JP2015212279A - 麦若葉末を有効成分とする便通改善剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の便通改善剤の有効成分は、麦の葉由来の水不溶成分である。この原料である麦の葉としては、大麦、小麦、えん麦、ライ麦などの麦類の葉部などが用いられる。特に麦が成熟する前、すなわち分けつ開始期から出穂開始前期(背丈が20〜40cm程度)に収穫される麦の若葉、中でも大麦若葉が好適である。この麦の葉は、通常、収穫後に水(好ましくは25℃以下の冷水)で洗浄し、泥などを洗い落とし、水気を切った後、適当な長さ(例えば、5cm〜10cm)に切断して用いられる。
本発明の便通改善剤は、上述のとおり、麦の葉由来の水不溶成分を有効成分とする。上記便通改善剤中の麦の葉由来の水不溶成分の含有量は特に制限されないが、好ましくは、乾燥質量換算で30質量%以上、より好ましくは30〜95質量%、さらに好ましくは30〜85質量%、最も好ましくは30〜60質量%である。本発明の便通改善剤はまた、さらに麦の葉由来の不溶性食物繊維を含有することが好ましい。上記麦の葉由来の不溶性食物繊維の含有量は、便通改善剤中に、好ましくは、乾燥質量換算で20質量%以上、より好ましくは20〜90質量%、さらに好ましくは20〜80質量%、最も好ましくは20〜50質量%である。上記麦の葉由来の水不溶成分中には、特に麦の葉由来の不溶性食物繊維を40質量%含有することが好ましく、40〜80質量%含有することがより好ましく、70〜80質量%含有することがさらに好ましい。本発明の食品は、このような便通改善剤を含む。すなわち、麦の葉由来の水不溶成分(または不溶性食物繊維)を有効成分とする上記便通改善剤を便通改善用食品として利用することができる。本発明の食品は、好ましくは、麦の葉由来の水不溶成分が乾燥質量換算で2質量%以上、より好ましくは3質量%以上となるように便通改善剤を含有し得、さらに麦の葉由来の不溶性食物繊維が好ましくは乾燥質量換算で1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上なるように便通改善剤を含有し得る。
不溶性食物繊維として56質量%含有する麦若葉末(株式会社東洋新薬製)5kgを用いて、以下のようにして水不溶成分(WIとする)と水可溶成分(WSとする)とにわけた。さらに、水可溶成分(WS)を、エタノール不溶成分(EIとする)とエタノール可溶成分(ESとする)とにわけた。
実施例1で得られたWI(水不溶成分からなり(すなわち100質量%)、不溶性食物繊維を61質量%含有する)および表1に記載の成分を表1に記載の割合で混合して飼料を得た(飼料1とする)。なお、飼料1中には、不溶性食物繊維が1.7質量%含有されている。
実施例1で得られたWIとEIとESとを質量比で0.1:0.22:0.47の割合で混合した混合物(水不溶成分を22質量%含有し、不溶性食物繊維を13質量%含有する)および表1に記載の成分を表1に記載の割合で混合して飼料を得た(飼料2とする)。なお、飼料2中には、不溶性食物繊維が0.06質量%含有されている。
WIの代わりに、実施例1で得られたEIまたはES若しくは小麦フスマ(水不溶成分を80質量%含有し、不溶性食物繊維を38質量%含有する)を用いたこと以外は、実施例2と同様に表1に記載の割合で混合して飼料を得た(飼料3〜5)。またWIを用いなかったこと以外は、実施例2と同様に表1に記載の割合で混合して飼料を得た(飼料6)。なお、飼料5中には、不溶性食物繊維が2.0質量%含有されている。飼料3、4、および6中には、不溶性食物繊維は含有されていない。
実施例2〜3および比較例1〜4で得られた飼料1〜飼料6をラットに摂取させた場合の腸内通過時間、糞便量、および糞便中の水分量を以下のようにして測定した。まず、5週齢の雄性SDラット(日本チャールズリバー株式会社)25匹に標準飼料(MF飼料、オリエンタル酵母株式会社)を与えて1週間馴化させた後、各群の体重の平均値がほぼ均一となるように、1群5匹ずつ6群にわけた。
実施例1で用いた麦若葉末とマルトデキストリン(松谷化学工業株式会社製)とを表3に記載の配合量で混合して便通改善剤(食品)を調製した(便通改善剤1〜3とする)。
