JP5932338B2 - ジピロメテン−ホウ素親水性蛍光性化合物 - Google Patents

ジピロメテン−ホウ素親水性蛍光性化合物 Download PDF

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Description

本発明は新規の親水性蛍光性化合物に関し、特に、生物学的媒体における使用に適合していることの証拠となる水性もしくは親水性媒体中における蛍光マーカーとして特に使用される、又は親水性基材(たとえば、金属酸化物、有機ポリマー)上のグラフト化のために使用される、新規の親水性蛍光性化合物に関する。
蛍光性化合物は特に国際出願WO2006/087459から知られており、それは大きなストークスシフトを有する不飽和ジピロメテン−ホウ素炭化ホウ素(dipyrromethene-boron borocarbons)に関し、それは特に蛍光又はエレクトロルミネセンスによる分析のための蛍光マーカーとして有用である。
さらに親水性を有し、そして、たとえば、水性媒体中でのマーカーとして使用されうるこのタイプの蛍光性化合物が必要とされている。水性媒体中で、特に生物学的プロセスの研究、蛍光免疫測定法、蛍光顕微鏡法、流動細胞計測法、DNA配列決定及び生物学的材料のマーキングのために蛍光分析法を実施することができることが特に興味深いであろう。しかし、マーカーとして有用である多くの蛍光性化合物は水性媒体中で使用可能でないことが証明されていることが判る。このことは、WO2006/087459に開示された化合物の場合に特に当てはまる。
さらに、親水性を増加させることができる基による不溶性蛍光性化合物の改質は実用面で水性又は親水性媒体中において使用されうる化合物を体系的に得るには至っていない。対照的に、WO2006/087459中の不飽和ジピロメテン−ホウ素炭化ホウ素のジピロメテン環上の極性基の存在が化合物に対して水溶性又はさらには親水性を体系的に付与することはないことを経験は示している。実際問題として、ジピロメテン環上で特定の極性基によりグラフト化された化合物は水性又は親水性媒体中で実は凝集することが観測されており、そのことは、おそらくは、ジピロメテンどうしの疎水性相互作用によって又は水素結合タイプの特定の相互作用によって説明される。この凝集又は分子間相互作用はルミネセンスの消失をもたらす。
本発明の1つの目的は蛍光性マーカーとして有用であり、かつ、上記の凝集現象をもたらすことなく親水性媒体中、好ましくは水性媒体中で使用できる化合物を提供することである。
この目的のために、本発明は下記式 (I)を満たす親水性蛍光性化合物:
(上式中、S1 は式-C≡C-L'-A の基であり、ここで、
L'は結合基であり、該結合基は
単結合(この場合、S1 は式-C≡C-A の基である)、又は、
直鎖もしくは分枝状アルキレンであって、場合により鎖中に1つ以上の酸素、窒素又は硫黄原子を含んでよいもの(たとえば、ポリエチレングリコール、ポリエトキシ又はポリプロポキシ基など)、直鎖もしくは分枝状アルケニレン、直鎖もしくは分枝状アルキニレン、及びアリーレンからなる群より選ばれる二価炭化水素基、又は、上記のタイプの少なくとも2つの二価炭化水素基の鎖からなる二価炭化水素鎖であり、
Aはスルホネート、スルフェート、ホスフェート、アンモニウム、カルボキシレート、ヒドロキシル、ホスホネート、アルキルアンモニウムスルフェート及びポリオキシエチレン基から選ばれる極性官能基であり、
S2
S1と同一であるか又は異なる-C≡C-L'-A基(式中、L’及びAは上記の意味である)、
-F、
-H又は
直鎖もしくは分枝鎖であり、飽和もしくは不飽和であり、場合により1つ以上の酸素、窒素又は硫黄原子により中断されていてよく、場合により全体として又は部分的に環化されていてよく、場合により芳香族であってよく、そして場合により官能化されていてよい、炭化水素鎖、
であり、そして
各基R1, R2, R3, R4, R5, R6 又はR7 は各々独立に、-H基であるか、又は、直鎖もしくは分枝鎖であり、飽和もしくは不飽和であり、場合により1つ以上の酸素原子により中断されていてよく、場合により全体として又は部分的に環化されていてよく、場合により芳香族であってよく、そして場合により官能化されていてよい、炭化水素鎖であり、
ただし、R1, R2, R3, R4, R5, R6 又はR7 のすべて又は一部の基は一緒に結合して橋かけ形態を形成していてよい(すなわち、R1, R2, R3, R4, R5, R6 又はR7 の少なくとも2つの基はそれらが結合している炭素とともに環を形成してよい))を提供する。
上記の式 (I)を満たす化合物は親水性であり、すなわち、水の分子と結合、特に、水素結合及び/又はイオン結合を形成することができ、又は、強い極性である。本発明の特定の化合物では、親水性は水溶性を確保するのに十分である。特に、本発明に係る多くの化合物は水溶解度が少なくとも0.1 mg/Lであり、そして幾つかの化合物は水溶解度が1 mg/L以上であり、さらには5 mg/Lより大きく、たとえば、10 mg/L以上である。
本発明では、発明者は、ホウ素上に存在する少なくとも1つの基が極性基を含む上記の式 (I)を満たす化合物は親水性であり、そして親水性媒体又は水性媒体中に入れたときに凝集現象を起こさず、それにより、親水性又は水性媒体中での蛍光マーカーとしての使用が特に可能であることを今回確認した。この結果は、このような効果が観測されていない本記載で上述したジピロメテン環上に極性基を含むWO2006/087459中の不飽和ジピロメテン−ホウ素炭化ホウ素で観測された結果と照らして予測されないことである。観測された効果は、少なくとも部分的には、ホウ素における1つ以上の親水性基による置換が凝集物の形成を阻害し、分子がより障害され、このため、凝集する傾向が低くなったということにより説明されそうである。
さらに、本発明に係るホウ素中心に付加された親水性官能基は同様の二フッ素化化合物(S1=S2=F)よりも大きな化学的安定性を化合物に付与する。この安定性により、次いで行う化学合成工程(ペプチド合成、オリゴヌクレオチドシンセサイザーなど)を経験することができる化合物をマーキングするための本発明に係る化合物の使用が可能になるが、本発明の化合物をオプトエレクトロニクスデバイス(OLED -有機発光ダイオード)及び光電池に導入することも可能になる。
一般に、R1, R2, R3, R4, R5, R6 及びR7 の変更により、化合物の発光波長の調節が可能になる。
本発明の異なる態様及び好ましい実施形態を以下により詳細に記載していく。
本記載の意味において、「炭化水素鎖」とは1個以上の炭素原子と1個以上の水素原子を含む鎖であって、この鎖は官能化されていても又は官能化されていなくてもよいことを意味する。本発明に係る式(I)の化合物中に存在する炭化水素鎖は、好ましくは、1〜8個の炭素原子を含み、好ましくは6個未満の炭素原子を含む。本記載において、「官能化された鎖」と言及したときには、それは鎖が少なくとも1個の官能基を含むことを意味する。
「アルキレン」とは、本記載中、二価の飽和炭化水素基を意味し、直鎖もしくは分枝鎖であり、好ましくは2〜10個の炭素原子を含み、たとえば、3〜6個の炭素原子を含む。たとえば、下記の直鎖もしくは分枝状基を挙げることができる:メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ドデシレン、ヘキサデシレン及びオクタデシレン。本記載の意味において、用語「アルキレン」は、また、さらに酸素原子を含む上記のタイプの基を包含する。ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールは幾つかの酸素原子を含む好ましい直鎖アルキレンである。
「アルケニレン」とは少なくとも1つのエチレン系不飽和(通常、1つ以上の、隣接していても又は隣接していなくてもよい>C=C<結合)を含み、好ましくは2〜8個の炭素原子を含み、たとえば、3〜6個の炭素原子を含む二価炭化水素基を意味する。アルケニレン基の例としては、アリレン又はビニレン基を特に言及することができる。
「アルキニレン」とは、少なくとも1つのアセチレン不飽和(通常、1個以上の-C≡C-結合)を含む二価炭化水素基を意味する。
「アリーレン」とは芳香族二価炭化水素基を意味し、1つ以上の環は縮合していても又は非縮合でもよく、特に4〜16個の炭素原子、好ましくは4〜10個の炭素原子を含み、可能には、窒素、硫黄又は酸素原子をその環中に含んでよい(複素環(ヘテロサイクル))。このアリール基は場合により1個以上のアルキル又はアルコキシ基により置換されてよく、特にメチル又はメトキシにより置換されていてよい。アリール基の中でも、フェニル、ナフチル、ピレニル、ペリレニル、アントラセニル、チエニル、ピロリル、ピリジニル又はフラニルが挙げることができる。
特定の実施形態によると、R3 及びR4 基は一緒に二価基を形成し、及び/又は2つの基R6 及びR7 は一緒に二価基を形成する。この場合、上記の二価基は好ましくは、それらが結合している炭素原子とともに1つの環又は2つの縮合環からなる群より選ばれる構造を形成し、その各環は5又は6個の原子を有し、炭素原子及び場合によりN, O及びSから選ばれるヘテロ原子(その場合には好ましくは1〜3個)を含む。
注目の1つの実施形態によると、各基R1, R2, R3, R4, R5, R6 及びR7 は各々独立に式-H, -L-H, -G又は-L-Gの基から選ばれる基であり、ここで、
Gは官能基であり、アミン、アミド、カルボン酸、エステル、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、アンモニウム、ヒドロキシル、ホスホネート及びポリオキシエチレン基から選ばれ、
Lは単結合、鎖中に1個以上の酸素原子を場合により含む直鎖もしくは分枝状アルキレン、直鎖もしくは分枝状アルケニレン、アルキニレン及びアリーレンから選ばれる1つ以上のセグメントからなる結合基であり、そのL基はG基に加えて、少なくとも1個の官能基を有することができ、この官能基はG基と同一であっても又は異なっていてもよい。より一般には、Lが幾つかの官能基を有する場合には、これらの基は各々同一であっても又は異なっていてもよく、好ましくは、アミン、アミド、カルボン酸、エステル、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、アンモニウム、ヒドロキシル、ホスホネート及びポリオキシエチレン基から選ばれる。
幾つかの基R1, R2, R3, R4, R5, R6 及びR7 が規定-G又は-L-Gを満たす場合には、G 基は同一であっても又は異なっていてもよい。
