JP5916584B2 - 静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備 - Google Patents

静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備 Download PDF

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Description

本発明は、静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備に係り、更に詳しくは、沸騰水型原子力発電プラント設備に適用するのに好適な静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備に関する。
原子炉の配管破断等の事故時に、サプレションプール(圧力抑制プール)表面温度の上昇を抑制し、格納容器圧力の上昇を抑制することのできる原子炉格納容器冷却設備がある(例えば、特許文献1参照)。
この原子炉格納容器冷却設備は、図5に示すように、原子炉格納容器42の上方に大気開放された冷却水プール37を設置し、冷却水プール37に熱交換器34を浸漬させ、熱交換器34の上部に蒸気室33、下部に水室35を接続し、ドライウェル38と蒸気室33とを接続する蒸気供給管32と、水室35と原子炉圧力容器31とを接続する凝縮水ドレン管53と、水室35と圧力抑制プール40とを接続する不凝縮ガスベント管44とを有している。凝縮水ドレン管53には、原子炉圧力容器31から水室35への逆流を防ぐ逆止弁55と弁54とが設置されている。ドライウェル38と圧力抑制プール40は圧力抑制ベント管39で連結されていて、圧力抑制ベント管39はドライウェル側と圧力抑制プール側の双方に開口している。不凝縮ガスベント管44の圧力抑制プール40水中における開口高さは、圧力抑制ベント管39の圧力抑制プール40水中における開口高さより高い位置に配置されている。
原子炉圧力容器31の配管破断事故が発生した場合、破断配管を通して原子炉圧力容器31からドライウェル38に流出した蒸気は、圧力抑制ベント管39を通して圧力抑制プール40へ導かれて凝縮されるものと、蒸気供給管32を介して熱交換器34に導かれ、熱交換器34外部の冷却水プール37で除熱されて凝縮水となり、不凝縮ガスベント管44を経由して圧力抑制プール40に導かれるものとがある。
大量の蒸気がドライウェル38に放出される配管破断事故発生直後は、多くの蒸気が、大口径の圧力抑制ベント管39を経由して圧力抑制プール40に導かれるが、崩壊熱量が低下することで蒸気放出量が減少すると熱交換器34を経由するルートにおける流路の圧力損失が圧力抑制ベント管39を経由するルートにおける流路の圧力損失よりも減少する。この結果、熱交換器34及び不凝縮ガスベント管44経由した蒸気の凝縮水が圧力抑制プール40に導かれるようになる。
ここで、2つのルートにおける流路の圧力損失の差異は、不凝縮ガスベント管44の圧力抑制プール40水中における開口高さを、圧力抑制ベント管39の圧力抑制プール40水中における開口高さより高い位置に配置させることで生起させている。
また、原子炉圧力容器31とドライウェル38の圧力がほぼ均圧した後に、凝縮水ドレン管53に設けた弁54を開操作することで、熱交換器34で凝縮された凝縮水(冷却材)を原子炉圧力容器31内に戻すことができる。
特開2003−240888号公報
上述した従来技術の原子炉格納容器冷却設備によれば、原子炉圧力容器の配管破断事故時においても、原子炉圧力容器内で発生した蒸気を水に戻して、原子炉圧力容器内に供給することができ、原子炉圧力容器内の冷却水のインベントリを長期に亘って維持することができる。このことにより、炉心を安定して冷却し続けることができる。
しかし、このような配管破断事故時において、何らかの理由により、弁54が開操作できない場合を想定すると、原子炉圧力容器31に冷却材を供給することができなくなるので、原子炉圧力容器31内の冷却水のインベントリを維持できず、さらに後述する状態量の変移によって、原子炉格納容器42の内部圧力が上昇し、高圧状態が維持される虞がある。
例えば、熱交換器34及び不凝縮ガスベント管44を経由した蒸気の凝縮水が圧力抑制プール40に導かれる場合において、熱交換器34外側の冷却水プール37は大気圧環境に設置されているため、崩壊熱を除熱している間に冷却水は沸騰し、その水温は100℃になる。このため、熱交換器34出口の凝縮水温度は100℃以下には低下できず、比較的高温の凝縮水が不凝縮ガスベント管44を経由して圧力抑制プール40に流入することになる。
