JP5916140B2 - 型内脱着式刻印装置 - Google Patents

型内脱着式刻印装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5916140B2
JP5916140B2 JP2013168409A JP2013168409A JP5916140B2 JP 5916140 B2 JP5916140 B2 JP 5916140B2 JP 2013168409 A JP2013168409 A JP 2013168409A JP 2013168409 A JP2013168409 A JP 2013168409A JP 5916140 B2 JP5916140 B2 JP 5916140B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer shell
positioning
indicator
display outer
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013168409A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015036225A (ja
Inventor
英樹 浦谷
英樹 浦谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
URATANI SHOJI COMPANY LTD.
Original Assignee
URATANI SHOJI COMPANY LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by URATANI SHOJI COMPANY LTD. filed Critical URATANI SHOJI COMPANY LTD.
Priority to JP2013168409A priority Critical patent/JP5916140B2/ja
Publication of JP2015036225A publication Critical patent/JP2015036225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5916140B2 publication Critical patent/JP5916140B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、金型成形時に成型品表面に刻印表示を行う刻印装置に関し、詳しくは、成形時に溶融樹脂から発生するガスが刻印装置と金型との間に侵入するのを防ぐことにより、金型の腐食を防止することができる型内脱着式刻印装置に関するものである。
成形品には、通常、その表面に製造の日付やロット番号、製品番号等が表示されており、これらの表示により成形品に不良が発生した際の原因調査や在庫管理を行っている。これらの表示は、成形金型の内面側に刻印表示部を備えた表示体を着脱自在に挿入し、挿入した状態で金型成形を行うことにより、表示体の刻印内容がそのまま成形品の表面に刻印成形されるようになっている。
特許文献1には、このような刻印装置が開示されている。特許文献1に開示される刻印装置を図6に示す。
図6に示す如く、特許文献1に開示される刻印装置は、上面に表示が刻設された略円筒形状の外殻体(O)と、略ボルト形状の指標体(I)と、ばね(S)、ナット(N)及び蓋体(C)とからなる。
指標体(I)は、外殻体(O)の上方から外殻体(O)内に嵌入される。ナット(N)は外殻体(O)下方から外殻体(O)内に配設され、指標体(I)の下部に形成されるねじ部(I1)と螺合する。ばね(S)はナット(N)と外殻体(O)内壁軸方向中間位置に形成された突段部(O1)との間に配設され、ナット(N)及びナット(N)と接続された指標体(I)に対して下方に力を付勢する。蓋体(C)は外殻体(O)内壁下部に形成された雌螺子部と螺合し、外殻体(O)下部開口部を塞ぐ。
指標体(I)の中間位置において、ばねと球体とからなる突起部(I2)が指標体(I)半径方向に突出している。また、外殻体(O)の突段部(O1)には、突起部(I2)が嵌入する複数の位置決め溝(O3)が円周方向に連続的に且つ等間隔で形成されている。
特許文献1に開示される刻印装置は、指標体(I)を回転させると、指標体(I)から突出した突起部(I2)が位置決め溝(O3)に嵌入するため、確実に所望の位置で指標体(I)の角位置が固定されるという構造を有している。
