JPH1043886A - ろう材の製造方法 - Google Patents

ろう材の製造方法

Info

Publication number
JPH1043886A
JPH1043886A JP20243596A JP20243596A JPH1043886A JP H1043886 A JPH1043886 A JP H1043886A JP 20243596 A JP20243596 A JP 20243596A JP 20243596 A JP20243596 A JP 20243596A JP H1043886 A JPH1043886 A JP H1043886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
brazing material
alloy
brazing
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20243596A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoo Tanaka
智雄 田中
Masaya Ito
正也 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP20243596A priority Critical patent/JPH1043886A/ja
Publication of JPH1043886A publication Critical patent/JPH1043886A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Al又はAl合金同士の接合、AlとAl合
金との接合、及びAl又はAl合金と異種材料との接合
を好適に行なうことがきるろう材の製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 本発明の範囲内の組成となる様に秤量
し、予め合金化する。次に、その合金を石英ノズル1に
入れ、不活性ガス雰囲気中で高周波コイル2にて加熱溶
解するして溶湯とする。更に、溶湯の加熱を続け、溶湯
の温度を、融点から50〜300℃の範囲に制御する。
次に、その温度範囲の溶湯を、所定速度で回転する急冷
ロール3上に、Arガス圧により流下させ、急冷ロール
3により急速に冷却して箔化させる。これにより、ろう
材箔を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Al又はAl合金
同士の接合、AlとAl合金との接合、及びAl又はA
l合金と異種材料との接合に使用されるろう材の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、Al合金は、耐食性に優れ且
つ高熱伝導性であり、しかも軽量であるという利点を有
しているので、種々の分野において利用が進んでいる。
特に自動車用では、熱交換器への利用や軽量化を目的と
した動弁系部品への利用がなされている。
【0003】そして、これらの用途の場合には、Al合
金同士の接合、AlとAl合金との接合、又はAl合金
と異種材料との接合により複合化したものが用いられて
いる。また、その接合には、溶接,ろう付け,鋳ぐる
み,はんだ付け等の各種手法が用いられる。
【0004】このうち、ろう付接合では、ろう材とし
て、Al−Si系のJIS BA4045や、Al−S
i−Cu系のJIS BA4145もしくはAl−Si
−Mg系の合金ろう材が用いられるが、これらのろう材
は、一般的に、合金を圧延することにより箔とするか、
或は粉末をペースト化して用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したA
l又はAl合金の接合に用いるろう材(特に本発明の対
象となるろう材)は、ろう材自身が硬いだけではなく、
圧延などの加工により更に硬化(加工硬化)し脆くなる
ため、必要な厚さのろう材を得ることは容易ではない。
【0006】また、Al又はAl合金の接合において、
ろう材の表面酸化皮膜はろう付性を阻害するものである
が、圧延を繰り返して仮に薄いろう材ができたとして
も、圧延により表面酸化皮膜が形成されるので、ろう付
に悪影響を及ぼすことになる。更に、Al又はAl合金
の接合において、必要以上に厚いろう材であると、扱い
にくいので複雑形状のろう付が困難であり、その上、肉
厚の薄い接合部材に対しては、ろう材成分が拡散して母
材本来の特性に影響を及ぼすことになる。
【0007】つまり、本発明の対象とする様なろう材に
おいては、機械的な加工によるろう材の箔化は困難であ
るという問題がある。本発明は、前記課題を解決するた
めになされたものであり、Al又はAl合金同士の接
