JP5933415B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。例えば、光信号の送受信に使用される光結合型絶縁増幅器に好適に利用できるものである。
ACサーボモータやインバータ等の生産機器に対する制御が工場やプラント等で広く行われている。これらの生産機器に使用する電源は非常に高圧であることが多い。一方、これらの生産機器に対して制御信号を与える装置には高電圧の電源は必要がない。つまり、制御装置には、その内部に含まれる論理回路が動作する電源の供給がなされれば十分である。
このような状況の下で、電圧が異なる電源領域間を絶縁しつつ、制御信号を伝達する光結合型絶縁増幅器(アイソレーションアンプ)が用いられる。光結合型絶縁増幅器は、送信機から信号を受け付ける入力(1次)側回路と、受信機に信号を出力する出力(2次)側回路と、を内部に備えている。
入力側回路には、AD(Analog To Digital)変換器(例えば、デルタシグマ型AD変換器)、送信機から受け付けた信号をエンコードするエンコーダ、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)を駆動するドライバ等が含まれている。出力側回路には、発光ダイオードが照射する光を受ける受光回路、入力側回路でエンコードされた信号をデコードするデコーダ等が含まれている。
光結合型絶縁増幅器は、入力側回路と出力側回路の間の信号伝送にパルス幅変調(PWM;Pulse Width Modulation)されたクロックパルスを使用し、発光ダイオードとフォトダイオードの間で光信号を伝送することで、絶縁性と高精度な信号伝達の両立を図っている。
ここで、特許文献1〜4において、光結合型絶縁増幅器の出力信号に生じるパルス幅歪みを低減する技術が開示されている。また、特許文献5において、ノイズ耐量の向上を図った光結合型絶縁増幅器が開示されている。
特開2004−179982号公報 特開2008−236392号公報 特開2010−178327号公報 特開2007−096593号公報 特開2006−340072号公報
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
上述したように、特許文献1〜4が開示する技術を適用することで、光結合型絶縁増幅器の出力信号に生じるパルス幅歪みを改善することができる。パルス幅歪みは、1次側信号(入力信号)に対する2次側信号(出力信号)のパルス幅の細りや太り等による歪み時間で表せる。パルス幅歪みは、出力信号が入力信号をどの程度忠実に再現できているかを示す指標であって、光結合型絶縁増幅器における信号再生の精度及び応答性等を評価する上で重要である。とりわけ、パルス幅変調を用いてデジタル信号を表現するシステムであって、一定値以上のパルス幅歪みを持つシステムは、デジタル信号が誤って伝送される可能性が高い。
特許文献1が開示する光結合型絶縁増幅器は、ピークホールド回路(特許文献1における符号70)と、演算シフト回路(特許文献1における符号76)と、を用いてコンパレータ(特許文献1における符号20)に入力する電圧(信号振幅又は閾値電圧)を変化させる。特許文献1が開示する光結合型絶縁増幅器は、信号側のトランスインピーダンスアンプ(TIA;Trans Impedance Amplifier)が出力する電圧(電圧信号S1)から生成した電流と、ダミー側のトランスインピーダンスアンプが出力する電圧(電圧信号S11)から生成した電流を、演算シフト回路に含まれるカレントミラー回路を用いて合成している。合成した電流をコンパレータの入力側から引き抜くことで、入力振幅に応じて閾値電圧を変化させる、又は、入力振幅に応じて信号振幅を変化させることでパルス幅歪みを改善する。
しかし、特許文献1が開示する光結合型絶縁増幅器には、閾値電圧が入力振幅に追従する際のリニアリティ(直線性)に問題がある。特許文献1の図3において、演算シフト回路の構成が具体的に開示されている。特許文献1の演算シフト回路は、複数のカレントミラー回路を使用して、電流の合成を行っている。その際、ダミー側のトランスインピーダンスアンプが出力する電圧については、ほぼ固定されていると考えられる。一方、信号側のトランスインピーダンスアンプが出力する電圧は、入力振幅(入力電流の大きさ)に応じて変化する。信号側のトランスインピーダンスアンプが出力する電圧が異なると、カレントミラー回路を構成するトランジスタに流れる電流も変化する(所謂、トランジスタのアーリー効果)。信号側の電圧から生成された電流が、入力振幅に応じて変化すれば、演算シフト回路の出力である合成電流も変化する。つまり、入力振幅に対する合成電流のリニアリティは確保されていない。
特許文献1が開示する光結合型絶縁増幅器では、合成電流に応じて、コンパレータに入力する信号振幅又は閾値電圧を変化させてパルス幅歪みを改善するため、合成電流のリニアリティは、入力振幅に対する閾値電圧のリニアリティに影響する。即ち、特許文献1が開示する光結合型絶縁増幅器では、入力振幅に対する閾値電圧のリニアリティが確保できない。入力振幅に対する閾値電圧のリニアリティが確保できないと、入力振幅によってはデジタル信号が誤って伝送される恐れがある。そのため、閾値電圧が入力振幅に追従する際のリニアリティが高い光結合型絶縁増幅器が望まれる。