ところで、樹脂を加熱溶融して成形する際には溶融樹脂からガスが発生する。特許文献1等の従来の刻印装置においては、この溶融樹脂から発生したガスが指標体(I)の上段部(指標部)外周面(I3)と外殻体(O)の上段部内壁面(O4)との間に上方から侵入し、このガスが刻印装置とこの刻印装置が取り付けられている金型の取付穴との間に溜まり、この部分の金型が腐食する虞があった。また、このガスにより大量のヤニが発生して刻印装置内に流れ込み、指標体(I)が固まって回転しなくなることがあった。従来の刻印装置においては、指標体(I)の上段部(指標部)外周面(I3)と外殻体(O)の上段部内壁面(O4)とのクリアランスをできる限り小さくしても、溶融樹脂から発生したガスが侵入して刻印装置と可動型との間にガスが溜まるのを防ぐことは困難であった。
特許第3470880号公報
本発明は、上述したような問題点を解決すべくなされたものであって、成形時に溶融樹脂から発生するガスが刻印装置と金型との間に侵入するのを防ぐことにより、金型の腐食を防止するとともに、指標体が固まって回転しなくなるのを防止することができる型内脱着式刻印装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、成形金型内に嵌入される略円筒形の表示外殻体と、該表示外殻体内に嵌入され軸線まわりに角変位可能な指標体とからなり、前記表示外殻体及び前記指標体の表面に刻印表示部が形成されてなる刻印装置であって、前記指標体は、金型内面に臨む指標部と該指標部から下方に延出される位置決め部と該位置決め部から下方に延出するねじ部とを備え、前記表示外殻体の内壁側には、前記指標部を収納する上段部と該上段部の下方に位置するとともに前記位置決め部が位置する中段部と該中段部の下方に位置する下段部とを備え、該中段部は前記上段部の径よりも小さい径を有するとともに、該下段部は前記中段部の径よりも大きい径を有し、前記下段部の最下部には蓋体が螺着されてなるとともに前記指標体の前記ねじ部にはナットが螺着され、該ナットと前記表示外殻体の下段部上面との間にばねが介装され、このばねにより指標体に下向きの力が付勢されてなり、前記ナットの外周には複数の突起が設けられてなるとともに、前記表示外殻体の下段部には該突起が係合可能な係合溝が軸方向に形成され、前記指標部の上面と表示外殻体の上面とを面一とした状態において、前記指標体のねじ部の基端部が前記係合溝の上端部よりも上方に位置するように構成され、前記表示外殻体の前記上段部の高さが該上段部の直径に対し22.5%以上であり、前記指標体の前記ねじ部の雄ねじ及び前記ナットの雌ねじのピッチがJISB0207に規定する細目ねじの呼び径に対するピッチ以下であるとともに、前記指標体の前記ねじ部の長さが前記表示外殻体の前記上段部の高さに対し250%以下であることを特徴とする型内脱着式刻印装置に関する。
請求項2に係る発明は、前記指標体の前記位置決め部には、該位置決め部半径方向に突出する位置決め突起部が設けられ、該位置決め突起部は、前記位置決め部に埋設される位置決めばねと該位置決めばね先端に配設される嵌入部からなり、前記表示外殻体内壁面には、前記位置決め突起部が嵌入するとともに前記表示外殻体の軸方向に延びる位置決め溝が、該表示外殻体円周方向に沿って連続的に且つ等間隔に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の型内脱着式刻印装置に関する。
請求項1に係る発明によれば、成形金型内に嵌入される略円筒形の表示外殻体と該表示外殻体内に嵌入され軸線まわりに角変位可能な指標体とからなり、表示外殻体の上段部の高さが該上段部の直径に対し22.5%以上であることにより、溶融樹脂から発生して指標体の指標部外周面と表示外殻体の上段部内壁面との間から侵入するガスの量に対する、指標体の指標部外周面と表示外殻体の上段部内壁面の間の高さ(すなわち、発生ガスの流路の長さ)の割合が一定の値以上となる。これにより、溶融樹脂から発生したガスが指標体の指標部外周面と表示外殻体の上段部内壁面との間から侵入したとしても、侵入したガスの量はこの流路を下方に進むに従い減少し、ガスは表示外殻体の上段部の下面(中段部の上面)まで到達しない。したがって、発生ガスが刻印装置と金型との間に侵入するのを防ぐことができ、これにより金型の腐食を防止することができる。また、発生ガスの侵入を防ぐことにより、大量のヤニが発生して刻印装置内に流れ込むのを防ぐことができる。これにより、指標体(I)が固まって回転しなくなるのを防ぐことができる。また、メンテナンスも容易となる。
