分を覆っている。
主体金具138の後端側外周には、外筒144が固定されている。外筒144の後端側(BWD)の開口部には、グロメット150が配置されている。グロメット150には、リード線挿通孔161が形成されている。リード線挿通孔161には、6本のリード線146が挿通される(図1では5本のリード線146のみが示されている)。これらのリード線146は、ガスセンサ素子10の後端側の外表面に設けられた電極パッド(図示せず)にそれぞれ電気的に接続される。
また、主体金具138の後端部140より突出したガスセンサ素子10の後端側(BWD)には、絶縁コンタクト部材166が配置される。この絶縁コンタクト部材166は、ガスセンサ素子10の後端側の表面に形成される電極パッド(図示せず)の周囲に配置される。絶縁コンタクト部材166は、長手方向D1に貫通するコンタクト挿通孔168を有する筒状形状に形成され、後端側外表面から径方向外側に突出する鍔部167を備えている。絶縁コンタクト部材166と外筒144との間には、保持部材169が挿入されている。保持部材169は、外筒144と鍔部167とに接触することによって、絶縁コンタクト部材166を外筒144の内部に配置する。
図2は、ガスセンサ素子10の分解斜視図である。図2において、左方向はガスセンサ素子10の先端方向(先端側)FWDを示し、右方向は後端方向(後端側)BWDを示している。ガスセンサ素子10は、多孔質層20、絶縁層21、固体電解質層30、絶縁層22、絶縁層23、粒子分散層80、81を備える。多孔質層20、絶縁層21、固体電解質層30、絶縁層22、絶縁層23は、長手方向D1とは垂直な積層方向D2に沿って積層されている。なお、図2では、粒子分散層80、81の図示は省略され、多孔質層20、絶縁層21、固体電解質層30、絶縁層22、絶縁層23が示される。
本実施例では、固体電解質層30は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアを主成分に形成されており、安定化剤としてイットリア又はカルシアを添加している。
絶縁層21、22、23は、アルミナを主成分に用いて形成されている。固体電解質層30と絶縁層21、22、23は、それぞれ、原材料のシートを用いて形成されている(例えば、ジルコニアやアルミナ等のセラミックのシート)。
固体電解質層30と絶縁層21との間には、被測定ガス側電極41が配置されており、固体電解質層30と絶縁層22の間には、基準ガス電極42が配置されている。被測定ガス側電極41から後端方向(後端側)BWDへ向かって検知リード部41aが延び、基準ガス電極42からも後端方向(後端側)BWDへ向かって検知リード42aが延びている。なお、被測定ガス側電極41、基準ガス電極42は、例えばプラチナ、ロジウム、鉛などを用いて形成する。
排気ガス中の酸素濃度の検出は、酸素濃淡電地により行う。酸素濃淡電池は、固体電解質層30と、被測定ガス側電極41と、基準ガス電極42からなる。被測定ガス側電極41は、検知リード部41aから、絶縁層21に形成されたスルーホール21aを介して電極端子61に電気的に接続される。基準ガス電極42は、検知リード42aから、固体電解質層30に形成されたスルーホール30aと、絶縁層21に形成されたスルーホール21bとを介して電極端子62に電気的に接続される。
絶縁層21の先端側には、アルミナなどからなる多孔質保護層60を備える。多孔質保護層60は、被測定ガス側電極41に侵入する気体(被測定ガス)を拡散するために設けられた多孔質層である。また、多孔質保護層60を覆うように、多孔質層20が形成されている。多孔質層20は、後述するように、触媒粒子を担持する層である。
絶縁層22と絶縁層23の間には、長手方向D1に沿って延びるヒータ50が埋設されている。ヒータ50は、ガスセンサ素子10を所定の活性温度に昇温し、固体電解質層の酸素イオンの伝導性を高めてガスセンサ200の動作を安定させるために用いられる。ヒータ50は、タングステンなどの伝導体によって形成された発熱抵抗体であり、供給された電力によって熱を生じる。なお、ヒータ50は、絶縁層22と絶縁層23によって挟持されている。