また、特許文献2が開示する光結合型絶縁増幅器では、遅延回路を用いてパルス幅歪みを改善するため、応答性能に問題がある。さらに、特許文献3及び4が開示する光結合型絶縁増幅器では、閾値電圧を2段階で切り替えており、広範な入力振幅に対応することができない。さらにまた、特許文献5が開示する技術では、パルス幅歪みを改善できない。
なお、その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、第1のトランスインピーダンスアンプと、第2のトランスインピーダンスアンプと、ピークホールド回路と、コンパレータと、閾値電流設定回路と、を備える半導体装置が提供される。前記第1のトランスインピーダンスアンプは、光信号が入力される第1のフォトダイオードで生成された第1の電流信号を第1の電圧信号に変換する。前記第2のトランスインピーダンスアンプは、光信号が遮断された第2のフォトダイオードで生成された第2の電流信号を第2の電圧信号に変換する。前記ピークホールド回路は、前記第1の電圧信号のピーク値を保持する。前記コンパレータは、前記第1及び第2の電圧信号に基づいて、パルスを出力する。前記閾値電流設定回路は、前記ピークホールド回路が出力するピーク電圧と、前記第2のフォトダイオードの出力ノードにおける基準電圧と、の差電圧から生成した基準電流に比例する閾値電流を、前記第2のフォトダイオードと前記第2のトランスインピーダンスアンプとの間から引き抜く。
一実施の形態によれば、閾値電圧が入力振幅に追従する際のリニアリティが高い光結合型絶縁増幅器が、提供される。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係る受光回路1の内部構成の一例を示す図である。 トランスインピーダンスアンプの一例を示す図である。 ピークホールド回路50の回路構成の一例を示す図である。 受光回路1の動作を説明するための各種信号の一例を示す図である。 コンパレータに入力する閾値電圧を固定とした場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。 閾値電圧を固定とした場合のコンパレータ出力のシミュレーション結果の一例を示す図である。 コンパレータに入力する閾値電圧を入力振幅に比例させた場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。 閾値電圧を変動させた場合のコンパレータ出力のシミュレーション結果の一例を示す図である。 受光回路1に対し同相信号(コモンモードノイズ)を印加した場合におけるコンパレータ出力のシミュレーションの一例を示す図である。 定数RVTHを変化させた場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。 入力信号のリンギングによる影響を説明するための図である。 閾値電圧にヒステリシスを設定した場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る受光回路2の内部構成の一例を示す図である。 受光回路2のコンパレータ出力の一例を示す図である。
初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上述したように、閾値電圧が入力振幅に追従する際のリニアリティが高い光結合型絶縁増幅器が望まれる。
そこで、一例として図1に示す半導体装置100を提供する。半導体装置100は、第1のトランスインピーダンスアンプ101と、第2のトランスインピーダンスアンプ102と、ピークホールド回路103と、コンパレータ104と、閾値電流設定回路105と、を備えている。第1のトランスインピーダンスアンプ101は、光信号が入力される第1のフォトダイオードで生成された第1の電流信号を第1の電圧信号に変換する。第2のトランスインピーダンスアンプ102は、光信号が遮断された第2のフォトダイオードで生成された第2の電流信号を第2の電圧信号に変換する。ピークホールド回路103は、第1の電圧信号のピーク値を保持する。コンパレータ104は、第1及び第2の電圧信号に基づいて、パルスを出力する。閾値電流設定回路105は、ピークホールド回路103が出力するピーク電圧と、第2のフォトダイオードの出力ノードにおける基準電圧と、の差電圧から生成した基準電流に比例する閾値電流を、第2のフォトダイオードと第2のトランスインピーダンスアンプ102との間から引き抜く。
半導体装置100は、信号側の第1のトランスインピーダンスアンプ101が出力する第1の電圧信号の振幅を、ピークホールド回路103で保持する。ピークホールド回路103が出力するピーク電圧と、ダミー側の第2のフォトダイオードの出力ノードにおける電圧と、の差電圧を用いて、基準電流を生成する。ダミー側の第2のフォトダイオードの出力ノードにおける電圧はほぼ一定であるため、基準電流に比例した閾値電流を、第2のフォトダイオードと第2のトランスインピーダンスアンプ102との間から引き抜くことで、コンパレータ104における閾値電圧(第2の電圧信号)を入力振幅に比例させる。
