JP5938253B2 - 紺青組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、紺青組成物に関する。さらに詳しくは、紺青の耐熱性を向上させた紺青組成物に関する。
紺青は、着色力の大きい青色顔料であり、鉄以外の重金属を含まない環境に優しい着色剤として、印刷インキ用の他、塗料、絵具、化粧品などの着色剤として幅広い用途に使用されている。例えば、特許文献1や特許文献2では、化粧品などの改質紛体に使用されることが記載されている。
また、紺青は、放射性セシウム137を含むセシウム及びその化合物と選択的に反応し吸着作用を有する化合物として極めて有効な化合物であることが、例えば特許文献3や特許文献4で知られている。
紺青は、その化学式が、一般式、M1/nFe[Fe(CN)6]で示される錯体化合物(ただし、化学式中のMは、K、NH4、Na、Feのいずれかであり、nはMの価数を表わす。)であり、熱分解開始温度までの温度では、非常に安定した化合物であるが、熱分解開始温度以上の環境下では徐々に分解して行き、シアン化水素を発生する。例えば、上記一般式において、MがNH4の紺青の場合、150℃程度以上の温度で分解する。
シアン化水素は猛毒な化合物であり、労働安全衛生法では、シアン化水素の作業環境濃度は5ppm以下であることが規制されている。
従って、紺青を使用して各種の用途に使用する場合、できるだけその分解温度以下の温度条件で加工する必要があり、その加工温度が制限されてきたという問題点があった。
特開昭63−113081号公報 特開昭63−113082号公報 特開昭56−79999号公報 特開平5−66295号公報
本発明は、紺青を使用して各種の用途に用いる際に、紺青の耐熱性を向上させることにより、加工温度を従来よりも高くしても紺青の分解を抑制することができ、その結果、紺青が分解する際に発生するシアン化水素の発生を抑制することができる紺青組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、紺青に無機系化合物を特定量含む紺青組成物により、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の紺青組成物を提供するものである。
1.紺青100質量部に無機系化合物を0.1質量部以上添加してなる耐熱を向上させた紺青組成物。
2.無機系化合物が鉄含有無機系化合物、コバルト含有無機系化合物、マンガン含有無機系化合物、チタン含有有無機系化合物及び塩素含有無機系化合物から選ばれるいずれかである上記1に記載の紺青組成物。
3.無機系化合物の粒子径が500nm以下である上記1又は2記載の紺青組成物。
4.無機系化合物の添加量が1〜2000質量部である上記1〜3のいずれかに記載の紺青組成物。
5.コバルト含有無機系化合物が酸化コバルトである上記2〜4のいずれかに記載の紺青組成物。
6.マンガン含有無機系化合物が二酸化マンガンである上記2〜4のいずれかに記載の紺青組成物。
7.チタン含有有無機系化合物が微粒子アナターゼである上記2〜4のいずれかに記載の紺青組成物。
8.熱可塑性樹脂に上記1〜7に記載のいずれかに記載の紺青組成物を添加してなる熱可塑性樹脂組成物。
9.熱可塑性樹脂100質量部に対して上記1〜7に記載のいずれかに記載の紺青組成物が1〜1000質量部である請求項8に記載の熱可塑性樹脂組成物。
本発明によれば、紺青を使用して各種の用途に用いる際に、紺青の耐熱性を向上することにより、加工温度を高くしても紺青の分解を抑制することができ、その結果、紺青が分解する際に発生するシアン化水素の発生を抑制することができる紺青組成物を得ることができる。
本発明の紺青組成物ついて説明する。
(紺青組成物について)
[紺青]
本発明において使用される紺青は、フェロシアン化第二鉄を主成分とする青色顔料であり、その化学式は、前述したとおり、M1/nFe[Fe(CN)6]で示される。ただし、化学式中のMは、K、NH4、Na、Feのいずれかであり、nはMの価数を表わす。
紺青は、工業的に量産され、極めて微粒子状の顔料であり、その用途としてインキ、絵の具、化粧品などに広く使用され、その分解温度以下で使用する限りにおいては、安全性の高い化合物である。その結晶構造として立方晶形を有し、格子内に一価の陽イオン、特にセシウムを選択的に取り込みやすい化合物である。
本発明の紺青組成物に使用される紺青は、その形態が微粒子状であっても、水分等を含んだウェット状であってもよい。
[無機系化合物]
本発明において使用される無機系化合物は、紺青の耐熱性を向上させる目的で添加されるものであり、紺青が分解することにより発生するシアン化水素の発生を抑制することができ、その結果、紺青の分解開始温度を高めることができる。
本発明において使用される無機系化合物について説明する。本発明において使用される無機系化合物は、特に種類を限定されず、金属含有の無機系化合物を挙げることができる。金属含有の無機系化合物としては、鉄含有無機系化合物、コバルト含有無機系化合物、マンガン含有無機系化合物、銅含有無機系化合物、チタン含有無機系化合物・・・・等を挙げることができる。
鉄含有無機系化合物としては、2価、3価の鉄の酸化物である酸化第一(二)鉄、鉄黒(四酸化三鉄)、弁柄(酸化鉄赤)、硫酸第一(二)鉄、塩酸第一(二)鉄、硝酸第一(二)鉄、硫化鉄、リン酸鉄、シュウ酸鉄等の化合物やその複合物酸化物を挙げることができる。
コバルト含有無機系化合物としては、酸化コバルト、硫化コバルト、塩化コバルト、硝酸コバルト、酢酸コバルト、フッ化コバルト、ヨウ化コバルト、水酸化コバルト等の化合物やその複合物酸化物を挙げることができる。
マンガン含有無機系化合物としては、二酸化マンガン、酸化マンガン、硫酸マンガン、塩化マンガン、酢酸マンガン、水酸化マンガン、ヨウ化マンガン等の化合物やその複合物酸化物を挙げることができる。
チタン含有無機系化合物としては、アナターゼ型、ルチル型、ブルカイト型の各種二酸化チタン、塩化チタン、硫酸チタン、チタン酸カリウム、炭化チタン、フッ化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸鉛等の化合物やその複合物酸化物を挙げることができる。