ヒータ50は、発熱部50aと電極端子50b、50cを備える。発熱部50aは、先端側に位置する。発熱部50aは、発熱線が蛇行状に配置されており、通電により発熱する。ヒータ50は、電極端子50b、50cから、絶縁層23に形成されたスルーホール23a、23bを介して、それぞれ、電極端子63、64に電気的に接続される。なお、電極端子61〜64は、例えばプラチナ、ロジウム、鉛などを用いて形成することができる。
なお、図2には、ガスセンサ200(ガスセンサ素子10)の制御部CUも示されている。制御部CUには、図1に示す接続端子110とリード線146とを介して、ヒータ50と、各電極端子61〜64が接続されている。制御部CUは、ヒータ50に電力を供給する。また、制御部CUは、各電極端子61〜64に対して信号を送受信することによって、ガスセンサ200(ガスセンサ素子10)を制御する。なお、制御部CUは、CPUとメモリとを有するコンピュータを用いて形成してもよい。
図3は、ガスセンサ素子10の断面図である。この断面図は、積層方向D2と平行な断面を示しており、図2に示すII−II線に沿った断面図である。
図3においては、図2において図示を省略した粒子分散層80、81が記載されている。本実施例では、図2におけるガスセンサ素子10の先端から多孔質保護層60の後端までの範囲Sを、粒子分散層80、81が被覆している。なお、粒子分散層80は、ガスセンサ素子10と接して被覆しており、粒子分散層81は、粒子分散層80の外表面を被覆している。
粒子分散層80、81は、ガスセンサ素子10に水滴が付着した場合に、ガスセンサ素子10本体にクラックが生じることを防止する。本実施例では、粒子分散層80、81は、アルミナとスピネルを主体として形成された多孔質層であるが、粒子分散層80と粒子分散層81の形成方法が異なるため、粒子分散層80と粒子分散層81の気孔率は異なる。具体的には、粒子分散層80の方が粒子分散層81よりも気孔率が大きい。なお、課題を解決するための手段に記載の「第2の多孔質層」は、本実施例における「粒子分散層80、81」に相当する。
粒子分散層80、81においては、未燃ガスの燃焼度合いを向上させる触媒として、貴金属粒子が担持されている。貴金属粒子は、被測定ガス(排ガス)中の未燃ガス(水素、窒素酸化物、炭化水素など)を被測定ガス側電極41に到達する前に燃焼させる。これにより、貴金属粒子は、ガスセンサ200の検知精度を向上させる。
粒子分散層80、81に担持される貴金属粒子としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、プラチナからなる白金族元素を用いる。本実施例では、貴金属粒子としてプラチナを用いるが、他の元素を用いてもよい。また、本実施例では、プラチナのみを使用するが、2種以上の元素を触媒粒子として担持させてもよい。なお、課題を解決するための手段に記載の「第2の触媒金属粒子」は、本実施例における「プラチナ粒子」に相当する。
粒子分散層80、81に担持された貴金属粒子の平均粒子径は、小さいほど好ましい。本実施例においては、粒子分散層80、81に担持された貴金属粒子の平均粒子径は、約10nmである。貴金属粒子の平均粒子径が小さい場合、単位重量あたりの表面積は大きくなる。これにより、触媒活性は高くなる。また、粒子径が小さい貴金属粒子を、被測定ガスと接しやすい外層に担持させることにより、被測定ガス分子の拡散速度差による被測定ガス濃度の誤検知を抑制できる。
貴金属粒子が担持された層としては、粒子分散層80、81以外に、多孔質層20がある。本実施例では、多孔質層20に担持される貴金属粒子としてプラチナを用いるが、他の白金族元素を用いてもよい。また、本実施例では、白金族元素としてプラチナのみを使用するが、2種以上の元素を触媒粒子として担持させてもよい。なお、課題を解決するための手段に記載の「第1の多孔質層」は、本実施例における「多孔質層20」に相当し、「第1の触媒金属粒子」は、本実施例における「プラチナ粒子」に相当する。
多孔質層20に担持された貴金属粒子は大きいほど触媒としての耐久性は向上する。特に、多孔質層20に担持された貴金属粒子は、粒子分散層80、81に担持された貴金属粒子の平均粒子径の10倍以上が好ましい。本実施例において、多孔質層20に担持された貴金属粒子の平均粒子径は、約2μmである。多孔質層20、粒子分散層80、81に担持された貴金属粒子により、未燃ガスの燃焼度合いを向上させることができる。