好ましくは、式(I)の化合物中のS1基として-C≡C-L'-A基上に存在する官能基Aはポリオキシエチレン、ホスフェート、スルフェート及びアルキルアンモニウムスルフェート基から選ばれ、その官能基は特に顕著な親水性を、さらには水溶性を化合物(I)に付与する。化合物(I)が式-C≡C-L'-Aを満たす S2 基を有する場合には、官能基Aは上記の極性基の中から選ばれることが好ましく、その官能基は得られる親水性を強化する傾向がさらにある。
1つの有利な実施形態によると、式 (1)の化合物において、S1 及びS2 基は両方とも、上記の式-C≡C-L'-A (式中、L’及びAは上記の意味である)を満たす基である。この実施形態において、化合物 (I)は各々が極性A基を含む2つの基をホウ素上に含む。それゆえ、本実施形態に係る化合物は一般に、親水性が改良されている。
好ましくは、本発明の化合物において、S1 及びS2 基は同一である。
1つの実施形態によると、本発明の式 (1)の化合物において、S1 基 (及び場合によりS2 基)はポリオキシエチレン基を含む。この実施形態によると、有利には、S1 基は、-L’-A基として、式-(O-CH2-CH2)n-O-S’の基を含み、そして、その場合、本発明の親水性蛍光性化合物は下記の式 (II)を満たす。
(上式中、R1, R2, R3, R4, R5, R6, R7 及びS2 は上記に規定されるとおりであり、
nは1, 2, 3又は4であり、
S’は-H, -Me -(CH2)n’-SO3 -(Xm+)1/m 又は-(CH2)n’-PO3 2-(Xm+)2/m であり、
ここで、
Xm+ は価数mのカチオン(単原子又は多原子カチオン)(この価数mは通常、1,2,3又は4である)であり、
n’は1, 2, 3又は4の整数である)。
式(II)のカチオンXm+ は好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は第四級アンモニウムのカチオンである。
より一般的には、本記載における発明の化合物との関連でカチオンに関して言及する場合に、これらのカチオンXは好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は第四級アンモニウムカチオンであり、通常、Li+, Na+, K+, Mg2+, Ca2+, NH4 + カチオン及びテトラアルキルアンモニウムカチオンの中から選ばれるカチオンである。
式(II)を満たす化合物は、一般に、特に顕著な親水性を有し、そのことは、とりわけ、ポリオキシエチレングリコールの酸素原子が水素結合を形成することができる能力によって説明できる。
1つ以上のR1, R2, R3, R4, R5, R6, R7, S2 及びS’基上での電荷保有官能基の存在により、親水性はさらに高められ、そして一般に、化合物を水溶性とすることができる。
注目の別の実施形態によると、本発明に係る(I)の化合物において、S1 基(及び場合によりS2 基)はホスフェート基を含む。この基の存在により、この基に顕著な親水性が付与され、特にホスフェート基により保有される電荷によって親水性が付与され、それが、また、水中での化合物の親水性を促進する。この実施形態によると、本発明の親水性蛍光性化合物は好ましくは下記式 (III)を満たす。
(上式中、R1, R2, R3, R4, R5, R6, R7 及びS2 は上記に規定されるとおりであり、
Arはアリーレンであり、
Xm+ は価数mのカチオン(単原子又は多原子カチオンで、好ましくは上記のタイプのカチオン)(この価数mは1,2,3又は4である)であり、
n’は1, 2, 3又は4の整数である)。
本発明の式(I)の化合物における別の実施形態によると、S1 基 (及び場合によりS2 基)はアンモニウムスルフェート又はアンモニアホスフェートタイプの両性基を含む。S1 基としてのこのタイプの基の存在により、一般に、化合物に高い親水性が付与され、そのことは、ベタイン形態(アンモニウムカチオンとホスフェート又はスルフェートタイプのアニオンとの結合)の存在により特に説明される。この実施形態によると、本発明の親水性蛍光性化合物は好ましくは下記式 (IV)を満たす。
(上式中、R1, R2, R3, R4, R5, R6, R7 及びS2 は上記に規定されるとおりであり、
nは0, 1, 2, 3, 4又は5であり、
S”は-SO3 - 又は-PO3 2-(Xm+)1/mであり、
ここで、Xm+ は価数m(この価数mは1,2,3又は4である)のカチオン(単原子又は多原子カチオン)である)。
有利には、本発明の化合物において、少なくとも1つの基R1, R2, R3, R4, R5, R6 又はR7 はカルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、アンモニウム、ヒドロキシル、ホスホネート及びポリオキシエチレン基から選ばれる極性官能基を有する基である。この特定の実施形態に係る親水性蛍光性化合物は、一般に、特に親水性で、さらには水溶性であることが証明されており、そのことは、少なくとも部分的には、ホウ素上のS1 及び/又はS2 極性基に加えて、ジピロメテン基上に少なくとも1つの極性基を含むという事実により説明されそうである。本記載において上記に指摘したとおり、ジピロメテン上の極性基の存在のみでは、それ自体で、求められる親水性を確保するのには不十分である。それでも、本発明の発明者によって行われた研究は、ホウ素上のS1 (及び場合によりS2) 極性基の存在により親水性が確保され、ジピロメテン基上の極性基は親水性、水溶性をもさらに増加させることを示しているようである。
さらに、本発明の式(I)の化合物において、R1 は好ましくは-Ar-L-Y基であり、ここで、
Arはアリーレンであり、
Lは単結合、直鎖もしくは分枝状アルキレン又は置換直鎖もしくは分枝状アルキニレンであり、
Yは-Cl, -Br, -I, -COOH, -COOMe, -COOEt, -CONH-CH2-CH2-NH2, -CONH-CH2-COOEt, -CONH-CH2-COOH, -CONH-(CH2)qNCS又は、下記式
の1つを満たす基であり、ここで、
q は1, 2, 3, 4又は5である。
上記の式-Ar-L-Yにおいて、Ar基は好ましくはフェニルであり、そしてL基は好ましくは単結合又はアルキニレンである。
R1 が-Ar-L-Y基である場合に、本発明の化合物は分子、特に、生物学的分子の化学官能基との反応によりグラフト化基として作用することができる官能基Yを含むという利点がある。その蛍光性化合物は、その後、本質的に知られている技術、特に、≪The Handbook A guide to fluorescence Probes and Labelling Technologies≫ tenth edition, R. P. Haugland, Invitrogen 2005及びその中で引用された参考文献から知られた技術に従って、親水性蛍光性マーカーとして使用され又は固体親水性基材上にグラフト化されることができる。
本発明の式 (1)の化合物において、1つの好ましい実施形態によると、
基R2 及びR5 は各々独立に-H又は-Me基であり、そして
基R3, R4, R6 及びR7 は独立に、-H, -Me, -C≡C-CH2-N+(Me)2-(CH2)n-SO3 -, -C≡C-Ar-R’及び下記式
の基から選ばれ、ここで、
Arはアリーレンであり、
R’は-OMe, -CH2-PO3 2-(Xm+)2/m 又は-C≡C-CH2-R”であり、ここで、R”は-O-(CH2-CH2-O)n-CH3, -O-(CH2-CH2-O)n-CH2-PO3 2-(Xm+)2/m, -O-(CH2-CH2-O)n-CH2-SO3 -(Xm+)1/m, -N+(Me)2-CH2-(CH2)n-PO3 2-(Xm+)1/m 又は-N+(Me)2-CH2-(CH2)n-SO3 -であり、ここで、
n は1, 2, 3又は4であり、
Xm+ は価数m(この価数mは1,2又は3である)のカチオンである。
より一般的には、本発明の化合物において、R3, R4, R6 及びR7 基は好ましくは、-H, -Me及び
から選ばれる。
R3, R4, R6 及び/又はR7が-C≡C-Ar-R’であるか、又は、
である場合には、Arは好ましくはフェニル又はチエニルである。
1つの特に好ましい実施形態によると、本発明の化合物において、
R’は-Ar-L-Y基であり、ここで、
Arはアリーレンであり、
Lは単結合、直鎖もしくは分枝状アルキレン又は置換直鎖もしくは分枝状アルキニレンであり、
Yは-Cl, -Br, -I, -COOH, -COOMe, -COOEt, -CONH-CH2-CH2-NH2, -CONH-CH2-COOEt, -CONH-CH2-COOH, -CONH-(CH2)qNCS又は、下記式
の1つを満たす基であり、ここで、
q は1, 2, 3, 4又は5であり、
基R2 及びR5 は-H及び-Meから選ばれ、そして
基R3, R4, R6 及びR7 は-H, -Me, -C≡C-CH2-N+(Me)2-(CH2)n-SO3 -, -C≡C-Ar-R’及び
であり、ここで、
Arはアリーレンであり、
R’は-OMe, -CH2- PO3 2-(Xm+)2/m 又は-C≡C-CH2-R”であり、ここで、R”は-O-(CH2-CH2-O)n-CH3, -O-(CH2-CH2-O)n-CH2-PO3 2-(Xm+)2/m, -O-(CH2-CH2-O)n-CH2-SO3 -(Xm+)1/m, -N+(Me)2-CH2-(CH2)n-PO3 2-(Xm+)1/m 又は-N+(Me)2-CH2-(CH2)n-SO3 -であり、ここで、
nは1, 2, 3又は4であり、
Xはカチオンであり、そして
mはカチオンXの価数である。
1つの特定の実施形態によると、本発明の化合物は上記の式 (1)の化合物であって、ここで、R2 及びR5 は同一である。
通常(特に、合成を促進する理由から)、本発明の化合物は一般に対称な化合物であり、すなわち、
R2 及びR5 は同一であり、
R3 及びR6 は同一であり、そして
R4 及びR7 は同一である化合物である。
それにも関わらず、本発明は一般式(I)を満たすすべての化合物に固有の特性及び利点を有する非対称性化合物に明らかに及ぶ。
1つの好ましい実施形態によると、本発明の親水性蛍光性化合物は有利には下記式 (Ia)を満たすことができる。
(上式中、S’は上記に規定されるとおりであり、
Ar, L及びYは上記に規定されるとおりであり、
nは1, 2, 3又は4であり、
R3, R6, R4 及びR7 は下記のとおりに選択される:
R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、-Meである、
R3 及びR6 は同一であり、-Etであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、-Meである、
R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、
である、
