JPH069748B2 - 酸化雰囲気中で接合可能なCr含有材料の液相拡散接合用合金箔 - Google Patents

酸化雰囲気中で接合可能なCr含有材料の液相拡散接合用合金箔

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JPH069748B2
JPH069748B2 JP30302688A JP30302688A JPH069748B2 JP H069748 B2 JPH069748 B2 JP H069748B2 JP 30302688 A JP30302688 A JP 30302688A JP 30302688 A JP30302688 A JP 30302688A JP H069748 B2 JPH069748 B2 JP H069748B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属材料の液相拡散接合に関し、詳しくはステ
ンレス鋼,高ニッケル基合金,及び耐熱合金鋼の液相拡
散接合あるいはこれら合金鋼と炭素鋼の液相拡散接合用
に有用で、酸化雰囲気中での接合が可能で、接合強度の
高い接合部を得ることができることを特徴とする液相拡
散接合用材料に関する。
〔従来の技術〕
液相拡散接合は接合しようとする材料の間に箔,粉末,
あるいはメッキ等の形態で被接合材よりも融点の低い共
晶組成を有する合金を介在させて加圧し、挿入合金(以
下インサートメタルと称する)の液相線直上の温度に接
合部を加熱することによって溶融,等温凝固させる接合
法であり、固相接合法の一種と考えられている。
液相拡散接合は、比較的低い加圧力で接合できることか
ら、接合による残留応力や、変形を極力避ける必要のあ
る接合に用いられ、同時に溶接の困難な高合金鋼,耐熱
鋼の接合にも適用されている技術である。
液相拡散接合によって接合しようとする材料は多くの場
合、合金組成として1.0%以上のCrを含有する。Cr含
有材料は緻密な酸化Cr(多くの場合Cr2O3)皮膜を表面
に形成するために、耐酸化性,耐食性が優れているもの
が特徴である。従って接合時の加熱によっても当然接合
面には酸化皮膜が形成されることとなり、溶融したイン
サートメタルの濡れが阻害され、接合に必要な原子の拡
散が著しく妨げられる。
故に従来は特開昭53-81458号公報,特開昭62-34685号公
報,さらに特開昭62-227595号公報に見られるようにい
ずれも接合の際には雰囲気を真空,不活性,もしくは還
元性に保たねばならず、接合コストの著しい上昇を招い
ていた。
本発明者らは以上の知見に基づき研究を重ねた結果、成
分としてVを含有するインサートメタルは酸化雰囲気中
でも液相拡散接合が可能であることを見いだした。しか
も、Vはインサートメタルの融点を上昇させる元素では
あるが、他の元素(本発明においては専らSi)を適当に
調整することで接合性の極めて優れたインサートメタル
を得ることができることを見いだした。
Vを含有し、Si量を増加させた液相拡散接合用合金箔は
殆ど前例が無い。米国特許第3856513号明細書にMaY
bZcなる組成を有する合金についての開示がある。式
中MはFe,Ni,Co,V,Crからなる群から選ばれる金属であ
り、YはP,B,Cからなる群から選ばれる元素であ
り、ZはAl,Si,Sn,Ge,In,Sb,Beからなる群から選ばれる
元素であり、aは約60〜90原子%の範囲にあり、b
は約10〜30原子%の範囲にあり、cは約0.1〜15原
子%の範囲にある。このような材料は現在周知の処理技
術を用いて溶融物からの急速冷却によって工業的に製造
され、実用化されている。
しかしながらこの場合には、Vは基材として使用するこ
とおよび合金をアモルファス化することを目的としたも
のであって接合用の合金箔として開示されたものではな
い。しかも、Siの含有量が低く、箔の融点は本発明に比
較して相当に高いため、液相拡散接合の実現はきわめて
困難である。加えてB含有量も本発明とは全く異なって
おり、高いために結合部近傍Mo,もしくはCr含有合金側
