JP5936710B2 - 可変容量型排気ターボ過給機 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の可変容量型排気ターボ過給機に関し、特に、内燃機関(エンジン)からの排ガスを、タービンケーシングに形成されたスクロール内及び複数の可変ノズルベーンを通してタービンロータに作用させる可変容量型排気ターボ過給機において、可変ノズル機構を構成する可変ノズルベーンの両側面と、該側面と対向する壁面との間の隙間からの漏れ流れを防止する技術に関する。
自動車用の排気ターボ過給機は、排ガス規制の強化によりエンジン低速のレスポンス改善が重視され、ターボチャージャの高レスポンス化が望まれている。
エンジン加速時には、可変容量タービンのノズルベーンの開度を小さくし、排ガス圧力を上昇させることでタービン回転数が上昇していく。
可変容量タービンのノズルベーン開度が極端に小さくなると、ノズルベーンの両側面と、該側面と対向する壁面との間のクリアランスからの漏れ流れ損失が大きく、効率が低下する。このため、回転数上昇が遅くなるとい問題があった。
このノズルベーンのクリアランスを低減させれば効率が上昇することは一般的に知られているが、クリアランスを小さくし過ぎると、ノズルベーンがスティックするおそれがある。これは、ノズルベーンの周辺部品が燃焼ガスで熱変形するためである。
ノズルベーンのクリアランス低減技術に関する先行技術としては、特許文献1(特開平11−229815号公報)を挙げることができる。
この特許文献1には、図7に示すように、ノズルベーン100と平行壁102との間の隙間流れを防止する技術が示されている。具体的には、スクロール室とタービンホイールとの間に一対の平行壁102で区画されるノズル室104を設けた可変容量型タービンであって、平行壁102に対面するノズルベーン100の両端部106、106を中央部108のt1より厚肉に形成し、その両端部の端面を前記平行壁102に平行にt2の幅を形成した構造が示されている。
特開平11−229815号公報
前記特許文献1においては、ノズルベーン100の両端部106、106を中央部108より厚肉にして、平行壁102に平行に拡げてシール長が得られるようにしているが、熱変形時において平行壁102の間隔が狭まり、ノズルベーン100の両端部106、106と平行壁102との隙間が小さくなり、スティックが生じやすいことへの対策までは開示していない。
従って、シール性を確保するために、ノズルベーンの両端部と平行壁との隙間を低減させて、クリアランス損失を抑え、さらに、熱変形時において平行壁の間隔が狭まっても、ノズルベーンの両端部が平行壁との間でスティックを生じることがない構造が望まれている。
そこで、本願発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、可変容量型排気ターボ過給機の可変ノズル機構を構成するノズルベーンの端面と、該端面と対向する壁面との間の隙間を狭めて漏れ流れを防止して過給機効率を向上するとともに、熱変形時においてもノズルベーンの端面が壁面に接触してスティックが生じないことを目的とする。
かかる目的を達成するため本発明は、エンジンからの排ガスを、タービンケーシングに形成されたスクロール内、及び複数の可変ノズルベーンを通してタービンロータに作用させる可変容量型排気ターボ過給機において、
前記スクロール室と前記タービンロータとの間に複数の可変ノズルベーンを周方向に配列するとともに、前記ノズルベーンの両側端面と隙間を存して略平行に形成される平行壁を有するノズルベーン収納部と、前記ノズルベーンの一側端面に突設されノズルベーンを回転支持するノズル軸と、前記平行壁の一方側に設けられ前記ノズル軸が隙間を存して嵌合する軸孔と、前記軸孔に前記ノズル軸を嵌合させた際の嵌合隙間によって排ガス圧力を受けたノズルベーンが内径側に倒されて前記平行壁の壁面とのクリアランスを減少せしめるノズルベーンの先端面と、該ノズルベーンの先端面の倒れによって形成される前記クリアランスの減少を、前記先端面の倒れ角若しくはノズルベーンの排ガス投影面を増大して、より減少せしめるクリアランス減少促進部と、を備えたことを特徴とする。
かかる発明によれば、可変ノズルベーンは平行壁を有するノズルベーン収納部に周方向に配列されるとともに、可変ノズルベーンはノズル軸を軸孔に嵌合して片持ち支持構造によって、平行壁の一方側の壁面に回転可能に支持されている。
そして、ノズル軸と軸孔とは嵌合隙間が存在するため、ガタをもって取り付けられており、排ガスの圧力で、ノズルベーンの他側端面(先端面)はタービンロータ側である内径側に倒れて傾斜する。
すなわち、図3Aに示す比較例においては、平行壁2の壁面4に直角方向に設けられる軸孔6の中心線6aとノズル軸8の中心線8aとを一致させて嵌合した際の嵌合隙間(軸孔6とノズル軸8とのガタ)によって、排ガス圧力を受けたノズルベーン10は、ノズルベーン10の他側端面(先端面)12を内径側へ倒れ角度θ1だけ倒れて傾く。
