JPH0426659Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、可変ノズルベーンを備えた可変ノズ
ルターボチヤージヤに関し、特に可変ノズルベー
ンのシヤフト部の支持構造に関するものである。

［従来の技術］ 従来から開度調整の可能な可変ノズルベーンを
備えた可変ノズルターボチヤージヤの構造は知ら
れている（たとえば、実開昭57−76235号公報、
実開昭59−5724号公報）。従来構造では、可変ノ
ズルベーンは、たとえばハウジングに設けられた
ブツシユに挿通されており、ブツシユと可変ノズ
ルベーンのシヤフト部との間にはステイツク防止
のクリアランスが形成され、可変ノズルベーンは
ブツシユに対して回動可能になつている。そのた
め、タービンハウジング内の排気ガスが、このク
リアランスを通じて外部に漏れるという問題があ
つた。

また、従来の構造では、熱膨張によりハウジン
グ壁に熱歪が生じたり、可変ノズルベーンが排気
ガスの圧力によりシヤフト側に押されたりした場
合、ハウジング壁と可変ノズルベーンの翼部の側
面が接触し、ステイツクが発生し、可変ノズルベ
ーンの動作が重くなるという問題があつた。

上述の排気ガスの漏れを抑える方法としては、
ブツシユと可変ノズルベーンのシヤフト部との間
のクリアランスを小さくすることが基本である
が、クリアランスが小さすぎると焼付を起すおそ
れがある。そこで、可変ノズルベーンのシヤフト
部に過給空気を導入して排気ガスの漏れをシール
する方法等が知られている（実開昭59−5725号公
報）。

また、上述のノズルベーンのステイツクの問題
に対しては、ノズルベーンの側面にテーパ角を設
け、熱膨張時等の可変ノズルベーンとハウジング
壁との接触面積を減少させる方法が知られてい
る。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、上述の過給空気を導入して排気
ガスの漏れをシールする方法では、コンプレツサ
出口の空気を使うことになり、エネルギの損失が
大きくなるという欠点がある。また、ノズルベー
ン側壁にテーパ角を設けてステイツクを防止する
方法は、ノズルベーン側壁とハウジング内壁との
クリアランスの大きい部分も生じるので、ガス漏
れに対しては助長するおそれがある。さらに、上
記２つの方法を併用することは、２つの問題に対
し別々の手段で対策することになるので、製造面
での複雑化を伴なう。

本考案は、上記の問題に着目し、簡単な構造
で、排気ガスの可変ノズルベーンのシヤフト部か
らの漏れを抑制するとともに、熱膨張等による可
変ノズルベーンのステイツクを防止することが可
能な可変ノズルターボチヤージヤを提供すること
を目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この目的に沿う本考案の可変ノズルターボチヤ
ージヤは、可変ノズルベーンのシヤフト部を、セ
ンタハウジング側の軸受穴に回動可能に挿通した
可変ノズルターボチヤージヤにおいて、前記軸受
穴に、前記可変ノズルベーンのシヤフト部と隣接
して設けられる翼部と対向する段差面を設け、前
記可変ノズルベーンのシヤフト部に周方向に延び
る溝を設け、該溝に前記軸受穴の段差面と係合可
能なシールリングを装着し、前記センタハウジン
グのタービンハウジング側の側面から前記段差面
までの第１の距離を、前記可変ノズルベーンのシ
ヤフト部の端部に位置する翼部の側面から前記段
差面と対向する前記溝の溝側面までの長さと前記
シールリングの軸方向の長さとを加算した第２の
距離よりも小に設定したものから成る。

［作用］ このように構成された可変ノズルターボチヤー
ジヤにおいては、過給作動時には可変ノズルベー
ンには排気ガス圧力により軸方向への力が作用す
る。この軸方向への力により、可変ノズルベーン
の溝に装着されたシールリングの一方の側面は軸
受穴の段差面に密着し、シールリングの他方の側
面は溝の溝側面と密着する。このように、可変ノ
ズルベーンが排気ガスの圧力によつて軸方向に移
動する場合は、上記の密着面はシール面として機
能することになり、可変ノズルベーンのシヤフト
部と軸受穴との間の隙間からのガス漏れが抑制さ
れる。

