JP5913574B2 - Prdx2及び/又はprdx6の活性酸素種の増加による損傷、老衰または疾患を治療・予防する医薬品組成物の製造のため応用 - Google Patents

Prdx2及び/又はprdx6の活性酸素種の増加による損傷、老衰または疾患を治療・予防する医薬品組成物の製造のため応用 Download PDF

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Description

本発明は、生物技術および医学の分野に関し、具体的に、PRDX2及び/又はPRDX6の新規用途に関し、より具体的に、ROSの増加による関連疾患、老衰または損傷の治療または予防におけるPRDX2及び/又はPRDX6の応用に関する。
細胞が酸素を利用する時、活性酸素種(reactive oxygen species、ROS)や活性窒素種(reactive nitrogen species、RNS)のようなラジカルが生じる。私たちの体内において、一つの細胞は、一日に2.5×1011分子のROSを生じ、人体内において毎日40×1021分子のラジカルが生成する。これらは、私たちのために生命活動のエネルギーを提供・伝達し、細菌と病原体を消滅し、体内の毒素と「ゴミ」を除去してくれる。また、例えば、JNK/SAPK、P38MAPK、IKK/NF−KB、P13K、Akt、CD40/CD40L、PKCなどは、私たちの体内における複数の代謝・信号経路のプロモーターやコントローラーでもある。これらは、各種の転写因子(例えばAP−1、Nrf2、NF−KB、p53、ATF−1、HIF、HSP、SIFT−1、MST/FOXOなど)を活性化・調節し、体内における各種の遺伝子の転写と発現に影響し、体内における炎症、免疫、生殖、発育、代謝、細胞成長、増殖、細胞再生、修復などの各種の重要な生命過程の調節に関与し、細胞、組織および人体の新陳代謝を促進し、正常の生命活動を維持・保証してくれる。
人体のラジカルは、人体における各種の代謝反応によるものと、例えば、喫煙、飲酒、環境汚染、薬物、疾患などで、環境における高温、輻射、光分解、化学物質などによる共役結合の断裂で生成する外因性ラジカルと、二種類がある。
私たちの体内には、例えばスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH−Px)などの強い抗酸化系があるため、体内における過剰なROSをすぐ迅速に除去することができる。正常の生理条件下において、体内酸化と抗酸化系の動的平衡が守られ、正常の酸化ストレス反応が保証されると同時に、ROSの人体への危害を防止することができる。ROSが過剰に生成する場合に限り、抗酸化酵素の発現が不足し、酸化と抗酸化の平衡が失われ、ROSの除去が間に合わなくなり、且つ体内に大量に蓄積し、細胞や組織の損傷(即ち、酸化ストレス)を引き起こし、人体の健康に危害を加える。
ROSは、直接または間接的にDNA、蛋白質および脂質を酸化・損傷し、遺伝子の突然変異、蛋白質の変性および脂質の過酸化を誘導する場合があるため、例えば不妊、白内障、腫瘍、心脳血管疾患、認知症・神経変性疾患(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病等)、糖尿病、炎症(例えば骨関節炎、関節リウマチ、気管支炎等)、感染、心筋虚血再灌流障害、臓器移植、アテローム性動脈硬化などの、人体老衰および各種の重要疾患の最大な危険因子といわれている。
現在、「抗酸化」の薬物が多いが、本当に有効的に抗酸化および酸化・抗酸化の平衡の調整をする薬物が少ない。
発明の内容
本発明の目的の一つは、活性酸素種(ROS)の増加による損傷、老衰または疾患の治療・予防におけるPRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白の新規用途を提供することである。
また、本発明の目的は、PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を活性成分とする組成物を提供することで、前記組成物は、医薬品組成物や化粧品組成物などを含む。
さらに、本発明の目的は、精子の質を改善する、または精子無力症による男性不妊を治療する方法を提供することである。
本発明の第一は、活性酸素種(ROS)の増加による損傷、老衰または疾患を治療・予防する医薬品組成物の製造のために用いられる、PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を含む過酸化物酸化還元酵素の用途を提供する。
