JP6647637B1 - 養殖魚の養殖方法、養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法、及び養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料 - Google Patents
養殖魚の養殖方法、養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法、及び養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6647637B1 JP6647637B1 JP2019046756A JP2019046756A JP6647637B1 JP 6647637 B1 JP6647637 B1 JP 6647637B1 JP 2019046756 A JP2019046756 A JP 2019046756A JP 2019046756 A JP2019046756 A JP 2019046756A JP 6647637 B1 JP6647637 B1 JP 6647637B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fish
- feed
- mixed
- cultured fish
- cultured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P60/00—Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
- Y02P60/80—Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
- Y02P60/87—Re-use of by-products of food processing for fodder production
Landscapes
- Feed For Specific Animals (AREA)
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
- Fodder In General (AREA)
Abstract
Description
現在、世界の漁業生産量のうち、50%は養殖業である。天然資源を獲る漁業が頭打ちとなる中、2030年には養殖業が60%を超えると予想されている。つまり、世界的にみると養殖業は成長産業であるが、実は日本の生産高だけは全く伸びていない。
図8は2030年までの漁業生産の変化予測を示すグラフである。
国と地域別の漁業生産の予測によると、2030年までに世界平均では23.6%増加し、いずれの国や地域もプラス成長が予想されている。
しかし、日本のみがマイナス成長である。このことからも、日本漁業の衰退は、世界の中でも特異的だといえる。
図9は沖縄県の漁業生産量の内訳(2017年)を示すグラフである。
そんな中、沖縄県では昨年、養殖業が初めて漁業総生産量の50%を超えている。しかし、養殖生産量の93%はモズクが占めており、魚類はわずかに3%しかなく、沖縄県では魚類養殖自体が衰退傾向にある。
フルーツフィッシュとは、餌である配合飼料に柑橘類などの成分を混ぜて育てた養殖魚である。
元々は魚肉の変色を抑えることを目的に高知大学が開発した技術であり、魚嫌いの人が指摘する魚臭さを抑えるだけではなく、果物の香りが感じられるなどのメリットがある。
高知大学が開発した「柚子ぶり」、大分県漁業協同組合の「かぼすブリ」(登録商標)、愛媛県の「みかんフィッシュ」(登録商標)など、現在多くのフルーツフィッシュが存在しており、各地の特産品として商業的に成功している。いずれも養殖魚に柑橘系の果物の果汁や果皮を加えて作った配合飼料を与えて育てている。
非特許文献1は、高知大学が開発した「柚子ぶり」について記載されている。
非特許文献1では、市販飼料にユズ果汁を10%で添加した飼料で30日間ぶりを飼育した結果、ぶりの身に香気成分が移行・蓄積されたことが記載されている。
