JP5925751B2 - 経口投与組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、体脂肪低減作用や中性脂肪低減作用などに効果があり、食品、医薬品、飼料として摂取することができ、安全性の高い新しい経口投与組成物に関するものである。
近年、脂肪の体への影響に関する研究が進み、特に内臓脂肪の蓄積が肥満だけでなく、生活習慣病や高脂血症、肝疾患、高血圧など高い相関関係があることが示唆されている。内臓脂肪の低減には食事の改善や日常的な運動を行うといった生活環境を変化させなければならない。しかし現状では食の欧米化や生活習慣の変化によって、食事は高カロリーになり、また運動をするための時間の確保が難しい状態にある。
現在、日本では高齢化に伴い、高額化する医療費を抑えるべく予防医療に注目が集まっている。上記の疾病は発症すると多額の治療費と治療時間がかかるため、予防医療的な観点から内臓脂肪を低減させることで、疾病の発病リスクを軽減しようと様々な健康食品やサプリメントが発売されている。
しかしながら、これら健康食品では通常の摂取量では十分な効果を期待することは困難であり、大量に摂取すればある程度の効果が期待できるものの、副作用が高まるといった欠点があった。以上のことにより少量の摂取で効果的かつ安全に内臓脂肪の低減作用を持った食品の開発が強く望まれている。
先行商品としては、カテキンやアスタキサンチンが上げられる。カテキンは緑茶や紅茶、チョコレートなどに含有され、体脂肪の燃焼に効果があるとされている(特許文献1)。しかし含有量を増やすと渋みが増えるため、商品への添加に大きく制限されている。またアスタキサンチンも体脂肪の燃焼効果を示す(特許文献2)が、アスタキサンチン自体が体内に取り込まれにくく、脂肪低減に有効な量を摂取することは困難である。
特開2002−326932号公報 特開2007−153845号公報
本発明は、安全性が高く、少量の摂取で体脂肪及び中性脂肪の低減効果を得られる経口投与組成物を提供することを目的とする。また本組成物を含有する食品および医薬品・飼料を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体を有効成分とすることにより体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を発揮し得ることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の第一は、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有することを特徴とする体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物を要旨とするものであり、好ましくは、カロテノイドが、クリプトキサンチン及び/又はその脂肪酸エステルであるものであり、また好ましくは、フラボノイド及び/又はその誘導体が、ヘスペリジン、その誘導体及びヘスペレチンからなる群から選ばれた少なくとも1つであるものであり、また好ましくは、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体が、カンキツ類由来のものである。
本発明の第二は、カンキツ類植物を搾汁しその残さから、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を得ることを特徴とする、または、カンキツ類植物に酵素を添加して酵素処理して、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を得ることを特徴とする、または、カンキツ類植物に有機溶剤を添加し該有機溶剤中に、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を抽出することを特徴とする、前記したいずれかの体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物の製造方法を要旨とするものである。
本発明の第三は、前記したいずれかの体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物を含有することを特徴とする食品、医薬品又は飼料を要旨とするものである。
本発明によれば、少量の摂取で体脂肪に対する効果が高いため、大量に摂取する必要がなく安全性が高く、また、飲食品に配合した場合に配合設計が容易であるという作用効果を得ることができる。