このノズルベーン10の倒れによって、他側端面12の先側角部P1がP2に移動して(図3A参照)、壁面4とのクリアランスはC0からC1へと小さくなる。本発明はこのノズルベーン10の排ガス圧力によって、嵌合隙間による傾きを積極的に利用して、ノズルベーンの端面と平行壁2の壁面4とのクリアランスを小さくして該クリアランスからの漏れ量を減少させるものである。
但し、単に、軸孔6を大きくして軸孔6とノズル軸8との嵌合隙間を大きくしてガタを拡大すると、ノズル軸8と軸孔6との摩耗が増大するとともに、ガタの増大によってノズルベーン10の精度良い開度制御が困難になる。しかも、壁面4との前記クリアランスは、ノズルベーン10及び平行壁2の熱変形によって変化するためスティック(固着)を考慮して所定量保持しておく必要がある。
そのため、本発明では、前記軸孔に前記ノズル軸を嵌合させた際の嵌合隙間によって排ガス圧力を受けたノズルベーンが内径側に倒されて前記平行壁の壁面とのクリアランスを減少せしめるノズルベーンの先端面と、該ノズルベーンの先端面の倒れによって形成される前記クリアランスの減少を、前記先端面の倒れ角若しくはノズルベーンの排ガス投影面を増大して、より減少せしめるクリアランス減少促進部と、を備えたことを特徴としている。
すなわち、前記軸孔に前記ノズル軸を嵌合させた際の嵌合隙間は変更することなく、クリアランス減少促進部によって、ノズルベーンの先端面によって形成される前記クリアランスの減少を、前記先端面の倒れ角若しくはノズルベーンの排ガス投影面を増大して、より減少せしめるようにしている。
従って、ノズルベーンの先端面、より具体的には先端面の角部(図3AのP1部)によって平行壁とのクリアランスをさらに減少せしめることができ、その結果、シール性を確保でき、ノズルベーンの両側端面と平行壁との隙間を低減させて、クリアランス損失を抑えることができる。
さらに、熱変形時においてはノズルベーンの両端面は、熱変形による平行壁の壁面によって押されて、倒れ前の元の位置に戻される。この倒れ前の元の位置では、熱変形を考慮したクリアランスが確保されるように設定されているため、元の位置に戻された状態ではノズルベーの両端面と平行壁面との間には、スティックを生じて固着することなく、ノズルベーの回動が保持されるようになっている。
このように、本願発明では、ノズルベーンの両端面と対向する平行壁の壁面との間の隙間を狭めて漏れ流れを防止して過給機効率を向上することができるとともに、熱変形時においてもノズルベーンが両端面に接触してスティックを生じることを回避することができ。
また、本発明において好ましくは、前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、前記軸孔が前記平行壁の壁面に向かって内径側に傾斜して設けられるとよい。
このように、クリアランス減少促進部は、軸孔が前記平行壁の壁面に向かって内径側に傾斜して設けられる構成によりなっているので、ノズルベーンの倒れ角を増大せしめることができる。
具体的には、図3Bに示すように、軸孔の中心線に対して、ベーン軸の中心線を一致させてノズルベーンを設置した時には、軸孔の傾斜分だけ平行壁の壁面とのクリアランスはC1より小さくC2になっており、図3Bで初期クリアランスはC2になっている。排ガス圧力によって、軸孔とノズル軸との嵌合隙間によるガタ分の倒れがあると、ノズルベーンの他側端面を内径側にさらに倒すことによって、クリアランスは、C2より小さいC3にすることができ、クリアランス損失を抑えることができる。
また、熱変形時には、平行壁面によって、ノズルベーンの倒れが押し戻されて、軸孔とノズル軸との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、ノズルベーンは平行壁面に直角位置に戻り、平行壁面とのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、スティッが生じない初期設定クリアランスにされているため、その位置に保持される。
また、本発明において好ましくは、前記クリアランス減少促進部は、前記軸孔の前記ノズルベーン側の内径側および前記軸孔の前記ノズルベーンとは反対側の外径側の少なくとも何れか一方を面取りによって構成されるとよい。
このように、面取りによって、ベーン倒れ角を増大するようにクリアランス減少促進部を構成するため、ノズル軸およびノズルベーン側には変形を加えることなく、軸孔の開口端部に面取りを加えるだけでよいため、変更対応の加工が容易である。また面取りは軸孔のノズルベーン側および軸孔のノズルベーンとは反対側の何れか一方でも、両方でもよく、面取りによる倒れ角度の設定に応じて形成することができる。
また、本発明において好ましくは、前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、前記直線状の先端面に対する直角方向が、平行壁の壁面に直角方向に設けられる前記軸孔に嵌合する前記ノズル軸の中心線に対して、内径側に傾斜して形成されるとよい。
