JP5934151B2 - 誘導加熱調理機器の制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、誘導加熱調理器、特に加熱動作中の被加熱物の加熱状態を制御する制御機能を有する誘導加熱調理器の制御方法に関するものである。
従来の誘導加熱調理器は、加熱コイル、高周波電源、制御手段、設定変更手段、温度検知手段、モード表示手段、入力電力検知手段を備え加熱モードと温調モードの切り替えが可能であり、加熱モードでは入力電力が設定出力と一致するよう制御し、温調モードでは設定温度になるように温度制御するようにしている。また表示手段によって加熱モード、温調モード、出力表示モードを切り替え表示するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
また、加熱モードと温調モードを備え、加熱中にモード切り替えスイッチで温調モードに切り替え、所定の温度となる制御を行い、また温調モードで調理中にモード切り替えスイッチを再投入すると加熱モードに復帰するようにし、加えて同一設定器で電力設定と温度設定が出来るようにしているものもある(例えば、特許文献2参照)。
また、使用者が操作部を操作して段階的に加熱コイルにかける電力や被加熱物の温度を調整するものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平5−347181号公報(第3頁、第1図) 特開平7−103489号公報(第2−3頁、第1図) 特開2005−302411号公報(0014、0022欄)
従来の誘導加熱調理器は加熱モードと温調モードの切り替えができ、予め誘導加熱調理器に準備されている複数段の調整値から使用者が選択した値で動作し、加熱モードでは使用者が設定した電力と一致するように制御され、温調モードでは被加熱物が設定した温度になるように制御され、何れのモードにおいても加熱時に予め使用者が設定した電力または温度となるように制御するものであった。しかしながら実際の調理動作においては、加熱前に電力または温度を予め設定して調理を開始しても、使用者は調理を行いながら、一定の電力、一定の温度で制御する場合加熱が強すぎたり、逆に少し弱めであったりして、その都度設定値を変えながら調理動作を継続する必要があった。
誘導加熱調理器はガス燃焼式の加熱調理器のようにその火力を目視で確認することができず、特に煮込みや茹で等の調理においては、所望の火加減を維持するために使用者が被加熱物の状態を観察しながら予め段階的に設定された電力又は温度を操作部で頻繁に選択操作して最適と思われる煮込み状態や沸騰状態を維持しなければならないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、使用者の入力操作により調理中の加熱状態を、使用者が所望する火加減状態で維持することが出来る誘導加熱調理器を得ることを目的とするものである。
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また、この発明に係る誘導加熱調理器の制御方法は、操作部で設定された条件で運転を行う第1工程と、前記操作部で所定の操作がされたときを含む所定時間内の被加熱物の温度を維持するように加熱コイルが前記被加熱物を加熱して前記被加熱物の内容物の沸騰状態又は煮込み状態を維持する運転モードで運転を行う工程を、当該工程の動作とは異なる動作の指示を受け付ける前記操作部に設けられた手段が操作されると行う第2工程と、前記第2工程中に、当該第2工程の運転の運転モードの解除の動作とは異なる動作の指示を受け付ける前記操作部に設けられた手段が操作されると前記第2工程の運転モードを解除する第3工程と、を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器の制御方法。

この発明によれば、火加減維持の入力操作が行われた時点の被加熱物の内容物の沸騰状態や煮込み調理時の煮汁の煮立ち具合を使用者の所望の状態で維持することが出来き、加熱中に使用者が所望の火加減を維持するために細かに電力や温度を変更する必要が無く、使用者の調理中の負荷を軽減できるという効果がある。


本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のハーフブリッジ回路図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のフルブリッジ回路図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の操作・表示部の例を示す拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の操作・表示部を示す拡大図である。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の操作・表示部を示す拡大図である。 本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態6に係る誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態7に係る誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態7に係る誘導加熱調理器の別の制御工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態8に係る誘導加熱調理器の時間に対する電力、温度の関係図である。 本発明の実施の形態8に係る誘導加熱調理器の電力変更後の時間に対する電力、温度の関係図である。 本発明の実施の形態8に誘導加熱調理器の制御工程を説明するフローチャート図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示す構成図である。また図2は、この発明の実施の形態における誘導加熱調理器を示すブロック図である。