上述したように、不凝縮ガスベント管44は、圧力抑制ベント管39の開口高さより上方であって、圧力抑制プール40の水中における水面に近い位置で開口している。このため、100℃以上の凝縮水が圧力抑制プール40水面近傍に局所的に放出されると、圧力抑制プール40の水面近傍の水温が局所的に高温になり、温度成層化が発生する可能性がある。このような状態においては、圧力抑制プール40の水面上の空間温度が100℃以上に上昇し、飽和水蒸気圧及び窒素分圧が増加して原子炉格納容器42の圧力が高い状態で維持される虞が生じる。
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたものであって、その目的は、原子炉圧力容器の配管破断事故時において、原子炉圧力容器内の冷却水のインベントリを長期に亘って維持可能とし、さらに、何らかの理由によって原子炉圧力容器への冷却材の供給に失敗した場合でも原子炉格納容器の圧力の上昇を緩和できる、信頼性の高い静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備を提供するものである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、原子炉圧力容器を包囲するドライウェルと内部に圧力抑制プールを設けた圧力抑制室とを備えた原子炉格納容器と、前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを接続し、前記圧力抑制プール側には複数の開口部を有するベント管と、前記原子炉格納容器の上部に設けた冷却水プールと、前記冷却水プールに浸漬された熱交換器と、前記ドライウェルと前記熱交換器とを接続する蒸気引き込み管と、前記熱交換器より下方であって、前記原子炉圧力容器内の炉心の上端高さよりも上方に設置された蓄水タンクと、前記蓄水タンクと前記熱交換器とを接続する第1凝縮水排出管と、前記蓄水タンクの上方側に一端側を接続し、他端側を前記圧力抑制プールに接続し、前記圧力抑制プールにおける開口高さを前記ベント管の前記圧力抑制プール側の最も高い開口高さよりも高い位置に開口した非凝縮性ガス排出管と、前記蓄水タンクの前記非凝縮性ガス排出管の一端側が接続された部位より下方に一端側を接続し、他端側を前記圧力抑制プールに接続し、前記圧力抑制プールにおける開口高さを前記ベント管の前記圧力抑制プール側の最も低い開口高さよりも低い位置に開口した第2凝縮水排出管と、前記蓄水タンクの第2凝縮水排出管の一端側が接続された部位より下方に一端側を接続し、他端側を前記原子炉圧力容器の側部であって、前記炉心の上端より上方に接続した凝縮水戻り管とを備え、前記第2凝縮水排出管の前記圧力抑制プールにおける開口を水平管分岐部として、分岐した複数の水平管の各々の先端部に凝縮水排出口を開口させたことを特徴とする。
本発明によれば、原子炉圧力容器の配管破断事故時において、原子炉圧力容器内で発生した蒸気を水に戻して原子炉圧力容器内に供給することで原子炉圧力容器内の冷却水のインベントリを長期に亘って維持可能とし、さらに、何らかの理由によって原子炉圧力容器への冷却材の供給に失敗した場合でも原子炉格納容器の圧力の上昇を緩和できる、信頼性の高い静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備を実現することができる。
本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第1の実施の形態の構成を示すシステム系統図である。 本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備における主蒸気管の構成を示す系統図である。 本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第2の実施の形態の構成を示すシステム系統図である。 本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第3の実施の形態の構成を示すシステム系統図である。 従来の原子炉格納容器冷却設備の構成を示すシステム系統図である。
以下、本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第1の実施の形態の構成を示すシステム系統図である。本実施の形態における静的崩壊熱除去システムは沸騰水型原子力発電プラント設備に適用されている。図1において、沸騰水型原子力発電プラント設備は、原子炉圧力容器15と、炉心13と、原子炉格納容器17と、静的崩壊熱除去システムとを備えている。
原子炉圧力容器15の内部には、複数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心13が配置され、この炉心13を冷却する冷却材14が炉心13を侵漬するように貯留されている。原子炉圧力容器15には、主蒸気管16や給水配管(図示せず)が接続されている。
原子炉格納容器17は、原子炉圧力容器15の全周を取り囲むものであって、その空間内部を互いに区分して形成したドライウェル18と、ペデスタル21と、圧力抑制室19とを備えている。また、原子炉格納容器17の内部空間は、空気を窒素で置換している。これは、万一の水素爆発の発生に対する備えとして、酸素を排除するためである。
