JP5922207B2 - 灌流造影を含む適用のための造影剤 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、35U.S.C.§119(e)の下で2008年2月29日に出願された同時係属の米国仮出願第61/067,593号に対する優先権を主張するものであって、該出願の内容は参照することによって本明細書に援用される。
発明の分野
本発明は、造影部分を含む化合物、ならびに対象の特定の疾患の造影および/または診断におけるそれらの使用に関する。
発明の背景
ミトコンドリアは、ほとんどの真核細胞のサイトゾルの至るところに分布している、膜に囲まれた細胞小器官である。ミトコンドリアレベルは、その機能により大きなエネルギーを必要とする組織において上昇する。該組織の例は、脳、中枢神経系、および癌性組織を含む。
複合体1(「MC−1」)は、46個の異なるサブユニットからなる膜結合タンパク質複合体である。この酵素複合体は、哺乳類ミトコンドリアの呼吸鎖を構成する3つのエネルギー変換複合体の1つである。このNADH−ユビキノン酸化還元酵素は、呼吸鎖を横切り、最終的に酸素の水への還元をもたらす電子の大部分の流入点である(Q. Rev. Biophys. 1992, 25, 253-324)。
MC−1の既知の阻害剤は、デグエリン、ピエリシジン(piericidin)A、ユビシジン(ubicidin)−3、ロリニアスタチン−1、ロリニアスタチン−2(ブラタシン)、カプサイシン、ピリダベン、フェンピロキシメート、アミタール、MPP+、キノリン、およびキノロンを含む(BBA 1998, 1364, 222-235)。
以前の研究で、18F−フルオロデオキシグルコース(FDG)が、対象の癌の造影に有用でありうることが示されている。例えば、組織によるエネルギー需要の上昇は、癌細胞中の18F−フルオロデオキシグルコースを優先的に保持しうる。しかしながら、18F−フルオロデオキシグルコースの取り込みのメカニズムのために、FDGの使用で全ての癌が「PET活性」となるわけではない。
発明の概略
本発明は、ミトコンドリアの正常な機能を妨げると、ミトコンドリア、および、ミトコンドリアに富む組織中に特定の化合物が有利に濃縮しうるという認識に関する。本明細書で記載しているように、該化合物は少なくとも1つの造影部分で標識されていてよく、それゆえミトコンドリアの発達が決定され得、それによって脳および癌の造影用の有用な診断用マーカーを提供する。本明細書において、造影部分が該化合物に付着(例えば結合)している場合、化合物は「標識された」と称される。
いくつかの実施態様では、本発明は、脳(例えば、脳組織)、中枢神経系、または癌の少なくとも一部を造影する方法であって、造影部分、ならびに該造影部分に結合したピリダベン、フェナザキン、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、およびフェナザキン類似体から選択される化合物を含む造影剤を対象に投与すること;ならびに脳、中枢神経系(CNS)、または癌(例えば、非CNS癌)の少なくとも一部の画像を得るための診断造影を用いて該対象をスキャンすることを含む方法を提供する。該画像は、対象の診断に、または病期を決定するために用いられてよい。
いくつかの実施態様では、本発明は、造影部分、ならびに該造影部分に結合したピリダベン、フェナザキン、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、およびフェナザキン類似体から選択される化合物を含む造影剤を提供する。いくつかの実施態様では、本発明は、造影部分、ならびに該造影部分に結合した、ピリダベン、フェナザキン、ピリダベン類似体、およびフェナザキン類似体から選択される化合物を含む造影剤を提供する。いくつかの実施態様では、該造影部分は核医用造影のための放射性同位元素である。
いくつかの実施態様では、該核医用造影のための放射性同位元素は11C、13N、18F、123I、125Iである。1つの実施態様では、該造影部分は18Fである。
いくつかの実施態様では、該造影剤は造影部分、ならびに該造影部分に結合した、ピリダベン、フェナザキン、デグエリン類似体、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、およびフェナザキン類似体から選択される化合物を含み、該造影剤は式(I)、
Figure 0005922207
[式中:
Gは
Figure 0005922207
mは0または1であり;
Figure 0005922207
は、それぞれ独立して単結合または二重結合を表し;
27、R30、R31、R32、R33、およびR34は、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択され;
28は、存在する場合、水素および任意に置換されたアルキルから選択されるが、ただし
Figure 0005922207
が二重結合である場合、R28は存在せず;
29は、存在する場合、任意に置換されたアルキルであるが、ただし
Figure 0005922207
が二重結合である場合、R29は存在せず;
Pは
Figure 0005922207
[式中、R35、R36、R37、R38、およびR39は、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択される]であり;
P’は、存在する場合、水素であるが、ただし
Figure 0005922207
が二重結合である場合、P’は存在せず;
または、PおよびP’は一緒になってオキソ基を形成し;
Qはハロまたはハロアルキルであり;
JはN(R27)、S、O、C(=O)、C(=O)O、NHCHCHO、結合、およびC(=O)N(R27)から選択され;
KおよびLは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;
Mは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されており、または
LおよびMは、それらが結合している原子と一緒になって、任意に置換された環を形成し;
nは0、1、2、または3であり;
21、R22、R23、R24、R25、およびR26は、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;かつ
Yは結合、炭素、および酸素から選択され;ただしYが結合である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mはアリールおよびヘテロアリールから選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;Yが酸素である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mは水素、アルコキシアルキル、アリール、アルキル、およびヘテロアリールから選択され、そのそれぞれは任意に置換されている]
の構造を有し、少なくとも1つの造影部分が式(I)に存在する。
1つの実施態様では、KおよびLは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されている。1つの実施態様では、Mは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されている。1つの実施態様では、LおよびMは、それらが結合している原子と一緒になって、任意に置換された3または4員の炭素環を形成する。
1つの実施態様では、JはN(R27)、S、O、C(=O)、C(=O)O、NHCHCHO、結合、およびC(=O)N(R27)から選択されるが、ただし、JがC(=O)Oである場合、Jの炭素原子はGと結合し、かつ、Jの酸素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合しており;JがNHCHCHOである場合、Jの窒素原子はGと結合し、かつ、Jの酸素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合しており;JがC(=O)N(R27)である場合、Jの炭素原子はGと結合し、かつ、Jの窒素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合している。
1つの実施態様では、R29はC−Cアルキルである。例えば、C−Cアルキルはtert−ブチルであってよい。
1つの実施態様では、R28はC−Cアルキルである。例えば、C−Cアルキルはメチルであってよい。
前述の実施態様のいずれかにおいて、いずれかの基は造影部分で任意に置換されていてよい。いくつかの実施態様では、K、L、またはMは独立して、造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、またはヘテロアリールである。1つの実施態様では、K、L、またはMは独立して、造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである。
1つの実施態様では、Mは造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである。
いくつかの実施態様では、造影剤は造影部分、ならびに該造影部分に結合したデグエリン、ピリダベン、ピリジミフェン、テブフェンピラド、フェナザキン、デグエリン類似体、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、およびフェナザキン類似体から選択される化合物を含み、該造影剤は式(II)、
Figure 0005922207
[式中:
JはN(R27)、S、O、C(=O)、C(=O)O、NHCHCHO、結合、またはC(=O)N(R27)から選択され;
KおよびLは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;
Mは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されており、または
LおよびMは、それらが結合している原子と一緒になって、任意に置換された環を形成し;
Qはハロまたはハロアルキルであり;
nは0、1、2、または3であり;
21、R22、R23、R24、R25、R26、およびR27は、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択され;
29は任意に置換されたアルキルであり;かつ
Yは結合、炭素、および酸素から選択され;ただしYが結合である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mはアリールおよびヘテロアリールから選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;Yが酸素である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mは水素、アルコキシアルキル、アリール、アルキル、およびヘテロアリールから選択され、そのそれぞれは任意に置換されている]
の構造を有し、少なくとも1つの造影部分が式(II)に存在する。
1つの実施態様では、KおよびLは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されている。1つの実施態様では、Mは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されている。1つの実施態様では、LおよびMは、それらが結合している原子と一緒になって、任意に置換された3または4員の炭素環を形成する。
1つの実施態様では、JはN(R27)、S、O、C(=O)、C(=O)O、NHCHCHO、結合、およびC(=O)N(R27)から選択されるが、ただし、JがC(=O)Oである場合、Jの炭素原子はGと結合し、かつ、Jの酸素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合しており;JがNHCHCHOである場合、Jの窒素原子はGと結合し、かつ、Jの酸素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合しており;JがC(=O)N(R27)である場合、Jの炭素原子はGと結合し、かつ、Jの窒素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合している。
1つの実施態様では、JはOであり、かつ、R29はC−Cアルキルである。例えば、C−Cアルキルはtert−ブチルであってよい。
前述の実施態様のいずれかにおいて、いずれかの基は造影部分で任意に置換されていてよい。いくつかの実施態様では、K、L、またはMは独立して、造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、またはヘテロアリールである。1つの実施態様では、K、L、またはMは独立して、造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである。
1つの実施態様では、Mは造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである。
1つの実施態様では、造影剤は下記の群:
Figure 0005922207
から選択される。
特定の実施態様では、造影剤は
Figure 0005922207
である。
いくつかの実施態様では、造影剤は造影部分、ならびに該造影部分に結合したデグエリン、ピリダベン、ピリジミフェン、テブフェンピラド、フェナザキン、デグエリン類似体、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、およびフェナザキン類似体から選択される化合物を含み、該造影剤は式(III)、
Figure 0005922207
[式中:
JはN(R27)、S、O、C(=O)、C(=O)O、NHCHCHO、結合、およびC(=O)N(R27)から選択され;
Kは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;
Lは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;
Mは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、アルキル、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されており、または
LおよびMは、それらが結合している原子と一緒になって、任意に置換された環を形成し;
TおよびUは、水素、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキル、ハロ、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されており、または、TおよびUは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を含む5〜6員の芳香族もしくは非芳香族環を形成し、該環は任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基で任意に置換されており;
nは0、1、2、または3であり;かつ
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、およびR34は、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択され;かつ
Yは結合、炭素、および酸素から選択されるが、ただし、Yが結合である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mはアリールおよびヘテロアリールから選択され、そのそれぞれは任意に置換されており;Yが酸素である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mは水素、アルコキシアルキル、アリール、アルキル、およびヘテロアリールから選択され、そのそれぞれは任意に置換されている]
の構造を有し、少なくとも1つの造影部分が式(III)に存在する。
1つの実施態様では、KおよびLは、存在する場合、水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、および造影部分から独立して選択され、そのそれぞれは任意に置換されている。1つの実施態様では、Mは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されている。1つの実施態様では、LおよびMは、それらが結合している原子と一緒になって、任意に置換された3または4員の炭素環を形成する。
1つの実施態様では、JはN(R27)、S、O、C(=O)、C(=O)O、NHCHCHO、結合、およびC(=O)N(R27)から選択されるが、ただし、JがC(=O)Oである場合、Jの炭素原子はGと結合し、かつ、Jの酸素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合しており;JがNHCHCHOである場合、Jの窒素原子はGと結合し、かつ、Jの酸素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合しており;JがC(=O)N(R27)である場合、Jの炭素原子はGと結合し、かつ、Jの窒素原子はR21およびR22で置換された炭素と結合している。
1つの実施態様では、JはOである。
前述の実施態様のいずれかにおいて、いずれかの基は造影部分で任意に置換されていてよい。いくつかの実施態様では、K、L、またはMは独立して、造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキル、アルキルオキシ、アリール、またはヘテロアリールである。1つの実施態様では、K、L、またはMは独立して、造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである。
1つの実施態様では、Mは造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである。
いくつかの実施態様では、造影剤は下記の群:
Figure 0005922207
から選択される。
前述の態様および実施態様のいずれかにおいて、アルキル基は任意に置換されたC1−20アルキル、C1−10アルキル、またはC1−6アルキルであってよい。いくつかの実施態様では、該アルキル基は任意に置換されたC1−6アルキルである。いくつかの実施態様では、該アルキル基は、造影部分で任意に置換されたC1−6アルキルである。
本明細書で開示しているように、前述の態様および実施態様のいずれかにおいて、造影剤は医薬的に許容される塩の存在下で提供されてよい。
前述の態様および実施態様のいずれかにおいて、造影剤は対イオンの存在下、または、対イオンの非存在下(例えば、遊離塩基として)で提供されてよい。
いくつかの実施態様では、本発明は、本明細書に記載した方法に従って、前述の造影剤のいずれかを合成する方法を提供する。いくつかの実施態様では、該方法は、化合物を造影部分前駆体と反応させて、造影剤を形成することを含んでよい。別の実施態様では、該方法は、中間体分子を反応させて本発明の造影剤を製造することを含んでよい。いくつかの実施態様では、該方法は、該中間体分子および/または造影剤を単離および/または精製することをさらに含んでよい。該方法は、該中間体分子および/または造影剤の特性評価も含んでよい。
いくつかの実施態様では、本発明は、医用造影;造影における静脈内使用;対象の脳、中枢神経系、または癌の少なくとも一部の造影;注入もしくは注射;脳もしくは腫瘍への造影剤の送達;体内の領域もしくは構造(例えば、脳、CNS、腫瘍)の灌流の造影;対象もしくは対象の一部のミトコンドリアおよび/もしくはミトコンドリア密度のレベルの決定;疾患の発症、進行、および/または退縮の診断を含む、対象の疾患の診断;対象の病期の決定;本発明の造影剤の対象の血液脳関門通過;対象の脳内における本発明の造影剤の蓄積のモニタリング;または固形腫瘍などの腫瘍の治療、のための方法も提供する。いくつかの実施態様では、本発明の方法は治療の有効性を評価するために用いられてよく、例えば、脳、CNS、または癌は、対象の脳、CNS、または癌に影響する疾患の治療前、治療中、および/または治療後に本発明の造影剤を用いて可視化されうる。該方法は、本明細書に記載した造影剤を対象に投与することを含んでよい。いくつかの実施態様では、該方法は、本発明の造影剤を対象の血液脳関門を通過させることを含む。いくつかの実施態様では、該方法は、対象の脳内における本発明の造影剤の蓄積をモニターすることを含む。本明細書で開示する全ての特徴は、該方法と組み合わせて用いられてよい。
いくつかの実施態様では、本発明は、医用造影;造影における静脈内使用;対象の脳、中枢神経系、または癌の少なくとも一部の造影;注入もしくは注射;脳もしくは腫瘍への造影剤の送達;体内の領域もしくは構造(例えば、脳、CNS、腫瘍)の灌流の造影;対象もしくは対象の一部のミトコンドリアおよび/もしくはミトコンドリア密度のレベルの決定;疾患の発症、進行、および/または退縮の診断を含む、対象の疾患の診断;対象の病期の決定;本発明の造影剤の対象の血液脳関門通過;対象の脳内における本発明の造影剤の蓄積のモニタリング;または固形腫瘍などの腫瘍の治療、のための医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、該医薬組成物は、本明細書に記載した造影剤、ならびに1つ以上の医薬的に許容される担体、添加剤、および/または希釈剤を含む。本明細書で開示する全ての特徴は、該医薬組成物と組み合わせて用いられてよい。
いくつかの実施態様では、本発明は、医用造影;造影における静脈内使用;対象の脳、中枢神経系、または癌の少なくとも一部の造影;注入もしくは注射;脳もしくは腫瘍への造影剤の送達;体内の領域もしくは構造(例えば、脳、CNS、腫瘍)の灌流の造影;対象もしくは対象の一部のミトコンドリアおよび/もしくはミトコンドリア密度のレベルの決定;疾患の発症、進行、および/または退縮の診断を含む、対象の疾患の診断;対象の病期の決定;本発明の造影剤の対象の血液脳関門通過;対象の脳内における本発明の造影剤の蓄積のモニタリング;または固形腫瘍などの腫瘍の治療、のための薬剤の製造における、本明細書に記載した造影剤のいずれかの使用に関する。本明細書に記載した使用のいずれかは、本発明の造影剤の使用を含んでよい。本明細書で開示する全ての特徴は、該使用と組み合わせて用いられてよい。いくつかの実施態様では、本発明は、患者を治療する方法を提供する。該方法は、前述のいずれかの実施態様の造影剤を該患者に投与すること;および画像診断技術によって該患者内の該造影剤の集中部位の画像を得ること、のステップを含んでよい。
本発明は、対象の脳、中枢神経系、または癌の少なくとも一部の画像を得、または該画像を構成する方法も提供する。
前述の態様および実施態様のいずれかは、対象の脳、中枢神経系、または癌の少なくとも一部を本発明の造影剤と接触させることを含んでよい。特定の実施態様では、該接触は、該造影剤の該対象への投与を経由して生じうる。1つの実施態様では、該接触は、該造影剤の該対象への静脈内投与を経由して生じうる。
前述の態様および実施態様のいずれかにおいて、疾患は、本明細書に記載した、CNS障害または疾患であってよい。
前述の態様および実施態様のいずれかにおいて、対象は、本発明がなければ心筋灌流造影などの灌流造影の適応がなくてよい。
本発明の他の態様は、本明細書で開示した実施態様および態様の適切な組み合わせを含んでよい。