もう一つの好適な例において、前記の活性酸素種(ROS)の増加による損傷、老衰または疾患は、
(1)放射線または輻射によって生じるROSの増加による損傷、老衰または疾患と、
(2)高血糖(例えば糖尿病)によって生じるROSの増加による損傷、老衰または疾患と、
(3)喫煙による各種の組織損傷と、
(4)飲酒による各種の組織損傷と、
(5)アテローム性動脈硬化、高血圧、癌症、骨関節炎、関節リチウム、肺線維化、癲癇や神経変性疾患(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病)からなる群から選ばれる、ROSの増加による他の疾患と、
(6)細胞の冷凍蘇生による損傷と、
(7)虚血再灌流障害と、
(8)大腿骨頭無菌性壊死、または褥瘡と、
(9)医薬品(例えば化学治療薬または有機リン系農薬等)によって生じるROSの増加による損傷または疾患と、
(10)皮膚関連問題(例えばシワ、シミおよび火傷等)と、
(11)糖尿病の合併症(例えば足疾患(壊疽)、眼疾患、腎臓疾患、脳疾患等)と、
からなる群から選ばれる1種または複数種である。
もう一つの好適な例において、前記医薬品組成物は、
(1)細胞保護剤、器官保護剤、または組織保護剤、
(2)精子無力症の患者の精子の質を改善する、または男性不妊を治療する医薬品、
(3)アンチエイジング、瘢痕修復、抗シワ、シワ除去、シミ除去、美白、日焼け止め、皮膚がん予防の医薬品または化粧品、
(4)火傷および角膜損傷を治療する医薬品、
(5)傷(例えば刀傷、創傷等)の癒合を促進する医薬品、または
(6)組織細胞の酸化損傷の保護(または抗酸化)のための医薬品または健康食品
として用いられる。
もう一つの好適な例において、前記の精子は、成熟段階の精子細胞である。
もう一つの好適な例において、前記保護剤は、冷凍保護剤である。
もう一つの好適な例において、前記保護剤は、細胞保存液、器官保存液または組織保存液の調製に有用で、好ましくは臓器移植の保存液に適用される。
もう一つの好適な例において、前記細胞は、動物細胞(好ましくは哺乳動物細胞、例えばヒト細胞)であるが、ここで、前記細胞は精子、卵細胞、または各種の組織細胞を含む。
もう一つの好適な例において、前記組織は、動物(好ましくは哺乳動物、例えばヒト)の各器官または組織である。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白は、哺乳動物のPRDX2蛋白またはその活性断片またはその誘導体で、前記のPRDX6蛋白は、哺乳動物のPRDX6蛋白またはその活性断片またはその誘導体である。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白は、ヒトPRDX2蛋白またはその活性断片またはその誘導体で、前記のPRDX6蛋白は、ヒトPRDX6蛋白またはその活性断片またはその誘導体である。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白またはPRDX6蛋白は、組み換え蛋白質である。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白は、アミノ酸配列が配列番号4に示されるような蛋白質または配列番号4における6〜164個目に示されるような活性断片、またはその発現タグと形成した融合蛋白質で、
前記のPRDX6蛋白は、アミノ酸配列が配列番号2に示されるような蛋白質または配列番号2における5〜169個目に示されるような活性断片、またはその発現タグと形成した融合蛋白質である。
本発明の第二は、(a)PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白と、(b)薬学的に、食品的にまたは化粧品的に許容される担体とを含む組成物を提供する。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白は、哺乳動物のPRDX2蛋白またはその活性断片またはその誘導体で、前記のPRDX6蛋白は、哺乳動物のPRDX6蛋白またはその活性断片またはその誘導体である。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白は、ヒトPRDX2蛋白またはその活性断片またはその誘導体で、前記のPRDX6蛋白は、ヒトPRDX6蛋白またはその活性断片またはその誘導体である。