また、非特許文献1では、ユズ果汁に代えてユズ果皮ペーストを、飼料1.45kg(湿重量)あたり50gを添加した飼料を用いたことが記載されている。なお、ユズ果皮ペーストを用いる場合には、飼料1.45kg(湿重量)あたり100g以下の添加が望ましく、過剰に添加した際には、消化不良による成長低下・環境負荷増大を引き起こしたことが記載されている。
非特許文献2は、大分県農林水産研究指導センターが開発した「かぼすブリ」について記載されている。
非特許文献2では、餌に対してかぼす果汁を1%添加した飼料で30回給餌することで血合筋の褐変に至る時間を最大40時間延ばすことができることが記載されている。
また非特許文献2では、かぼす果皮を乾燥させ粉末にした果皮パウダーを0.5%添加した飼料を用いることで、果汁添加と比較して、血合筋の褐変に至る時間を更に延ばせ、香気成分を更に多く移行させることができることが記載されている。
非特許文献3は、愛媛県農林水産研究所が開発した「みかんフィッシュ」について記載されている。
非特許文献3では、温州ミカン、伊予柑、又はユズの果皮を約10%含む配合飼料でブリを2週間飼育することで、魚臭さや血合肉の褐変が抑えられ、柑橘の香りがするブリが生産できることが記載されている。
また非特許文献3では、果皮を与えることで給餌期間中の成長停滞が見られること、マダイなどの白身魚には香りが付きにくいことから、「果皮から抽出したオイルを使った方法」が適していることが記載されている。
特許文献1は、非特許文献3で記載されている「果皮から抽出したオイルを使った方法」が記載されている。
特許文献1では、「圧搾法により柑橘の果皮から採取して、蒸留することなく粗精製した果皮油を添加したことを特徴とする養殖魚用飼料」が記載されている。ここでの粗精製は、特許文献1の段落番号(0016)に記載のように、伊予柑果汁を搾った残りの果皮及び残液からなる含油泥状液を遠心分離機にかけて取り出している。
また、特許文献1では、粗精製した果皮油(実施例1)に対して、伊予柑果汁を搾った後の残りの果皮をそのまま粉砕して混ぜたものを比較例1とし、8週間にわたって給餌した結果が記載されている。特許文献1によれば、実施例1では果皮油は0.2%とし、比較例1では粉砕果皮10%(含有される果皮油は0.25%)であるが、ぶりの筋肉中に含まれる伊予柑果皮油成分は、比較例1に対して実施例1は2倍以上多く含まれることが記載されている(特許文献1 図2)。
予備実験として、ハマフエフキの魚肉にヒラミレモン(シークヮーサーの名称で全国的に知られる沖縄県を代表する柑橘類)の香りや風味が乗るかを検証するため、実験1を行った。
なお、魚種として、ハマフエフキ(地方名:タマン)を使用した。体サイズは商品として流通している体長25cm前後とした。現在その養殖量は減少しているが、県内で古くから養殖の行われている種である。また本校では長年育種に取り組んでおり、成魚の数が揃っていることも選定理由の一つである。
図10は、実験1に用いた材料を示す写真であり、図10(a)はハマフエフキ、図10(b)はヒラミレモン、図10(c)は使用した海水魚用配合飼料、図10(d)は使用した飼育水槽である。
(1)実験1の方法
仕切られたA、Bの2つの水槽(各2トン)において、同密度で飼育しているハマフエフキに2種類の餌を量・回数・時間など全て同じ条件で給餌する。その後、刺身にしたものを試食し、アンケート調査を行う。
(2)給餌飼料
A水槽:一般的な海水魚用配合飼料(商品名:まだい華々5P 坂本飼料株式会社製)
B水槽:海水魚用配合飼料を市販のシークヮーサー100%果汁に12時間浸したもの
(3)給餌方法
1匹当たり一日に5gを午前と午後の2回に分けて与えた。
(4)給餌期間
他県で商品化されているフルーツフィッシュの事例を参考に1ヶ月間とした。
(5)試食アンケート調査
本校職員21名が、異なる餌で飼育した2種類の刺身を試食し、Q1からQ3の質問に答えた。
Q1:柑橘類の香りを強く感じたのはどれ?
Q2:魚臭さを感じたのはどれ?
Q3:美味しいと感じたのはどれ?