図1は、正常なNHP(非ヒト霊長類)における2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−[18F]フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンでの、非ヒト霊長類脳の(a)横断面、(b)冠状面、および(c)矢状断面の代表的な画像を示し、より白い部分は造影剤の局在を示す。 図2Aは、2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−(18F)フルオロエトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オン(薬剤2)を用いて造影したラット脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な画像を示し、より白い部分は造影剤の局在を示す。 図2Bは、2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−(18F)フルオロプロポキシ)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オン(薬剤3)を用いて造影したラット脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な画像を示し、より白い部分は造影剤の局在を示す。 図3Aは、薬剤2を用いて造影したNHP脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な断層撮影画像を示し、より白い部分は造影剤の局在を示す。 図3Bは、2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(4−[18F]フルオロ−ブチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オン(薬剤1)を用いて造影したNHP脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な断層撮影画像を示し、より白い部分は造影剤の局在を示す。 図4は、薬剤2で造影したc−neu腫瘍マウスの代表的な横断面(左の画像)および冠状面(右の画像)画像を示し、より白い部分は造影剤の局在を示す。
詳細な記載
本発明は一般的に、灌流造影を含む造影において造影剤を用いる方法に関する。いくつかの実施態様では、本発明の方法は、脳、中枢神経系、癌、またはその部分を含む対象(例えば、哺乳類)内の部位の造影において有用でありうる。本発明のいくつかの実施態様は、広範な取り込みメカニズムに加えて、対象内の高エネルギー需要組織に選択的である造影剤、および関連する方法を提供しうる。いくつかの場合には、本明細書に記載した造影剤および方法は、相対的に低いオフレイト(off rate)で細胞内標的に対する高親和性を有利に示すが、これはミトコンドリアと関連するプロセスを標的にするのに有用でありうる。
造影部分
本発明における使用に適切な核医用造影剤の例は、11C、13N、18F、123I、および125Iを含み、これらに限定されない。いくつかの場合には、脂肪酸酸化を調べるために11C−パルミテートが用いられてよく、心筋の酸化的代謝を評価するために11C−アセテートが用いられてよい(Circulation 1987, 76, 687-696)。18Fに基づく薬剤は、いくつかの場合には、低酸素症および癌のための造影剤として有用でありうる(Drugs of the Future 2002, 27, 655-667)。1つの実施態様では、本発明の造影剤に利用される造影部分は18Fである。いくつかの実施態様では、本発明の造影部分は、原子番号20以上を有する1つ以上のX線吸収または「重」原子を含んでよい。いくつかの場合には、造影剤は、親分子部分と1つ以上のX線吸収原子の間に位置する任意の結合部分、Lをさらに含んでよい。X線造影剤として用いられる重原子の非限定的例は、ヨウ素である。
本発明のいくつかの実施態様は、対象内に存在する癌の造影において有用でありうる。多くの悪性癌は、急速な未分化細胞増殖によって特徴付けられうる。この増殖を促進するエネルギーは高いが、エネルギー消費の治療中断は対象にとって致死的となりうる。本発明のいくつかの実施態様は、該エネルギー消費をトレーサーレベルで造影する能力を提供し得、高エネルギー需要組織の断層撮影を提供しうる。さらに、本発明の方法は、原発腫瘍のみならず、転移性腫瘍の造影を可能にする。
いくつかの場合には、不相応な量のエネルギーを消費する中枢神経系組織を造影する方法が提供される。血液脳関門(BBB)は、薬剤の脳への無差別な通過を防止しうる物理的実態(physical entity)である。ミトコンドリア密度を造影しうる現在の薬剤は、親油性モノカチオンであり、典型的にはBBBによってCNS取り込みから排除される。いくつかの場合には、本明細書に記載した方法は、選択的に脳組織を造影し得、かつ、血液脳関門を通過しうる薬剤を提供する。該方法は、組織分布および脳への血流の造影のみならず、脳の灌流造影にも有用でありうる。
一般的に、本明細書に記載した造影剤は、組織内のミトコンドリア密度および機能を造影し、かつマッピングしうる。ミトコンドリアの機能は、アルツハイマー病(AD;Wang, et al. Free Radical Biology and Medicine, 2007, 43, 1569-1573、その全体は参照することによって本明細書に援用される)、パーキンソン病(Higgin and Greenamyre, Journal of Neuroscience, 1996, 16(12), 3807-3816、その全体は参照することによって本明細書に援用される)のみならず、神経機能障害および側頭葉てんかん(Kann and Kovacs, Am. J. Physiol. Cell Physiol. 2007, 292, C641-C657、その全体は参照することによって本明細書に援用される)の原因であり、または相関があると示されている。本明細書に記載したような薬剤は、発症、進行、退縮、および病期を含み、これらに限定されない疾患の診断の造影に用いられてよい。
いくつかの実施態様では、造影剤は、造影部分および該造影部分に結合した化合物を含む。該造影剤は、共有結合、イオン結合、水素結合、供与結合(例えば金属イオンと単座または多座リガンドの間の複合体形成またはキレート化)などの結合を介して該化合物に結合していてよい。この非限定的例において、該造影剤は、化合物に共有結合的に結合した18F原子であってよい。該化合物は、例えば、ピリダベン、フェナザキン、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、およびフェナザキン類似体から選択されるうる。
造影剤の合成方法
典型的には、本明細書に記載した造影剤は、少なくとも第一成分と第二成分を反応させ、それらの間に結合が形成されることによって合成されうる。例えば、18F標識化合物は、少なくとも1つの成分と関連する適切な脱離基のS2置換を介して2つの成分を反応させることによって合成されうる。該脱離基の例は、トルエンスルホネート(トシレート、TsO−)、メタンスルホネート(メシレート、MsO−)、またはトリフルオロメタンスルホネート(トリフレート、TfO−)などのスルホン酸エステルを含む。該脱離基は、ハロゲン化物、ホスフィンオキシド(光延反応を介して)、または内部脱離基(エポキシドまたは環状硫酸エステルなど)であってもよい。いくつかの実施態様では、該化合物は高度に活性化された乾燥K18Fから合成されうるが、これはクリプトフィックス(krytofix)[2.2.2]などのカリウム封鎖クリプタンドの添加によってより反応性が高くなる。精製は、一般的に逆相クロマトグラフィー(SepPak(登録商標))による除塩を介して行われる。
造影剤を製造する代表的な方法は、下記の実施例に記載されている。前述の化学変換は、本明細書に記載した教示と組み合わせて、当業者に容易に理解できるであろう技術を用いて行われてよい。いくつかの場合には、該造影剤を合成する方法は、1つ以上の反応溶媒の使用を含んでよい。代表的な反応溶媒は、例えば、DMF、NMP、DMSO、THF、酢酸エチル、ジクロロメタン、およびクロロホルムを含む。該反応溶液は、トリエチルアミンまたはDIEAなどのアミンの添加によって中性または塩基性に維持されてよい。いくつかの場合には、該化学変換(例えば、反応)は、周囲温度で行われてよく、窒素、アルゴンまたはヘリウム雰囲気下で酸素および水から保護されてよい。
いくつかの実施態様では、アミン、チオール、アルコール、フェノール、およびカルボン酸などの他の反応性官能基が反応に関与または妨害することを防ぐために、一時的な保護基が用いられてよい。代表的なアミン保護基は、例えば、tert−ブトキシカルボニルおよびトリチル(穏やかな酸性条件下で除去される)、Fmoc(ピペリジンなどの第二級アミンの使用によって除去される)、ならびにベンジルオキシカルボニル(強酸または接触水素化分解によって除去される)を含む。該トリチル基は、チオール、フェノール、およびアルコールの保護に用いられてもよい。特定の実施態様では、カルボン酸保護基は、例えば、tert−ブチルエステル(穏やかな酸によって除去される)、ベンジルエステル(通常、接触水素化分解によって除去される)、およびメチルまたはエチルなどのアルキルエステル(通常、穏やかな塩基によって除去される)を含む。全ての保護基は、個々の保護基についての上記の条件を用いて、合成の終わりに除去されてよく、最終生成物は本明細書に記載した教示と組み合わせて当業者に容易に理解できるであろう技術によって精製してよい。
造影剤の使用
本発明の造影剤は、対象における造影方法を含む造影方法に用いられてよい。例えば、該方法は、注射(例えば、静脈内注射)、注入、または他のいずれかの既知の方法によって該造影剤を該対象に投与すること、および興味の対象となる症状が位置する該対象の領域を造影することを含んでよい。
当業者には容易に理解できるであろうが、有効投与量および特定の投与様式は、年齢、体重、および造影される特定の領域、ならびに用いられる特定の造影剤、計画している診断用途、および、例えば、懸濁液、乳剤、ミクロスフェア、リポソームなどの製剤の形態などの要因に依存して変化するであろう。
典型的には、投与量はより低いレベルで投与され、所望の診断用効果(例えば、画像の作成)が達成されるまで増加される。1つの実施態様では、上記造影剤は、静脈内注射によって、通常は生理食塩水溶液に溶解して、体重70kg当たり約0.1〜約100mCiの用量で(ならびにその中の投与量範囲および特定の投与量の全ての組み合わせおよびサブコンビネーションで)投与されてよく、または、いくつかの実施態様では、約0.5〜約50mCiの用量で投与されてよい。造影は、当業者に周知の技術を用いて行われる。
いくつかの場合には、核医用造影剤としての使用のために、本発明の組成物の投与量は、静脈内注射によって、約0.5μmol/kg〜約1.5mmol/kgの範囲(ならびにその中の投与量範囲および特定の投与量の全ての組み合わせおよびサブコンビネーション)にて投与されてよく、ならびに、いくつかの実施態様では、約0.8μmol/kg〜約1.2mmol/kgの範囲にて投与されてよい。
本発明の別の態様は、脳、中枢神経系、または癌の少なくとも一部を決定(例えば、検出)、造影、および/またはモニターするための診断用薬剤の製造のための診断用キットを提供する。本発明の診断用キットは、所定量の本発明の試薬(例えば、造影剤前駆体)、ならびに任意に、以下でより詳細に記載されているキレート剤、溶媒、緩衝液、中和助剤、凍結乾燥助剤、安定化助剤、可溶化助剤および静菌剤などの他の成分を含む無菌、非発熱性の製剤を含む1つ以上のバイアルを含んでよい。
造影剤およびキットの製造に有用である緩衝液のいくつかの非限定的例は、例えば、リン酸、クエン酸、スルホサリチル酸、および酢酸緩衝液を含む。より完全なリストは、アメリカ薬局方(United States Pharmacopoeia)に見ることができる。
造影剤およびキットの製造に有用な凍結乾燥助剤のいくつかの非限定的例は、例えば、マンニトール、ラクトース、ソルビトール、デキストラン、フィコール(FICOLL(登録商標))ポリマー、およびポリビニルピロリジン(PVP)を含む。
造影剤およびキットの製造に有用な安定化助剤のいくつかの非限定的例は、例えば、エタノール、アスコルビン酸、エタノール、システイン、モノチオグリセロール、亜硫酸水素ナトリウム、メタ亜硫酸水素ナトリウム、ゲンチジン酸、およびイノシトールを含む。
造影剤およびキットの製造に有用な可溶化助剤のいくつかの非限定的例は、例えば、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー(「プルロニクス(Pluronics(登録商標))」)およびレシチンを含む。
造影剤およびキットの製造に有用な静菌剤のいくつかの非限定的例は、例えば、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、およびメチル、プロピル、またはブチルパラベンを含む。
本発明の診断用キットの成分は、2つ以上の機能も果たすことができる。例えば、可溶化助剤は、安定剤としても機能しうる。
オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異性体が本明細書に記載した化合物に存在し得、全ての安定な異性体が本発明に予定されている。
簡単のため、結合点(「−」)は示していない。原子または化合物が可変成分を定義するために記載されている場合、原子または化合物の原子価を満足する様式にて該可変成分を交換することを意図していると理解されなければならない。例えば、可変成分「A」が「C(R80)=C(R80)」と特定された場合、両炭素原子はそれらのそれぞれの原子価を満足するように鎖の一部を形成するであろう。
いずれかの可変成分がいずれかの置換基またはいずれかの式にて2回以上出現する場合、各出現におけるその定義は他の全ての出現でのその定義から独立している。それゆえ、例えば、1つの基、または複数の基が、0〜2個のR80で置換されていると示されている場合、該基は最大2つのR80で任意に置換されていてよく、かつ、各基の各出現でのR80は可能なR80の定義されたリストから独立して選択される。また、例として、−N(R81基については、N上の2つのR81置換基のそれぞれは、可能なR81の定義されたリストから独立して選択される。置換基および/または可変成分の組み合わせは、該組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。置換基への結合が環内の2つの原子をつなぐ結合と交差して示されている場合、該置換基は環上のいずれかの原子と結合していてよい。
癌ならびにCNS障害および疾患を検出するための造影方法
本発明の造影方法は、インビボ造影を通じた組織、組織領域、および対象のミトコンドリアのレベルおよび/または密度の決定に基づいて、癌およびCNS障害または疾患を診断および評価するために用いられうる。対象の組織内のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の決定は、ミトコンドリアまたはミトコンドリア密度のレベルの変化と関連する疾患の診断および評価を可能にする。正常な(例えば非疾患の)組織のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度と比較した対象の組織内のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の相違は、ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の変化を示す(例えば、これらと関連する)該対象の障害または疾患を診断し、または該診断を補助するために用いられてよい。本発明の造影方法を用いて評価しうる障害および疾患の特定の型は、癌ならびにCNS障害および疾患を含む。本発明の造影方法は、単独で、または当該技術分野で既知の他の診断方法と併用して診断方法に用いられてよい。本発明の1つの態様は、対象のミトコンドリアのレベルの検出のために、造影部分およびピリダベン、フェナザキン、ピリダベン類似体、ピリジミフェン類似体、テブフェンピラド類似体、またはフェナザキン類似体から選択される化合物を含む造影剤の使用に関する。この方法は、ミトコンドリアに局在化する造影剤を対象に投与することを含み、それゆえ、ミトコンドリアのレベルが変化し、または異常になっている該対象の領域または組織の検出を可能にする。
本発明の方法は、組織内のミトコンドリア密度のレベルの増加または減少の存在と関連する疾患について、患者を評価またはスクリーニングするために用いられてよい。本明細書で用いられている用語「増加した」は、より高いこと、例えばコントロールレベルに対してより高いことを意味する。本明細書で用いられている用語「減少した」はより低いこと、例えばコントロールレベルに対して減少したことを意味する。本発明の方法は、組織または領域内の異常なミトコンドリアのレベルと関連する疾患の状態を特定するために用いられてよい。コントロールと比較した組織または領域内のミトコンドリアの量は、特定のCNS障害または癌の存在または不存在を決定するために用いられてよい。本発明の方法は、対象のCNS障害または癌の指標を提供することによって有用な予後情報を得るために用いられてよく、これは該対象のための治療方法を選択するために用いられてよい。
本発明の造影方法は、すでに癌またはCNS障害もしくは疾患を有すると診断された対象のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を検出するために用いられてよい。他の例では、本発明の方法は癌またはCNS障害もしくは疾患の診断を提供し、または該診断の補助を提供する測定値を得るために用いられてよい。いくつかの例では、対象は癌またはCNS障害もしくは疾患のための薬物療法をすでに経験していてよく、一方、他の例では、対象は現時点で癌治療またはCNS障害もしくは疾患の治療をしていなくてよい。いくつかの実施態様では、該方法は治療の有効性を評価するために用いられてよい。例えば、脳、CNS、または癌は、対象の脳、CNS、または癌に影響する疾患の治療前、治療中、および/または治療後に本発明の造影剤を用いて可視化されうる。
本発明によると、一部の対象は本発明の方法以外では特定の治療方法による治療が必要な症状がなくてよく、本発明の造影方法が該対象を治療が必要であると特定しうる。これは、ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を評価するための本発明の造影方法の使用がなければ、該対象は本出願の出願日における従来法に従って、特定の治療方法による治療が必要な症状を見出せなかったであろうことを意味する。本発明の方法を用いた該対象の組織または体内の領域のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の測定の結果、該対象は特定の治療方法による治療の候補者となる。それゆえ、例えば、本発明の造影方法を用いて、組織または体内の領域にて平均以上のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を有すると決定された対象は、癌を有すると決定され得、これらの結果は癌の治療を選択し、または該選択を補助するために用いられてよい。
当業者であれば理解できるであろうが、本発明の方法を用いた造影は、対象の全身造影、または興味の対象となる特定の体内の領域もしくは組織の造影を含んでよい。例えば、対象が肺に固形腫瘍を有することが分かっており、または疑われる場合、本発明の方法は該腫瘍および肺を造影するために用いられてよい。いくつかの実施態様では、造影はCNSおよび/またはCNSの特定の領域に限定してよい。例えば、側頭葉てんかんを有する対象において、該側頭葉は本発明の方法を用いて造影してよく、脳卒中または脳梗塞が疑われ、または確認されている対象については、造影は脳全体の造影を含んでよい。
本発明のいくつかの態様では、造影方法は特定の組織、領域、または構造(例えば、腫瘍)の造影を含んでよく、いくつかの態様では体内の領域もしくは構造の灌流の造影を含んでよい。例えば、本発明の方法は対象の腫瘍または癌を造影するために用いられてよく、脳、または脳の一部、例えば、1つ以上の脳構造の灌流を造影するために用いられてもよい。当業者であれば、脳の灌流が脳を流れる血流を反映することが理解できるであろう。本発明の方法を用いた脳の灌流は、脳の損傷領域または以前に損傷した脳の回復の領域の造影に有用でありうる。本発明の灌流方法の使用の非限定的例は、脳の血管の閉塞に起因して血流が減少または妨害された脳領域を造影するための使用を含み、例えば、出血性症状に起因して過剰な血流を起こしている脳領域を造影するための使用も含む。
本発明のいくつかの態様は、対象の癌の造影に効果的な一定量の造影剤を該対象に投与する方法を含む。本発明のいくつかの態様は、対象の特定のCNS領域の造影に効果的な一定量の造影剤を該対象に投与する方法を含む。本発明の造影剤は、対象に投与されると、優先的にミトコンドリアに局在化する。造影剤のミトコンドリアへの局在は、該対象の組織および領域内の相対的なミトコンドリアのレベルの決定を可能にする。組織または領域内のより低いミトコンドリアのレベルおよび/またはより低いミトコンドリア密度を有する組織または領域に局在化する造影剤の量に対して、より高いミトコンドリアのレベルおよび/またはより高いミトコンドリア密度を有する組織および/または領域には、より多くの量の本発明の造影剤が局在化する。本発明の方法において、造影剤の投与後に対象の組織または体内の領域に局在化する造影シグナルのレベルまたは強度は、該組織または体内の領域内のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を示す。同様に、より高いミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を有する組織または領域に局在化する造影剤の量に対して、より低いミトコンドリアのレベルまたはミトコンドリア密度を有する組織および/または領域にはより少量の本発明の造影剤が局在化する。本発明の方法における造影剤の投与後の対象の組織または体内の領域に局在化する造影シグナルのレベルまたは強度は、該組織または体内の領域内のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を示す。興味の対象となる組織への薬剤の取り込みを定量化するこの能力は、PETの物理的過程に内在するものであり、これは造影剤の投与量と比較して組織への取り込みの相対的に緻密で正確な計算を可能にする。正常な組織から予想されるレベルに対するこの取り込みの比較は、該対象の評価および診断を可能にする。
本発明の造影方法を用いて得られる組織または体内の領域のミトコンドリアのレベルの情報は、CNS障害または疾患の診断または該診断の補助に用いられてよい。該情報は、対象の癌の診断または該診断の補助に用いられてもよい。組織内のミトコンドリアのレベルまたは密度の健康な組織と比較した増加によって特徴付けられる疾患において、本発明の造影方法を用いた場合の該組織内の造影強度の増加は該疾患の存在を示しうる。同様に、組織内のミトコンドリアのレベルまたは密度の健康な組織と比較した減少によって特徴付けられる疾患において、本発明の造影方法を用いた場合の該組織内の造影強度の減少は、該疾患の存在を示しうる。当業者であれば、ミトコンドリア密度の増加によって特徴付けられる疾患およびミトコンドリア密度の減少によって特徴付けられる疾患は共に、本発明の方法を用いて評価されうることを認識するであろう。
本発明の造影方法は、癌またはCNS障害もしくは疾患を評価し、対象のために適切な治療を選択するために用いられてよい。さらに、本明細書で説明する造影方法は、癌またはCNS障害もしくは疾患について、対象における変化を長期にわたってモニターするのに有用である;例えば、対象における癌またはCNS障害もしくは疾患の発症、進行、または退縮を長期にわたって評価するのに有用である。CNS障害または癌を有する対象の組織内のミトコンドリアのレベルは、本発明の造影方法を用いて1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上に分離した期間で決定されてよい。異なる期間での該対象の特定のCNS領域または癌のミトコンドリアのレベルが比較されてよく、長期にわたるミトコンドリアのレベルの変化は、該対象の癌またはCNS障害もしくは疾患の状態および段階、ならびに/または該対象の癌またはCNS障害もしくは疾患に対する治療戦略の効果を評価するために用いられてよい。本発明の造影方法は、対象の癌またはCNS障害もしくは疾患のための治療を評価するためにも用いられうる。治療に起因する組織内のミトコンドリアのレベルまたはミトコンドリア密度の増加または減少は、治療の有効性を評価するために用いられてよい。