次に、ガスセンサ素子10の動作の一例について説明する。まず、制御部CUが、ヒータ50に電力を供給する制御を行い、ヒータ50は、被測定ガス側電極41、基準ガス電極42を活性化温度まで加熱する。そして、被測定ガス側電極41、基準ガス電極42が活性化温度まで加熱されたことに応じて、制御部CUは、被測定ガス側電極41と基準ガス電極42との間に電流を流す制御を行う。これにより、基準濃度となる量の酸素を被測定ガス側電極41から基準ガス電極42に汲みこむ。
被測定ガス側電極41へ流入した被測定ガス(排ガス)中の酸素濃度に応じて、被測定ガス側電極41と基準ガス電極42の間の起電力は理論空燃比(λ=1)近傍で急激に変化する。これにより、制御部CUは、被測定ガス(排ガス)がリーン状態かリッチ状態かを検出する。ここで、「リーン状態」とは、λ=1に対して酸素の割合が多い雰囲気を意味する。また、「リッチ状態」とは、λ=1に対して酸素の割合が少ない雰囲気を意味する。
なお、本実施例では、基準ガス電極42内に基準となるガスを貯めるが、基準ガス電極42と絶縁層22の間に大気を導入するための空間(大気導入孔)を設けてもよい。
触媒粒子が小さい場合、単位重量あたりの表面積が大きいため、触媒としての活性が高くなる。一方、触媒粒子が小さい場合、エネルギー準位が高くなるため不安定であり、触媒としての耐久性は低い。これとは反対に、触媒粒子が大きい場合、触媒としての活性は低いが、耐久性は高くなる。
本実施例では、多孔質層20、多孔質保護層60、粒子分散層80、81は、いずれも多孔質層であり、被測定ガス側電極41のうち、固体電解質層30が位置する側とは反対側に積層されている。また、ガスセンサ素子10において、多孔質層20は固体電解質層30から最も離れて位置する多孔質層である粒子分散層81以外の多孔質層であり、粒子分散層80、81は多孔質層20より外層に位置する。このため、粒子分散層80、81は多孔質層20より固体電解質層30から離れて位置し、未燃ガスと接する確率が高い。また、粒子分散層80、81に担持される触媒粒子の平均粒子径は多孔質層20に担持される触媒粒子の平均粒子径よりも小さい。このため、粒子分散層80、81に担持された触媒活性の高い触媒粒子により、未燃ガスの燃焼度合いを向上させることができる。
一方、粒子分散層80、81と比べて、ヒータ50に近い多孔質層20は、ヒータ50から放出される熱により、多孔質層20に担持する触媒金属は昇華しやすい。昇華した触媒金属は、多孔質層20よりもヒータ50から離れた粒子分散層80、81において小さな粒子径として析出する。この現象により、触媒金属が多孔質層20から粒子分散層80、81に供給される。これにより、粒子分散層80、81においては、触媒金属の供給源を持たない構成のガスセンサ素子に較べ、高い触媒活性能が長期間にわたって維持されるため、ガスセンサ素子10としては、高い触媒活性を維持しながら、耐久性の向上も図ることができる。
本実施例では、以下の方法を用いて多孔質層20、粒子分散層80、81に触媒金属を担持させた。多孔質層20については、プラチナ粒子、アルミナ粒子およびカーボン粒子を予め混合したペーストを塗布した後に、焼成することにより、プラチナが担持された多孔質層20を形成する。その後、多孔質層20が形成されたガスセンサ素子10に対し、アルミナとスピネルを主成分とする混合液にDipして粒子分散層80を、アルミナとスピネルを主成分とする混合液をスプレー噴射して粒子分散層81を付与し、約1100度で熱処理して形成する。次に、プラチナ錯体を溶解させた水溶液に粒子分散層80、81を含浸させた後、約800度で熱処理することにより、平均粒子径の小さいプラチナが担持された粒子分散層80、81を形成する。なお、本実施例では、触媒金属として単一の金属を使用している。このため、多孔質層20、粒子分散層80、81に触媒金属を担持させる工程は、混合金属を担持させる場合に比べて容易である。
貴金属粒子の平均粒子径の測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)により行う。具体的には、触媒粒子が担持された層において、拡大倍率を3000倍または30000倍として触媒粒子を特定する。そして、所定の倍率で走査型電子顕微鏡(SEM)の一画面中に映っている範囲内の触媒粒子の個数及び各粒子の粒子径を測定する。その後、以下の式(1)に当てはめて各倍率における粒子径を算出する。
