JP5937214B2 - 金属接合用はんだ合金及びこれを用いたはんだ付け方法 - Google Patents
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Description
本発明は金属材料全般に使用されるはんだ合金に関し、特にZnを主成分とするはんだ合金に関する。
はんだとは、対象の母材よりも融点が低く、かつ十分な接合が可能であるように合金組成を設定し、合金成分となる原材料を加熱溶融し、はんだを用いた作業方法に応じて適正な形状に凝固させた合金である。
はんだを用いて金属材料を接合する場合、必要な特性として、加熱にてはんだを溶融させて適正にはんだ付けが行われ、接合後も強度及び耐食性が優れていること、さらに作業が容易で且つ、経済性の面からはんだ合金と作業コストのいずれにおいても安価であることが望まれる。今日、エレクトロニクスの発展で電子機器の接合における接合技術は飛躍的に進歩し、部品サイズが0.4mm×0.2mmに代表されるチップ部品の接合が可能となっている。
エレクトロニクス以外の分野においては、アルミニウムの接合に代表される摩擦はんだ付け法がある。摩擦はんだ付け法とは、はんだ付けされる金属材料を加熱し、はんだを半溶融の状態にして、ステンレスのヘラでその上から擦ることで、アルミニウム表面に存在する酸化物を除去する方法である。しかしながら、摩擦はんだ付け法は、アルミニウムとアルミニウムの接合の場合にしか行うことができず、アルミニウムと異種金属(アルミ以外の金属)の接合では、予め異種金属側をフラックスを用いて予備はんだ付けを行い、フラックス残渣を洗浄除去し、さらに加熱をしてアルミニウム及び異種金属側のはんだを溶融して重ね合わせる工法が余儀なくされている。
フラックスを使用してもはんだ付けできない異種金属としてチタン及びチタン合金、高速度鋼に代表される超硬合金などがある。はんだ付けできない材料は溶接などに依存することになる。被着体の材料に応じてはんだの材質を変更しなければならないことは生産性の低下につながり、結果としてはんだ接合離れになり得る。さらに、はんだ付け出来ない概念が出来上がって技術の進化を停滞させる結果になっている。
はんだ付け出来ない事例では、ステンレス鋼の表面にCr2O3に代表される頑固な酸化物が形成される。このようなその酸化物は安定しているため、フラックスで除去するのが困難である。接合されたはんだと金属の界面に酸化物が残留した場合、はんだ付けとはならない。
はんだ付けにおいては、まず、接合金属表面の酸化物を除去し、次に、溶融はんだを接合部に供給することにより、両金属の原子が互いに拡散して合金層を形成させることが必要である。接合が不十分な場合は界面に酸化物が残留していることになるが、界面に存在する酸化物は目視で確認することはできない。はんだ付け部に酸化物が残留した場合には接合強度が低下し、また、通電される場合は導電性が低下して発熱の原因となる。
ところで、従来から使用されているはんだ合金として、ZnとAlを含むはんだ合金が知られている(例えば、特許文献1)。ZnとAlを含むはんだ合金は、Al含有量が5質量%付近の場合、Zn−Alの共晶点である380℃付近が融点となる(図1を参照)。また、Al含有量が5質量%以下の場合、Al含有量が少ないほど融点が上がり390℃以上の高温に上昇させることが可能であるが、示差走査熱量計で測定すると共晶点(380℃付近)に吸熱ピークが見られることより、共晶点の段階で溶融が開始していることが確認できる。
自動車など、稼動時間が長く高温下に曝される機器の温度は300℃以上に達することもあり、共晶点付近が融点である場合でははんだが溶融し、機器の破損に至ることもある。このような理由から融点が高いはんだ合金の開発が望まれている。
特許文献2に記載されているZn合金は、Al量を1質量%以下とすることで融点が390℃以上の高温になっている。しかしながら、はんだ成分にAlが少ないほどアルミニウム及びアルミニウム合金製の母材のはんだ付けをする際、はんだ成分の亜鉛過多によって母材が浸食されてしまうため、アルミニウムに対するはんだ付け性に劣る。
したがって、本発明の目的は、多くの金属に対して良好なはんだ付け接合が可能な高融点の金属接合用はんだ合金及びこれを用いたはんだ付け方法を提供することにある。
本発明の課題を解決すべく本発明者らが鋭意検討を行った結果、上記目的は、1.0〜5.0質量%のAl、0.01〜0.5質量%のSi及び0.3〜2.0質量%のNiを含み、残部がZn及び不可避不純物であることを特徴とする金属接合用はんだ合金により達成されることを見出した。0.3〜2質量%のNiを含むことにより、Zn−Alの共晶の溶融が確認されない合金が作製可能である。