図1に図示されている誘導加熱調理器は加熱手段として加熱コイルを使用し、被加熱物に渦電流を発生させて加熱する誘導加熱式のものである。誘導加熱調理器本体1の上部に、鍋などの被加熱物4を載置するための天板2が備えられ、本実施の形態では天板上に3つの加熱口3a、3b、3cを備えるものとして構成されている。さらに、天板2には加熱口3への加熱量の指示などを使用者が設定して操作入力するための操作部5を備えている。操作部5では予め定められた複数段階の加熱量の中から使用者が選択して入力操作を行う。また、誘導加熱調理器本体1の動作状態、加熱量、被加熱物4の温度、タイマーなどを表示するためのLEDや液晶などで構成された表示部6を備えている。
本実施の形態及び以下実施の形態では内部に調理物を有する鍋等の被加熱物4が左側加熱口3aに載置されたものとして以下説明する。
また、図2において、誘導加熱調理器本体1内には3つの加熱口3a、3b、3cを構成する加熱コイル11a、11b、11cがそれぞれ加熱口の直下の天板1の下部に備えられ、操作部5からの指示により加熱コイルに高周波電流を供給する駆動部7を制御する制御部8を備えている。また、それぞれの加熱コイルに供給される電力を検出するための電力検出手段9a、9b、9c、さらに各加熱口には被加熱物4の温度を検出するための温度検出手段10a、10b、10cをそれぞれ備える。電力検出手段9は加熱コイルに流れる電流を検出するためのカレントトランス及び加熱コイルに印加される電圧を検出する電圧検出器の検出値によって電力を算出する構成となっている。また、温度検出手段10の構成例としては、各加熱口の天板下に密着配置したサーミスタによって天板2を介した被加熱物4の温度を検出する構成としている。尚、温度検出手段10として被加熱物4の底部から出る赤外線を測定し、温度を検出する赤外線センサを天板2の下に設けてもよい。
図3は駆動部7がハーフブリッジ回路で構成され、図4は駆動部7がフルブリッジ回路で構成されているブロック図である。図3と図4は駆動部7と制御部8と電力検出手段9aと加熱コイル11の関係をより詳細に説明するためのブロック図であり、本発明はハーフブリッジ回路でもフルブリッジ回路でも実施することができる。
図3に示すハーフブリッジ回路では駆動部7は商用交流電源23から供給される交流電流を直流電流に整流する整流回路24と共振コンデンサ27と、2つのスイッチング素子28、29とから構成されている。商用交流電源23から供給される交流電流はダイオードブリッジ等の整流回路24で整流され、チョークコイル25を介して配置された平滑コンデンサ26によって直流電圧である入力電力となってインバータ回路を構成するスイッチング素子28、29に供給される。制御部8がスイッチング素子28、29をそれぞれ交互にオン・オフすることによって高周波の出力電力を加熱コイル11aに供給する。制御部8はオン・オフの周期を変化させることによって高周波の周波数を変化させることが可能であり、その周波数変化により被加熱物4へ投入する電力を制御することができる。
図4に示すフルブリッジ回路では駆動部7は商用交流電源23から供給される交流電流を直流電流に整流する整流回路24と共振コンデンサ27と、4つのスイッチング素子28、29、30、31とから構成されている。図3のハーフブリッジ回路と同様に、商用交流電源23から供給される交流電流はダイオードブリッジ等の整流回路24で整流され、チョークコイル25を介して配置された平滑コンデンサ26によって直流電圧である入力電力となってインバータ回路を構成するスイッチング素子28、30に供給される。制御部8がスイッチング素子28と31の組、29と30の組をそれぞれ交互に駆動することによって高周波の出力電力を加熱コイル11aに供給する。制御部8はスイッチング素子28と31の組、29と30の組を交互に駆動する駆動周期とそれぞれの組のデューティ比を変化させて被加熱物4へ投入する電力を制御することができる。
図3、図4に示す入力電圧検出手段21aと入力電流検出手段21b又は出力電圧検出手段22aと出力電流検出手段22bが検出する電圧値と電流値の積から入力電力又は出力電力を求めることができる。つまり、入力電圧検出手段21aと入力電流検出手段21b又は出力電圧検出手段22aと出力電流検出手段22bを図2に示す電力検出手段9aとみなすことができる。尚、入力電圧検出手段21aは商用交流電源23の電圧を検出し、入力電流検出手段21bは商用交流電源23の電流を測定し、出力電圧検出手段22aは加熱コイル11aの両端電圧を検出し、出力電流検出手段22bは加熱コイル11aに流れる電流を検出する。
図5は誘導加熱調理器本体1の左側加熱口3aの操作部5及び表示部6を拡大して示したものである。操作部5には左側加熱口の動作のON又はOFFを指示するON・OFFキー5a、被加熱物4に投入する火力の大小を指示入力する火力を調整する調整手段となる火力アップキー5bと火力ダウンキー5cが配置されている。尚、火力とは加熱コイル11から被加熱物4に与える熱量のことであって、加熱コイル11に投入する電力である。制御部8が駆動部7を制御して火力を上下させることができ、それに伴い電力検出手段9で検出する電力が上下する。