図11は実験1についてのアンケート調査結果である。
図11(a)に示すように、シークヮーサー100%果汁に浸した飼料育によるハマフエフキは62%のヒトが柑橘類の香りを強く感じている。
また、図11(b)に示すように、通常配合飼料育によるハマフエフキでは魚臭さを感じたヒトが43%であるのに対して、シークヮーサー100%果汁に浸した飼料育によるハマフエフキは魚臭さを感じたヒトが5%に過ぎない。
また、図11(c)に示すように、通常配合飼料育によるハマフエフキに比べて、シークヮーサー100%果汁に浸した飼料育によるハマフエフキを美味しいと感じたヒトが多い。
味、香りの感じ方に多少の個人差はあったが、ハマフエフキの魚肉本来の味を大きく変えることなく、魚肉にヒラミレモンの風味・香りが乗り、魚臭さを抑える効果があることを確認できた。
そこで、ヒラミレモンの果汁や果肉を混合した飼料を与えるよりも、果皮を混合した飼料を与えた方がよりハマフエフキの魚肉に香り・風味を乗せることができるであろうという仮説を立て、実験2を行った。
なお、給餌方法、給餌期間、試食アンケート調査は実験1と同様である。なお、試食アンケート調査は本校職員27名が回答した。
(1)実験2の方法
仕切られたA、B、C、Dの4つの水槽(各2トン)において、同密度で飼育しているハマフエフキに4種類の餌を量・回数・時間など全て同じ条件で給餌する。その後、刺身にしたものを試食し、アンケート調査を行う。
(2)給餌飼料
A水槽:海水魚用配合飼料
B水槽:海水魚用配合飼料とヒラミレモンの果皮のみを混合し成形したもの
C水槽:海水魚用配合飼料とヒラミレモンの果肉のみを混合し成形したもの
D水槽:海水魚用配合飼料とヒラミレモンの果実を丸ごと混合し成形したもの
(3)混合配合飼料の作成方法
海水魚用配合飼料に果実の各部位を混合した飼料を図12の手順で作成した。モイストペレットのような硬さで成型することを踏まえ、粘度に注意しながら混合比率を調整し、最終的には海水魚用配合飼料と果実の重量比をほぼ1:1とした。
図13は実験2についてのアンケート調査結果である。
図13(a)に示すように、果皮のみ混合した飼料育によるハマフエフキは22%のヒトが柑橘類の香りを強く感じているのに対して、果実丸ごと混合した飼料育によるハマフエフキは52%のヒトが柑橘類の香りを強く感じている。
また、図13(b)に示すように、果皮のみ混合した飼料育によるハマフエフキでは魚臭さを感じたヒトが25%であるのに対して、果肉のみ混合した飼料育と、果実丸ごと混合した飼料育によるハマフエフキは魚臭さを感じたヒトが14%に過ぎない。
また、図13(c)に示すように、果肉のみ混合した飼料育によるハマフエフキに比べて、果皮のみ混合した飼料育と、果実丸ごと混合した飼料育によるハマフエフキを美味しいと感じたヒトが多い。
このように、仮説とは少し異なり、皮のみを混合したものよりも果実を丸ごと混合した餌を与えた方が、より風味・香りが強く、また魚臭さを抑える結果となった。刺身にするためハマフエフキを捌いた際、果実を丸ごと混合した餌で育てた魚体は、切り開いた時にヒラミレモンの香りがするなど、他の餌で育てた魚体とは明らかな違いを感じられた。
ところで、発明者らは、ヒラミレモンの搾汁効率は50%程度であり、搾汁残渣が大量に排出されており、搾汁残渣の処理が問題になっていることを知った。
実験2の結果から、果皮のみ混合した飼料や、果肉のみ混合した飼料に対して、果実丸ごと混合した飼料が、柑橘類の香りを強く感じ、魚臭さを感じず、美味しさを感じることから、搾汁残渣の有効利用を図ることに着目した。
前記養殖魚として、ハマフエフキ、マダイ、ハタ、又はスギを対象とし、
魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を混合して成形した搾汁残渣混合成形飼料を、
前記養殖魚の水揚げ前の所定期間給餌する
ことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の養殖魚の養殖方法において、前記搾汁残渣を、前記海水魚用配合飼料に対して0.8〜1.2の重量比で混合し、給餌する前記所定期間を、4日以上で14日未満としたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明の養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法は、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁し、前記遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を、魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に混合して成形したことを特徴とする。
請求項4記載の本発明の養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料は、魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を混合して成形されたことを特徴とする。
果実は、遠心分離式搾汁機では、遠心分離機下部中央に取り付けられたチョッパーで破砕され、円周部にあるスクリーンで擦り上げられつつ遠心搾汁される。遠心分離式搾汁機には、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま投入される。このため、実施例1で用いられる搾汁残渣は、ヒラミレモンの果汁を絞った後に残る、果皮、じょうのう(果肉を覆う小袋)、じょうのう膜(小袋の薄皮)、砂じょう(果肉)の一部、及び種子であり、精油成分も含まれる。遠心分離式搾汁機では、果皮と果肉の成分の一部が果汁部に混入する。
