JP5928892B2 - 泡除去装置及び泡除去方法 - Google Patents
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Description
また、気泡を液収容器の外に案内する気泡排出管を、泡含有液供給管の断面中心を通るように泡含有液供給管内に配置している。気泡排出管は、泡含有液供給管の内径よりも十分に小さな外径の円管状の部材からなり、泡含有液を、泡含有液供給管の内周面と気泡排出管の外周面との間の空間を通過させ、液収容器内に供給できる構成となっている。
一方、泡含有液内の液体成分は、回転による遠心分離が作用することで、泡除去液として円筒軸から離れる方向、すなわち、液収容器の内周面に向かって移動する。その後、液収容器の内周面と分離板との隙間を通過し、泡除去液排出口から泡除去液排出管に進入し、液収容器の外部へと排出される。
このように、円筒軸中心に集中した気泡と、液収容器の内周面に向かって移動した泡除去液とを異なる排出管で液収容器の外部に排出することができ、気泡の除去が成された泡除去液を得ることができる。
さらに、軸受けとして機能する泡含有液供給管側の接続部と泡除去液排出管側の接続部との軸心が精度良く一致しないと、液収容器の回転時に回転軸がぶれて、密閉性を維持できず、液漏れが生じる恐れがある。このため、二つの接続部の軸心が精度良く一致するように接続する必要があり、接続時の作業負担の増大に繋がる。
このように、内部回転円筒体の回転によって泡含有液に遠心分離を作用させることで、液収容器が回転しない構成であっても、泡含有液に含まれる気泡と泡除去液とを異なる排出管で液収容器の外部に排出でき、気泡の除去が成された泡除去液を得ることができる。
さらに、液収容器が回転しないため、二つの接続部を、回転体の回転軸上に配置する必要がなく、二つの接続部の軸心が精度良く一致するように接続する必要もないため、接続時の作業負担を軽減することができる。
以下、本発明を適用した泡除去装置の一つ目の実施形態(以下、実施形態1と呼ぶ)について説明する。
図1は、実施形態1に係る泡除去装置100を模式的に示した概略断面図である。
まず、図1に示す泡除去装置100の概略について説明する。図1に示すように、泡除去装置100は、外筒15、内筒9、泡分離円管13、液入れ管17及び泡排出管18等を備える。
図1中の破線で示す矢印Aは気泡を含んだ泡含有液の流れを示しており、実線で示す矢印Bは気泡が除去された泡除去液の流れを示し、一点鎖線で示す矢印Cは泡除去液から分離された気泡の流れを示している。
一方、外筒15、液入れ管17及び泡排出管18は内筒回転軸90が回転駆動しても回転しない部材である。
外筒15の外筒軸穴151には、外筒15に対して内筒回転軸90を回転可能にシールする軸受けシール部材19が設けられており、外筒15内の液体が外筒軸穴151から外部に漏れ出ることを防止している。また、外筒15の外筒液入開口部152には、外筒15と液入れ管17との間をシールする不図示のシール部材が設けられており、外筒15内の液体が外筒液入開口部152から外部に漏れ出ることを防止している。
液供給ポンプを駆動することにより、泡を含有する液体が液入れ管17から内筒9内に供給される。内筒9内に供給された液体は内筒9の回転によって遠心分離が作用し、気泡が除去された液体は内筒9の内周面に向かい、気泡を多く含み比重が小さい液体は円筒軸に向かう。泡が除かれ、内筒9の内周面に到達した液体は、内周面に沿って移動し、内筒9の側面に設けられた内筒排出開口部10の位置に到達すると、内筒9の内側から内筒排出開口部10を通過し、泡除去液収容空間150に移動する。
図9は、従来の泡除去装置200を模式的に示した概略断面図である。
図9に示す従来の泡除去装置200は、円筒状の回転容器1の円筒軸(回転軸)方向の一端には、回転容器1と共に回転し、液体を導き入れるための回転液導入管2が接続されている。また、円筒状の回転容器1の円筒軸(回転軸)方向の他端には、回転容器1と共に回転し、脱泡された液体を外部排出するための回転液排出管3が接続されている。さらに、気泡を多く含んだ液体を外部に排出する気泡排出管4が回転容器1と同心になるように(回転軸と重なるように)配置されている。
このような構造の従来の泡除去装置200であれば、回転容器1、回転液導入管2及び回転液排出管3を回転させることによって、液漏れを発生させることなく、気泡を含む液体の脱泡を行うことができる。