本発明のいくつかの態様では、対象のCNS障害または癌の治療に起因する対象の癌またはCNS障害もしくは疾患の変化は、本発明の方法を用いて決定され得、該対象における治療または治療プロトコールの有効性の決定を提供しうる。例えば、CNS領域内のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度は、治療計画の開始に先立って(CNS障害または疾患の予防または治療として);治療計画の間;および/または治療計画の後に本発明の造影方法を用いて得られ得、それゆえ該治療の間のCNS障害または疾患の状態の変化についての情報を提供する。同様に、本発明の造影方法を用いて癌の治療前、間、および/または後の2つ以上の時点でなされた決定は、癌のための治療計画の有効性を評価するのに有用でありうる。
治療計画は、対象の癌またはCNS障害もしくは疾患の予防または治療のいずれかであってよいことは理解できるであろう。それゆえ、本発明の方法は、CNS障害または癌を有し、または有するリスクがある患者に提供された予防的治療および/または治療に対する対象の反応をモニターするために用いられてよい。
本発明の方法は、組織または領域内のミトコンドリアのレベルの検出に基づく様々なアッセイに用いられてもよい。アッセイの非限定的例は、(1)対象のCNS障害または癌の治療を評価すること;(2)該対象の組織または体内の領域のミトコンドリアのレベルの造影に少なくとも部分的に基づいてCNS障害または癌のための治療を選択すること;および(3)該対象のCNS障害または癌の状態を決定すること、を含む。それゆえ、本発明の方法を用いて、対象は特徴付けられ得、治療計画はモニターされ得、治療は選択され得、および疾患状態はより理解されうる。
本明細書に記載した方法は、本発明の造影剤の使用を含み、対象の組織および/または領域内のミトコンドリアのレベルまたはミトコンドリア密度を決定することを含んでよい。対象の組織または領域内のミトコンドリアのレベルおよびミトコンドリア密度は、本発明の様々な方法を実施する場合、多数の方法にて決定されうる。1つの特に重要な測定値では、ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度は、対象の組織または領域内のコントロールのミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度と関連して測定される。ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の1つの可能な測定値は、絶対的なミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の測定値である。これは、例えば、細胞または組織のミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度単位にて表されうる。ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の別の測定値は、長期にわたるミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の変化の測定値である。これは絶対量にて表され得、または長期にわたる増加または減少のパーセンテージを単位として表されうる。
コントロール
重要なことに、ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度は本発明の造影方法を用いて決定され得、本発明によると有利にコントロールと比較しうる。コントロールは所定の値であってよく、様々な形態をとりうる。それは、中央値または平均値などの単一のカットオフ値であってよい。それは、正常なミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を有する群と異常なミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を有する群などの群間比較に基づいて確立されうる。群間比較の別の例は、癌または癌症状を有する群と癌または癌症状を有さない群、またはCNS障害または疾患の症状を有する群とCNS障害または疾患の症状を有さない群であってよい。別の群間比較は、癌またはCNS障害もしくは疾患の家族歴を有する群と該家族歴を有さない群であってよい。所定の値が配置され得、例えば、検査した母集団を均等に(または不均等に)群、例えば低リスク群、中リスク群および高リスク群または四分位または五分位に分割した場合、最も低い四分位または五分位は最も低いリスク(例えば癌またはCNS障害もしくは疾患の)および最も低いミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を有する個人であり、最も高い四分位または五分位は最も高いリスク(例えば癌またはCNS障害もしくは疾患の)および最も高いミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を有する個人である。一部のCNS障害または疾患はより高いミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度と関連し、他のCNS障害または疾患はより低いミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度と関連することは、当業者であれば理解できるであろう。当業者であれば、興味の対象となる特定のCNS障害または疾患に基づいて母集団およびリスク群化を帰属させることができるであろう。
所定の値は、もちろん、選択された特定の母集団に依存するであろう。例えば、見かけ上健康な母集団は、異常なミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度と関連する疾患を有することが分かっている母集団が有するであろう範囲とは異なる「正常な」範囲を有するであろう。したがって、選択された該所定の値は、個人または組織が属するカテゴリーを考慮してよい。適切な範囲およびカテゴリーは、当業者にとってルーチン的な実験に過ぎない作業で選択することができる。本明細書で用いられる「異常な」は、コントロールと比較して正常でないことを意味する。異常に高いという用語は、選択されたコントロールと比較して高いことを意味する。異常に低いという用語は、選択されたコントロールと比較して低いことを意味する。典型的には、コントロールは、見かけ上健康な組織または適切な年齢層もしくは見かけ上健康な組織を有する個人に基づくであろう。本発明によるコントロールは、所定の値に加えて、検査対象と実質的に同一の条件下で造影された対象であってよいことが理解されるであろう。本発明のいくつかの態様では、対象のコントロール画像は同一対象から得た以前の画像であってよい。
上述のように、長期にわたってミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度の量の変化をモニターすることによってミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度レベルを特徴付けるために、本発明の造影方法を使用することも可能である。例えば、一部の障害または疾患では、ミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度の減少は障害または疾患の改善と相関し、他の障害または疾患ではミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度の増加は障害または疾患の改善と相関することが予想される。したがって、ミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度を長期にわたってモニターし、対象の障害または疾患状態の変化があるか否かを決定することができる。0.1%を超えるミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の変化は、異常を示しうる。好ましくは、異常を示すミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度の変化(一部の疾患では増加、および他の疾患では減少)は、0.2%を超える、0.5%を超える、1.0%を超える、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、7.0%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、またはそれ以上の変化である。長期にわたるミトコンドリアおよび/またはミトコンドリア密度の量の変化は、対象の障害または疾患の状態の変化を示しうる。
本発明の造影方法は、癌またはCNS障害もしくは疾患についての治療の有効性を決定するための診断方法に用いられてもよい。本明細書で用いられている「治療の評価」は、異なる造影時期の、好ましくは少なくとも1日あけた対象について測定された対象のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の比較を意味する。いくつかの実施態様では、対象が造影剤を投与され、本発明の方法を用いて造影される時間は、該対象から最初のサンプルを得た後少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、36、48、72、96、120時間、またはそれ以上の時間(その間の全ての時間を含む)である。いくつかの実施態様では、対象が造影剤を投与され、本発明の方法を用いて造影される時間は、前回の造影後少なくとも5、10、15、20、30、50、80、100、200、500、1000日、またはそれ以上の日数(その間の全ての時間を含む)である。
本発明の造影方法は、異なる時期に得られた2つ以上のサンプルのミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の比較を可能にするために用いられてよく、これは対象の癌またはCNS障害もしくは疾患の状態を検出するために用いられてよく、癌治療またはCNS障害または疾患の治療の評価を可能にする。異なる時および/または異なる日に本発明の方法を用いて決定された対象のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度の比較は、対象の癌またはCNS障害もしくは疾患のいずれかの治療の有効性を決定するために用いられてよい癌またはCNS障害もしくは疾患の状態の基準を提供する。
キット
本発明のいくつかの態様では、キットが提供される。本発明の造影剤(contrast and imaging agents)を含むキットは、組織および/または対象のミトコンドリアのレベルおよび/またはミトコンドリア密度のインビボ診断、予後および/またはモニタリングのために、本明細書に記載した方法を用いて製造されうる。該キットの成分は、純粋な固体または液体として、水性溶媒、有機溶液または凍結乾燥形態に詰められてよい。本発明の造影剤が該キット中で放射性元素などの造影部分が結合する抱合体の形態にて用いられる場合、該抱合体の成分は、完全に抱合した形態にて、中間体の形態にて、または使用者もしくは該キットによって抱合される分離した部分として提供されうる。
キットは、その中に厳重に閉じ込められた1つ以上の包含手段または一連の包含手段、例えば試験管、バイアル、フラスコ、ボトル、シリンジなどを受け取る区分された担体を含んでよい。第一の包含手段または一連の包含手段は、造影剤の前駆体を含んでよい。第二の包含手段は、造影剤の前駆体の該造影剤への変換およびそれに続く適切な剤形への操作を促進するアジュバントを含んでよい。
本発明のキットは、説明書も含んでよい。説明書は典型的には文書でなされ、該キットによって造影剤の合成を実施し、該合成の結果から適切な用量を製剤化するためのガイダンスを提供するであろう。
定義
便宜上、本明細書、実施例、および添付の特許請求の範囲にて利用される特定の用語をここで列挙する。
いずれかの特定の基の炭素原子の数は、該基の記載の前に表示している。例えば、用語「C−C10アリール」は、6〜10個の炭素原子を含むアリール基を意味し、用語「C−C10アリール−C−C10アルキル」は1〜10個の炭素原子のアルキル基を通じて親分子部分と結合する6〜10個の炭素原子のアリール基を指す。
本明細書で用いられている用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む直鎖状または分枝鎖状炭化水素を指す。
本明細書で用いられている用語「アルコキシ」は、酸素原子を通じて親分子部分と結合するC−Cアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「アルコキシアルキル」は、1、2、または3個のアルコキシ基で置換されたC−Cアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「アルキル」は、直鎖状または分枝鎖状飽和炭化水素に由来する基を指す。
本明細書で用いられている用語「アルキルアリール」は、アリール基を通じて親分子部分と結合するアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「アルキレン」は、直鎖状または分枝鎖状飽和炭化水素に由来する二価の基を指す。
本明細書で用いられている用語「アルキルオキシ」は、酸素原子を通じて親分子部分と結合するC−Cアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「類似体部分」は、造影部分(moiety or moieties)を除く本発明の化合物を指す。
本明細書で用いられている用語「アリール」は、フェニル基、または環の1つ以上がフェニル基である二環式縮合環系を指す。二環式縮合環系は、単環式シクロアルケニル基、単環式シクロアルキル基、または別のフェニル基に縮合したフェニル基からなる。本発明のアリール基は、該基内のいずれかの置換可能な炭素原子を通じて親分子部分と結合することができる。アリール基の代表例は、アントラセニル、アズレニル、フルオレニル、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニル、およびテトラヒドロナフチルを含み、これらに限定されない。
本明細書で用いられている用語「アリールアルキル」は、1、2、または3個のアリール基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「アリールアルキレン」は、親分子部分との1つの結合点がアリール部分上にあり、他の結合点がアルキル部分上にある二価のアリールアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「アリーレン」は、二価のアリール基を指す。
「静菌剤」は、使用前の保存中または放射性医薬品を合成するために診断用キットが用いられた後に製剤中で細菌の増殖を阻害する成分である。
本明細書で用いられている用語「脳」および「中枢神経系」は、互換的に用いられることを意図し、相互排他的に解釈されることは意図しない。
本明細書で用いられている用語「癌」は、異常増殖、腫瘍増殖、悪性腫瘍、良性腫瘍、転移、または未分化細胞増殖を指す。
本明細書で用いられている用語「造影剤」は、特定の領域を強調するために用いられ、様々な方法を用いて臓器、血管、および/または組織をより可視化する薬剤を指す。研究対象の表面の可視性を増加させることによって、疾患および/または傷害の存在および範囲が決定されうる。
本明細書で用いられている用語「シクロアルケニル」は、3〜14個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する非芳香族、部分的不飽和単環式、二環式、または三環式環系を指す。シクロアルケニル基の代表例は、シクロヘキセニル、オクタヒドロナフタレニル、およびノルボルニレニルを含み、これらに限定されない。
本明細書で用いられている用語「シクロアルキル」は、3〜14個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する飽和単環式、二環式、または三環式炭化水素環系を指す。シクロアルキル基の代表例は、シクロプロピル、シクロペンチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、およびアダマンチルを含み、これらに限定されない。
本明細書で用いられている用語「C−C10シクロアルキレン」は、3〜10個の炭素原子を含む二価のシクロアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「決定すること」または「決定」は、一般的に化学種もしくはシグナル(例えば、画像)を、例えば、定量的もしくは定性的に分析すること、および/または化学種もしくはシグナルの存在もしくは不存在を検出することを指す。「決定すること」は、2個以上の化学種またはシグナル間の相互作用を、例えば、定量的もしくは定性的に分析すること、および/または相互作用の存在もしくは不存在を検出することも指しうる。
本明細書で用いられている用語「診断造影」は、造影剤を検出するために用いられる手順を指す。
「診断用キット」または「キット」は、製剤と呼ばれる成分の集合を含むが、これは診断用放射性医薬品を合成する臨床または調剤の場面の現場の最終使用者によって用いられる1つ以上のバイアル中にある。いくつかの実施態様では、該キットは、水または注射用生理食塩水、放射性核種の溶液、放射性医薬品の合成および操作の間にキットを処理するための設備、必要であれば、シリンジ、遮蔽、造影設備などの、対象に放射性医薬品を投与するのに必要な設備など、現場の最終使用者が一般に入手可能な物を除く該診断用医薬品を合成および使用するための全ての必要な成分を提供しうる。いくつかの実施態様では、造影剤は凍結乾燥固体または水溶液として、典型的には1つのバイアルまたはシリンジ内に含まれる製剤中のそれらの最終形態にて最終使用者に提供されてよい。
本明細書で用いられている用語「ハロ」および「ハロゲン」は、F、Cl、Br、またはIを指す。
本明細書で用いられている用語「ハロアルキル」は、1、2、3、または4個のハロゲン原子によって置換されたC−Cアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの原子がN、O、およびSから選択され、残りの原子が炭素である芳香族5または6員環を指す。用語「ヘテロアリール」は、ヘテロアリール環がN、O、およびSから選択される0、1、または2個の付加的なヘテロ原子を含む4〜6員芳香族または非芳香族環に縮合した二環式系も含む。該ヘテロアリール基は、該基内のいずれかの置換可能な炭素または窒素原子を通じて親分子部分と結合する。ヘテロアリール基の代表例は、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、フラニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、キノリニル、チアゾリル、チエノピリジニル、チエニル、トリアゾリル、チアジアゾリル、およびトリアジニルを含み、これらに限定されない。
本明細書で用いられている用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1、2、または3個のヘテロ原子を含む5、6、または7員環を指す。該5員環は0〜2個の二重結合を有し、該6および7員環は0〜3個の二重結合を有する。用語「ヘテロシクリル」は、該ヘテロシクリル環がフェニル基、単環式シクロアルケニル基、単環式シクロアルキル基、または別の単環式ヘテロシクリル基に縮合した二環式基も含む。本発明のヘテロシクリル基は、該基内の炭素原子または窒素原子を通じて親分子部分と結合しうる。ヘテロシクリル基の例は、ベンゾチエニル、フリル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピロロピリジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル、およびチオモルホリニルを含み、これらに限定されない。
本明細書で用いられている用語「ヘテロシクリルアルキル」は、1、2、または3個のヘテロシクリル基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「ヘテロシクリルアルキレン」は、親分子部分との1つの結合点がヘテロシクリル部分上にあり、他の結合点がアルキル部分上にある二価のヘテロシクリルアルキル基を指す。
本明細書で用いられている用語「ヘテロシクリレン」は、二価のヘテロシクリル基を指す。
本明細書で用いられている用語「ヒドロキシ」は、−OHを指す。
本明細書で用いられている用語「造影部分」は、状態、病理的障害、および/または疾患の存在および/または進行の検出、造影、および/またはモニタリングを可能にする分子の部分(a portion or portions)を指す。
本明細書で用いられている用語「結合基」は、分子の2つの異なる部分の間のスペーサーとして機能する分子の一部を指す。結合基は、本明細書に記載した他の機能を果たしてもよい。結合基の例は、直鎖状、分枝鎖状、または環状アルキル、アリール、エーテル、ポリヒドロキシ、ポリエーテル、ポリアミン、ヘテロ環状、芳香族、ヒドラジド、ペプチド、ペプトイド、もしくは他の生理的に適合する共有性の結合またはその組み合わせを含む。
「凍結乾燥助剤」は、ガラス転移温度などの凍結乾燥に好ましい物性を有する成分であり、一般的に凍結乾燥用に製剤の全成分の組み合わせの物性を改善するために製剤に添加される。
本明細書で用いられている用語「オキソ」は、=Oを指す。
本明細書に記載した造影剤のいずれかは、下記の置換基の1つ以上で任意に置換されていてよい:アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキルアリール、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリールアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アミノ、チオール、−OH、ホスフェート、−COH、=O、ハロ、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、エステル、アルデヒド、アミド、ケト、アジド、スルフヒドリル、イミノ、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、またはスルホンアミドであり、そのそれぞれは任意に置換されていてよい。いくつかの実施態様では、該造影剤(contrast agent)は、造影剤(imaging agent)で置換されていてよい。
用語「ピリダベン」は当該技術分野で通常の意味を有し、構造、
Figure 0005922207
を有する化合物を指す。
用語「ピリダベン類似体」は、ピリダベンの類似体を指し、本明細書に記載した式(II)の造影剤を含み、これに限定されない。
用語「フェナザキン」は当該技術分野で通常の意味を有し、構造、
Figure 0005922207
を有する化合物を指す。
用語「フェナザキン類似体」はフェナザキンの類似体を指し、本明細書に記載した式(III)の造影剤を含み、これに限定されない。
本明細書で用いられている語句「医薬的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内にあり、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー反応、もしくは他の問題または合併症なくヒトおよび動物の組織と接触する使用に適切であり、合理的なベネフィット/リスク比に見合う化合物、物質、組成物、および/または剤形を指す。
本明細書で用いられている用語「医薬的に許容される塩」は、水溶性もしくは油溶性または分散性であり、適切な医学的判断の範囲内にあり、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー反応、もしくは他の問題または合併症なく対象の組織と接触する使用に適切であり、合理的なベネフィット/リスク比に見合い、かつ、それらの使用目的に効果的である本発明の化合物の塩または双性イオン型を表す。該塩は、該化合物の最終単離および精製の間に製造され得、または適切な窒素原子を適切な酸と反応させることによって単独で製造されうる。代表的な酸付加塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、ブタン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩;ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、炭酸水素塩、パラ−トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩を含む。医薬的に許容される付加塩を形成するのに利用されうる酸の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸を含む。