搾汁機には、遠心分離式搾汁機の他に、例えば圧搾式搾汁機があり、果汁の絞り方や分離方法によって成分含有量に違いがある。例えば文献1(Effect of Extraction Method on Yield and Quality of Citrus depressa Juice Food Science Technology Research, 2007年、 13巻、 4号、 p.281−285)や文献2(宮城一菜、他7名, “シークワシャー果汁の晴好的・官能的特性に及ぼす搾汁機の影響”, 日本食品保蔵科学会誌, 2009年5月, 第35巻, 第3号, p.21−126)では、遠心分離式搾汁機、ベルトプレス搾汁機、及びスクリュープレス搾汁機によって、得られる果汁品質やポリメトキシフラボノイド類含有量に違いがあることが報告されている。
非特許文献3及び特許文献1によれば、「果皮から抽出したオイル」が効果的であることから、比較例2及び比較例3を準備した。
比較例2は、魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料を、フローラル水に浸したものを用いた。フローラル水は、植物に熱を加え、気化した水蒸気を集めたものであり、微量の精油成分を含んでいる。フローラル水は、主に化粧品や消臭剤などに使用されている。
比較例3は、魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に、ヒラミレモンから抽出した精油を添加した。
実施例1、及び比較例1から比較例3で用いた海水魚用配合飼料は、実験2で用いた飼料と同一である。実施例1及び比較例1で用いた搾汁残渣は、搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を冷凍保存し、海水魚用配合飼料との混合時に解凍して用いた。
実施例1及び比較例1では、海水魚用配合飼料と搾汁残渣との混合は実験2と同一の比率で調整した。
比較例2は、実験1と同様に海水魚用配合飼料をフローラル水に12時間浸した。
比較例3は、非特許文献3及び特許文献1で記載されている通り、魚体重1kgあたり0.4gとなるように調整した。
なお、魚種、水槽(区分毎に4つ使用)、給餌方法、給餌期間、試食アンケート調査は実験1及び実験2と同様である。なお、試食アンケート調査は本校職員及び加工業者52名が回答した。
図2は実験3についてのアンケート調査結果である。
図2(a)に示すように、実施例1の飼料育によるハマフエフキは86%のヒトが柑橘類の香りを強く感じているのに対して、比較例1の飼料育によるハマフエフキは4%、比較例2の飼料育によるハマフエフキは2%、比較例3の飼料育によるハマフエフキは8%にすぎない。
また、図2(b)に示すように、比較例1の飼料育によるハマフエフキでは魚臭さを感じたヒトが41%、比較例2の飼料育によるハマフエフキでは魚臭さを感じたヒトが33%、比較例3の飼料育によるハマフエフキでは魚臭さを感じたヒトが26%であり、実施例1の飼料育によるハマフエフキは魚臭さを感じたヒトがいなかった。
また、図2(c)に示すように、実施例1の飼料育によるハマフエフキを美味しいと感じたヒトが58%であった。
このように、実施例1による養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料を用いることで、ヒラミレモンの香りを強く感じられ、また魚臭さを消し、美味しさも感じられる効果があることが確認できた。
なお、実施例1では、海水魚用配合飼料と果実の重量比をほぼ1:1としたが、搾汁残渣は、海水魚用配合飼料に対して0.6〜1.4、好ましくは0.8〜1.2の範囲内の重量比であればよい。
図3は実験4に用いた海面生簀を示す写真である。
実験4では、実施例1による養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料による給餌を開始してから3日から4日毎に養殖魚を取り上げ、3日間餌止めした後に試食アンケート調査を実施した。
試食アンケート調査は平均32名、実施例1による養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料による給餌を開始してから32日まで、8回実施した。
アンケートは、「柑橘類の香りを感じたか」に対して、強く感じた、かすかに感じた、感じない、分からない、の4項目とした。
図4に示すように、日数経過に伴う明確な増加傾向は見られなかった反面、4日経過時点で既に42%が香りを感じている。このことから、給餌期間は、4日以上であれば効果が確認でき、14日未満、更には10日以下、更には7日以下でも効果を期待できる。
なお、アンケートでの自由記述では、魚臭さがない(38名)、さっぱりしている(12名)、食べやすい(9名)、食感が良い(8名)と記述され、料理人からも、十分に商品として扱えるとの評価を頂いた。
実験4から、マダイでもヒラミレモンの香りが感じられ、魚臭さを抑制する効果を確認できた。また、給餌開始から4日で効果が現れており、短期間の給餌でも十分な効果が得られる可能性を確認できた。
図5は、測定に用いたガスクロマトグラフ質量分析計と測定実験を示す写真である。
図6は、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて測定した、リモネン、テルピネン、及びシメンの魚肉中の含有量を示している。
実験2で用いた、「海水魚用配合飼料」、「海水魚用配合飼料とヒラミレモンの果皮のみを混合し成形したもの」、及び「海水魚用配合飼料とヒラミレモンの果肉のみを混合し成形したもの」については、リモネン、テルピネン、及びシメンは検出されなかった。
実験2で用いた「海水魚用配合飼料とヒラミレモンの果実を丸ごと混合し成形したもの」、実験3で用いた比較例1、比較例2、比較例3は、図6に示すように、所定レベルで、リモネン、テルピネン、及びシメンの含有量が確認できたが、実施例1では突出した値が検出された。