また、センタハウジングのタービンハウジング
側の側面から軸受穴の段差面までの第１の距離
が、可変ノズルベーンのシヤフト部の端部に位置
する翼部の側面から軸受穴の段差面と対向する溝
の溝側面までの長さとシールリングの軸方向の長
さを加算した第２の距離よりも小に設定されてい
るので、シールリングの一方の側面が段差面に密
着し、シールリングの他方の側面が溝の溝側面と
密着した状態では、センタハウジング側の側面と
可変ノズルベーンの翼部の側面との間に隙間を形
成することができる。

したがつて、可変ノズルベーンが排気ガスの圧
力によつてシヤフト側に移動しても、可変ノズル
ベーンの翼部の側面がセンタハウジングの側面に
接触することはなくなり、可変ノズルベーンのス
テイツクが確実に防止される。しかも、センタハ
ウジング側の段差面が熱歪等により変位したとし
ても、シールリングを介して同方向に同じ量だけ
可変ノズルベーンも変位されるので、可変ノズル
ベーンの翼部の側面とセンタハウジング端面との
位置関係はほぼ一定に保たれ、可変ノズルベーン
のステイツクが防止される。

［実施例］ 以下に、本考案に係る可変ノズル付過給機の望
ましい実施例を、図面を参照して説明する。

第１実施例 第１図および第３図は、本考案の第１実施例に
係る可変ノズルターボチヤージヤを示している。
図中、１はタービンハウジングを示しており、２
はセンタハウジングを示している。タービンハウ
ジング１と、センタハウジング２は当接部外周部
にてＶバンド３により締結されている。タービン
ハウジング１と、センタハウジング２との間に
は、タービンハウジング１のセンタハウジング２
側の壁を構成するバツクプレート４が設けられて
いる。

タービンハウジング１とバツクプレート４の間
には、排気ガスの流入速度を調整する複数の可変
ノズルベーン５がバツクプレート４とセンタハウ
ジング１に対し回動可能に設けられている。可変
ノズルベーン５は、排気ガスの流れを調整する翼
部５ｃとこの翼部５ｃに隣接して設けられるシヤ
フト部５ａを有している。シヤフト部５ａと翼部
５ｃとは一体で構成されている。可変ノズルベー
ン５のシヤフト部５ａは、バツクプレート４側か
らセンタハウジング２側に向つてバツクプレート
４およびセンタハウジング２を貫通し、その一端
は大気に露出している。センタハウジング２には
穴２ａが、バツクプレート４には穴４ａが設けら
れており、穴２ａと穴４ａとは同軸上に形成され
ている。バツクプレート４の穴４ａには、可変ノ
ズルベーン５のシヤフト部５ａを支持するブツシ
ユ６が嵌合されており、センタハウジング２の穴
２ａには、同様にシヤフト部５ａを支持するブツ
シユ７が嵌合されている。

ブツシユ６には、可変ノズルベーン５のシヤフ
ト５ａが挿通される軸受穴８が軸方向に形成され
ており、ブツシユ７にも同様にシヤフト５ａが挿
通される軸受穴９が軸方向に形成されている。軸
受穴８，９の内径は両者とも同径に形成されてお
り、シヤフト５ａと軸受穴８，９の間には、可変
ノズルベーン５の動きが円滑となるように若干の
隙間が形成されている。これにより、可変ノズル
ベーン５のシヤフト５ａは、ブツシユ６とブツシ
ユ７に回動自在に支持されている。

可変ノズルベーン５のシヤフト５ａの端部は、
シヤフト５ａよりも細い小径部５ｂとなつてお
り、小径部５ｂは、可変ノズルベーン５を回動さ
せるリンク部材１０に連結されている。リンク部
材１０は、センタハウジング２の周囲のベアリン
グ１１に摺動可能に支持されたデイスク１２の外
周部の溝１３に係合するピン１４によつて、デイ
スク１２の回転が伝えられて揺動されるようにな
つている。そして、リンク部材１０の揺動によつ
て可変ノズルベーン５がシヤフト５ａと一体にシ
ヤフト５ａの軸芯まわりに回動されるようになつ
ている。

可変ノズルベーン５のシヤフト５ａが挿通され
るブツシユ６のタービンハウジング１側には、半
径方向外方に膨出するフランジ部６ａが形成され
ており、フランジ部６ａの端面とバツクプレート
４のタービンハウジング１側の面は一致されてい
る。ブツシユ６の軸受穴８は、大径穴８ａ、小径
穴８ｂから構成されており、大径穴８ａはタービ
ンハウジング１側に形成され、小径穴８ｂはセン
タハウジング２側に形成されている。この両者の
境界、すなわち大径穴８ａと小径穴８ｂとの段差
によつて、軸受穴８に段差面１５が設けられてい
る。