加えて、指標体のねじ部の雄ねじ及びナットの雌ねじのピッチが細目ねじの呼び径に対するピッチ以下であるとともに、指標体のねじ部の長さが表示外殻体の上段部の高さに対し250%以下であることにより、表示外殻体の下段部の長さを短くすることができるので、刻印装置自体の高さを低くすることができる。これにより、刻印装置と金型との間への発生ガスの侵入を防止するために表示外殻体の上段部の高さを高くしても、下段部の長さを短くすることで上段部が高くなった分を相殺できる。つまり、刻印装置の高さを高くする必要がないので、金型に設ける取付穴を深く設定せずとも金型の腐食を防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、指標体の位置決め部には位置決め部半径方向に突出する位置決め突起部が設けられ、位置決め突起部は位置決め部に埋設される位置決めばねと位置決めばね先端に配設される嵌入部からなり、表示外殻体内壁面には位置決め突起部が嵌入するとともに表示外殻体の軸方向に延びる位置決め溝が表示外殻体円周方向に沿って連続的に且つ等間隔に形成されてなることにより、確実に所望の位置で指標体の角位置を固定することができる。
本発明に係る刻印装置を示す分解斜視図である。 本発明に係る表示外殻体を示す図である。(a)は表示外殻体を上方から見た図であり、(b)は表示外殻体の縦断面図であり、(c)は表示外殻体を下方から見た図である。 本発明に係る指標体を示す図である。(a)は指標体を上方から見た図であり、(b)は指標体を正面から見た図である。 本発明に係る刻印装置の組立図である。 本発明に係る刻印装置を金型に取り付けた状態を示す断面図である。 従来の刻印装置を示す図である。
以下、本発明に係る型内脱着式刻印装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る型内脱着式刻印装置を示す分解斜視図である。
本発明に係る型内脱着式刻印装置(1)(以下、刻印装置(1)と称す)は、略円筒形状の表示外殻体(2)と、表示外殻体(2)内に上方から嵌入され、表示外殻体(2)の軸線周りに角変位可能に据えつけられる指標体(3)を備える。また、指標体(3)を回転可能に固定する固定手段として、ナット(4)を指標体(3)下端に形成されたねじ部(31)に螺合させている。
表示外殻体(2)の内壁面は3つの領域に分けられ、上から上段部(21)、上段部(21)より小さな径で形成された中段部(22)及び中段部(22)より大きな径で形成された下段部(23)が形成されている。下段部(23)上面とナット(4)との間にはばね(5)が介装されている。ばね(5)は、ナット(4)に対して下方に力を付勢する。これにより、ナット(4)に螺合している指標体(3)も下方に付勢されている。
表示外殻体(2)の下段部(23)の下端には雌ねじ部(25)が形成され、蓋体(6)が雌ねじ部(25)と螺合する。
図5は刻印装置(1)を金型に取り付けた状態を示す断面図である。成形金型(7)は、注入口(73)を有する固定型(71)と、この固定型(71)に接離する可動型(72)とからなり、この固定型(71)と可動型(72)との間にキャビティ(74)が形成されてなるものであり、刻印装置(1)は、可動型(72)にキャビティ(74)に面して取り付けられている。
図2に表示外殻体(2)を示す。図2(a)は表示外殻体(2)を上方から見た図であり、図2(b)は表示外殻体(2)の縦断面図であり、図2(c)は表示外殻体(2)を下方から見た図である。
表示外殻体(2)の上面には、文字が刻設され、刻印表示部(24)が形成されている。表示外殻体(2)が成型金型内に嵌入されたとき、刻印表示部(24)は金型内面に露出し、刻印表示部(24)の文字は金型成形品上に刻印される。図示例において、刻印表示部(24)には、製造月を表す1から12までの数字が刻設されている。尚、本発明において、刻印表示部(24)の文字はこれに限定されるものではなく、例えば製造日、ロット番号、製造ライン番号など所望の文字が刻設されていてもよい。
表示外殻体(2)の内壁側は、3つの領域に分けられ、上から上段部(21)、中段部(22)及び下段部(23)が形成されている。中段部(22)は上段部(21)の径よりも小さい径を有しており、下段部(23)は中段部(22)よりも大きい径を有している。
図2に示す如く、中段部(22)には、複数の位置決め溝(221)が形成されている。位置決め溝(221)は、表示外殻体(2)軸方向に延びている。また、位置決め溝(221)は、中段部(22)円周方向に沿って連続的に且つ等間隔に配列されている。図示例において、位置決め溝(221)の数は、必要とされる位置決め箇所と同数である。
表示外殻体(2)の上段部(21)の高さBは、上段部(21)の直径φAに対し22.5%以上、好ましくは22.5〜70%、より好ましくは30〜70%、さらに好ましくは40〜65%である。つまり、高さBの直径φAに対する割合は、従来の刻印装置より大きな値に設定されている。この値とする理由については後述する。