また、閾値電流は、基準電流を所定の比率で折り返す電流であるため、閾値電流の入力振幅に対する高いリニアリティを得ることができる。閾値電流により閾値電圧が定まることから、入力振幅に対する閾値電圧の高いリニアリティを実現することができる。なお、閾値電圧(第2の電圧信号)が入力振幅に対して比例すること、及びそのリニアリティについての詳細は後述する。
さらに、下記の形態が可能である。
[形態1]
光信号が入力される第1のフォトダイオードで生成された第1の電流信号を第1の電圧信号に変換する第1のトランスインピーダンスアンプと、
光信号が遮断された第2のフォトダイオードで生成された第2の電流信号を第2の電圧信号に変換する第2のトランスインピーダンスアンプと、
前記第1の電圧信号のピーク値を保持するピークホールド回路と、
前記第1及び第2の電圧信号に基づいて、パルスを出力するコンパレータと、
前記ピークホールド回路が出力するピーク電圧と、前記第2のフォトダイオードの出力ノードにおける基準電圧と、の差電圧から生成した基準電流に比例する閾値電流を、前記第2のフォトダイオードと前記第2のトランスインピーダンスアンプとの間から引き抜く閾値電流設定回路と、
を備える半導体装置。
[形態2]
前記閾値電流設定回路は、
一端が前記ピークホールド回路の出力ノードと接続される第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の他の一端の電圧と、前記基準電圧と、を受け付けるバッファと、
前記バッファの出力ノードが制御端子に接続されたカレントミラー回路と、
を備え、
前記閾値電流は、前記第1の抵抗に流れる基準電流が前記カレントミラー回路により折り返された電流であることが好ましい。
[形態3]
前記閾値電流は、前記第2の電圧信号の振幅が前記第1の電圧信号の振幅に対して所定の比率となるように生成されることが好ましい。
[形態4]
前記所定の比率は、前記カレントミラー回路のカレントミラー比と、前記第1の抵抗の抵抗値と、前記第2のトランスインピーダンスアンプを構成する第2の抵抗の抵抗値と、に基づいて定まることが好ましい。
[形態5]
前記所定の比率は、前記第1の電圧信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間に応じて、予め決定される値であることが好ましい。
[形態6]
前記カレントミラー回路は、
ドレインが、前記第1の抵抗の他の一端と接続され、ゲートが前記バッファの出力ノードと接続される第1の第1導電型MOSトランジスタと、
ドレインが、前記第2のフォトダイオードと前記第2のトランスインピーダンスアンプとの接続ノードに接続され、ゲートが前記バッファの出力ノードと接続される第2の第1導電型MOSトランジスタと、
を含むことが好ましい。
[形態7]
前記閾値電流設定回路は、複数のカレントミラー回路を含み、前記コンパレータが出力するパルスのレベルに応じて、前記閾値電流を生成する際に使用するカレントミラー回路を切り替えることが好ましい。
[形態8]
入力信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間の検証を行う工程と、
前記立ち上がり時間及び立ち下がり時間に基づいて、前記入力信号の振幅に追従する閾値電圧の比率を定める工程と、
を含む光信号を受け付け、デジタル信号を出力する受光回路の設計方法。
なお、本方法は、デジタル信号を出力する受光回路という、特定の機械に結びつけられている。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る受光回路1の内部構成の一例を示す図である。受光回路1は、フォトダイオード10及び11と、トランスインピーダンスアンプ20及び30と、コンパレータ40と、ピークホールド回路50と、閾値電流設定回路60と、を含んで構成される。
フォトダイオード10は、光結合型絶縁増幅器に含まれる入力側回路が出力する光信号を受光し、電流に変換する。以降の説明において、フォトダイオード10が変換する電流を入力電流信号Ipdと表記する。フォトダイオード10の出力ノードは、トランスインピーダンスアンプ20の入力ノードと接続されている。
フォトダイオード11は、フォトダイオード10とほぼ同じ面積を有するダミーのフォトダイオードであり遮光板12により、遮光されている。フォトダイオード11の出力ノードは、トランスインピーダンスアンプ30の入力ノードと接続されている。なお、フォトダイオード11と遮光板12は接続しない。その理由は、出力側回路からみた信号側及びダミー側の寄生容量を等価とするためである。