さらに、操作部5には使用者が調理中の被加熱物4の内容物の状態を観察しながら、固定維持したい火加減又そのときの被加熱物4の温度を維持する火加減維持キー5dを備えた構成となっている。制御部8は操作部5で所定の操作がされたとき、本実施の形態では火加減維持キー5dが押されて入力されたときに前記温度検出手段が検出する温度を維持するように駆動部7を制御する。つまり、火加減維持キー5dが所定の操作の入力手段となる。尚、火加減維持キー5dに替えてメニューを配置して画面で複数の運転モードの中から後述する火加減維持モードを選択することもできる。
尚、制御部8が駆動部7を制御して維持する温度は、使用者が被加熱物4の内容物の加熱状態が所望の状態になったと確認してから火加減維持キー5dを押すまでの時間差、或いは温度検出手段10が検出する温度が実際の被加熱物4の温度から遅延して検出されることを考慮して、火加減維持キー5dが入力されたときの前後で温度検出手段10が検出する温度としても良く、つまり、火加減維持キー5dが入力された瞬間を含む所定時間内に検出される温度であれば良い。
表示部6には使用者が設定した火力に応じてその火力を視覚的に表示するために最低火力の1から最大火力の8まで予め段階的に定められた8段階の設定火力をLEDの1から順に点灯してその個数で示すようにした火力表示部6bが設けられている。更に、火加減維持キー5dの入力がなされたこと、後述する火加減維持モードで動作していることを示すための火加減維持表示部6aを備えている。なお、表示部6に温度検出手段10が検出する温度を表示する温度表示部や電力検出手段9が検出する電力を表示する電力表示部を設けてもよい。また、操作部5をタッチパネル式にすれば表示部6と一体に構成することもできる。
次に制御工程について図6を用いて説明する。使用者が操作部5のON・OFFキー5a及び火力の投入を指示する火力アップキー5bと火力ダウンキー5cによって設定火力を定め、その設定火力に対応する設定電力で被加熱物の加熱を開始する(ステップ100、以下、ステップはSと略す)。尚、電力検出手段9で検出する入力電力又は出力電力のいずれか一方を設定電力に対応させる。
使用者による調理が進んで、例えば被加熱物の状態が使用者の所望する煮込み状態になったと仮定した場合に、使用者はその状態で火加減を維持したいときは火加減維持キー5dを押す。そこで、S101では火加減維持キー5dが入力されたか否かを判定する(S101)。火加減維持キー5dの入力が無い場合にはS100に戻って通常の加熱動作を継続する。
S101で操作部5で火加減維持キー5dが押された場合には、そのときの温度検出手段10aが検出する温度を目標値に設定する(S102)。
S102に次いで、誘導加熱調理器本体1は、火加減維持動作モードとして動作し、被加熱物4の温度がS102で設定された温度となるように、制御部8は駆動部7によって加熱コイル11aを駆動する(S103)。この火加減維持動作モードは火加減維持キー5dが押された時点の被加熱物温度を目標値として動作し、温度検出手段10aで検出される被加熱物4の温度が目標値よりも低くなれば電力検出手段9aで検出する電力を上昇させるように、被加熱物4の温度が目標値以上の場合は、電力を下げて目標値温度となるように制御部8が駆動部7を制御する。
誘導加熱調理器本体1が、火加減維持モードで動作開始すると、表示部6内に配置した火加減維持モードで動作中である旨を使用者に報知するLEDで構成した火加減維持表示部6aの表示を点灯させる(S104)。その際、使用者の誤認を防ぐために表示部6bの点灯しているLEDを点滅させたり、色を変えたりしてもよい。尚、火加減維持表示部6aを点灯させる代わりに、火加減維持キー5dの内部に備えたLEDを点灯させて火加減維持キー5dを光らせて表示してもよい。火加減維持表示部6aと火加減維持キー5dを共用することにより表示スペースを有効に使うことができる。
その後、火加減維持モードを継続するか否かを判断し(S105)、終了する場合はS100に移行し、継続する場合はS103に移行する。例えば、火加減維持キー5dをもう一度入力すると火加減維持モードを終了すると判断してもよい。
尚、S100からS105において、ON・OFFキー5aが押され電源がOFFとなる場合は駆動部7から加熱コイルへの電力の供給を止め運転を停止するものとする。
以上のように、使用者が所望する加熱状態のときに火加減維持を指示可能なように構成し、火加減維持の指示した時点の被加熱物温度を維持するように動作するので、調理中の煩雑な火力の微調整を継続することなく、所望の火加減を維持できるという効果がある。また火加減維持を指示した時点の被加熱物温度を維持するようにしているので、誘導加熱調理器に予め複数段階(例えば5℃刻み等)準備されている温度設定の設定可能な値とは関係なく動作可能であるため、使用者は温度設定をする必要も無く、調理時の負荷が軽減される。
また、火加減維持モードで動作中の場合に、表示部6に火加減維持モードである旨を表示しているため、使用者は通常の加熱動作との区別を容易に判断することができ、使い勝手が向上するとともに使用者による誤操作を防止することが可能になる。
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、火加減維持モードの動作目標値を火加減維持入力が行われた場合の被加熱物温度として動作するようにしたものであるが、次に火加減維持モード動作において動作目標値は火加減維持入力時の被加熱物温度とし、さらに電力検出手段9aで検出する電力に制限を設ける場合について、実施の形態を示す。
図7は、このような場合の、動作を説明するフローチャートである。以下実施の形態1で使用した図2、図5及び図7を併用して制御工程を説明する。本実施の形態の誘導加熱調理器1本体の構成については実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態を説明する制御工程のうち図7における、S200からS202までは、前述の実施の形態1で動作説明したS100からS102と同様であるので、説明を省略する。