このように、平行壁の壁面に直角方向に設けられる軸孔に嵌合するノズル軸の中心線に対して、ノズルベーンの直線状の先端面に直交する方向が、内径側に傾斜して設けられるので、ノズルベーンの倒れ角を増大せしめることができる。
具体的には、図5Aの実線または図5Bの点線で示すように、ノズルベーンは内径側に向かって倒れ角度はθ2傾斜している。この時のクリアランスはD1。この状態で排ガス圧力がノズルベーンに作用すると、ノズル軸は軸孔の反対側の内周面に当たる位置まで傾斜可能であるため、図5Bの実線で示すように、その反対側に当たるまで、ノズルベーンをタービンロータ側、すなわち内径側に大きく倒すことができる。これによって、クリアランスD2になりクリアランスをさらに小さくすることができ、クリアランス損失を抑えることができる。
また、軸孔は平行壁面に対して傾斜させることがなく、平行壁面に対して直角方向の形状であるため軸孔の加工が容易である。
また、熱変形時には、平行壁面によって、ノズルベーの倒れが押し戻されて、軸孔とノズル軸との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、図5Cに示すように、ノズルベーンは平行壁面に直角位置に戻り、平行壁面とのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、スティックが生じない初期設定クリアランスにされているため、その位置に保持される。
本発明において好ましくは、前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、該両端面の前記ノズル軸側の端面を、外径側から内径側に向かって平行壁に向かうように傾斜して設けられ、ノズルベーンの排ガス投影面を増大するとよい。
また、本発明において好ましくは、前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、該両端面の前記ノズル軸と反対側の先端面を、外径側から内径側に向かって平行壁から離れるように傾斜して設けられ、ノズルベーンの排ガス投影面を増大するとよい。
また、本発明において好ましくは、前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、該両端面の前記ノズル軸側の端面は、外径側から内径側に向かって平行壁に向かうように傾斜して設けられ、且つ、前記ノズル軸と反対側の先端面は、外径側から内径側に向かって平行壁から離れるように傾斜して設けられ、ノズルベーンの排ガス投影面を増大するとよい。
このように、前記クリアランス減少促進部は、両端面が直線状のノズルベーンのノズル軸側の端面を、外径側から内径側に向かって平行壁面に向かうように傾斜して設け、または、ノズル軸とは反対側の先端面を、外径側から内径側に向かって平行壁から離れるように傾斜して設け、または両端面を傾斜して設けるので、排ガス圧力を受けるノズルベーンの排ガス投影面を増大することができる。
具体的には、図6Aに示すように、軸孔の中心線に対して、ベーン軸の中心線を一致させてノズルベーンを設置した時には、ノズルベーンの先端面の傾斜分だけ平行壁面とのクリアランスは小さくなっており、図6Aで初期クリアランスはE1になっている。排ガス圧力によって、軸孔とノズル軸との嵌合隙間によるガタ分の倒れがあると、ノズルベーンの他側端面を内径側に倒すことによって、クリアランスをさらに小さくE2とすることができ、クリアランス損失を抑えることができる。
また、長方形状の対角線より長くすることで、排ガス圧力が作用する排ガス投影面を増大させることによって、ノズルベーンの倒れによる倒れ角度に対するクリアランスの減少量を大きく取れるため、クリアランス減少が効果的に得られる。
軸孔は平行壁面に対して直角方向に形成るため、軸孔の加工は容易である。また、ベーン軸はノズルベーンの中心線と同一方向にノズルベーンの端面に固着するため、ノズルベーンの中心線に対して傾斜した状態でノズルベーンの端面に固着するので製造が容易となる。
また、図6Cに示すように熱変形時には、前記ノズルベーンの前記両端面が平行壁面によって押されて、ノズルベーの倒れが押し戻され、軸孔とノズル軸との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、ノズルベーンは平行壁面に直角方向よりも前記外径側に傾斜する。これによって、平行壁面とのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、スティックが生じない初期設定クリアランスにされているため、その位置に保持される。
また、本発明において好ましくは、前記クリアランス減少促進部によるノズルベーンの倒れ角の増大によって、ノズルベーンの内径側への倒れ角度が0.3〜5.0度の範囲に設定されるとよい。
試験確認によると、内径側への倒れ込みによる倒れ角度は、0.3度以上で効果が得られ、0.5度以上でクリアランスを半減でき、さらに、1度以上でほぼ無くすことができた。従って、0.3〜1.0度の範囲が好ましいが、特に効果が確認できた0.5〜1.0度が好ましい。