表示外殻体(2)の下段部(23)には、その下端から表示外殻体(2)軸方向に向かって延びる係合溝(231)が形成されている。ナット(4)が指標体(3)のねじ部(31)と螺合するとき、係合溝(231)にナット(4)の外周面に形成された係合突起(41)が係合する(図1参照)。これにより、指標体(3)を回転させたときに、ナット(4)の回転は阻止され、ナット(4)は表示外殻体(2)軸方向にのみ移動する。ばね(5)によりナット(4)及びナット(4)に螺合する指標体(3)には下向きの力、すなわち指標体(3)表面が表示外殻体(2)表面から突出しないように作用する力が付勢されている。したがって、表示外殻体(2)と指標体(3)表面は常に面一の状態を保つことができ、成形品の表面に凹凸を生じさせることなく均一な成形品を得ることができる。また、ばね(5)には回転方向の力が加わらず、伸縮方向にのみ力が加わるので、ばね(5)の破損は防止される。
尚、図示例において、係合溝(231)の数はナット(4)に形成された係合突起(41)の数と同数形成され、2つの係合溝(231)が示されているが、係合溝(231)及び係合突起(41)の数はこれに限定されず、単数であってもよいし、3以上の数の係合溝(231)及び係合突起(41)が形成されていてもよい。尚、係合溝(231)及び係合突起(41)の数を複数設けることによって、ナット(4)の回り止め機能が向上する。
図1に示す如く、表示外殻体(2)の下段部(23)の下端には雌ねじ部(25)が形成され、蓋体(6)が雌ねじ部(25)と螺合する。蓋体(6)の中心には開口部(61)が形成されている。開口部(61)は指標体(3)の下端よりも大きく形成されている。これによって、指標体(3)下端を開口部(61)に挿入可能となり、ねじ部(31)の長さを長く形成することができる。これによって、指標体(3)を回転させた際にナット(4)とねじ部(31)との螺合が外れるまでの回転数が増え、使用時にナット(4)とねじ部(31)との螺合が外れることがなくなる。
尚、図示例において、開口部(61)の形状は丸穴であるが、角穴としてもよい。ここで、開口部(61)に角穴を採用すると、レンチ等の工具を開口部(61)に挿入して、表示外殻体(2)に蓋体(6)を装着することが可能となる。
図3に指標体(3)を示す。図3(a)は指標体(3)を上方から見た図であり、図3(b)は指標体(3)を正面から見た図である。
指標体(3)は3つの領域に分かれ、上から指標部(33)、指標部(33)の下面から下方に延出する位置決め部(32)及び位置決め部(32)から更に下方にねじ部(31)が形成されている。
指標部(33)は、表示外殻体(2)の上段部(21)に収納される。指標部(33)の高さは、上段部(21)の深さと等しく形成され、指標体(3)が表示外殻体(2)内に嵌入されたときに、指標体(3)の上面と表示外殻体(2)の上面は面一とされる。
指標部(33)上面には、文字が刻設され、刻印表示部(35)が形成されている。刻印装置(1)が成型金型内に嵌入されたとき、刻印表示部(35)は金型内面に露出し、刻印表示部(35)の文字は金型成形品上に刻印される。
図3に示す例において、刻印表示部(35)には、成型金型を識別するための「40」の文字と矢印が刻設されている。尚、本発明において、刻印表示部(35)の文字はこれに限定されるものではない。
尚、図3に示す例においては、矢印が刻設された部分にマイナスドライバを差込み、指標体(3)を回転させることが可能である。例えば、矢印を図2に示す表示外殻体(2)の刻印表示部(24)に刻設された「3」の文字に合わせれば、製造金型番号「40」を用いて「3月」に製造された金型成形品であることを示す刻印を金型成形品に施すことが可能となる。
指標部(33)の下方に形成される位置決め部(32)は、指標体(3)が表示外殻体(2)に嵌入されたときに、表示外殻体(2)の中段部(22)内方に位置する。位置決め部(32)は、指標部(33)の径よりも細く形成され、指標部(33)下面は表示外殻体(2)の中段部(22)上面と当接する。
位置決め部(32)には、位置決め部(32)半径方向に突出する一対の位置決め突起部(36)が設けられる。位置決め突起部(36)は、位置決めばね(363)と位置決めばね(363)の先端に配設される嵌入部(364)とからなる。位置決めばね(363)は位置決め部(32)に形成された穴部に埋設され、嵌入部(364)は位置決め部(32)の外周面から突出している。
位置決め突起部(36)の先端に配設される嵌入部(364)は、球状に形成される方が好ましい。このように形成すると、ある位置決め溝(221)から隣接する位置決め溝(221)へ嵌入部(364)が移動するとき、位置決め溝(221)の縁に嵌入部(364)が引っかからず、位置決め突起部(36)の損傷を防ぐことが可能となる。
また、このとき位置決め溝(221)の壁面は、球状の嵌入部(364)の半径と略等しい曲率半径を有する曲面状に形成されることが好ましい。このようにすると、位置決め溝(221)と嵌入部(364)が面接触するため、より確実な位置決め機能を発揮することができる。更に好ましくは、位置決め溝(221)を断面半円形状とすると、嵌入部(364)との接触面積を最大限化でき、更に確実な位置決め機能を発揮せしめることができる。