S202で制御部8は、温度検出手段10aの温度検出値を制御部8内に取り込み、火加減維持動作の目標値として設定する。次に制御部8は、火加減維持の指示が行われた時点の加熱コイルaに投入されている電力を電力検出手段9aで検出し、その検出値を取り込む。制御部8は取り込んだ加熱コイルaへの電力値を、火加減維持モード動作で火力制御に使用する電力の最大値に設定する(S203)。
続いて、火加減維持モードの制御工程について説明する。誘導加熱調理器本体1は、火加減維持動作モードとして動作し、被加熱物4の温度がS202で設定された温度となるように、制御部8は駆動部7によって加熱コイル11aを駆動する(S204)。この火加減維持動作モードは火加減維持キー5dが押された時点の被加熱物温度を目標値として動作し、温度検出手段10aで検出される被加熱物4の温度が目標値よりも低くなれば投入火力を上昇させ、被加熱物4の温度が目標値以上の場合は、火力を下げて目標値温度となるように動作する。同時に、目標値温度よりも、検出温度が低い場合には駆動部7によって火力を増加する方向に制御が働くことになるが、その時に加熱コイルに印加する電力は、S203で取り込んだ電力以下となるように制御される。
次に、誘導加熱調理器本体1が、火加減維持モードで動作開始すると、表示部6内に配置した火加減維持モードで動作中である旨を使用者に報知するLEDで構成した火加減維持表示部6aの表示を点灯させる(S205)。その後、火加減維持モードを継続するか否かを判断し(S206)、終了する場合はS200に移行し、継続する場合はS204に移行する。
以上のように、使用者による火加減維持の指示が行われた場合に、その時点の被加熱物温度を目標温度として火力制御するように動作し、その火力制御に使用する電力の最大値を、火加減維持の指示が行われた時点の加熱コイルへの投入電力とするようにしているので、実施の形態1の効果に加え、火加減維持動作における火力を増加させる制御においても、使用者が意図した電力以上の火力で制御することが無く、使用者が所望した電力内での制御が可能になる。更に意図する火力内で制御可能になるので、調理の失敗を低減する事が可能となる。
実施の形態3.
以上の実施の形態1、2では、火加減維持の動作を説明したものであるが、本実施の形態3は実施の形態1、2で説明した火加減維持キー5dを他の操作部キーと兼用するように構成したものについて説明する。
図8及び図9を用いて、本実施の形態を説明する。図8に図示する操作部5及び表示部6の構成については実施の形態1の図5で説明したものと同様であり、異なる部分について説明する。図5では操作部5に火加減維持キー5dが配置されていたが、本実施の形態では図8では火力調整キーである火力アップキー5bと兼用する構成となっており、火加減維持モード動作の指示は、火力アップキー5bを所定の秒数以上長押しすることで、火加減維持モード動作になるように構成している。尚、火力アップキー5bの周囲に長押しすると火加減維持モードになることがわかる表示があることが望ましい。
また、図9についても同様に操作部5及び表示部6の構成については実施の形態1の図5で説明したものと同様であり、異なる部分について説明する。図9に図示する操作部5にはメニューキー5eが配置されており、さらに表示部6には温度、火力、運転モード等を表示する液晶画面6cが設けられている。運転モードは予め制御方法が設定されて制御部8に組み込まれており、例えば揚げ物モード、炒め物モード、炊飯モード、火加減維持モード等がある。メニューキー5eが入力されると液晶画面6cにメニューが表示され、使用者は火力調整キーを操作することによって任意の運転モードを選択し、操作部5に設けられた決定キー5eを押すことによって運転モードを決定することができる。メニューキー5eを所定時間長押しすることによって決定可能としてもよい。
続いて本実施の形態の動作について説明する。動作については実施の形態1の説明で使用した図6を用いて説明する。本実施の形態の動作と実施の形態1で説明した動作の相違点は、S101の火加減維持モードを指示する操作入力が、実施の形態1では火加減維持キー5dの入力によって成されたが、本実施の形態では火力アップキー5bを長押しする或いは、メニューキー5eで火加減維持モードを選択することによって、火加減維持モード動作に移行する点である。
以上のように、火加減維持キーを火力アップキー5b、メニューキー5eと兼用するようにしているので、実施の形態1の効果に加え、火加減維持モード動作専用に操作キーを設ける必要が無く、操作部にキーがたくさん並び操作部が煩雑になることが無く、使用者にとって使い勝手が向上するという効果を奏する。また、火加減維持モードへ以降するキーを火力調整用キーと兼用するようにしているため、使用者が調理動作中に火力調整キーによって火加減を調整した後、そのままキーを長押しすることで火加減維持モードへ動作が移行するため、操作に迷いが生じることなく、スムーズな操作が可能になる。メニューキー5eと液晶画面6cで使用者が運転動作の内容を確認してから火加減維持モードへ移行するので、使用者が火加減維持モードを誤認して生じる調理の失敗を減らすことができる。
尚、本実施の形態では火加減維持キーを火力アップキーと兼用する構成にて説明を行ったが、特に兼用キーを限定するものではなく、火加減維持キーは他のキー、例えば予め設定された温度で調理を行うために使用者が温度選択を行うための温度設定キーと兼用する構成としても、同様の効果を奏することは明白である。
実施の形態4.