R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、R4 は-Meであり、そしてR7
である、
R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、
である、
R3 及びR4 は一緒に二価基-(CH2)4- を形成し、そしてR6 及びR7 は一緒に二価基-(CH2)4-を形成する、又は、
R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、R4 は-Meであり、そしてR7
であり、置換されているか又は未置換である)。
本発明に係るよく適合した式(Ia)の化合物の限定しない例として、下記式 (Ia-1)〜(Ia-20)を特に挙げることができる。
化合物Ia-1〜Ia-20は通常に使用されている蛍光体と類似の光学特性を有するという利点がある。
Ia-1, Ia-5, Ia-9, Ia-16〜Ia-20はフルオレセンと同様の光学特性を有する。
Ia-2, Ia-6, Ia-10はローダミン(Rhodamine) 6Gと同様の光学特性を有する。
Ia-4, Ia-8, Ia-12はTMR (テトラメチルローダミン)と同様の光学特性を有する。
Ia-3, Ia-7, Ia-11はTOTO-3 (1,1'-(4,4,7,7-テトラメチル-4,7-ジアザウンデカメチレン)-ビス-4-[3-メチル-2,3-ジヒドロ-(ベンゾ-1,3-チアゾール)-2-プロペニリデン]-キノリウムテトラヨージド)と同様の光学特性を有する。
1つの特定の実施形態によると、本発明の親水性蛍光性化合物は下記式 (Ic)を満たす。
(上式中、Y, L及びArは上記に規定されるとおりであり、
R3, R6, R4 及びR7 は上記に規定されるとおりであり、そして
nは2, 3又は4である)。
本発明に係るよく適合した式 (1c)の化合物として、とりわけ、下記式(Ic-1), (Ic-2)及び(Ic-3)の化合物を挙げることができる。
別の実施形態によると、本発明の親水性蛍光性化合物下記式 (Ie)を満たす。
(上式中、Y, Ar及びLは上記に規定されるとおりであり、そして
Nは1, 2, 3又は4であり、
S’は上記に規定されるとおりであり、好ましくは-Meであり、
Xはカチオンであり、そして
mはカチオンXの価数であり、
pは1又は2である)。
1つの実施形態において、本発明の親水性蛍光性化合物下記式 (If)を有する。
(上式中、Y, Ar及びLは請求項8に規定されるとおりであり、
Xはカチオンであり、
Nは0, 1, 2, 3又は4であり、
m はカチオンXの価数であり、そして
pは1又は2である)。
本発明の化合物は水性媒体中における蛍光マーカーとして特に有用であることが判明している。1つの好ましい実施形態において、基R1, R2, R3, R4, R5, R6 及びR7の少なくとも1つはマーキングされる分子上にグラフト化することが可能である官能基を含み、特に、上記のとおりのY官能基を含む。好ましくは、蛍光マーカーとして使用される化合物のR1 基はマーキングされる分子上にグラフト化することが可能である官能基を含み、特に、上記のとおりのY官能基を含む。
通常、本発明に係る親水性蛍光性化合物は水性媒体中でのマーキング法のために使用でき、その方法は水性媒体中の式(I)の化合物を、好ましくは上記の水性媒体中で可溶化された状態で、式(I)の化合物の基の1つと反応することができる基、特にY官能基を有するマーキングされるべき分子と接触させる工程を含む。
本発明の親水性蛍光性化合物は、とりわけ、下記の用途を含む多くの用途において使用されうる。
生物学的対象物の分子のマーキング
-ポリペプチド及びタンパク質
-オリゴヌクレオチド、DNA及びRNAストランド
-抗体
-酵素
蛍光顕微鏡法
流動細胞分析法
蛍光免疫分析法。
化合物はアミノ酸又はヌクレオチドをマーキングするために特に使用されうる。そのアミノ酸又はヌクレオチドは、それぞれペプチド又はオリゴヌクレオチドを合成するために使用できる。
また、S1=S2=Fである化合物と比較して、本発明に係る化合物の化学安定性を増加させ、そしてその電気化学特性を改良することにより、本発明の化合物はオプトエレクトロニクス装置、たとえば、OLEDs (有機発光ダイオード)及び光電池において使用できる。
マーキング、顕微鏡、蛍光、流動細胞分析法及び蛍光免疫分析法のためのこれらの技術は本発明の化合物を用いて≪The Handbook A guide to fluorescence Probes and Labelling Technologies≫ tenth edition, R. P. Haugland, Invitrogen 2005及びこの研究において引用された参考文献に報告されている技術にしたがって実施されうる。
これらの使用は、別の態様によると、本発明の1つの特定の主題を構成する。
本発明の化合物は、当業者に知られている技術を用いて合成されうる。
例として、特定の化合物Ia-1〜Ia-20を合成するための合成経路を下記に示す。これは式(I)を満たす他の化合物を調製するために適合されうる。
化合物Ia-1〜Ia-4は、グリニャールメトキシエトキシエチニルのTHF (テトラヒドロフラン)中での作用下に、通常、60°C付近の温度で、たとえば、出願PCT/WO 2006/087459A2に記載されるプロトコールにしたがい、当業者の文献にしたがって調製された化合物1〜4から出発して得ることができる。その後、たとえば、一酸化炭素雰囲気中で、[Pd(PPh3)2Cl2]触媒の存在下に、特にトリエチルアミン/ベンゼン混合物中で、70°Cにて、ヨウ素官能基をカルボニル基誘導体に転化することができる。使用される求核種の選択により、多くの官能基を直接的に得ることができ、その官能基は生物学的分子上でのカップリング又はタンパク質合成器中での使用のために用いることができる。エタノールを用いて、エチルエステル Ia-5〜Ia-8を非常に良好な収量で得て、これらのエステルをケン化して、対応するカルボン酸Ia-9〜Ia-12を得る (スキーム1)。これらの化合物は非常に親水性である。Ia-9, Ia-10及び1a-12はカルボキシレートの形態で、pH=7にて水中で可溶性であるという利点を有する。特定の水溶性化合物は1つの特定の本発明の主題を構成する。これらのカルボン酸はラベル化のために直接的に使用することができ、又は、アミノ酸タイプのスペーサはペプチドカップリング技術を用いてグラフト化されうる。通常、化合物は下記のスキーム1に記載される合成経路にしたがって合成されうる。
過剰で脂肪族ジアミンを用いて、化合物Ia-13 を得ることができる。保護されたアミノ酸 (たとえば、グリシンエチルエステル)もIa-14を提供するために直接的に添加されてよく、その対応するカルボン酸Ia-15はケン化により得ることができる (スキーム2)。化合物Ia-15は水溶性であるという利点を有する。
通常、化合物は下記のスキーム2に記載される合成経路にしたがって合成されうる。
化合物Ia-16は、特に、グリニャールトリイソプロピルシリルオキシエトキシエチニルの、たとえば、THF中での60°Cでの作用により、特に、PCT/WO 2006/087459A2に記載された手順にしたがって、化合物1から出発して得ることができる。TIPS (トリイソプロピルシリル)保護基は、その後、酸媒体中で、たとえば、0.1M HCl水溶液を用いて除去されうる。ジアルコールIa-17は、その後、たとえば、カリウムt-ブトキシドを用いて脱保護されることができ、そしてジエチルホスホネートトリフラートを添加してよい。アリールヨージドを有する化合物Ia-18は、その後、メソ位で変性されてよい。エチルエステルは、たとえば、エタノール、[Pd(PPh3)2Cl2] 触媒の存在下に、トリエチルアミンベンゼン混合物中で、70°C付近にて一酸化炭素との反応により合成されうる。このようにして得られた化合物Ia-19をケン化して、目標化合物Ia-20を提供することができる (スキーム3)。
通常、化合物は下記のスキーム3に記載される合計経路にしたがって合成されうる。
Icのファミリーの化合物はスキーム4に関して記載した合成プロトコールにしたがって得ることができる。たとえば、化合物2aは cグリニャールジメチルアミノ-プロピンと、特にTHF中で60°C付近で反応して、中間体化合物Ic-0を得ることができる。個の化合物を、その後、たとえば、トルエン中のプロパンスルトンの存在下に入れ、化合物Ic-1を提供することができる。化合物Ic-1は水溶性であるという利点を有する。化合物Ic-1のヨウ素官能基を用いて、たとえば、特にパラジウム触媒の存在下に、カルボアルコキシル化反応によりカルボン酸エステルを付加して、化合物Ic-2を提供することができ、それは当業者により容易にケン化されて、対応するカルボン酸を提供することができる。(ダイアド(dyade)、すなわち、異なる波長で吸収する2つの蛍光団からなる分子であって、高エネルギー吸収性部分がエネルギーを第二の部分に輸送し、その後、それが低エネルギーの光を発する分子を形成するための)追加の発色団として使用できる1つの基は、また、たとえば、真のアセチレン官能基を有する二置換ピレンによりサブリガンド(sub-liganded)されたパラジウムにより触媒されるカップリングによって付加され、蛍光体Ic-3を提供することができる。同様に、エステル官能基は容易にケン化されうる (スキーム 4)。
通常、化合物は下記のスキーム4に記載される合成経路にしたがって合成できる。
特定の水溶性化合物Ia-9, Ia-10, Ia-12, Ia-15及びIc-1は本発明の特定の主題を構成する。

本発明に係る種々の親水性蛍光性化合物を下記のプロトコールにしたがって合成した。
化合物Ia-1の調製
化合物Ia-1を下記の反応スキームによって調製した。
2,5-ジオキサオクト-7-イン(1.1 mL, 8.90 mmol)の無水THF中の溶液に、室温にて、エチルマグネシウムブロミド (1.0 M、THF中、8 ml)をアルゴン下に添加した。混合物を60°Cで2時間攪拌し、その後、室温に放冷した。得られた溶液をカニューレによって、ジフルオロボラジピロメテン1b (900 mg, 1.778 mmol)の無水THF中の溶液に移した。この溶液を60°Cで攪拌下に一晩放置し、その後、水を添加した。この溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を、その後、水で洗浄し (3X20 ml)、その後、NaCl-飽和溶液で洗浄した (1X20 ml)。蒸発後に、有機残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル, 10:90; 20:80; 30:70)により精製し、化合物Ia-1をオレンジ色粉末形態で得た (1080mg, 87 %)。
