JP5931099B2 - 端子製造装置 - Google Patents

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本発明は、例えばワイヤハーネスに使用する電線の端末に圧着される圧着端子の端子製造装置に関する。
自動車の車内配線にはワイヤハーネスが多用される。ワイヤハーネスは、車内配線の仕様に合わせて複数の被覆電線を集合部品化したものである。各被覆電線の端末には、接続用の端子(以下「圧着端子」という。)が圧着されている。圧着端子をワイヤハーネスの電線端末に接続する場合、電線端末の絶縁被覆層を皮むきして芯線を露出させ、芯線露出部に圧着端子の芯線バレルを加締め圧着することにより、電線端末と圧着端子との電気的接続がなされる。そして、圧着端子との接続部から電線内への水分の浸入による芯線の腐食を防止するべく、圧着端子と電線端末との接続部が樹脂封止される(例えば、特許文献1,2参照)。
また、このような圧着端子は、例えば、ロール状に巻き取られた状態から搬送装置により供給される銅条に対して、プレス装置を用いて打ち抜きや曲げ加工等のプレス成型を行う。このプレス成型では、装置内で銅条を搬送するため搬送機構が保持するキャリアによって繋がった鎖状の連鎖端子を形成する。その上で、この連鎖端子を再びロール状に巻き取り、今度は樹脂封止装置において、端子形状に形成された圧着端子と電線端末との接続部が樹脂封止されるのが一般的である。
特開2001−167821号公報 特開2012−069449号公報
しかし、圧着端子と電線端末との接続部を樹脂封止することがワイヤハーネスの製造単価を増加させる要因となっている。これは使用される樹脂そのものが高価であることに加え、樹脂モールド処理或いはコーティング処理の工程で、樹脂の流し込みや硬化に時間を要することによる。
そこで、圧着端子の電線接続部(圧着部)をプレス成型により筒状に曲げ加工し、その筒状に曲げ加工した部分にできる板材両端の突き合わせ界面と先端封止部の重ね合わせ部分を、レーザ溶接により接合して電線接続部を密閉構造にし、密閉管端子を形成する試みがなされている。この密閉管端子では、板材を曲げることで、被覆導線の導体部分を収容して圧着可能な圧着部を形成し、これによって導体部分を取り囲む態様である。
ところで、上記のような密閉管端子の場合、例えば板材を押し潰すなどして、端子部と圧着部との接続部を形成し、この押し潰した部分に導体部分への水分の侵入を抑制するために溶接を使用して封止する。このような封止部は、端子部と圧着部のトランジションの役割を果たしている。しかし、レーザ溶接によるアニール効果によって、材料組織が軟らかくなると、本来の強度よりもトランジションの強度が低下してしまう可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、圧着部の内部への水分の浸入を確実に防止できるとともに、端子部と圧着部との接続部分の強度を確保した圧着端子を製造可能な端子製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、被覆導線の導体部分を収容して圧着可能な圧着部と他の端子と接続するコネクタ部とを備えた圧着端子を製造する端子製造装置であって、2つの縁部を突き合せるように板材を折り曲げて筒状体をなし、該筒状体の一端に、押し潰すことにより形成した接続部を有する前記圧着部の突き合せ部及び接続部の接合を行うに当たり、前記圧着端子を位置決め固定する位置決め治具を備え、前記位置決め治具は、前記圧着部における前記コネクタ部との接続部分に形成される接続部を溶接して封止する際に、前記接続部に向けてガスを噴射するガス流路を備える。
以上の態様では、位置決め治具にガス流路が設けられ、このガス流路を介して溶接が行われる接続部に対して冷却効果のあるガス、例えば、窒素ガスを吹き付ける。これにより、ガスの冷却効果により溶接に伴う接続部に対する熱影響を軽減し、トランジションの強度の低下を抑制させることができる。したがって、圧着部の内部への水分の浸入を防止できる圧着状態を効率よく実現できる。
また、ガスの噴射に際し、治具で圧着端子を位置決め固定しているので、ガス流路からのガス噴射によって端子の位置ずれが発生することがない。
本発明の他の態様では、前記位置決め治具は、前記ガス流路から導入されるガスを吸気する吸気口を備える。