本発明の金属接合用はんだ合金の好ましい態様は以下の通りである。
(1)Ge、Co、Cu、Cr、Mn及びFeからなる群から選択される少なくとも1種の元素を0.05〜2.0質量%の量で更に含む。
(2)Ge及び/又はFeを0.05〜2.0質量%の量で更に含む。
(3)Alの含有量が1.0〜3.0質量%である。
(4)Siの含有量が0.1〜0.3質量%である。
(5)Znの含有量が90質量%以上である。
(2)Ge及び/又はFeを0.05〜2.0質量%の量で更に含む。
(3)Alの含有量が1.0〜3.0質量%である。
(4)Siの含有量が0.1〜0.3質量%である。
(5)Znの含有量が90質量%以上である。
また、上記目的は、本発明の金属接合用はんだ合金を用いたはんだ付け方法により達成される。
本発明のはんだ付け方法の好ましい態様は以下の通りである。
(1)摩擦はんだ付け法である。
(2)ハロゲンを含む無機化合物を含むフラックスを用いて行う。
(3)前記フラックスは、少なくともLiCl、KCl及びZnCl2を含む。
(2)ハロゲンを含む無機化合物を含むフラックスを用いて行う。
(3)前記フラックスは、少なくともLiCl、KCl及びZnCl2を含む。
本発明のはんだ合金は、アルミニウム部材同士の接合はもとより、アルミニウムと、ステンレス、ニッケル、銅、チタンなどの金属や真鍮などの合金との接合も可能であり、アルミニウムに限らない様々なはんだ付け、ろう付けの用途で使用することができる。そして、本発明のはんだ合金は高融点であるため、自動車等の高温下に曝される機器に使用するはんだ合金として好適に使用することができる。
以下に本発明の金属接合用はんだ合金を詳細に説明する。本発明の金属接合用はんだ合金は、Alを1.0〜5.0質量%、Siを0.01〜0.5質量%、及び必要により後述する更なる元素を含み、残りが主成分のZnである。
本発明におけるZn以外の成分には以下の効果がある。Alは、Znに対し酸化及びZn(Znはバネ性が乏しく脆い存在)の脆化を改善する働きがある。溶融金属の高温での酸化が抑制できれば歩留りの向上につながる。Zn中のAlの存在は溶融した時の酸化防止作用として不可欠である。溶融温度が高い金属または合金は一般的には強度が高い。Sn−Zn合金は融点が199℃と低く、経験上、この合金よりも融点が高い合金と比較して強度が低い。本合金は亜鉛をベースとしてさらに融点が高い金属を添加することで、強度改善にも効果がある。反面、融点が高くなるほど、生成中における金属の酸化も増加する。
Znを主成分とするはんだ合金の開発に際し、Znの融点を超える領域では酸化が著しく、実作業に適さないことが分かった。Siを添加することによりZnの融点が上がり、酸化を抑えることができる。Siは融点が1410℃と高く、酸素とは900℃以上で反応するが、溶融状態では多くの金属合金或いはケイ素化物をつくり、金属酸化物の生成を抑制する働きがある。このことから、はんだを製造する過程で亜鉛及び亜鉛合金の酸化及び酸化物の巻き込みが生じ、これらを防止する上でSiは有効である。合金製造後の実作業のはんだ付けで必ず加熱融解するために、大気中で加熱を行うと酸化は免れない。しかしながら、Siを加えたはんだ合金は大気中の作業においてもSiがはんだ溶融中に酸素を奪って優先的に反応することにより、Znの酸化が抑えられ、安定した作業と信頼性の高い接合部を作ることができる。本発明のはんだ合金は比較的高温で作業するため、信頼性は酸化をいかに防止するかである。
また、はんだ付け作業を前提とした場合、亜鉛を主成分として、これにアルミニウムを添加する融点が419.5℃のZn−Al状態図では固相線が382℃になる。この共晶温度領域は、Zn−Al状態図(図1)からZnの割合が82.8〜98.86質量%の範囲に存在している。この系の合金状態図の共晶領域は凝固終了温度(溶融開始温度)が一定の382℃である。実用段階では組成の変動は起こり得るのではんだ材としては加熱作業及び冷却過程で一定の382℃であれば作業がしやすい。図1においては275℃に固体内変態が起こるので、この変態を抑えるようにしなければ、体積の大きな被接合材料のはんだ付けで加熱ムラが生じる危険性が出て来る。これらの問題を解決するために試作した結果、Niの添加が有効であった。Niは変態を抑える効果の他に、共晶点での溶融を抑える効果がある。
本発明のはんだ合金におけるAlの含有量は1.0〜5.0質量%、好ましくは1.0〜3.0質量%、更に好ましくは1.5〜2.0質量%である。1.0質量%未満ではAlの添加効果が見られず、酸化物が多く生成する。また、5.0質量%を超えると、融点が低下するだけでなく、はんだ付け性も低下する。