に粗大な析出物を生成するので接合強度が本発明の箔を
用いて得られる接合部に比較して全く低いものとなる。
特開昭53-81458号公報は米国特許第3856513号明細書記
載の合金を箔の形で提供するものであるが、この場合に
はVを成分として含有していないため、酸化雰囲気中で
の液相拡散接合は全く不可能である。
尚、本発明において「酸化雰囲気」とあるは、接合雰囲
気中に体積%で0.1%以上の酸化ガスを含有し、酸化
ポテンシャルが10-3atm以上、即ち還元性のガス,例
えばH2,H2S,水蒸気その他を含有している場合でも酸
化力が酸化濃度相当で、0.1%以上である雰囲気を意
味している。
また「融点」とあるは、2元以上の合金においては、そ
の状態図上での固相線を、特に断わらない限りにおいて
意味するものとする。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記のような従来の欠点、即ち酸化雰囲気中に
おけるCr含有材料の液相拡散接合において被接合材表
面に生成し、拡散接合を妨げるCr酸化皮膜を無害化して
酸化雰囲気下においても液相拡散接合を可能ならしめる
ためになされたものであって、Vをインサートメタルの
成分として含有することでCr酸化皮膜を低融点のCr2O3-
V2O5複合酸化物する事によって球状化し、液相拡散接合
に対して無害化して、酸化雰囲気下でのCr含有材料の
液相拡散接合を実現する液相拡散接合用合金箔を提供す
ることを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは酸化雰囲気中で液相拡散接合を施工する場
合において、Vを0.1〜20.0%含有し、Siを増加
したインサートメタルを用いれば、接合が可能であるこ
とを見いだした。
本発明はこうした知見に基づいてなされたもので、その
要旨とするところは、原子%でP:0.5〜10.0%
未満,Si:15.0〜30.0%,V:0.1〜20.
0%を含有し、あるいは更に(A)Cr:0.1〜20.0
%,Fe:0.1〜20.0%,Mo:0.1〜20.0%
の1種または2種以上および/または(B)W:0.1
〜10.0%,Co:0.1〜10.0%の1種または2
種を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物よ
りなる組成を有し、厚さが3.0〜120μmであるこ
とを特徴とする酸化雰囲気中で接合可能なCr含有材料
の液相拡散接合用合金箔であり、あるいは加えて実質的
にガラス質であることを特徴とするCr含有材料の液相
拡散接合用合金箔である。
以下本発明を詳細に説明する。
〔作用〕
最初に本発明において各成分範囲を前記のごとく限定し
た理由を以下に述べる。
まずPは液相拡散接合を達成するに必要な等温凝固を実
現するための拡散原子として、あるいは基材のNiの融点
を被接合材よりも低くするために必要な元素であり、そ
れぞれの目的のためには0.5%以上含有させることが
必要であるが、本発明者らは詳細な研究によって10.
0%以上含有させると接合部近傍Mo,Cr含有合金側の結
晶粒界に5μm以上の粗大な硼化物が生成し、接合部強
度が著しく低下することを見いだしたので、0.5〜1
0.0%未満とした。このP含有量が低いこともまた本
発明の特徴の一つである。
次にSiの基材はNiの融点を降下させるのに有効な元素で
あるが、本発明の合金箔はVを多く含有することが特徴
であり、そのために融点が比較的高くなり接合時間が長
くなることを防止するために15.0%以上添加するこ
とが必要である。しかしながら30.0%を越える添加
では、酸化雰囲気中での液相拡散接合の際にインサート
メタル中にSiを含む粗大な酸化物を生成し、接合部強度
および靭性を劣化させる場合があるのでその成分範囲を
15.0〜30.0%に限定した。
VはCr含有合金表面のCrの酸化皮膜を溶融・球状化さ
せ、溶融インサートメタルと合金の濡れを良くし、Pの
拡散がCr酸化皮膜によって阻害されることを防止するこ
とで酸化雰囲気中における液相拡散接合を実現させるき