本明細書で用いられている「脳の一部」は、脳の特定の領域、脳内の位置、または脳の構造を指す。
本明細書で用いられている「CNSの一部」は、CNSの特定の領域、CNS内の位置、またはCNSの構造を指す。
本明細書で用いられている「対象の一部」は、対象の特定の領域、該対象内の位置、または該対象の構造を指す。例えば、対象の一部は対象の脳であってよい。
本明細書で用いられている語句「保護基」は、潜在的に反応性の官能基を所望でない化学変換から保護する一時的な置換基を指す。該保護基の例は、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、ならびにそれぞれアルデヒドおよびケトンのアセタールおよびケタールを含む。保護基化学の分野は概説されている(Greene, T. W.; Wuts, P. G. M. Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd ed.; Wiley: New York, 1991)。
「試薬」は、本開示の金属医薬品への直接変換が可能な本開示の化合物を意味する。試薬は、本開示の金属医薬品の製造のために直接的に利用されてよく、または本開示のキット中の成分であってよい。
本明細書で用いられている用語「〜を反応させる」または「〜を反応させること」は、安定で、単離できる化合物を製造するために2つ以上の成分間で結合を形成することを指す。例えば、第一成分および第二成分は反応して、共有結合によって結合した該第一成分および該第二成分の相当な部分または全体を含む1つの反応生成物(例えば、造影剤)を形成してよい。すなわち、用語「〜を反応させること」は、成分との反応の発生を促進する役割を果たしうる溶媒、触媒、塩基、リガンド、または他の物質の相互作用を指すのではない。
「安定で、単離できる化合物」は、単離された反応生成物を指し、不安定な中間体または遷移状態を指すのではない。
「安定化助剤」は、金属医薬品を安定化させ、またはキットを用いることができる有効期間を延ばすために、典型的には該金属医薬品または該診断用キットに加えられる成分である。安定化助剤は、抗酸化剤、還元剤またはラジカル消去剤であってよく、他の成分または該金属医薬品を分解する化学種と優先的に反応することによって安定性の改善を提供しうる。
本明細書で「安定な化合物」または「安定な構造」は、反応混合物から有用な範囲の純度で単離でき、かつ、有効な医薬品へ製剤化できるほど十分に強い化合物を意味する。
「可溶化助剤」は、製剤に必要な媒体中の1つ以上の他の成分の可溶性を改善する成分である。
本明細書で用いられている用語「チオール保護基」は、合成手順の間、所望でない反応からチオール基を保護する目的の基を指す。当該技術分野で既知のいずれかのチオール保護基が用いられてよい。チオール保護基の例は下記を含み、これらに限定されない:アセトアミドメチル、ベンズアミドメチル、1−エトキシエチル、ベンゾイル、およびトリフェニルメチル。
本明細書で用いられている用語「対象」は、ヒトもしくは非ヒト哺乳類または動物を指す。非ヒト哺乳類は、家畜、ペット、実験動物、および非ヒト霊長類を含む。非ヒト対象は、具体的にウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、モルモット、スナネズミ、ハムスター、ミンク、およびウサギも含み、これらに限定されない。本明細書で用いられている用語「患者」は、医師または他の医療従事者の世話になっている対象を指し、医師もしくは他の医療従事者にかかり、医師もしくは他の医療従事者から助言を受け、または医師もしくは他の医療従事者から処方もしくは他の推奨を受けている人を含み、これらに限定されない。患者は典型的には、癌またはCNS障害もしくは疾患を有し、または有するリスクのある対象である。
本発明を適用しうるいくつかの対象は、CNS障害もしくは疾患を有する対象、または癌を有する対象である。本明細書で用いられている用語「癌を有する対象」または「CNS障害もしくは(または)疾患を有する対象」はそれぞれ、造影の時点で、癌またはCNS障害もしくは疾患を有すると診断されている個人を意味する。本発明の方法は、まだ癌またはCNS障害もしくは疾患を有すると診断されていない対象の組織または領域内の異常なミトコンドリアのレベルまたは密度を検出するのに用いられてもよく、それゆえ、対象の癌またはCNS障害もしくは疾患の初期診断または確認診断に有用である。
本明細書で用いられている用語「CNS障害もしくは疾患」は、てんかん、老化、ストレス障害、統合失調症、ハンチントン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、低酸素性脳症、脳梗塞および/または脳卒中、ギラン・バレー、くも膜炎、脳膿瘍、CNS感染、脳性麻痺、大脳皮質基底核神経節変性症(CBGD)、クロイツフェルト・ヤコブ病、ダンディ・ウォーカー症候群、認知症、脳炎、単純ヘルペス、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ運動失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、水頭症、致死性家族性不眠症、クールー、ランドウ・クレフナー症候群、レビー小体病、マシャド・ジョセフ病、メージュ症候群、髄膜炎(ウイルス性または細菌性)、片頭痛、運動障害、多系統萎縮症、脊髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症、灰白脊髄炎、ポリオ後症候群、プリオン疾患、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、脊髄疾患、核上性麻痺、脊髄空洞症、視床疾患、チック疾患、トゥレット症候群、ぶどう膜髄膜脳炎症候群と関連する神経細胞傷害を含み、これらに限定されない。
CNS障害または疾患のカテゴリーの例は、中枢性(脊髄、脳を含む)または末梢神経系の病変を含み、これらに限定されず、例えば:(1)神経系の一部の酸素不足が神経細胞傷害または死をもたらす虚血性病変であって、脳梗塞もしくは虚血、または脊髄梗塞もしくは虚血を含む虚血性病変;(2)肉体的損傷に起因する病変または外科的手術と関連する病変を含む外傷性病変、例えば、神経系の一部を切断する病変、または圧迫損傷;(3)神経系の一部が神経系関連悪性腫瘍または非神経系組織に由来する悪性腫瘍である悪性組織によって破壊または損傷を受けている悪性病変;(4)例えば、膿瘍による感染またはヒト免疫不全ウイルス、帯状疱疹、もしくは単純ヘルペスウイルスによる感染と関連する感染もしくはライム病、結核、梅毒と関連する感染の結果として神経系の一部が破壊または損傷を受けている感染性病変;(5)神経系の一部がパーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、または筋萎縮性側索硬化症(ALS)と関連する変性を含み、これらに限定されない変性プロセスの結果として破壊または損傷を受けている変性病変;(6)神経系の一部が、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏、ウェルニッケ病、タバコ−アルコール性弱視、マルキアファーヴァ・ビニャミ病(脳梁の一次変性)、およびアルコール性小脳変性を含み、これらに限定されない栄養障害または代謝障害によって破壊または損傷を受けている、栄養疾患、障害、および/または状態と関連する病変;(7)糖尿病(糖尿病性神経障害、ベル麻痺)、全身性エリテマトーデス、癌、またはサルコイドーシスを含み、これらに限定されない全身性疾患と関連する神経病変;(8)アルコール、鉛、または特定の神経毒を含む毒物に起因する病変;ならびに(9)神経系の一部が、多発性硬化症、ヒト免疫不全ウイルス関連脊髄症、横断面脊髄症または様々な病因、進行性多巣性白質脳症、および橋中心髄鞘崩壊症を含み、これらに限定されない脱髄性疾患によって破壊または損傷を受けている脱髄性病変、などである。
本明細書で用いられている用語「癌」は、体の臓器および系の正常な機能を妨げうる細胞の無制限増殖を指し、原発性および転移性腫瘍の両方を含む。最初の位置から移動し、重要臓器に転移する原発性腫瘍または癌は、最終的に、発症した臓器の機能の悪化を通じて対象の死をもたらしうる。転移は原発性腫瘍位置と異なる位置にある癌細胞または癌細胞群であり、原発性腫瘍から体の他の部分への癌細胞の転移に起因する。転移は最終的に対象の死をもたらしうる。本発明の造影方法は、前癌症状の状態(例えば、未治療のまま放置すると対象に癌をもたらす可能性がある症状)を評価するために用いられてもよい。
本明細書で用いられている用語「癌」は、下記の癌の種類を含み、これらに限定されない:乳癌(上皮内癌を含む)、胆道癌;膀胱癌;膠芽細胞腫および髄芽細胞腫を含む脳癌;子宮頸癌;絨毛癌;大腸癌;子宮体癌;食道癌;胃癌;急性リンパ性および骨髄性白血病を含む血液腫瘍;T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ腫;有毛細胞白血病;慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫;AIDS関連白血病および成人T細胞白血病リンパ腫;ボーエン病およびパジェット病を含む上皮内腫瘍;肝臓癌;肺癌;ホジキン病およびリンパ球性リンパ腫を含むリンパ腫;中皮腫、神経芽細胞腫;扁平上皮癌を含む口腔癌;上皮細胞、間質細胞、生殖細胞および間葉細胞から生じる癌を含む卵巣癌;膵臓癌;前立腺癌;直腸癌;平滑筋肉腫,横紋筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、および骨肉腫を含む肉腫;メラノーマ、メルケル細胞癌、カポジ肉腫、基底細胞癌、および扁平上皮癌を含む皮膚癌;頭部および頸部の癌、精上皮腫、非精上皮腫(奇形腫、絨毛癌)、間質腫瘍、および生殖細胞腫瘍などの胚細胞腫瘍を含む精巣癌;甲状腺腺癌および髄様癌を含む甲状腺癌;ならびに腺癌およびウィルムス腫瘍を含む腎臓癌。前癌症状の非限定的例は、異形成、前悪性病変、腺腫性大腸ポリープ、および非浸潤性乳管癌(DCIS)などの上皮内癌などを含む。本発明の方法で造影しうる他の癌は、当業者であれば理解できるであろう。
本発明は以下で特定の実施態様に関連して記載されるが、これはその範囲を限定することを意図するものではない。逆に、本発明は特許請求の範囲に含まれるように、全ての代替物、修飾、および均等物を包含する。それゆえ、下記の実施例は本発明の1つの実践を説明し、該実施例は特定の実施態様の説明を目的とし、最も有用であり、その手順および概念的態様の最も容易に理解される説明であると考えられる例を提供するために提示していると理解されるであろう。
実施例1:フェナザキン類似体の合成
実施例1A
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−4−オキソ−ブタン酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
窒素雰囲気下、乾燥した250mLのフラスコに、フェネチルアルコール(2.50g、0.02mol)、無水ジクロロメタン(150mL)、およびメチル−4−クロロ−4−オキソブチレート(6.02g、0.04mol)を加えた。該フラスコの内容物を氷浴で0℃まで冷却した。該溶液に塩化アルミニウム(25g、0.2mol)を、激しく発熱しないように慎重に分割して加えた。得られた黄色がかった混合物を3時間攪拌した。この時点で反応を氷水でクエンチした。該混合物をジクロロメタンで希釈し、分液漏斗に移した。有機層を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液、食塩水で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると、粗黄色油状物を得た。該油状物を無水メタノール(100mL)に懸濁し、pH9になるまで該混合物に金属ナトリウムを加えた。該混合物を3時間攪拌した。容量が減少し、次いで酢酸エチルで希釈した。該溶液を分液漏斗に移し、0.05N塩酸水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を減圧下で濃縮し、質量5.88gの粗黄色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(3:2)]により、目的生成物(2.69g、57%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):2.65(t,2H);2.81(t,2H);3.19(t,2H);3.6(s,3H);3.75(t,2H);7.22(d,2H);7.81(d,2H)。13C(CDCl) δ(ppm):27.76,33.03,38.66,51.52,62.68,127.97,128.99,134.47,144.78,173.21,197.64。
実施例1B
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]ブタン酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
実施例1A(2.50g、11mmol)、10%Pd/C(0.25g、0.23mmolの金属Pd)を溶解した無水メタノール(25mL)混合液を最初に脱気して空気を除去し(2回の減圧/Hサイクル)、その後蓋をし、Hを充填したバルーンを12時間適用した。この後、反応混合物を珪藻土(セライト(Celite(登録商標)))を通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、2.32gの粗物質を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(2:1)]により、目的生成物(0.92g、39%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.91−1.96(m,2H);2.32(t,2H);2.62(t,2H);2.83(t,2H);3.66(s,3H);3.85(t,2H);7.11−7.15(m,4H)。
実施例1C
4−{4−[2−(キナゾリン−4−イルオキシ)エチル]フェニル}ブタン酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
乾燥した50mLのフラスコに滴下ロートを取り付けた。該フラスコに、4−クロロキナゾリン(592mg、3.6mmol)、無水テトラヒドロフラン(10mL)、および60wt%水素化ナトリウム(187mg、4.7mmol)を加えた。実施例1B(800mg、3.6mmol)の無水テトラヒドロフラン(10mL)溶液を、該滴下ロートを用いて滴下した。反応を3.5時間攪拌した。反応を酢酸エチルで希釈し、0.1N塩酸水溶液の添加によってクエンチした。該混合物を分液漏斗に移し、食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(4:1)]により、目的生成物(538mg、43%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.92−1.98(m,2H);2.33(t,2H);2.64(t,2H);3.19(t,2H);3.66(s,3H);4.79(t,2H);7.15(d,2H);7.27(d,2H);7.57(t,1H);7.83(t,1H);7.94(d,1H);8.15(d,1H);8.80(s,1H).26.68,33.59,34.93,35.03,51.67,67.89,116.48,123.72,127.23,127.82,128.87,129.24,133.74,135.76,139.90,151.08,154.56,166.89,174.10。
実施例1D
4−{4−[2−(キナゾリン−4−イルオキシ)エチル]フェニル}ブタン−1−オールの合成
Figure 0005922207
乾燥した15mLのフラスコに、水素化アルミニウムリチウム(233mg、6.0mmol)および無水ジエチルエーテル(3mL)を加えた。該混合物を氷浴で冷却した。実施例1C(538mg、1.54mmol)の無水ジエチルエーテル(3mL)溶液を、勢いよく攪拌しながらゆっくりと加えた。該浴を除去し、スラリーを15分間攪拌した。反応を水(0.233mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.233mL)および水(0.699mL)でクエンチした。白色の固形物を濾過し、濾液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、透明な油状物を得た。次いで該油状物を無水ジクロロメタン(10mL)に溶解し、該溶液に酸化マンガン(IV)(500mg、5.8mmol)を加えた。該混合物を12時間攪拌した。珪藻土(セライト(Celite(登録商標)))を通して濾過し、次いで濾液を減圧下で濃縮し、395mgの粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ペンタン−酢酸エチル(2:3)]により、目的生成物(225mg、49%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.55−1.61(m,2H);1.65−1.68(m,2H);2.61(t,2H);3.17(t,2H);3.64(t,2H);4.79(t,2H);7.12(d,2H);7.23(d,2H);7.56(t,1H);7.82(t,1H);7.93(d,1H);8.14(d,1H);8.77(s,1H)。13C(CDCl) δ(ppm):27.52,32.31,34.89,35.21,62.81,67.74,116.67,123.54,127.08,127.49,128.63,128.98,133.61,135.23,140.64,150.68,154.29,166.79。
実施例1E
トルエン−4−スルホン酸4−{4−[2−(キナゾリン−4−イルオキシエチル]フェニル}ブチルエステルの合成
Figure 0005922207
乾燥した10mLのフラスコに、塩化p−トルエンスルホニル(32.5mg、0.17mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(20.7mg、0.17mmol)、実施例1D(50.0mg、0.16mmol)、無水ジクロロメタン(1mL)およびトリエチルアミン(17.2mg、0.17mmol)を加えた。得られた溶液を2時間攪拌し、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ペンタン−酢酸エチル(1.86:1)]によって精製し、目的生成物(52mg、70%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.64−1.68(m,4H);2.44(s,3H);2.56(t,2H);3.19(t,2H);4.04(t,2H);4.78(t,2H);7.08(d,2H);7.26(d,2H);7.57(t,1H);7.78(d,2H);7.84(t,1H),8.14(d,1H);8.80(s,1H)。
実施例1F
4−{2−[4−(4−フルオロブチル)フェニル]エトキシ}キナゾリンの合成
Figure 0005922207
乾燥した5mLのフラスコに還流冷却器を取り付けた。該フラスコに、フッ化カリウム(6.1mg、0.1mmol)、クリプトフィックス(kryptofix)(40mg、0.1mmol)および無水アセトニトリル(0.5mL)を加えた。得られた溶液に、実施例1E(25mg、0.05mmol)の無水アセトニトリル(1mL)溶液を加えた。該フラスコを90℃の油浴中に置いた。該溶液を1時間攪拌した。冷却後、該反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、分液漏斗に移し、0.1N塩酸水溶液で洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(3:1)]により、目的生成物(10.7mg、63%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.65−1.73(m,4H);2.63(t,2H);3.17(t,2H);4.40(t,1H);4.48(t,1H);4.77(t,2H);7.13(d,2H);7.24(d,2H);7.55(1H);7.82(t,1H);7.92(d,1H);8.13(d,1H);8.78(s,1H)。13C(CDCl) δ(ppm):27.19(d,CF=4.5),30.20(d,CF=19.5),35.15(d,CF=27.0),67.94,84.17(d,CF=163.3),116.93,123.75,127.26,127.84,128.82,129.23,129.42,133.77,135.62,138.21,140.54,151.08,154.59。19F(CDCl,内部標準としてCFCl) δ(ppm):−218.59(t of t,J=−27.6,−50.4)。
実施例2:ピリダベン類似体の合成
実施例2A
ブタン酸4−フェニルブチルエステルの合成
Figure 0005922207
4−フェニル−1−ブタノール(7.0g、0.047mol)に、無水ジクロロメタン(20mL)を加えた。塩化ブチリル(4.79g、0.045mol)の無水ジクロロメタン(20mL)溶液を滴下した。該溶液を36時間攪拌した。この時点で反応を減圧下で濃縮し、粗油状物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(3:1)]により、目的生成物(9.8g、94%)を透明な粘性液体として得た。H(CDCl) δ(ppm):0.94(t,3H);1.61−1.71(m,6H);2.27(t,2H);2.64(t,2H);4.08(t,2H);7.16−7.19(m,3H);7.25−7.29(m,2H)。
実施例2B
4−(4−ヒドロキシブチル)安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
乾燥した250mLの丸底フラスコ中の塩化アルミニウム(6.7g、0.05mol)に、無水ジクロロメタン(100mL)を加えた。該フラスコを0℃の氷浴中で冷却した。該フラスコに塩化オキサリル(6.4g、0.05mol)を滴下した。該混合物を5分間攪拌した。次いで、実施例2A(9.8g、0.044mol)の無水ジクロロメタン(50mL)溶液を滴下した。該混合物を0℃で4時間攪拌した。該反応混合物を、氷および食塩水を含む分液漏斗に注いだ。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過および減圧下での濃縮により、9.1gの黄色油状物を得た。9.0gの該油状物をメタノールに懸濁し、pH2に調節し、48時間攪拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(2.57:1)]により、目的生成物(2.80g、31%)を透明な粘性液体として得た。H(CDCl) δ(ppm):1.56−1.61(m,2H);1.63−1.73(m,2H);2.67(t,2H);3.64(t,2H);3.88(s,3H);7.23(d,2H);7.93(d,2H)。
実施例2C
4−[4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ブチル]安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