なお、5.0度以上にすると、ノズルベーンが傾きすぎて、平行壁面とのスティックが生じやすくなるとともに、ガタの増大により摩耗が生じやすくなる。
また、本発明において好ましくは、前記ノズルベーンの全閉時の排ガス圧力によって、前記ノズルベーンが内径側に倒されるとよい。
このように、ノズルベーンが全閉時の排ガス圧力によって、ノズルベーンをタービンロータの内径側に倒すことで、全閉時にノズルベーンの両側端部と平行壁との隙間からの漏れ流れを抑制して、全閉状態における流慮の絞り特性を改善してエンジンの加速性能を向上できる。
本発明によれば、可変容量型排気ターボ過給機の可変ノズル機構を構成するノズルベーンの端面と、該端面と対向する壁面との間の隙間を狭めて漏れ流れを防止してクリアランス損失を抑えて、過給機の効率を向上できるとともに、熱変形時においてもノズルベーンが両側端面に接触してスティックを生じることを回避することができる。
可変容量型排気ターボ過給機示す要部断面図である。 可変ノズルベーンの概要を示す斜視図である。 比較例を示す。 第1実施形態の説明図であり、図2のA−A断面説明図を示し、ガス圧力が作用したときを示す。 第1実施形態における熱変形時を示す説明図である。 第2実施形態の説明図であり、ガス圧力が作用したときを示す。 第2実施形態における熱変形時を示す説明図である。 第3実施形態の説明図であり、設置状態を示す。 第3実施形態を示し、ガス圧力が作用したときを示す。 第3実施形態における熱変形時を示す説明図である。 第4実施形態の説明図であり、設置状態を示す。 第4実施形態を示し、ガス圧力が作用したときを示す。 第4実施形態における熱変形時を示す説明図である。 従来技術の説明図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1を参照して、可変容量型排気ターボ過給機1の全体構成について説明する。
図1において、タービンケーシング25内には渦巻状のスクロール27が形成されるとともに内周側にはガス出口通路29が形成され、また、図示しないコンプレッサが設けられたコンプレッサケーシングとタービンケーシング25と軸受ハウジング31が形成されている。
タービンロータ33は、ロータシャフト35の端部に固定されたハブ37と、該ハブ37の外周に円周方向等間隔に固着された複数枚の動翼39からなっている。また、ロータシャフト35のタービンロータ33と反対側には図示しないコンプレッサが連結されている。
また、ロータシャフト35の反対側には図示しないコンプレッサが連結されている。軸受ハウジング31にはロータシャフト35を支持する軸受41が設けられている。ロータシャフト35およびハブ37は回転中心線43を中心に回転するようになっている。
また、スクロール27の内周側にはタービンロータ33の円周方向に沿って等間隔に複数枚のノズルベーン45が配設されている(図2参照)。ノズルベーン45は、可変ノズル機構47によりその翼角を変化せしめられるようになっている。
ノズルベーン45は、長手方向は翼形の断面形状を有し、短手方向は一例として長方形状の断面形状をしており、長手方向の中央部には回動軸(ノズル軸)49が取り付けられている。この回動軸49の一端部はノズルベーン45の一側端面58に溶接によって取り付けられている。
また、回動軸49の他端部はノズルマウント51に形成された貫通孔(軸孔)53を貫通して、該回動軸49を回動するレバープレート55に連結している。
ノズルベーン45の他側端面(先端面)57は、隙間を存して円環形状のリングプレート59に対面する位置に配置されている。このリングプレート59は支持ピン62によって一定距離を保持するように前記ノズルマウント51に連結されている。
ノズルマウント51の壁面51aと、リングプレート59の壁面59aとによって、ノズルベーン45の両端面57、58を挟むようにして、平行壁を形成している。そして、この平行壁によってノズルベーン収納部63を構成している。
かかるタービンロータ33を備えた可変ノズル機構付き可変容量型排気ターボ過給機1の作動時において、エンジンからの排ガスは前記スクロール27に入り、該スクロール27内の渦巻きに沿って周回しながらノズルベーン45に排ガス圧力を加えて流入する。
そして、該排ガスは、ノズルベーン45の翼間を流通して、タービンロータ33中心側に向かい半径方向に流れて該タービンロータ33に膨張仕事をなした後、軸方向に流出してガス出口通路29から機外に送出されるようになっている。
かかる可変容量型排気ターボ過給機1においては、エンジン加速時にノズルベーン45を閉じて、流量を絞り流速を高めるようになっている。
なお、前記可変ノズル機構47については、回動軸49がノズルマウント51に形成された貫通孔(軸孔)53を貫通して支持される構成を示したが、一例であり、シュラウド側部材の貫通孔においてでもよい。要は平行壁によってノズルベーン収納部が構成され、そこに片持ち支持されたノズルベーンが回動自在に収納されている構成であればよい。
(第1実施形態)
図3を参照して、第1実施形態について説明する。
図3は、図2のA−A断面図を模式的に示したものであり、図3Aは比較例としての説明図である。