本発明のはんだ合金におけるSiの含有量は0.01〜0.5質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%、更に好ましくは0.1〜0.3質量%である。0.01質量%未満ではSiの添加効果が見られず、はんだ付け時に酸化物が多く生成する。また、0.5質量%を超えると、融点が高くなり、湯流れ悪化による歩留まり低下を引き起こす。また、図2のAl−Siの状態図より、Siは融点が高温であるが、Alとは所定の割合(Al:Si=1:8〜10)で共晶を作るため融点が下がる。一方、図3のZn−Siの状態図を見ると共晶生成による融点低下が起こらないため、Siの融解はまずAlと共に融解した方が単独で行うよりも容易である。
本発明のはんだ合金はNiを含むことが好ましい。Niの含有量は0.3〜2.0質量%、好ましくは0.5〜1.5質量%である。Ni含有量が0.3質量%よりも少ないとNiの添加効果が十分に得られない場合があり、変態点や共晶点のあるはんだ合金となる場合がある。一方、Ni含有量が2.0質量%よりも多い場合、金属溶融が困難となり、酸化物が多く生成して歩留りが低下する場合がある。
はんだの機械特性や信頼性を向上するため、本発明のはんだ合金には、Al、Si及びNiの他に、Ge、Co、Cu、Cr、Mn及びFeからなる群から選択される少なくとも1種以上の更なる元素を添加してもよい。更なる元素の含有量は、0.05〜2.0質量%、好ましくは0.05〜1.0質量%、特に好ましくは0.05〜0.2質量%である。この範囲であれば、湯流れ性が悪化や融点の上昇が生じることもなく、良好にはんだ付けを行えるはんだ合金が得られる。
本発明の主成分であるZnの含有量は上述したAl、Si、Ni及び更なる他の元素以外の残部であり、通常90質量%以上である。
本発明のはんだ合金は、その融点が390℃以上、有利には400℃以上の高融点のはんだ合金である。融点の上限は特に限定されないが作業性の点から500℃以下であることが有利である。本発明のはんだ合金は製造過程で生じ得る不可避不純物を含み得る。はんだ合金の形状は、例えば、線状、帯状、粉末状等、用途によって適宜選択することができる。
本発明のはんだ合金を用いたはんだ付け方法は従来と同様の方法で行うことができる。好ましくは摩擦はんだ付け法、超音波はんだ付け法、あるいはフラックスを用いたはんだ付け法である。
摩擦はんだ付け法は、金属被着体の表面酸化膜に溶融はんだを接触させながら、機械的摩擦により表面酸化膜を研削除去することにより、はんだと金属被着体とを直接接触させ、金属原子の拡散により接着するはんだ付け方法である。また、超音波はんだ付け法は、金属被着体の表面酸化膜に溶融はんだを接触させながら、超音波振動により発生したキャビテーションを利用して表面酸化膜を剥離除去することにより、はんだと金属被着体とを直接接触させて、金属原子の拡散により接着するはんだ付け方法である。
フラックスを用いたはんだ付け方法では、ハロゲンを含む無機化合物を含むフラックスを用いることが好適である。このフラックスを用いることにより、本発明のはんだ合金の効果を最大限に発揮させることができる。
ハロゲンを含む無機化合物は、金属ハロゲン化物、好ましくはアルカリ金属のハロゲン化物である。この金属は、K、Li及びZnから選択されることが好ましい。ハロゲンは塩素又はフッ素であることが好ましい。ハロゲンを含む無機化合物の具体例としては、LiCl、KCl、ZnCl2、LiF、KF等が挙げられる。
特に好ましいフラックスは、少なくともLiCl、KCl及びZnCl2を含むフラックスである。更に好ましいフラックスは、LiCl、KCl、ZnCl2及びKFを含むフラックスである。極めて好ましいフラックスは、LiCl、KCl、ZnCl2、KF及びLiFを含むフラックスである。
フラックスにおける各成分の含有量は、LiClが10〜40質量%、好ましくは10〜35質量%、KClが10〜40質量%、好ましくは28〜40質量%、ZnCl2が20〜40質量%、LiFが0.01〜5質量%、好ましくは2〜4質量%、KFが0.01〜15質量%、好ましくは3〜10質量%であることが好ましい。この配合比率を満たさない場合、フラックスが十分に機能せず、不濡れを引き起こすことがある。
以下、本発明を実施例により説明する。
<はんだ合金の作製>
表1及び2に示す組成の原材料を容器に入れ、融点以上に加熱して溶融させ、溶け残りがないことを確認した後に十分に酸化物をヘラにより除去し、溶融金属をくみ取って型に流し込み、冷却してはんだ合金を得た。
<はんだ合金の作製>
表1及び2に示す組成の原材料を容器に入れ、融点以上に加熱して溶融させ、溶け残りがないことを確認した後に十分に酸化物をヘラにより除去し、溶融金属をくみ取って型に流し込み、冷却してはんだ合金を得た。
<評価方法>
1.融点の測定