実施例2B(1.0g、4.8mmol)に、無水ジメチルホルムアミド(10mL)、イミダゾール(0.5g、7.2mmol)および塩化tert−ブチルジメチルシリル(1.08g、7.3mmol)を加えた。該溶液を水浴中で2時間攪拌した。該反応混合物を酢酸エチルで希釈し、分液漏斗に注ぎ、水(20mL、5x)で洗浄し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL、2x)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、目的生成物(1.17g、75%)を得、さらに精製することなく次のステップに用いた。
実施例2D
{4−[4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ブチル]フェニル}−メタノールの合成
Figure 0005922207
実施例2C(1.17g、3.6mmol)に、無水ジエチルエーテル(14mL)を加えた。該溶液を氷浴で0℃まで冷却した。該溶液に水素化アルミニウムリチウム(0.28g、7.2mmol)を分割して加えた。該混合物を1時間攪拌した。該反応混合物に蒸留水(0.28mL)を加え、該混合物を5分間攪拌した。次に15%水酸化ナトリウム水溶液を加え、該混合物を5分間攪拌した。最後に蒸留水(0.84mL)を加え、該混合物を5分間攪拌した。白色の固形物を濾過によって除去した。濾液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、1.23gの粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(4:1)]により、目的生成物(1.02g、96%)を透明な粘性液体として得た。
実施例2E
2−tert−ブチル−5−{4−[4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ブチル]ベンジルオキシ}−4−クロロ−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
乾燥した25mLの丸底フラスコに還流冷却器を取り付け、実施例2Dの生成物(0.41g、1.4mmol)、2−tert−ブチル−4,5−ジクロロ−2H−ピリダジン−3−オン(0.93g、4.2mmol)、炭酸セシウム(1.37g、4.2mmol)、および無水ジメチルホルムアミド(11mL)を加えた。該反応フラスコを68℃の油浴中に置き、該反応を12時間攪拌した。該反応フラスコを該油浴から除去し、冷却した。該混合物を酢酸エチルで希釈し、分液漏斗に移し、水(25mL、5x)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、1.3gの粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(9:1)]により、目的生成物(594mg、89%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):0.05(s,6H);0.90(s,9H);1.64(s,9H);2.65(t,2H);3.64(t,2H);5.23(s,2H);7.23(d,2H);7.33(d,2H);7.74(s,1H)。13C(CDCl) δ(ppm):18.57,26.19,27.75,28.09,32.58,35.61,63.14,66.57,72.14,118.46,125.41,127.44,129.23,132.38,143.72,154.02,159.30。
実施例2F
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(4−ヒドロキシ−ブチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例2Eの生成物(594mg、1.45mmol)に、無水テトラヒドロフラン(3mL)および1.0Mフッ化tert−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(2.9mL、2.9mmol)を加えた。該溶液を1時間攪拌し、次いで減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ペンタン−酢酸エチル(1.8:1)]により、目的生成物(410mg、77%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.61−1.64(m,11H);1.67−1.74(m,2H);2.68(t,2H);3.68(t,2H);5.23(s,2H);7.23(d,2H);7.33(d,2H);7.74(s,1H)。13C(CDCl) δ(ppm):27.43,27.86,32.56,35.35,62.74,66.36,71.88,118.27,125.18,127.27,128.99,132.28,143.17,153.78,159.07。
実施例2G
トルエン−4−スルホン酸4−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)−フェニル]−ブチルエステルの合成
Figure 0005922207
5mLの丸底フラスコに、実施例2Fの生成物(200mg、0.55mmol)、塩化p−トルエンスルホニル(125mg、0.66mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(80mg、0.66mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(85mg、0.66mmol)および無水ジクロロメタン(2mL)を加えた。得られた溶液を2時間攪拌した。該反応混合物を酢酸エチルで希釈し、分液漏斗に移し、0.1N塩酸水溶液で洗浄し、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、299mgの粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ペンタン−酢酸エチル(3:1)]により、目的生成物(197mg、69%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.62−1.70(m,13H);2.43(s,3H);2.58(t,2H);4.03(t,2H);7.15(d,2H);7.29−7.33(m,4H);7.72(s,1H);7.77(d,2H)。13C(CDCl) δ(ppm):21.63,26.98,27.86,28.34,34.80,66.37,70.23,71,81,118.25,125.12,127.32,127.87,128.93,129.82,132.48,133.15,142.40,144.72,153.75,159.05。
実施例2H
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(4−(4−フルオロブチル)ベンジル)オキシ3(2H)ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
実施例2Gの生成物(57mg、0.10mmol)を1mLアセトニトリルに溶解し、これに1mLアセトニトリルに溶解したKF−K222の混合物(1:1;0.164mmol)を加えた。次いで、全混合物を90℃の油浴中に浸し、15分間加熱還流すると、この時点で反応が終了したことがTLCによって示された。揮発性成分を減圧中で除去し、粗油状物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル(4:1))によって精製し、28mgの目的生成物を油状物として得、放置すると凝固した。H(CDCl) δ(ppm):1.6(s,9H),1.7(m,4H),2.6(t,2H),4.44(d of t,2H,J=47.4&6Hz),5.2(s,2H),7.2(d,2H,J=8.4Hz),7.3(d,2H,J=8.4Hz),7.71(s,1H)。13C(CDCl) δ(ppm):26.8(CF=4.65Hz),27.8,29.8(CF=19.8Hz),35.1,66.3,71.8,83.8(CF=163.8Hz),118.2,125.1,127.2,128.9,132.3,142.8,153,159。19F(CDCl,内部標準としてCFCl) δ(ppm):−218.6(t of t,J=−27.6,−50.4)。
実施例3:(±)−2−tert−ブチル−4−クロロ5−(4−(1−フルオロ−ブト−2−オキシ)ベンジル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
実施例3A
(±)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−ヒドロキシブタンの合成
Figure 0005922207
50mLの丸底フラスコに(±)−1,2−ブタンジオール(1g、11.09mmol)を入れ、そこへジメチルホルムアミド(8mL)を加え、次いで塩化tert−ブチルジメチルシリル(2.5g、16.64mmol)およびイミダゾール(1.88g、27.7mmol)を加えた。該反応混合物を10時間攪拌し、その後ジクロロメタンで希釈し、分液漏斗に注ぎ、水(80mL)および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過および濃縮後、粗油状物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)によって精製し、1gmの純粋な目的生成物を収率45%にて得た。H(CDCl) δ(ppm):3.6(m,1H).3.5(m,1H),3.4(m,1H),2.4(s,1H),1.44(m,2H),0.99(t,3H),0.9(s,9H),0.06(s,6H)。
実施例3B
(±)−4−(1−tertブチルジメチルシリルオキシブト−2−オキシ)メチルベンゾエートの合成
Figure 0005922207
丸底フラスコに4−ヒドロキシメチルベンゾエート(1.1g、7.34mmol)、実施例3Aの生成物(0.75g、3.67mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.972g、7.34mmol)を加え、8mLのテトラヒドロフランを加えた。該フラスコを氷浴中で0℃まで冷却し、その後シリンジを用いてジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.485g、7.34mmol)を加えた。該反応混合物を2時間攪拌し、その後、薄層クロマトグラフィーによって、反応が終了したと見なした。全ての溶媒を減圧下で除去し、粗油状物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル)によって直接精製し、1.0gm(83%)の目的化合物を粘性のある油状物として得た。H(CDCl) δ(ppm):7.9(d,2H),6.9(d,2H),4.3(p,1H,J=5.4Hz),3.9(s,3H),3.7(2H),1.78(m,1H),1.7(m,1H),0.9(t,3H,J=7.8Hz),0.89(s,9H),0.05(s,3H),0.01(s,3H)。13C(CDCl) δ(ppm):166.8,162.8,131.5,122.3,115.2,80,64.5,51.7,25.8,24.1,18.2,9.5,−5.3。
実施例3C
(±)−4−(1−tertブチルジメチルシリルオキシブト−2−オキシ)ベンジルアルコールの合成
Figure 0005922207
実施例3Bの生成物(1g、2.95mmol)のエーテル(15mL)溶液に水素化アルミニウムリチウム(0.336g、8.8mmol)を加え、該混合物を窒素下で1.5時間攪拌した。この時点までに反応が終了したことがTLCによって示され、0.336mLの水、0.336mLの15%NaOH溶液および1.00mLの水を連続して加えることによってクエンチした。生じた混合物をさらに20分間攪拌し、その後、形成された白色沈殿を濾過し、エーテルで洗浄した。次いで濾液を硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過し、溶媒を除去することによって、0.50g(54%)の目的生成物を白色固形物として得た。H(CDCl) δ(ppm):7.2(d,2H),6.9(d,2H),4.3(p,1H),3.77(d of d,1H),3.66(d of d,1H),1.77−1.72(m,1H),1.68−1.61(m,1H),1.5(t,1H,J=5.4Hz),0.9(t,3H,J=7.8Hz),0.89(s,9H),0.04(s,3H),0.01(s,3H)。13C(CDCl) δ(ppm):158.5,133,128.4,116.1,80.1,65,64.5,25.8,24.1,18.2,9.5,−5.3。
実施例3D
(±)−2−tert−ブチル4−クロロ5−(4−(1−tertブチルジメチルシリルオキシブト−2−オキシ)ベンジル)オキシ3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
(±)−2−Tert−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ−3(2H)−ピリダジノン(0.48g、2.417mmol)を100mLの丸底フラスコに入れ、テトラヒドロフラン(40mL)を加えた。該溶液が透明になった後、実施例3C(0.5g、1.611mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.633g、2.417mmol)を該フラスコに加え、該フラスコを0℃まで冷却した。次いで、シリンジを用いてジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.488g、2.417mmol、0.468mL)を加え、該反応を2時間攪拌し、その後反応が終了したことがTLCによって示された。次いで、該フラスコの内容物を減圧中で濃縮し、得られた粗油状物を、シリカゲル(ヘキサン:酢酸エチル)を用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、0.33gの目的化合物を油状物として得た。H(CDCl) δ(ppm):7.72(s,1H),7.2(d,2H),6.9(d,2H),5.2(s,2H),4.2(p,1H),3.75(d of d,1H),3.68(d of d,1H),1.75(m,2H),1.65(m,1H),1.6(s,9H),0.99(t,3H),0.85(s,9H),0.04(s,3H),0.02(s,3H)。13C(CDCl) δ(ppm):159.6,159.3,154,129,126.9,125,118.5,116.5,80.3,72.1,66.5,64.8,28.1,26,24.4,18.4,9.6,−5.3。
実施例3E
(±)−2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(4−(1−ヒドロキシ−ブト−2−オキシ)ベンジル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
10mLの丸底フラスコ中の実施例3Dの生成物(0.3g、0.6mmol)に、テトラヒドロフラン(2mL)を加えた。該溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.8mmol、1.8mL、THFに溶解した1M溶液)を加え、該反応混合物を90分間攪拌した。次いで内容物を減圧下で濃縮し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)で粗混合物を精製し、185mg(80%)の純粋な目的生成物を得た。H(CDCl) δ(ppm):7.74(s,1H),7.3(d,2H),6.9(d,2H),5.2(s,2H),4.3(m,1H),3.81-3.77(two br s,2H),1.84(br t,1H),1.77-1.69(m,2H),1.64(s,9H),0.98(t,3H);13C(CDCl) δ(ppm):159.2,158.9,153.9,129.2,127.5,125.4,116.6,80.4,71.9,66.5,64.2,28,23.5,9.7。
実施例3F
(±)−2−tert−ブチル4−クロロ5−(4−(1−トシルオキシ−ブト−2−オキシ)ベンジル)オキシ3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
10mLの丸底フラスコに実施例3Eの生成物(0.05g、0.13mmol)を加え、次いでジクロロメタン(2mL)を加えた。次いで、該反応混合物に塩化トルエンスルホニル(0.075g、0.39mmol)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.048g、0.39mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.05g、0.39mmol、68.7μl)を連続して加え、これを35分間攪拌した。次いで、該混合物に水を加え、該溶液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過および濃縮後に得られた粗油状物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)によって精製し、54mg(77%)の目的化合物を粘性のある無色油状物として得た。H(CDCl) δ(ppm):7.74(3H,two singlets),7.3(m,4H),6.8(d,2H),5.2(s,2H),4.38(p,1H),4.15(m,2H),2.44(s,3H),1.72(m,2H),1.6(s,9H),0.95(t,3H);13C(CDCl) δ(ppm):159.2,158.5,153.9,145.1,133,130,129,128.1,127.2,125.4,118.5,116.5,71.9,70.2,66.6,28.1,24.2,21.8,9.4。
実施例3G
(±)−2−tert−ブチル−4−クロロ5−(4−(1−フルオロ−ブト−2−オキシ)ベンジル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
実施例3Fの生成物(28mg、52.4μmol)を5mLのフラスコ中の0.5mLアセトニトリルに溶解し、これにフッ化カリウム(4.5mg、78.6μmol)およびクリプトフィックス(Kryptofix)222(29.6mg、78.6μmol)の0.5mLアセトニトリル溶液を加えた。次いで、上記溶液を90℃に予熱した油浴中に浸した。該反応を90分間攪拌し、その後、全ての揮発物を減圧下で除去し、粗混合物を分取薄層クロマトグラフィーによって精製し、13mg(65%)の純粋な目的化合物を得た。H(CDCl) δ(ppm):7.72(s,1H),7.3(d,2H),6.9(d,2H),5.23(s,2H),4.57−4.59(m,2H),4.4(m,4H),1.74(m,2H),1.6(s,9H),1.0(t,3H)。13C(CDCl) δ(ppm):159,158.7,153.7,129,127.5,125.2,118.3,116.4,83.85(d,CF=172.2),78,71.1,66.3,27.8,23.2,9.48。19F(CDCl,内部標準としてCFCl) δ(ppm):−228(d of t,J=−19,−60Hz)。
実施例4:2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−フルオロプロポキシ)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
実施例4A
4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
250mLのフラスコに、3−ブロモ−1−プロパノール(4.17g、0.03mol)、無水ジメチルホルムアミド(40mL)、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート(3.0g、0.02mol)および炭酸カリウム(4.15g、0.03mol)を加えた。該フラスコを50℃の油浴中に置き、12時間攪拌した。冷却後、該反応を酢酸エチルで希釈し、分液漏斗に移し、0.1N塩酸水溶液で洗浄し、水で洗浄し、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、5.14gの粗油状物を得た。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(1.68:1)]により、目的生成物(1.25g、30%)を白色粉末として得た。H(CDCl) δ(ppm):2.04−2.08(m,2H);3.86−3.88(m,5H);4.17(t,2H);6.91(d,2H);7.98(d,2H);13C(CDCl) δ(ppm):31.89,51.81,59.88,65.50,114.06,122.67,131.57,162.60,166.84。
実施例4B
4−[3−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)プロポキシ]安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
50mLのフラスコに、実施例4A(300mg、1.4mmol)、無水ジメチルホルムアミド(4mL)、塩化tert−ブチルジメチルシリル(317mg、2.1mmol)、およびイミダゾール(146mg、2.1mmol)を加えた。得られた溶液を2時間攪拌した。この時点で該反応を酢酸エチルで希釈し、分液漏斗に移した。有機相を0.1N塩酸水溶液(2x)で洗浄し、水(2x)で洗浄し、次いで食塩水で洗浄した。次いで、該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(9.5:1)]により、目的生成物(413mg、91%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):0.03(s,6H);0.87(s,9H);1.97−2.01(m,2H);3.79(t,2H);3.87(s,3H);4.11(t,2H);6.90(d,2H);7.97(d,2H);13C(CDCl) δ(ppm):18.30,25.89,32.3,51.78,59.27,64.67,114.08,122.43,131.56,162.90,166.90。
実施例4C
{4−[3−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)プロポキシ]フェニル}メタノールの合成
Figure 0005922207
乾燥した50mLのフラスコに、実施例4B(396mg、1.22mmol)を無水ジエチルエーテル(10mL)と共に加えた。該フラスコを氷浴に入れた。該反応フラスコに、水素化アルミニウムリチウム(93mg、2.44mmol)を分割して加えた。該浴中で該混合物を2時間攪拌した。反応を水(0.093mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.093mL)、次いで水(0.279mL)でクエンチした。白色固形物を濾過で除去し、濾液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、目的生成物(291mg、80%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):0.04(s,6H);0.88(s,9H);1.95−1.99(m,2H);3.79(t,2H);4.05(t,2H);4.60(s,2H);6.88−6.89(m,2H);7.25−7.27(m,2H);(CDCl) δ(ppm):18.30,25.91,32.41,59.50,64.57,65.10,114.59,128.60,132.97,158.75。
実施例4D
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−{4−[3−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)プロポキシ]ベンジルオキシ}−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