また、上記の金属以外に、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、珪素、アルミニウム等の金属を含む無機系化合物も使用することができる。これらの金属を有する具体的な無機系化合物を例示すれば、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質ないし微粉化炭酸カルシウム、霞石閃長石微粉末、モンモリロナイト、ベントナイト、シラン改質クレー、タルク、溶融シリカ、結晶シリカ、ケイ藻土、軽石粉、軽石バルーン、スレート粉、雲母粉、アルミナ、アルミナコロイド(アルミナゾル)、アルミナ・ホワイト、硫酸アルミニウム、沈降性硫酸バリウム、リトポン、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、ガラスフレーク、フライアッシュ球、人造氷晶石(クリオライト)、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、亜硫酸カルシウム、マイカ、ケイ酸カルシウム、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ゼオライト、次亜塩素酸カルシュウム、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。
また、無機系化合物としては、塩素含有無機化合物も使用することができ、具体的化合物としては、次亜塩素酸カルシュウム、次亜塩素酸ナトリウム等を挙げることができる。
本発明において使用される上記で説明した無機系化合物の中で、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の化合物が水溶性である場合には、耐水性が必要な用途への使用は好ましくない。
本発明において使用される上記で説明した無機系化合物の中でも鉄含有無機系化合物、コバルト含有無機系化合物、マンガン含有無機系化合物、チタン含有無機系化合物及び塩素含有無機化合物を用いることが好ましく、特に、鉄含有無機系化合物として弁柄、鉄黒、硫酸第二鉄が好ましく、コバルト含有無機系化合物としては酸化コバルトが好ましく、マンガン含有無機系化合物としては、二酸化マンガンを用いることが好ましく、チタン含有無機系化合物としては、酸化チタン、特にアナターゼ型の酸化チタンを用いることが好ましい。
本発明において使用される無機系化合物の粒子径については、粒子径が500nm(0.5μm)以下、特に100nm(0.1μm)以下を有するものを使用するとその効果がより一層向上する。
[紺青と無機系化合物との割合]
本発明の紺青組成物は、紺青100質量部に対して、無機系化合物を0.1質量部以上添加することが必要である。0.1質量部未満であると、紺青の耐熱性を向上する効果が小さくなりすぎて好ましくない。好ましい無機系化合物の添加量は、1〜2000質量部であることが好ましい。
[紺青組成物の製造方法について]
本発明の紺青組成物の製造方法は、各種の混合機により均一に混合し、各種の用途に使用することができる。混合機としては、適当な混合機、例えば回転ボールミル、振動式ボールミル、遊星型ボールミル、サンドミル、アトライター、パグミル、ボニミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機を用いればよい。
(紺青組成物を含む熱可塑性樹脂組成物について)
[熱可塑性樹脂]
本願発明の紺青組成物は、熱可塑性樹脂に添加して熱可塑性樹脂組成物とし、シート、フィルム、繊維、パイプ、容器等の各種の樹脂成形品とすることができる。
熱可塑性樹脂としては、熱可塑性の高分子化合物であればよく、特に制限されないが、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記の熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニルを使用することが加工適正の理由から好ましい。本発明の紺青組成物を使用することにより、熱可塑性樹脂と混練してペレットとしたり、そのペレットを用いて各種の樹脂成形品とする際の成形加工温度を従来の140〜150℃から200℃程度まで上げることができ、これまで制限されていた使用する熱可塑性樹脂の幅が広がり、また、成形性よく各種の樹脂成形品を得ることが可能となる。
[熱可塑性樹脂と紺青組成物の割合]
熱可塑性樹脂組成物に添加される本発明の紺青組成物は、熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、その使用目的、用途等に応じて任意に添加することができるが、通常は、1〜1000質量部の範囲内で添加して用いることができる。
[熱可塑性樹脂組成物に添加されるその他の添加剤]
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、任意の添加成分を含有させることができる。添加成分としては、例えば可塑剤、金属石鹸、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、有機顔料等を挙げることができる。
可塑剤としては、パラフィンワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類、エチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコール、ソルビトール、マンニトール、ペンタエリスリトール等の糖アルコール、流動パラフィン、鉱物油等を挙げることができる。
界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリル酸ジエタノールアミド等のアルキロールアマイド類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のポリオキシアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、モノカプリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリコールエーテル類等を挙げることができる。
アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに代表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソトリデシルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、ジ(ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル)スルホコハク酸ナトリウム等のジポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸塩、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、半硬化牛脂脂肪酸ナトリウム等の脂肪酸塩等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩類、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩等のアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩類等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、ヤシ油アルキルベタイン等のアルキルベタイン類、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミドベタイン類、Z−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリームベタイン等のイミダゾリン類、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン等のグリシン類を挙げることができる。
酸化防止剤や紫外線吸収剤は、使用される熱可塑性樹脂に応じて、公知の酸化防止剤や紫外線吸収剤を用いることができる。また、有機顔料についても、市販の有機顔料を使用することができる。
[熱可塑性樹脂組成物を用いた成形体の製造方法]
本願発明の紺青組成物を含む熱可塑性樹脂組成物は、前述した紺青組成物の製造方法により得られた紺青組成物と熱可塑性樹脂及び必要に応じて添加される任意の添加剤とを、押出機等で溶融混練して、ペレットを得て、該ペレットを用いて、各種成形機を用いてフィルム、シート、繊維、パイプ、容器等に加工して成形体とすることができる。なお、紺青、無機系化合物、熱可塑性樹脂及び必要に応じて添加される任意の添加剤を、直接、押出機のホッパーに投入して押出機等で溶融混練してペレットを得て、該ペレットを用いて、各種成形機を用いてフィルム、シート、繊維、パイプ、容器等に加工して成形体とすることできるし、更には、成形体を得るための各種成形機、例えば、射出成形機、フィルム・シート成形機、フィラメント成形機、押出成形機等のホッパーに直性、各原料を所定量投入して各種の成形体とすることもできる。
本願発明の紺青組成物を含む熱可塑性樹脂組成物の用途としては、印刷インキ用の他、塗料、絵具、化粧品などの着色剤の他、放射性セシウム137を含むセシウム及びその化合物の除去材を製造するための原材料として使用することができる。特に放射性セシウム137を含むセシウム及びその化合物の除去材を製造するための原材料として使用する場合、上記にて説明した製造方法により、ペレット、フィルム、シート、繊維、パイプ、容器等に加工して、セシウム除去材とすることができる。
本発明の紺青組成物を用いれば、ペレットする際の温度や成形体とする際の加工温度を高めることができることから、使用する熱可塑性樹脂をより溶融温度の高い熱可塑性樹脂を使用することが可能となったり、同じ種類熱可塑性樹脂であってもより高分子量の熱可塑性樹脂を用いることができたり、また、押出機や射出成形機等の溶融樹脂温度をより高めることにより成形加工性がより容易になったりするという効果を有する。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
参考例1
紺青顔料(商品名:ミロリブルー905、前記化学式中のMはNH、大日精化工業株式会社製)0.3gに弁柄(戸田工業株式会社 トダカラー120ED,一次粒子径0.14μm)0.2gを秤量し300mlガラス容器に投入し混合した後、フィルムで蓋をして乾燥機にて200℃、60分加熱して放冷した。ガラス容器中のシアン化水素濃度を北川式ガス検知管にて測定した。その結果を第1表に示す。
参考例2
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに鉄黒(戸田工業株式会社製 KN−320,平均粒子径0.3μm)を0.2g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
参考例3
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに硫酸第二鉄(株式会社十條合成化学研究所製)を0.2g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例4
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gにコバルトブルー(大日精化工業株式会社製 ダイピロキサイドカラー9410,平均粒子径1.0μm)を0.05g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例5
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに酸化コバルト(大日精化工業株式会社製 ダイピロキサイドカラー7560,平均粒子径0.4μm)を0.01g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例6
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに酸化コバルト(大日精化工業株式会社製 ダイピロキサイドカラー7560)を0.05g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例7
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに二酸化マンガン(三井金属鉱業株式会社製,平均粒子径1.5μm)を0.1g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例8
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに二酸化マンガン(三井金属鉱業株式会社製,平均粒子径1.5μm)を0.2g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例9
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに銅・マンガン・コバルト系複合酸化物(大日精化工業株式会社製 ダイピロキサイド7812,平均粒子径1.0μm)を0.2g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例10