ノズルベーン45の一側端面58に回動軸(ノズル軸)49が取り付けられている。ノズルベーン45の中心線45aと、回動軸49の中心線49aは一致しており、回動軸49は貫通孔(軸孔)53に、回動可能に嵌合隙間を存して嵌合している。
なお、ノズルベーン45は、前述のように長手方向は翼形の断面形状を有し、短手方向は長方形状の断面形状しており、長手方向の中央部には回動軸(ノズル軸)49が取り付けられ、この回動軸49の一端部はノズルベーン45の一側端面58に取り付けられている。
短手方向の断面形状の長方形状は一例であり、端面が直線状に形成されていればよい。すなわち、排ガス流れの上流側と下流側との側面部分が曲線形状であっても端面が直線状に形成されていればよい。
図3Aは比較例を示す説明図である。既に説明したので簡単に説明する。
点線は、排ガス圧力が作用する前の設置状態を示している。実線は排ガス圧力が作用したときに、回動軸8と貫通孔6との間の嵌合隙間の分だけ傾いた状態を示している。ノズルベーン10の他側端面(先端面)の内径側へ倒れ角度θ1だけ傾斜を生じる。
そして、この傾くことで、ノズルベーン10の他側端面(先端面)12は壁面4に近づき、先端面12とクリアランスC1を形成する。
ノズルベーン10の倒れによって、他側端面の先側角部P1がP2に移動して(図3A参照)、壁面4とのクリアランスはC0からC1へと小さくなる。本発明はこのノズルベーン10の排ガス圧力によって、嵌合隙間による傾きを積極的に利用して、ノズルベーンの両側端面と平行壁2の壁面4との間からの漏れ量を減少させるものである。
図3Bは、第1実施形態を示す説明図である。ノズルベーン45及び回動軸49は前述のとおりである。貫通孔53が平行壁の壁面51aに向かうに従ってタービンロータ33側、すなわち内径側に傾斜して設けられている。
そして、平行壁の壁面51aに向かって内径側に傾斜して設けられる貫通孔53によって、ノズルベーン45の倒れ角度を増大せしめる。この貫通孔53の傾斜によって、ノズルベーン45の先端面57の内径側への倒れ込みによって形成されるクリアランスの減少量をより減少せしめるクリアランス減少促進部65を形成している。
図3Bは、貫通孔53の中心線53aに対して、回動軸49の中心線49aを一致させてノズルベーン45を設置したときには、貫通孔53の傾斜分だけ壁面59aとのクリアランスはC1より小さくなっており初期クリアランスC2となっている。この状態を図3Bの点線で示す。
この初期クリアランスC2は、図3Aの比較例の排ガス圧力の作動後のクリアランスC1より小さくなっている。また、排ガス圧力によって、貫通孔53と回動軸49との嵌合隙間によるガタ分の倒れがあると、ノズルベーン45の先端面57を内径側にさらに倒すことによって、クリアランスはC3とすることができ、さらに小さくすることができる。これによって、クリアランスを小さくしてクリアランスから漏れる排ガス量を抑制することで過給機効率の低下を抑えることができる。なお、図3Bには、排ガス圧力で傾いた状態を実線で示す。
また、熱変形時には、すなわち、ノズルベーン45は排ガスに直接晒される、また薄肉であるため、温度に対する熱変形が迅速に行われるが、平行壁面を形成するノズルベーン収納部63は、ノズルベーン45に比べて厚肉であり熱容量が大きいため、熱変形の応答性がノズルベーン45に比べて遅い。そのため、ノズルベーン45の両端面57、58、の熱変形と、平行壁面の壁面51a、59aとの熱変形の変形時間差によって、壁面51a、59aがノズルベーン45の両端面57、58に近接する。この近接する状態を図3Cに示す。
図3Cに示すように、壁面51a、59aの間隔が狭まることによって、ノズルベーン45の倒れが押し戻されて、貫通孔53と回動軸49との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、ノズルベーン45は壁面51a、59aに直角位置に戻り、壁面51a、59aとのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、熱変形が生じてもスティックが生じない初期クリアランスC0に設定されているため、熱変形があってもスティックしない位置に保持される。
すなわち、スティックが生じない初期クリアランスC0の範囲内でクリアランスを狭めるようにクリアランス減少促進部65が作用するようになっている。
以上のように、第1実施形態によると、可変容量型排気ターボ過給機1の可変ノズル機構47を構成するノズルベーン45の両端面57、58と、該量端面と対向する壁面51a、59aとの間の隙間を狭めて漏れ流れを防止して、クリアランス損失を低減することができ、過給機効率を向上することができる。特に、エンジン加速時におけるノズルベーン45の全閉時において、クリアランス損失を低減することができるため加速性を向上できる。
また、熱変形時においてもノズルベーン45の両端面57、58が、壁面51a、59aに接触してスティックを生じることを回避することができる。
(第2実施形態)