合、AlとAl合金との接合、及びAl又はAl合金と
異種材料との接合を好適に行なうことがきるろう材の製
造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、液体急冷法によるろう材の製造方
法であって、Znを93重量%以下含有するとともに、
Al,Si及びCuのうち少なくとも1種を含有する合
金を、融点より50〜300℃高い温度の溶湯とし、所
定速度で回転する冷却用部材上に流下させ、冷却して箔
化することを特徴とするろう材の製造方法を要旨とす
る。
【0009】ここで、前記Znを93重量%以下に規定
した理由は、本発明が、圧延での製箔が困難な合金を対
象とするものであり、Znが93重量%以下であれば圧
延による製箔が困難で液体急冷法による製造を必要とす
るからである。また、本発明の範囲には、圧延が困難な
例えばJIS BA4045、JISBA4145等の
様に、Znが実質的に0重量%の場合(不可避不純物)
も含まれる。
【0010】前記Alの範囲としては、2〜90重量%
を採用でき、Siの範囲としては、0.01〜14重量
%を採用でき、Cuの範囲としては、0.01〜30重
量%を採用できる。これらの下限値より小さいと、液体
急冷法による製箔を必要とせず、一方、上限値を上回る
と、ろう付け性が低下する。
【0011】尚、前記成分以外に、合金中にMgを、例
えば0.01〜7.0重量%の範囲で含んでいてもよ
い。この場合、Mgが7重量%を上回ると、製箔の際の
Mgの揮発、Mg酸化物の形成が顕著になり、接合に悪
影響を及ぼす。請求項2の発明は、液体急冷法によるろ
う材の製造方法であって、Al及びSiを含有する合金
を、融点より50〜300℃高い温度の溶湯とし、所定
速度で回転する冷却用部材上に流下させ、冷却して箔化
することを特徴とするろう材の製造方法を要旨とする。
【0012】前記Alの範囲としては、86〜97重量
%を採用でき、Siの範囲としては、3〜14重量%を
採用できる。これらの下限値より小さいと、液体急冷法
による製箔を必要とせず、一方、上限値を上回ると、ろ
う付け性が低下する。尚、前記成分以外に、合金中にM
gを例えば0.01〜7.0重量%の範囲で含んでいて
もよい。
【0013】請求項3の発明は、液体急冷法によるろう
材の製造方法であって、Al,Si及びCuを含有する
合金を、融点より50〜300℃高い温度の溶湯とし、
所定速度で回転する冷却用部材上に流下させ、冷却して
箔化することを特徴とするろう材の製造方法を要旨とす
る。
【0014】前記Alの範囲としては、51〜90重量
%を採用でき、Siの範囲としては、0.01〜14重
量%を採用でき、Cuの範囲としては、0.01〜35
重量%を採用できる。これらの下限値より小さいと、液
体急冷法による製箔を必要とせず、一方、上限値を上回
ると、ろう付け性が低下する。
【0015】尚、前記成分以外に、合金中にMgを例え
ば0.01〜7.0重量%の範囲で含んでいてもよい。
請求項4の発明は、前記冷却用部材の回転時の外周速度
が20〜50m/秒であることを特徴とする前記請求項
1〜3のいずれか記載のろう材の製造方法を要旨とす
る。
【0016】ここで、外周速度とは、冷却用部材(例え
ば急冷ロール)の最外周の回転時の速度のことである。
例えば直径30cm、回転数3000rpmの急冷ロー
ルの場合、30π×3000/(60×100)=4
7.1m/秒となる。この外周速度が、本発明の範囲よ
り遅い場合には、箔が厚くなり、ろう材として扱い難い
ものとなる。一方、早い場合には、箔は薄くなるが、透
け(ろう材にところどころ穴ができること)が生じ、接
合に適さないものとなる。
【0017】請求項5の発明は、前記冷却用部材が急冷
ロールであることを特徴とする前記請求項1〜4のいず
れか記載のろう材の製造方法を要旨とする。ここで、急
冷ロールの材料としては、熱伝導性の大きな材料が好適
であり、金属銅が好ましい。また、急冷ロールを水冷さ
せてもよい。
【0018】請求項6の発明は、前記合金の溶湯の温度
を、その融点より100〜300℃高い温度としたこと
を特徴とする前記請求項1〜5のいずれか記載のろう材
の製造方法を要旨とする。
【0019】請求項7の発明は、前記合金の溶湯の温度
を、その融点より150〜300℃高い温度としたこと
を特徴とする前記請求項1〜5のいずれか記載のろう材
の製造方法を要旨とする。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、液体急冷法による箔の一般
的な製造方法を説明する。例えば、所定の組成の合金
を、不活性ガス雰囲気中で溶解し、所定速度で回転する
急冷ロールに、Arガス圧により流下させて箔とするも
のである。
【0021】本発明の対象とするろう材の融点は、最も
低いもので379℃と従来のろう材より低いものであ