もう一つの好適な例において、前記のPRDX2蛋白またはPRDX6蛋白は、組み換え蛋白質である。
もう一つの好適な例において、前記組成物は、医薬品組成物、食品組成物、健康食品組成物または化粧品組成物である。
もう一つの好適な例において、前記組成物の剤型は、注射剤、塗布剤、噴霧剤、乳剤、クリーム剤、膏剤(軟膏剤を含む)、ゲル剤、滴剤、湿布剤またはパック剤を含む。
もう一つの好適な例において、前記の化粧品の様態は、口腔用化粧品(例えば口腔の消炎に用いられる)、噴霧剤、乳液、リップクリーム、日焼け止め、デイクリーム、ナイトクリーム、またはパックである。
本発明の第三は、治療が必要な対象に対し、(i)PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白、または(ii)本発明の第二に係る組成物を投与する工程を含む、ROSの増加による損傷、老衰(エイジング)または疾患を治療・予防する方法を提供する。
もう一つの好ましい例において、前記方法は、
(i)精子無力症の患者の精子の質を改善する作用と、
(ii)アンチエイジング、瘢痕修復、抗シワ、シワ除去、シミ除去、美白、日焼け止め、または皮膚がんを予防する作用と、
(iii)火傷および角膜損傷を治療する作用と、
(iv)傷(例えば刀傷または創傷等)の癒合を促進する作用と、
(v)組織細胞の酸化損傷を保護する作用と、
(vi)例えば足疾患(壊疽)、眼疾患、腎臓疾患、脳疾患などの糖尿病の合併症を治療・予防する作用とのうち、
1種または複数種を有する。
もう一つの好ましい例において、前記方法は、さらに、
(1)精子無力症の患者の受妊率を向上させる作用、または
(2)成熟段階の精子細胞を保護する作用、
を有する。
もう一つの好ましい例において、前記方法は、さらに、
(1)眼精疲労を緩和し、視力を向上・改善し、または進行性視力衰退を予防・治療する作用と、
(2)光障害に対抗し、脂質過酸化性損傷に対抗し、細胞の酸素ラジカルに対する除去能力を向上させ、色収差を低減し、近視、弱視、老眼、緑内障、飛蚊症などを治療する作用と、
(3)硝子体におけるラジカルの生成を抑制し、ラジカルの除去と排泄を加速し、硝子体における蛋白質の糖化と酸化を避け、損傷から可溶性蛋白質のSH基を守り、不溶性蛋白質を可溶性蛋白質に還元し、水晶体の混濁化を阻止し、または進行性白内障の形成と進行を治療・予防する作用と、
(4)加齢性白内障、糖尿病性白内障、外傷性白内障、輻射性白内障、後天性白内障、または未熟期、膨張期、成熟期の水晶体の混濁を治療する作用とのうち、
1種または複数種を有する。
もう一つの好ましい例において、前記酸化損傷は、
(1)放射線治療または化学治療による損傷と、
(2)喫煙または飲酒による損傷と、
(3)虚血再灌流障害と、
(4)糖尿病の高血糖による損傷とのうち、
1種または複数種の損傷を含む。
本発明の第四は、精子無力症の患者に、(i)PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白、または(ii)本発明の第二に係る組成物を投与する、精子の質を改善する、または男性不妊を治療する方法を提供する。
本発明の第五は、PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を、薬学的に、食品的にまたは化粧品的に許容される担体または賦形剤と混合することで、本発明の第二に係る組成物を製造する、本発明の第二に係る組成物の製造方法を提供する。
本発明の第六は、角膜損傷を治療する医薬品の製造におけるPrx−6蛋白の用途を提供する。
もう一つの好ましい例において、前記のPrx−6蛋白は、ヒトPrx−6蛋白である。
もう一つの好ましい例において、前記のPrx−6蛋白は、組み換え蛋白質である。
もう一つの好ましい例において、前記のPrx−6蛋白は、アミノ酸配列が配列番号2に示されるような蛋白質またはその発現タグと形成した融合蛋白質である。
本発明の第七は、Prx−6蛋白と薬学的に許容される担体とを含む、眼用製剤である、角膜損傷を治療するために用いられる医薬品組成物を提供する。
もう一つの好ましい例において、前記のPrx−6蛋白は、ヒトPrx−6蛋白である。
もう一つの好ましい例において、前記のPrx−6蛋白は、組み換え蛋白質である。
もう一つの好ましい例において、前記の眼用製剤は、点眼液、眼用ゲルまたはアイクリームである。
本発明の第八は、治療が必要な対象に対し、Prx−6蛋白または本発明の第七に係る医薬品組成物を結膜嚢に滴下・塗布する工程を含む、角膜損傷を治療する方法を提供する。