みかん抽出物投与時のマウスの体重変化を示す図である。 みかん抽出物投与時の血中トリグリセリドの量の変化を示す図である。 みかん抽出物投与時の内臓脂肪質量の変化を示す図である。 β-クリプトキサンチンとα-グルコシルヘスペリジン投与群と対照群のマウス体質量の変化を示す図である。 β-クリプトキサンチンとα-グルコシルヘスペリジン投与群と対照群の血中トリグリセリドの変化を示す図である。 β-クリプトキサンチンとα-グルコシルヘスペリジン投与群と対照群の内臓脂肪質量の変化を示す図である。 フコキサンチン投与時の対照群のマウス体質量の変化を示す図である。 フコキサンチン投与群と対照群の血中トリグリセリドの変化を示す図である。 フコキサンチン投与群と対照群の内臓脂肪質量の差を示す図である。 β-クリプトキサンチン投与群と対照群との体重の変化を示す図である。 β-クリプトキサンチン投与群と対群の血中トリグリセリド量の変化を示す図である。 β-クリプトキサンチン投与群と対照群の内臓脂肪質量の変化を示す図である。 α-グルコシルヘスペリジン投与群と対照群の体重の変化を示す図である。 α-グルコシルヘスペリジン投与群と対照群の血中トリグリセリド量の変化を示す図である。 α-グルコシルヘスペリジン投与群と対照群の内臓脂肪質量の変化を示す図である。
なお、図中、*:p<0.05、**:p<0.01を表す。
以下、本発明を詳細に説明する。最初に、第一の本発明である、体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物について説明する。
当該組成物に含有されるカロテノイドは、特に限定されるものではなく、例えばα−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチン、フコキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、リコペン、ツナキサンチンなど、及びこれらの脂肪酸エステルが挙げられる。脂肪酸エステルとしては上記カロテノイド類のパルミトイルエステル、ミリストイルエステル、ラウリルエステルなどが挙げられる。これらの中でクリプトキサンチン及びその脂肪酸エステルが体脂肪低減又は中性脂肪低減作用が高く望ましい。
このようなクリプトキサンチンとしては、特に限定されるものではなく、例えばα−クリプトキサンチン、β−クリプトキサンチン及びこれらの脂肪酸エステル体や構造的に許容できる誘導体も含まれる。脂肪酸エステル体の脂肪酸長も特に限定されるものではないが、例えば、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)などの脂肪酸エステルが挙げられる。
本発明の経口投与組成物に含有されるフラボノイド及び/又はその誘導体は、特に限定されるものではなく、ヘスペリジン、ナリンジン、ルチン及びこれらの誘導体であるα−グルコシル化ヘスペリジン、α−グルコシル化ナリンジン、α−グルコシル化ルチン及びヘスペリジン、ナリンジン、ルチンのアグリコンであるヘスペレチン、ナリンゲニン、ケルセチンなどが挙げられる。これらの中で、ヘスペリジン、その誘導体又はヘスペレチンが体脂肪低減又は中性脂肪低減作用が高く望ましい。
本発明において用いられるカンキツ類の果実とは、温州みかん、伊予柑、夏みかん、八朔、ポンカン、ネーブルオレンジ、レモン、バレンシアオレンジ、グレープフルーツ(これらと同等又は類似の品種のものも含む)などの果実をいい、その中でも温州みかんがカロテノイドとフラボノイドの含有率が高く望ましい。
本発明の経口投与組成物においては、カロテノイドとフラボノイド及び/またはその誘導体を含有する限りはその比率については限定されない。例えばカロテノイドを0.00001〜70%(質量比)、好ましくは0.0001〜50%(質量比)、更に好ましくは0.01〜30%(質量比)で、フラボノイド及び/又はその誘導体を0.01〜90%(質量比)、好ましくは0.1〜70%(質量比)、更に好ましくは1〜30%(質量比)の比率で配合することができる。
本発明の経口投与組成物においては、カロテノイドとフラボノイド類以外の内臓脂肪を低減させる効果が報告されている物質を含有させてもよい。その場合の配合量はカロテノイド及びフラボノイド類以外の物質の量として0.01〜90%(質量比)で配合することが好ましい。カロテノイド及びフラボノイド類以外の内臓脂肪低減効果を持つ物質としては、今までの公知の物質を用いることが出来る。例えば、ω3系不飽和脂肪酸、フコキサンチン、L−アラビノース、DHA、EPA、カプサイシン、L−カルニチンなどを単独またはそれらを組み合わせて配合させることが望ましい。