る。そして、本発明者らは、研究の結果、この様な低い
融点を有する所定の組成の合金を液体急冷法により良好
な箔として得るには、溶解温度及び急冷ロール速度を制
御しなくてはならないことを見出し、本発明を完成し
た。
【0022】つまり、請求項1の発明に示す様に、その
制御温度として、前記成分を有する合金の溶解温度(溶
湯の温度)を、その融点より50〜300℃高い温度と
することにより、偏析もなく(平坦な)まっすぐな箔を
得ることができる。そのため、ろう付けの際に扱いやす
く好適な接合が可能となる。
【0023】即ち、上述した組成の低融点ろう材の場合
は、その融点より50〜300℃高い温度の溶湯を用
い、液体急冷法によってろう材箔を製造することによ
り、ろう付けに好適なろう材を製造することができる。
尚、この温度より高い温度で作製すると、箔が波を打っ
た状態で得られるばかりでなく、組成中の元素(Zn,
Mg)が多量に揮発し、所望したろう材の組成が得られ
ない。また、この温度より低い場合には、組成の均一化
が不十分であり、偏析を含むろう材となって好適な接合
を妨げるものとなる。
【0024】請求項2の発明では、前記成分を有する合
金の溶解温度を、その融点より50〜300℃高い温度
の溶湯とすることにより、前記請求項1と同様に、偏析
もなく(平坦な)まっすぐな箔を得ることができる。請
求項3の発明では、前記成分を有する合金の溶解温度
を、その融点より50〜300℃高い温度の溶湯とする
ことにより、前記請求項1と同様に、偏析もなく(平坦
な)まっすぐな箔を得ることができる。
【0025】請求項4の発明では、冷却用部材(例えば
急冷ロール)の回転時の外周速度として、20〜50m
/秒を採用できる。つまり、この外周速度にて、例えば
急冷ロール上に溶湯を滴下することによって、ろう材と
して好ましい30〜120μmの厚さの箔を製造するこ
とができる。
【0026】請求項5の発明では、冷却用部材として急
冷ロールを採用すると、上述した好ましい性質を備えた
箔を容易に製造することができる。請求項6の発明で
は、合金の溶解温度を、融点より100〜300℃高い
温度とすることにより、上述した効果がより向上する。
【0027】請求項7の発明では、合金の溶解温度を、
融点より150〜300℃高い温度とすることにより、
上述した効果が更に一層向上する。尚、本発明の対象と
するろう材に、Fe,Li,Mn,Sn,In,Ge,
Ti,Agのうち少なくとも一種を添加し、ろう付性
(ヌレ性・流動性)を向上させるとともに強度を高める
ことができるが、本発明のろう材の製造方法は、この様
なろう材に対しても有効であり、好ましい性質を有する
ろう材箔を製造することができる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明のろう材の製造方法の実施例
について説明するが、本実施例は、液体急冷法によって
ろう材箔を製造するものである。 (実施例1)まず、本発明の範囲内の組成となる様に、
例えば下記表1に示す合金組成となる様に秤量する。
【0029】次に、秤量した材料を用いて、例えばアー
ク溶解炉チャンバー内の水冷ハース上に材料をセット
し、チャンバー内を所定気圧まで低下させた後に、Ar
ガスを導入し、水冷ハースと電極間にアークを発生させ
て材料を溶解して、予め合金化する。
【0030】次に、図1に示す様に、その合金を垂直に
保持された石英ノズル1に入れ、不活性ガス雰囲気中で
高周波コイル2にて加熱溶解する。尚、その合金の融点
は、示差熱分析(試料サイズ12mg,昇温速度10℃
/min,測定温度範囲RT〜700℃,Ar気流中)
により測定する。
【0031】更に、前記溶解した溶湯の加熱を高周波コ
イル2により続け、溶湯の温度を、表1に示す様に、融
点から50〜300℃の範囲に制御する。尚、その際の
制御温度(溶解温度)は、石英ノズル1中に入れられた
熱電対にて測温する。次に、前記温度範囲の溶湯を、例
えば3500rpmで回転する半径150mmのCu製
の急冷ロール3上に、即ち急冷ロール3の円柱側面であ
る回転面に、Arガス圧により流下させ、急冷ロール3
によって急速に冷却して箔化させる。これにより、例え
ば50μmの厚さのろう材箔を得る。尚、急冷ロールの
温度は、約20℃であり、流下させる溶湯の時間当りの
供給量は、約40g/秒に設定する。
【0032】そして、この様にして得られたろう材箔に
対し、EPMAにより断面元素分布の分析を行なって、
ろう材箔組成を得た。また、ろう材箔の状態を観察し
た。その結果を下記表2に示す。また、本発明の範囲外
の比較例についても、液体急冷法によって、ろう材箔を
製造し、その組成の分析や観察を行った。その結果も、
同じく表1及び表2に記す。
【0033】尚、表1及び表2の試料のうち、試料No.