さらに洗浄後、導入側シール部材7及び排出側シール部材8のような軸受けシール部材を組み付ける作業は、上下二つの軸のシール部材の軸心を精度よく合わせて組み付ける必要があり、これは、洗浄作業をさらに煩雑なものになる。また、この組付けで、精度よく軸心が合わせられない場合には液漏れによるトラブル発生の可能性が高くなるなどの問題がある。
実施形態1の泡除去装置100は、気泡を遠心分離して回転軸近傍に集めるための回転する内筒9とその外側に回転しない外筒15を備える。さらに、内筒9を回転させる内筒回転軸90を通すために設けられた外筒15の外筒軸穴151に、内筒回転軸90を回転可能としつつ内筒回転軸90との間を密閉する(シールする)軸受けシール部材19を備える。
次に、本発明を適用した泡除去装置の二つ目の実施形態(以下、実施形態2と呼ぶ)について説明する。
図3は、実施形態2に係る泡除去装置100を模式的に示した概略断面図である。
実施形態2の泡除去装置100は、泡分離円管13を中心穴通すように配置された円環状のドーナツ板20を備える点で実施形態1の泡除去装置100と相違する。他の構成は、実施形態1と共通であるため、相違点についてのみ説明する。
一方、遠心分離によって回転中心に向かって移動してきた気泡のうち、ドーナツ板20の中心穴よりも外側に位置する気泡は、ドーナツ板20によって上下方向の移動が妨げられ、ドーナツ板20の下面に集められて留め置かれる。そして、さらなる遠心分離の作用によって回転中心に向かって移動し、ドーナツ板20の中心穴の内側に到達すると、空隙21を通り、泡分離円管13に沿って上方へと移動することができるようになる。空隙21を通り、泡分離円管13に沿って上方へと移動した気泡は、円管泡入開口部14を通過し、さらに、泡排出口181から泡排出管18に進入して、泡排出管18を通って機外に排出される。
このようなドーナツ板20を備えることにより、遠心分離によって回転中心に向かって移動してきた気泡のうち、泡分離円管13の外周面近傍まで到達していない気泡が上下方向に移動することを防止できる。
次に、本発明を適用した泡除去装置の三つ目の実施形態(以下、実施形態3と呼ぶ)について説明する。
図4は、実施形態3に係る泡除去装置100を模式的に示した概略断面図である。
実施形態3の泡除去装置100は、液出し管16にバルブ22を備える点で実施形態2の泡除去装置100と相違する。他の構成は、実施形態2と共通であるため、相違点についてのみ説明する。
次に、本発明を適用した泡除去装置の四つ目の実施形態(以下、実施形態4と呼ぶ)について説明する。
図5は、実施形態4に係る泡除去装置100を模式的に示した説明図であり、図5(a)は、概略断面図、図5(b)は、加速板24の下面図である。
実施形態4の泡除去装置100は、加速板24を備える点で実施形態3の泡除去装置100と相違する。他の構成は、実施形態3と共通であるため、相違点についてのみ説明する。
図6及び図7に示すように、螺旋状突起26を備える加速板24を用いる構成では、放射状突起23を備える加速板24を配した場合よりもさらに泡含有液から気泡を分離する効率を上げることが可能になる。
次に、本発明を適用した泡除去装置の五つ目の実施形態(以下、実施形態5と呼ぶ)について説明する。
図8は、実施形態5に係る泡除去装置100を模式的に示した説明図であり、図8(a)は、概略断面図、図8(b)は、液入れ管17の水平方向導入管31を配置した位置における水平断面図である。
実施形態5の泡除去装置100は、水平方向導入管31の取り付け位置が、液入れ管17の円形の断面における接線方向である点で実施形態4の泡除去装置100と相違する。他の構成は、実施形態4と共通であるため、相違点についてのみ説明する。
以下、各実施例または比較例の条件に基づいた泡除去装置100を用いて泡含有液から気泡を除去した実験例について説明する。
図1に示す実施形態1の泡除去装置100において、気泡を含み、密度が0.70[g/cm3]に下がった泡含有液を、下記(1)〜(3)の条件で処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は、0.86[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいても液漏れのトラブルは無かった。さらに内筒9の洗浄に際して、泡除去装置100の分解、洗浄、組立てまでの時間は15分であった。
(1)液:10wt%PVA(ポリビニルアルコール)水溶液 (泡を含まない状態での液密度1.02[g/cm3])
(2)内筒9の回転数:500[rpm]
(3)液供給量:100[L/min]