トランスインピーダンスアンプ20及び30は、フォトダイオード10及び11が出力する電流信号を電圧信号に変換するアンプである。トランスインピーダンスアンプ20は、反転増幅器21及び抵抗R01を備えている。なお、トランスインピーダンスアンプ30は、トランスインピーダンスアンプ20と同じ構成を備えている。
光信号を受信する信号側と、光信号が遮断されたダミー側と、を同じ構成とすることで、入出力間の急激な電位変動に伴う内部容量による変位電流に起因するノイズが信号側とダミー側とで同等に発生する。信号側とダミー側とで生じたノイズ(コモンモードノイズ)は、コンパレータ40の働きにより除去される。
また、図2に示す反転増幅器21は、電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタにより実現できるが、反転増幅器21は単相信号を反転する回路に限定されない。例えば、図3に示すように、オペアンプ21aを含んでトランスインピーダンスアンプを構成してもよい。その場合には、オペアンプ21aの反転入力端子とフォトダイオード10の出力端子を接続し、非反転入力端子とリファレンス電源と接続する。反転増幅器31についても同様である。
コンパレータ40の非反転入力端子は、トランスインピーダンスアンプ20の出力ノードと接続され、反転入力端子はトランスインピーダンスアンプ30の出力ノードと接続されている。コンパレータ40は、非反転入力端子及び反転入力端子で受け付ける電圧信号に応じて、パルスを出力する。コンパレータ40の出力Voutは、受光回路1に接続されたデコーダ等を経由してデジタル信号に変換される。
ピークホールド回路50は、トランスインピーダンスアンプ20が出力する電圧信号のピーク値を保持する。ピークホールド回路50は、例えば、図4に示す回路構成とすることができる。より具体的には、ピークホールド回路50は、オペアンプ51及び52と、ダイオードD01と、ホールドコンデンサC01と、ディスチャージ電流源53と、を含んで構成されている。なお、図4に示すピークホールド回路50の回路構成は例示であって、ピークホールド回路50の回路構成を限定する趣旨ではない。ピークホールド回路50が出力する電圧信号は、閾値電流設定回路60に入力される。
閾値電流設定回路60は、オペアンプ61と、抵抗R03と、Nチャンネル型MOSトランジスタN01及びN02と、を含んで構成される(図2参照)。抵抗R03の一端は、ピークホールド回路50の出力ノードと接続され、他の一端はNチャンネル型MOSトランジスタN01のドレイン及びオペアンプ61の反転入力端子と接続されている。オペアンプ61の非反転入力端子は、フォトダイオード11とトランスインピーダンスアンプ30の接続ノードに接続されている。Nチャンネル型MOSトランジスタN01及びN02のゲート(制御端子)は相互に接続される共に、オペアンプ61の出力ノードと接続されている。さらに、Nチャンネル型MOSトランジスタN02のドレインは、フォトダイオード11とトランスインピーダンスアンプ30との接続ノードに接続されている。
なお、図2において、閾値電流設定回路60の具体的構成の一例を開示したが、閾値電流設定回路60の回路構成を図2の構成に限定する趣旨ではない。後述するように、閾値電流設定回路60は、ピークホールド回路50が出力するピーク電圧と、ダミー側のフォトダイオード11における基準電圧と、の差電圧から生成した基準電流に比例する閾値電流を、フォトダイオード11とトランスインピーダンスアンプ30の間から引く抜く回路と解するべきである。また、閾値電流設定回路60に含まれるカレントミラー回路を形成するトランジスタとして、Nチャンネル型MOSトランジスタを例示した。しかし、トランジスタをNチャンネル型MOSトランジスタに限定する趣旨ではなく、Nチャンネル型MOSトランジスタとPチャンネル型MOSトランジスタを入れ替えても、電源等の接続を適宜変更すれば対応可能である。さらに、電界効果トランジスタに替えて、バイポーラトランジスタを用いることも勿論、可能である。
ここで、以降の説明に際し、図2に示す受光回路1のノード、電圧及び電流について名称を定める。
・反転増幅器21の入力ノードをノードS01とする。
・反転増幅器31の入力ノードをノードS02とする。
・トランスインピーダンスアンプ20の出力ノードをノードS03とする。
・トランスインピーダンスアンプ30の出力ノードをノードS04とする。
・ピークホールド回路50の出力ノードをノードS05とする。
・抵抗R03とNチャンネル型MOSトランジスタN01の接続ノードをノードS06とする。
また、各ノードS01〜S06における電圧を電圧V01〜V06とする。例えば、ノードS01における電圧は、電圧V01である。さらに、ノードS02における電圧V02を基準電圧Vrefとする。さらにまた、基準電圧Vrefに対する電圧V03を入力振幅SGaとし、基準電圧Vrefに対する電圧V04を閾値電圧Vthとする。
ピークホールド回路50から閾値電流設定回路60に流れる電流を、基準電流I01とする。ノードS02から閾値電流設定回路60に流れる電流を、閾値電流I02とする。さらに、抵抗R01〜R03についての名称と、それぞれの抵抗値を区別する必要がない場合には、抵抗R01〜R03の抵抗値をその名称をもって表現する。例えば、抵抗R01の抵抗値は、R01と表記する。