図6に示す結果から、実験2及び実験3でのアンケート調査結果を裏付けることができた。
本発明による養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料は、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁し、遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を、魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に混合して成形することで製造することができ、魚肉にヒラミレモンの風味・香りが乗り、魚臭さを抑えることができる飼料を得ることができる。
なお、ハマフエフキやマダイ以外の魚種として、脂ののりやすいハタ、スギにも適している。
また、海水魚用配合飼料に混合する搾汁残渣は、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣をそのまま用いる他、低温乾燥させた搾汁残渣、又は更に低温乾燥させた後に粉砕した搾汁残渣を用いてもよい。
Claims (4)
- 養殖魚の魚肉に柑橘の香りを付ける養殖魚の養殖方法であって、
前記養殖魚として、ハマフエフキ、マダイ、ハタ、又はスギを対象とし、
魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を混合して成形した搾汁残渣混合成形飼料を、
前記養殖魚の水揚げ前の所定期間給餌する
ことを特徴とする養殖魚の養殖方法。 - 前記搾汁残渣を、前記海水魚用配合飼料に対して0.8〜1.2の重量比で混合し、
給餌する前記所定期間を、4日以上で14日未満とした
ことを特徴とする請求項1に記載の養殖魚の養殖方法。 - ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁し、
前記遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を、
魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に混合して成形した
ことを特徴とする養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法。 - 魚粉を主原料とする海水魚用配合飼料に、ヒラミレモンの果実を果皮付きのまま遠心分離式搾汁機により搾汁した後の搾汁残渣を混合して成形された
ことを特徴とする養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019046756A JP6647637B1 (ja) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 養殖魚の養殖方法、養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法、及び養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019046756A JP6647637B1 (ja) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 養殖魚の養殖方法、養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法、及び養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6647637B1 true JP6647637B1 (ja) | 2020-02-14 |
JP2020145974A JP2020145974A (ja) | 2020-09-17 |
Family
ID=69568128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019046756A Active JP6647637B1 (ja) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 養殖魚の養殖方法、養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法、及び養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6647637B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115152682A (zh) * | 2022-08-22 | 2022-10-11 | 江苏电子信息职业学院 | 一种小龙虾精养复合饲料的撒料智能装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7248765B1 (ja) | 2021-11-18 | 2023-03-29 | マルハニチロ株式会社 | ブリ属養殖魚及びブリ属の養殖方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6267438B2 (ja) * | 2013-04-12 | 2018-01-24 | 日本水産株式会社 | 養殖魚用飼料及び養殖魚の飼育方法 |
JP5925751B2 (ja) * | 2013-12-03 | 2016-05-25 | 株式会社ダイセル | 経口投与組成物 |
JP6414774B2 (ja) * | 2014-05-22 | 2018-10-31 | 辻製油株式会社 | 脂質の生体内沈着抑制剤、飼料および飼育方法 |
JP6344563B2 (ja) * | 2014-07-31 | 2018-06-20 | 愛媛県 | 養殖魚用飼料及び養殖魚の養殖方法 |
-
2019