図4を参照して、第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、ノズルベーン45の倒れ角度を増大せしめて、クリアランスの減少量をより減少せしめるクリアランス減少促進部60を、面取り構造によって達成するものである。ノズルベーン45および回動軸49は第1実施形態で説明したものと同様である。
図4Aのように、貫通孔61は壁面51aに直角に形成されており、貫通孔61には、ノズルベーン側の内径側に内径側面取り61aが形成されている。また、ノズルベーンとは反対側の外径側に外径側面取り61bが形成されている。
この内径側面取り61a、外径側面取り61bの少なくとも何れか一方を設けても、両方設けてもよい。
内径側面取り61aおよび外径側面取り61bによって、回動軸49およびノズルベーン45の形状には変形を加えることなく、貫通孔61の開口端部に面取りを加えるだけでよいため、変更への対応加工が容易である。また面取りが貫通孔61のノズルベーン側およびノズルベーンとは反対側の何れか一方でも、両方でもよく、面取りによる倒れ角度の設定に応じて容易に形成することができる。
また、面取り形状は、貫通孔61の軸方向長さ、周方向範囲については、面取りを形成することで、ノズルベーン45の倒れ角度θが、0.3〜5.0度の範囲になることが好ましく、特に0.5〜5.0度が好ましい。倒れ角度は、壁面に対して直角からの傾斜角度をいう。
図4Bは、熱変形時の状態を示し、第1実施形態の図3Cと同様に、平行な壁面51a、59aによってノズルベーン45の倒れが押し戻されて、貫通孔61と回動軸49との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、ノズルベーン45は壁面51a、59aに直角位置に戻り、平行壁面とのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、熱変形が生じてもスティックが生じない初期クリアランスC0に設定されているため、熱変形があってもスティックしない位置に保持される。
(第3実施形態)
図5を参照して、第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、ノズルベーン45の倒れ角度を増大せしめて、クリアランスの減少量をより減少せしめるクリアランス減少促進部70を、回動軸72の中心線72aとノズルベーン45の中心線45aとを傾斜させる構造によって達成するものである。ノズルベーン45の形状は第1実施形態で説明したものと同様である。
平行壁の壁面51aに直角方向に設けられる貫通孔74に嵌合した回動軸72の中心線72aに対して、ノズルベーン45の長方形断面の長手方向の中心線45aが、内径側に傾斜して形成されている。すなわち、長方形断面の両端面のうち先端面57に対して直角方向が回動軸72の中心線72aに対して内径側に傾斜して形成されている。
回動軸72の中心線72aと、壁面51aに直角方向の貫通孔74の中心線74aと、ノズルベーン45の長方形断面の長手方向の中心線45a'を一致させて設置した場合には、図5Aの点線で示すような、図3Aで示した比較例と同様の形状となる。
第3実施形態は、ノズルベーン45の長方形断面の長手方向の中心線45aが、内径側に傾斜して形成されているため、ノズルベーン45は内径側に向かって倒れ角度θ2だけ傾斜している。
この倒れ角度θ2だけ傾斜している状態では、平行な壁面59aとノズルベーン45の先端面57とのクリアランスはD1であり、これを初期クリアランスとする。
この状態で排ガス圧力がノズルベーンに作用すると、回動軸72は貫通孔74との嵌合隙間によるガタ分だけ傾斜可能であるため、図5Bの実線で示すように倒れる。これによって、ノズルベーン45を内径側に大きく倒すことができる。
この排ガス圧力による倒れによって、クリアランスはD2になりクリアランスをD1より小さくすることができ、クリアランス損失を抑えることができる。
図5Cは、熱変形時の状態を示し、第1実施形態の図3Cと同様に、平行な壁面51a、59aによって、ノズルベーン45の倒れが押し戻されて、貫通孔74と回動軸72との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、図5Cに示すように、ノズルベーン45は平行な壁面51a、59aに対して、外径側に傾斜した状態に戻される。
平行な壁面51a、59aとのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、熱変形が生じてもスティックが生じない初期クリアランスD0に設定されているため、熱変形があってもD0分変形しても、スティックしない位置に保持される。
本第3実施形態によれば、クリアランスD2になりクリアランスをさらに小さくすることができ、クリアランス損失を抑えることができ過給機効率を向上することができる。
また、貫通孔74は平行な壁面51aに対して傾斜させることがなく、壁面51aに対して直角方向の形状であるため貫通孔の加工が容易である。