以上のような本発明の経口投与組成物は、経口で摂取することにより内臓脂肪・皮下脂肪などの体脂肪、トリグリセライドに代表される中性脂肪などの低減作用を有するものである。
本発明の経口投与組成物を摂取する方法としては、本組成物を単独でそのまま摂取しても良いし、粉末、錠剤、顆粒、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ゲル、ペースト、シロップ、懸濁液、乳化液、ドリンク剤などに加工して摂取してもよい。
次に、上記した体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物の製造方法について説明する。そのような製造方法としては、カンキツ類植物を搾汁しその残さから、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を得る方法、カンキツ類植物に酵素を添加して酵素処理して、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を得る方法、及びカンキツ類植物に有機溶剤を添加し該有機溶剤中に、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を抽出する方法が挙げられる。以下、順次これらの方法について説明する。
カンキツ類植物を搾汁した残さ、すなわち搾汁粕は、カンキツ類の果実をインライン搾汁機、チョッパーヘルパー搾汁機、ブラウン搾汁機などにより搾汁した後、パドル型又はスクリュー型のフィニシャーなどでろ過又は篩別、または遠心分離によって果汁を調整した搾汁残渣を集めることにより調整される。
酵素処理は、カンキツ類植物の果実そのまま、あるいはすりつぶし、破砕、粉砕、加熱、脱水、乾燥などの物理的処理を行なったもの、さらに上記のようにして得られる搾汁残さに対して酵素を添加することにより行なわれる。
酵素処理に使用する酵素としては、搾汁残渣に含まれる有機物、特に細胞壁などを構成する生体高分子などを分解できることが出来るものであれば、特に限定されず、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラーゼ、プロテアーゼ、ペプチターゼ、リパーゼ、マレーションエンザイム(細胞壁崩壊酵素)などが用いられる。これらの中でも、糖質加水分解酵素であるセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラーゼ、マレーションエンザイムが、有効成分であるカロテノイド及びフラボノイドを強化する効率が高く望ましい。
添加する酵素剤は、これらの精製酵素を用いても良いし、これらの活性を示す微生物菌体や培養物、これらの組成生物を用いても良い。これらの酵素は単独で用いても良いし、2種類以上の酵素を混合して用いてもよい。添加する酵素の量は特に限定されず、酵素の反応性に応じて添加すればよい。例えば、ペクチナーゼを用いる場合であれば、被抽出物100gに対して1〜100,000ユニットであることが好ましく、更に10〜10,000ユニットであることが好ましい。
上記酵素を添加した後、攪拌などにより酵素と被抽出物を均一に混合して酵素反応を進行させる。このときの反応温度としては酵素が失活せず、かつ腐敗の起こりにくい条件、またカロテノイド又はフラボノイド及びその誘導体が喪失しない条件化で行うことが望ましい。具体的には、温度は0〜90℃、好ましくは0〜80℃、更に好ましくは0〜70℃が良い。反応のpHとしては酵素の至適条件下で行うのが望ましいことは言うまでもなく、pH2〜12、好ましくはpH2.5〜8とするのが良い。反応時間は使用する搾汁残渣と酵素の量に依存するが、通常1〜48時間に設定するのが作業上好ましい。反応の際、この反応物を攪拌しながら反応を行っても良いし、静置反応でも良い。
酵素処理終了後、酵素処理された反応物をそのまま用いてもよいし、何らかの加工を行ったものを用いてもよい。具体的には、反応物を固液分離した残渣、固液分離した残渣を乾燥させたもの、固液分離せず反応物をそのまま乾燥させたものなどを用いてもよい。また溶剤や水、超臨界二酸化炭素などを用いて成分などを抽出したものを用いてもよい。更に、引き続いて不純物類を取り除いてもよい。不純物の除去方法としては、例えば水洗浄、有機溶媒洗浄、シリカゲルカラムや樹脂カラム、逆相カラムなどを通す方法、活性炭処理、極性の異なる溶媒による分配、再結晶法、真空蒸留法などが挙げられる。特に酵素処理反応物を固液分離した後、固形分に再度水を添加・攪拌した後に固液分離する水洗浄は、酵素処理で生成した糖などの反応性生物を容易に除去できるため好ましい方法である。