もう一つの好ましい例において、前記の治療は、角膜の新生血管の形成を抑制すること、角膜の水腫を軽減し、角膜の透明度と視力を回復させること、ラジカルを除去して酸化に対抗し、炎症病変組織の回復を促進することを含む。
発明者は、初期細胞実験から動物実験まで、PRDX蛋白が活性酸素種の除去と活性酸素種に依存する信号伝達の調節に重要な作用を担い、とても有望で有効的な抗酸化医薬品成分で、ROSの増加による疾患や不利な変化に対して治療・予防作用を有することを証明した。
もちろん、本発明の範囲内において、本発明の上述の各技術特徴および下述(例えば実施例)の具体的に記述された各技術特徴は互いに組合せ、新しい、又は好ましい技術方案を構成できることが理解される。紙数に限りがあるため、ここで逐一説明しない。
図1は、Prx−6遺伝子のPCR増幅の結果を示す。レーン1:空白対照、レーン2:Prx−6、M:分子量マーカー。 図2は、Prx−6蛋白のアフィニティークロマトグラフィーを示す。ピーク1:不純蛋白質、ピーク2:Prx−6目的蛋白。 図3は、PRDX6蛋白の精製電気泳動図(12%SDS−PAGE)である。レーン1:蛋白質分子量基準品(Fermentas)、レーン2:アフィニティークロマトグラフィー精製および脱塩後のPRDX6蛋白、レーン3:ピーク1、レーン4:サンプルの細胞外蛋白、レーン5:菌破壊液の上清(サンプル)。 図4は、組み換えPRDX6蛋白のHEF細胞に対する抗酸化保護作用を示す(P<0.05)。
図5は、PRDX2(即ち、HEL−S−2a)蛋白の精子無力を保護する作用を示す。 図6は、PRDX6(即ち、HEL−S−128m)蛋白の精子無力を保護する作用を示す。但し、上述各図において、同じ字母を有する両群の間には統計学的に顕著な差がなく、例えばAとABの間に顕著な差がない。同じ字母を有さない両群の間には統計学的に顕著な差があり、例えばAとBの間、AとBの間に顕著な差がある。 図7は、スリットランプで組み換えPrx−6蛋白によるラットの角膜損傷の治療を顕微鏡観察した結果を示す。図において、各図は、左から右へ、順に対照群(2匹)、Prx−6群(2匹)である。上から下へ、順に、紫外線の照射前、紫外線の照射後、治療4日、治療8日、治療12日である。
具体的な実施形態
本発明者は、長期にわたって深く研究したところ、PRDX6蛋白とPRDX2蛋白がROSの増加による関連疾患を治療・予防する医薬品組成物の製造に有用であることを意外に見出した。前記PRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白を活性成分とする医薬品は、HEFなどの細胞を保護するだけでなく、ROSの増加による多くの疾患を治療・予防し、またはROSの増加による症状を緩和することができる。これに基づき、発明者らが本発明を完成した。
PRDX6蛋白
ここで用いられるように、用語の「PRDX6蛋白」、「Prx−6蛋白」、「HEL−S−128m」などは、いずれもヒトPRDX6のアミノ酸配列を有する蛋白質またはポリペプチドを指し、入れ替えて使用することができる。これらは、開始のメチオニンを含有してもよく、含有しなくてもよい。これらの用語は、ヒト(源)の蛋白質のほかに、他の哺乳動物(例えばイヌ、ウシ、ヒツジ、サル、齧歯動物(例えばマウス))における同じ機能を有する類縁物または相同性蛋白質も含むことが理解されるべきである。また、この用語は、野生型と突然変異型のPRDX6蛋白を含む。
ヒトPRDX6遺伝子のcDNA配列のGenBank登録番号は、NM_004905.2で、配列番号1に示される通りである。ヒトPRDX6遺伝子のアミノ酸配列のGenBank登録番号は、NP_004896.1で、配列番号2に示される通りである。
ヒトなどの哺乳動物のPRDX6蛋白の核酸配列とアミノ酸配列はいずれも知られており、本分野で通常のDNA組み換え技術によってその蛋白質を得ることができることが理解されるべきである。
特に好ましい蛋白質は、PRDX6蛋白質の類似物で、即ち、他の哺乳動物(例えばウシ、ヒツジ、ウサギ、イヌ、サル、マウスなど)におけるPRDX6の相同性蛋白質である。これらの他の種の相同性蛋白質のコード配列は、PRDX6の配列に基づき、雑交または増幅の方法で得ることができ、そして、通常の組み換え方法でこれらの相同性蛋白質を得ることができる。
