JP5921817B2 - リライトカードの発行方法 - Google Patents

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本発明は、表面の印字情報が書換え可能なリライトカードの発行方法に関する。
感熱発色材が塗布された書換え可能な印字面を持つカード状の媒体はリライトカードと称され、プリペイドカードやポイントサービスのポイントカードなどに広く用いられている。
ポイントサービスは、顧客が携行しやすい形状のカードを介して購買毎に金額に応じたポイントを付与し、貯まったポイントを金銭相当や景品などに交換するものである。これに用いるポイントカードのうち代表的なものは、上記印字面に目視用のデータ(保有ポイント数や有効期限など)を表示し、さらに印字面の反対側に磁気層によるデータ記録面を持ち、データ記録面に機械読取り用のデータを格納する構成となっている。このようなカードを磁気付リライトカードと呼ぶ。
前記印字面およびデータ記録面の書換えは、サーマルヘッドと磁気ヘッドを持つリーダライタにより行われ、ポイントサービスでは、ポイントの加算や減算の際には、リーダライタにより印字面とデータ記録面は同期して書換えられる。例えば、ポイントの加算であれば、前回までの累積ポイントをデータ記録面から読み出し、これに今回の加算ポイントを加え、新たな累積ポイントとして、データ記録面と印字面に書き込む。
このように、ポイントカードは、表示機能があり、機械読取り処理に要するデータもカードに格納されるため、専用のリーダライタがあればポイントサービスの最低限の運用ができ、さらにサーバで統括するポイントカードシステムとすれば多店舗展開にも適用できるなど利便性は高い。
特許文献1には、感熱記録媒体を用いて書換え可能な表示部を持ち、反対面には磁気記録部を持つリライトカードと、これを用いたポイントカードシステムに関する技術が開示されている。
特開2002−109636号公報
ところが、磁気付リライトカードのように目視用と機械読取用の二つの記録機構を要するカードはコストの高いものとなり、特にポイントカードを広く配布するポイントサービスではカードのコストが多大な負担となる。
また、ポイントカードは、利用者に携行され繰り返し利用されるため、変形や異物の付着が避け難く、特に磁気付リライトカードの場合、データ記録面の読取りは磁気ヘッドがデータ記録面に密着することによりなされるため、読取り不良がしばしば発生する。読取りに支障が出た場合、前回までのポイント(前回ポイント)を別の新たなカードに移行した発行(再発行と呼ぶ)が必要になるが、前回ポイントは印字面から目視で読取るほかなく、したがって読取ったポイントをキー入力するなど人手による操作で再発行を行っている。
一方、磁気付リライトカードと異なり、印字面に、単一の記録機構で、目視用のデータとともに機械読取り用のデータをも記録しようとする試みがある。すなわち、特許文献1の磁気記録部に記録する機械読取り用のデータを、磁気記録に代えてバーコードなどの光学読取りコードパターンを用い、これを印字面のみのリライトカード(以降、磁気なしリライトカードと呼ぶ)に記録しようとするものである。
磁気なしリライトカードを用いたポイントカードでは、変形や異物の付着がある場合、読取りまでは可能で、書込みができなくなる障害が起こる。というのは、光学読取りでは非接触で読取りが可能であるのに対し、サーマルヘッドによる書込みは、ヘッドと印字面の密着(すなわち接触)を要すため、印字面の凹凸や付着物により書込んだコードパターンに擦れや変形が生じ、コードパターンの不良により読込みが不可能となるためである。
磁気なしリライトカードによるポイントカードで書込みに支障が出た場合、上記磁気付リライトカードの場合と同様に前回までのポイントを別の新たなカードに移行して再発行することになるが、人手の操作による再発行は煩雑であり確実性にも欠ける。
そこで、本発明は、磁気なしリライトカードの再発行の際に、円滑な再発行が可能となる発行方法を提供しようとするものである。
書換え可能な感熱記録材からなる記録面を持つリライトカードへの印字機能と消去機能と、前記記録面に印字されたコードパターンであるバーコードまたは二次元コードを読取る読取り機能と、読取ったコードパターンに対応するデータを保持する一時記憶部と、を有するリーダライタを用いたリライトカードの発行方法において、前記リライトカードの前記記録面に印字されたコードパターンの更新を行う際に、カードへのコードパターンの書換えに支障が出た場合に別の新たなカードを再発行する発行方法であって、カードに印字されているコードパターンを前記読取り機能により読取り、読取ったコードパターンを復号した読取データをリーダライタの一時記憶部に格納する記憶ステップと、前記読取データを更新した発行データを前記一時記憶部に格納するとともにコードパターンに変換し、前記記録面に印字する記録ステップと、前記記録面に印字されたコードパターンを読取り、読取ったコードパターンを復号し読取データを生成する読取ステップと、前記一時記憶部に格納された発行データと前記読取データを照合し、照合結果が一致または不一致であるかを判別する判別ステップとからなり、前記判別ステップにおける照合結果が一致のときは書換え完了であり、前記判別ステップにおける照合結果が不一致のときは、前記記録ステップから前記判別ステップまでの各ステップを所定回数くり返した後、別の新たなリライトカードの記録面に前記発行データに対応するコードパターンを印字することを特徴とするリライトカードの発行方法。
本発明のリライトカードの発行方法によれば、ポイントカードのように既存ポイントを移行しながら再発行が行われる際に、ポイントの手入力などの煩雑な操作が不要となり、かつ確実なポイントの移行が可能となる。
リライトカードを示す図 コードパターンの配置例を示す図 リーダライタの外観を示す図 リーダライタの構成図 本発明のリライトカードの発行方法を示すフロー図
図1は、本発明で用いる磁気なしリライトカードをポイントカードの形態で表わしたものである。
リライトカード1の基材11には、印字記録可能な記録面12が設けられている。図1の構成では、記録面12は書換え可能な可視情報を表示する情報表示領域2を備えており、情報表示領域2には、プリンタによる可視情報(画像)の書換え(書込みおよび消去)を可能とする感熱記録材が塗布されている。
ここに用いる感熱記録材は、特定の温度領域で発色し、別の特定の温度領域で消色する特性を持っており、よって情報表示領域2は可視情報の書込みおよび消去が可能となっている。なお、感熱記録材については、例えば特開2002−178673号に、組成、特性などの詳細な記述がある。
画像の書込み/消去は、通常、ラインサーマルヘッドにより行われ、同ヘッドの各ドットの制御により、任意の形状の画像が記録可能となる。したがって、画像を書換えは、まず既に記録されている画像の消去、続いて新たな画像の書込み、の手順で行われる。
図1はポイントカードを想定した体裁を表わしており、情報表示領域2には、ポイントを表わすコードパターン3が記録されている。目視情報5は利用者のための可読性のある情報である。
コードパターン3としては、バーコードに限らず、二次元コードなども利用可能である。また、擦れや汚れに備えて、同じコードパターン3を離散的に配置すると効果的である。さらに、コードパターン3を相互に角度を変えて配置すると、ラインサーマルヘッドのドット落ちによるパターン不良が回避できるので好都合である。
図2はコードパターンの配置例であり、図2(a)はバーコード、図2(b)は二次元コードを用いた態様を表わしている。
図3は、本発明のリライトカード発行方法で用いるリーダライタの例である。
リーダライタ30の上面は操作パネル32となっており、データやコマンドを入力するためのキー33や表示部31を持つ。リーダライタ30の内部は、サーマルヘッドによる印字機構、ラインセンサによる読取り機構、カード搬送機構などで構成されており、挿入口35から取込まれたリライトカード1は、リーダライタ30の内部で搬送されながら、書込みや読取りなど所定の処理が行われる。
図4は、リーダライタの構成を示す機能ブロック図である。
リーダライタ30は、制御部40とサーマルヘッド411や表示部31などの機能部品、および、不図示であるが、駆動機構や駆動制御部などからなる。
書込み部41は、サーマルヘッド411を駆動し、記録面12面に対し、既にある画像の消去、ならびに、新たな画像の印字を行う。ここで、画像とは、図1におけるコードパターン3および目視情報5である。
読取り部42はラインセンサ421により記録面12上の画像を読取る。さらに、読取った画像からコードパターン3を特定し、コードパターン3を復号する。
比較判別部43は、コードパターン3から復号されたデータと記憶部44にある所定のデータとを比較し、両者が等しければ「一致」、等しくなければ「不一致」と判別する。
記憶部44は、印字や読込みにかかわるデータ、および、制御部40が持つプログラムや処理過程のデータを格納する記憶装置である。