圧力抑制室19は、ドライウェル18の下方でペデスタル21の周囲を覆う円環状の空間として形成され、その空間内部には、冷却水を充填した圧力抑制プール20が設けられている。圧力抑制室19の内部には、一端部側がドライウェル18に開口し、他端部側が圧力抑制プール20の冷却水中で複数のベント管蒸気排出部23として開口したベント管22が配置されている。本実施の形態においては、ベント管蒸気排出部23を3つ設けた場合で説明する。また、このベント管22の圧力抑制室19の空間の部位には分岐部が設けられている。この分岐部には、連通管24の一端側が接続されていて、他端側はペデスタル21内で開口している。
ペデスタル21は、原子炉圧力容器15の真下で、上部を原子炉圧力容器支持スカート26によってドライウェル18と区分され、側部を円環状の圧力抑制室19に取り囲まれた空間として形成されている。ペデスタル21は上方側部に開口する連通管24によって、ドライウェル18と空間的に接続されている。また、ペデスタル21の下方側部には、圧力抑制室19とペデスタル21とを接続する配管が設けられ、この配管を連通/遮断する溶融弁27がペデスタル21側に配置されている。溶融弁27は、溶融した炉心13がペデスタル21に落下して加熱され溶融したときに配管を連通する。
静的崩壊熱除去システムは、熱交換器1と、冷却水プール3と、蓄水タンク5と、蒸気引き込み管6と、第1凝縮水排出管7と、非凝縮性ガス排出管8と、第2凝縮水排出管9と、凝縮水戻り管10と、空気作動弁11と、爆破弁12と、逆止弁25とを備えている。
冷却水プール3には冷却プール水2が充填されていて、この冷却プール水2に、熱交換器1が浸漬されている。熱交換器1は、上部側に設けられ、原子炉格納容器17のドライウェル18と蒸気引き込み管6により接続された蒸気室1aと、下部側に設けられ、蓄水タンク5の上部と第1凝縮水排出管7により接続されたた水室1bと、その上端部が蒸気室1aに接続され、その下端部が水室1bに接続される複数の伝熱管1cとを備えている。
蓄水タンク5は、冷却水プール3より下方であって、原子炉圧力容器15の冷却材14の水面14aより上方に設置している。蓄水タンク5には、非凝縮性ガスと、熱交換器1で凝縮された冷却材である蓄水タンク水4とが、一時的に保持される。また、蓄水タンク5には、これらの非凝縮性ガスと蓄水タンク水4とを排出するために、上方から順に下方にかけて、非凝縮性ガス排出管8の一端側と、第2凝縮水排出管9の一端側と、凝縮水戻り管10の一端側とが接続されている。
蓄水タンク5の上方側にその一端側を接続した非凝縮性ガス排出管8は、その他端側を圧力抑制プール20の冷却水中で開口していて、その開口高さを、ベント管22のベント管蒸気排出部23の最上部の排出口より更に上方となる位置に設けている。
蓄水タンク5の上方側の2番目にその一端側を接続した第2凝縮水排出管9は、その他端側を圧力抑制プール20の冷却水中で開口していて、その開口高さを、ベント管22のベント管蒸気排出部23の最下部の排出口より更に下方となる位置に設けている。
蓄水タンク5の最下部(例えば底部)にその一端側を接続した凝縮水戻り管10は、その他端側を原子炉圧力容器15の側部であって、炉心13の上端より上方の位置に接続している。また、凝縮水戻り管10の蓄水タンク5側には、蓄水タンク5側からの流れを許可し、原子炉圧力容器側からの流れを阻止する逆止弁25が設けられている。さらに、凝縮水戻り管10の原子炉圧力容器15側には、並列分岐部を設け、並列分岐した配管の一方に空気作動弁11を、他方の配管に爆破弁12をそれぞれ設置している。
次に、本実施の形態において、主蒸気管の内の1本の大破断が発生した場合の静的崩壊熱除去システムの動作について説明する。図2は本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備における主蒸気管の構成を示す系統図である。図2において、図1に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図2において、主蒸気管16は、原子炉圧力容器15の一の蒸気取り出し部に一端側が接続された第1主蒸気配管16Aと、原子炉圧力容器15の他の蒸気取り出し部に一端側が接続された第2主蒸気配管16Bと、第1主蒸気配管16Aの他端側と第2主蒸気配管16Bの他端側とを接続する連絡主蒸気配管16Cと、連絡主蒸気配管16Cの略中央に設けた分岐部にその一端側を接続し、他端側を主タービンの主蒸気止め弁52の流入側に接続したタービン蒸気配管16Dとを備えている。主タービンの主蒸気止め弁52の流出側は、蒸気配管を介して主タービンに接続している。また、第1主蒸気配管16Aには、第1主蒸気隔離弁50が、第2主蒸気配管16Bには、第2主蒸気隔離弁51が、それぞれ設けられている。第1主蒸気隔離弁50と第2主蒸気隔離弁51とは、配管破断事故等により主蒸気管流量が過大になった場合に全閉する。