化合物Ia-1の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 0.94 (t, 3H, 3J = 7.55 Hz), 1.26 (s, 6H), 2.29 (q, 4H, 3J= 7.55Hz ), 2.65 (s, 6H), 3.31 (s, 6H), 3.50 (m, 4H), 3.61 (m, 4H), 4.15 (s, 4H), 7.40 (AB sys, 4H, JAB = 8.55 Hz, υoδ = 226.42 Hz);
13C NMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 12.19, 14.09, 14.80, 17.44, 59.06, 59.82, 68.60, 71.88, 90.72, 94.35, 128.84, 130.66, 133.11, 136.07, 136.10, 138.21, 138.53, 154。
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 501 (90000), 365 (4500), 325 (5300), 280 (8700);
C31H36BIN2O4に関する元素分析計算値: C, 58.33; H, 5.68; N, 4.39。実測値: C, 58.12; H, 5.41; N, 4.19。
化合物Ia-2の調製
化合物 Ia-2を下記の反応スキームによって調製した。
2,5-ジオキサオクト-7-イン (1.1 mL, 8.90 mmol)の無水THF中の溶液に、室温にて、エチルマグネシウムブロミド (1.0 M、THF中、8 ml)をアルゴン下に添加した。この混合物を60°Cで2時間攪拌し、その後、室温に放冷した。得られた溶液をカニューレによって、ジフルオロボラジピロメテン1b (900 mg, 1.778 mmol)の無水THF中の溶液に移した。この溶液を60°Cにて攪拌下に一晩放置し、その後、水を添加した。この溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を、次に、水で洗浄し (3X20 ml)、その後、NaCl-飽和溶液で洗浄した (1X20 ml)。蒸発後に、有機残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル, 10:90; 20:80; 30:70)により精製し、化合物Ia-2をオレンジ色粉末形態で得た (1080mg, 87%)。
化合物Ia-2の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 0.94 (t, 3H, 3J = 7.55 Hz), 1.26 (s, 6H), 2.29 (q, 4H, 3J= 7.55Hz ), 2.65 (s, 6H), 3.31 (s, 6H), 3.50 (m, 4H), 3.61 (m, 4H), 4.15 (s, 4H), 7.40 (AB sys, 4H, JAB = 8.55 Hz, υoδ= 226.42 Hz);
13C NMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 12.19, 14.09, 14.80, 17.44, 59.06, 59.82, 68.60, 71.88, 90.72, 94.35, 128.84, 130.66, 133.11, 136.07, 136.10, 138.21, 138.53, 154。
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 522 (82000), 488 (20000), 381 (6400), 277 (6400);
化合物Ia-3の調製
化合物Ia-3を下記の反応スキームにより調製した。
2,5-ジオキサオクト-7-イン (0.49 mL, 0.41 mmol)の無水THF中の溶液に、室温にて、エチルマグネシウムブロミド (1.0 M、THF中、3.7 ml)をアルゴン下に添加した。この混合物を60°Cで2時間攪拌し、その後、室温に放冷した。得られた溶液をカニューレにより、ジフルオロボラジピロメテン1c (670 mg, 0.816 mmol)の無水THF中の溶液に移した。この溶液を60°Cで攪拌下に一晩放置し、その後、水を添加した。この溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を、次に、水で洗浄し(3X20 ml)、その後、NaCl-飽和溶液で洗浄した (1X20 ml)、蒸発後、有機残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル, 80:20; 100%)により精製し、化合物Ia-3を青色粉末形態で得た (780mg, 91%)。
化合物Ia-3の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 1.46 (s, 6H), 3.15 (m, 4H), 3.19 (s, 6H), 3.40 (s, 6H), 3.50 (m, 4H), 3.59 (m, 4H), 3.74 (m, 4H), 3.88 (m, 4H), 4.15 (s, 4H), 4.18 (m, 4H), 6.62 (s, 2H), 7.26 (AB sys, 8H, JAB = 8.65 Hz, υoδ= 180.55 Hz), 7.11 (m, 4H), 7.82 (d, 2H), 8.05 (d, 2H)。
13C NMR (CDCl3, 300 MHz): δ =15.21, 27.01, 58.86, 59.19, 59.50, 67.64, 68.26, 69.80, 70.91, 71.61, 72.07, 91.64, 94.62, 115.20, 118.15, 119.15, 128.89, 130.24, 130.80, 131.33, 134.16, 135.37, 136.82, 138.23, 140.04, 152.26, 159.62。
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 646 (126600), 600 (43000), 371 (76500), 266 (8080);
化合物Ia-4の調製
化合物Ia-4を下記の反応スキームによって調製した。
2,5-ジオキサオクト-7-イン (0.25 mL, 2.1 mmol)の無水THF中の溶液に、室温にて、エチルマグネシウムブロミド (1.0 M、THF中、1.90 ml)をアルゴン下に添加した。この混合物を60°Cで2時間攪拌し、その後、室温に放冷した。得られた溶液をカニューレによって、ジフルオロボラジピロメテン4 (273 mg, 0.418 mmol)の無水THF中に溶液に移した。この溶液を60°Cで一晩攪拌し、その後、水を添加した。この溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を、次に、水で洗浄し (3X20 ml)、その後、NaCl-飽和溶液で洗浄した (1X20 ml)。蒸発後に、有機残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル, 20:80; 40:60)により精製し、化合物Ia-4を紫色粉末の形態で得た(300 mg, 85 %)。
化合物Ia-4の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz):1.40 (s, 3H), 1.44 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 3.25 (s, 6H), 3.30 (m, 4H), 3.39 (s, 3H), 3.54 (m, 4H), 3.59 (m, 2H), 3.72 (m, 2H) 3.87 (m, 2H) 4.17 (s, 4H), 6.02 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 7.22 (AB sys, 4H, JAB = 8,65 Hz, υoδ= 179,98 Hz); 7.48 (AB sys, 4H, JAB = 8,28 Hz, υoδ= 223,73 Hz), 7.57 (AB sys, 2H, JAB = 16.18 Hz, υoδ= 296.87 Hz)
13C NMR (CDCl3, 300 MHz,): δ = 14.31, 14.99, 15.20, 16.36, 58.94, 59.20, 59.58, 67.63, 68.41, 69.79, 70.91, 71.69, 72.06, 91.40, 94.64, 115.13, 118.01, 119.16, 121.84, 128.72, 129.94, 130.17, 130.52, 130.68, 133.94, 135.27, 138.28, 138.61, 140.44, 140.66, 152.45, 155.40, 159.58。
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 572 (93500), 533 (27600), 328 (47800)
化合物Ia-5の調製
化合物Ia-1を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-1 (235 mg, 0.37 mmol)の15 mLのベンゼン中の溶液に、1 mLのエタノール (17.2 mmol)、44 mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムビス−クロリド (0.07 mmol)及び5 mLのトリエチルアミンを添加した。一酸化炭素バブリングを行いながら、この溶液を70°Cで攪拌下に一晩放置した。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、そして水で洗浄した (3x20 mL)。有機相を親水性綿で乾燥し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (CH2Cl2/MeOH 99:1又はAcOEt/石油エーテル 40:60)により精製し、化合物Ia-5をオレンジ色粉末形態で得た (210 mg, 97 %)。
化合物Ia-5の特性化
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ = 1.33 (s, 6H), 1.42 (t, 3H, 3J = 7.0 Hz), 2.71 (s, 6H), 3.35 (s, 6H), 3.53 (m, 4H), 3.64 (m, 4H), 4.19 (s, 4H), 4.40 (q, 2H, 3J = 7.0 Hz), 6.00 (s, 2H), 7.78 (AB sys, 4H, JAB = 8.5 Hz, νoδ = 300.4 Hz);