以上の態様では、ガス流路から排出されるガスを吸引する吸気口が設けられているので、接続部周りでのガスの流れを形成することができる。特に、レーザ溶接においては、スパッタが発生し、治具にスパッタが堆積するなどして、スパッタが治具を汚染することになる。長期の量産過程においては、最悪の場合には、レーザ光の進入路を塞いでしまうこともある。しかしながら、本態様では、上記のようなガス流路と吸気口が設けられることで、プッシュプル式のガスフローが形成され、ガスとともにスパッタを吸気口から吸引することができる。これにより、圧着端子の先端封止部を貫通溶接しても治具にスパッタが堆積せず、治具をスパッタで汚染することもない。
本態様では、ガス流路と吸気口を設け、接続部周りにガス流を形成するだけで、材料の冷却効果もあり、プッシュプルによって治具のコンタミナント防止もできる。また、スパッタの飛散を抑えることが可能であり、不用意に端子へスパッタが付着することを防止できる。さらには、圧着端子の位置決めが治具により可能であるので、接続部周りにガス流を形成しても端子が移動するようなことはない。本態様は、以上のような複数の効果を同時に奏し得るものである。
本発明の他の態様では、前記ガス流路は、前記位置決め治具に、前記接続部の上方からガスが吹き付けられるように形成され、前記吸気口は、前記位置決め治具に、前記接続部の下方からガスを吸気するように形成される。
以上の態様では、上方から下方へのガスフローが形成され、より効率的にガスの吸引とスパッタの吸引を行うことができるようになる。
本発明の他の態様では、前記ガス流路は、さらに、前記位置決め治具に、前記接続部の下方から、前記接続部の表面にガスを吹き付けるように形成される。
以上の態様では、接続部に対して下方からガスを吹き付けるガス流路を形成することで、接続部の冷却効果がより高まり、より溶接に伴う熱影響を軽減しトランジションの強度の低下を抑制させることができる。また、下部からのガス噴射であっても、これを端子表面に吹き付けられるようにしているので直接上方に向かうことはない。したがって、上方のガス噴射と下方のガス吸気によるガスフローを阻害することなく、冷却効果の向上を図ることができる。
以上のような本発明によれば、圧着部の内部への水分の浸入を確実に防止できるとともに、端子部と圧着部との接続部分の強度を確保した圧着端子を製造可能な端子製造装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る端子製造装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る別の端子製造装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る他の端子製造装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る端子製造装置を含む工程の全体構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る端子製造装置によって製造される圧着端子を含む連鎖端子の製造工程を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る圧着端子の外観構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る端子製造装置1について図面を参照して説明する。図1は、端子製造装置1の全体構成を示したものであって、図1(a)が平面図、図1(b)が側面図及び図1(c)が図1(a)に示すA−A線上の断面図である。
(1)概略構成
端子製造装置1は、図1に示すように、被覆導線の導体部分を収容して圧着可能な圧着部Taと他の端子と接続するコネクタ部Tbとを備えた圧着端子を製造する工程の一部を担う装置である。端子製造装置1は、後述するように、2つの縁部を突き合せるように板材を折り曲げて筒状体をなし、該筒状体の一端に、押し潰すことにより形成した接続部を有する圧着部Taの突き合せ部Tc及び接続部Tdの接合を行うに当たり、圧着端子STを位置決め固定する位置決め治具2を備える。
(2)前提となる工程の例
ここで、端子製造装置1の構成を説明する前提として、端子製造装置1を一工程として含む端子製造工程の全体構成について、端子製造装置1により製造される圧着端子の例を、図4〜図6を用いて説明する。