まず、図2において、第2主蒸気配管16BのZ部において、配管破断が発生すると、第2主蒸気配管16Bを流れる蒸気は直接上流側の破断口Zaから流出する。一方、健全な第1主蒸気配管16Aを流れる蒸気は、タービン主蒸気止め弁52の上流側にある連絡主蒸気配管16Cを通って破断管である第2主蒸気配管16Bを逆流し、下流側の破断口Zbから流出する。
破断口からの蒸気流出により、図1に示す原子炉圧力容器15内の圧力が低下する。第2主蒸気隔離弁51は、主蒸気管流量過大の信号によって全閉する。このことにより、下流側の破断口Zbからの蒸気の流出は停止し、上流側の破断口Zaからのみ蒸気は流出する。主蒸気隔離弁の閉信号によってスクラム信号が発生し、全ての制御棒が炉心13に挿入されることで原子炉は停止する。一方、破断口Zaからドライウェル18に蒸気が流出することでドライウェル18の圧力が増加する。
図1に戻り、ドライウェル18の圧力が増加すると、ベント管22内の水位が押し下げられる。ベント管蒸気排出部23より低い位置までベント管22内水位が押し下げられると、ドライウェル18内の窒素及び蒸気が圧力抑制プール20に流入する。圧力抑制プール20に流入した窒素は、圧力抑制室19に蓄積して圧力上昇に寄与するが、ドライウェル18の体積と圧力抑制室19の体積の割合を適切な範囲に設計することで、その影響を緩和している。
一方、圧力抑制プール20に流入した蒸気は圧力抑制プール20の未飽和水によって凝縮されて水に戻されるため、発生蒸気による原子炉格納容器17の加圧を十分に抑制することができる。
スクラムにより原子炉が停止した後も、炉心13内に存在する核分裂生成物(FP)の原子核崩壊に伴って発生する崩壊熱により蒸気が発生し続けるが、崩壊熱量は定格熱出力の数%以下と小さいこと、及び崩壊熱は時間と共に指数関数的に減少することから、炉心13から発生する蒸気量が減少し、ドライウェル18と圧力抑制室19の圧力差が減少する。この結果、押し下げられていたベント管22内の水位が上昇し、ベント管蒸気排出部23が水没することにより、ベント管22経由での圧力抑制プール20への蒸気流入が止まる。
なお、配管破断直後に放出される蒸気により、ドライウェル18内に存在していた窒素は事象初期の段階で全量が圧力抑制室19に移行するため、ベント管22経由での圧力抑制プール20への蒸気流入が停止する時点では、ドライウェル18内は蒸気で満たされている。
一方、ドライウェル18内の非凝縮性ガス(窒素)及び蒸気は、蒸気引き込み管6、熱交換器1、第1凝縮水排出管7、蓄水タンク5、第2凝縮水排出管9もしくは非凝縮性ガス排出管8もしくは凝縮水戻り管10を経由するルートからも圧力抑制プール20中もしくは原子炉圧力容器15中に排出される。本系統の動作を以下に説明する。まず、空気作動弁11もしくは爆破弁12のいずれかが想定通りに動作する場合を説明する。
配管破断直後は、ドライウェル18内は非凝縮性ガスである窒素と配管破断口から流出した蒸気が混在し、これらの混合物が蒸気引き込み管6を介して熱交換器1に流入する。流入した蒸気は熱交換器1を通過する際に凝縮されて水に戻るが、熱伝達率が小さい窒素は殆ど除熱されることなく熱交換器1を通過する。凝縮水と窒素は第1凝縮水排出管7を介して蓄水タンク5に導かれ、蓄水タンク5内で重力により分離される。
蓄水タンク5の下部に溜まった凝縮水は、蓄水タンク5の底部に接続されている凝縮水戻り管10と、空気作動弁11もしくは爆破弁12のいずれかを介して原子炉圧力容器15に戻される。蓄水タンク5の上部に溜まった窒素は、蓄水タンク上方に接続されている非凝縮性ガス排出管8を介して圧力抑制プール20の水面近傍に排出される。
非凝縮性ガス排出口管8の圧力抑制プール20側の開口高さは、ベント管蒸気排出部23よりも上方にあるため、非凝縮性ガス排出口管8の放出口にかかる水圧は小さく、ベント管22を経由するルートよりも、非凝縮性ガス排出口管8を経由するルートから窒素が優先的に排出される。
以上より、空気作動弁11もしくは爆破弁12が想定通りに作動すると、炉心13で発生した蒸気を熱交換器1で凝縮水に戻した後、凝縮水戻り管10を介して原子炉圧力容器15内の炉心13に戻すことが可能となり、原子炉圧力容器15内の冷却材インベントリを長期に亘って維持することができる。
次に、空気作動弁11及び爆破弁12が2つとも何らかの理由により動作しなかった場合を説明する。なお、空気作動弁11と爆破弁12は並列に配置されているため、いずれか1つが動作すれば凝縮水戻り管10を利用できること、及び弁の種類を多様化することで共通原因による同時故障の可能性を極力排除していることから、本実施例の静的崩壊熱除去システムで、凝縮水戻り管10が使用できず炉心13に凝縮水を戻せなくなる事態に陥る可能性は限りなくゼロに近いが、深層防護の観点からこのようなケースを想定する。