本発明の蛋白質は、組み換えポリペプチド、天然ポリペプチド、合成ポリペプチドでもよいが、組み換えポリペプチドが好ましい。組み換え生産プロセスで用いられる宿主によって、本発明のポリペプチドは、グリコシル化されたものでもよく、又はグリコシル化されていないものでもよい。また、本発明のポリペプチドは、開始のメチオニン残基を含有してもよく、含有しなくてもよい。
本発明は、さらに、ヒトPRDX6蛋白の活性断片、誘導体および類似物を含む。ここで用いられるように、用語の「活性断片」、「誘導体」および「類似物」は、基本的に本発明の天然ヒトPRDX6蛋白と同じ生物学的機能または活性を維持するポリペプチドを指す。本発明のポリペプチドの断片、誘導体や類似物は、(i)1個または複数個の保存的または非保存的なアミノ酸残基(好ましくは保存的なアミノ酸残基)が置換されたポリペプチドでもよく、置換されたアミノ酸残基が遺伝コードでコードされてもされていなくてもよく、または(ii)1個または複数個のアミノ酸残基に置換基があるポリペプチドでもよく、または(iii)成熟のポリペプチドと他の化合物(例えば、ポリエチレングリコールのようなポリペプチドの半減期を延ばす化合物)と融合したポリペプチドでもよく、または(iv)付加のアミノ酸配列がこのポリペプチドに融合したポリペプチド(例えばリーダー配列または分泌配列またはこのポリペプチドを精製するための配列または蛋白質前駆体配列、或いは抗原IgG断片と形成した融合蛋白質)でもよい。本明細書の開示に基づき、これらの断片、誘導体および類似物は当業者に公知の範囲に入っている。
本発明において、用語の「ヒトPRDX6ポリペプチド」とは、PRDX6蛋白活性を有する配列番号2配列のポリペプチドを指す。この用語は、さらに、ヒトPRDX6蛋白と同じ機能を有する、配列番号2配列の突然変異の様態を含む。これらの突然変異の様態は、いくつか(通常は1〜50個、好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜20個、最も好ましくは1〜10個)のアミノ酸の欠失、挿入及び/又は置換や、C末端及び/又はN末端への1個または数個(通常は20個以内、好ましくは10個以内、より好ましくは5個以内)のアミノ酸の添加を含むが、これらに限定されない。
例えば、本分野において、性状が近い、または類似のアミノ酸で置換する場合、通常、蛋白質の機能を変えることがない。また、C末端及び/又はN末端への1個または数個のアミノ酸の添加も、通常、蛋白質の機能を変えることがない。この用語は、さらに、ヒトPRDX6蛋白の活性断片と活性誘導体を含む。好ましい活性断片は、アミノ酸配列が配列番号2における5〜169個目に示されるようなポリペプチドである。
PRDX2蛋白
ここで用いられるように、用語の「PRDX2蛋白」、「Prx−2蛋白」、「HEL−S−2a」などは、いずれもヒトPRDX2のアミノ酸配列を有する蛋白質またはポリペプチドを指し、入れ替えて使用することができる。これらは、開始のメチオニンを含有してもよく、含有しなくてもよい。これらの用語は、ヒト(源)の蛋白質のほかに、他の哺乳動物(例えばイヌ、ウシ、ヒツジ、サル、齧歯動物(例えばマウス))における同じ機能を有する類縁物または相同性蛋白質も含むことが理解されるべきである。また、この用語は、野生型と突然変異型のPRDX2蛋白を含む。
ヒトPRDX2遺伝子のcDNA配列のGenBank登録番号は、NM_005809.4で、配列番号3に示される通りである。ヒトPRDX2遺伝子のアミノ酸配列のGenBank登録番号は、NP_005800.3で、配列番号4に示される通りである。
ヒトなどの哺乳動物のPRDX2蛋白の核酸配列とアミノ酸配列はいずれも知られており、本分野で通常のDNA組み換え技術によってその蛋白質を得ることができることが理解されるべきである。
特に好ましい蛋白質は、PRDX2蛋白質の類似物で、即ち、他の哺乳動物(例えばウシ、ヒツジ、ウサギ、イヌ、サル、マウスなど)におけるPRDX2の相同性蛋白質である。これらの他の種の相同性蛋白質のコード配列は、PRDX2の配列に基づき、雑交または増幅の方法で得ることができ、そして、通常の組み換え方法でこれらの相同性蛋白質を得ることができる。
本発明の蛋白質は、組み換えポリペプチド、天然ポリペプチド、合成ポリペプチドでもよいが、組み換えポリペプチドが好ましい。組み換え生産プロセスで用いられる宿主によって、本発明のポリペプチドは、グリコシル化されたものでもよく、又はグリコシル化されていないものでもよい。また、本発明のポリペプチドは、開始のメチオニン残基を含有してもよく、含有しなくてもよい。