以上、実施の形態1、2及び3では、使用者による火加減維持モードの設定とその動作及び、操作キーを兼用する場合について説明したが、本実施の形態では、火加減維持モードでの動作中に、そのモードを解除する場合について説明する。
図5、図10を用いて本実施の形態の動作を説明する。図10は実施の形態1で説明した動作フローチャートに火加減維持モードで動作開始後、その動作を解除する動作を追加したものである。図10におけるS300からS304までの火加減維持モードまでの制御工程は、実施の形態1と同様であるため動作の説明は割愛する。
火加減維持モードで誘導加熱調理器本体1が動作継続している場合に、何らかの理由で使用者によって火力調整キーが入力された、またはメニューキー5eで他の運転モードが選択された場合(S305)、制御部8は火加減維持モード動作を中止し、入力された火力調整キー、運転モードの指令に従い、これまでの火加減維持モード動作から、通常の加熱動作、運転モードに切り替える(S307)。そして、火加減維持表示部6aの火加減維持モード表示をクリアする(S306)。この動作により、火加減維持モードは解除されることとなる。その後、S300に移行する。
以上のように、火加減維持モードで動作中の場合に調理の関係上、火力を調整する必要が生じた場合に、使用者が火力調整キー5bやメニューキー5eを操作して他の運転モードを選択決定することにより火加減維持モード動作が解除されるようにしているので、わざわざ、火力維持モードを停止するための特別な操作を必要とせず、使用者は調理過程で生じる次の動作に即した動作をするだけで、それまでの動作モードを解除することが可能になる。
さらに、火加減維持モードの解除は、火力調整キーの入力により解除されるようにしているので、火力調整とは異なる他の操作キー入力の場合には、解除されないため、使用者の誤操作による不意の動作解除を防止することが可能になる。また、火加減維持モードの解除キーを火力調整キーとしているため、調理時に起こる吹き零れなどの調理物の急変にも、火力ダウンキーを押すといった直感的な操作で解除可能であるため、使用者が戸惑うことなく操作可能で、使い勝手及び安全性を向上するといった効果を奏する。
実施の形態5.
以上、実施の形態4では火加減維持モードでの動作中に、そのモードを解除する場合について説明したが、本実施の形態ではそのモードを解除する別の方法について説明する。
図2及び図11を用いて本実施の形態の動作を説明する。図11は火加減維持動作モードの動作中に温度検出手段での検出値によって、そのモードを解除する制御工程を説明するフローチャートである。図11におけるS500からS504までの火加減維持モードまでの制御工程は、実施の形態1及び実施の形態4と同様であるため動作の説明は割愛する。
火加減維持モードで誘導加熱調理器1が動作継続している場合に、被加熱物4の内容物の量が減少するなどして温度検出手段10での検出温度Tが制御部8に予め設定されている所定温度TL以上の場合(S505)、制御部8は火加減維持モード動作表示をクリア(S506)するとともに、被加熱物4の加熱動作を停止する(S507)。S505で検出温度Tが所定温度TL未満の場合はS503に戻って火加減維持モードを継続するものとする。
以上のように、火加減維持モードで動作中の場合においても被加熱物4の内容物の消費あるいは加熱継続による内容物の減少等により被加熱物4の検出温度が異常に上昇した場合は,火加減維持モード動作が解除されるようにしているので、被加熱物4の空焚きによる被加熱物4の破損や被加熱物4の内容物の焦付きなどを防止することが可能になり、より安全性を向上するといった効果を奏する。
実施の形態6.
実施の形態5では火加減維持モード動作の解除は被加熱物4の検出温度によって行われる動作として説明したが、本実施の形態では、その解除を火加減維持モード動作中の電力の変化量によって解除する方法について説明する。
図2及び図12を用いて本実施の形態の動作を説明する。図12は火加減維持動作モードの動作中に電力検出手段での検出値によって、そのモードを解除する制御工程を説明するフローチャートである。図12におけるS600からS604までの火加減維持モードまでの制御工程は、実施の形態4及び実施の形態5と同様であるため動作の説明は割愛する。
火加減維持モードで誘導加熱調理器1が動作継続している場合に、鍋などの被加熱物4が使用者の調理動作により加熱口3からずれたり、または外されたりするなどして、加熱動作中の加熱口に対応する電力検出手段9での検出電力値Pが変化する。このとき制御部8に設定された変化電力値PL以上の場合(S605)、制御部8は火加減維持モード動作表示をクリア(S606)するとともに、被加熱物4の加熱動作を停止する(S607)。S605で検出電力値PがPL未満の場合はS603に戻って火加減維持モードを継続する。
以上のように、火加減維持モードで動作中の場合においても被加熱物4が調理動作などにより加熱口から移動または外れたりした場合など、何らかの原因で被加熱物4への投入電力が大きく変化した場合には、火加減維持モード動作が解除されるようにしているので、急に大きな電力で被加熱物が加熱されたりすることが無く、より安全性を向上することが可能になる。
実施の形態7.