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに銅・マンガン系複合酸化物(大日精化工業株式会社製 ダイピロキサイド7700,平均粒子径1.0μm)を0.2g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例11
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gにアナターゼ酸化チタン(テイカ株式会社製 チタニックスJA−1,平均粒子径0.18μm)を1g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例12
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gにアナターゼ酸化チタン(テイカ株式会社製 チタニックスJA−1)を5g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例13
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに微粒子アナターゼ酸化チタン(石原産業株式会社製 ST−21,平均一次粒子径0.02μm)を0.2g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例14
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに微粒子アナターゼ酸化チタン(石原産業株式会社製 ST−21)を0.5g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例15
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに次亜塩素酸Ca(日本曹達株式会社製,平均粒子径10μm)を0.5g添加して参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例1
紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)0.3gに無機化合物を添加せず参考例1と同じ条件でシアン化水素濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例2
低密度ポリエチレン樹脂(旭化成株式会社製、サンテックF2270)90質量部に紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)10質量部添加し、ブレンドした混合物を30mmφ二軸押出機にて押出温度140℃で混練・ペレタイズして着色樹脂ペレットを作成した。このペレットを30mmφインフレーション成形機にて、溶融温度140℃の形成条件で厚さ50μmのフィルムを成形した。このフィルム3gを300mlガラス容器に投入し、フィルムで蓋をして乾燥機にて200℃、60分加熱して放冷した。ガラス容器中のシアン化水素濃度を北川式ガス検知管にて測定した。その結果を第1表に示す。
実施例16
低密度ポリエチレン樹脂(旭化成株式会社製、サンテックF2270)90質量部に紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)紺青顔料(大日精化工業株式会社製 ミロリブルー905)10質量部及び二酸化マンガン(三井金属鉱業株式会社製,平均粒子径1.5μm)を3.3質量部添加した混合物を比較例2と同様の方法でフィルムを成形した。このフィルム3gを300mlガラス容器に投入し、フィルムで蓋をして乾燥機にて200℃、60分加熱して放冷した。ガラス容器中のシアン化水素濃度を北川式ガス検知管にて測定した。その結果を第1表に示す。
実施例17
実施例16のPE樹脂(旭化成株式会社製、サンテックF2270)をポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製 ノバテックPP FY6C)に替えて同様の方法でフィルムを成形した。このフィルム3gを300mlガラス容器に投入し、フィルムで蓋をして乾燥機にて200℃、60分加熱して放冷した。ガラス容器中のシアン化水素濃度を北川式ガス検知管にて測定した。その結果を第1表に示す。
Figure 0005938253
本発明の紺青組成物及びその紺青組成物を含む熱可塑性樹脂組成物は、紺青の耐熱性を向上させることができるので、該紺青組成物及びその紺青組成物を含む熱可塑性樹脂組成物を用いて印刷インキ、塗料、絵具、化粧品等の各種製品を得る場合、その製造工程において各工程における温度を従来よりも高くすることができという利点を有する。特に、本発明の紺青組成物を含む熱可塑性樹脂組成物は、紺青の耐熱性の点から使用することのできなかった溶融温度の高い熱可塑性樹脂も使用することができるという利点も有し、かつ紺青が分解する際に発生するシアン化水素の発生を抑制することができるので、製造現場における作業環境を改善することができる。

Claims (7)

  1. NH Fe[Fe(CN) ]の化学式で示される紺青100質量部に、酸化コバルト、コバルトブルー、二酸化マンガン、酸化チタン、次亜塩素酸ナトリウム、銅−マンガン−コバルト複合酸化物、及び銅−マンガン複合酸化物から選ばれる少なくとも1種の粒子状無機系化合物を3.3〜1666質量部添加してなる耐熱を向上させた紺青組成物からなる熱可塑性樹脂用添加剤。
  2. 無機系化合物の粒子径が500nm以下である請求項に記載の熱可塑性樹脂用添加剤。
  3. 酸化チタンがアナターゼ型酸化チタンである請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂用添加剤。
  4. アナターゼ型酸化チタンが微粒子アナターゼ型酸化チタンである請求項3に記載の熱可塑性樹脂用添加剤。
  5. 熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニルから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂用添加剤。
  6. 熱可塑性樹脂に請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂用添加剤を添加してなる熱可塑性樹脂組成物。
  7. 熱可塑性樹脂100質量部に対して請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂用添加剤を1〜1000質量部添加してなる熱可塑性樹脂組成物。
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