配管破断直後は、ドライウェル18内は非凝縮性ガスである窒素と配管破断口から流出した蒸気が混在し、これらの混合物が蒸気引き込み管6を介して熱交換器1に流入する。流入した蒸気は熱交換器1を通過する際に凝縮されて水に戻るが、熱伝達率が小さい窒素は殆ど除熱されることなく熱交換器1を通過する。凝縮水と窒素は第1凝縮水排出管7を介して蓄水タンク5に導かれ、蓄水タンク5内で重力により分離される。
空気作動弁11及び爆破弁12の不作動を仮定しているため、蓄水タンク5の下部に溜まった凝縮水は凝縮水戻り管10を経由して原子炉圧力容器15に戻ることができない。このため、凝縮水は凝縮水戻り管10よりも上方に接続された第2凝縮水排出管9を介して圧力抑制プール20の底部に排出される。蓄水タンク5の上部に溜まった窒素は、蓄水タンク上方に接続されている非凝縮性ガス排出管8を介して圧力抑制プール20の水面近傍に排出される。
非凝縮性ガス排出口管8の圧力抑制プール20側の開口高さはベント管蒸気排出口23よりも上方にあるため、非凝縮性ガス排出口管8の放出口にかかる水圧は小さく、ベント管22を経由するルートよりも、非凝縮性ガス排出口管8を経由するルートから窒素が優先的に排出される。
一方、熱交換器1の外側の冷却水プール3は大気圧環境に設置されているため、熱交換器1を介して炉心13で発生する崩壊熱を除熱している間に沸騰し、プール水温は100℃となる。このため、熱交換器1出口の凝縮水温度は100℃以下には低下できず、比較的高温の凝縮水が第2凝縮水排出管9を経由して圧力抑制プール20に流入することになる。
第2凝縮水排出管9の圧力抑制プール20側における開口高さは、ベント管22のベント管蒸気排出部23の最下部の排出口より更に下方となる位置、即ち圧力抑制プール20の底面近傍であるため、圧力抑制プール20水面近傍の水温だけが局所的に上昇する温度成層化は起こらず、圧力抑制室19の過度の圧力上昇を防止することができる。
この結果、空気作動弁11及び爆破弁12が2つとも何らかの理由により動作しなかった場合においても原子炉格納容器17の圧力の上昇を緩和することができる。
ところで、このような配管破断事故時においては、通常、交流電源を駆動源とする動的注水系統(図示せず)が活用される。しかし、深層防護の観点から、より厳しい状況として全交流電源喪失を想定すると、空気作動弁11及び爆破弁12が2つとも動作せず、凝縮水戻り管10が使用できない場合には、炉心13への注水手段が無くなる。炉心13への注水手段が無くなると、炉心13で発生する崩壊熱によって原子炉圧力容器15内の冷却材が徐々に減少し、炉心13が水面上に露出し、炉心13が溶融する可能性が生じる。
溶融して高温となった炉心13は原子炉圧力容器15の底部を破損させてペデスタル21に落下するが、落下した炉心13によって溶融弁27が加熱される。加熱された溶融弁27は、最終的に溶融することで開動作となり、圧力抑制プール20の水がペデスタル21に注水される。この結果、ペデスタル21に落下した溶融した炉心13を圧力抑制プール20の水で冷却することができる。
溶融した炉心13の冷却時に発生する蒸気は、連通管24を介してドライウェル18に移行し、ドライウェル18に開口した蒸気引き込み管6を介して熱交換器1に導かれる。そして、熱交換器1内で凝縮された後、蓄水タンク5、第2凝縮水排出管9、圧力抑制プール20を経由して、再びペデスタル21に供給される。
本実施の形態においては、配管破断、全交流電源喪失、及び空気作動弁11及び爆破弁12の同時故障という、限りなくゼロに近い発生確率の事故時においても、ペデスタル21に落下した溶融炉心を安定して冷却することができ、信頼性の高い静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備を提供することができる。
上述した本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第1の実施の形態によれば、原子炉圧力容器15の配管破断事故時において、原子炉圧力容器15内で発生した蒸気を水に戻して原子炉圧力容器15内に供給することで原子炉圧力容器15内の冷却水のインベントリを長期に亘って維持可能とし、さらに、何らかの理由によって原子炉圧力容器15への冷却材の供給に失敗した場合でも原子炉格納容器17の圧力の上昇を緩和できる、信頼性の高い静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備を実現することができる。
なお、配管破断直後は原子炉圧力容器15内の圧力がドライウェル18内の圧力よりも高いため、凝縮水戻り管10を介して原子炉圧力容器15に凝縮水を戻せない期間が存在する。しかし、凝縮水を戻せない期間に原子炉圧力容器15から流出する冷却材量と同等の凝縮水を蓄水タンク5に保有しておくことで、凝縮水戻り管10が使用可能になった後に、炉心13を再度冠水させることが可能となる。ここで、蓄水タンク5における冷却材量の貯留分は以下の式(1)で算出される。