1〜12が本発明の範囲の実施例であり、試料No.13
〜16が、本発明の範囲外の比較例である。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】前記表1及び表2から明かなように、本発
明の範囲の組成において、本発明の溶解温度、即ち融点
より50〜300℃より温度が高い溶湯を用いる場合
(試料No.1〜12)は、製造されたろう材箔は波を打
つことなく、且つ偏折も認められずろう材箔の組成も均
一であった。
【0037】また、融点より100〜300℃高い温度
の溶湯とした場合(試料No.5〜12)、ろう材箔は良
好な状態で得られた。尚、この場合は、特に波打ちがな
く、ろう材箔として使用し易いという点で優れていた。
更に、融点より150〜300℃高い温度の溶湯とした
場合(試料No.9〜12)、ろう材箔は一層良好な状態
で得られた。尚、この場合は、特に波打ちがなく、延性
にも富んでいるという点で優れていた。
【0038】これに対して、本発明の範囲外の溶湯の温
度の場合(比較例の試料No.13〜16)、溶解温度が
低いときには(試料No.14)、偏折が認められ組成は
均ーなものではなかった。また、試料No.13は、溶解
温度が融点とあまり差がないため、石英ノズルから急冷
ロールに合金が落下せず、箔が得られなかった。逆に、
溶解温度が高いときには(試料No.15,16)、ろう
材箔は波を打っており、ろう付において扱いにくいもの
であった。また、この場合、Zn,Mgの多量の揮発が
生じ、狙いどうりの組成のろう材箔の製造が不可能であ
った。 (実施例2)次に、実施例2について説明する。本実施
例は、Znを含まないろう材箔の製造方法である。
【0039】まず、本発明の範囲内の組成となる様に、
例えば下記表3に示す合金組成となる様に秤量する。次
に、秤量した材料を用いて、前記実施例1と同様にし
て、液体急冷法によってろう材箔を製造し、その組成の
分析や観察を行った。その結果を、下記表4に記す。
【0040】また、本発明の範囲外の比較例について
も、液体急冷法によって、ろう材箔を製造し、その組成
の分析や観察を行った。その結果も、同じく表3及び表
4に記す。尚、表3及び表4の試料のうち、試料No.1
〜6が本発明の範囲の実施例であり、試料No.7〜9
が、本発明の範囲外の比較例である。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】前記表3及び表4から明かな様に、本発明
の範囲の組成において、本発明の溶解温度、即ち融点よ
り50〜300℃温度が高い溶湯を用いる場合(試料N
o.1〜6)、製造されたろう材箔は、波を打つことがな
く、且つ偏析も認められず、ろう材箔の組成も均一であ
った。
【0044】また、融点より100〜300℃温度が高
い溶湯を用いる場合(試料No.3〜6)、製造されたろ
う材箔は良好な状態で得られた。尚、この場合は、特に
波打ちがなく、ろう材箔として使用し易いという点で優
れていた。更に、融点より150〜300℃高い温度の
溶湯とした場合(試料No.5,6)、ろう材箔は一層良
好な状態で得られた。尚、この場合は、特に波打ちがな
く、延性に富んでいるという点で優れていた。
【0045】これに対して、本発明の範囲外の溶湯の温
度の場合(比較例試料No.7〜9)、溶解温度が低いと
きには(試料No.7,8)、偏析が認められ、ろう材箔
の組成は均一なものではなかった。逆に、溶解温度が高
いときには(試料No.9)、ろう材箔は波を打ってお
り、ろう付けにおいて扱いにくいものであった。また、
この場合、多量のMgの多量の揮発が生じ、狙いどうり
の組成のろう材箔を製造することができなかった。 (実施例3)次に、実施例3について説明する。
【0046】本実施例では、前記実施例1の試料No.1
0の合金組成(39.8Zn−41.0Al−3.0S
i−16.0Cu−0.2Mg)の材料を、550℃で
溶解し、急冷ロールを下記表5の外周速度に設定してろ
う材箔を製造したものである。 そして、この方法によ
って得られたろう材箔の厚さを測定するとともに、ろう
材箔の状態を観察した。その結果を、同じく表5に記
す。
【0047】
【表5】
【0048】この表5から明かなように、急冷ロールの
回転速度が遅い場合には、ろう材箔は厚くなるという傾
向がある。また、本組成の合金は脆いため、あまり厚い
場合は箔として扱いにくい。一方、回転速度が早い場合
には、ろう材の透けが発生することがあり、その場合は
ろう付けの際に接合部分が発生する恐れがあるので好ま
しくない。従って、急冷ロールの回転速度(外周速度)
は、20〜50m/秒の範囲が望ましい。
【0049】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明のろう材の製
造方法では、上述した所定の組成の合金を、融点より5
0〜300℃高い温度の溶湯として、液体急冷法によっ
てろう材箔を形成するので、偏析や波打ちがなくしかも
扱い易い好適なろう材箔を得ることができる。
【0051】また、圧延加工ではないので、ろう付け接
合の際に表面酸化皮膜の影響がなく、しかも極めて薄い
箔であるので、複雑形状のろう付が容易で、母材本来の
特性に影響を及ぼすこともない。従って、この様にして
製造されたろう材箔により、Al又はAl合金同士、及
びAl又はAl合金と異種材料との接合を好適に行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のろう材の製造方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…石英ノズル 2…高周波コイル 3…急冷ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 1/02 501 C22C 1/02 501E 18/04 18/04 21/00 21/00 D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体急冷法によるろう材の製造方法であ
