JP5923989B2 - 多層延伸フィルムを用いた包装材料及びその製造方法 - Google Patents

多層延伸フィルムを用いた包装材料及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多層延伸フィルムとそれを用いた包装材料に関するものである。
食品、医薬品などの包装材料においては耐ピンホール性などの物理強度を付与する方法
としてポリアミドフィルム(ナイロン)が多く用いられている。さらにガスバリア性が要
求される場合は、各種ガスバリア性フィルムを積層することで対応する場合が多い。
しかしながら、ガスバリア性フィルムを積層するにはラミネート加工の工程が必要であ
る。また、ガスバリア性フィルムの樹脂としてポリメタキシレンジアジパミド(MXD6
)樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合ケン化物(EVOH)の共押出しフィルムを用いる
場合があるが、物理強度が劣るのみならず温度・湿度の変化でガスバリア性は変化し、用
途が限定的である。
また、バリア性、耐熱性、耐熱収縮性に優れ、しかも充分な機械的強度を有するポリグ
リコール酸配向フィルムがあった(特許文献1)。
公知文献を以下に示す。
特開平10−60136号公報
上記、特許文献1においては、バリア性、耐熱性、耐熱収縮性に優れ、しかも充分な機
械的強度を有するものであるが、これを用いて包装材料などにする場合、ヒートシール性
がないので、ヒートシール性を有する樹脂層を設けるために、別途、貼り合わせ工程が必
要となる。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、バリア性に優れ、高い物理強度を有し
、ヒートシール可能な多層延伸フィルムとそれを用いた包装材料を提供することを課題と
している。
本発明の請求項1に係る発明は、A:下記式(1)
で表される繰り返し単位を含有するポリグリコール酸系樹脂層
の片面もしくは両面に、
B:ヒートシール性を有する樹脂層
C:接着性樹脂層
を接着性樹脂層がポリグリコール酸系樹脂層とヒートシール性を有する樹脂層との間に位置するように配置されている延伸倍率が1.1倍以上、2.0倍以下で、縦方向および横方向に延伸されてなる共押出多層延伸フィルムと、
2軸延伸ポリエステルフィルムとをヒートシール性を有する樹脂層の面が外面となるようにドライラミネート接着層を介して積層されてなる包装材料である。
本発明の請求項2に係る発明は、下記のシール条件でシールして、JIS−Z0238に基づいてそのシール部のヒートシール強さを測定したときのヒートシール強さが30N/15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の包装材料。
シール条件:シール温度180℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒
A:下記式(1)
で表される繰り返し単位を含有するポリグリコール酸系樹脂層
の片面もしくは両面に、
C:接着性樹脂層
B:ヒートシール性を有する樹脂層
を接着性樹脂層がポリグリコール酸系樹脂層と、ヒートシール性を有する樹脂層との間に位置するように多層フィルムを共押出しにてフィルム化した後、延伸倍率が2.0倍以上、4.0倍以下で、縦方向および横方向に延伸してなる多層延伸フィルムに2軸延伸ポリエステルフィルムを多層延伸フィルムのヒートシール性を有する樹脂層の面が外面となるようにドライラミネート法にて積層したことを特徴とする包装材料の製造方法である。
本発明の多層延伸フィルムは、以上のような構成であって、バリア性に優れ、高い物理
強度を有し、更にヒートシールが可能である。また、共押し出しにより積層して、延伸す
るので、1工程で得ることができる。
また本発明は、多層延伸フィルムを用いた包装材料であるので、ガスバリア性、香気成分バリア性に優れ、高い物理強度を有し、更にヒートシールが可能な包装材料である。
また本発明は、多層延伸フィルムが、A:ポリグリコール酸系樹脂層と、B:ヒートシール性を有する樹脂層の間に、C:接着性樹脂層を設けているので、A:ポリグリコール酸系樹脂層と、B:ヒートシール性を有する樹脂層の間で界面剥離を起こすことがなく、物性に優れている。
本発明の多層延伸フィルムとそれを用いた包装材料は、ガスバリア性、香気成分バリア
性に優れ、高い物理強度を有し、ヒートシール可能であり、且つ、多層押し出しにより積
層して、延伸するので、別途に貼り合わせ工程を設けることなく、1工程で得ることがで
きる。
本発明の多層延伸フィルムの第1の実施形態を模式的に断面で示した説明図である。 本発明の多層延伸フィルムの第2の実施形態を模式的に断面で示した説明図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明を実施するための第1の実施形態につき説明する。
図1は、本発明の多層延伸フィルムの第1の実施形態を模式的に断面で示した説明図であ
る。
第1の実施形態の多層延伸フィルムは、図1のように、ポリグリコール酸系樹脂層1と
、ヒートシール性を有する樹脂層2が、接着性樹脂層3を介して積層されている。3種3
層の共押し出しTダイを用いて、この層構成になるように押し出して成膜し、その後、成
膜したフィルムを、逐次2軸延伸装置により、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルム
の幅方向)に延伸させて、第1の実施形態の多層延伸フィルムを得る。
<第2の実施形態>
以下、本発明を実施するための第2の実施形態につき説明する。
図2は、本発明の多層延伸フィルムの第2の実施形態を模式的に断面で示した説明図であ
る。
第2の実施形態の多層延伸フィルムは、図2のように、ポリグリコール酸系樹脂層1の
両面に、ヒートシール性を有する樹脂層2が、接着性樹脂層3を介してそれぞれ積層され
ている。
第1の実施形態の多層延伸フィルムは、3種5層の共押し出しTダイを用いて、この層
構成になるように押し出して成膜し、その後、成膜したフィルムを、逐次2軸延伸装置に
より、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向)に延伸させて製造することが