実施の形態5、6では火加減維持モード動作の解除を被加熱物4の検出温度または電力値の変化量によって行われる動作として説明したが、本実施の形態では、その解除を火加減維持モード動作経過時間によって解除する方法について説明する。尚、本実施の形態の誘導加熱調理器は時間を計る計時手段を備え、計時手段が計測した時間を制御部8に出力する、若しくは制御部8に計時機能を内蔵しているものとする。
図2及び図13を用いて、本実施の形態の動作を説明する。図13は火加減維持動作モードの動作時間を被加熱物の検出温度の大小により決定した時間によって、そのモードを解除する制御工程を説明するフローチャートである。図13におけるS700からS702までの制御工程は、実施の形態5と同様であるため動作の説明は割愛する。
火加減維持の目標値をその時の被加熱物4の検出温度Tに設定したのち(S702)に制御部8は検出温度Tが予め設定されている所定温度Tdとの大小判定を行う(S703)。大小判定の結果、検出温度Tが所定温度Tdよりも小さい(T<Td)場合は火加減維持モードでの動作時間tdをtd1に設定する(S704)。同様に検出温度Tが所定温度Td以上(T≧Td)の場合は火加減維持モードでの動作時間tdをtd2に設定する(S705)。このとき火加減維持モードでの動作時間tdはtd1>td2の関係にあるものとし、検出温度Tが所定温度Tdよりも低ければ火加減維持モード動作時間は長く、検出温度Tが所定温度Td以上であれば、火加減維持モード動作時間は短くなるように設定される。その後誘導加熱調理器1は火加減維持モード動作を実行(S706)するとともに、表示部6へ表示(S707)し、制御部8によって火加減維持モードでの動作時間の計時を開始する(S708)。S706で火加減維持モードを開始してから計時手段が計測した計時時間tがtdに到達した場合(S709)(S704でt=td1に設定した場合はtd=td1、S705でt=td2に設定した場合はtd=td2となる)は火加減維持モード動作表示をクリア(S710)するとともに,被加熱物4の加熱動作を停止する(S711)。S709でtがtdに到達していない場合はS706に戻って火加減維持モードを継続する。
以上のように、火加減維持モードでの動作時間を、そのモードに入る時点の被加熱物4の温度の大小によって決定するようにしているので、煮込みや保温などの比較的被加熱物4の温度が低い場合は火加減維持モードでの動作時間を長く設定し、逆に茹でものなどの100℃付近で調理するような場合においては火加減維持モードの動作時間を短く設定するようにしているので、使用者の不注意などによる高温状態での火加減維持動作を長時間継続することがなく、より安全性を向上するという効果を奏する。
尚、本実施の形態7では、火加減維持モードでの動作時間を、そのモードに入る時点の被加熱物4の温度の大小によって決定するものとして説明したが、図14のフローチャートのS702aに示すように図13のフローチャートでのS702において火加減維持の目標値設定を火加減維持の操作入力が行われた時点の電力検出手段9が検出する検出電力Pとしてもよい。図14は図13で説明した検出温度や予め制御部8に設定された所定温度を被加熱物4加熱時の検出電力Pの大小によって火加減維持モードでの動作時間を決定するように構成したもので、図14のS703aに示すように検出電力Pが所定値Pdより大きい場合はS704で動作時間tを短く設定し、検出電力Pが所定値Pd以下の場合はS705で動作時間tを長く設定するようにしたものである。その他の動作については前述の図13のフローチャートと同様である。
尚、S702aで検出電力を火加減維持の目標とする場合も実施の形態1と同様に操作部5で所定の操作がされて火加減維持モードが入力されたとき、若しくはその前後で電力検出手段9が検出する電力値とする、つまり、火加減維持キーが入力された瞬間を含む所定時間内に検出される電力値であれば良い。
このように大きな電力を消費する調理時は火加減維持モード動作時間が短く設定されるので、被加熱物4の内容物の蒸発による空焚きによる被加熱物の破損や、使用者の不注意による高火力での長時間加熱による調理物の焦付きなどの調理失敗を防ぎ、より一層安全性を向上することが可能になるという効果を奏する。
実施の形態8.
本実施の形態では図15乃至図17に基づいて所定時間分の電力変化、温度変化のデータを記録しておき、それらのデータに基づいて行う火加減維持モードの制御動作について説明する。図15は本実施の形態の誘導加熱調理器における時間tと電力P、温度Tの関係を示した図であり、図16は本実施の形態の誘導加熱調理器における電力変更後の時間と電力Ptと温度Tの関係を示した図であり、図17は本実施の形態の制御動作のフローチャート図である。
本実施の形態の誘導加熱調理器1本体の構成については実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明は省略する。ただし、制御部8には時間を計測するタイマー機能を備え、所定時間分の電力検出手段9が検出する電力と温度検出手段10が検出する温度を記録する記録部を格納している。さらに、制御部8には記録している電力及び温度の平均値、最大・最小値、極大・極小値と火加減維持モードで設定する電力を算出する演算機能も備えている。
図15の(a)は時間tに対して電力検出手段9が検出する電力Pの変化を図示しており、図15の(b)は時間tに対して温度検出手段10が検出する温度Tの変化を図示している。使用者が火加減維持モードを選択入力したときをt=0(t=0以降を火加減維持モードとする)とすると、制御部8に組み込まれた記録部は図15に図示する−t1からt=0の間、つまり所定時間t1の間の電力と温度の値を記録し、運転開始から所定時間t1以上経過すれば最初の記録から順番に随時上書き記録する。記録部は例えば1秒若しくは10秒毎の電力と温度を10分間分記録する。