わめて重要な元素である。その添加量は0.1%未満で
はCrの酸化皮膜を溶融させるに不十分であるために効果
がなく、20.0%を越えて添加するとインサートメタ
ルの中にV燐化が生成し、液相拡散接合が実質的に不可
能となるため0.1〜20.0%の範囲とした。
以上が本発明の基本成分であるが、本発明においてはこ
の他にそれぞれの用途に応じて(A)Cr:0.1〜2
0.0%,Fe:0.1〜20.0%,Mo:0.1〜2
0.0%の1種または2種以上および/または(B)
W:0.1〜10.0%,Co:0.1〜10.0%の1
種または2種を含有させることができる。
まず、Cr,Fe,Moはこれらを含有する合金鋼を液相拡散接
合する場合に、合金とインサートメタルとの機械的特性
の差異を減少させるべく添加する元素であって、被接合
材の合金鋼成分に見合った範囲で含有量を決定すべきで
ある。また、接合部分が腐食環境に曝される可能性があ
る場合には旧インサートメタル領域の耐食性向上にMoと
Crが、被接合材が耐熱鋼である場合には高温強度確保の
ためにMo,析出強化元素としてMoとCr,およびFeがそれ
ぞれ有効である。何れの元素も0.1%未満では効果が
なく、20.0%を越えて添加するとインサートメタル
中にFe,CrあるいはMoの燐化物が生成し、実質的に液相
拡散接合が不可能となるのでそれぞれ0.1〜20.0
%の範囲とした。
また、W,Coは主に高強度材料の接合に際して旧インサ
ートメタル部分に高い強度を付与させる目的で添加する
元素であって、金属間化合物、あるいは炭化物として析
出し、強度を飛躍的に高める。何れも0.1%未満では
効果がなく、10.0%を越えて添加するとインサート
メタル中に粗大な金属間化合物が生成してしまい、接合
部靱性を著しく劣化させる場合があるので0.1〜1
0.0%の範囲とした。
上述の各合金成分はそれぞれ単独に添加しても、あるい
は併用して添加しても良い。
本発明のCr含有材料の液相拡散接合用合金箔はインサー
トメタルとして種々の形状で提供することが可能であ
る。例えば請求項1〜4の何れかの成分を有する合金を
液体急冷法によって箔とする事は本発明の化学成分から
十分に可能であるし、また最も適している。更に、真空
溶解,鋳造して通常の方法で圧延,焼鈍し、箔の形態で
提供することもまた可能である。
合金箔の結晶構造をガラス質としたのは本発明の合金箔
が液相拡散接合時に均一に溶融する必要があるためであ
る。不均一な組成で、含有合金成分の偏析がある場合に
はインサートメタルの融点が接合部の位置によって異な
ることとなり、均質な接合界面が得られないためであ
る。いうまでもなく、均質な組成の合金箔が容易に得ら
れる場合には結晶構造はガラス質である必要は無い。
本発明では、通常合金溶湯を用いて液体急冷法により箔
を製造するが、ここで採用される基本的製造方法は合金
の溶湯をノズルを介して冷却基板上に噴出し、熱的接触
によって急冷凝固させる液体急冷法のうち、いわゆる単
ロール法が適している。もちろん、ドラムの内壁を使う
遠心急冷法やエンドレスタイプのベルトを使用する方法
や、これらの改良型、例えば補助ロールや、ロール表面
温度制御装置を付属させた方法、あるいは減圧下ない
し、真空中または不活性ガス中での鋳造もそれに含まれ
る。また、一対のロール間に溶湯を注入して急冷凝固さ
せる双ロール法も適用できる。合金箔の厚みは薄いほど
接合部近傍における機械的特性の変化が少なく、接合に
要する時間も短いので液相拡散接合に有利であるが、
3.0μm未満の場合にはVの絶対量が被接合材合金表
面のCr酸化皮膜を無害化するに不十分となり、120.
0μmを越えると液相拡散接合終了までに要する時間が
10時間以上となってしまい、実用的でないことから
3.0〜120.0μmの厚みとした。
本発明はCr含有材料の液相拡散接合用の合金箔に関す
るものであるが、大気中で接合が可能であることから、
本発明合金箔をろう付け、半田づけなどの接合法に応用
することもまた可能であり、有用である。
〔実施例〕
第1表〜第6表に示すように請求項1〜4の何れかの組
成を有する合金約100gを(1),単ロール法(Cu合金