乾燥した25mLのフラスコに、実施例4C(211mg、0.71mmol)および無水テトラヒドロフラン(3mL)を加えた。該フラスコを氷浴中で冷却した。該フラスコにトリフェニルホスフィン(187mg、0.71mmol)および2−tert−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ−2H−ピリダジン−3−オン(142mg、0.71mmol)を加えた。最後に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(144mg、0.71mmol)を加えた。該反応混合物を氷浴中で1時間攪拌した。この時点で該混合物をジエチルエーテルで希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を水で洗浄し、次いで食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(9:1)]により、目的生成物(106mg、31%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):0.03(s,6H);0.87(s,9H);1.62(s,9H);1.95−1.99(m,2H);3.79(t,2H);4.06(t,2H);5.23(s,2H);6.91−6.92(m,2H);7.30−7.31(m,2H);7.72(s,1H);13C(CDCl) δ(ppm):18.29,25.90,27.87,32.34,59.41,64.63,66.30,71.89,114.90,118.34,125.34,126.68,128.92,153.79,159.07,159.55。
実施例4E
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
乾燥した10mLのフラスコに、実施例4D(100mg、0.21mmol)を無水テトラヒドロフラン(2mL)と共に加えた。該フラスコに、1.0Mフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(0.42mL、0.42mmol)を加えた。該溶液を2時間攪拌した。この時点で、該反応を減圧下で濃縮した。分取薄層クロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]により、目的生成物(57.8mg、76%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.62(s,9H);2.02−2.06(m,2H);3.86(t,2H);4.13(t,2H);5.30(s,2H);6.92−6.93(m,2H);7.31−7.32(m,2H);7.71(s,1H);13C(CDCl) δ(ppm):27.87,31.97,60.24,65.67,66.34,71.81,114.91,118.37,125.31,127.06,128.98,153.76,159.07,159.27。
実施例4F
トルエン−4−スルホン酸3−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)フェノキシ]プロピルエステルの合成
Figure 0005922207
乾燥した5mLのフラスコに、実施例4E(40mg、0.11mmol)、塩化4−メチル−ベンゼンスルホニル(31mg、0.16mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(20mg、0.16mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(16.6mg、0.16mmol)および無水ジクロロメタン(0.6mL)を加えた。得られた溶液を1時間攪拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。分取薄層クロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ペンタン−酢酸エチル(3:2)]により、目的生成物(18.6mg、33%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.62(s,9H);2.09−2.13(m,2H);2.37(s,3H);3.95(t,2H);4.23(t,2H);5.22(s,2H);6.78(d,2H);7.23(d,2H);7.29(d,2H);7.73−7.75(m,3H)。13C(CDCl) δ(ppm):21.60,27.85,28.81,63.15,66.35,66.87,71.75,114.76,118.27,125.18,127.11,127.83,128.94,129.80,132.79,144.80,163.72,158.90,159.03。
実施例4G
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−フルオロプロポキシ)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例4F(4.5mg、8.64x10−3mmol)の無水アセトニトリル(0.25mL)中懸濁液を入れたシンチレーションバイアルに、フッ化カリウム(1.6mg、4.07x10−2mmol)およびクリプトフィックス(kryptofix)(15.0mg、4.07x10−2mmol)の無水アセトニトリル(0.25mL)溶液を加えた。該バイアルに蓋をし、90℃の油浴に入れた。該反応を40分間攪拌した。該反応を冷却し、減圧下で濃縮した。分取薄層クロマトグラフィー[シリカゲル;溶出液 ペンタン−酢酸エチル(3:2)]により、目的生成物(0.8mg、25%)を得た。H(CDCl) δ(ppm):1.62(s,9H);2.14−2.20(m,2H);4.09−4.11(m,2H);4.60(t,1H);4.68(t,1H);5.24(s,2H);6.92(d,2H);7.32(d,2H);7.72(s,1H);19F(CDCl,内部標準としてCFCl) δ(ppm):−222.66(t of t,J=28.2,−50.4)。
実施例5:2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
実施例5A
4−(2−ヒドロキシエトキシメチル)安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
デュワー冷却器を備えた2首丸底フラスコ中の4−ヒドロキシメチル安息香酸メチルエステル(2.50g、0.015mol)の無水ジクロロメタン(30mL)溶液を、塩/氷浴中で−10℃まで冷却した。冷却した攪拌溶液に酸化エチレン(1.10mL)を滴下し、次いで三フッ化ホウ素エーテル(0.51ml)を加えた。該反応混合物を45分間攪拌し、次いで30分間かけて室温まで温め、該反応混合物中の余分な酸化エチレンをボイルオフした。次いで、該反応混合物を食塩水で希釈した。水層をジクロロメタン(3回)で抽出した。全ての有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(4:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて精製し、目的生成物(537mg、2.56mmol)を収率17%にて得た。H(CDCl 8.36,600MHz):δ(2H,d,J=8.4Hz),7.41(2H,d,J=8.5Hz),4.62(3H,s),3.92(2H,s),3.78(m,2H),3.63(2H,m);13C(CDCl 167.1,143.5,130.0,129.8,127.5,72.9,72.0,150MHz):δ62.1,52.3。
実施例5B
4−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシメチル]安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
実施例5Aの生成物(544.5mg、2.59mmol)の無水DMF(26mL)溶液に、イミダゾール(264mg、3.89mmol)およびTBDMS−Cl(586mg、3.89mmol)を加えた。該反応混合物を室温で一晩攪拌し、水でクエンチした。水層を酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(4:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて精製し、目的生成物(677.5mg、2.19mmol)を収率84%にて得た。H(CDCl 8.01,600MHz):δ(2H,d,J=8.3Hz),7.42(2H,d,J=8.4Hz),4.63(2H,s),3.91(2H,s),3.82(2H,t,J=5.0),3.58(2H,t,J=5.1Hz),0.91(9H,s),0.07(6H,s);13C(CDCl 166.5,143.5,129.2,128.8,126.5,72.1,71.6,150MHz):δ62.3,51.5,25.4,17.9,−5.8。
実施例5C
{4−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシメチル]フェニル}メタノールの合成
Figure 0005922207
無水THF(22mL)に溶解した実施例5Bの生成物(670mg、2.18mmol)の溶液に、LAH(THFに溶解した1.0M溶液、2.18mL、2.18mmol)の溶液を滴下した。添加終了後、該反応混合物を室温で3時間攪拌した。該反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物(587mg、1.98mmol)を得、さらに精製することなく次のステップに用いた(収率91%)。H(CDCl 7.34(4H,s),4.68(2H,s),4.57(2H,s),3.80,600MHz):δ(2H,t,J=5.2Hz),3.56(2H,t,J=5.3Hz),1.69(1H,br s),0.90(9H,s),0.07(6H,s);13C(CDCl 140.4,138.3,128.0,127.2,73.2,71.9,65.4,150MHz):δ63.0,26.2,18.6,−5.0。
実施例5D
2−tert−ブチル−5−{4−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシメチル]ベンジルオキシ}−4−クロロ−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例5Cの生成物(437mg、1.48mmol)および2−tert−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ−2H−ピリダジン−3−オン(250mg、1.23mmol)を無水THF(12mL)に溶解した溶液に、固体PPh(485mg、1.85mmol)およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、0.358mL、1.85mmol)を加えた。添加終了後、該反応混合物を室温で攪拌し続けた。20時間後、該反応混合物を水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(4:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(528mg、1.10mmol)を収率89%にて得た。H(CDCl 7.70(1H,s),7.38(4H,m),5.30(2H,s),4.58,600MHz):δ(2H,s),3.80(2H,t,J=5.4Hz),3.57(2H,t,J=5.4Hz),1.63(9H,br s),0.90(9H,s),0.07(6H,s);13C(CDCl 159.0,153.7,138.8,134.4,128.3,127.3,150MHz):δ125.1,118.5,72.8,71.7,71.6,66.4,61.9,29.7,27.9,25.6,−5.1;HRMS C2437ClNSi:計算値481.228389,実測値481.2282。
実施例5E
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−ヒドロキシエトキシメチル)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例5Dの生成物(528mg、1.09mmol)を無水THF(11mL)に溶解した溶液に、TBAF(THFに溶解した1.0M溶液、1.65mL、1.65mmol)の溶液を滴下した。添加終了後、該反応を室温で1時間攪拌し、次いで、水でクエンチした。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(4:1 ヘキサン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(311mg、0.850mmol)を収率78%にて得た。H(CDCl,600MHz):δ7.70(1H,s),7.38(4H,m),5.30(2H,s),4.56(2H,s),3.76(2H,t,J=4.9Hz),3.60(2H,t,J=4.8Hz),2.00(1H,br s),1.61(9H,br s);13C(CDCl 159.0,153.6,150MHz):δ138.8,134.4,128.2,127.2,125.1,118.3,72.8,71.6,71.6,66.4,61.9,27.8;HRMS C1823ClN:計算値367.141911,実測値367.1419。
実施例5F
トルエン−4−スルホン酸2−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)−ベンジルオキシ]−エチルエステルの合成
Figure 0005922207
実施例5Eの生成物(200mg、0.546mmol)を無水ジクロロメタン(5.50mL)に溶解した溶液に、TsCl(125mg、0.656mmol)、DMAP(100mg、0.819mmol)およびトリエチルアミン(0.091mL、0.656mmol)を加えた。該反応混合物を室温で攪拌し続けた。22時間後、該反応混合物を水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(3:2 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(232mg、0.447mmol)を収率82%にて得た。H(CDCl 7.79,600MHz):δ(2H,d,J=8.3Hz),7.71(1H,s),7.38(2H,d,J=8.2Hz),7.32(4H,m),5.30(2H,s),4.50(2H,s),4.21(2H,m),3.69(2H,m),2.43(3H,s),1.63(9H,br s);13C(CDCl 159.0,153.7,144.8,138.8,150MHz):δ134.4,133.1,129.8,128.1,128.0,127.2,125.1,118.4,72.8,71.7,69.2,67.8,66.4,27.9,21.6;HRMS C2529ClN:計算値521.150762,実測値521.1503。
実施例5G
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例5Fの生成物(50mg、0.096mmol)を無水アセトニトリル(1.0mL)に溶解した溶液に、KF(11.2mg、0.192mmol)およびクリプトフィックス(Kryptofix)(72.4mg、0.192mmol)を加えた。添加終了後、該反応混合物を90℃まで加熱した。10分後、該反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(4:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(28mg、0.076mmol)を収率79%にて得た。H(DMSO−d,600MHz):δ8.22(1H,s),7.45(2H,d,J=8.20Hz),7.39(2H,d,J=8.24Hz),5.42(2H,s),4.60(1H,m),4.54(2H,s),4.52(1H,m),3.71(1H,m),3.66(1H,m),1.57(9H,s);13C(DMSO−d 157.8,153.8,138.6,150MHz):δ134.6,127.8,127.7,126.2,115.6,83.5(82.4),71.6,71.2,69.1(69.0),65.3,27.4;19F(DMSO−d−221.74(1F,m),564MHz):δ HRMS C1822ClFN:計算値369.137575,実測値369.1377。
実施例6:2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−フルオロプロポキシ)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
実施例6A
1−(4−ヒドロキシメチルフェノキシ)プロパン−2−オンの合成
Figure 0005922207
4−ヒドロキシベンジルアルコール(1.0g、8.06mmol)の攪拌したアセトン(80mL)溶液に、炭酸カリウム(1.34g、9.68mmol)およびクロロアセトン(0.771mL、9.68mmol)を加えた。添加終了後、該反応混合物を加熱還流した。20時間後、該反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を除去した。水および酢酸エチルを粗物質に加えた。水層を分離し、酢酸エチル(3x、100mL)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント 4:1→1:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(0.981g、5.45mmol)を収率98%にて得た。H(CDCl,600MHz):δ7.30(2H,d,J=8.7Hz),6.87(2H,d,J=8.7Hz),4.63(2H,d,J=5.7Hz),4.54(2H,s),2.27(3H,s),1.66(1H,t,J=5.8Hz);13C(CDCl,150MHz):δ205.7,157.3,134.3,128.8,114.6,73.1,64.8,26.6。
実施例6B
1−(4−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの合成:
Figure 0005922207
1−(4−ヒドロキシメチルフェノキシ)−プロパン−2−オン(1.26g、6.99mmol)をメタノール(60mL)に溶解した溶液に、固体NaBH(0.32g、8.39mmol)を加えた。添加終了後、該反応混合物を室温で一晩攪拌した。該反応混合物を水で希釈し、水層を酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物(1.24g、6.81mmol)を得、さらに精製することなく次のステップに用いた(収率98%)。H(CDCl 7.29,600MHz):δ(2H,d,J=8.4Hz),6.90(2H,d,J=8.5Hz),4.62(2H,s),4.21(1H,m),3.94(1H,dd,J=9.2,3.1Hz),3.82(1H,m),1.29(3H,d,J=6.4Hz)。
実施例6C
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−ヒドロキシプロポキシ)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例6Bの生成物(269mg、1.48mmol)および2−tert−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ−2H−ピリダジン−3−オン(250mg、1.23mmol)を無水THF(18.5mL)に溶解した溶液に、固体PPh(485mg、1.85mmol)およびDIAD(0.358mL、1.85mmol)を加えた。添加終了後、該反応混合物を室温で攪拌し続けた。20時間後、該反応混合物を水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(1:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(234mg、0.634mmol)を収率51%にて得た。H(CDCl 7.71(1H,s),7.33(2H,d,600MHz):δJ=8.7Hz),6.94(2H,d,J=8.7Hz),5.24(2H,s),4.19(1H,m),3.95(1H,dd,J=9.2,3.1Hz),3.81(1H,dd,J=9.2,7.7Hz),1.62(9H,s) 1.29(3H,d,J=6.4Hz)。
実施例6D
トルエン−4−スルホン酸2−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)−フェノキシ]−1−メチル−エチルエステルの合成
Figure 0005922207
実施例6Cの生成物(200mg、0.546mmol)を無水ジクロロメタン(6.0mL)に溶解した溶液に、TsCl(125mg、0.656mmol)、DMAP(100mg、0.819mmol)およびトリエチルアミン(0.0914mL、0.656mmol)を加えた。該反応混合物を室温で攪拌し続けた。22時間後、該反応混合物を水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(70:30 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、目的生成物(166mg、0.319mmol)を収率58%にて得た。H(CDCl 7.80(2H,d,600MHz):δ J=8.3Hz),7.72(1H,s),7.32(2H,d,J=7.9Hz),7.29(2H,d,J=8.7Hz),6.74(2H,d,J=8.7Hz),5.22(2H,s),4.19(1H,m),4.02(1H,dd,J=10.4,6.0Hz),3.93(1H,dd,J=10.4,4.5Hz),2.44(3H,s),1.63(9H,s) 1.42(3H,d,J=6.5Hz);13C(CDCl 158.9,150MHz):δ158.3,153.6,144.6,133.8,129.6,128.8,127.8,127.4,125.1,118.0,114.7,76.8,71.5,69.7,66.2,27.7,21.5,17.6;HRMS C2529ClNS:計算値521.150762,実測値521.1505。
実施例6E
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−フルオロプロポキシ)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例6Eの生成物(50mg、0.096mmol)の無水アセトニトリル(1.0mL)溶液に、KF(11.2mg、0.192mmol)およびクリプトフィックス(Kryptofix)(72.4mg、0.192mmol)を加えた。添加終了後、該反応混合物を90℃まで加熱した。40分後、該反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3x)で抽出した。全ての合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。分取シリカゲル薄層クロマトグラフィープレート(4:1 ペンタン:酢酸エチル)を用いて粗物質を精製し、未反応の出発物質(5.8mg、0.011mmol)を単離し、さらに目的生成物(12.5mg、0.034mmol)を収率41%(回収した出発物質に基づいて)にて単離した。H(CDCl,600MHz):δ7.73(1H,s) 7.34(2H,d,J=8.6Hz),6.95(2H,d,J=8.6Hz),5.25(2H,s),5.06−4.96(1H,m),4.06(2H,m),1.63(9H,s) 1.47(3H,dd,J=6.4,23.6Hz);13C(DMSO−d,158.4,157.8,153.9,129.8,127.6,126.2,115.5,114.6,89.0,150MHz):δ(88.0),71.2,70.4(70.3),65.3,27.4,16.9(16.8);19F(DMSO−d,−178.20(1F,m);564MHz):δ HRMS C1822ClFN:計算値369.137575,実測値369.1370。
実施例7:2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−フルオロブチル)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
実施例7A
4−(3−オキソブチル)安息香酸メチルエステルの合成
Figure 0005922207
メチル−4−ブロモベンゾエート(1.0g、4.65mmol)のトリエチルアミン(13mL)溶液に、3−ブテン−2−オール(1mL、11.63mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.104g、0.465mmol)を加え、次いでトリフェニルホスフィン(0.244g、0.93mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、75℃の油浴中で一晩攪拌した。TLC(3:1 ヘキサン:酢酸エチル)によるモニタリングは、生成物および臭化アリールを示した。該反応を室温まで冷却し、次いで濃縮した。水を加え、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(5:1→3:1 ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、生成物(250mg、収率26%)を得た。H NMR(600MHz,CDCl):δ7.95(d,2H,J=8.4Hz),7.25(d,2H,J=8.4Hz),3.90(s,3H),2.95(t,2H,J=7.45Hz),2.77(t,2H,J=7.68Hz),2.14(s,3H)。
実施例7B
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−ヒドロキシブチル)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例7Aの生成物(505mg、2.447mmol)のTHF(19mL)溶液に、0℃で1M水素化アルミニウムリチウム(12.2mL、12.237mmol)溶液(THF中)を滴下した。添加終了後、氷浴を除去し、該反応を窒素雰囲気下、室温で1時間攪拌した。次いで、水(183μL)、15%NaOH溶液(183μL)、および水(548μL)を連続して加えた。該反応をさらに15分間攪拌し、その後濾過し、THFで洗浄した。次いで、濾液を減圧下で濃縮し、4−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)ブタン−2−オールを褐色油状物(314mg、収率71%)として得た。次いで、2−tert−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ−2H−ピリダジン−3−オン(234mg、1.155mmol)のTHF(45mL)溶液に、4−(4−ヒドロキシメチルフェニル)ブタン−2−オール(312mg、1.732mmol)、トリフェニルホスフィン(454mg、1.732mmol)を加え、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、335μL、1.732mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。薄層クロマトグラフィー(100%酢酸エチル)はピリダジノン出発物質の消費を示し、該反応を濃縮した。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(4:1 ヘキサン:酢酸エチル→100%酢酸エチル)で精製し、透明な油状物(200mg、収率48%)を得た。H NMR(600MHz,CDCl):δ7.73(s,1H),7.32(d,2H,J=8.0),7.24(d,2H,J=8.0),5.30(s,1H),5.27(s,2H),3.83(m,1H),2.80−2.76(m,1H),2.71−2.66(m,1H),1.63(s,9H),1.23(d,3H,J=6.2);13C(CDCl 159.3,153.9,143.2,132.5,129.2,127.6,125.4,150MHz):δ 118.5,73.4,67.6,66.6,40.9,32.0,28.1,23.9 HRMS 計算値C1925ClN:365.162647,実測値365.1624。
実施例7C
トルエン−4−スルホン酸3−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)−フェニル]−1−メチルプロピルエステルの合成
Figure 0005922207
実施例7Bの生成物(200mg、0.548mmol)のピリジン(10mL)溶液に、塩化p−トルエンスルホニル(209mg、1.096mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。LC−MSによるモニタリングは、出発物質と生成物の1:1混合物を示した。該反応を酢酸エチルで希釈し、薄青色の水溶液が維持されるまで5%CuSOで洗浄した。次いで有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(3:1 ヘキサン:酢酸エチル→100%酢酸エチル)で精製し、出発物質(90mg)を回収し、生成物を透明な油状物(74mg、回収した出発物質に基づいて収率47%)として回収した。H NMR(600MHz,CDCl):7.80(d,2H,J=8.3Hz),7.72(s,1H),7.33(d,2H,J=8.0Hz),7.30(d,2H,J=8.1Hz),7.13(d,2H,J=8.1Hz),5.27(s,2H),4.66(m,1H),2.65(m,1H),2.54(m,1H),2.45(s,3H),1.94(m,1H),1.81(m,1H),1.63(s,9H),1.26(s,3H)。
実施例7D
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(3−フルオロブチル)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの合成
Figure 0005922207
実施例7Cの生成物(18.2mg、0.035mmol)のアセトニトリル(400μL)溶液に、フッ化カリウム(4.1mg、0.070mmol)およびK222(26.4mg、0.070mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、90℃で20分間攪拌し、LC−MSによってモニタリングした。次いで、該反応を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。粗物質を分取薄層クロマトグラフィー(溶出液として4:1 ヘキサン:酢酸エチル)によって精製し、生成物を油状物(5mg、収率39%)として得た。H NMR(600MHz,CDCl):δ7.70(s,1H),7.34(d,2H,J=7.9Hz),7.24(d,2H,J=8.0Hz),5.28(s,2H),4.71−4.60(m,2H),2.84−2.80(m,1H),2.73−2.69(m,1H),2.02−1.93(m,1H),1.87−1.77(m,1H),1.63(s,9H),1.35(dd,3H,J=6.2 and 23.9Hz);13C(CDCl 159.1,153.8,150MHz):δ142.4,132.5,129.0,127.4,125.2,118.3,90.4(89.3),71.9,66.3,38.5(38.4),31.1(31.0),27.9,21.1(21.0);19F(CDCl−174.7,564MHz):δ(1F,m);HRMS C1923ClFN:計算値367.158310,実測値367.1582。
実施例8:トルエン−4−スルホン酸2−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)−ベンジルオキシ]エチルエステル6重水素の合成
実施例8A
4−[2−ヒドロキシエトキシメチル]安息香酸メチルエステル4重水素の合成
Figure 0005922207
火力乾燥した2首フラスコに、メチル−4−(ヒドロキシメチル)ベンゾエート(2.5g、15mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液を加えた。該反応を窒素でパージし、−5℃にした。ドライアイス/アセトン浴(−78℃)を含むデュワー冷却器(火力乾燥も施している)を該フラスコに取り付け、酸化エチレン−4重水素を加えた(〜55滴)。次いで、BF・EtO(510μL、0.0041mmol)を滴下し、該反応を窒素雰囲気下、−5℃で35分間攪拌した。TLC(100%酢酸エチル)によるモニタリングは、出発物質の完全な消費を示した。該反応を室温まで温め、余分な酸化エチレンガスを除去するためにガス抜きした。次いで、該反応を食塩水で希釈し、ジクロロメタン(2回)で抽出した。合わせた有機物をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(4:1 ペンタン:酢酸エチル)による精製によって、生成物を透明な油状物(520mg、収率16%)として得た。H NMR(600MHz,CDCl) δ8.02(d,2H,J=8.2Hz),7.41(d,2H,J=8.1Hz),4.62(s,2H),3.92(s,3H);13C NMR(150MHz,CDCl 167.1,143.5,130.8) δ129.9,127.5,72.8,52.4。
実施例8B
4−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシメチル]安息香酸メチルエステル4重水素の合成
Figure 0005922207
実施例8Aの生成物(500mg、2.334mmol)のDMF(23mL)溶液に、塩化tert−ブチルジメチルシリル(528mg、3.501mmol)およびイミダゾール(238mg、3.501)を加えた。該反応を室温で窒素雰囲気下、5時間攪拌し、TLC(3:1 ペンタン:酢酸エチル)によってモニタリングした。さらに0.5当量分の塩化tert−ブチルジメチルシリル(176mg)およびイミダゾール(79mg)を加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。大部分の出発物質が16時間以内に消費されたことが、薄層クロマトグラフィーによって示された。該反応を水で希釈し、酢酸エチル(2回)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗油状物を得、シリカゲルの厚いパッド(3:1 ペンタン:酢酸エチル)を通すことによって精製し、生成物を透明な油状物(602mg)として得た。H NMR(600MHz,CDCl):8.00(d,2H,J=8.3Hz),7.40(d,2H,J=8.5Hz),4.62(s,2H),3.90(s,3H),0.90(s,9H),0.06(s,6H)。
実施例8C
{4−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシメチル]フェニル}メタノール6重水素の合成
Figure 0005922207
実施例8Bの生成物(610mg、1.857mmol)のTHF(19mL)溶液に、0℃で、1M重水素化アルミニウムリチウム溶液(THF中)(1.9mL、1.857mmol)を滴下した。添加終了後、氷浴を除去し、該反応を窒素雰囲気下、室温で3.5時間攪拌し、TLC(3:1 ペンタン:酢酸エチル)によってモニタリングした。次いで、該反応を水で希釈し、酢酸エチル(2回)で抽出した。合わせた有機物をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、透明な油状物(482mg、収率86%)を得た。該物質を取り、さらに精製することなく次のステップに用いた。H NMR(600MHz,CDCl):7.33(s,4H),4.56(s,2H),0.89(s,9H),0.06(s,6H)。
実施例8D
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−{4−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシメチル]ベンジルオキシ}−2H−ピリダジン−3−オン6重水素の合成
Figure 0005922207
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシ−2H−ピリダジン−3−オン(212mg、1.047mmol)のTHF(15mL)溶液に、実施例8Cの生成物(475mg、1.570mmol)を加え、トリフェニルホスフィン(412mg、1.570mmol)を加え、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、304μL、1.570mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。薄層クロマトグラフィー(1:1 ヘキサン:酢酸エチル)はピリダジノン出発物質の消費を示し、該反応を減圧中で濃縮した。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(90:10 ペンタン:酢酸エチル)で精製し、透明な油状物(336mg、収率66%)を得た。H NMR(600MHz,CDCl):7.70(s,1H),7.39(m,4H),4.58(s,2H),1.63(s,9H),0.90(s,9H),0.07(s,6H);HRMS C2431ClNSi:計算値509.24738,実測値509.2480。
実施例8E
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−ヒドロキシエトキシメチル)ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オン6重水素の合成
Figure 0005922207
実施例8Dの生成物(330mg、0.677mmol)のTHF(7mL)溶液に、1Mフッ化テトラブチルアンモニウム溶液(THF中)(1mL、1.016mmol)を滴下した。該反応を窒素雰囲気下、室温で2時間攪拌し、TLC(1:1 ヘキサン:酢酸エチル)によってモニタリングした。次いで、該反応を減圧下で濃縮し、シリカの厚いパッド(100%酢酸エチル)に通し、微量の対応するシラノールを含む油状物として生成物を得た。該物質を取り、さらに精製することなく次のステップに用いた。H NMR(600MHz,CDCl):7.72(s,1H),7.41(s,4H),4.59(s,2H),1.64(s,9H);13C NMR(150MHz,rt,CDCl):159.2,153.9,139.5,134.5,128.5,127.5,125.3,118.6,73.0,66.6,28.1;HRMS C2523ClNS:計算値549.169754,実測値549.1705。
実施例8F
トルエン−4−スルホン酸2−[4−(1−tert−ブチル−5−クロロ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イルオキシメチル)−ベンジルオキシ]エチルエステル6重水素の合成
Figure 0005922207
実施例8Eの生成物(250mg、0.670mmol)のジクロロメタン(7mL)溶液に、塩化p−トルエンスルホニル(153mg、0.805mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP、98mg、0.805mmol)、およびトリエチルアミン(140μL、1.005mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。薄層クロマトグラフィー(1:1 ヘキサン:酢酸エチル)は、アルコールがほぼ完全に消費されたことを示した。該反応を減圧下で濃縮し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(2:1 ヘキサン:酢酸エチル→1:1 ヘキサン:酢酸エチル→100%酢酸エチル)で精製し、出発物質(9mg)を回収し、生成物(261mg、回収した出発物質に基づいて収率77%)を透明な油状物として回収した。H NMR(600MHz,CDCl):7.76(d,2H,J=8.3Hz),7.73(s,1H),7.36(d,2H,J=8.1Hz),7.29(m,4H),4.47(s,2H),2.40(s,3H),1.61(s,9H);13C NMR(150MHz,rt,CDCl):159.0,153.8,145.0,138.5,134.4,133.1,129.9,128.1,128.0,127.3,125.2,118.1,72.7,71.0,37.0,63.4,28.0,21.7。
実施例8G
Figure 0005922207
実施例8Fの生成物(14mg、0.027mmol)のアセトニトリル(300μL)溶液に、フッ化カリウム(3.1mg、0.053mmol)およびK222(20mg、0.053mmol)を加えた。該反応を窒素雰囲気下、90℃で10分間攪拌し、TLC(1:1 ヘキサン:酢酸エチル)によってモニタリングした。次いで、該反応を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。粗物質を分取TLC(2:1 ヘキサン:酢酸エチル)によって精製し、生成物を油状物(6.2mg、収率62%)として得た。H NMR(600MHz,CDCl):7.70(s,1H),7.40(s,4H),4.61(s,2H),1.63(s,9H);13C NMR(150MHz,rt,CDCl):158.5,153.1,138.2,133.8,127.7,126.8,124.6,117.8,72.4,65.9,27.3;19F NMR(564MHz,CDCl):−225.2(m,1F)。
実施例9:フッ素−18放射性核種で放射性標識されたフェナザキンおよびピリダベン複合体の製造のための一般的放射性合成および精製手順
これらの実施例で用いられるフッ素−18(18F)は、H 18Oとして濃縮された酸素−18(18O)と、PETnet(ウォバーン、マサチューセッツ州)によるおよそ10MeVの陽子との陽子衝撃によって製造された。この核反応式は:
18(p,γ)18
である。
全ての放射性合成反応について同様の手順を用いた。容器の壁への物質の付着を防止し、移動を最適化するために、全てのガラス製品をシラン処理した。全ての化合物の精製のために、専用の特別なHPLC装置を用いた。最終生成物の放射性分析のために、専用の特別なHPLC装置を用いた。
18Fは典型的には、鉛遮蔽に包まれた加工したカラム(18Fカラム)上に沈着した状態で、供給業者から入手した。該18Fカラムは、ガラスカラム内にあるアルミナまたは四級アンモニウム塩に配位したナトリウム塩を含んでいた。カラムの端は、オスおよびメスルアー(Luer(登録商標))ロックフィッティングを備えたタイゴン(Tygon(登録商標))チューブとつないだ。該18Fは、下記の方法を用いてカラムから除去した。
1. 15mgの炭酸カリウム(KCO)を溶解した1mLの蒸留/脱イオン水(HO)溶液および90mgの4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプトフィックス(Kryptofix(登録商標));K222)を4mLの無水アセトニトリル(CHCN)に溶解した溶液を合わせて、層が分離しないように穏やかに攪拌し、カラム溶出液(CES)を形成した。
2. 1mL分量のCESをステップ3に記載されているバイアルから3mLシリンジを用いて抽出し、該シリンジを18Fカラムとつないだタイゴン(Tygon(登録商標))チューブのオスルアー(Luer(登録商標))ロックと結合した。
3. 18Fカラムとつないだもう1つのタイゴン(Tygon(登録商標))チューブのメスルアー(Luer(登録商標))ロックと細いゲージ針を結合し、15mLの24/40パイレックス(Pyrex(登録商標))ナシ型ガラスフラスコに適したゴム隔膜を通して該針を挿入した。
4. 15mLの該ナシ型フラスコを針でガス抜きし、該フラスコを乾燥窒素でフラッシュした。該フラッシング針を減圧ラインとつなぎ、流量を調節し、CESをゆっくりと18Fカラムを通して15mLの該ナシ型フラスコへ引き出した。
5. 減圧およびNガス流量を調節し、該フラスコの内容物を減圧乾燥した。シリンジを用いて該フラスコに無水CHCN(1mL)を加え、減圧機を用いて移動を促進した。減圧およびNガス流量のバランスを取り、アセトニトリルを除去した。この手順を2回繰り返し、その後、減圧機を除去した。
6. シリンジを用いて該フラスコの内容物を除去し、放射能を定量化した。18F溶液を放射性標識合成に直接用いた。
次のステップは、フェナザキンおよびピリダベン類似体の18Fでの放射性標識を記載する。上記のように、これらのステップは該化合物のそれぞれについて繰り返した。下記の反応スキームは、ピリダベン類似体の合成を具体的に説明する一方、全ての18F−フェナザキンおよびピリダベン類似体についての代表的な合成を表す:
Figure 0005922207
7. 目的フェナザキンまたはピリダベン類似体に対するトルエンスルホン酸エステル前駆体(2.5mg)を、磁気攪拌棒を入れた円錐形のシラン処理した5mLのウィートン(Wheaton(登録商標))ガラスバイアル中のCHCN(0.5mL)に溶解した。90℃に加熱した油浴中に該バイアルを浸した。上記の18Fの溶液を該反応バイアルに加え、得られた混合物を90℃で30分間加熱した。
8. 蒸留/脱イオン水(25mL)を入れた50mLのシラン処理した丸底フラスコに内容物を移し、シリンジを用いて該フラスコの内容物を除去し、Waters(登録商標) Oasis HLB(親水性−親油性バランス)カラム上に沈着させ、未反応のフッ化物および所望でない塩を溶出液と共に通過させた。
9. 有機成分を該カラムから溶出し、ジクロロメタン(3mL、CHCl)を用いて円錐形の5mLのバイアルに入れた。分取HPLC(Phenomenex LUNA C−18カラム250x10mm、5u粒子、100Aポア、グラジエント溶出 90/10 HO/CHCN−CHCN)によって溶出液を精製した。適切な画分を濃縮し、放射性化学収率および放射性化学純度のために分析した(分析HPLC)。該溶液を濃縮し、減圧中で乾燥し、注射および/または生物学的研究用に、適切な容量の10%エタノール性生理食塩水に溶解した。
実施例10:2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(4−(4−[18F]−フルオロブチル)ベンジル)−チオ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
5μlの水酸化テトラブチルアンモニウム(40%wt水溶液)を入れたバキュテナーに、18F(16mCi、0.1ml)水溶液を加えた。該混合物を窒素下、油浴中で濃縮した。アセトニトリル(250μl)を加え、該混合物を窒素下で濃縮した。該混合物に100μlのTHFを加え、次いで5mgの2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(4−(4−トルエンスルホニルオキシ−ブチル)ベンジル)チオ−3(2H)−ピリダジノンを加えた。次いで、該混合物を油浴中70℃で30分間加熱した。次いで、生じた混合物を水で希釈し、C18 Sep−Pakにアプライし、アセトニトリルで溶出し、表題化合物を得た。
実施例11:2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−[18F]−フルオロ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
実施例11A
(4−tert−ブチルフェニル)エタン1,2ジオールの合成
Figure 0005922207
100mlの丸底フラスコに、20mlのtertブタノール、20mlの水および5.6gのAD−mix−βを加えた。該溶液を攪拌し、0℃まで冷却した。tert−ブチルスチレン(0.64g、4mmol)を該混合物に加え、得られた溶液を0℃で一晩攪拌した。固体亜硫酸ナトリウム(6g)を加え、該混合物をさらに30分間攪拌した。次いで、該溶液を酢酸エチルに抽出し、水で洗浄し、乾燥した。次いで、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、生成物を得た。