図3に示す実施形態2の泡除去装置100において、実施例1と同様の条件で泡含有液を処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は0.90[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいても液漏れのトラブルは無かった。さらに内筒9の洗浄に際して、泡除去装置100の分解、洗浄、組立てまでの時間は20分であった。
図5に示す実施形態4の泡除去装置100において、実施例1と同様の条件で泡含有液を処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は0.92[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいても液漏れのトラブルは無かった。さらに内筒9の洗浄に際して、泡除去装置100の分解、洗浄、組立てまでの時間は20分であった。
図6に示す螺旋状突起26を備えた加速板24を用いる泡除去装置100において、実施例1と同様の条件で泡含有液を処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は0.95[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいても液漏れのトラブルは無かった。さらに内筒9の洗浄に際して、泡除去装置100の分解、洗浄、組立てまでの時間は20分であった。
図7に示す多条の螺旋状突起26を備えた加速板24を用いる泡除去装置100において、実施例1と同様の条件で泡含有液を処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は0.97[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいても液漏れのトラブルは無かった。さらに内筒9の洗浄に際して、泡除去装置100の分解、洗浄、組立てまでの時間は20分であった。
図8に示す実施形態5の泡除去装置100において、実施例1と同様の条件で泡含有液を処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は1.00[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいても液漏れのトラブルは無かった。さらに内筒9の洗浄に際して、泡除去装置100の分解、洗浄、組立てまでの時間は20分であった。
図9に示す従来の泡除去装置200において、実施例1と同様の条件で泡含有液を処理したところ、液出し管16から排出された泡除去液の密度は0.80[g/cm3]まで上昇した。また、二日間連続のロングランテストにおいては、回転容器1の上方の排出側シール部材8からわずかに液漏れが発生した。さらに、回転容器1の洗浄に際して、従来の泡除去装置200の分解、洗浄、組立てまでの時間は90分であり、実施例1の6倍の時間を要した。
(態様A)
気泡を含有した泡含有液を収容する外筒15等の液収容器と、液収容器内に泡含有液を供給する液入れ管17等の泡含有液供給管と、液収容器内の泡含有液が回転することで泡含有液に作用する遠心分離によって、液収容器内における回転軸近傍に集中する気泡を、液収容器の外に案内する泡排出管18等の気泡排出管と、遠心分離によって、液収容器内における回転軸から遠ざかる方向に移動し、気泡が回転軸近傍に集中することによって含有していた気泡が除去された泡除去液を、液収容器の外に案内する液出し管16等の泡除去液排出管と、を有する泡除去装置100等の泡除去装置において、回転しない液収容器内に配置され、円筒形状で、その円筒軸を中心に回転する内筒9等の内部回転円筒体を備え、泡含有液供給管は、内部回転円筒体の内側に泡含有液を供給する液入れ口171等の液供給口を備え、気泡排出管は、内部回転円筒体の内側の円筒軸近傍に気泡を受け入れる泡排出口181等の気泡排出口を備え、内部回転円筒体には、遠心分離によって内部回転円筒体の内周壁面近傍に到達した泡除去液を、内部回転円筒体の外側表面と液収容器の内側表面との間の泡除去液収容空間150等の泡除去液収容空間へと案内する内筒排出開口部10等の泡除去液案内孔が形成されており、液収容器に泡除去液排出管を接続する液出し口161等の泡除去液排出口を液収容器における泡除去液収容空間に設けている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、液収容器が回転しない構成であるため、泡含有液供給管及び泡除去液排出管と液収容器との接続部に軸受け機能を備えない管継手を用い得ることができる。