次に、受光回路1の動作について説明する。
図5は、受光回路1の動作を説明するための各種信号の一例を示す図である。受光回路1の動作を説明するにあたり、図5に示すパルス状の入力電流信号(振幅はIpd)が入力された場合について検討する。
トランスインピーダンスアンプ30が出力する電圧V03のピーク値V03Pは、下記の式(1)で表すことができる。

V03P=Ipd×R01 ・・・(1)
ピークホールド回路50は、トランスインピーダンスアンプ20が出力する電圧V03のピーク値を保持する。ピークホールド回路50が出力する電圧をピーク電圧Vpとする。ピーク電圧Vpは、下記の式(2)から算出できる。なお、ピークホールド回路50に含まれる構成要素(例えば、ホールドコンデンサC01やディスチャージ電流源53)は、クロック周期に対して、適正化されているものとする。

Vp=V03P=Ipd×R01 ・・・(2)
一方、ピークホールド回路50に含まれるオペアンプ61は、その入力端子に接続されたノードS02及びS06の電位を一致させる方向に動作する。従って、電圧V06と基準電圧Vrefが一致するとみなすことができる。また、基準電流I01は、下記の式(3)として表すことができる。

I01=(Vp−V06)/R03=(V03P−Vref)/R03 ・・・(3)
ここで、基準電圧Vrefは、ダミー側のフォトダイオード11の出力ノードであるノードS02における電圧であるから、式(3)におけるV03P−Vrefは入力振幅SGaに一致する。そこで、下記の式(4)による置換が成立する。

SGa=V03P−Vref ・・・(4)
さらに、Nチャンネル型MOSトランジスタN01及びN02によりカレントミラー回路を構成するため、そのカレントミラー比をCMR12とすれば、閾値電流I02は下記の式(5)として表すことができる。

I02=CMR12×I01 ・・・(5)
式(5)に、式(3)及び(4)を代入することにより、下記の式(6)が得られる。

I02=SGa×CMR12/R03 ・・・(6)
ここで、コンパレータ40は、反転入力端子に印加される電圧V04よりも非反転入力端子に印加される電圧V03が高ければHレベルを出力し、低ければLレベルを出力する。即ち、入力振幅SGaは光信号から変換された入力信号の振幅であるから、電圧V04は入力信号の論理(Hレベル又はLレベル)を定める閾値電圧とみなすことができる。そのため、上述したように、基準電圧Vrefに対する電圧V04を、閾値電圧Vthと定めている。
閾値電流I02は、ダミー側のトランスインピーダンスアンプ30から引き抜かれる電流であるため、基準電圧Vrefを基準としたコンパレータ40の反転入力端子に印加される電圧である閾値電圧Vthは、下記の式(7)により表すことができる。

Vth=V04−Vref=I02×R02=SGa×CMR12×R02/R03 ・・・(7)

式(7)における定数(CMR12×R02/R03)を定数RVTHと置き換えると式(8)が得られる。

Vth=RVTH×SGa ・・・(8)
RVTH=CMR12×R02/R03 ・・・(9)
式(8)及び(9)に規定する定数RVTHは、入力振幅SGaと閾値電圧Vthとの比率を定める定数とみなせる。つまり、式(8)から、閾値電流設定回路60は、閾値電圧Vthが、入力振幅SGaに対して所定の比率(定数RVTH)を保ちながら追従するように、閾値電流I02を生成することが分る。なお、定数RVTHは、カレントミラー比CMR12と、抵抗R02及びR03の抵抗値と、から定まるため、受光回路1の設計段階おいて、閾値電圧Vthと入力振幅SGaとの比率を予め定めることができる。図5に示すコンパレータ40の出力は、定数RVTHを0.5に設計した場合の波形である。
以上のように、コンパレータ40に入力する閾値電圧(トランスインピーダンスアンプ30が出力する電圧信号の振幅)を、入力信号の振幅(トランスインピーダンスアンプ20が出力する電圧信号の振幅)に対して所定に比率で追従させることで、パルス幅歪みが改善できる。
図6は、コンパレータに入力する閾値電圧を固定とした場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。図6(a)〜(c)に示すとおり、コンパレータに入力する閾値電圧を固定電圧とすると、入力振幅の変化に応じて、コンパレータ出力のパルス幅が変化する。クロック幅変調を用いたデジタル信号の伝達においては、パルス幅が所定の時間以下であればデータ「0」として判定し、所定の時間より大きければデータ「1」のように判定する。そのため、入力振幅の変化に応じて、パルス幅が変化すると、受光回路1と接続されたデコーダにおいてデジタル信号の論理を誤判定する恐れがある。
図7は、閾値電圧を固定とした場合のコンパレータ出力のシミュレーション結果の一例を示す図である。図7に示すシミュレーションは、閾値電圧を固定し、入力振幅を3段階に変化させている。図7から明らかなとおり、入力振幅の変動に応じてパルス幅が変動している。