実施例5〜7で得られた便通改善剤1〜3について、便通改善作用を以下のようにして評価した。まず、1週間あたりの排便回数が6回以下の被験者37名を10名ずつの3群および7名1群の合計4群に分けた。次いで、10名3群の被験者に、1週間(観察期間)における排便回数をカウントしてもらった。この観察期間における排便回数をAとする。観察期間終了後、3群の被験者に1包3gの便通改善剤1〜3をそれぞれ1日あたり3包の割合で3週間摂取させ、3週目の1週間(試験期間)における排便回数をカウントしてもらった。この試験期間のおける排便回数をBとする。得られた試験期間と前観察期間との排便回数の差(B−A)を求めた。結果を表3に示す。なお、残りの1群7名の被験者には、便通改善剤1〜3の代わりに、1包3gのマルトデキストリン(対照食)を摂取させたこと以外は、上記と同様にして、排便回数をカウントしてもらい、試験期間と前観察期間との排便回数の差(B−A)を求めた。結果を表3に示す。
麦の葉由来の水不溶成分を50質量%含有し、不溶性食物繊維を36質量%含有する麦若葉末(株式会社東洋新薬製)2質量部とマルトデキストリン(松谷化学工業株式会社製)1質量部とを混合して造粒し、1包当たり3gの顆粒(麦若葉末2g含有、すなわち水不溶成分を33質量%含有し、不溶性食物繊維を24質量%含有する)を調製した(顆粒1とする)。
実施例9で得られた顆粒1を被験者に摂取させた場合の糞便量および糞便中の腸内細菌を以下のようにして測定した。まず、8名の被験者に、1包3gのマルトデキストリンのみで調製された顆粒2(対照品;麦若葉末非含有)を1日あたり5包の割合で1週間摂取させ、摂取期間中の排便量の湿重量(1週間の合計量)を測定した。
実施例9で用いた麦若葉末5gをメジウムビン(200mL)にいれ、次いで純水を50mL加えて撹拌した。さらに、アスピレーターを用いて気泡がなくなるまで脱気して、麦若葉末に水を浸透させた。脱気後、さらに室温にて24時間放置した。膨潤した麦若葉末の体積を測定し、麦若葉末1gあたりの体積を算出した。麦若葉末の代わりに、比較例3で用いた小麦フスマを用いたこと以外は、上記と同様にして、小麦フスマの体積を測定した。結果を表5に示す。
実施例9で用いた麦若葉末1gをポリ容器にいれ、次いで純水を50mL加えて撹拌した。さらに、アスピレーターを用いて気泡がなくなるまで脱気して、麦若葉末に水を浸透させた。このポリ容器の口を、予め純水を浸透させておいた5B濾紙で蓋をした後、これらの質量を測定した(この質量をAとする)。次に、ポリ容器の口を下に向けて、自然落下による濾過を行った。水滴が見られなくなった時点で再度ポリ容器の質量を測定した(この質量をBとする)。得られた質量Aと質量Bとの差を算出し、麦若葉末1gあたりの水分の保水量とした。麦若葉末の代わりに、比較例3で用いた小麦フスマを用いたこと以外は、上記と同様にして、小麦フスマの保水量を算出した。結果を表6に示す。
不溶性食物繊維を32質量%含有する麦若葉末(株式会社東洋新薬製)および表7に記載の各成分を、表7に記載の割合で混合して、1包あたり5gの散剤(麦若葉末含有散剤という)を調製した。
表7に記載の各成分を、表7に記載の割合で混合して、1包あたり5gの散剤(麦若葉末非含有散剤という)を調製した。
実施例13で得られた麦若葉末含有散剤、および比較例5で得られた麦若葉末非含有散剤を用いて、便通改善作用を以下のようにして評価した。まず、1週間あたりの排便回数が6回以下の被験者60名について、散剤を摂取しない期間を2週間設け(観察期間I)、この期間における一回あたりの排便量、一日あたりの排便回数、および一週間あたりの排便日数を記録した。なお、排便量については、Mサイズの鶏卵の大きさを目安に個数換算した。次いで、実施例13の麦若葉末含有散剤を、食後に1包(すなわち一日あたり合計3包)の割合で2週間摂取させ(麦若葉末含有散剤摂取期間、摂取期間I)、上記と同様に、一回あたりの排便量、一日あたりの排便回数、および一週間あたりの排便日数を記録した。さらに、2週間の観察期間(観察期間II)、比較例5の麦若葉末非含有散剤を上記麦若葉末含有散剤の場合と同様に摂取する2週間の摂取期間(摂取期間II)、および1週間の観察期間(観察期間III)を順次設け、各期間における一回あたりの排便量、一日あたりの排便回数、および一週間あたりの排便日数を記録した。結果を表8に示す。なお、表8中の有意差の有無については、Wilcoxon符号順位検定により確認した。
Claims (1)
- 麦若葉由来の水不溶成分を有効成分とする、便通改善剤であって、
該麦若葉由来の水不溶成分は、
乾燥質量換算で30質量%以上60質量%以下含む麦の葉より得られ、
該麦若葉末由来の水不溶成分が、麦の葉に水を加える工程;
液相を除去して固相を得る工程;および
得られた固相を乾燥する工程によって得られることを特徴とする、便通改善剤。
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