カンキツ類植物及び/又はカンキツ類植物の酵素処理物に有機溶剤を添加し該有機溶剤中に、カロテノイドと、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含有する組成物を抽出する方法において用いられる溶剤としては、原料であるカンキツ類又はその加工品より体脂肪低減作用を持つ画分が得られ、本発明を損なうものでなければいかなるものでもよい。また、一種類の溶剤を単独で用いても複数の溶剤を混合して用いてもよい。そのような溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、へキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン等の芳香族炭化水素類、ポリエチレングリコール等のポリエーテル類、ピリジン類等が使用できる。これらのうち、エタノールは抽出されるカロテノイドとフラボノイド及び/又はその誘導体が多く好ましい。また、これらの有機溶媒で抽出する際には抽出効率を上げるために、例えば水、界面活性剤等の添加物を本発明効果を損なわない範囲で加えることが出来る。さらに、上記有機溶媒による抽出のほか、近年注目の超臨界抽出法も利用することができる。
本発明の飲食品、飼料又は医薬品は、上記したような経口投与組成物を含有するものである。医薬品としては、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、懸濁剤、シロップ剤、内服液剤、トローチ剤などの形態で摂取することが出来る。
また、本発明の飲食品とは、一般食品、特定保健用食品、健康食品、機能性食品など、すべての食品及び/又は飲料が含まれる。該食品及び/又は飲料は特に限定されるものではなく、例えば上記の医薬品的な形態のものに加え、パン、うどん、そば、ご飯等、主食となるもの、チーズ、ウインナー、ソーセージ、ハム、魚肉加工品等の食品類、アイスクリーム、クッキー、ゼリー、プリン、キャンディー、チューインガム、ヨーグルト、グミ、チョコレート、ビスケットなどの菓子類、ジャムなどの調味料類、果汁飲料、清涼飲料水、酒類、栄養ドリンク、茶、牛乳などの飲料が挙げられる。
本発明の飼料は、本発明の経口投与組成物に、例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦などの穀類、ふすま、米ぬかなどのぬか類、コーングルテンミール、コーンジャムミールなどの粕類、脱脂粉乳、ホエー、魚粉、骨粉、などの動物性飼料類、ビール酵母などの酵母類、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどのカルシウム類、ビタミン類、油脂類、アミノ酸類、糖類などを配合することにより製造できる。飼料の用途としてはペットフード、家畜飼料、養殖魚用飼料などに用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に示す。なお本発明はこの実施例によりその範囲を限定するものではない。
なお、実施例中、カロテノイド含量の測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行なった。すなわち、HPLC装置として、LC−10A(島津製作所製)を用い、ResolveC18(φ3.9×150mm、ウォーターズ社製)カラムを接続し、メタノールを等量加えた試料を導入した。移動相には、メタノール:酢酸エチル=7:3、カラム温度30℃、流速1.0ml/min、検出波長450nmで分析した。
フラボノイド及び/又はその誘導体の含量の測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行なった。すなわち、HPLC装置として、LC−10A(島津製作所製)を用い、AsahipakODP−50(φ4.6×150mm、旭化成工業社製)カラムを接続し、0.1NNaOHに溶解させた試料を蒸留水で10倍に希釈し導入した。移動相には、水:アセトニトリル=8:2、カラム温度30℃、流速1.5ml/min、検出波長285nmで分析した。
実施例1