    って、 Znを93重量%以下含有するとともに、Al,Si及
    びCuのうち少なくとも1種を含有する合金を、融点よ
    り50〜300℃高い温度の溶湯とし、所定速度で回転
    する冷却用部材上に流下させ、冷却して箔化することを
    特徴とするろう材の製造方法。
  2. 【請求項2】 液体急冷法によるろう材の製造方法であ
    って、 Al及びSiを含有する合金を、融点より50〜300
    ℃高い温度の溶湯とし、所定速度で回転する冷却用部材
    上に流下させ、冷却して箔化することを特徴とするろう
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】 液体急冷法によるろう材の製造方法であ
    って、 Al,Si及びCuを含有する合金を、融点より50〜
    300℃高い温度の溶湯とし、所定速度で回転する冷却
    用部材上に流下させ、冷却して箔化することを特徴とす
    るろう材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却用部材の回転時の外周速度が2
    0〜50m/秒であることを特徴とする前記請求項1〜
    3のいずれか記載のろう材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却用部材が急冷ロールであること
    を特徴とする前記請求項1〜4のいずれか記載のろう材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記合金の溶湯の温度を、その融点より
    100〜300℃高い温度としたことを特徴とする前記
    請求項1〜5のいずれか記載のろう材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記合金の溶湯の温度を、その融点より
    150〜300℃高い温度としたことを特徴とする前記
    請求項1〜5のいずれか記載のろう材の製造方法。
JP20243596A 1996-07-31 1996-07-31 ろう材の製造方法 Pending JPH1043886A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20243596A JPH1043886A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 ろう材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20243596A JPH1043886A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 ろう材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1043886A true JPH1043886A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16457481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20243596A Pending JPH1043886A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 ろう材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1043886A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009235503A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Taiheiyo Cement Corp Al合金−セラミックス複合材料用の接合材及びそれを用いた接合体
JP2010099739A (ja) * 2008-09-29 2010-05-06 Honda Motor Co Ltd ろう材、金属部材の接合構造、および、金属部材の接合方法
JP2012006071A (ja) * 2010-06-28 2012-01-12 Nanojoin Kk 亜鉛合金及び金属化プラスチックフィルムコンデンサ端面電極材料
CN102441744A (zh) * 2011-06-28 2012-05-09 力创(台山)电子科技有限公司 一种用于铜铝焊接的药芯焊丝
JP2012180557A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kobe Steel Ltd 加工性に優れる亜鉛合金鋳造塊および亜鉛合金鋳造塊の製造方法
JP2012179632A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kobe Steel Ltd Zn−Al−Cu合金圧延材およびそのZn−Al−Cu合金圧延材の製造方法
JP2012210646A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nisshin Steel Co Ltd 箔状ろう材
JP2012210645A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nisshin Steel Co Ltd 箔状ろう材