軸受穴８の大径穴８ａと対向するシヤフト５ａ
の部位には、周方向に延びる断面形状角形の溝１
６が設けられている。この溝１６には、前記軸受
穴８の段付部１５に係合するシールリング１７が
装着されている。シールリング１７は、耐熱性の
ばね性を有する金属で構成され、ピストンリング
と同様に周方向に１ケ所切り口を有しており、断
面形状が角形に形成されている。自己弾性によつ
て拡開しようとするシールリング１７の外径は、
ほぼ軸受穴８の大径穴８ａの穴径と同じになつて
いる。

第２図に示すように、センタハウジング２のタ
ービンハウジング１側に位置するバツクプレート
４の端面４ａから段差面１５までの第１の距離
L₁は、可変ノズルベーン５のシヤフト部５ａの
端部に位置する翼部５ｃの側面５ｄから段差面１
５と対向する溝１６の溝側面１６ａまでの長さＡ
とシールリング１７の軸方向の長さＢとを加算し
た第２の距離L₂よりも小に設定されている。

可変ノズルベーン５の軸方向（矢印Ｆ方向）へ
の移動により、シールリング１７の一方の側面１
７ａが軸受穴８の段差面１５と密着し、シールリ
ング１７の他方の側面１７ｂが溝１６の一方の溝
側面１６ａに密着した状態では、バツクプレート
４の側面４ｂと可変ノズルベーン５の翼部５ｃの
バツクプレート４側の側面５ｄとの間に、隙間ｈ
が形成されるようになつている。

なお、本実施例では、可変ノズルベーン５のシ
ヤフト部５ａの軸径を段差なしのストレート形状
としたが、第１図の２点鎖線で示すように、軸受
穴８の大径穴８ａに対向するシヤフト部５ａの軸
径を、大径穴８ａの大きさに伴なつて太くし、２
段構成としても良い。

また、軸受穴８はブツシユを用いず、直接バツ
クプレート４に設けた構成としても良い。さら
に、シールリング１７をブツシユ６の他に、セン
タハウジング２側のブツシユ７に設けた構成にし
ても良い。

つぎに第１実施例に係る可変ノズルターボチヤ
ージヤにおける作用について説明する。

可変ノズルターボチヤージヤが運転されると、
排気ガスが、タービンハウジング１側から軸受穴
８と可変ノズルベーン５のシヤフト部５ａとの間
の隙間に侵入するが、この場合、可変ノズルベー
ン５には、排気ガス圧力により軸方向（センタハ
ウジング２側方向）への力が働く。この可変ノズ
ルベーン５に働く軸方向の力によつて、シールリ
ング１７の一方の側面１７ａは段差面１５に当接
され、シヤフト部５ａの溝１６に装着されたシー
ルリング１７他方の側面１７ｂは、溝１６の溝側
面１６ａに押しつけられる。これにより、シール
リング１７は、溝１６の溝側面１６ａと段差面１
５の両方に密着される。したがつて、軸受穴８と
シヤフト部５ａとの隙間に侵入した大部分の排気
ガスは、シールリング１７によつて阻止され、大
気への排気ガス漏れは小に抑えられる。

なお、軸受穴８の大径穴８ａと対向する部分の
シヤフト部５ｂの軸径を大径穴８ａに沿つて太く
すれば、大径穴８ａとシヤフト部５ｂとのクリア
ランスが小さくできるのでシールリング１７に排
気ガスが当たりにくくなり、シールリング１７の
耐熱信頼性が向上される。

本実施例では、センタハウジング２のタービン
ハウジング１側に位置するバツクプレート４の側
面４ｂから段差面１５までの第１の距離L₁が、
可変ノズルベーン５のシヤフト部５ａの端部に位
置する翼部５ｃの側面５ｄから段差面１５と対向
する溝１６の溝側面１６ａまでの長さＡとシール
リング１７の軸方向の長さＢとを加算した第２の
距離L₂よりも小に設定されているので、排気ガ
スの圧力によつて可変ノズルベーン５が軸方向
（矢印Ｆ方向）に変位しても、バツクプレート４
の側面４ａと翼部５ｃの側面５ｄとの間には隙間
ｈが形成される。