13C {1H} NMR (CDCl3, 100 MHz,): δ = 14.4, 14.8, 16.1, 59.0, 59.7, 61.4, 68.4, 68.6, 71.8, 90.9, 121.8, 128.6, 129.1, 130.3, 131.0, 140.3, 140.3, 140.9, 155.6, 166.1;
11B NMR (CDCl3, 128.4 MHz): δ = -10.2 (s);
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 500 (90000), 366 (4900), 308 (7700);
FAB+ m/z: 585.2 ([M+H]+, 100);
C34H41BN2O6に関する元素分析計算値: C, 69.86; H, 7.07; N, 4.79。実測値: C, 69.77; H, 7.04; N, 4.59。
化合物Ia-6の調製
化合物Ia-6を下記の反応スキームによって調製した。
化合物2b (980 mg, 1.41 mmol)の50 mLのベンゼン中の溶液に、3 mLのエタノール (17.2 mmol)、240 mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムビス−クロリド (0.07 mmol)及び15 mLのトリエチルアミンを添加した。一酸化炭素でバブリングを行いながら、溶液を70°Cで一晩攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、水で洗浄した(3x20 mL)。有機相を親水性綿で乾燥し、蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(AcOEt/石油エーテル 20:80; 40:60)により精製し、化合物Ia-6をオレンジ色粉末形態で得た(895 mg, 定量的)。
化合物Ia-6の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 0.97 (t, 6H, 3J = 7.40 Hz), 1.23 (s, 6H), 1.43 (t, 3H, 3J = 7.10 Hz), 2.31 (q, 4H, 3J = 7.40 Hz) 2.69 (s, 6H), 3.35 (s, 6H), 3.53 (m, 4H), 3.65 (m, 4H), 4.19 (s, 4H), 4.43 (q, 2H, 3J = 7.10 Hz), 7.78 (AB sys, 4H, JAB = 8.19 Hz, υoδ= 223,07 Hz);
13C NMR (CDCl3, 300 MHz,): δ =12.03, 14.07, 14.41, 14.76, 17.40, 29.78, 59.02, 59.79, 61.37, 68.57, 71.85, 90.67, 128.60, 128.95, 130.19, 130.81, 133.11, 136.02, 138.77, 141.27, 154.05, 166.28。
11B NMR (CDCl3, 128.4 MHz): δ = -10.2 (s);
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 522 (80000) ,488 (20000), 381 (6400), 277 (6400);
化合物Ia-7の調製
化合物Ia-2を下記の反応スキームによって調製した。
化合物2c (100 mg, 0.095 mmol)の25 mLのベンゼン中の溶液に、1 mLのエタノール (17.2 mmol)、24 mgビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムビス−クロリド (0.035 mmol)及び5 mLのトリエチルアミンを添加した。一酸化炭素バブリングを行いながら、溶液を、70°Cで一晩攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、そして水で洗浄した (3x10 mL)。有機相を親水性綿で乾燥し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (AcOEt/石油エーテル 80:20; 100%)により精製し、化合物Ia-7を青色粉末形態で得た (88 mg, 92 %)。
化合物Ia-7の特性化
1H NMR (CDCl3 200 MHz): 1.40 (s, 6H), 1.44 (t, 3H, 3J = 10.5 Hz) 3.15 (m, 4H), 3.19 (s, 6H), 3.41 (s, 6H), 3.50 (m, 4H), 3.59 (m, 4H), 3.74 (m, 4H), 3.88 (m, 4H), 4.15 (s, 4H), 4.18 (m, 4H), 4.41 (q, 2H, 3J = 10.5 Hz), 6.62 (s, 2H), 7.27 (AB sys, 8H, JAB = 8,73 Hz, υoδ= 120,73 Hz), 7.60 (AB sys, 4H, JAB = 16.26 Hz, υoδ= 192.63 Hz) 7.83 (AB sys, 4H, JAB = 8.34 Hz, υoδ= 141.89 Hz)。
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 647 (121000), 373 (72800)
化合物Ia-8の調製
化合物Ia-8を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-4 (100 mg, 0.118 mmol)の25 mLのベンゼン中の溶液に、2 mLのエタノール (XXX mmol)、24 mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムビス−クロリド (0.07 mmol)及び5 mLのトリエチルアミンを添加した。一酸化炭素バブリングを行いながら、溶液を70°Cで一晩攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、水で洗浄した (3x10 mL)。有機相を親水性綿で乾燥しそして蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(AcOEt/石油エーテル 20:80; 40:60)により精製し、化合物Ia-8を紫色粉末の形態で提供した (82 mg, 88%)。
化合物Ia-8の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 1.35 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 1.43 (t, 3H, 3J = 7.15 Hz) 2.74 (s, 3H), 3.25 (s, 6H), 3.31 (m, 4H), 3.39 (s, 3H), 3.54 (m, 6H), 3.72 (m, 2H), 3.87 (m, 2H), 4.18 (m, 4H), 4.43 (q, 2H, 3J = 7 Hz), 6.02 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 7.22 (AB sys, 4H, JAB = 8.67 Hz, υoδ= 180.18 Hz); 7.58 (AB sys, 2H, JAB = 16.29 Hz, υoδ= 297.72 Hz), 7.85 (AB sys, 4H, JAB = 7.99 Hz, υoδ= 226.28 Hz)
化合物Ia-9の調製
化合物Ia-9を下記の反応スキームによって調製した。
化合物3a (210 mg, 0.36 mmol)の20 mLのエタノール中に溶液に、215 mgの水酸化ナトリウム(5.39 mmol)を添加した。この溶液を室温で3時間攪拌した。30〜40 mLの酢酸エチルを添加した。有機相を水で抽出した(3x20 mL)。水性相を合わせ、1 MのHCl 水溶液でpH 1〜2に酸性化した。水性相をジクロロメタンで抽出した。有機相を親水性綿で乾燥させ、その後、蒸発乾固させ、化合物5aをオレンジ色粉末形態で提供した(190 mg, 95 %)。
化合物II-5aの特性化
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 501 (72800), 366 (4000), 307 (6400);
UV-Vis (PBS buffer) λnm (ε, M-1 cm-1) = 494 (71500), 364 (3900), 307 (4900);
化合物Ia-10の調製
化合物Ia-10を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-6 (840 mg, 1.31 mmol)の50 mLのエタノール中の溶液に、2.10 gの水酸化ナトリウム (0.525 mol)を添加した。この溶液を室温で一晩攪拌した。30〜40 mLの酢酸エチルを添加した。有機相を水で抽出した (3x20 mL)。水性相を合わせ、そして1MのHCl水溶液でpH 1〜2に酸性化した。水性相をジクロロメタンで抽出した。有機相を親水性綿で乾燥させ、そして蒸発乾固させ、化合物Ia-10をオレンジ色粉末形態で提供した (778 mg, 97 %)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 0.97 (t, 6H, 3J = 7.35 Hz), 1.23 (s, 6H), 2.31 (q, 4H, 3J = 7.35 Hz) 2.69 (s, 6H), 3.35 (s, 6H), 3.53 (m, 4H), 3.65 (m, 4H), 4.19 (s, 4H), 7.78 (AB sys, 4H, JAB = 8.19 Hz, υoδ= 223.07 Hz);
UV-Vis (PBS緩衝液) λnm (ε, M-1 cm-1) = 517 (65000), 379 (3600), 320 (5000);
化合物Ia-11の調製
化合物Ia-11を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-7 (80 mg, 0.080 mmol)の20 mLのエタノール中の溶液に、130 mgの水酸化ナトリウム (3.22 mmol)を添加した。この溶液を室温で一晩攪拌した。10〜20 mLの酢酸エチルを添加した。有機相を水で抽出した(3x10 mL)。水性相を合わせ、1MのHCl水溶液でpH 1〜2に酸性化した。水性相をジクロロメタンで抽出した。有機相を親水性綿で乾燥し、その後、蒸発乾固させ、化合物Ia-11を青色粉末形態で提供した (70 mg, 90 %)。