V≧20×Q・・・・(1)
ここで、Vは蓄水タンク5の水量(m)、Qは炉心13の定格運転時の熱出力(GW)とする。
また、上述した本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第1の実施の形態によれば、凝縮水戻り管10上に逆止弁25を設けたので、万一、原子炉圧力容器15内圧力が高い状態で空気作動弁11もしくは爆破弁12が開放された場合でも、蓄水タンク5や熱交換器1が高圧になることを防止できる。この結果、静的崩壊熱除去システムを低い耐圧で設計することができる。
なお、第2凝縮水排出管9の圧力抑制プール20側の凝縮水排出口を水平管分岐部とし、分岐した複数の水平管の各々の先端部に凝縮水排出口を開口させても良い。このことにより、100℃以上の高温の凝縮水を空間的に分散して放出することが可能となるので、プール水温の局所的な温度上昇を更に抑制することが可能となる。
また、本実施の形態においては、冷却水プール3に設置した熱交換器1の伝熱管1cを縦方向に配置した構成で説明したが、これに限るものではない。伝熱管1cが水平方向に配置された熱交換器でもよい。
以下、本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図3は本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第2の実施の形態の構成を示すシステム系統図である。
本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第2の実施の形態において、静的崩壊熱除去システムの構成は、大略第1の実施の形態と同じであるが、溶融弁27を備えない点と、第2凝縮水排出管9の排出先を圧力抑制プール20からペデスタル21に変更した点が異なる。
次に、本実施の形態において、主蒸気管の内の1本の大破断が発生した場合の静的崩壊熱除去システムの動作について説明する。ここで、ベント管22経由での経路に関する機能動作は、第1の実施の形態と同じため省略する。ドライウェル18内の窒素及び蒸気が、蒸気引き込み管6、熱交換器1、第1凝縮水排出管7、蓄水タンク5、第2凝縮水排出管9もしくは非凝縮性ガス排出管8もしくは凝縮水戻り管10を経由して、圧力抑制プール20中もしくは原子炉圧力容器15もしくはペデスタル21中に排出される経路に関する動作を説明する。また、空気作動弁11もしくは爆破弁12のいずれかが想定通りに動作する場合については、第1の実施の形態と同じため省略し、空気作動弁11及び爆破弁12が2つとも何らかの理由により動作しなかった場合について説明する。
配管破断直後は、ドライウェル18内は非凝縮性ガスである窒素と配管破断口から流出した蒸気が混在し、これらの混合物が蒸気引き込み管6を介して熱交換器1に流入する。流入した蒸気は熱交換器1を通過する際に凝縮されて水に戻るが、熱伝達率が小さい窒素は殆ど除熱されることなく熱交換器1を通過する。凝縮水と窒素は第1凝縮水排出管7を介して蓄水タンク5に導かれ、蓄水タンク5内で重力により分離される。
空気作動弁11及び爆破弁12の不作動を仮定しているため、蓄水タンク5の下部に溜まった凝縮水は凝縮水戻り管10を経由して原子炉圧力容器15に戻ることができない。このため、凝縮水は凝縮水戻り管10よりも上方に接続された第2凝縮水排出管9を介してペデスタル21に排出される。蓄水タンク5の上部に溜まった窒素は、蓄水タンク上方に接続されている非凝縮性ガス排出管8を介して圧力抑制プール20の水面近傍に排出される。
非凝縮性ガス排出口管8の圧力抑制プール20側の開口高さはベント管蒸気排出口23よりも上方にあるため、非凝縮性ガス排出口管8の放出口にかかる水圧は小さく、ベント管22を経由するルートよりも、非凝縮性ガス排出口管8を経由するルートから窒素が優先的に排出される。
ところで、このような配管破断事故時においては、通常、交流電源を駆動源とする動的注水系統(図示せず)が活用される。しかし、深層防護の観点から、より厳しい状況として全交流電源喪失を想定すると、空気作動弁11及び爆破弁12が2つとも動作せず、凝縮水戻り管10が使用できない場合には、炉心13への注水手段が無くなる。炉心13への注水手段が無くなると、炉心13で発生する崩壊熱によって原子炉圧力容器15内の冷却材が徐々に減少し、炉心13が水面上に露出し、炉心13が溶融する可能性が生じる。
溶融して高温となった炉心13は原子炉圧力容器15の底部を破損させてペデスタル21に落下するが、本実施の形態においては、熱交換器1から排出される凝縮水を第2凝縮水排出管9を経由してペデスタル21に供給できるため、第1の実施の形態における溶融弁27を設置することなく、ペデスタル21に落下した溶融した炉心13を凝縮水で冷却することができる。