したがつて、可変ノズルベーン５が排気ガスの
圧力によつて軸方向に移動した場合でも、翼部５
ｄがバツクプレート４の側面４ａに接触すること
はなくなり、可変ノズルベーン５のステイツクの
発生が防止される。

また、可変ノズルベーン５がシヤフト部５ａの
端部に連結されたリンク部材１０により、リンク
部材１０側に引ぱられても、可変ノズルベーン５
はシールリング１７と段差面１５との係合により
軸方向には動かされず、翼部５ｄとバツクプレー
ト４、ブツシユ６の接触は防止される。

同様に、バツクプレート４が熱膨張により可変
ノズルベーン５側に歪んでも軸受穴８の段差面１
５と係合するシールリング１７がバツクプレート
４の変位と共に移動するので、翼部５ｃの側面５
ｃとバツクプレート４、ブツシユ６との間の隙間
ｈは一定値に確保される。

したがつて、可変ノズルベーン５の翼部５ｄ側
面５ｃとセンタハウジング側、すなわちバツクプ
レート４、ブツシユ６との接触は確実に回避さ
れ、可変ノズルベーン５のステイツクは防止され
る。

第４図は、第１実施例に係る可変ノズルターボ
チヤージヤの可変ノズルベーンのシヤフト部の支
持構造における変形例を示している。

図中、２１は可変ノズルベーンを示しており、
可変ノズルベーン２１のシヤフト部２１ａは、ベ
アリングハウジング２２に嵌合されたブツシユ２
３に挿通されている。ブツシユ２３は軸方向に長
く形成されており、ブツシユ２３の一方は、ベア
リングハウジング２２から大幅に突出している。
ブツシユ２３の他方にはフランジ部２３ａが形成
されており、フランジ部２３ａは、シユラウドプ
レート２４によつてベアリングハウジング２２に
押しつけられている。ブツシユ２３には軸受穴２
５が形成されており、軸受穴２３は、シヤフト支
持穴２５ａ、小径穴２５ｂ、大径穴２５ｃ、テー
パ穴２５ｄから構成されている。

可変ノズルベーン２１のシヤフト部２１ａの軸
径は、大径部２１ｂ、小径部２１ｃの２段に形成
されている。シヤフト部２１ａの小径部２１ｃ
は、軸受穴２５のシヤフト支持穴２５ａに位置さ
れ、シヤフト部２１ａの大径部２１ｂは、軸受穴
２５の小径穴２５ｂ、大径穴２５ｃ、テーパ穴２
５ｄに位置されている。

シヤフト部２１ａの大径部２１ｂには、周方向
に延びる溝（図示略）が設けられており、溝には
シールリング２６が装着されている。シールリン
グ２６は、第１実施例と同様に耐熱性のばね性を
有する金属で構成されており、軸受穴２５の大径
穴２５ｃと小径穴２５ｂの境界の段差面２７に係
合されている。

このように構成された可変ノズルターボチヤー
ジヤにおいては、ブツシユ２３のフランジ部２３
ａ側にテーパ穴２５ｄが形成されているので、シ
ールリング２６の装着時には、シールリング２６
は円滑に案内され大径穴２５ｃの端部の段付部２
７に係合される。また、可変ノズルベーン２１の
シヤフト部２１ａは、１個のブツシユ２３に挿通
され、ノズルベーン部２１ｂから離れたシヤフト
支持穴２５ａで支持されるので、タービンハウジ
ング側の高熱によるシヤフト支持部の影響が小に
抑えられる。その他の作用は第１実施例に準じ
る。

第２実施例 第５図は、本考案の第２実施例に係る可変ノズ
ルターボチヤージヤの可変ノズルベーンのシヤフ
トの支持構造を示している。第２実施例が第１実
施例と異なるところはブツシユの形状であり、他
の部分は第１実施例に準じるので、準じる部分に
第１実施例と同一の付号を付すことにより準じる
部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説
明する。

第５図において、図中、５は可変ノズルベーン
を示しており、可変ノズルベーン５のシヤフト５
ａは、ブツシユ３１に形成された軸方向に延びる
軸受穴３２に挿通されている。軸受穴３２のほぼ
中央には、溝３２ｂが設けられており、溝３２ｂ
は周方向に延びるように形成されている。溝３２
ｂの断面形状は角形になつており、溝３２ｂの側
面は、軸受穴３２の段差面３３，３４となつてい
る。段差面３３は、タービンハウジング１側に設
けられており、段差面３４は、リンク部材（図示
略）側に設けられている。この軸受穴３２の溝３
２ｂに対向する可変ノズルベーン５のシヤフト部
５ａの部分には、周方向に延びる溝１６が設けら
れている。