実施例11B
1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−ヒドロキシ−2−(4−tertブチルフェニル)エタンの合成
Figure 0005922207
(4−tert−ブチルフェニル)エタン1,2ジオール(0.5g、2.57mmol)を25mlの丸底フラスコ中のDMFに溶解し、これにイミダゾール(0.210g、3.09mmol)および塩化tert−ブチルジメチルシリル(0.46g、3.09mmol)を加えた。該混合物を6時間攪拌し、その後ジクロロメタンに抽出し、有機層を水で洗浄し、乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、上記生成物を得た。
実施例11C
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
2−tert−ブチル−4,5−ジクロロ−3(2H)−ピリダジノン(0.5g、2.27mmol)のDMF(10ml)溶液に、無水炭酸セシウム(0.74g、2.27mmol)および1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ2−ヒドロキシ2−(4−tertブチルフェニル)エタン(0.7g、2.27mmol)を加えた。該混合物を70℃で2時間攪拌し、次いで室温まで冷却し、そこへ酢酸エチルを加えた。次いで該溶液を水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、上記化合物を得た。
実施例11D
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
25mlの丸底フラスコに2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノン(0.5g、1.01mmol)を入れ、そこへ5mlの1%濃HClのエタノール溶液を加えた。該溶液を1時間攪拌し、その後水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。ロータリーエバポレーターを用いて酢酸エチルを除去し、シリカゲルおよび酢酸エチル/ヘキサン混合物を溶出媒体として用いたフラッシュクロマトグラフィーにかけた。
実施例11E
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−p−トルエンスルホニルオキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノン(0.25g、0.66mmol)を入れた15mlの丸底フラスコに、ピリジンを加えた。次いで、塩化トルエンスルホニル(0.15g、0.79mmol)をそこへ加え、混合物を4時間攪拌した。該反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5%硫酸銅溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、乾燥した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した後、酢酸エチル−ヘキサンを溶出混合液として用いたフラッシュクロマトグラフィーで粗生成物を精製した。
実施例11F
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−フルオロ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−p−トルエンスルホニルオキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノン(0.2g、0.375mmol)を入れた15mlの丸底フラスコに、3.75mlのフッ化テトラブチルアンモニウム溶液(THFに溶解した1M溶液、3.75mmol)を加えた。該混合物を最初に室温で15分間攪拌し、その後100℃で15分間加熱した。次いで、該溶液を室温まで冷却し、そこへジクロロメタンを加え、次いで水を加えた。層を分離し、有機層を水で洗浄し、次いで乾燥した。次いで、該有機層を濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、上記化合物を得た。
実施例11G
2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−[18F]−フルオロ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンの合成
Figure 0005922207
5μlの水酸化テトラブチルアンモニウム(40%wt水溶液)を入れたバキュテナーに、18F(16mCi、0.1ml)水溶液を加えた。該混合物を窒素下、油浴中で濃縮し、250μlのアセトニトリルを加え、これも窒素下で濃縮した。100μlのTHFをそこへ加え、次いで5mgの2−tert−ブチル−4−クロロ−5−(2−p−トルエンスルホニルオキシ−1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エチル)オキシ−3(2H)−ピリダジノンを加えた。次いで、該混合物を油浴中、70℃で30分間加熱した。次いで、これを水で希釈し、C18 Sep−Pakにアプライし、アセトニトリルで溶出し、上記化合物を得た。
実施例12:フェナザキン類似体の合成
実施例12A
4−クロロキナゾリンの合成
Figure 0005922207
4−キナゾロン(5g、34.2mmol)、五塩化リン(10.26g、47.9mmol)およびオキシ塩化リン(40ml)を115〜118℃で2時間還流した。該オキシ塩化リンを減圧中で除去し、残渣をエーテルに抽出した。次いで、砕いた氷を入れた容器に全混合物を注ぎ、再びエーテルで抽出した。次いで、エーテル層を炭酸水素ナトリウムで洗浄し、乾燥した。次いで、該エーテルを減圧下で除去し、粗物質をヘキサンから再結晶化し、生成物を得た。
実施例12B
4−(4−メチルフェニル)ブタノールの合成
Figure 0005922207
乾燥エーテル(5ml)に懸濁した水素化アルミニウムリチウム(427mg、11.2mmol)に、0℃で、乾燥エーテル(10ml)に溶解した1gの4−(4−メチルフェニル)ブタン酸(5.614mmol)を30分以上かけて加えた。次いで、該反応混合物を室温まで温め、4時間攪拌した。次いで、水(0.43ml)、NaOH(15%溶液、0.43g)および水(1.29ml)を連続的に加え、得られた溶液を30分間攪拌した。得られた沈殿を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥した。次いで、濾液を濃縮し、溶出媒体として酢酸エチル−ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
実施例12C
4−(4−メチルフェニル)ブチルtert−ブチルジメチルシリルエーテルの合成
Figure 0005922207
4−(4−メチルフェニル)ブタノール(0.5g、3.04mmol)を5mlのDMFに溶解し、そこへイミダゾール(310mg、4.56mmol)および塩化tert−ブチルジメチルシリル(685mg、4.56mmol)を加えた。該反応を4時間攪拌し、その後、酢酸エチルに抽出し、水で洗浄し、全てのDMFを除去した。次いで、有機層を乾燥し、濃縮した。次いで、酢酸エチル−ヘキサンの混合液を溶出媒体として用いたフラッシュクロマトグラフィーで粗混合物を精製し、上記生成物を得た。
実施例12D
4−(4−ブロモメチルフェニル)ブチルtert−ブチルジメチルシリルエーテルの合成
Figure 0005922207
50mlの丸底フラスコに、4−(4−メチルフェニル)ブチルtert−ブチルジメチルシリルエーテル(0.25g、0.89mmol)、N−ブロモコハク酸イミド(0.158g、0.89mmol)、過酸化ベンゾイル(2.17mg、0.0089mmol)および10mlの四塩化炭素を入れた。この混合物を一晩還流し、その後冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、得られた粗残渣を酢酸エチル−ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、生成物を得た。
実施例12E
4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシブチル)フェニル酢酸の合成
Figure 0005922207
4−(4−ブロモメチルフェニル)ブチルtert−ブチルジメチルシリルエーテル(0.2g、0.561mmol)の乾燥エーテル溶液を、Mg削り屑(turnings)(13.77mg、0.561mmol)に滴下した。次いで、数個のヨウ素結晶を加え、反応を開始し、該混合物を窒素雰囲気下、一晩還流した。次いで、該溶液を冷却し、そこへCOガスを10分間吹き込んだ。さらに2時間攪拌を続け、その後、該反応混合物に水を加えた。次いで、該混合物を酢酸エチルで抽出し、洗浄し、乾燥した。減圧下で有機溶媒を除去した後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、目的生成物を得た。
実施例12F
2−ヒドロキシエチル−4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシブチル)ベンゼンの合成
Figure 0005922207
乾燥エーテルに溶解した4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシブチル)フェニル酢酸(0.25g、0.775mmol)を、水素化アルミニウムリチウムのエーテル中懸濁液(44.2mg、1.16mmol)に滴下した。該反応混合物を5時間攪拌し、その後、水(45μl)、NaOH(15%溶液、45μl)および水(135μl)を連続的に加え、該反応混合物をさらに30分間攪拌した。得られた沈殿を濾過し、エーテルで洗浄した。次いで、該エーテル濾液を水で洗浄し、乾燥した。該エーテルを濃縮後、得られた生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。
実施例12G
4−(2−(4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリンの合成
Figure 0005922207
2−ヒドロキシエチル−4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシブチル)ベンゼン(0.3g、0.97mmol)を乾燥テトラヒドロフランに溶解し、そこへ水素化ナトリウム(24mg、1mmol)を加えた。得られた溶液を室温で30分間攪拌し、その後、上記溶液に4−クロロキナゾリン(0.164g、1mmol)を加えた。次いで、該溶液を6時間攪拌し、その後、該混合物に水を加えた。次いで、該溶液をジクロロメタンに抽出した。有機層を洗浄し、乾燥し、次いで濃縮し、粗生成物を得、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、生成物を得た。
実施例12H
4−(2−(4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリンの合成
Figure 0005922207
4−(2−(4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリン(0.4g、0.916mmol)に、フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(THFに溶解した1MのTBAF溶液、4.58ml、4.58mmol)を加えた。該溶液を2時間攪拌し、その後、該反応に水を加え、これを酢酸エチルに抽出した。次いで、有機層を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。
実施例12I
4−(2−(4−(4−p−トルエンスルホニルオキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリンの合成:
Figure 0005922207
15mlの丸底フラスコに入れた4−(2−(4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリン(0.25g、0.77mmol)を、ピリジン(5ml)に溶解した。次いで、塩化p−トルエンスルホニル(0.15g、0.79mmol)をそこへ加え、該混合物を4時間攪拌した。該反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5%硫酸銅溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、乾燥した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した後、シリカゲル(酢酸エチル/ヘキサン)を用いたフラッシュクロマトグラフィーで粗生成物を精製し、生成物を得た。
実施例12J
4−(2−(4−(4−フルオロブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリンの合成
Figure 0005922207
4−(2−(4−(4−p−トルエンスルホニルオキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリン(0.3g、0.63mmol)を、フッ化カリウム/クリプトフィックス(kryptofix)222の5mlのTHF溶液(1:1比、各3.15mmol)に加えた。室温で15分間攪拌後、該溶液を20分間還流した。次いで、それを冷却し、そこへ水を加えた。次いで、該溶液をジクロロメタンに抽出し、水で洗浄し、乾燥した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、生成物を得た。
実施例12K
4−(2−(4−(4−[18F]−フルオロブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリンの合成:
Figure 0005922207
300mgの18O水に溶解した100mCiの18Fを入れた5mlの反応バイアルに、10mgのクリプトフィックス(Kryptofix)、1mgの炭酸カリウム、0.005mlの水および0.95mlのアセトニトリルからなる1mlの溶液を加えた。該バイアルを加熱して全ての溶媒を除去し、該バイアルに乾燥アセトニトリル(1ml)を加えた。これも蒸発によって除去した。次いで、4−(2−(4−(4−p−トルエンスルホニルオキシブチル)フェニル)エトキシ)キナゾリン(5mg)のアセトニトリル溶液をそこへ加えた。該バイアルを密封し、100℃で30分間加熱した。該混合物をジクロロメタンで希釈し、Sep−Pakに通し、テトラヒドロフランで溶出した。該溶媒を蒸発させ、上記化合物を得た。
実施例13:正常な動物における2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−[18F]フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンでの造影
1、2および3mCiの18F標識2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オン(本明細書では薬剤2とも呼ぶ)の静脈内投与後、麻酔下のラット、ウサギおよび非ヒト霊長類(NHP)内のマイクロPETカメラ(Focus220、MICROPET)で造影を行った。カウント取得後、画像を構築し、一連の断層撮影画像となるように手動で再配置した。図1は、正常なNHPにおける2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−[18F]フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンでの、脳の(a)横断面、(b)冠状面、および(c)矢状断面の代表的な画像を示す。これらの画像は、5.1mCiの2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−[18F]フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの注射30分後(mpi)に得、減衰を補正した。2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−[18F]フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オンの静脈内注射は心拍数およびECG波形に変化を引き起こさず、全ての動物は有害作用なく画像取得の間を乗り切った。取り込みおよび画像の解像度によると、薬剤2が効率的に脳に輸送され、ミトコンドリア密度機能および脳灌流の評価に有用な画像を提供することは明らかである。
実施例14:非ヒト霊長類における様々な造影剤での造影
本実施例では、下記の第1表に列挙した3つの造影剤を用いて造影研究を行った。
第1表.造影研究において用いた造影剤。
Figure 0005922207
麻酔後、約1mCiの薬剤2または薬剤3をラット静脈内に注射し、ラット脳をマイクロPETスキャナーに造影した。画像取得後、該画像を断層撮影画像に再構築した。図2Aは、薬剤2を用いて造影したラット脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な画像を示し、図2Bは、薬剤3を用いて造影したラット脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な画像を示す。結果は、薬剤3と異なり、薬剤2は血液脳関門を通過することができ、脳内に蓄積することができることを示唆している。
同様に、非ヒト霊長類(NHP)において、約3mCiの薬剤1または薬剤2を静脈内に注射し、NHPの脳をマイクロPETにて造影した。図3Aは、薬剤2を用いて造影したNHP脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な断層撮影画像を示し、図3Bは、薬剤1を用いて造影したNHP脳の横断面(左の画像)および矢状断面(右の画像)の代表的な断層撮影画像を示す。薬剤1で造影した場合、NHP脳は可視化されなかった。しかしながら、薬剤2で造影した場合、NHP脳は可視化することができ、これは、薬剤2は血液脳関門を通過することができ、脳内に蓄積することができることを示している。
本実施例に記載されている構造−活性相関(SAR)研究は、造影剤の側鎖内のヘテロ原子(例えば、酸素原子)の存在および/または位置が、血液脳関門を通過して拡散する能力に影響しうることを示す。薬剤1の側鎖内のヘテロ原子の欠落は薬剤1の親油性を増加させた(ACD/ChemSketch v.11.02ソフトウェア(Advanced Chemistry Development社(オンタリオ州トロント))で計算したLogP値:4.84(対する薬剤2は2.73))一方、脳への透過は薬剤2と比較して減少を示した。
実施例15:腫瘍のマウスモデルにおける薬剤2での造影
本明細書に記載した造影剤を用いて、c−neu腫瘍マウス、OVCAR腫瘍を有するnu/nuマウス、およびHT1080腫瘍を有するnu/nuマウスを含むいくつかのマウス腫瘍モデルを用いた造影研究を行った。該マウスへの麻酔投与後、約500μCiの薬剤2(第1表から)を静脈内に注射し、腫瘍をマイクロPETスキャナーに造影した。画像取得後、画像を断層撮影画像に再構築した。図4は、c−neu腫瘍マウスの代表的な横断面(左の画像)および冠状面(右の画像)画像を示すが、薬剤2で造影した場合に腫瘍が可視化されている。さらに、造影後、マウスモデルにて薬剤2の腫瘍取り込みを測定した。取り込みは組織1グラム当たり1〜4%投与量の範囲で検出可能であった。
本発明は前述の説明のための実施例に限定されず、その本質から逸脱することなく他の特定の形態にて具体化されうることは、当業者であれば理解できるであろう。それゆえ、該実施例はあらゆる点で説明目的であって限定目的ではないと考えられ、参照は前述の実施例に対してではなく添付の特許請求の範囲に対してなされ、それゆえ特許請求の範囲の均等の意味および範囲内に入る全ての変化はその中に包含されることを意図することが望ましい。

Claims (8)

  1. 対象の癌の少なくとも一部を造影するための医薬組成物であって、式(II)、
    Figure 0005922207
    [式中:
    はSまたはであり
    KおよびLは、存在する場合、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択され;
    Mは水素、アルコキシアルキル、アルキルオキシ、アルキル、および造影部分から選択され、そのそれぞれは任意に置換されており
    Qはハロまたはハロアルキルであり;
    nは0、1、2、または3であり;
    21、R22、R23、R24、R25、R26、およびR27は、水素、任意に置換されたアルキル、および造影部分から独立して選択され;
    29は任意に置換されたアルキルであり;かつ
    は炭素および酸素から選択され;ただしYが酸素である場合、KおよびLは存在せず、かつ、Mは水素、アルコキシアルキル、およびアルキルから選択され、そのそれぞれは任意に置換されている]
    の構造を有する造影剤を含み、少なくとも1つの造影部分が式(II)に存在し、かつ、造影部分が 18 Fであり;かつ
    任意の置換基がアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキルアリール、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリールアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アミノ、チオール、−OH、ホスフェート、−COH、=O、ハロ、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、エステル、アルデヒド、アミド、ケト、アジド、スルフヒドリル、イミノ、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミドおよび造影部分の1つ以上から選択され、
    各アルキルはC−Cアルキルであり、
    各アルコキシは酸素原子を通じて親分子部分と結合するC−Cアルキル基であり、
    各アルコキシアルキルは1、2、または3個のアルコキシ基で置換されたC−Cアルキル基であり、か
    各ハロアルキルは1、2、3、または4個のハロゲン原子によって置換されたC−Cアルキル基である、医薬組成物。
  2. 癌が(a)原発腫瘍もしくは異常増殖、または(b)転移成長である、請求項1記載の医薬組成物。
  3. JがOであ、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  4. 29がtert−ブチルである、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  5. Mが造影部分で任意に置換されたアルコキシアルキルである、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 造影剤が下記の群:
    Figure 0005922207
    から選択される、請求項1または2記載の医薬組成物。
  7. 造影剤が:
    Figure 0005922207
    である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  8. 医薬組成物が1つ以上の医薬的に許容される担体、添加剤、および/または希釈剤を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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