図8は、コンパレータに入力する閾値電圧を入力振幅に比例させた場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。図8(a)〜(c)に示すとおり、コンパレータに入力する閾値電圧を、入力電圧に比例させることで、コンパレータ出力のパルス幅を一定にすることができる。図8に示す例では、定数RVTHを0.5に設定しているため、閾値電圧は入力振幅の中心となるように入力信号に追従する。
図9は、閾値電圧を変動させた場合のコンパレータ出力のシミュレーション結果の一例を示す図である。図9から明らかにとおり、入力振幅が大きく変動したとしてもコンパレータ出力のパルス幅をほぼ一定とすることができる。
なお、パルス幅歪みの改善が達成できたとしても、同相信号除去特性の悪化は許容することはできない。そこで、受光回路1における同相信号除去特性をシミュレーションにより検証する。同相信号除去特性は、光結合型絶縁増幅器における入出力間の急激な電位変動に対し、出力の誤動作が生じさせない耐量値である。光結合型絶縁増幅器における入出力間の電位変動に伴うパッケージ内部容量による変位電流は、受光回路に対する入力電流となる。そのため、電位変動により生じた入力振幅が、コンパレータの閾値電圧を超えると、受光回路1の誤動作に直結する。即ち、変位電流に対する耐性が高い受光回路が望まれる。
図10は、受光回路1に対し同相信号(コモンモードノイズ)を印加した場合におけるコンパレータ出力のシミュレーションの一例を示す図である。図10では、矩形状の信号を信号側に入力すると共に、正弦波の同相信号を信号側とダミー側に印加している。図10から明らかなとおり、受光回路1における同相信号除去特性は極めて良好であることが分る。
次に、定数RVTHの決定方法について説明する。
図5〜図10において、定数RVTHは0.5に設定している。即ち、閾値電圧Vthが、入力振幅SGaの中心となるように、定数RVTHを決定している。定数RVTH=0.5は、入力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間が一致する場合に、適する値である。しかし、入力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが一致しない場合には、定数RVTHを0.5とせず、中心からずらした方が、パルス幅変調を用いた波形としては良好な場合がある。
図11は、定数RVTHを変化させた場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。図11に示すように、入力信号の立ち上がり時間と立ち上がり時間が相違する場合には、定数RVTHを0.5に設定するよりも、0.8に設定した方が、PWM波形が安定する(周期T/2により近い)。
このように、定数RVTHを決定する際には、以下の手順とすることが望ましい。
・入力信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間の検証を行う。
・得られた立ち上がり時間及び立ち下がり時間に基づいて、パルス幅の目標を入力信号の周期T/2とし、定数RVTHを決定する。
本実施形態に係る受光回路1は、信号側のトランスインピーダンスアンプ20が出力する電圧信号の振幅を、ピークホールド回路50で保持する。ピークホールド回路50が出力するピーク電圧Vpと、ダミー側のフォトダイオード11における基準電圧Vrefと、の差電圧を抵抗R03で除算することで、基準電流I01を生成している(式(3)参照)。フォトダイオード11の出力ノードにおける基準電圧Vrefはほぼ一定であると考えることが可能であるため、基準電流I01は、入力振幅SGaにほぼ比例すると考えることができる。即ち、基準電流I01の入力振幅SGaに対するリニアリティは極めて高い。
閾値電流I02は、基準電流I01を所定の比率で折り返す電流である。そのため、閾値電流I02の入力振幅SGaに対するリニアリティも基準電流I01と同様に高い。閾値電流I02により閾値電圧Vthが定まる(式(7)参照)ことから、入力振幅SGaに対する閾値電圧Vthの高いリニアリティを実現することができる。入力振幅SGaに対する閾値電圧Vthの高いリニアリティが実現できることで、デジタル信号の誤判定を減少させることができる。また、特許文献1が開示する演算シフト回路のように、受光回路1では、複雑な回路を使用しないため、電源電圧の変動に応じて、閾値電圧が変動するといった問題が生じることもない。