図4は、端子製造工程の全体構成を示す図である。本工程では、図中左側の送り方向上流側から、巻出しロール10と、プレス機20と、レーザ溶接機30と、レーザ加工性検査機40と、巻取りロール50と、これらの動作を制御する制御系60と、を備える。すなわち、本工程では、プレス成型とレーザ溶接とを、一連の工程として実施するものである。
なお、以上のことから、この工程において、レーザ加工性検査機40は、必須の構成ではない。また、本工程では、プレス機20とレーザ溶接機30とを別体として設けた例を示しているが、本発明においては、これらが一体、すなわち、プレス機20にレーザ溶接機30が組み込まれている態様も包含する。さらに、説明の便宜上、レーザ溶接機30とレーザ加工性検査機40とを別の装置として分けて構成する例を示しているが、レーザ溶接機30の中にレーザ加工性検査機40の機能を組み込む態様も包含する。
以下、本工程をなす各構成について説明する。
巻出しロール10は、ロール状に巻回された被加工対象物である銅条CSを所定の速度で巻き出して供給する機構である。巻出しロール10は、主としてプレス機20におけるプレス加工タイミングを考慮した速度で、銅条CSをロールから連続的に送り出す。
本工程では、銅条CSとして銅合金による板材が用いられている。なお、被加工対象物の材料が銅合金に限定されないことはもちろんであり、例えばアルミニウム系材料が被加工対象物として用いられてもよい。本工程では、被加工対象物の板厚は、0.25mmまたは0.32mmのものが使用されているが、板厚がこれらに限定されないことはもちろんである。
なお、後述のように、プレス機20において、銅条CSはプレス加工のタイミングに合わせて間欠的に搬送される。そのため、図4で示すように、巻出しロール10とプレス機20との間では、銅条CSに一定のたるみを持たせて、間欠搬送と連続搬送との搬送タイミングの相違を吸収するようにしている。
プレス機20は、巻出しロール10から供給される銅条CSを、図示しない送り機構により間欠的に搬送しながら、打ち抜きや曲げ加工等のプレス成型を施して連鎖端子Tを形成する装置である。
具体的には、図5に示すように、ロール状から巻き出された銅条CS(図5(a))に対して、一次プレスとして、打ち抜き加工を施すことによって、図5(b)に示す連鎖端子T1が形成される。この連鎖端子T1は、上下にプレス機20内において連鎖端子T1を送り方向に搬送するためのキャリア部C1,C2が形成されている。このキャリア部C1,C2には、搬送時に位置決めを行うため図示しないピンを挿入する送り穴Hが所定ピッチLで複数(ここでは連鎖端子Tの位置に合わせて一つずつ)設けられている。キャリア部C1,C2の間には、後工程において個片の圧着端子STの筒状の圧着部Taを成す部分と、他の端子との接続部分となる端子部である箱状のコネクタ部Tbとが形成されている。なお、この接続部分となるコネクタ部Tbの雌雄は問わない。
図5(c)は、二次プレスとして、曲げ加工を施すことによって、図5(c)に示す連鎖端子T2が形成される。この連鎖端子T2では、キャリア部C2は除去されており、キャリア部C1のみを有する状態となる。また、圧着部Taとコネクタ部Tbとは、曲げ加工により、図6に示すように、それぞれ筒状と箱状に形成された状態となる。この状態において、圧着部Taは、板材を筒状に曲げ加工して2つの縁部が突き合わされることにより突き合わせ部Tcが形成される。
レーザ溶接機30は、連鎖端子Tの曲げ加工した部分にできる突き合わせ部Tc及び圧着部Taの一端を押し潰すことにより形成した接続部Tdを、レーザ溶接により接合して電線接続部を密閉構造にする装置である。具体的には、図6の斜視図にそのイメージを示すように、圧着端子STにおける円筒状に曲げ加工された圧着部Taの上端部において、軸方向に向かって形成される突き合わせ界面Tcを、レーザ溶接する。さらに、圧着部Taのコネクタ部Tbとの接続部分を押し潰して接続部Tdを形成し、この部分に導体部分への水分の浸入を抑制するためにレーザ溶接を行い封止する。なお 、接続部Tdにおける溶接は、接続部Tdを構成する重なり合った板材部分の間(長手方向の端位置以外)の位置で行なうことが好ましい。また、ここでは、連鎖端子Tの曲げ加工した部分に突き合わせた例を用いているが、本実施形態では、曲げ加工した部分オーバーラップしている場合においても、レーザ溶接して接合することが可能である。