本発明は、さらに、ヒトPRDX2蛋白の活性断片、誘導体および類似物を含む。ここで用いられるように、用語の「活性断片」、「誘導体」および「類似物」は、基本的に本発明の天然ヒトPRDX2蛋白と同じ生物学的機能または活性を維持するポリペプチドを指す。本発明のポリペプチドの断片、誘導体や類似物は、(i)1個または複数個の保存的または非保存的なアミノ酸残基(好ましくは保存的なアミノ酸残基)が置換されたポリペプチドでもよく、置換されたアミノ酸残基が遺伝コードでコードされてもされていなくてもよく、または(ii)1個または複数個のアミノ酸残基に置換基があるポリペプチドでもよく、または(iii)成熟のポリペプチドと他の化合物(例えば、ポリエチレングリコールのようなポリペプチドの半減期を延ばす化合物)と融合したポリペプチドでもよく、または(iv)付加のアミノ酸配列がこのポリペプチドに融合したポリペプチド(例えばリーダー配列または分泌配列またはこのポリペプチドを精製するための配列または蛋白質前駆体配列、或いは抗原IgG断片と形成した融合蛋白質)でもよい。本明細書の開示に基づき、これらの断片、誘導体および類似物は当業者に公知の範囲に入っている。
本発明において、用語の「ヒトPRDX2ポリペプチド」とは、PRDX2蛋白活性を有する配列番号4配列のポリペプチドを指す。この用語は、さらに、ヒトPRDX2蛋白と同じ機能を有する、配列番号4配列の突然変異の様態を含む。これらの突然変異の様態は、いくつか(通常は1〜50個、好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜20個、最も好ましくは1〜10個)のアミノ酸の欠失、挿入及び/又は置換や、C末端及び/又はN末端への1個または数個(通常は20個以内、好ましくは10個以内、より好ましくは5個以内)のアミノ酸の添加を含むが、これらに限定されない。
例えば、本分野において、性状が近い、または類似のアミノ酸で置換する場合、通常、蛋白質の機能を変えることがない。また、C末端及び/又はN末端への1個または数個のアミノ酸の添加も、通常、蛋白質の機能を変えることがない。この用語は、さらに、ヒトPRDX2蛋白の活性断片と活性誘導体を含む。好ましい活性断片は、アミノ酸配列が配列番号4における6〜164個目に示されるようなポリペプチドである。
活性酸素種(reactive oxygen species、ROS)の増加による損傷、老衰または疾患
本発明に係るPRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白は、ROSの増加による損傷、老衰または疾患を治療・予防することができ、本発明に記載のROSの増加による損傷、老衰または疾患は、既知の各種の活性酸素種の増加による損傷、老衰または疾患でもよく、以下のものを含むが、これらに限定されない。
1.各種の放射線または輻射(宇宙線、地球の放射性元素による輻射、紫外線、X線、溶接、コンピューター、テレビ、携帯電話など電気機械の輻射源または腫瘍の放射治療による輻射)によって生じるROSの増加による損傷、老衰または疾患、例えば角膜損傷、皮膚損傷、組織損傷(各種の組織を含む)。
2.高血糖(例えば糖尿病)によって生じるROSの増加による損傷、老衰または疾患、例えばインスリン耐性、膵臓β細胞損傷、腎臓損傷など。
3.喫煙による各種の組織損傷、例えば肺臓損傷(例えば気管支炎、膵腺損傷、肝臓損傷)。
4.飲酒による各種の組織損傷、例えばアルコール性肝疾患、膵腺損傷。
5.アテローム性動脈硬化、高血圧、癌症、骨関節炎、関節リチウム、肺線維化、癲癇および例えばアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患のようなROSの増加による他の疾患。
6.細胞(ヒトまたは動物の精子、卵細胞、任意の組織の細胞)の冷凍蘇生による損傷。
7.虚血再灌流障害、例えば臓器移植時の虚血再灌流障害、ショーク時の微循環の疎通、冠状動脈の痙攣の緩和、突然心停止後の心肺蘇生、動脈バイパス手術、PTCA、血栓溶解療法などの血管再開通術後、心臓外科の体外循環術、臓器移植や断肢再植があるが、これらに限定されない。
8.大腿骨頭無菌性壊死。
9.長期臥床による褥瘡。
10.医薬品によって生じるROSの増加による疾患、例えば化学治療、有機リン系農薬の中毒、自殺時の有毒薬物の服用による酸化損傷など。
11.皮膚関連問題、例えばシワ、瘢痕や火傷等があるが、これらに限定されない。