DSC熱示差分析器を用い、出力チャートのピーク温度を融点とした。
1.融点の測定
DSC熱示差分析器を用い、出力チャートのピーク温度を融点とした。
2.はんだ広がり試験
1)大きさ30×30mmの各試験片の上に上記で作製したはんだ合金を0.3g、フラックスを0.1g測りとり、500℃のホットプレートで加熱し、はんだ溶融後30秒まで加熱する。使用したフラックスの組成は、LiClが30質量%、KClが40質量%、ZnCl2が20質量%、KFが7質量%、LiFが3質量%である。
1)大きさ30×30mmの各試験片の上に上記で作製したはんだ合金を0.3g、フラックスを0.1g測りとり、500℃のホットプレートで加熱し、はんだ溶融後30秒まで加熱する。使用したフラックスの組成は、LiClが30質量%、KClが40質量%、ZnCl2が20質量%、KFが7質量%、LiFが3質量%である。
2)JIS Z 3198に沿ってはんだの広がり率を測定した。はんだの接合の有無と広がり率によって評価した。母材として、純金属はAl、Ni、Cu及びTi、合金は鉄合金(ステンレス)、銅合金(真鍮)を用いた。評価のうち×ははんだ合金が母材に接合しなかったものである。結果を表1及び2に示す。
3.フラックスはんだ付けによるはんだ付け性試験
1)厚さ1mm、30×30mmのアルミ板の上に表3に示した配合のフラックスをフラックス:水:IPA=8:1:1の質量比で混合した溶液0.05gを付着させ、更にその上に上記実施例1で作製したはんだ0.1gを載せてガス加熱した。
2)はんだ溶融後直ちに濡れ広がったものを○、はんだ溶融後濡れ広がるまでに5秒以上経過したものを△、溶融しなかったものを×とした。結果を表3に示す。
1)厚さ1mm、30×30mmのアルミ板の上に表3に示した配合のフラックスをフラックス:水:IPA=8:1:1の質量比で混合した溶液0.05gを付着させ、更にその上に上記実施例1で作製したはんだ0.1gを載せてガス加熱した。
2)はんだ溶融後直ちに濡れ広がったものを○、はんだ溶融後濡れ広がるまでに5秒以上経過したものを△、溶融しなかったものを×とした。結果を表3に示す。
はんだ広がり試験において、比較例では、比較例2を除く全ての例においてTi、ステンレス及び真鍮に対して接合しなかったが、実施例ではそのうち1種以上に接合していることが認められた。特に、Geを配合した実施例6及びFeを配合した実施例11は融点も高く、全ての母材に対して接合していることが認められた。また、Niを配合した実施例3、4、6〜11では共晶点がないことが認められた。
さらに、上記はんだ広がり試験のホットプレートの温度条件500℃を560℃にしたこと以外は同じ条件で比較例1〜4、実施例1〜11の配合のはんだ合金についてはんだ広がり試験を行ったところ、比較例2以外は表1及び表2に示した結果とほぼ同じ結果が得られたが、比較例2はアルミが溶け、穴が開いたことが認められた。
Claims (10)
- 1.0〜5.0質量%のAl、0.01〜0.5質量%のSi及び0.3〜2.0質量%のNiを含み、残部がZn及び不可避不純物であることを特徴とする金属接合用はんだ合金。
- Ge、Co、Cu、Cr、Mn及びFeからなる群から選択される少なくとも1種の元素を0.05〜2.0質量%の量で更に含むことを特徴とする請求項1に記載の金属接合用はんだ合金。
- Ge及び/又はFeを0.05〜2.0質量%の量で更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の金属接合用はんだ合金。
- Alの含有量が1.0〜3.0質量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の金属接合用はんだ合金。
- Siの含有量が0.1〜0.3質量%であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の金属接合用はんだ合金。
- Znの含有量が90質量%以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の金属接合用はんだ合金。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の金属接合用はんだ合金を用いたはんだ付け方法。
- 摩擦はんだ付け方法であることを特徴とする請求項7に記載のはんだ付け方法。
- ハロゲンを含む無機化合物を含むフラックスを用いて行うことを特徴とする請求項7に記載のはんだ付け方法。
- 前記フラックスは、少なくともLiCl、KCl及びZnCl2を含むことを特徴とする請求項9に記載のはんだ付け方法。
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