軸受け機能を備えない管継手は、軸受け機能を備えた管継手よりも構造が簡易であり、解除や接続が容易であるため、接続部の接続を解除し、その後、接続する際の作業負担を軽減することができる。さらに、液収容器が回転しないため、二つの接続部を、回転体の回転軸上に配置する必要がなく、二つの接続部の軸心が精度良く一致するように接続する必要もないため、接続時の作業負担を軽減することができる。よって、液収容器内の液体に遠心分離を作用させる構成で、泡含有液供給管または泡除去液排出管の少なくとも何れか一方と液収容器との接続部の接続を解除し、その後、接続する際の作業負担を軽減することができる。
(態様B)
(態様A)において、液収容器における円筒軸の軸方向の一端側に、内部回転円筒体に回転を伝達する内筒回転軸90等の回転軸部材を通すための外筒軸穴151等の軸孔部が形成されており、液収容器に対して回転軸部材を回転可能としつつ、軸孔部の縁部と回転軸部材との間を密閉する軸受けシール部材19等の軸受け密閉部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、回転しない液収容器内に配置された内部回転円筒体に回転駆動を伝達する構成を実現することができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、内部回転円筒体の内側に気泡排出管を覆うように配置され、内部回転円筒体と共に回転し、その円形の断面の中心が、円筒軸上となる泡分離円管13等の分離補助円管と、分離補助円管の上端部に配置され、分離補助円管の外周よりも外径が大きい円盤状部材からなる分離円板11等の分離円板部材とを備え、分離補助円管には、その外周面側と内周面側とを連通する円管泡入開口部14等の分離補助孔が形成されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、分離補助孔を通過して分離円板部材内に流入した気泡または液体のみが気泡排出口に到達することができるため、より気泡の含有比率が大きい液体を気泡排出管から外部に排出することが可能となる。
(態様D)
(態様C)において、内部回転円筒体の内側に、その中心に形成された中心穴等の円環穴部に分離補助円管を通すように配置されたドーナツ板20等の円環状部材を備え、円環状部材の円環穴部と、分離補助円管の外周面との間に空隙21等の隙間が形成されている。
これによれば、実施形態2について説明したように、気泡が除去された泡除去液中に再び気泡が混ざることを防止でき、気泡の分離精度を向上させることができる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)の何れかの態様において、泡除去液排出管に排出する液体の流量を調節するバルブ22等の流量調節手段を備える。
これによれば、実施形態3について説明したように、気泡の含有状態や液体の粘度等に応じた泡除去能力の設定が可能となる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)の何れかの態様において、液供給口と対向する位置に放射状突起23等の放射状の突起を備え、内部回転円筒体と共に回転する加速板24等の液回転加速部材を備える。
これによれば、実施形態4について説明したように、泡含有液に遠心分離を作用させる時間を長く出来、泡含有液から気泡を分離させる効率を上げることが可能となる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)の何れかの態様において、液供給口と対向する位置に、内部回転円筒体の回転方向と同方向の螺旋状の螺旋状突起26等の突起を備え、内部回転円筒体と共に回転する加速板24等の液回転加速部材を備える。
これによれば、実施形態4について図6を用いて説明したように、放射状の突起を備えた液回転加速部材を用いる構成よりも、さらに泡含有液から気泡を分離する効率を上げることが可能になる。
(態様H)
(態様G)の態様において、液回転加速部材が備える螺旋状の突起は多条である。
これによれば、実施形態4について図7を用いて説明したように、放射状の突起を備えた液回転加速部材を用いる構成や、一つの螺旋状の突起を備えた液回転加速部材を用いる構成よりも、さらに泡含有液から気泡を分離する効率を上げることが可能になる。
(態様I)