段階的にしか火力を調整できず、目視で火力を確認できない誘導加熱調理器では、使用者が所望する火力が段階的に設定された火力の間にあった場合には、使用者が操作部を操作して火力を上げ下げして所望する火力に近づけるように操作部で火力を調節しなければならない。図15には−t1からt=0(火加減維持モード開始時)までに使用者が電力を変更して火力を調整した場合の電力変化とそれに伴う温度変化をそれぞれ(a)と(b)に示している。以下、その動作例について説明する。
t=−t1の時点で使用者が操作部5で設定した電力P1で被加熱物4を加熱しており、そのときの温度がT1であったが、使用者が所望する温度範囲がT1よりも高いと、使用者は操作部5で火力アップキーを操作して電力P2に上げる。それに伴い温度も温度T2まで上がる。しかし、今度は温度T2が使用者が所望する温度範囲よりも高くなりすぎていると、操作部5の火力ダウンキーを操作して電力P2から電力P3(P1<P3<P2)まで下げる。それに伴い温度も温度T3(T1<T3<T2)まで下がるが使用者が所望する温度範囲より低い温度になってしまうと、使用者がまた電力を電力P3から電力P4に上げる(P3<P4<P2)。それに伴い温度が温度T3から上昇して使用者が所望する温度範囲になったときに使用者が火加減維持モードを選択入力する(t=0)。そのときの温度を温度T0とする。
制御部8は火加減維持モードが選択入力されると−t1からt=0までの間に記録部に記録されている電力Pのデータに基づいて火加減維持モードで設定する電力を算出する。尚、火加減維持モードが選択入力されて制御部8が算出した電力を電力P0とする。電力P0は、例えば記録部に記録されている電力を時間で積分した値を時間t1で割った平均値にしてもよいし、記録されている最低値の電力P1と最大値の電力P2の平均値にしてもよい。また、t=0から所定回数前の設定変更された電力値の平均値にしてもよく、例えば、所定回数を2回に設定すると電力P4と電力P3の平均値、所定回数を3回に設定すると電力P4、電力P3、電力P2の平均値を電力P0とする。
また、制御部8は火加減維持モードが選択入力されると記録部に記録されている温度Tのデータに基づいて火加減維持モードで維持する温度範囲となる温度の閾値、温度T−high、温度T−lowを設定する(T3<T−high<T0<T−low<T2)。温度T−high、温度T−lowは温度T0から所定の温度差に設定してもよく、温度T0と温度T3、温度T0と温度T2の間であって、所定の比で分割する温度に設定してもよい。例えば所定の比を1:1に設定しておくと温度T−lowは温度T0と温度T3の中間値になり、温度T−highは温度T0と温度T2の中間値になる。
t=0以降の火加減維持モードで温度Tが変化して温度T−high若しくは温度T−lowになると、制御部8が駆動部7を制御して温度Tが温度T−lowと温度T−highの間に収まるように電力Pを変動させる。具体的には温度Tが温度T−highになると電力Pを下げ、温度Tが温度lowになると電力Pを上げる。電力Pを変動させる量は記録部に記録されている電力Pのデータに基づいて設定してもよく、例えば電力P1と電力P2の差、電力P3と電力P4の差や記録されている電力Pの標準偏差等が大きいほど変動量も大きくしてもよい。
また、温度T−highと温度T−lowは時間が経過するにつれて段階的若しくは連続的に温度T0に近づくようにそれぞれの値を変更してもよい。
また、P0は火加減維持モードを選択入力したとき(時間t=0)における温度Tの温度変化速度から決定してもよい。温度変化速度とは単位時間当たりに変化した温度の値とし、温度が上昇するとプラスの値になり、温度が下がるとマイナスの値になる。本実施の形態では記録部に記録されている所定時間前の温度のデータと時間tにおける温度のデータから時間tでの温度変化速度を求めることができる。一般的に、温度変化速度は電力を変更した直後が最も大きく、時間と共に0に近づいていく。
図16に電力P3から電力P4に上げた後の時間と温度変化の関係と、電力P4に変更した後に異なる3つの時間ta、tb、tc(ta<tb<tc)に火加減維持モードを入力した場合の電力P0を示している。尚、電力Paは時間taに火加減維持モードを入力した場合に対応する電力P0であり、同様に電力Pbは時間tbに対応し、電力Pcは時間tcに対応している。また温度Ta、Tb、Tc(Ta<Tb<Tc)は時間ta、tb、tcにおける被加熱物4の温度である。
電力がP4に設定されてから時間が経過して温度変化速度が0の時(時間t=tc)に火加減維持モードを選択入力されると、維持する温度TはTcで変化しないのでPcはP4のままでよく、P0=P4となる。しかし、電力がP3からP4に変更された後であって、温度変化速度が0より大きい時(時間t=ta、tb)に火加減維持モードを入力すると、電力をP4から下げる必要がある。時間taとtbで比較すると維持する温度がTa<Tbであって、温度変化速度も時間taの方が大きいので、決定すべき電力P0はPa<Pbと判断できる。つまり、温度変化速度が大きいほど電力Pの下げ幅を大きくする。尚、温度T3と火加減維持モードが入力された時の温度Tの温度差に基づいて電力P0を設定してもよいが、被加熱物4の材質やその内容物が変わると同じ電力でも温度変化の幅が変化してしまうことを考慮すると温度変化速度に基づいて電力P0を決定することが望ましい。
以下、図15乃至図17に基づいて本実施の形態の制御工程について説明する。使用者が操作部5のON・OFFキー5a及び火力の投入を指示する火力アップキー5bと火力ダウンキー5cによって設定火力を定め、その設定火力に対応する設定電力で被加熱物の加熱を開始する(S400)。
S400で加熱動作を開始し、調理が進むと制御部8は電力検出手段9で検出する電力と温度検出手段10で検出する温度を記録部に所定時間t1分データの記録する(S401)。尚、加熱動作開始から時間t1を過ぎると記録部は最初のデータの上に随時上書き記録していく。