さらに、熱変形時においてもノズルベーン45の両側端面が、平行な壁面51a、59aに接触してスティックを生じることを回避することができる。
(第4実施形態)
図6を参照して、第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、ノズルベーン80の排ガス投影面を増大してクリアランスの減少量をより減少せしめるクリアランス減少促進部82を構成するものであり、ノズルベーン80の倒れ角度を増大せしめるものではなく、排ガス投影面を増大させることで、ノズルベーン80の先端面85と壁面59aとのクリアランスを減少させるものである。
ノズルベーン80の回動軸87側の端面を傾斜させる場合と、回動軸87とは反対側の先端側の端面を傾斜させる場合と、両方の端面を傾斜させる場合とがある。
図6は両方の端面を傾斜させた場合を示している。
図6Aは設置状態を示しており、略長方形状(例えば平行四辺形、若しくは平行四辺形に近似した四角形)のノズルベーン80の回動軸87側の端面91を、外径側から内径側に向かって壁面51aに向かうように傾斜している。さらに、回動軸87とは反対側の端面93は、外径側から内径側に向かって壁面59aから離れる向きに傾斜している。両端面の傾斜は平行がよいが、傾斜方向が同じであれば平行でなくてもよい。
図6Aに示すように、貫通孔89の中心線89aに対して、回動軸87の中心線87aを一致させてノズルベーン80を設置したときには、ノズルベーン80の端面93の傾斜分だけ壁面59aとのクリアランスは、E1となっており比較例としてのクリアランスE0より小さくなっている。
図6Bに示すように、この初期クリアランスE1になっている状態で排ガス圧力によって、貫通孔89と回動軸87との嵌合隙間によるガタ分の倒れがあると、ノズルベーン80の先端側の端面93を内径側に倒すことによって、クリアランスをE2としてさらに小さくすることができ、クリアランス損失を抑えることができる。
図6Bの略長方形の対角線81を第1〜第3実施形態の長方形状の対角線より長くすることで、排ガス圧力が作用する排ガス投影面を増大させることができ、これによって、貫通孔89と回動軸87との嵌合隙間は図3(A)に示す比較例と同様であっても、排ガス圧力を受けた際のクリアランスの減少量をより大きく減少させることができる。
貫通孔89は壁面51aに対して直角方向に形成るため、貫通孔89の加工が容易である。また、回動軸87の中心線87aはノズルベーン80の中心線80aと一致してノズルベーン80の端面91に固着するため、ノズルベーン80の中心線80aに対して傾斜した状態でノズルベーンの端面に固着するより、製造が容易となる。
また、図6Cに示すように熱変形時には、平行な壁面51a、59aによって、ノズルベーン80の倒れが押し戻されて、貫通孔89と回動軸87との嵌合隙間によるガタ分の戻りが生じて、ノズルベーン80は平行な壁面51aに直角方向よりも外径側に傾斜することで、壁面59aとのクリアランスはスティックしない範囲に保持される。すなわち、スティックが生じない初期設定クリアランスE0に設定されているため、その位置に保持される。
本第4実施形態によれば、ノズルベーン80の端面を傾斜端面とすることによって、ノズルベーン80と壁面59aとのクリアランスを小さくすることができ、クリアランス損失を抑えることができ過給機効率を向上することができる。
また、貫通孔89は壁面51aに対して直角方向に形成るため、貫通孔89の加工が容易である。また、回動軸87の中心線87aはノズルベーン80の中心線80aと同一方向にノズルベーン80の端面91に固着するため、ノズルベーン80の中心線80aに対して傾斜した状態で固着するより、製造が容易となる。
各実施形態を単独でも、適宜組み合わせて倒れ角増大部を構成してもよい。また、第1実施形態から第3実施形態において、倒れ角度増大によってノズルベーン45の排ガス圧力による内径側への倒れ角度は、0.3〜5.0度の範囲に設定されるとよく、特に、0.5〜5.0度の範囲に設定されることが望ましい。
すなわち、試験確認によると、内径側への倒れ角度は、0.3度以上で効果が得られ、0.5度以上でクリアランスを半減でき、さらに、1.0度以上でほぼ無くすことができた。従って、0.3〜1.0度の範囲が好ましいが、特に効果が確認できた0.5〜1.0度が好ましい。
なお、5.0度以上にすると、ノズルベーンが傾きすぎて、平行壁面とのスティックが生じやすくなるとともに、ガタの増大により摩耗が生じやすくなる。
本発明によれば、可変ノズル機構を構成するノズルベーンの両端面と、該端面と対向する壁面との間の隙間を狭めて漏れ流れを防止してクリアランス損失を抑えるとともに、熱変形時においてもノズルベーンが両側端面に接触してスティックを生じることを回避することができるので、可変ノズル機構を備えた可変容量型排気ターボ過給機への適用技術として有用である。
1 可変容量型排気ターボ過給機
25 タービンハウジング
27 スクロール
45、80 ノズルベーン
33 タービンロータ
51 ノズルマウント
51a、59a 平行壁の壁面