レーザ溶接機30のレーザ溶接には、ファイバレーザ溶接が用いられている。ファイバレーザはビーム品質に優れ、集光性が高いため、従来のレーザよりも加工領域におけるエネルギー密度の高いレーザ溶接を実現することができる。このため、高速で材料を加工することが可能であり、熱影響が少なく、アスペクト比の高い深溶け込み溶接が可能であるから圧着部Taの強度低下や変形を抑制しつつ、突き合わせ部Tc及び接続部Tdを適切に封止することができる。ファイバレーザは、連続発振、パルス発振、QCW発振、又はパルス制御された連続発振によって照射されてもよい。ファイバレーザはシングルモードまたはマルチモードファイバレーザでも構わない。
なお、本発明では、ファイバレーザ溶接に代えて、YAGレーザ、半導体レーザ、ディスクレーザ等のレーザビーム、又は電子ビームを用いてもよい。
レーザ加工性検査機40は、レーザ溶接された連鎖端子Tの加工性の検査を行う装置である。具体的には、レーザ溶接機30においてレーザ溶接された突き合わせ部Tcにおける溶接具合について、CCDカメラ等の撮像手段により、溶接位置の軸方向での位置ずれ量やビード幅が許容範囲内かを判定するものである。
なお、プレス機20とレーザ溶接機30との間の搬送路では、連鎖端子Tにたるみを持たせて搬送している。また、同様に、レーザ溶接機30とレーザ加工性検査機40との間の搬送路においても、連鎖端子Tにたるみを持たせて搬送している。これは、プレス機20とレーザ溶接機30、レーザ溶接機30とレーザ加工性検査機40の処理タイミングにずれが生じるためであり、これを、工程間の連鎖端子Tのたるみによって吸収するためである。
巻取りロール50は、巻出しロール10と同様の速度で、連鎖端子Tの巻き取りを行う機構である。なお、巻取りロール50においても、巻出しロール10と同様に、前工程のレーザ溶接機30又はレーザ加工性検査機40において、連鎖端子Tがレーザ加工又は検査処理のタイミングに合わせて間欠的に搬送されるため、図4で示すように、巻取りロール50とレーザ加工性検査機40との間には、連鎖端子Tに一定のたるみを持たせて、間欠搬送と連続搬送との搬送タイミングの相違を吸収するようにしている。
なお、上述のように、説明の便宜上、レーザ溶接機30とレーザ加工性検査機40とを別の装置として分けて構成する例を示しているが、レーザ溶接機30の中にレーザ加工性検査機40の機能を組み込むことも可能である。
制御系60は、プレス機20におけるプレス成型と、レーザ溶接機30におけるレーザ加工とを一連の工程として実施するために、主としてレーザ溶接機30の動作を制御するためのものである。
(3)端子製造装置の具体的構成
端子製造装置1は、以上のような本工程のレーザ溶接機30におけるレーザ溶接処理の一機能を担うものとして、以下のような具体的な構成を備える。
すなわち、図1に戻って、位置決め治具2は、上クランプ3と下クランプ4とを備える。下クランプ4は、連鎖端子Tを構成する圧着端子ST全体とキャリア部C1とを底面側から支持することで、垂直方向の位置決めを行うガイドである 。なお、下クランプ4は、図1(b)及び(c)では、上下方向への移動は行わない構成について示したが、上下方向への移動を行う構成にしてもよい。
一方、上クランプ3は、図示しない駆動機構により、所定のタイミングで、図1(c)に示す圧着端子ST上端部に接する位置と、図1(b)に示す退避位置とを上下移動するものである。この上クランプ3の上下駆動は、モータの回転駆動を図示しないカム機構により行うか、ソレノイドによるダイレクト駆動により行うことが可能である。
なお、レーザ溶接機30から照射されるレーザ光の照射領域は、圧着端子STの圧着部Ta軸方向及び接続部(重ね合わせ部)Tdの溶接部Teに渡る。そのため、上クランプ3には、図1(a)に示すように、このレーザ光の照射光路を確保するため、照射穴3cが照射領域に対応して設けられている。
下クランプ4は、圧着端子STの軸方向長さと略同等の長さを有する縦長棒状体であり、圧着端子STを、連鎖端子Tのキャリア部C1の底面からコネクタ部Tbに至る位置まで支持するように構成される。
ピン位置決め機構5は、上クランプ3の端部を形成する縦部3bの底面側に設けられたパイロットピン5aと、下クランプ4の端部であって、パイロットピン5aと垂直方向に一致する位置に設けられた位置決め穴5bとを備える。この位置決め穴5b上に連鎖端子Tのキャリア部C1に設けられた送り穴Hが位置する圧着端子STのポジションが、圧着端子STが溶接加工位置に到達した位置になるように設計されている。