被加熱物4の中の調理物の状態が使用者の所望する煮込み状態になった場合に、使用者は火加減維持キー5dを押す。そこで、S402では操作部5で火加減維持モードが選択入力されたか否かを判定する(S402)。入力されない場合はS400に戻り、入力された場合はS403に移行する。S403ではS401で記録したデータに基づいて火加減維持モードでの電力を設定する(S403)。例えば、電力の設定は記録されている最低値の電力と最大値の電力の平均値等にする。或いは、温度変化速度から決定する。さらに、S402で火加減維持モードが選択入力されたときの温度を基準として火加減維持モード中に維持する温度範囲を設定する。例えば、設定する温度範囲は火加減維持モードが選択入力されたときの温度から所定の温度差に設定する。
S404の後、火加減維持モードでの動作を開始する(S405)。S405の後、温度の変動があるか否かを判断する(S406)。温度の変動の判断は温度検出手段10が検出する温度がS404で設定した低温側の閾値に以下になるか否か、若しくは温度がS404で設定した高温側の閾値以上になるか否かで判断する。S406で温度の変動がないと判断されるとS408に移行する。温度の変動があると判断されるとS407へ移行する。S407ではS406で判断した温度の変動に対応するように制御部8が駆動部7を制御して電力検出手段9で検出する電力を変更する(S407)。電力の変更はS406で温度が低温側の閾値以下であると判断されると電力を上げ、高温側の閾値以上であると判断されると電力を下げる。尚、その電力の上げ幅と下げ幅は所定値でもよく、また記録部に記録されている電力に基づいて設定してもよい。S407の後、S408に移行する。S408では火加減維持モードを継続するか否かを判断し(S408)、終了する場合はS400に移行し、継続する場合はS406に移行する。
以上のように、本実施の形態では温度と電力を記録しており、記録したデータに基づいて火加減維持モードで設定する電力や温度の閾値を設定するので、使用者が火加減維持モードを選択決定する以前に行った火加減の調整を火加減維持モードに反映させることができ、より使用者が所望する火加減、温度範囲で調理を行うことが可能となり調理の失敗を減らすことができる。
本発明は、業務用及び家庭用の誘導加熱調理器に利用することができる。
1 誘導加熱調理器本体、 2 天板、 3 加熱口、 4 被加熱物、 5 操作部、 6 表示部、 7 駆動部、 8 制御部、 9 電力検出手段、 10 温度検出手段、 11 加熱コイル

Claims (8)

  1. 操作部で設定された条件で運転を行う第1工程と、
    前記操作部で所定の操作がされたときを含む所定時間内の被加熱物の温度を維持するように加熱コイルが前記被加熱物を加熱して前記被加熱物の内容物の沸騰状態又は煮込み状態を維持する運転モードで運転を行う工程を、当該工程の動作とは異なる動作の指示を受け付ける前記操作部に設けられた手段が操作されると行う第2工程と、
    前記第2工程中に、当該第2工程の運転の運転モードの解除の動作とは異なる動作の指示を受け付ける前記操作部に設けられた手段が操作されると前記第2工程の運転モードを解除する第3工程と、
    を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器の制御方法。
  2. 前記第3工程は前記操作部に設けられた前記加熱コイルから前記被加熱物に与える熱量を調整する調整手段が操作されると前記第2工程の運転モードを解除することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
  3. 前記第3工程は、前記被加熱物の内容物が減少し前記被加熱物の温度が予め設定した温度以上になった場合に前記第2工程の運転モードを解除することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
  4. 前記第3工程は前記加熱コイルに供給される高周波の出力電力若しくは商用電源から入力される入力電力が予め設定した変化量以上の場合に前記第2工程の運転モードを解除することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
  5. 前記第3工程は前記第2工程の前記運転モードの動作時間が所定時間経過した場合に前記第2工程の運転モードを解除することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
  6. 前記第2工程中の設定温度が所定値以上の場合は前記所定時間を短く設定し、前記設定温度が所定値より低い場合は前記所定時間を長く設定することを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
  7. 前記第3工程は前記第2工程の前記運転モードの動作時間が所定時間経過した場合に前記第2工程の運転モードを解除し、
    前記操作部で所定の操作がされたときを含む所定時間内で前記加熱コイルに供給される高周波の出力電力若しくは商用電源から入力される入力電力が所定値以下の場合は前記所定時間を長く設定し、前記所定値より大きい場合は前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
  8. 前記第3工程によって行われる動作は、前記制御部によって前記加熱コイルへの通電を停止する動作であることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器の制御方法。
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