できる。
第1の実施形態、第2の実施形態の多層延伸フィルムに用いられている各樹脂層につい
て説明する。
ポリグリコール酸系樹脂層1は、A:下記式(1)

で表される繰り返し単位を有するポリグリコール酸系樹脂からなる。
繰り返し単位は、ポリグリコール酸系樹脂に対して少なくとも60重量%以上である必
要がある。これより低いと、十分なガスバリア性、香気成分バリア性高い物理強度が得ら
れない。また、同じ理由で、ポリグリコール酸系樹脂層1の厚みは、多層延伸フィルムの
状態で5μm以上が求められる。
また、ポリグリコール酸系樹脂は、共重合体でもよい。コモノマーとして、シュウ酸エ
チレン、ラクチドや、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ピバロラクトン、γ
−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロ
ラクトン等のラクトン類、トリメチレンカーボネート、及び1、3−ジオキサンなどの環
状モノマー類、あるいは、乳酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、
4−ヒドロキシブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸または
そのアルキルエステル類、エチレングリコール、1、4−ブタンジオール等の脂肪族ジオ
ールと、琥珀酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはそのアルキルエステルとの実
質的に等モルの混合物を用いて、グリコリド、グリコール酸、またはグリコール酸アルキ
ルエステルと、適宜組み合わせて共重合し、ポリグリコール酸系共重合体樹脂として用い
てもよい。
ポリグリコール酸系樹脂には、滑剤として、無機物の粉末を含んでいてもよい。無機物
としては、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化鉄、炭酸
カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム
、ケイ酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、カオリン、タルク、ガ
ラスなどが使用できる。
また、ポリグリコール酸系樹脂層1のポリグリコール酸系樹脂に、他の熱可塑性樹脂を
混合してもよい。また、必要に応じて、可塑剤や、熱安定剤、光安定剤、カップリング剤
、顔料、染料などの各種添加剤を含有させることができる。
本発明の多層延伸フィルムに設けられたヒートシール性を有する樹脂層2には、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂
、ポリ塩化ビニル樹脂、などの熱溶融性樹脂が使用できる。また、必要に応じて、可塑剤
や、熱安定剤、光安定剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、顔料、染料などの各種添加剤
を含有させることができる。
また、本発明の多層延伸フィルムに用いる接着性樹脂層3には、低密度ポリエチレンや
直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン樹脂にマレイン酸などの不飽和カルボン酸やその無水物をグラフト重合させたもの、あ
るいはエチレンなどのオレフィンとマレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル
、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどとの共重合体とした樹脂を用いること
ができる。
本発明の具体的実施例について説明する。
実施形態1の実施例を以下に示す。
<実施例1>
3種3層用共押し出しTダイを用いて、第1押出し機より、A:ポリグリコール酸系樹脂
層となるポリグリコール酸(株式会社クレハ製KUREDUX(登録商標))を押出し、
第2押出し機より、C:接着性樹脂層3となる接着性樹脂(三菱化学製モデック(登録商
標))を押出し、第3押出し機より、B:ヒートシール性を有する樹脂層となる直鎖状低
密度ポリエチレン(出光興産「MORETEC(登録商標)0238CN)を押出し、A
/C/Bの順に積層したフィルムを作成した。
その後、逐次2軸延伸装置により、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向
)に延伸させて多層延伸フィルムを得た。得られた多層延伸フィルムのポリグリコール酸
系樹脂層1の面に2軸延伸ポリエステルフィルム12μmをドライラミネート法にて積層
し、包装材料を作成した。
A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、24.2/6.05/30.25(単
位μm)、総厚を60.5μmとし、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向
)にそれぞれ1.1倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層延伸フィルムの総厚を50μ
mとしたものを実施例1の包装材料とした。
<実施例2>
A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、45/11.25/56.25(単位μ
m)、総厚を112.5μmとし、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向)
にそれぞれ1.5倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層延伸フィルムの総厚を50μm
とした以外は、実施例1と同様にして得られた包装材料を実施例2の包装材料とした。
<実施例3>
A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、80/20/100(単位μm)、総厚
を200μmとし、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向)にそれぞれ2.
0倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層延伸フィルムの総厚を50μmとした以外は、
実施例1と同様にして得られた包装材料を実施例3の包装材料とした。
<実施例4>
A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、320/80/400(単位μm)、総
厚を800μmとし、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向)にそれぞれ4
.0倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層延伸フィルムの総厚を50μmとした以外は
、実施例1と同様にして得られた包装材料を実施例4の包装材料とした。
以下に、本発明の実施形態1の比較例について説明する。
<比較例1>
A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、20/5/25(単位μm)、総厚を5
0μmとし、延伸せず未延伸のまま、そのポリグリコール酸系樹脂層の面に2軸延伸ポリ
エステルフィルム12μmをドライラミネート法にて積層し、包装材料を作成した以外は
、実施例1と同様にし、得られた包装材料を比較例1の包装材料とした。
<試験方法>
実施例と比較例の包装材料を下記の方法で試験し、比較評価した。
<引張強度>
実施例と比較例の包装材料をJIS−K6760に基づいて引張強度を測定した。単位は
MPaで表示する。その測定結果を表1にまとめた。
<酸素透過度>
実施例と比較例の包装材料をJIS−K7128のB法に基づいて酸素透過度を測定した
。測定の温湿度条件は、20℃80%RHで行った。単位は、ml/m2/day/MP
aで表示する。その測定結果を表1にまとめた。
<ヒートシール強さ>
実施例と比較例の包装材料を下記のシール条件でシールして、JIS−Z0238に基づ
いてそのシール部のヒートシール強さを測定した。単位は、N/15mmで表示する。そ
の測定結果を表1にまとめた。
シール条件:シール温度180℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒。
実施形態2の実施例を以下に示す。
<実施例5>
3種5層用共押し出しTダイを用いて、第1押出し機より、A:ポリグリコール酸系樹脂
層1となるポリグリコール酸(株式会社クレハ製KUREDUX(登録商標))を押出し
、第2押出し機より、C:接着性樹脂層3となる接着性樹脂(三菱化学製モデック(登録
商標))を押出し、第3押出し機より、B:ヒートシール性を有する樹脂層2となる直鎖
状低密度ポリエチレン(出光興産「MORETEC(登録商標)0238CN)を押出し
、B/C/A/C/Bの順に積層したフィルムを作成した。
その後、逐次2軸延伸装置により、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの幅方向
)に延伸させて多層延伸フィルムを得た。得られた多層延伸フィルムの一方のB:ヒート
シール性を有する樹脂層2の面に2軸延伸ポリエステルフィルム12μmをドライラミネ
ート法にて積層し、包装材料を作成した。
B/C/A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、30.25/6.05/24
.2/6.05/30.25(単位μm)、総厚を96.8μmとし、縦(フィルムの走
行方向)、横(フィルムの幅方向)にそれぞれ1.1倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の
多層延伸フィルムの総厚を80μmとしたものを実施例5の包装材料とした。
<実施例6>
B/C/A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、56.25/11.25/45
/11.25/56.25(単位μm)、総厚を180μmとし、縦(フィルムの走行方
向)、横(フィルムの幅方向)にそれぞれ1.5倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層
延伸フィルムの総厚を80μmとした以外は、実施例5と同様にして得られた包装材料を
実施例6の包装材料とした。