12.糖尿病の合併症、例えば足疾患(壊疽)、眼疾患、腎臓疾患、脳疾患など。
医薬品組成物および使用方法
本発明の医薬品組成物は、安全有効量の範囲内のPRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白と薬理的に許容される賦形剤または担体とを含む。ここで、「安全有効量」とは、蛋白質の量が病状の顕著な改善に充分で、重度な副作用が生じないことを指す。通常、医薬品組成物は、一製剤あたりに0.1ng〜2000mgのPRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白を、好ましくは1〜200mgのPRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白を含有する。好ましくは、前記の「一製剤」は、一個のカプセル、錠または一本の点眼液である。
「薬学的に許容される担体」とは、ヒトに適用でき、且つ十分な純度および充分に低い毒性を持たなければならない、一種または複数種の相溶性固体または液体フィラーまたはゲル物質を指す。ここで、「相溶性」とは、組成物における各成分が本発明の蛋白質と、またその同士の間で配合することができ、化合物の効果を顕著に低下させないことを指す。薬学的に許容される担体の一部の例として、セルロースおよびその誘導体(例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースナトリウム、セルロースアセテートなど)、ゼラチン、タルク、固体潤滑剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム)、硫酸カルシウム、植物油(例えば大豆油、ゴマ油、落花生油、オリーブオイルなど)、多価アルコール(例えばプロピレングリコール、グリセリン、マンニトール、ソルビトールなど)、乳化剤(例えばツイーン(登録商標))、湿潤剤(例えばドデシル硫酸ナトリウム)、着色剤、調味剤、安定剤、酸化防止剤、防腐剤、発熱性物質除去蒸留水などがある。
PRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白または医薬品組成物の使用方法は、特に限定されないが、代表的な使用方法は、経口投与、直腸投与、胃腸外(静脈内、筋肉内、又は皮下)投与、および局部投与(例えば湿布剤など)を含むが、これらに限定されない。
経口投与に用いられる固体剤型は、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤を含む。これらの固体剤型において、活性成分は通常、少なくとも一種の不活性賦形剤(又は担体)、たとえばクエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムと混合されるが、或いは、(a)フィラー又は相溶剤、例えば、でん粉、乳糖、ショ糖やケイ酸、(b)バインダー、例えば、ヒドロメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ショ糖やアラビアゴム、(c)保湿剤、例えば、グリセリン、(d)崩壊剤、例えば、寒天、馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉、アルギン酸、一部の複合ケイ酸塩や炭酸ナトリウム、(e)溶液遅延剤、例えばパラフィン、(f)吸収促進剤、例えば、アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、例えばセタノール、グリセリンモノステアレート、(h)吸着剤、例えば、カオリン、また(i)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、又はこれらの組み合わせ、のような成分と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤において、剤型に緩衝剤を含んでもよい。
固体剤型、例えば錠剤、ピル、カプセル剤、丸剤や顆粒剤は、コーディングやシェル剤、例えば、腸衣および他の本分野で公知の材料で製造することができる。不透明剤を含んでもよく、且つこのような組成物において、活性成分の放出は遅延の様態で消化管のある部分で放出してもよい。使用できる包埋成分の実例として、重合物質やワックス系物質が挙げられる。必要な場合、活性成分も上述賦形剤のうちの一種または複数種とマイクロカプセルの様態に形成してもよい。