ここで、
は平均粒子径、nは所定の倍率で走査型電子顕微鏡(SEM)の一画面中に映っている範囲内の触媒粒子の個数、φnは各粒子の粒子径をあらわす。
図4は、粒子分散層80の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した映像(倍率30000倍)である。また、図5は、多孔質層20の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した映像(倍率3000倍)である。映像における白い粒子が、触媒としてのプラチナ粒子である。
B.変形例:
なお、上記実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上述の実施例において、ガスセンサ素子10は板状に積層された形状であるが、板状のガスセンサ素子に限らず、筒状のガスセンサ素子においても実施可能である。なお、筒状のガスセンサ素子とは、中心にヒータを備え、ヒータを包み込む形で固体電解質層を配した形状のガスセンサ素子をいう。より具体的には、中心から径方向外側に向かって、ヒータ、基準ガス電極、固体電解質層、被測定ガス側電極、粒子分散層を備えているガスセンサ素子を筒状のガスセンサ素子という。
(2)また、上述の実施例において、触媒金属を担持した粒子分散層は2層としたが(粒子分散層80、81)、一層としてもよい。1層とすることで、ガスセンサ素子を小型化することができる。反対に、触媒金属を担持した粒子分散層は、3層以上とすることも可能である。粒子分散層を増やすことで、ガスセンサ素子の内部への水の浸入をより確実に防止することが可能となる。
(3)また、粒子分散層80、81を設けないガスセンサ素子においても実施可能である。本実施例において、多孔質保護層60に粒子径の大きな触媒金属を担持させ、多孔質層20に粒子径の小さな触媒金属を担持させてもよい。
(4)上述の実施例において、多孔質層20は多孔質保護層60を覆うように配されているが、多孔質層20を絶縁層21にはめ込むこともできる。換言すると、多孔質保護層60と多孔質層20は積層されて絶縁層21にはめ込まれた形態となる。これにより、ガスセンサ素子を小型化することができる。
(5)上述の実施例において、多孔質層20に担持された触媒金属粒子の平均粒子径は、粒子分散層80、81に担持された触媒金属粒子の平均粒子径の10倍以上としたが、本発明はこれに限られず、20倍、100倍以上としてもよい。すなわち、多孔質層20に担持された触媒金属粒子の平均粒子径が、粒子分散層80、81に担持された触媒金属粒子の平均粒子径よりも大きければ足りる。
(6)また、上述の実施例において、粒子分散層80、81に担持された触媒金属粒子の平均粒子径は0.2μmとしたが、これに限定されるものではなく、例えば0.2μm以下とすることができる。また、0.2μmより大きくてもよいが、触媒活性能の観点からは1.0μm以下が好ましい。
(7)上述の実施例において、平均粒子径の大きな触媒粒子が担持された層(多孔質層20)の外層に、平均粒子径の小さな触媒粒子が担持された層(粒子分散層80、81)を設けているが、本発明はこのような態様に限られない。複数ある多孔質層のうちの最外層以外に、平均粒子径の大きな触媒粒子が担持された層が設けられていれば足りる。ヒータにより触媒金属が加熱されて昇華した後に、多孔質層のうちの最外層に触媒金属が析出されれば本発明は成り立つためである。
(8)上述の実施例において、多孔質層20、粒子分散層80、81に担持された金属粒子はすべてプラチナであるが、本発明はこのような態様に限られない。すなわち、担持される金属粒子は、プラチナ以外の白金族の金属としてもよい。また、各多孔質層により異なる金属を担持させてもよく、異なる金属を組み合わせて同一の多孔質層に担持させてもよい。なお、同一の金属を各多孔質層に担持させることで、ヒータ50の熱により昇華した金属が析出した場合において、触媒能の変化を抑制することができる。