以上のように、本実施形態に係る受光回路1では、同相信号除去特性を維持しつつ、パルス幅歪みを改善することができる。特に、入力側回路と出力側回路の信号伝達に発光ダイオード−フォトダイオードを用いた場合には、発光ダイオードの特性変動(温度特性又は経時劣化)や、フォトダイオードの特性変動(温度特性)の影響が無視できない。そのため、光結合型絶縁増幅器に使用される受光回路にパルス幅歪みの入力振幅依存性(入力電流依存性)が存在する場合には、温度特性又は経時劣化等により、デジタル信号の再生誤差が懸念される。このような観点からも、受光回路には、パルス幅歪みの入力振幅依存性が存在しないこと、及び、入力振幅に対する閾値電圧の高いリニアリティを確保することが必要である。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施形態に係る受光回路1では、入力振幅に対する閾値電圧の高いリニアリティを実現できる。しかし、入力信号が立ち上がる際、又は立ち下がる際に伴う波形の振動(リンギング)が生じると、コンパレータから誤った信号が出力される恐れがある。
図12は、入力信号のリンギングによる影響を説明するための図である。図12に示すように、入力信号の立ち下がり時にリンギングが発生し、リンギングのピークが閾値電圧を超えるようなことがあれば、コンパレータから誤った信号が出力される。そこで、入力信号の立ち上がり時における閾値電圧と、立ち下がり時における閾値電圧を変化させる制御を実施することが考えられる。即ち、閾値電圧にヒステリシスを設定し、リンギングの影響を回避する制御を実施する。より具体的には、入力信号が立ち上がった後は、閾値電圧を低く設定し、ピーク値の絶対値が高いリンギングが生じたとしても、閾値電圧を下回らないように制御する。一方、入力信号が立ち下がった後は、閾値電圧を高く設定、リンギングのピーク値が閾値電圧を上回らないように制御する。しかし、閾値電圧に対してヒステリシスを設定するだけでは、パルス幅歪みが生じてしまう。
図13は、閾値電圧にヒステリシスを設定した場合のコンパレータ出力の一例を示す図である。図13に示す波形では、閾値電圧にヒステリシスを設定しているが、閾値電圧は2値のいずれかで固定である。入力信号に対して閾値電圧が変化する訳ではないので、コンパレータの出力するパルス幅は振幅の大きさに応じて、変動する。即ち、入力信号に生じるリンギングに対する対策として、閾値電圧にヒステリシスを設定しただけではパルス幅歪みを解消することができない。
そこで、本実施形態に係る受光回路2では、入力信号に生じるリンギングに対する対策を実施しつつ、パルス幅歪みの改善を行う。
図14は、本実施形態に係る受光回路2の内部構成の一例を示す図である。図14において図2と同一構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
受光回路1と受光回路2の相違点は、コンパレータ40の出力ノードに2つのインバータ回路INV01及びINV02を直列接続する点と、閾値電流設定回路60aの内部構成が異なる点である。
閾値電流設定回路60aには、2つのNチャンネル型MOSトランジスタN03及びN4と、スイッチSW01〜SW04と、が追加されている。スイッチSW01〜SW04は、トランスファーゲート等を用いて実現することができるが、スイッチSW01〜SW04を限定する趣旨ではない。
スイッチSW01〜SW04は、コンパレータ40の出力信号の論理レベル(出力パルスのレベル)に応じて、Nチャンネル型MOSトランジスタN01とカレントミラー回路を形成するトランジスタを切り替える。例えば、コンパレータ40の出力信号がLレベルであれば、Nチャンネル型MOSトランジスタN01とN03とで、カレントミラー回路を形成するように、スイッチSW01〜SW04を切り替える。より具体的には、コンパレータ40の出力信号がLレベルの際は、スイッチSW01及びSW04を導通し、スイッチSW02及びSW03を非導通とする。一方、コンパレータの出力信号がHレベルであれば、Nチャンネル型MOSトランジスタN01とN04とで、カレントミラー回路を形成するように、スイッチSW01〜SW04を切り替える。
なお、それぞれのカレントミラー回路を形成した場合の閾値電流設定回路60aの動作は、第1の実施形態に係る受光回路1において説明した動作と相違する点は存在しないので、説明を省略する。
閾値電流設定回路60aでは、Nチャンネル型MOSトランジスタN01及びN03とでカレントミラー回路を構成した際の定数RVTH1と、Nチャンネル型MOSトランジスタN01及びN04とでカレントミラー回路を構成した際の定数RVTH2と、を互いに異なる値に設定する。例えば、定数RVTH1を0.7に設計し、定数RVTH2を0.3に設計することで、コンパレータ40に対する閾値電圧Vthは、入力振幅SGaにヒステリシスを持ちつつ、一定の比率で追従することになる。即ち、閾値電圧Vthにヒステリシスを設定することで入力信号に生じるリンギングの影響を避けると共に、閾値電圧Vthを入力振幅SGaに応じて自動的に変化(入力振幅SGaに追従)させることで、パルス幅歪みの改善を行う。
図15は、受光回路2のコンパレータ出力の一例を示す図である。図15に示すとおり、入力信号が立ち上がり始め、閾値電圧Vthを超えると、入力信号はHレベルと判定される。その際、閾値電圧Vthを入力振幅SGaの中心より下に設定(例えば、定数RVTH=0.3)することで、入力信号にリンギングが発生したとしても、再設定された閾値電圧を下回ることは想定し難く、コンパレータ40から誤った信号が出力される恐れがない。入力信号が立ち下がった場合についても、閾値電圧Vthを入力振幅SGaの中心から上に再設定することで、入力信号に生じるリンギングの影響を避けることができる。