溶融した炉心13の冷却時に発生する蒸気は、連通管24を介してドライウェル18に移行し、ドライウェル18に開口した蒸気引き込み管6を介して熱交換器1に導かれる。そして、熱交換器1内で凝縮された後、蓄水タンク5、第2凝縮水排出管9を経由して、再びペデスタル21に供給される。
本実施の形態においては、配管破断、全交流電源喪失、及び空気作動弁11及び爆破弁12の同時故障という、限りなくゼロに近い発生確率の事故時においても、ペデスタル21に落下した溶融炉心を安定して冷却することができ、信頼性の高い静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備を提供することができる。
上述した本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第3の実施の形態を図面を用いて説明する。図4は本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第3の実施の形態の構成を示すシステム系統図である。
本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第3の実施の形態において、静的崩壊熱除去システムの構成は、大略第2の実施の形態と同じであるが、原子炉圧力容器15の内部と原子炉格納容器17のドライウェル18とを接続する蒸気強制排出管28と、この蒸気強制排出管28を連通/遮断する蒸気強制排出弁29とが設けられている点が異なる。ここで、蒸気強制排出弁29は、爆破弁等、信頼性が高く、動作に交流電源が不要なもので構成している。
次に、本実施の形態における静的崩壊熱除去システムの動作について説明する。上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、原子炉格納容器の圧力の増加及び炉心冷却性能の喪失の観点で厳しい事象である主蒸気管1本の大破断における静的崩壊熱除去システムの動作について説明した。
ところで、主蒸気管16の破断面積の小さい小破断を想定すると、第1の実施の形態及び第2の実施の形態のいずれにおいても、原子炉圧力容器15からドライウェル18に放出される蒸気量が少なく、ドライウェル18の圧力が殆ど上昇しないことから、ベント管22、及び熱交換器1を含む静的崩壊熱除去システムは動作しない。この場合、原子炉圧力容器15内から外部に放出される蒸気量が少ないため、十分な時間的余裕をもって、交流電源を駆動源とする動的注水系(図示せず)を活用することで、炉心13に注水することができる。
また、深層防護の観点から、より厳しい状況として全交流電源喪失を想定した場合であっても、主蒸気管16の大破断ケースに比べて時間的余裕があるため、原子炉圧力容器15を減圧した後に、外部ポンプや外部水源(図示せず)を用いることで、原子炉圧力容器15に注水する等、様々な代替手段を準備することができる。
本実施の形態における蒸気強制排出管28及び蒸気強制排出弁29は、更なる深層防護の観点から設けられたものであって、上述したような主蒸気管16の小破断のケースにおいて、万一、外部ポンプ及び外部水源を用いて原子炉圧力容器15に注水できない場合においても、炉心13を安定して冷却することができることを特徴とする。以下に、本実施の形態における静的崩壊熱除去システムの動作について説明する。
主蒸気管16の小破断時において、外部ポンプ及び外部水源(図示せず)が使用できないと判断した場合、運転員は、中央制御室から遠隔で蒸気強制排出弁29を開動作させる。蒸気強制排出弁29が開動作することにより原子炉圧力容器15内の蒸気が強制的にドライウェル18に排出される。原子炉圧力容器15内の蒸気が強制的にドライウェル18に排出されることで、ドライウェル18の圧力が上昇し、ベント管22及び熱交換器1を含む静的崩壊熱除去システムを動作させることができる。静的崩壊熱除去システム動作後の挙動は、第2の実施の形態で説明した通りである。
このように、本実施の形態においては、原子炉圧力容器15とドライウェル18を接続する蒸気強制排出管28及び蒸気強制排出弁29を設置することで、主蒸気管16の小破断ケースを強制的に大破断ケースに移行させることができ、これにより静的崩壊熱除去システムを作動させることができる。この結果、より信頼性の高い静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備を実現することができる。
上述した本発明の静的崩壊熱除去システム及び原子力発電プラント設備の第3の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施の形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
1 熱交換器
2 冷却プール水
3 冷却水プール
4 蓄水タンク水
5 蓄水タンク
6 蒸気引き込み管
7 第1凝縮水排出管
8 非凝縮性ガス排出管
9 第2凝縮水排出管