- 2019-03-14 JP JP2019046756A patent/JP6647637B1/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115152682A (zh) * | 2022-08-22 | 2022-10-11 | 江苏电子信息职业学院 | 一种小龙虾精养复合饲料的撒料智能装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020145974A (ja) | 2020-09-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6647637B1 (ja) | 養殖魚の養殖方法、養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料の製造方法、及び養殖魚用搾汁残渣混合成形飼料 | |
KR101195353B1 (ko) | 황토 지장수와 지렁이 액기스 첨가제를 이용한 뱀장어 양식방법 | |
CN106577981A (zh) | 朝鲜蓟水产品保鲜涂膜液的制备方法 | |
CN103583436A (zh) | 埃及塘鲺鱼排毒去腥增鲜的养殖方法 | |
KR101963185B1 (ko) | 굼벵이 사육용 사료 조성물 및 굼벵이 사육 방법 | |
CN109601776A (zh) | 一种适用于草鱼养殖的饲料及其制备方法 | |
AU2017354540B2 (en) | Feed and method for manufacturing same | |
KR101992146B1 (ko) | 붕어 고음을 제조하는 방법 | |
Hariati et al. | Albumin and enzyme profiles of dwarf snakehead, Channa gachua caught from River Brantas, East Java | |
CN105766841B (zh) | 一种发酵型粮食鱼饵及其制备方法和应用 | |
CN109601775A (zh) | 一种巴沙鱼稚鱼专用配合饲料及其制备方法 | |
Abdullahi et al. | Benefits of using edibleinsects as alternative protein source: A Review | |
CN105104321A (zh) | 一种香型鱼饵及其制备方法 | |
Jena et al. | Dietary incorporation of meat meal as a substitute for fish meal in carp fry rearing | |
RU2626626C1 (ru) | Способ приготовления комбинированного корма для молоди трепанга | |
JP6218096B1 (ja) | ナンノクロロプシス及びその作出方法。 | |
Mitsuhashi | Edible insects in Japan | |
van Huis | Insects eaten in Africa (Coleoptera, Hymenoptera, Diptera, Heteroptera, Homoptera) | |
Arijs et al. | Development of an oligidic diet for Orius laevigatus nymphs using a deletion-addition approach | |
Pamungkas et al. | The influence of garlic (Allium sativum) and turmeric (Curcuma longa) extract as attractant in commercial feed on feeding rate and fat retention in gouramy (Osphronemus gouramy) | |
AM et al. | Use of Pyropia spheroplasts as a live food substitute for culturing Japanese short-neck clam Ruditapes philippinarum | |
JP6344563B2 (ja) | 養殖魚用飼料及び養殖魚の養殖方法 | |
CN116158381B (zh) | 一种大闸蟹绿蟹体内有害物质净化方法 | |
CN107372339A (zh) | 一种鸡的分段饲养方法 | |
Siddiqui et al. | Effects of harvesting methods on population structure, growth and yield of freshwater prawn, Macrobrachium rosenbergii, cultured at two densities |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20190415 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191018 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20191018 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20191106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191210 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6647637 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |