JP5918171B2 - Frp製織物、及びfrp製織物を用いた成形用材料、及びfrp製織物の製造方法 - Google Patents
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Description
また本発明は、上記FRPテープを織り糸とするFRP製織物の製造方法において、長手方向に引き揃えた強化繊維糸束を樹脂塗布機内に挿入して、樹脂塗布機内を通過する強化繊維糸束にマトリックス樹脂を塗布し、更にサスペンションにより支持されたガイド片で強化繊維糸束を押さえ付けて、各強化繊維糸が被覆されるようにマトリックス樹脂を含浸してFRPテープを作製すると共に、前記織り糸となるFRPテープに、強化繊維の体積分率が10〜60%、各強化繊維糸の外周表面の少なくとも80〜100%以上がマトリックス樹脂で被覆されている繊維糸数の割合が98〜100%、テープ肉厚が100〜250μm、JIS K 7165の引張試験による引張比強度の最大値が100MPa以上のものを使用して、開口率が30%以下となるように製織する方法を採用できる。
まず、本発明のFRP製織物に使用するFRPテープに関しては、図1に示すように長手方向に引き揃えられた連続長繊維の強化繊維糸1の束と、この強化繊維糸束に含浸されて各強化繊維糸1を被覆した状態で硬化されたマトリックス樹脂2とから構成する。
次に、上記FRPテープから成るFRP製織物について以下に説明する。本発明のFRP製織物においては、上記FRPテープを織り糸に用いて開口率が30%以下となるように製織する。なおFRP製織物の開口率に関しては、熱プレス加工を行った際の強度を考慮して25%以下とすることがより好ましい。
次に、上記FRP製織物を用いた成形用材料について図3及び図4に基いて以下に説明する。上記FRP製織物を用いた成形用材料の一形態としては、FRP製織物を熱プレス加工して、FRPテープのマトリックス樹脂を熱溶融させて重なり合うテープ同士を一体化したFRP製シートSが挙げられる(図3参照)。なお、このFRP製シートSは、JIS K 7165の引張試験による引張比強度の最大値が100MPa以上となるようにする。
次に、上記FRP製織物を用いた成形用材料について行った効果の実証試験について説明する。なお試験は、「実施例1」「実施例2」「比較例1」「比較例2」の4サンプルについて行った。また以下の[表1]は、各実施例で使用した強化繊維の材料と、熱可塑性樹脂(マトリックス樹脂)の材料を例示するものである。
×:断面観察において強化繊維糸の外周表面樹脂被覆が50%未満,又は、50%以上被覆さている繊維糸の割合が98%未満,さらにはその両方である状態
△:断面観察において強化繊維糸の外周表面の50%〜70%未満が濡れている繊維糸数の割合が98%以上である状態
○:断面観察において強化繊維糸の外周表面の70%〜90%未満が濡れている繊維糸数の割合が98%以上である状態
◎:断面観察において強化繊維糸の外周表面の90%〜100%未満が濡れている繊維糸数の割合が98%以上である状態
まず実施例1では、強化繊維に炭素繊維(A-2)を使用し、熱可塑性樹脂にポリカーボネート(B-3)を使用してFRPテープを作製した。また、FRPテープの強化繊維の体積分率(Vf)を38%とし、テープ肉厚を150μm、テープ幅を2mmとした(※幅25mmのテープを幅2mmにスリットして作製した)。そしてまた、上記FRPテープは、引張比強度の最大値が677MPaであり、強化繊維糸の外周表面へのマトリックス樹脂の被覆状態は◎であった。
この実施例2では、上記実施例1で作製したFRP製織物を8枚積層し、熱プレス成形(圧力:1MPa以下、時間:15分、温度:180〜230℃)を行うことにより、平均厚み:1000μm、引張比強度の最大値:250MPa、曲げ強度:767MPaのFRP製プレートを作製した。
この比較例1では、強化繊維に炭素繊維(A-2)を使用して、繊維束間:2.2mm、肉厚:250μm、縦×横(サイズ):50cm×50cm、縦×横(繊維束本数):227本×227本、開口率:ほゞ0%の織物を製織した。
この比較例2では、上記比較例1と同様の織物及び樹脂フィルムを使用し、織物4枚間に樹脂フィルムをそれぞれ積層して、熱プレス成形(圧力:1MPa以下、時間:15分、温度:180〜230℃)を行うことにより、平均厚み:1000μm、引張比強度の最大値:50MPa、曲げ強度:168MPaのFRP製プレートを作製した。なお、強化繊維糸の外周表面へのマトリックス樹脂の被覆状態は△であった。
2 マトリックス樹脂
S FRP製シート
P FRP製プレート
Claims (9)
- 長手方向に引き揃えられた連続長繊維の強化繊維糸束に、熱可塑性樹脂からなるマトリックス樹脂を含浸して被覆硬化して成るFRPテープを織り糸に使用して作製された3次元形状に成形するための材料として用いられるFRP製織物であって、
前記FRPテープに、強化繊維の体積分率が10〜60%、各強化繊維糸の外周表面の少なくとも80〜100%がマトリックス樹脂で被覆されている繊維糸数の割合が98〜100%、テープ肉厚が100〜250μm、JIS K 7165の引張試験による引張比強度の最大値が100MPa以上のものが使用されると共に、当該FRPテープを用いて開口率が20%以上かつ30%以下となるように製織されていることを特徴とするFRP製織物。 - FRPテープを用いて開口率が25%以下となるように製織されていることを特徴とする請求項1記載のFRP製織物。
- FRPテープの強化繊維糸が炭素繊維糸であることを特徴とする請求項1または2に記載のFRP製織物。
- FRPテープのマトリックス樹脂の流動性がMFRで、10〜2500g/10minであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のFRP製織物。
- FRPテープの強化繊維糸の繊密度が800g/1000m〜112000g/1000mであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のFRP製織物。
- FRPテープの強化繊維糸の繊維径が3〜30μmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のFRP製織物。
- 請求項1〜6に記載されたFRP製織物を熱プレス加工することにより、FRPテープのマトリックス樹脂を熱溶融させて重なり合うテープ同士を一体化し、更にJIS K 7165の引張試験による引張比強度の最大値が100MPa以上のシート状に構成したことを特徴とするFRP製織物を用いた成形用材料。
- 請求項1〜6に記載されたFRP製織物を複数枚重ねて積層した状態で熱プレス加工することにより、FRPテープのマトリックス樹脂を熱溶融させて重なり合うテープ同士を一体化し、更にJIS K 7165の引張試験による引張比強度の最大値が100MPa以上のシート状またはプレート状に構成したことを特徴とするFRP製織物を用いた成形用材料。
- FRPテープを織り糸とするFRP製織物の製造方法であって、
長手方向に引き揃えた強化繊維糸束を樹脂塗布機内に挿入して、樹脂塗布機内を通過する強化繊維糸束にマトリックス樹脂を塗布し、更にサスペンションにより支持されたガイド片で強化繊維糸束を押さえ付けて、各強化繊維糸が被覆されるようにマトリックス樹脂を含浸してFRPテープを作製すると共に、
前記織り糸とするFRPテープに、強化繊維の体積分率が10〜60%、各強化繊維糸の外周表面の少なくとも80〜100%以上がマトリックス樹脂で被覆されている繊維糸数の割合が98〜100%、テープ肉厚が100〜250μm、JIS K 7165の引張試験による引張比強度の最大値が100MPa以上のものを使用して、開口率が30%以下となるように製織することを特徴とするFRP製織物の製造方法。
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