10 凝縮水戻り管
11 空気作動弁
12 爆破弁
13 炉心
14 原子炉圧力容器の冷却材
15 原子炉圧力容器
16 主蒸気管
17 原子炉格納容器
18 ドライウェル
19 圧力抑制室
20 圧力抑制プール
21 ペデスタル
22 ベント管
23 ベント管蒸気排出部
24 連通管
25 逆止弁
26 原子炉圧力容器支持スカート
27 溶融弁
28 蒸気強制排出管
29 蒸気強制排出弁

Claims (5)

  1. 原子炉圧力容器を包囲するドライウェルと内部に圧力抑制プールを設けた圧力抑制室とを備えた原子炉格納容器と、
    前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを接続し、前記圧力抑制プール側には複数の開口部を有するベント管と、
    前記原子炉格納容器の上部に設けた冷却水プールと、
    前記冷却水プールに浸漬された熱交換器と、
    前記ドライウェルと前記熱交換器とを接続する蒸気引き込み管と、
    前記熱交換器より下方であって、前記原子炉圧力容器内の炉心の上端高さよりも上方に設置された蓄水タンクと、
    前記蓄水タンクと前記熱交換器とを接続する第1凝縮水排出管と、
    前記蓄水タンクの上方側に一端側を接続し、他端側を前記圧力抑制プールに接続し、前記圧力抑制プールにおける開口高さを前記ベント管の前記圧力抑制プール側の最も高い開口高さよりも高い位置に開口した非凝縮性ガス排出管と、
    前記蓄水タンクの前記非凝縮性ガス排出管の一端側が接続された部位より下方に一端側を接続し、他端側を前記圧力抑制プールに接続し、前記圧力抑制プールにおける開口高さを前記ベント管の前記圧力抑制プール側の最も低い開口高さよりも低い位置に開口した第2凝縮水排出管と、
    前記蓄水タンクの第2凝縮水排出管の一端側が接続された部位より下方に一端側を接続し、他端側を前記原子炉圧力容器の側部であって、前記炉心の上端より上方に接続した凝縮水戻り管とを備え、
    前記第2凝縮水排出管の前記圧力抑制プールにおける開口を水平管分岐部として、分岐した複数の水平管の各々の先端部に凝縮水排出口を開口させた
    ことを特徴とする静的崩壊熱除去システム。
  2. 原子炉圧力容器を包囲するドライウェルと内部に圧力抑制プールを設けた圧力抑制室とペデスタルとを備えた原子炉格納容器と、
    前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを接続し、前記圧力抑制プール側には複数の開口部を有するベント管と、
    前記原子炉格納容器の上部に設けた冷却水プールと、
    前記冷却水プールに浸漬された熱交換器と、
    前記ドライウェルと前記熱交換器とを接続する蒸気引き込み管と、
    前記熱交換器より下方であって、前記原子炉圧力容器内の炉心の上端高さよりも上方に設置された蓄水タンクと、
    前記蓄水タンクと前記熱交換器とを接続する第1凝縮水排出管と、
    前記蓄水タンクの上方側に一端側を接続し、他端側を前記圧力抑制プールに接続し、前記圧力抑制プールにおける開口高さを前記ベント管の前記圧力抑制プール側の最も高い開口高さよりも高い位置に開口した非凝縮性ガス排出管と、
    前記蓄水タンクの前記非凝縮性ガス排出管の一端側が接続された部位より下方に一端側を接続し、他端側を前記ペデスタルに接続する第2凝縮水排出管と、
    前記蓄水タンクの第2凝縮水排出管の一端側が接続された部位より下方に一端側を接続し、他端側を前記原子炉圧力容器の側部であって、前記炉心の上端より上方に接続した凝縮水戻り管とを備え、
    前記凝縮水戻り管の一部に並列分岐部を設け、前記並列分岐部の一方の管に凝縮水戻し弁としての爆破弁を設け、前記並列分岐部の他方の管に凝縮水戻し弁としての空気作動弁を設けた
    ことを特徴とする静的崩壊熱除去システム。
  3. 請求項1または2に記載の静的崩壊熱除去システムにおいて、
    前記原子炉圧力容器と前記原子炉格納容器とを接続する蒸気強制排出管と、前記蒸気強制排出管を連通/遮断する蒸気強制排出弁とを備えた
    ことを特徴とする静的崩壊熱除去システム。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の静的崩壊熱除去システムにおいて、
    前記蓄水タンクの水量V(m)と前記炉心の定格運転時の熱出力Q(GW)との比(V/Q)が20以上である
    ことを特徴とする静的崩壊熱除去システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静的崩壊熱除去システムと、
    複数の燃料集合体を装荷した炉心を内部に有する原子炉圧力容器とを備えた
    ことを特徴とする原子力発電プラント設備。
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