(態様A)乃至(態様H)の何れかの態様において、泡含有液供給管は、円筒軸に沿って泡含有液を供給する円管状の部材であり、円筒軸方向における液供給口を設けた側とは反対側の端部に、円筒軸に対して直交する平面に沿って泡含有液供給管内に泡含有液を供給する水平方向導入管31等の直交供給管を備え、直交供給管は、泡含有液供給管の円形の断面の接線方向に延在するように、且つ、直交供給管から泡含有液供給管内に供給された泡含有液が内部回転円筒体の回転方向と同方向に回転する流れを形成するように配置されている。
これによれば、実施形態5について説明したように、内部回転円筒体内に供給された泡含有液が内部回転円筒体の回転速度に近づく時間が短くなり、泡含有液に遠心分離を作用させる時間を長く出来、泡含有液から気泡を分離させる効率を上げることが可能となる。
2 回転液導入管
3 回転液排出管
4 気泡排出管
5 固定液導入管
6 固定液排出管
7 導入側シール部材
8 排出側シール部材
9 内筒
10 内筒排出開口部
11 分離円板
12 内筒液入開口部
13 泡分離円管
14 円管泡入開口部
15 外筒
16 液出し管
17 液入れ管
18 泡排出管
19 シール部材
20 ドーナツ板
21 空隙
22 バルブ
23 放射状突起
24 加速板
26 螺旋状突起
31 水平方向導入管
90 内筒回転軸
100 泡除去装置
150 泡除去液収容空間
151 外筒軸穴
152 外筒液入開口部
161 液出し口
171 液入れ口
181 泡排出口
200 泡除去装置
Claims (10)
- 気泡を含有した泡含有液を収容する液収容器と、
該液収容器内に該泡含有液を供給する泡含有液供給管と、
該液収容器内の該泡含有液が回転することで該泡含有液に作用する遠心分離によって、該液収容器内における回転軸近傍に集中する気泡を、該液収容器の外に案内する気泡排出管と、
該遠心分離によって、該液収容器内における該回転軸から遠ざかる方向に移動し、気泡が該回転軸近傍に集中することによって含有していた気泡が除去された泡除去液を、該液収容器の外に案内する泡除去液排出管と、を有する泡除去装置において、
回転しない上記液収容器内に配置され、円筒形状で、その円筒軸を中心に回転する内部回転円筒体を備え、
上記泡含有液供給管は、該内部回転円筒体の内側に上記泡含有液を供給する液供給口を備え、
上記気泡排出管は、該内部回転円筒体の内側の該円筒軸近傍に上記気泡を受け入れる気泡排出口を備え、
該内部回転円筒体には、上記遠心分離によって該内部回転円筒体の内周壁面近傍に到達した上記泡除去液を、該内部回転円筒体の外側表面と該液収容器の内側表面との間の泡除去液収容空間へと案内する泡除去液案内孔が形成されており、
該液収容器に上記泡除去液排出管を接続する泡除去液排出口を該液収容器における該泡除去液収容空間に設け、
上記内部回転円筒体の下面の下部中央には、液体を該内部回転円筒体内に受け入れるための内部回転円筒体液入開口部が設けられ、
該内部回転円筒体液入開口部は、上記泡含有液供給管の外周よりも径が大きい円形であり、
上記気泡排出管の下側は、該泡含有液供給管の断面中心を通るように該泡含有液供給管に固定されることを特徴とする泡除去装置。 - 気泡を含有した泡含有液を収容する液収容器と、
該液収容器内に該泡含有液を供給する泡含有液供給管と、
該液収容器内の該泡含有液が回転することで該泡含有液に作用する遠心分離によって、該液収容器内における回転軸近傍に集中する気泡を、該液収容器の外に案内する気泡排出管と、
該遠心分離によって、該液収容器内における該回転軸から遠ざかる方向に移動し、気泡が該回転軸近傍に集中することによって含有していた気泡が除去された泡除去液を、該液収容器の外に案内する泡除去液排出管と、を有する泡除去装置において、
回転しない上記液収容器内に配置され、円筒形状で、その円筒軸を中心に回転する内部回転円筒体を備え、
上記泡含有液供給管は、該内部回転円筒体の内側に上記泡含有液を供給する液供給口を備え、
上記気泡排出管は、該内部回転円筒体の内側の該円筒軸近傍に上記気泡を受け入れる気泡排出口を備え、
該内部回転円筒体には、上記遠心分離によって該内部回転円筒体の内周壁面近傍に到達した上記泡除去液を、該内部回転円筒体の外側表面と該液収容器の内側表面との間の泡除去液収容空間へと案内する泡除去液案内孔が形成されており、
該液収容器に上記泡除去液排出管を接続する泡除去液排出口を該液収容器における該泡除去液収容空間に設け、
上記内部回転円筒体の内側に上記気泡排出管を覆うように配置され、該内部回転円筒体と共に回転し、その円形の断面の中心が、上記円筒軸上となる分離補助円管と、
該分離補助円管の上端部に配置され、該分離補助円管の外周よりも外径が大きい円盤状部材からなる分離円板部材とを備え、