図5に、本発明のリライトカードの発行方法を示す。
本発明のリライトカードの発行方法は、ポイントカードなどの再発行に適した発行方法であり、以下、ポイントカードの再発行を例に説明を加える。
ポイントカードは、一般には購買等でポイントの増減があるときにポイントの更新が行われるが、この場合は、リーダライタは同じポイントカードに対し単に書換えを行うのみである。ポイントの書換えは、まず既存ポイントの消去、続いて新たなポイントの書込みの手順で行われる。ところが、新たなポイントの書込みに障害が発生すると、別のカードに対し、新たなポイントを書込む「再発行」の必要が出てくる。再発行も発行の一部であるが、本発明は再発行にかかわる発明であり、以下の発行の用語は再発行を意味する。
(1)リライトカード1が、リーダライタ30に挿入されると(S1)、まず、読取部42は記録面12を読込む(S2)。続いて、読込まれた記録面12の画像の中からコードパターン3を復号し(S3)、これを既存ポイント52として記憶部44に格納する(S4)。
(2)また、購買等で新たに増減するポイントは、操作者により操作パネル32のキー33を用いて入力され(S5)、増減ポイント53として記憶部44に格納される(S6)。
なお、既存ポイント52と増減ポイント53の和が新たに書換えるべきポイントであり、更新ポイント55として記憶部44に置かれる。
(3)リライトカードの書換えにあたり、書込部41は、まず、サーマルヘッド411の発熱体を所定の熱量となるよう制御し、記録面12上にある画像を消去する(S7)。続いて、記憶部44の更新ポイント55から新コードパターン4を生成し(S8)、さらに目視情報5を加えて、記録面12上に印字する(S9)。
(4)読取部42は、書換えられた記録面12を読込み(S10)、新コードパターン4を復号し(S11)、復号結果56として記憶部44に格納する(S12)。
(5)比較判別部43は、更新ポイント55と復号結果56を比較し(S13)、一致または不一致の判別を行う(S14)。一致の場合は書換え完了であり、不一致の場合は書換え不良となる。
(6)書換え不良の場合、その旨を表示で報知し(S15)、操作者は別のリライトカードを挿入して(S16)新たに発行操作を行う。このとき、更新ポイント55は記憶部44に保持されているので、上記(3)〜(5)の手順で更新ポイント55を書込めばよい。
なお、一旦書換え不良と判別されても、再試行として(3)〜(5)の書換えの工程を所定の回数繰り返すことが望ましく、一致/不一致の比率などで新たなカードを発行するか否かを判別してもよい。
1 リライトカード
2 情報表示領域
3 コードパターン
5 目視情報
12 記録面
30 リーダライタ
40 制御部

Claims (1)

  1. 書換え可能な感熱記録材からなる記録面を持つリライトカードへの印字機能と消去機能と、前記記録面に印字されたコードパターンであるバーコードまたは二次元コードを読取る読取り機能と、読取ったコードパターンに対応するデータを保持する一時記憶部と、
    を有するリーダライタを用いたリライトカードの発行方法において、
    前記リライトカードの前記記録面に印字されたコードパターンの更新を行う際に、カードへのコードパターンの書換えに支障が出た場合に別の新たなカードを再発行する発行方法であって、
    カードに印字されているコードパターンを前記読取り機能により読取り、読取ったコードパターンを復号した読取データをリーダライタの一時記憶部に格納する記憶ステップと、
    前記読取データを更新した発行データを前記一時記憶部に格納するとともにコードパターンに変換し、前記記録面に印字する記録ステップと、
    前記記録面に印字されたコードパターンを読取り、読取ったコードパターンを復号し読取データを生成する読取ステップと、
    前記一時記憶部に格納された発行データと前記読取データを照合し、照合結果が一致または不一致であるかを判別する判別ステップとからなり、
    前記判別ステップにおける照合結果が一致のときは書換え完了であり、
    前記判別ステップにおける照合結果が不一致のときは、前記記録ステップから前記判別ステップまでの各ステップを所定回数くり返した後、
    別の新たなリライトカードの記録面に前記発行データに対応するコードパターンを印字することを特徴とするリライトカードの発行方法。
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