化合物Ia-11の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 1.41 (s, 6H), 3.15 (m, 4H), 3.20 (s, 6H), 3.41 (s, 6H), 3.52 (m, 4H), 3.60 (m, 4H), 3.74 (m, 4H), 3.90 (m, 4H), 4.17 (s, 4H), 4.22 (m, 4H), 6.63 (s, 2H), 7.28 (AB sys, 8H, JAB = 8,6 Hz, υoδ= 120,59 Hz), 7.61 (AB sys, 4H, JAB = 16.12 Hz, υoδ= 191.44 Hz) 7.88 (AB sys, 4H, JAB = 8.19 Hz, υoδ= 144.73 Hz)。
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 647 (118000), 373 (67800),
化合物Ia-12の調製
化合物Ia-12を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-8 (80 mg, 0.10 mmol)の20 mLのエタノール中に溶液に、162 mg の水酸化ナトリウム (4.05 mmol)を添加した。この溶液を室温にて一晩攪拌した。10〜20 mLの酢酸エチルを添加した。有機相を水で抽出した(3x10 mL)。水性相を合わせ、そして1M のHCl水溶液でpH 1〜2に酸性化した。水性相をジクロロメタンで抽出した。有機相を親水性綿で乾燥し、その後、蒸発乾固させ、化合物Ia-12をオレンジ色粉末形態で得た(70 mg, 90 %)。
化合物Ia-12の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz):1.36 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 2.74 (s, 3H), 3.26 (s, 6H), 3.32 (m, 4H), 3.40 (s, 3H), 3.56 (m, 6H), 3.73 (m, 2H), 3.88 (m, 2H), 4.18 (m, 6H), 6.03 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 7.22 (AB sys, 4H, JAB = 8.67 Hz, υoδ= 180.18 Hz); 7.58 (AB sys, 2H, JAB = 16.29 Hz, υoδ= 297.72 Hz), 7.85 (AB sys, 4H, JAB = 7,99 Hz, υoδ= 226.28 Hz)。
13C NMR (CDCl3, 300 MHz,): δ = 14.86, 15.08, 16.37, 29.79, 58.91, 59.18, 59.58, 67.63, 68.41, 69.79, 70.88, 71.69, 72.05, 91.43, 128.76, 129.06, 129.69, 130.15, 130.44, 130.86, 134.10, 138.65, 140.39, 140.59, 141.25, 152.61, 155.54, 159.61, 170.40。
UV-Vis (PBS緩衝液) λnm (ε, M-1 cm-1) = 564 (70000), 338 (25000);
化合物Ia-13の調製
化合物Ia-13を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-13 (200 mg, 0.31 mmol)の15 mLのベンゼン中に溶液に、1 mLのエチレンジアミン (15 mmol)、66 mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムビス−クロリド (0.09 mmol)及び1 mLのトリエチルアミンを添加した。一酸化炭素バブリングを行いながら、この溶液を70°Cで一晩攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、そして水で洗浄した (3x20 mL)。有機相を親水性綿で乾燥し、蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(100 % CH2Cl2 、CH2Cl2 75:25で勾配)により精製し、化合物Ia-13をオレンジ色粉末形態で提供した(160 mg, 80 %)。
化合物Ia-13の特性化
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 1.34 (s, 6H), 2.72 (s, 6H), 3.01 (t, 2H, 3J = 5.7 Hz), 3.36 (s, 6H), 3.55 (m, 6H), 3.64 (m, 4H), 4.20 (s, 4H), 6.01 (s, 2H), 6.98 (t, 1H, 3J = 5.5 Hz), 7.69 (AB sys, 4H, JAB = 8.3 Hz, νoδ = 162.7 Hz);
13C {1H} NMR (CDCl3, 75,4 MHz,): δ = 15.0, 16.2, 41.3, 42.2, 59.1, 59.8, 68.7, 71.9, 90.6, 121.9, 127.9, 128.8, 129.4, 134.9, 139.1, 140.4, 141.0, 155.7, 167.0;
11B NMR (CDCl3, 128,4 MHz): δ = -10.3 (s);
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 500 (64500), 371 (5600)
FAB+ m/z: 599.2 ([M+H]+, 100);
C34H43BN4O5に関する元素分析計算値: C, 68.23; H, 7.24; N, 9.36。実測値: C, 67.84; H, 7.07; N, 9.22。
化合物Ia-14の調製
化合物Ia-14を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-1 (100 mg, 0.16 mmol)の6 mL 無水トルエン中の溶液に、80 mgのグリシンエチルエステル (0.47 mmol)、22 mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムビス−クロリド(0.03 mmol)及び2 mLのトリエチルアミンを添加した。一酸化炭素バブリング下に、この溶液を80°Cで6時間攪拌した。反応混合物をセライトをとおしてろ過し、部分的に蒸発させた。残留物をジクロロメタンで抽出し、そして水で洗浄した (2x20 mL)。有機相を親水性綿で乾燥し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(AcOEt/石油エーテル 50:50)により精製し、化合物Ia-14をオレンジ色粉末形態で提供した (43 mg, 43 %)。
化合物Ia-14の特性化
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 1.33 (t, 3H, 3J = 7.2 Hz), 1.34 (s, 6H), 2.72 (s, 6H), 3.36 (s, 6H), 3.55 (m, 4H), 3.66 (m, 4H), 4.20 (s, 4H), 4.27 (d, 2H, 3J = 4.5 Hz), 4.29 (q, 2H, 3J = 7.1 Hz), 6.01 (s, 2H), 6.77 (t, 1H, 3J = 4.9 Hz), 7.69 (AB sys, 4H, JAB = 8,3 Hz, νoδ = 156.4 Hz);
13C {1H} NMR (CDCl3, 75.4 MHz,): δ = 14.3, 14.9, 16.2, 42.1, 59.1, 59.8, 61.9, 68.7, 71.9, 91.0, 121.9, 127.9, 129.0, 129.3, 134.2, 139.5, 140.2, 141.0, 155.8, 166.7, 170.2;
11B NMR (CDCl3, 128,4 MHz): δ = -10.3 (s);
UV-Vis (CH2Cl2) λ nm (ε, M-1 cm-1) = 501 (84200), 366 (4200), 309 (6500);
化合物Ia-15の調製
化合物Ia-15を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-14 (40 mg, 0.06 mmol)のエタノール (10 mL)中に溶液に、水酸化ナトリウム水溶液 (60 mg, 1.2 mmol)を添加した。この溶液を室温にて2時間攪拌した。10〜20 mLの酢酸エチルを添加した。有機相を水で抽出した (2x20 mL)。水性相を合わせ、そして1MのHCl水溶液でpH 1〜2に酸性化した。生成物をジクロロメタンで抽出した。有機相をNa2SO4 上で乾燥させ、その後、蒸発乾固させ、化合物Ia-15をオレンジ色粉末形態で提供した (35 mg, 90 %)。
化合物Ia-15の特性化
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ = 1.32 (s, 6H), 2.72 (s, 6H), 3.36 (s, 6H), 3.55 (m, 4H), 3.66 (m, 4H), 4.19 (s, 4H), 4.27 (d, 2H, 3J = 3.4 Hz), 4.87 (b, 1H), 6.01 (s, 2H), 7.04 (t, 1H, 3J = 3,8 Hz), 7.69 (AB sys, 4H, JAB = 6.0 Hz, νoδ = 160.2 Hz);
13C {1H} NMR (CDCl3, 100 MHz,): δ = 14.9, 16.2, 42.0, 59.0, 59.7, 68.6, 71.8, 90.9, 121.9, 128.0, 129.0, 129.3, 133.8, 139.6, 140.2, 140.9, 155.8, 167.3, 172.3;
11B NMR (CDCl3, 128,4 MHz): δ = -10,2 (s);
UV-Vis (CH2Cl2) λnm (ε, M-1 cm-1) = 501 (65000), 366 (3800), 309 (5900);
UV-Vis (PBS緩衝液) λnm (ε, M-1 cm-1) = 496 (59600), 367 (4100), 308 (6100);
化合物Ia-16の調製
化合物Ia-16を下記の反応スキームによって調製した。