該分離補助円管には、その外周面側と内周面側とを連通する分離補助孔が形成されていることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項2の泡除去装置において、
上記内部回転円筒体の内側に、その中心に形成された円環穴部に上記分離補助円管を通すように配置された円環状部材を備え、
該円環状部材の該円環穴部と、該分離補助円管の外周面との間に隙間が形成されていることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の泡除去装置において、
上記液収容器における上記円筒軸の軸方向の一端側に、上記内部回転円筒体に回転を伝達する回転軸部材を通すための軸孔部が形成されており、
該液収容器に対して該回転軸部材を回転可能としつつ、該軸孔部の縁部と回転軸部材との間を密閉する軸受け密閉部材を備えることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の泡除去装置において、
上記泡除去液排出管に排出する液体の流量を調節する流量調節手段を備えることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項1乃至5の何れかに記載の泡除去装置において、
上記液供給口と対向する位置に放射状の突起を備え、上記内部回転円筒体と共に回転する液回転加速部材を備えることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項1乃至5の何れかに記載の泡除去装置において、
上記液供給口と対向する位置に、上記内部回転円筒体の回転方向と同方向の螺旋状の突起を備え、上記内部回転円筒体と共に回転する液回転加速部材を備えることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項7の泡除去装置において、
上記液回転加速部材が備える螺旋状の突起は多条であることを特徴とする泡除去装置。 - 請求項1乃至8の何れかに記載の泡除去装置において、
上記泡含有液供給管は、上記円筒軸に沿って上記泡含有液を供給する円管状の部材であり、該円筒軸方向における上記液供給口を設けた側とは反対側の端部に、該円筒軸に対して直交する平面に沿って該泡含有液供給管内に上記泡含有液を供給する直交供給管を備え、
該直交供給管は、該泡含有液供給管の円形の断面の接線方向に延在するように、且つ、該直交供給管から該泡含有液供給管内に供給された該泡含有液が上記内部回転円筒体の回転方向と同方向に回転する流れを形成するように配置されていることを特徴とする泡除去装置。 - 気泡を含有した泡含有液を収容する液収容器内に該泡含有液を泡含有液供給管によって供給し、
回転体を回転することによって該液収容器内の該泡含有液に対して回転する力を付与し、
該泡含有液に回転することで作用する遠心分離によって、該液収容器内における該回転体の回転軸近傍に集中する気泡を、気泡排出管から該液収容器の外に案内し、
該遠心分離によって、該液収容器内における該回転体の回転軸から遠ざかる方向に移動して、気泡が該回転軸近傍に集中することによって含有していた泡が除去された泡除去液を、泡除去液排出管から該液収容器の外に案内する泡除去方法において、
回転しない上記液収容器内に配置され、円筒形状で、その円筒軸を中心に回転する内部回転円筒体を上記回転体として回転させ、
該内部回転円筒体の内側に配置した上記泡含有液供給管の液供給口から上記泡含有液を供給し、
該内部回転円筒体の内側の該円筒軸近傍に配置した上記気泡排出管の気泡排出口から上記気泡を該気泡排出管内に受け入れ、
上記遠心分離によって該内部回転円筒体の内周壁面近傍に到達した上記泡除去液を、該内部回転円筒体に形成された泡除去液案内孔から該内部回転円筒体の外側表面と該液収容器の内側表面との間の泡除去液収容空間へと案内し、
該泡除去液収容空間に配置した泡除去液排出口から該泡除去液を上記泡除去液排出管内に受け入れ、該液収容器の外に排出するものであって、
上記内部回転円筒体の下面の下部中央には、液体を該内部回転円筒体内に受け入れるための内部回転円筒体液入開口部が設けられ、
該内部回転円筒体液入開口部は、上記泡含有液供給管の外周よりも径が大きい円形であり、
上記気泡排出管の下側は、該泡含有液供給管の断面中心を通るように該泡含有液供給管に固定されることを特徴とする泡除去方法。
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