位置決め治具2の上クランプ3には、さらに、圧着部Taにおけるコネクタ部Tbとの接続部分に形成される接続部Tdにレーザ溶接により溶接部Teを形成する際に、この接続部Tdに向けてガスを噴射するガス流路6(6a,6b),7(7a,7b)が設けられている。また、下クランプ4には、ガス流路から導入されるガスを吸気する吸気口8が設けられている。
ガス流路6,7には、それぞれ図示しないガス噴射機がノズル等を介して接続されており、ガス流路6,7に対してガスを噴射している。ここで、このガスは、レーザ溶接される接続部Tdの冷却用のガスであって、好ましくは、不活性ガス、最適には窒素ガスを用いる。
また、ガス流路は、圧着端子STの接続部Tdに対して、図中上方からガスを吹き付けることになるガス流路6a,6bと、ガスを下方から吹き付けることになるガス流路7a,7bとから形成される。
この点、好ましくは、上方のガス流路6a,6bからのガス噴出量を多く、下方のガス流路7a,7bからのガス噴出量を少なくするのが良い。また、下方のガス流路7a,7bからのガス噴射は、圧着端子の接続部表面に吹き付けられるようにする。
これは、ガス流路6,7においてガスを噴出し、吸気口8からガスを吸気することによって、圧着端子STの接続部Td周りにプッシュプルの気流が形成されることにより、より効率的にガス流を形成することが可能となるからである。したがって、他の実施形態としては、ガス流路を、上方のガス流路6a,6bによってのみ形成することも可能である。
(4)作用効果
以上のような本実施形態の端子製造装置1によれば、位置決め治具2にガス流路6,7を設け、このガス流路6,7を介して溶接が行われる接続部Tdに対して冷却効果のあるガス、本実施形態では窒素ガスを吹き付ける。
これにより、ガスの冷却効果により溶接に伴う接続部Tdに対する熱影響を軽減し、トランジションの強度の低下を抑制させることができる。したがって、圧着部Taの内部への水分の浸入を防止できる圧着状態を効率よく実現できる。
また、ガス流路6,7から排出されるガスを吸引する吸気口8が設けられているので、接続部Td周りでのガスの流れを形成することができる。特に、レーザ溶接においては、スパッタが発生し、治具にスパッタが堆積するなどして、スパッタが治具を汚染することになる。長期の量産過程においては、最悪の場合には、レーザ光の進入路を塞いでしまうこともある。しかしながら、本態様では、このようなガス流路6,7と吸気口8が設けられることで、プッシュプル式のガスフローが形成され、ガスとともにスパッタを吸気口から吸引することができる。これにより、圧着端子STの先端封止部を貫通溶接しても治具にスパッタが堆積せず、治具をスパッタで汚染することもない。また、スパッタの飛散を抑えることが可能であり、不用意に端子へスパッタが付着することを防止できる。
このように、ガス流路6,7と吸気口8を設け、接続部Tdの周りにガス流を形成するだけで、材料の冷却効果もあり、プッシュプルによって治具のコンタミナント防止もできる。また、スパッタの飛散を抑えることが可能であり、不用意に端子へスパッタが付着することを防止できる。さらには、圧着端子Taの位置決めが治具2により可能であるので、接続部周りにガス流を形成しても端子が移動するようなことはない。また、本実施形態の位置決め治具2のように、上クランプ3のように、圧着部Taの突き合わせ部Tcの位置決めも同時に行うことも可能である。本実施形態は、以上のような複数の効果を同時に奏し得るものである。
また、ガス流路6は、接続部Tdの上方からガスが吹き付けられるように形成され、吸気口8は、接続部Tdの下方からガスを吸気するように形成される。したがって、上方から下方へのガスフローが形成され、より効率的にガスの吸引とスパッタの吸引を行うことができるようになる。
また、接続部Tdに対して下方からガスを吹き付けるガス流路7を形成することで、接続部Tdの冷却効果がより高まり、より溶接に伴う熱影響を軽減しトランジションの強度を抑制することができる。また、下部からのガス噴射であっても、これを端子表面に吹き付けられるようにしているので直接上方に向かうことはない。したがって、上方のガス噴射と下方のガス吸気によるガスフローを阻害することなく、冷却効果の向上を図ることができる。
また、ガスの噴射に際し、治具2で圧着端子STの接続部Tdを位置決め固定しているので、ガス流路6,7からのガス噴射によって端子の位置ずれが発生することがない。