2-トリイソプロピルオキシシランオキシ-5-オキサオクト-7-イン (2.20 mmol, 661 mg)の無水THF中の溶液に、室温にて、エチルマグネシウムブロミド (1.0 M、THF中、2 ml) をアルゴン下に添加した。混合物を、60°Cで2時間攪拌し、その後、室温で放冷した。得られた溶液をカニューレで、ジフルオロボラジピロメテン1 (330 mg, 0.733 mmol)の無水THF中の溶液に移した。溶液を60°Cで一晩攪拌し、その後、水を添加した。この溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を次に水で洗浄し (3X20 ml)、その後、NaCl-飽和溶液で洗浄した (1X20 ml)。蒸発後に、有機残留物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル 10:90; 20:80; 30:70)により精製し、化合物Ia-16をオレンジ色粉末形態で得た(620mg, 87 %)。
化合物Ia-16の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 1.05 (m, 42H), 1.40 (s, 6H), 2.71 (s, 6H), 3.56 (t, 4H, 3J= 5.70Hz), 3.65 (s, 8H), 3.82 (t, 4H, 3J= 5.70Hz), 4.18 (s, 4H), 6.00 (S, 2H), 7.45 (AB sys, 4H, JAB = 8,28 Hz, υoδ= 227.51 Hz);
13C NMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 12.13, 14.97, 16.21, 18.11, 59.77, 63.07, 68.99, 70.80, 72.86, 77.36, 94.60, 121.84, 129.45, 130.39, 135.30, 138.34, 140.11, 140.92, 155.67。
化合物Ia-17の調製
化合物Ia-17を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-16 (300 mg, 2.96 mmol)のエタノール (15 mL)中の溶液に、1Mの塩酸溶液を添加した (10ml)。この溶液を室温で一晩攪拌した。その後、有機相をNaHCO3 溶液でpH 7に中和した。反応媒体を、その後、ロータリーエバポレータで蒸発させ、CH2Cl2 中で溶解させ、その後、飽和NaCl溶液で洗浄した (2x15 ml)。有機相をNa2SO4 上で乾燥させ、その後、蒸発乾固させた。反応生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール, 95:5%)により精製し、オレンジ色粉末を得た (200mg, 81 %)。
化合物Ia-17の特性化
1H NMR (CDCl3 200 MHz): 1.39 (s, 6H), 2.72 (s, 6H), 3.67 (m, 16H), 4.18 (s, 4H), 6.02 (s, 2H), 7.44 (AB sys, 4H, JAB = 8.15 Hz, υoδ= 152.97 Hz)
13C NMR (CDCl3, 200 MHz): δ = 14.99, 16.22, 59.76, 61.89, 68.92, 70.44, 72.59, 77.35, 94.67, 121.87, 123.37, 129.40, 130.30, 135.13, 138.36, 140.21, 141.09, 155.63, 197.65。
化合物Ia-18の調製
化合物Ia-18を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ia-17 (200 mg, 0.241 mmol)の無水THF (20 ml)中の溶液に、懸濁液としてtBuOKを含むTHF溶液 (10 ml) (54 mg, 0.241 mmol)をカニューレにより添加した。その直後に、5 ml (155 mg, 0.29 mmol)の、THF中のホスホネート溶液を添加した。混合物を室温で30分間攪拌し、その後、同量の試薬を合計で3当量の過剰で得るように添加した。
反応媒体を、その後、30 mlの1M HCl水溶液で中和し、そして2x30 mlのジクロロメタンで抽出した。その後、有機相を2x10 mlの水で洗浄し、1x10 mlの飽和NaCl溶液で洗浄した。有機相を合わせ、その後、親水性綿で乾燥し、そして蒸発乾固させた。反応生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール, 100%; 99:1; 98:2; 97:3; 94:6)により精製し、化合物Ia-18をオレンジ色オイル形態で提供した (135 mg, 50 %)。
化合物Ia-18の特性化
1H NMR (CDCl3 200 MHz): 1.33 (t, 12H, 3J = 7.25 Hz), 1.40 (s, 6H), 2.70 (s, 6H), 3.75 (m, 16H), 3.83 (d, 4H 2J = 8 Hz), 4.15 (m, 12H), 6.01 (s, 2H), 7.45 (AB sys, 4H, JAB = 7,93 Hz, υoδ= 152.88 Hz);
化合物Ic-0の調製
化合物Ic-0を下記の反応スキームによって調製した。
1-ジメチルアミノ-2-プロピン (0.136 g, 1.976 mmol)の無水THF (5 ml)中の溶液に、THF中のEtMgBr (1.738 ml, 1.0 M)をアルゴン下に60 °Cで2時間かけて添加した。この混合物を、その後、カニューレにより、2,6-ジエチル-4,4-ジフルオロ-1,3,5,7-テトラメチル-8-(4’-ヨード-フェニル)-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン 2 (0.400 g, 0.79 mmol)の無水THF (3 ml)中の溶液に添加した。混合物を60°Cで30分間攪拌し、その後、水H2O (3 ml)を添加し、そして混合物をCH2Cl2で抽出した。蒸発後、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー (CH2Cl2/AcOEt, 50:50、その後、MeOH/ AcOEt, 1:9)により、純粋なIc-0を得ることができた (0.313 g, 63 %)。
化合物Ic-0の特性化
1H NMR (CDCl3 300 MHz): 0.97 (t, 6H, 3J = 7.53 Hz), 1.30 (s, 6H), 2.32 (q, 4H, 3J= 7.14Hz), 2.38 (s, 12H), 2.72 (s, 6H), 3.30 (s, 4H), 7.06 (AB sys, 2H, JAB = 8.31 Hz), 7.81 (AB sys, 2H, JAB = 8.31 Hz);
13C NMR (CDCl3, 75 MHz): δ = 12.11, 14.12, 14.69, 17.32, 29.36, 43.73, 48.78, 94.29, 128.69, 130.50, 133.03, 135.87, 136.07, 138.10, 138.52, 153.63。
MS (FAB+, m-NBA): m/z (%) = 633.1 [M + H] + (100)。
C33H42BIN4に関する元素分析計算値: C, 62.67; H, 6.69; N, 8.86。実測値: C, 62.52; H, 6.5; N, 8.53。
光学特性:
ζ(CH2Cl2)= 6.6 ns。
UV-vis (CH2Cl2): λab (ε)= 521 (57000), 378 (4500)。
蛍光光度 (CH2Cl2): 6.1× 10-7 M。 λem= 533 nm, Φ= 48%。
化合物Ic-1の調製
化合物Ic-1を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ic-0 (0.050g, 0.079 mmol)の無水トルエン (3 ml)中の溶液に、1,3-プロパンスルトン (0.024 g, 0.20 mmol)をアルゴン下に添加し、出発材料が完全に消失するまで(TLCにより制御)、混合物を60°Cで一晩攪拌下に放置した。懸濁液を遠心分離し、その後、トルエン (5ml)及びペンタン (5 ml)で洗浄した。真空下に粉末を乾燥後、純粋な化合物Ic-1を得た (0.086 g, 62 %)。
化合物Ic-1の特性化
1H NMR (CD3OD 300 MHz): 0.99 (t, 6H, 3J = 7.53 Hz), 1.37 (s, 6H), 2.20 (m, 4H,), 2.39 (q, 4H, 3J = 7.53 Hz), 2.72 (s, 6H), 2.82 (t, 4H, 3J = 6.99 Hz), 3.14 (s, 12H), 3.56 (m, 4H), 4.30 (s, 4H), 7.13 (AB sys, 2H, JAB = 8.28 Hz), 7.93 (AB sys, 2H, JAB = 8.28 Hz);
13C NMR (CD3OD, 75 MHz): δ = 10.93, 13.45, 13.59, 16.59, 18.72, 29.27, 49.71, 55.16, 62.68, 94.12, 116.51, 128.66, 130.33, 133.64, 135.09, 137.26, 138.37, 139.59, 153.55。
MS (FAB+, m-NBA): m/z (%) = 876.1 [M + H] + (100)。
Ic-1 +H2O, C39H58BIN4O8S2の分析計算値 C, 51.32; H, 6.40; N, 6.14; 実測値: C, 51.27; H, 6.28; N, 5.82。
光学特性:
)ζ(H2O)= 7.0 ns。
UV-vis (PBS緩衝液): λab (ε)= 519 (28700), 564 (15000)。
蛍光光度 (PBS緩衝液): 4.6× 10-7 M。λem= 530 nm, Φ= 61%。
UV-vis (EtOH): λab (ε)= 521 (81200), 240 (34400)。
蛍光光度 (EtOH): 3.99× 10-7 M。λem= 532 nm, Φ= 71%。
化合物Ic-2の調製
化合物Ic-2を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ic-1 (0.040 g, 0.457 mmol)と純粋なエタノール (4 ml)との溶液に、トリエチルアミン (3 ml)及びPd(PPh3)2Cl2 (4 mg, 0.046 mmol)を70°CでCO バブリング下に4時間かけて注入した。溶剤の蒸発後、シリカ上でのクロマトグラフィー (H2O/EtOH, 20:80)、次いで、メタノール-Et2O混合物中での再結晶化により、生成物Ic-2を得ることができた (20 mg, 54 %)。