溝１６には、軸受穴３２の段差面３３，３４と
係合するシールリング１７が装着されている。シ
ールリング１７の外径は、自己弾性によつて拡開
し、ほぼ溝３２ｂの底面の溝径と同じになつてい
る。シールリング１７が溝１６、溝３２ｂに介在
することにより、可変ノズルベーン５の軸方向の
動きが規制されている。これにより、可変ノズル
ベーン５のバツクプレート４側の側面５ｄとバツ
クプレート４との間には、隙間h₁が形成され、可
変ノズルベーン５のタービンハウジング１側の側
面５ｅとタービンハウジング１との間には、隙間
h₂が形成されている。

つぎに第２実施例に係る可変ノズルターボチヤ
ージヤにおける作用について説明する。

可変ノズルベーン５のシヤフト５ａに装着され
たシールリング１７は、軸受穴３２の段差面３
３，３４に係合されるので、すなわち、シールリ
ング１７の側面１７ａ，１７ｂは段差面３３，３
４によつて挟まれるので、可変ノズルベーン５の
軸方向の動きは両方向とも規制され、隙間h₁，h₂
は一定値に確保される。したがつて、熱膨張によ
る可変ノズルベーン５の側面とバツクプレート４
およびタービンハウジング１との接触は回避さ
れ、可変ノズルベーン５のステイツクは確実に防
止される。その他の作用は第１実施例に準じる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案の可変ノズルター
ボチヤージヤによるときは、可変ノズルベーンの
シヤフト部を挿通する軸受穴に段差面を設けると
ともに、可変ノズルベーンのシヤフト部に周方向
に延びる溝を設け、この溝に軸受穴の段差面に係
合可能なシールリングを装着し、センタハウジン
グのタービンハウジング側の側面から軸受穴の段
差面までの第１の距離を、可変ノズルベーンのシ
ヤフト部の端部に位置する翼部の側面から軸受穴
の段差面と対向する溝の溝側面までの長さとシー
ルリングの軸方向の長さとを加算した第２の距離
よりも小に設定したので、簡単な構造で軸受穴と
可変ノズルベーンのシヤフト部との間の隙間から
の排気ガス漏れを小に抑えることができるととも
に、排気ガスの圧力による可変ノズルベーンの軸
方向への移動や熱膨張に起因する可変ノズルベー
ンのステイツクを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例に係る可変ノズル
ターボチヤージヤの可変ノズルベーン近傍の縦断
面図、第２図は第１図の可変ノズルベーンが軸方
向に移動した場合の状態を示す断面図である。第
３図は第１図の可変ノズルターボチヤージヤの全
体縦断面図、第４図は第１実施例の変形例を示す
縦断面図、第５図は本考案の第２実施例に係る可
変ノズルターボチヤージヤの可変ノズルベーン近
傍の縦断面図、である。 １……タービンハウジング、２……センタハウ
ジング、４……バツクプレート、５，２１……可
変ノズルベーン、５ａ，２１ａ……シヤフト部、
５ｃ……翼部、６，７，２３，３１……ブツシ
ユ、８，９，２５，３２……軸受穴、１５，２
７，３３，３４……段差面、１６……溝、１７，
２６……シールリング、L₁……第１の距離、L₂
……第２の距離。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 可変ノズルベーンのシヤフト部を、センタハ
   ウジング側の軸受穴に回動可能に挿通した可変
   ノズルターボチヤージヤにおいて、前記軸受穴
   に、前記可変ノズルベーンのシヤフト部と隣接
   して設けられる翼部と対向する段差面を設け、
   前記可変ノズルベーンのシヤフト部に周方向に
   延びる溝を設け、該溝に前記軸受穴の段差面と
   係合可能なシールリングを装着し、前記センタ
   ハウジングのタービンハウジング側の側面から
   前記段差面までの第１の距離を、前記可変ノズ
   ルベーンのシヤフト部の端部に位置する翼部の
   側面から前記段差面と対向する前記溝の溝側面
   までの長さと前記シールリングの軸方向の長さ
   とを加算した第２の距離よりも小に設定したこ
   とを特徴とする可変ノズルターボチヤージヤ。 (2) 前記軸受穴がセンタハウジング側に設けたブ
   ツシユにより構成されている実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の可変ノズルターボチヤージ
   ヤ。