ねじ部(31)の雄ねじとナット(4)の雌ねじの係止山間の間隔(ピッチ)は、JISB0207に規定する細目ねじの呼び径に対するピッチとされる。また、JISB0207に規定する細目ねじの呼び径に対するピッチよりも小さくしてもよい。
これにより、ねじ部(31)の長さを短く且つナット(4)の厚みを薄くしても、ナット(4)とねじ部(31)との螺合が外れるまでの回転数を維持することができる。さらに、指標体(3)を回転させた際にナット(4)が上方へ移動する距離を短くすることができるので、表示外殻体(2)の係合溝(231)の長さを短くすることができる。したがって、刻印装置(1)の高さを低くすることができる。
指標体(3)のねじ部(31)の長さCは、表示外殻体(2)の上段部(21)の高さBに対し250%以下、好ましくは200%以下である。これにより、ねじ部(31)及び下段部(23)の長さを短くすることができるため、刻印装置(1)の高さを低くすることができる。上記値が250%を超える場合、刻印装置(1)の高さが高くなり金型に設ける刻印装置用の取付穴を深く設定する必要があるため、金型の強度の点や金型を大きくする必要があるという点で好ましくない。尚、実際の寸法Cとしては5.6mm以下が望ましいが、これに限定されるものではなく、金型の大きさや製品の形状等を相互に勘案して定められる。
図4は、本発明に係る刻印装置の組立図である。
図4に示す如く、表示外殻体(2)上方から、指標体(3)が表示外殻体(2)内に嵌入される。指標体(3)の指標部(33)は表示外殻体(2)の上段部(21)に収納される。指標部(33)上面と表示外殻体(2)上面は、このとき面一の状態となる。したがって、指標部(33)上面及び表示外殻体(2)上面に形成された刻印表示部(35及び24)との間に段差を生ずることなく、金型成形品上に刻印することが可能となる。
指標体(3)の位置決め部(32)は、表示外殻体(2)の中段部(22)に位置する。位置決め部(32)に配設された位置決め突起部(36)と中段部(22)に形成された位置決め溝(221)によって、指標体(3)の位置決めが確実に行われる。
表示外殻体(2)底部において、ナット(4)が指標体(3)下部に形成されるねじ部(31)と螺合し、指標体(3)を回転可能に固定する。ナット(4)と下段部(23)上面との間にばね(5)が介装されている。ばね(5)はナット(4)に対して下方に力を付勢するので、ナット(4)と螺合する指標体(3)もまた下方に力を付勢され、指標体(3)及び表示外殻体(2)の上面の面一の状態が常に保たれることとなる。
ナット(4)の係合突起(41)は、表示外殻体(2)の下段部(23)に形成された係合溝(231)と係合し、指標体(3)を時計回りに回転させたとき、刻印装置(1)軸方向上方へ移動する。
指標体(3)のねじ部(31)の基端部(311)は、係合溝(231)の上端(232)よりも上方に位置している。したがって、ナット(4)の上方への移動は係合溝(231)の上端(232)によって阻止されるため、ナット(4)がねじ部(31)の基端部(311)に食い込むことが防止され、刻印表示調整時のねじ部(31)の破損を確実に防止することができる。
表示外殻体(2)の下端には、蓋体(6)が装着されるとともに蓋体(6)中心に形成された開口部(61)には、指標体(3)の下端が挿入されている。これにより、ナット(4)が指標体(3)から外れることが防止される。
溶融樹脂から発生したガス(発生ガス)は、表示外殻体(2)の上段部(21)外周面と指標体(3)の指標部(33)内壁面の間に上方から侵入する(図4の矢印方向)。従来、上段部(21)外周面と指標部(33)内壁面とのクリアランスをどれだけ小さくしても、この間から刻印装置(1)と可動型(72)との間に発生ガスが侵入することは避けられなかった(図5参照)。
本発明において、上記した如く、表示外殻体(2)の上段部(21)の高さBは、上段部(21)の直径φAに対し22.5%以上、好ましくは22.5〜70%、より好ましくは30〜70%、さらに好ましくは40〜65%である。つまり、高さBの直径φAに対する割合は、従来の刻印装置より大きな値に設定されており、溶融樹脂から発生して指標部(33)外周面と上段部(21)内壁面との間から侵入するガスの量に対する高さB(すなわち、発生ガスの流路の長さ)の割合が一定の値以上となる。これにより、溶融樹脂から発生したガスが指標部(33)外周面と上段部(21)内壁面との間から侵入したとしても、指標部(33)は上段部(21)に嵌入されておりこの間のクリアランスは微小であることから、侵入したガスの量はこの流路を下方に進むに従い減少し、ガスは表示外殻体(2)の上段部(21)の下面(中段部(22)の上面)まで到達することができない。したがって、発生ガスが刻印装置(1)と可動型(72)との間に侵入するのを防ぐことができ、これによりこの部分の金型の腐食を防止することができる。また、発生ガスの侵入を防ぐことにより、大量のヤニが発生してこのヤニが刻印装置内に流れ込むのを防ぐことができる。これにより、指標体(3)が固まって回転しなくなるのを防ぐことができる。また、メンテナンスも容易となる。