59 リングプレート
63 ノズルベーン収納部
49、72、87 ノズル軸(回動軸)
53、61、74、89 軸孔(貫通孔)
57 先端面
58、91、93 ノズルベーンの端面
60、65、70、82 クリアランス減少促進部
61a 内径側面取り
61b 外径側面取り
81 対角線(排ガス投影面)

Claims (10)

  1. エンジンからの排ガスを、タービンケーシングに形成されたスクロール内、及び複数の可変ノズルベーンを通してタービンロータに作用させる可変容量型排気ターボ過給機において、
    前記スクロール室と前記タービンロータとの間に複数の可変ノズルベーンを周方向に配列するとともに、前記ノズルベーンの両側端面と隙間を存して略平行に形成される平行壁を有するノズルベーン収納部と、
    前記ノズルベーンの一側端面に突設されノズルベーンを回転支持するノズル軸と、
    前記平行壁の一方側に設けられ前記ノズル軸が隙間を存して嵌合する軸孔と、
    前記軸孔に前記ノズル軸を嵌合させた際の嵌合隙間によって排ガス圧力を受けたノズルベーンが内径側に倒されて前記平行壁の壁面とのクリアランスを減少せしめるノズルベーンの先端面と、
    該ノズルベーンの先端面の倒れによって形成される前記クリアランスの減少を、前記先端面の倒れ角若しくはノズルベーンの排ガス投影面を増大して、より減少せしめるクリアランス減少促進部と、を備えたことを特徴とする可変容量型排気ターボ過給機。
  2. 前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、前記軸孔が前記平行壁の壁面に向かって内径側に傾斜して設けられることを特徴とする請求項1記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  3. 前記クリアランス減少促進部は、前記軸孔の前記ノズルベーン側の内径側および前記軸孔の前記ノズルベーンとは反対側の外径側の少なくとも何れか一方を面取りによって構成されることを特徴とする請求項1または2記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  4. 前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、前記直線状の先端面に対する直角方向が、平行壁の壁面に直角方向に設けられる前記軸孔に嵌合する前記ノズル軸の中心線に対して、内径側に傾斜して形成されることを特徴とする請求項1記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  5. 前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、該両端面の前記ノズル軸側の端面を、外径側から内径側に向かって平行壁に向かうように傾斜して設けられ、ノズルベーンの排ガス投影面を増大することを特徴とする請求項1記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  6. 前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、該両端面の前記ノズル軸と反対側の先端面を、外径側から内径側に向かって平行壁から離れるように傾斜して設けられ、ノズルベーンの排ガス投影面を増大することを特徴とする請求項1記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  7. 前記ノズルベーンの前記ノズル軸方向の断面形状にて両端面が直線状に形成され、前記クリアランス減少促進部は、該両端面の前記ノズル軸側の端面は、外径側から内径側に向かって平行壁に向かうように傾斜して設けられ、且つ、
    前記ノズル軸と反対側の先端面は、外径側から内径側に向かって平行壁から離れるように傾斜して設けられ、ノズルベーンの排ガス投影面を増大することを特徴とする請求項1記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  8. 前記平行壁の壁間の距離が近づくように熱変形したときに、前記ノズルベーンの前記両端面が平行壁の壁面によって押されて前記壁面に対して直角方向よりも前記外径側に傾斜することを特徴とする請求項7記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  9. 前記クリアランス減少促進部によるノズルベーンの倒れ角の増大によって、ノズルベーンの内径側への倒れ角が0.3〜5.0度の範囲に設定されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の可変容量型排気ターボ過給機。
  10. 前記ノズルベーンの全閉時の排ガス圧力によって、前記ノズルベーンが内径側に倒されることを特徴とする請求項1記載の可変容量型排気ターボ過給機。
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