以上のような本実施形態によれば、圧着部の内部への水分の浸入を確実に防止できるとともに、端子部と圧着部との接続部分の強度を確保した圧着端子を製造可能な端子製造装置を提供することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、図2(a)および(b)に示すように、上クランプ3にガス流路6を設け、下クランプ4にガス流路7を設ける構成を採用しても良い。また、他の実施形態としては、図3に示すように、図1に示した構成、すなわち、上クランプ3に設けたガス流路6,7を、ガスを噴射するガス流路としてではなく、接続部Tdの周りのガスを強制排気するための排ガス流路として利用しても良い。特にレーザプロセスヘッドを用いて、シールドガスを吹き付ける場合などに有効である。さらに、本発明の端子製造装置は、接続部Tdの位置が、図1(b)に示すように、下クランプ4の上面位置よりも上方にシフトした構造を有する圧着端子STだけではなく、図2(a)に示しように、下クランプ4の上面位置と同一レベルにある構造を有する圧着端子を製造することも可能であり、種々の圧着端子を製造することができる。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれる。
本発明によれば、圧着部の内部への水分の浸入を確実に防止できるとともに、端子部と圧着部との接続部分の強度を確保した圧着端子を製造可能な端子製造装置を提供することが可能になった。
1 端子製造装置
2 位置決め治具
3 上クランプ
3c 照射穴
4 下クランプ
5 ピン位置決め機構5a パイロットピン
5b 位置決め穴
6,6a,6b,7,7a,7b ガス流路
8 吸気口
10 巻出しロール
20 プレス機
30 レーザ溶接機
40 レーザ加工性検査機
50 巻取りロール
60 制御系
C1,C2 キャリア部
CS 銅条
H 送り穴
ST 圧着端子
T,T1,T2 連鎖端子
Ta 圧着部
Tb コネクタ部
Tc 突き合わせ部
Td 接続部
Te 溶接部

Claims (7)

  1. 被覆導線の導体部分を収容して圧着可能な圧着部と他の端子と接続するコネクタ部とを備えた圧着端子を製造する端子製造装置であって、
    2つの縁部を突き合せるように板材を折り曲げて筒状体をなし、該筒状体の一端に、押し潰すことにより形成した接続部を有する前記圧着部の突き合せ部及び接続部の接合を行うに当たり、前記圧着端子を位置決め固定する位置決め治具を備え、
    前記位置決め治具は、前記圧着部における前記コネクタ部との接続部分に形成される接続部を溶接して封止する際に、前記接続部に向けてガスを噴射するガス流路を備え、
    前記接続部の溶接は、該接続部を構成する重なり合った前記板材部分の端位置以外の位置で行うことを特徴とする端子製造装置。
  2. 前記接続部の溶接は、貫通溶接であることを特徴とする請求項1に記載の端子製造装置。
  3. 前記位置決め治具は、上部にレーザ光の照射経路を確保するための照射穴を有し、前記上部の内面に照射穴を挟んで位置する一対の当接部分で前記筒状体を押さえ込み、該筒状体の上端部に接する位置で位置決め固定することを特徴とする請求項1または2に記載の端子製造装置。
  4. 前記位置決め治具は、前記ガス流路から導入されるガスを吸気する吸気口を備え
    前記接続部の周りにガス流を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の端子製造装置。
  5. 前記位置決め治具は、上クランプと下クランプとを備え、
    前記上クランプは、前記ガス流路が設けられ、
    前記下クランプは、前記吸気口が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の端子製造装置。
  6. 前記ガス流路は、前記位置決め治具に、前記接続部の上方からガスが吹き付けられるように形成され、
    前記吸気口は、前記位置決め治具に、前記接続部の下方からガスを吸気するように形成されたことを特徴とする請求項4または5に記載の端子製造装置。
  7. 前記ガス流路は、さらに、前記位置決め治具に、前記接続部の下方から、前記接続部の表面にガスを吹き付けるように形成されたことを特徴とする請求項に記載の端子製造装置。
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