<実施例7>
B/C/A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、100/20/80/20/1
00(単位μm)、総厚を320μmとし、縦(フィルムの走行方向)、横(フィルムの
幅方向)にそれぞれ2.0倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層延伸フィルムの総厚を
80μmとした以外は、実施例5と同様にして得られた包装材料を実施例7の包装材料と
した。
<実施例8>
B/C/A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、400/80/320/80/
400(単位μm)、総厚を1280μmとし、縦(フィルムの走行方向)、横(フィル
ムの幅方向)にそれぞれ4.0倍の延伸倍率で延伸して、延伸後の多層延伸フィルムの総
厚を80μmとした以外は、実施例5と同様にして得られた包装材料を実施例8の包装材
料とした。
以下に、本発明の実施形態2の比較例について説明する。
<比較例2>
B/C/A/C/Bの順に積層したフィルムの各厚さを、25/5/20/5/25(単
位μm)、総厚を80μmとし、延伸せず未延伸のまま、得られた多層フィルムの一方の
B:ヒートシール性を有する樹脂層2に、2軸延伸ポリエステルフィルム12μmをドラ
イラミネート法にて積層し、包装材料を作成した以外は、実施例5と同様にし、得られた
包装材料を比較例2の包装材料とした。
<比較例3>
2軸延伸ポリエステルフィルム12μmに2軸延伸ナイロンフィルム15μmをドライラ
ミネート法にて積層し、更に、2軸延伸ナイロンフィルム面に未延伸の直鎖状低密度ポリ
エチレンフィルム50μmをドライラミネート法にて積層して包装材料を作成した。得ら
れた包装材料を比較例3の包装材料とした。
<比較例4>
2軸延伸ポリエステルフィルム12μmに2軸延伸EVOHフィルム15μmをドライラ
ミネート法にて積層し、更に、2軸延伸EVOHフィルム面に未延伸の直鎖状低密度ポリ
エチレンフィルム50μmをドライラミネート法にて積層して包装材料を作成した。得ら
れた包装材料を比較例4の包装材料とした。
<試験方法>
実施例と比較例の包装材料を実施形態2の実施例と同様に、下記の方法で試験し、比較評
価した。
<引張強度>
実施例と比較例の包装材料をJIS−K6760に基づいて引張強度を測定した。単位は
MPaで表示する。その測定結果を表2にまとめた。
<酸素透過度>
実施例と比較例の包装材料をJIS−K7128のB法に基づいて酸素透過度を測定した
。測定の温湿度条件は、20℃80%RHで行った。単位は、ml/m2/day/MP
aで表示する。その測定結果を表2にまとめた。
<ヒートシール強さ>
実施例と比較例の包装材料を下記のシール条件でシールして、JIS−Z0238に基づ
いてそのシール部のヒートシール強さを測定した。単位は、N/15mmで表示する。そ
の測定結果を表2にまとめた。
シール条件:シール温度180℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒。
以下に、実施例と比較例との比較結果について説明する。
<比較結果>
実施形態1のA/C/Bの層構成の多層延伸フィルム50μmを用いた包装材料の実施例
1から実施例4及び比較例1を比較すると、延伸倍率が高くなると、引張強度が強くなり
、酸素透過度は延伸しない比較例1より1.1倍に延伸した実施例1が飛躍的に小さくな
って、延伸倍率が大きくなるに従って、酸素透過度は小さくなっている。
また、ヒートシール強さは、延伸しない比較例1と、延伸した実施例1から実施例3は
、40N/15mmであって、延伸倍率が4.0と大きな実施例4では、30N/15m
mとなり、延伸倍率が大きくなると、延伸によりヒートシール強さが低下する傾向が認め
られる。但し、JIS−Z0238の使用目的によるヒートシール強さの目安から、一般
包装用袋やレトルト殺菌袋には、充分な強さであることがわかる。
実施形態2のB/C/A/C/Bの層構成の多層延伸フィルム80μmを用いた包装材
料の実施例5から実施例8及び比較例2を比較すると、実施形態1と同様に、延伸倍率が
高くなると、引張強度が強くなり、酸素透過度は延伸しない比較例2より1.1倍に延伸