直径φAに対する高さBの割合が22.5%未満である場合、十分に発生ガスの侵入を防ぐことができないため好ましくない。また、この割合が70%を超える場合、刻印装置全体としての高さが高くなってしまうため好ましくない。
尚、この数値は実験的に求めた値である。
このとき、上段部(21)の高さBを大きな値に設定すると刻印装置(1)の高さが高くなってしまうが、上記の如く、ねじ部(31)の雄ねじとナット(4)の雌ねじは細目ねじからなるとともに、ねじ部(31)の長さCが上段部(21)の高さBに対し250%以下であるので、係合溝(231)ひいては下段部(23)の高さを低くすることができ、両者が相殺されて刻印装置(1)全体としての高さを抑えることができる。したがって、金型(可動型(72))に設ける刻印装置用の取付穴を深く設定する必要が無くなるため、金型の強度を維持することができ、また金型を大きくする必要が無いという利点がある。
本実施形態において、位置決め突起部(36)が1つであり位置決め突起部(36)と位置決め溝(221)の数が同数である刻印装置について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、本出願人が特許権者である特許第4002556号公報に記載の如く、位置決め突起部(36)を複数設け、複数の位置決め突起部のうち、少なくとも一つの位置決め突起部が位置決め溝(221)に嵌入しているときに、他の位置決め突起部が位置決め溝の間の表示外殻体内壁面に当接するように構成することもできる。
上述の如く、本発明の刻印装置(1)は、その高さを高くすること無く、成形時に溶融樹脂から発生するガスが刻印装置と金型との間に侵入するのを防ぐことができ、これによりこの部分の金型の腐食を防止するとともに、指標体が固まって回転しなくなるのを防止することができるものである。
本発明は、溶融樹脂から成形品を成型する型内脱着式刻印装置に好適に利用される。
1 型内脱着式刻印装置
2 表示外殻体
21 上段部
22 中段部
221 位置決め溝
23 下段部
231 係合溝
3 指標体
31 ねじ部
32 位置決め部
33 指標部
36 位置決め突起部
363 位置決めばね
364 嵌入部
4 ナット
5 ばね
6 蓋体

Claims (2)

  1. 成形金型内に嵌入される略円筒形の表示外殻体と、
    該表示外殻体内に嵌入され軸線まわりに角変位可能な指標体とからなり、
    前記表示外殻体及び前記指標体の表面に刻印表示部が形成されてなる刻印装置であって、
    前記指標体は、金型内面に臨む指標部と該指標部から下方に延出される位置決め部と該位置決め部から下方に延出するねじ部とを備え、
    前記表示外殻体の内壁側には、前記指標部を収納する上段部と該上段部の下方に位置するとともに前記位置決め部が位置する中段部と該中段部の下方に位置する下段部とを備え、該中段部は前記上段部の径よりも小さい径を有するとともに、該下段部は前記中段部の径よりも大きい径を有し、
    前記下段部の最下部には蓋体が螺着されてなるとともに前記指標体の前記ねじ部にはナットが螺着され、該ナットと前記表示外殻体の下段部上面との間にばねが介装され、このばねにより指標体に下向きの力が付勢されてなり、
    前記ナットの外周には複数の突起が設けられてなるとともに、前記表示外殻体の下段部には該突起が係合可能な係合溝が軸方向に形成され、前記指標部の上面と表示外殻体の上面とを面一とした状態において、前記指標体のねじ部の基端部が前記係合溝の上端部よりも上方に位置するように構成され、
    前記表示外殻体の前記上段部の高さが該上段部の直径に対し22.5%―70%であり、
    前記指標体の前記ねじ部の雄ねじ及び前記ナットの雌ねじのピッチがJISB0207に規定する細目ねじの呼び径に対するピッチ以下であるとともに、前記指標体の前記ねじ部の長さが前記表示外殻体の前記上段部の高さに対し250%以下であることを特徴とする型内脱着式刻印装置。
  2. 前記指標体の前記位置決め部には、該位置決め部半径方向に突出する位置決め突起部が設けられ、
    該位置決め突起部は、前記位置決め部に埋設される位置決めばねと該位置決めばね先端に配設される嵌入部からなり、