温州みかんから果汁を絞った後の残渣(みかんジュース粕、水分率約90%)800gに食品加工用のペクチナーゼ酵素剤であるスミチームPX(新日本化学工業株式会社製、ペクチナーゼ5,000ユニット/g、アラバナーゼ90ユニット/g)1gとセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素剤であるセルラーゼY−NC(ヤクルト薬品工業株式会社製セルラーゼ30,000ユニット/g)1gを添加し、よくかき混ぜて室温8時間静置反応を行った。この反応液を遠心分離して上清を除去した後、水を添加して攪拌し、再度遠心分離により上清を除去した。この沈殿物を凍結乾燥機により乾燥し、ミキサー型粉砕機で粉砕・粉末化して本発明の経口投与組成物を得た。本粉末中にはβ−クリプトキサンチン(フリー体換算)が0.5質量%、β−カロテンが0.05質量%、ヘスペリジンが15質量%含まれていた。この組成物を2型糖尿病自然発症マウスに経口投与し、内臓脂肪である白色脂肪細胞に対する効果を確認した。
試験例1−1
2型糖尿病モデル動物として確立されているKK−Ay/TacJc1系の雌マウス(6週齢:日本クレア株式会社)を1群6匹に郡分けし、実施例1で得られた組成物を高脂肪の餌に4%の割合で混ぜ、水とともに自由摂取させた。対照群には高脂肪の餌のみを摂取させた。なお、高脂肪の餌としては、CLEA Rodent Diet Quick Fat(日本クレア株式会社製)を使用した。
投与は4週間実施し、投与前及び投与後7,14,21,28日に体重を測定した。その結果を図1に示した。14日目から投与群は対照群に比べ、体重が低減傾向にあり、21、28日目では有意に低減した。
試験例1−2
試験例1−1で使用したマウスの体重の計測と同時に採血を行い、血中のトリグリセリドの量をトリグリセライドE-テストワコー(和光純薬製)にて測定した。その結果を図2に示した。投与群は対照群に比べ21、28日においてトリグリセリドの値が有意に低減した。
試験例1−3
試験例1−1で使用したマウスを投与開始より29日目に屠殺し、内臓脂肪すなわち腹腔の白色脂肪組織の採取を行い、質量を比較した。その結果を図3に示した。投与群は対照群に比べて脂肪組織の質量が有意に低減した。
実施例2
試験例1−1で示した高脂肪の餌に、市販のβ−クリプトキサンチン(エクストラシンテース社製)を0.02質量%及びα−グルコシルヘスぺリジン(東洋精糖株式会社製)を0.6質量%含有させて、本発明の経口投与組成物を得た。
試験例2−1
実施例2で得た組成物を用いて試験例1−1と同様の試験を行ない、その結果を図4に示した。投与群は対照群に比べ、21日目から体重の低減傾向が見られ、投与28日目には有意に低減した。
試験例2−2
試験例2−1で使用したマウスの体重の計測と同時に採血を行い、血中のトリグリセリドの量を試験例1−2と同様の方法により測った。その結果を図5に示した。投与群は対照群に比べて21、28日においてトリグリセリドの値が有意に低減した。
試験例2−3
試験例2−1で使用したマウスを投与開始より29日目に屠殺し、試験例1−3と同様に腹腔の白色脂肪組織の採取を行い、質量を比較した。その結果を図3に示した。投与群は対照群に比べて脂肪組織の質量が有意に低減した。
比較例1
すでに内臓脂肪低減作用が知られているフコキサンチンを含有するわかめ抽出物を、試験例1−1に含有されているβ‐クリプトキサンチン濃度0.02質量%と同等になるように前記の高脂肪の餌に混ぜて比較例1とし、試験例1−1、1−2、1−3と同様の試験を行い、その効果を確かめた。それぞれの結果を、図7、図8、図9に示した。体重変化については、21日より体重の低減傾向にあり、28日では有意に低減した(図7)。血中トリグリセリド量については対照群と比べに大きな違いは見られなかった(図8)。29日後の腹腔の白色脂肪組織の質量については、対照群に比べて内臓脂肪の質量が有意に低減した(図9)。
以上の結果より、フコキサンチンを含有するわかめ抽出物よりも、βークリプトキサンチンとα―グルコシルヘスペリジンを含有する組成物は体重、血中トリグリセリド量、腹腔の白色脂肪組織の質量の低減効果が強いことが明らかとなった。
比較例2
市販のβ−クリプトキサンチン(エクストラシンテース社製)を0.02質量%含有するように高脂肪の餌を調整して比較例2とし、試験例1−1、1−2、1−3と同様の試験を行い、その効果を確かめた。それぞれの結果を、図10、図11、図12に示した。体重変化については、対照群に比べ28日目では有意に低減した(図10)。血中トリグリセリド量については対照群に比べて21、28日目では有意に低減した(図11)。29日後の腹腔の白色脂肪組織の質量については、投与群は対照群に比べて脂肪組織の質量が有意な低減した(図12)。