JP2013107822A (ja) * 2013-01-30 2013-06-06 Ulvac Japan Ltd 水素ガス発生方法及び水素ガス生成材
WO2014021308A1 (ja) * 2012-07-31 2014-02-06 株式会社テリーサ研究所 金属接合用はんだ合金及びこれを用いたはんだ付け方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009235503A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Taiheiyo Cement Corp Al合金−セラミックス複合材料用の接合材及びそれを用いた接合体
JP2010099739A (ja) * 2008-09-29 2010-05-06 Honda Motor Co Ltd ろう材、金属部材の接合構造、および、金属部材の接合方法
JP2012006071A (ja) * 2010-06-28 2012-01-12 Nanojoin Kk 亜鉛合金及び金属化プラスチックフィルムコンデンサ端面電極材料
JP2012180557A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kobe Steel Ltd 加工性に優れる亜鉛合金鋳造塊および亜鉛合金鋳造塊の製造方法
JP2012179632A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kobe Steel Ltd Zn−Al−Cu合金圧延材およびそのZn−Al−Cu合金圧延材の製造方法
JP2012210646A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nisshin Steel Co Ltd 箔状ろう材
JP2012210645A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nisshin Steel Co Ltd 箔状ろう材
CN102441744A (zh) * 2011-06-28 2012-05-09 力创(台山)电子科技有限公司 一种用于铜铝焊接的药芯焊丝
WO2014021308A1 (ja) * 2012-07-31 2014-02-06 株式会社テリーサ研究所 金属接合用はんだ合金及びこれを用いたはんだ付け方法
JP5937214B2 (ja) * 2012-07-31 2016-06-22 株式会社テリーサ研究所 金属接合用はんだ合金及びこれを用いたはんだ付け方法
JP2013107822A (ja) * 2013-01-30 2013-06-06 Ulvac Japan Ltd 水素ガス発生方法及び水素ガス生成材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Feng et al. Reliability studies of Cu/Al joints brazed with Zn–Al–Ce filler metals
JP5008969B2 (ja) 液相拡散接合用合金
CN104411450B (zh) 合金
EP0010866B1 (en) Homogeneous brazing foils of copper based metallic glasses
JP2019527145A (ja) SnBiSb系低温鉛フリーはんだ
EP0020965B1 (en) Metal articles brazed with a homogeneous, ductile cobalt based brazing material
US4929511A (en) Low temperature aluminum based brazing alloys
JP2012050993A (ja) アルミニウム材のフラックスレスろう付け方法およびフラックスレスろう付け用アルミニウムクラッド材
TWI574770B (zh) Ti-based welding consumables and manufacturing methods thereof
EP1219718B1 (en) Silver braze alloy
CN108136548A (zh) 钎焊合金
JPH1043886A (ja) ろう材の製造方法
CN105364335A (zh) Al-Ag-Cu-Mg铝基合金态钎料及其制备方法
JP2012024827A (ja) アルミニウム材のフラックスレスろう付方法およびフラックスレスろう付用アルミニウム合金ブレージングシート
JP3081230B2 (ja) ろう付け充填金属として使用される銅合金
KR900000400B1 (ko) 균질의 저융점 구리기초합금, 이로부터 제조된 균질의 경납땜 호일과 그 제조방법, 및 이를 이용한 금속결합방법
CN112719688A (zh) 一种Ti-Zr-Cu-Ni非晶钎料及其制备方法与应用
US4838341A (en) Production of low temperature aluminum based brazing alloys
US20010053456A1 (en) Silver-copper-nickel infiltration brazing filler metal and composites made therefrom
US4316573A (en) Homogeneous brazing foils of copper based metallic glasses
JPH10102167A (ja) 銅系低融点ろう材
JP3210766B2 (ja) Sn基低融点ろう材
CN1277651C (zh) 一种钛基合金钎焊料
JPH069748B2 (ja) 酸化雰囲気中で接合可能なCr含有材料の液相拡散接合用合金箔
JPS6236800B2 (ja)