閾値電圧Vthは、定数RVTH1及びRVTH2で定められた比率により、入力振幅SGaに追従する。そのため、入力振幅SGaに依らず、コンパレータ40が出力するパルス幅は安定する。即ち、パルス幅歪みが生じることもない。
なお、受光回路2に含まれる閾値電流設定回路60aでは、3つのトランジスタを用いて、2つのカレントミラー回路を形成し、コンパレータ40の出力信号の論理レベルに基づいて、これらのカレントミラー回路を切り替えている。しかし、図14の示す構成に閾値電流設定回路60aを限定する趣旨ではない。例えば、4つのトランジスタを用いて予め2つのカレントミラー回路を形成し、これらのカレントミラー回路を相互に切り替えてもよい。即ち、閾値電流設定回路60aは、複数のカレントミラー回路を含み、コンパレータ40が出力するパルスのレベルに応じて、閾値電流I02を生成する際に使用するカレントミラー回路を切り替える回路と理解すべきである。
以上のように、本実施形態に係る受光回路2は、閾値電圧にヒステリシスを設定すると共に、閾値電圧を入力振幅に対して所定の比率で追従させる。その結果、入力信号に生じるリンギングに起因してコンパレータから誤った信号が出力されることを防止すると共に、パルス幅歪みの改善を達成する。
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
1、2 受光回路
10、11 フォトダイオード
12 遮光板
20、30、101、102 トランスインピーダンスアンプ
21、31 反転増幅器
21a、51、52、61 オペアンプ
40、104 コンパレータ
50、103 ピークホールド回路
53 ディスチャージ電流源
60、60a、105 閾値電流設定回路
100 半導体装置
C01 ホールドコンデンサ
D01 ダイオード
INV01、INV02 インバータ回路
N01〜N04 Nチャンネル型MOSトランジスタ
R01〜R03 抵抗
SW01〜SW04 スイッチ

Claims (7)

  1. 光信号が入力される第1のフォトダイオードで生成された第1の電流信号を第1の電圧信号に変換する第1のトランスインピーダンスアンプと、
    光信号が遮断された第2のフォトダイオードで生成された第2の電流信号を第2の電圧信号に変換する第2のトランスインピーダンスアンプと、
    前記第1の電圧信号のピーク値を保持するピークホールド回路と、
    前記第1及び第2の電圧信号に基づいて、パルスを出力するコンパレータと、
    前記ピークホールド回路が出力するピーク電圧と、前記第2のフォトダイオードの出力ノードにおける基準電圧と、の差電圧から生成した基準電流に比例する閾値電流を、前記第2のフォトダイオードと前記第2のトランスインピーダンスアンプとの間から引き抜く閾値電流設定回路と、
    を備える半導体装置。
  2. 前記閾値電流設定回路は、
    一端が前記ピークホールド回路の出力ノードと接続される第1の抵抗と、
    前記第1の抵抗の他の一端の電圧と、前記基準電圧と、を受け付けるバッファと、
    前記バッファの出力ノードが制御端子に接続されたカレントミラー回路と、
    を備え、
    前記閾値電流は、前記第1の抵抗に流れる基準電流が前記カレントミラー回路により折り返された電流である請求項1の半導体装置。
  3. 前記閾値電流は、前記第2の電圧信号の振幅が前記第1の電圧信号の振幅に対して所定の比率となるように生成される請求項2の半導体装置。
  4. 前記所定の比率は、前記カレントミラー回路のカレントミラー比と、前記第1の抵抗の抵抗値と、前記第2のトランスインピーダンスアンプを構成する第2の抵抗の抵抗値と、に基づいて定まる請求項3の半導体装置。
  5. 前記所定の比率は、前記第1の電圧信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間に応じて、予め決定される値である請求項4の半導体装置。
  6. 前記カレントミラー回路は、
    ドレインが、前記第1の抵抗の他の一端と接続され、ゲートが前記バッファの出力ノードと接続される第1の第1導電型MOSトランジスタと、
    ドレインが、前記第2のフォトダイオードと前記第2のトランスインピーダンスアンプとの接続ノードに接続され、ゲートが前記バッファの出力ノードと接続される第2の第1導電型MOSトランジスタと、
    を含む請求項2乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記閾値電流設定回路は、複数のカレントミラー回路を含み、前記コンパレータが出力するパルスのレベルに応じて、前記閾値電流を生成する際に使用するカレントミラー回路を切り替える請求項2の半導体装置。
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