    前記表示外殻体内壁面には、前記位置決め突起部が嵌入するとともに前記表示外殻体の軸方向に延びる位置決め溝が該表示外殻体円周方向に沿って連続的に且つ等間隔に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の型内脱着式刻印装置。
JP2013168409A 2013-08-13 2013-08-13 型内脱着式刻印装置 Active JP5916140B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168409A JP5916140B2 (ja) 2013-08-13 2013-08-13 型内脱着式刻印装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168409A JP5916140B2 (ja) 2013-08-13 2013-08-13 型内脱着式刻印装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015036225A JP2015036225A (ja) 2015-02-23
JP5916140B2 true JP5916140B2 (ja) 2016-05-11

Family

ID=52686897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013168409A Active JP5916140B2 (ja) 2013-08-13 2013-08-13 型内脱着式刻印装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5916140B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3470880B2 (ja) * 1999-02-12 2003-11-25 浦谷商事株式会社 型内脱着式刻印装置
JP2005009588A (ja) * 2003-06-19 2005-01-13 Mitsutomo:Kk 連結具と、これを用いたコンクリート部材の連結装置
JP3709410B2 (ja) * 2004-02-09 2005-10-26 株式会社ミスミ 金型用刻印装置
JP4279861B2 (ja) * 2006-09-13 2009-06-17 浦谷商事株式会社 刻印装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015036225A (ja) 2015-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5514947B1 (ja) 型内脱着式刻印装置
KR20130077800A (ko) 스프링 너트
JP6012113B2 (ja) 型内脱着式刻印装置
US8011638B2 (en) Marking device
JP5916140B2 (ja) 型内脱着式刻印装置
JP4002556B2 (ja) 型内脱着式刻印装置
US20190242414A1 (en) Device Indicating the Loosening of a Nut
JP3470880B2 (ja) 型内脱着式刻印装置
JP4925469B2 (ja) スプリングプランジャユニット
EP3129649B1 (en) Wind turbine blade manufacture
US6554245B2 (en) Marking device for a mould
US5853606A (en) Mold identification device
JP2005090553A (ja) 樹脂パイプ用継手
JP2005047215A (ja) タイヤ加硫用金型
JP2010158714A (ja) 刻印装置
JP2020029907A (ja) 樹脂部品
JP2013100699A (ja) 埋設用脚の保護キャップ、及び、埋設用脚と保護キャップとの組合せ
JP5346610B2 (ja) ボールジョイント、及び、ベアリングシートの製造方法
JP2013019456A (ja) インサートカラー
JP3604363B2 (ja) 配管用キャップ
JP2004218672A (ja) シールリング、それを装着した継手及びシールリング成形用金型
JPS5852151Y2 (ja) ノツク式シヤ−プペンシルの軸継手
JP6576731B2 (ja) 管継手
JP3182736U (ja) 軸力表示座金付ナット
JP2006167926A (ja) 射出成形金型

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5916140

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250