製300mm径)にて急冷し、あるいは(2),真空溶解炉
で溶製し、鋳造した後に通常の方法で熱間圧延して、板
幅2〜215mm、板厚30.0μmの箔とした。なお、
熱間圧延により製造した箔は700℃で10時間,均一
化焼鈍して巨視的な成分の不均一をなくした。急冷箔の
鋳造条件は、ロール周速を5.0〜15.0m/sの間
に保持してある。得られた箔は板幅と板厚をそれぞれ5
点測定して、上記の寸法が得られていることを確認した
後にDTA(示差熱分析装置)にて融点を測定した。融
点は第1表〜第6表に同時に示してある。次に化学分析
で成分を同定した。第1表〜第6表はその分析結果で、
単位は原子%である。各箔は何れもNiを基材としてお
り、各成分の和と100%との差がNiと不可避の不純物
の合計濃度を意味する。各箔の結晶構造は上記の製造条
件においては非晶質,結晶質,および部分的に結晶質と
非晶質の混じった構造の何れかになるが、何れの構造を
とるかはその組成で決定される。
続いて第1表〜第6表合計235の箔を含む請求項1〜
5を満足するインサートメタルおよび第7表を含む比較
インサートメタル(従来型インサートメタルを含む)を
用いて液相拡散接合を実施した。第7表の各箔の基材は
何れもNiであり、各成分の和と100%との差がNiと不
可避の不純物の合計濃度を意味する。第7表の箔の製造
方法も第1表〜第6表の本発明箔の場合と全く同様であ
る。試験片形状は第1図に示すごとく100mm厚×1000
mm幅×2000mm長で、底炭素鋼と62%Ni耐食合金をそれ
ぞれ用意し、第2図に示すごとく間にインサートメタル
を挟み込んだ。第8表に液相拡散接合に用いた被接合材
化学成分を示した。インサートメタルの厚みは3.0〜
500μmとした。雰囲気は大気,接合温度は各箔の融
点直上〜融点+50℃の範囲とし、大型加熱炉を用いて
実質的に850〜1300℃で接合した。加圧は特に行ってお
らず、何れも自重で接合している。接合時間はすべて1
時間とし、非接合材の強度,耐食性,靱性を確保するた
めに接合後の熱処理を焼き鈍し,焼き入れ+焼き鈍し,
焼き鈍し+焼き戻し,焼き入れ+焼き鈍し+焼き戻し,
を適宜単独で、あるいは組合せて施した。これら熱処理
の間に被接合材同士の元素の相互拡散が進行し、接合部
の均質化が進んだが、インサートメタル中のP量が少な
いために析出物の生成,増加,成長は殆ど見られなかっ
た。次にJIS G-0601-5「クラッド鋼板の超音波探傷試験
法」に基づいて試験片方式で接合部の健全性を調査した
が、請求項1〜5を満足するインサートメタルを用いた
全ての試験片で非接合面積率は0%であった。
更に第3図に示す要領で板厚方向からJIS A-2号引っ張
り試験片4を切り出し、各接合材ともにインストロン型
引張試験機を用いて常温で接合部破断相体強度を調査し
た。
接合部の引っ張り破断強度は、被接合材の材質,板厚,
および使用環境条件等で決定されるが、本実施例におい
ては実用上の制限から30kg/mm2を最低必要強度とし
て仮に設定し、この値以上の破断強度が得られた場合に
十分な接合が実現したと判断した。
第4図は接合部破断強度に与えるインサートメタル中の
Vの濃度の影響を表わしている。V濃度が原子%で0.
1%未満の場合には非接合材合金表面のCr酸化皮膜を十
分に無害化できないために、接合部破断強度が低いが、
0.1%以上では接合部破断強度が母材並みあるいは母
材以上となっており、Vが効果的に作用してCr酸化皮膜
を無害化している。しかしVが20.0%を越えるとイ
ンサートメタルの融点が上昇するために接合時間が不足
して接合部破断強度が低下する。
第5図は同様にSiと接合部破断強度の関係を示した図で
ある。Siが15.0%未満および30.0%を越える場
合では接合部破断強度が低く、15.0〜30.0%の
場合には高い接合部破断強度が得られる。
第6図はPと接合部破断強度の関係を示した図である。
Pが0.5%未満の場合にはインサートメタルの融点が
高いために、10.0%以上の時には接合界面近傍に生
成する硼化物のために接合部破断強度が低下する。0.