以上の結果より、βークリプトキサンチン単独の作用よりも、β―クリプトキサンチンとα―グルコシルヘスペリジンを併用する作用は体重、血中トリグリセリド量、腹腔の白色脂肪組織の質量の低減効果が強いことが明らかとなった。
比較例3
市販のα−グルコシルヘスぺリジン(東洋精糖株式会社製)を0.6質量%含有するように高脂肪の餌を調整して比較例3とし、試験例1−1、1−2、1−3と同様の試験を行い、その効果を確かめた。それぞれの結果を、図13、図14、図15に示した。体重変化については、投与群と対照群に有意な差は認められなかった(図13)。血中トリグリセリド量については投与群と対照群に有意な差は認められなかった(図14)。29日後の腹腔の白色脂肪組織の質量については、投与群と試験群の間で内臓脂肪の低減は認められなかった(図15)。
以上の結果より、α―グルコシルヘスペリジンの単独での作用よりも、βークリプトキサンチンとα―グルコシルヘスペリジンを併用する作用は体重、血中トリグリセリド量、腹腔の白色脂肪組織の質量の低減効果が強いことが明らかとなった。
実施例2
実施例1で製造した粉末組成物を以下の原料と配合割合でよく混合した後に成型し、オーブンで焼き上げてみかんフレーバーを有するビスケットを整合した。
原料 粉末組成物 5%
小麦粉 50%
砂糖 20%
液卵 5%
バター 18.5%
炭酸カルシウム 1%
食塩 0.5%
実施例3
実施例1で製造した粉末組成物を以下の原料との配合割合でよく混合した後、打錠し、錠剤を製造した。
原料 粉末組成物 40%
卵殻カルシウム 5%
結晶セルロース 10%
還元麦芽糖 43%
ショ糖脂肪酸エステル 2%
実施例4
実施例1で製造した粉末組成物を以下の原料との配合割合でよく混合し、養豚用飼料を製造した。ただし、ビタミン・ミネラル混合物は1kg中に硝酸チアミン1.5mg、リボフラビン10.5mg、塩酸ピリドキシン0.75mg、ニコチン酸アミド9mg、D−パントテン酸カルシウム16.4mg、塩酸コリン86.4mg、ビタミンA10,000IU、ビタミンD32,000IU、酢酸トコフェロール10mg、Mn50mg、Fe50mg、Cu10mg,Zn50mg、I1mgを含む
原料 粉末組成物 2%
トウモロコシ 65%
大豆粕 16.5%
フスマ 15.2%
炭酸カルシウム 0.6%
リン酸二石灰 0.05%
塩酸ナトリウム 0.3%
ビタミン・ミネラル混合物 0.35%
実施例5
実施例1で製造した粉末組成物100gにエタノール1Lを加え、1時間攪拌した後にろ過してエタノール可溶成分(β−クリプトキサンチなど)を抽出・分離した。この画分をエバポレーターでエタノールを留去・濃縮し、温州みかんエキスを得た。このエキス中にはβ―クリプトキサンチン(フリー体換算)が5%、β―カロテンが0.5%含まれていた。
このエキスと以下の原料をよく混合して100mlとし、ドリンク剤を製造した。
原料 温州みかんエキス 10mg
ブドウ糖加糖液糖 500mg
ニコチン酸アミド 20mg
ビタミンB1硝酸酸 5mg
ビタミンB2リン酸エステル 5mg
ビタミンB6 5mg
無水カフェイン 50mg
α―グルコシルヘスペリジン 5mg
実施例6
実施例5で製造したみかんエキスと以下の材料をよく混合して100mlとし、みかん風味のゼリーを製造した。
原料 温州みかんエキス 20mg
グラニュー糖 20g
ゼラチン 4g
α―グルコシルヘスペリジン 10mg
実施例7
実施例5で製造した温州みかんエキスと以下の材料をよく混合し、β―クリプトキサンチンを強化した低カロリーアイスクリームを製造した。
原料 温州みかんエキス 20mg
豆腐 80g
牛乳 30ml
卵黄 25g
コーンスターチ 20g
還元水あめ 10g
スクラロース 40mg
α―グルコシルヘスペリジン 20mg
β―クリプトキサンチン 2mg
バニラエッセンス 0.01mg

Claims (2)

  1. 温州みかんから果実を搾った後の残渣に温州みかんの細胞壁を構成する糖質を分解できる糖質加水分解酵素を添加して酵素処理することにより得られる反応物を含有することを特徴とする内臓脂肪低減用の食品添加剤。
  2. 前記糖質加水分解酵素が、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラーゼ、及び細胞壁崩壊酵素よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1記載の内臓脂肪低減用の食品添加剤。
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