した実施例5が小さくなって、延伸倍率が大きくなるに従って、酸素透過度は小さくなっ
ている。
また、ヒートシール強さは、延伸しない比較例2と、延伸した実施例5から実施例7は
、40N/15mmであって、延伸倍率が4.0と大きな実施例8では、30N/15m
mとなり、延伸倍率が大きくなると、延伸によりヒートシール強さが低下する傾向が認め
られる。但し、JIS−Z0238の使用目的によるヒートシール強さの目安から、一般
包装用袋やレトルト殺菌袋には、充分な強さであることがわかる。
実施形態1のA/C/Bの層構成の多層延伸フィルム80μmを用いた包装材料と、実
施形態2のB/C/A/C/Bの層構成の多層延伸フィルム80μmを用いた包装材料を
比較すると、ポリグリコール酸系樹脂層1の厚さは同じように設けてあるのに、同じ延伸
倍率で比較すると、ポリグリコール酸系樹脂層1の両面にヒートシール性を有する樹脂層
2、接着性樹脂層3を設けた実施形態2のB/C/A/C/Bの層構成の多層延伸フィル
ムを用いた包装材料の方が、明らかに小さく、湿度が80%の条件下では、ポリグリコー
ル酸系樹脂層1の両面にヒートシール性を有する樹脂層2、接着性樹脂層3を設けた方が
、湿度の影響を防止し、酸素透過度を小さくすることができる。
2軸延伸ポリエステルフィルム12μm、2軸延伸ナイロンフィルム15μm、直鎖状
低密度ポリエチレンフィルム50μmを順次ドライラミネート法にて積層した比較例3の
包装材料は、酸素透過度が大きくバリア性がない。
また、2軸延伸ポリエステルフィルム12μm、2軸延伸EVOHフィルム15μm、
直鎖状低密度ポリエチレンフィルム50μmを順次ドライラミネート法にて積層した比較
例4の包装材料は、引張強度が弱い。
比較例3と比較例4の包装材料は、いずれも、2回の貼り合わせ工程が必要であり、生
産効率が悪い。
以上のように、本発明の多層延伸フィルムは、バリア性に優れ、高い物理強度を有し、
かつ、ヒートシールが可能で実用上充分なヒートシール強さを有している。
また、本発明の多層延伸フィルムは、多層用共押し出しTダイを用いて、多層フィルム
を成膜し、連続して、逐次2軸延伸装置により、縦(フィルムの走行方向)、横(フィル
ムの幅方向)に延伸させることにより、1工程で得ることができ、従来のように、バリア
フィルムにヒートシール性を有する樹脂層を設ける、貼り合わせ工程が不要になる。
1・・・ポリグリコール酸系樹脂層
2・・・ヒートシール性を有する樹脂層
3・・・接着性樹脂層

Claims (3)

  1. A:下記式(1)
    で表される繰り返し単位を含有するポリグリコール酸系樹脂層
    の片面もしくは両面に、
    B:ヒートシール性を有する樹脂層
    C:接着性樹脂層
    を接着性樹脂層がポリグリコール酸系樹脂層とヒートシール性を有する樹脂層との間に位置するように配置され、延伸倍率が1.1倍以上、2.0倍以下で、縦方向および横方向に延伸されてなる共押出多層延伸フィルムと、
    2軸延伸ポリエステルフィルムとをヒートシール性を有する樹脂層の面が外面となるようにドライラミネート接着層を介して積層されてなる包装材料。
  2. 下記のシール条件でシールして、JIS−Z0238に基づいてそのシール部のヒートシール強さを測定したときのヒートシール強さが30N/15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の包装材料。
    シール条件:シール温度180℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒
  3. A:下記式(1)
    で表される繰り返し単位を含有するポリグリコール酸系樹脂層
    の片面もしくは両面に、
    C:接着性樹脂層
    B:ヒートシール性を有する樹脂層
    を接着性樹脂層がポリグリコール酸系樹脂層と、ヒートシール性を有する樹脂層との間に位置するように多層フィルムを共押出しにてフィルム化した後、延伸倍率が1.1倍以上、2.0倍以下で、縦方向および横方向に延伸してなる多層延伸フィルムに2軸延伸ポリエステルフィルムを多層延伸フィルムのヒートシール性を有する樹脂層の面が外面となるようにドライラミネート法にて積層したことを特徴とする包装材料の製造方法。
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