5%〜10.0%未満のPの場合には高い接合部破断強
度が得られる。
第7図はインサートメタルの厚みと接合部引っ張り強度
30kg/mm2以上を確保するに必要な接合時間との関係
を示した図である。厚みが120μmを越える箔では本
発明の成分範囲においては10時間以上の接合時間が必
要となり、実用的ではないことが明らかである。
第7表は本発明合金箔に対する比較合金箔の化学成分分
析結果と融点,比較合金箔を用いて実施例と全く同様な
手法によって製造したクラッド鋼板の接合部引っ張り破
断強度を示したものである。
第236番箔はP含有量が不足したために融点が1300℃
を超え、結果として破断強度が低かった例、第237番
箔はP含有量が高く、接合部近傍被接合合金側に粗大な
硼化物が多数生成して接合部破断強度が著しく低下した
例、第238番箔,第239番箔はそれぞれSi量が不足
して融点が1300℃以上になった例と、Si量が過多となっ
て接合時に粗大なSiO2系酸化物がインサートメタル中に
生成して接合部破断強度が低下した例、240番箔はV
量が不足して被接合材合金表面に生成したCr酸化皮膜が
十分に無害化されなかった例、241番箔はV量が2
0.0%を超えたために、拡散すべきPがインサートメ
タル中ですべてV燐化物として獲得されてしまい、液相
拡散接合が十分に行なわれなかった例、242,24
3,244番箔はいずれもFe,Cr,Moがそれぞれ20.
0%を越えたためにインサートメタル中にそれぞれの原
子との燐化物が生成し、液相拡散接合が十分に行なわれ
なかった例、245,246番箔はPが過多であると同
時にSiが少なく、融点は低いものの、接合部近傍に多数
に粗大な硼化物が生成し、接合部破断強度が不足した例
である。
〔発明の効果〕 本発明は酸化雰囲気中においても液相拡散接合が可能
で、極めて破断強度の高いCr含有材料の液相拡散接合
を実現する液相拡散接合用合金箔を提供するもので、産
業の発展に寄与するところ極めて大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は被接合材の模式図の一例、第2図は液相拡散接
合クラッド鋼板の組み立て要領を表わす図、第3図は完
成したクラッド鋼板と、接合部破断強度評価用引っ張り
試験片採取要領図、第4図はインサートメタル中のV量
と接合部破断強度の関係を表わす図、第5図はインサー
トメタル中のSi量と接合部破断強度の関係を表わす図、
第6図はインサートメタル中のP量と接合部破断強度の
関係を表わす図、第7図はインサートメタルの厚みが液
相拡散接合によって30kg/mm2以上の破断強度を有す
る接合部を得るのに要する接合時間に与える影響を表わ
す図である。 1…被接合材(炭素鋼)、2…被接合材(合金鋼)、3
…液相拡散接合用合金箔(インサートメタル)、4…接
合部破断強度調査用引っ張り試験片、5…液相拡散接合
済みクラッド鋼板、x…クラッド鋼板幅方向、y…クラ
ッド鋼板長さ方向、z…クラッド鋼板板厚方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 有一 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式會社第1技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−34685(JP,A) 特開 昭59−116350(JP,A) 特開 昭62−227595(JP,A) 特公 昭55−19976(JP,B2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子%で P :0.5%〜10.0%未満 Si:15.0%〜30.0% V :0.1%〜20.0% を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物よ
    りなる組成を有し、厚さが3.0〜120μmであること
    を特徴とする酸化雰囲気中で接合可能なCr含有材料の
    液相拡散接合用合金箔。
  2. 【請求項2】原子%で P :0.5%〜10.0%未満 Si:15.0%〜30.0% V :0.1%〜20.0% に加えて更に、 Cr:0.1%〜20.0% Fe:0.1%〜20.0% Mo:0.1%〜20.0% の1種または2種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物よりなる組成を有し、厚さが3.0
    〜120μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合
    可能なCr含有材料の液相拡散接合用合金箔。
  3. 【請求項3】原子%で P :0.5%〜10.0%未満 Si:15.0%〜30.0% V :0.1%〜20.0% に加えて更に、 W :0.1%〜10.0% Co:0.1%〜10.0% の1種または2種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物よりなる組成を有し、厚さが3.0
    〜120μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合
    可能なCr含有材料の液相拡散接合用合金箔。
  4. 【請求項4】原子%で P :0.5%〜10.0%未満 Si:15.0%〜30.0% V :0.1%〜20.0% に加えて更に、 Cr:0.1%〜20.0% Fe:0.1%〜20.0% Mo:0.1%〜20.0% の1種または2種以上および W :0.1%〜10.0% Co:0.1%〜10.0% の1種または2種を含有し、残部は実質的にNiおよび
    不可避の不純物よりなる組成を有し、厚さが3.0〜12
    0μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可能
    なCr含有材料の液相拡散接合用合金箔。
  5. 【請求項5】実質的にガラス質である請求項1〜4の何
    れかに記載の酸化雰囲気中で接合可能なCr含有材料の
    液相拡散接合用合金箔。
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