化合物Ic-2の特性化
1H NMR (CD3OD 300 MHz): 1.01 (t, 6H, 3J = 7.53 Hz), 1.33 (s, 6H), 1.43 (t, 3H, 3J = 7.17 Hz), 2.24 (m, 4H), 2.40 (q, 4H, 3J = 7.53 Hz), 2.75 (s, 6H), 2.85 (m, 4H), 3.18 (s, 12H), 3.61 (m, 4H), 4.32 (s, 4H), 4.43 (q, 2H, 3J = 7.17 Hz), 7.50 (AB sys, 2H, JAB = 8.28 Hz), 8.21 (AB sys, 2H, JAB = 8.49 Hz);
13C NMR (CD3OD, 75 MHz): δ = 6.22, 10.84, 13.19, 13.47, 13.57, 16.57, 18.71, 21.68, 22.63, 30.67, 31.64, 37.27, 49.71, 52.55, 53.39, 55.19, 61.10, 62.71, 128.15, 128.45, 128.79, 130.04, 133.70, 137.22, 153.69, 179.87。
UV-vis (EtOH): λab (ε)= 521 (15339), 240 (2740)。
蛍光光度 (EtOH): 4.56× 10-7 M。λem= 533 nm, Φ= 45%。
化合物Ic-3の調製
化合物Ic-3を下記の反応スキームによって調製した。
化合物Ic-1 (0.060 g, 0.068 mmol)のDMF (5ml)及びNEt3 (4ml)中の溶液をアルゴンで20分間脱気し、次いで、 [Pd (PPh3)4] (0.008 g, 0.0070 mmol)及び1-エチニル-6-メトキシジエチレングリコールカルボキシレートピレン (0.31 g, 0.082 mmol)を添加した。TLC (H2O/EtOH, 20:80)により観測して出発材料が完全に消費されるまで、混合物を80°Cで36時間攪拌した。その後、混合物を蒸発乾固させ、残留物を3 mlのCH2Cl2 中に溶解させ、その後、Et2Oにより沈殿させた。CH3OH-Et2O中での再結晶化により、純粋な生成物を得ることができた (40 mg, 50 %)。
化合物Ic-3の特性化
1H NMR (CD3OD 300 MHz): 1.03 (t, 6H, 3J = 7.53 Hz), 1.47 (s, 6H), 2.25 (m, 4H), 2.40 (q, 4H, 3J = 7.53 Hz), 2.77 (s, 6H), 2.86 (t, 4H, 3J = 6.78 Hz), 3.17 (s, 12H), 3.39 (s, 3H), 3.62 (m, 6H), 3.78 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 4.34 (s, 4H), 4.47 (m, 2H), 7.47 (AB sys, 2H, JAB = 8.10 Hz), 7.94 (AB sys, 2H, JAB = 8.28 Hz), 8.27 (m, 5H), 8.65 (d, 1H, 3J = 9.42 Hz), 8.75 (d, 1H, 3J = 9.21 Hz), 9.20 (d, 1H, 3J = 9.39 Hz)。
光学特性:
UV-vis (EtOH): λab (ε)= 521 (60936), 402 (35224), 380(37255), 291(25567)。
蛍光光度 (EtOH): 3.79× 10-7 M。λem= 533 nm, Φ= 39%。
化合物IV-5cの調製
化合物IV-5cを下記の反応スキームによって調製した。
化合物IV-5b (0.030 g, 0.026 mmol)のエタノール (2ml)及び水 (1ml)中の溶液に、NaOH (0.020 g, 0.05 mmol)を添加した。混合物を80°Cに40分間加熱した。その後、溶液をHCl 水溶液 (10%)を用いて pH 4に中和した。蒸発後に、カラムクロマトグラフィー (シリカ, H2O/EtOH, 10:90)により、化合物IV-6bを粉末形態で得ることができた (20 mg, 75 %)。
化合物IV-6bの特性化
1H NMR (CD3OD 200 MHz): 1.01 (t, 6H, 3J = 7.30 Hz), 1.45 (s, 6H), 2.04-2.22 (m, 8H), 2.74-2.86 (m,9H), 3.14 (s, 12H), 3.59 (m, 5H), 4.30 (s, 4H), 7.43 (AB sys, 2H, JAB = 8.40 Hz), 7.90 (AB sys, 2H, JAB = 8.40 Hz), 8.10-8.27 (m, 6H), 8.66 (d, 1H, 3J = 9.14 Hz), 8.84 (d, 1H, 3J = 9.12 Hz)。
MS (FAB+, m-NBA): m/z (%) = 1041.46 [M + Na] + (100)
上記の例で合成されたすべての化合物は蛍光性でかつ親水性である。アスターリスク*の付いた化合物は水溶性であり、そしてIa-9, Ia-10, Ic-1については溶解度が10 mg/Lを超え、さらには50mg/Lを超える。例示された幾つかの化合物の蛍光特性の値を下記の表1に示す:
水及びPBS緩衝液中で測定したアスターリスク*の付いた値以外はジクロロメタン中で得られた値である。

Claims (13)

  1. 下記式 (I)を満たす蛍光性親水性化合物:
    (式中、
    S1 は式-C≡C-L'-A の基であり、ここで、
    L'は結合基であり、該結合基は
    場合により鎖中に1の酸素を含んでよい直鎖アルキレンからなる群より選ばれる二価炭化水素基、であり、
    Aは、スルホアルキルアンモニウム並びにポリオキシエチレン基から選ばれる極性官能基であり、
    S2 はS1と同一である-C≡C-L'-A基であり、そして
    各基R1, R2, R3, R4, R5, R6 又はR7 は各々独立に、-H基であるか、又は、直鎖もしくは分枝鎖であり、飽和もしくは不飽和であり、場合により全体として又は部分的に環化されていてよく、場合により全体として又は部分的に芳香族であってよく、そして場合によりポリオキシエチレン基により官能化されていてよい、炭化水素鎖であり、
    あるいはR1が、-Ar−L−Y基であり、
    {式中、
    Arはアリーレンであり、
    Lは単結合であり、
    Yは-Cl, -Br, -I, -COOH, -COOMe, -COOEt, -CONH-CH2-CH2-NH2, -CONH-CH2-COOEt, -CONH-CH2-COOH)。
  2. -C≡C-L'-A基上のS1基として存在する官能基Aはポリオキシエチレン及びスルホアルキルアンモニウム基から選ばれる、請求項1記載の化合物。
  3. 下記式 (II)化合物:
    (上式中、R1, R2, R3, R4, R5, R6, R7 及びS2 は請求項1に規定されるとおりであり、
    nは1, 2, 3又は4であり、
    S’は-H, -Me又は-(CH2)n’-PO3 2-(Xm+)2/m であり、
    ここで、
    Xm+ は価数mのカチオン(単原子又は多原子カチオン)であり、
    n’は2である)。
  4. 下記式(IV)の合物:
    (上式中、R1, R2, R3, R4, R5, R6, R7 及びS2 は請求項1に規定されるとおりであり、
    nは2であり、
    S”は-SO3 -である)。
  5. 基R1, R2, R3, R4, R5, R6 又はR7のうちの少なくとも1つの基は-COO-並びにポリオキシエチレン基から選ばれる極性官能基を含む基である、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
  6. R1 は-Ar-L-Y基であり、ここで、
    Arはアリーレンであり、
    Lは単結合であり、
    Yは-Cl, -Br, -I, -COOH, -COOMe, -COOEt, -CONH-CH2-CH2-NH2, -CONH-CH2-COOEt又は-CONH-CH2-COOHであり、ここで、
    q は1, 2, 3, 4又は5である、請求項1〜のいずれか1項記載の化合物。
  7. 基R2 及びR5 は各々-Me基であり、そして
    基R3, R4, R6 及びR7 は各々独立に-H, -Me,及び下記式の基
    から選ばれ、ここで、
    Arはアリーレンであり、
    R’は-O-(CH2-CH2-O)n-CH3であり、ここで、
    n は2である、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
  8. R2 及びR5 は同一であり、
    R3 及びR6 は同一であり、そして
    R4 及びR7 は同一である、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
  9. 下記式(Ia)の合物:
    (上式中、S’は請求項3に規定されるとおりであり、
    Ar, L及びYは請求項に規定されるとおりであり、
    nは1又は 2であり、
    R3, R6, R4 及びR7 は下記のとおりに選択される:
    R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、-Meである、
    R3 及びR6 は同一であり、-Etであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、-Meである、
    R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、そしてR4 及びR7 は同一であり、
    である、
    R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、R4 は-Meであり、そしてR7
    である、
    又は、
    R3 及びR6 は同一であり、-Hであり、R4 は-Meであり、そしてR7
    である)。
  10. 下記式(Ic)の合物:
    (上式中、Y, L及びArは請求項6に規定されるとおりであり、
    R3, R6, R4 及びR7 は請求項7に規定されるとおりであり、
    nは2である)。
  11. 下記式のいずれかである合物:
  12. 水溶性であり、そして下記式の1つを満たす、合物:
  13. 請求項9又は請求項11に記載の化合物の水性媒体中での蛍光マーカーとしての使用。
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