(9)上述において、粒子分散層80、81は、少なくともガスセンサ素子10の先端から多孔質保護層60の後端までの範囲Sを被覆しているが、本発明はこのような態様に限られない。すなわち、粒子分散層80、81は、多孔質保護層60の外層に積層されていればよい。
10…ガスセンサ素子
20…多孔質層
21…絶縁層
21a…スルーホール
21b…スルーホール
22…絶縁層
23…絶縁層
23a…スルーホール
30…固体電解質層
30a…スルーホール
41…被測定ガス側電極
41a…検知リード部
42…基準ガス電極
42a…検知リード
50…ヒータ
50a…発熱部
50b…電極端子
60…多孔質保護層
61…電極端子
62…電極端子
63…電極端子
80…粒子分散層
81…粒子分散層
106…セラミックスリーブ
110…接続端子
138…主体金具
139…ねじ部
140…後端部
142…外部プロテクタ
143…内側プロテクタ
144…外筒
146…リード線
150…グロメット
151…セラミックホルダ
152…棚部
153…滑石リング(粉末充填層)
154…貫通孔
157…パッキン
158…金属ホルダ
160…保持部
161…リード線挿通孔
166…絶縁コンタクト部材
167…鍔部
168…コンタクト挿通孔
169…保持部材
200…ガスセンサ
D1…長手方向
D2…積層方向
CU…制御部
FWD…先端側
BWD…後端側
S…範囲

Claims (8)

  1. 固体電解質層と、
    前記固体電解質層の一方の面に設けた被測定ガスに晒される被測定ガス側電極と、
    前記固体電解質層の他方の面に設けた基準ガス電極と、
    を有するガスセンサ素子であって、
    前記被測定ガス側電極のうち、前記固体電解質層が位置する側とは反対側に積層された複数の多孔質層を備え、
    前記複数の多孔質層は、
    前記複数の多孔質層のうち、前記固体電解質層から最も離れて位置する多孔質層以外の多孔質層であって、第1の触媒金属粒子が担持された第1の多孔質層と、
    前記複数の多孔質層のうち、前記第1の多孔質層とは異なる多孔質層であって、第2の触媒金属粒子が担持された第2の多孔質層と、を含み、
    前記第1の触媒金属粒子と前記第2の触媒金属粒子とは、白金族の金属で構成され、
    前記第1の触媒金属粒子は、前記第2の触媒金属粒子よりも平均粒子径が大きいことを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項1に記載のガスセンサ素子であって、
    前記複数の多孔質層のうち、前記固体電解質層から最も近い多孔質層は、前記被測定ガス側電極を覆い、前記被測定ガスを透過させる拡散抵抗層であることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1または2に記載のガスセンサ素子であって、
    前記第1の多孔質層は、前記第1の触媒金属粒子のみが担持されてなる粒子であることを特徴とするガスセンサ素子。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のガスセンサ素子であって、
    前記第2の多孔質層は、前記第1の多孔質層より前記固体電解質層から離れて位置することを特徴とするガスセンサ素子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のガスセンサ素子であって、
    前記第1の触媒金属粒子と前記第2の触媒金属粒子とは、同一の金属で構成されることを特徴とするガスセンサ素子。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のガスセンサ素子であって、
    前記第1の触媒金属粒子の平均粒子径は、前記第2の触媒金属粒子の平均粒子径の10倍以上であることを特徴とするガスセンサ素子。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載するガスセンサ素子であって、
    前記第2の触媒金属粒子の平均粒子径は、1μm以下であることを特徴とするガスセンサ素子。
  8. 請求項1から7のいずれか1項のガスセンサ素子を有することを特徴とするガスセンサ。
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