経口投与に用いられる液体剤型は、薬学的に許容される乳液、溶液、懸濁液、シロップまたはチンキ剤を含む。活性成分の他、液体剤型は、本分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、相溶剤及び乳化剤、例えば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジメチルホルムアミドおよび油、特に、綿実油、落花生油、コーン油、オリーブ油、ヒマシ油やゴマ油またはこれらの物質の混合物などを含んでもよい。
これらの不活性希釈剤の他、組成物は助剤、例えば、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、矯味剤や香料を含んでもよい。
活性成分の他、懸濁液は、懸濁剤、例えば、エトキシ化イソオクタデカノール、ポリオキシエチレンソルビトールやソルビタンエステル、微晶質セルロース、メトキシアルミニウムや寒天またはこれらの物質の混合物などを含んでもよい。
胃腸外注射用組成物は、生理的に許容される無菌の水含有または無水溶液、分散液、懸濁液や乳液、及び再溶解して無菌の注射可能な溶液または分散液にするための無菌粉末を含む。適切な水含有または非水性担体、希釈剤、溶媒または賦形剤は、水、エタノール、多価アルコールおよびその適切な混合物を含む。
局部投与のためのPRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白の剤型は、軟膏剤、散剤、湿布剤、噴霧剤、坐剤や吸入剤を含む。活性成分は、無菌条件で生理学的に許容される担体および任意の防腐剤、緩衝剤、または必要よって駆出剤と一緒に混合される。
本発明の蛋白質は、単独で投与してもよいし、或いは他の薬学的に許容される化合物または蛋白質と併用して投与してもよい。
薬物組成物を使用する場合、安全な有効量の活性成分を治療の必要のある哺乳動物(例えばヒト)に使用し、使用の際の用量は薬学上で効果があるとされる投与量で、体重60kgのヒトの場合、毎日の投与量は、通常0.5ng〜2000mg、好ましくは2〜50mgである。勿論、具体的な投与量は、さらに投与の様態、患者の健康状況などの要素を考えるべきで、すべて熟練の医者の技能範囲以内である。
本発明は、好適に、安全有効量の本発明のPRDX6蛋白及び/又はPRDX2蛋白と、薬学的に、許容される担体または賦形剤と、を含む組成物を提供する。このような担体または賦形剤は、食塩水、緩衝液、ブドウ糖、水、グリセリン、エタノール、ポロキサマー、カルボマー、及びその組合せを含むが、これらに限定されない。例えば、本発明の蛋白質を無毒で不活性で薬学的に許容される水系担体で配合し、pH値は配合される物質の性質および治療しようとする疾患にもよるが、pH値は通常5〜8程度、好ましくは6〜8程度、最も好ましくは6.8〜7.6程度である。
調製された組成物は、通常の経路で前記組成物を投与することができるが、局部投与、経口投与、筋肉内、静脈内、結膜下の注射などを含むが、これらに限定されない。
薬物製剤は、投与様態に応じるべきであるため、本発明の医薬品組成物は、(1)注射剤としてもよく、例えば生理食塩水或いはグルコースおよび他の助剤を含む水溶液を使用し通常の方法で製造することができる。(2)膏剤、滴剤、噴霧剤、錠剤やカプセルのような医薬品組成物は、通常の方法で調製することができる。(3)医薬品組成物は、注射剤、溶液、錠剤やカプセルの場合、無菌条件で製造するほうがよい。(4)坐剤を調製する場合、具体的なプロセスは以下の通りである。
1.β−CDに適量のエタノールを入れてペースト状に均一に撹拌し、PRDX6、PRDX2蛋白質を45分間研磨・包接し、使用に備える。2.36型半合成リポラーゼを加熱溶解した後、38℃に維持し、主剤の包接物を入れ、均一に混合して保温する。3.均一に混合した保温物を膜に充填し、冷却して成形する。4.調製された坐剤を房事の前に女性生殖管に置けば、精子無力症の患者の受妊成功率を向上することができる。
活性成分の給与量は治療有効量、例えば毎日約1μg/kg体重〜約10mg/kg体重。また、本発明の医薬品組成物は、点眼液、眼用ゲルまたはアイクリームの様態でもよく、無菌条件で製造するほうがよい。活性成分の給与量は治療有効量、例えば毎日約10μg/kg体重〜約10mg/kg体重。勿論、具体的な投与量は、さらに投与の様態、患者の健康状況などの要素を考えるべきで、すべて熟練の医者の技能範囲以内である。
本発明に係る細胞冷凍保護剤
一つの好適な例において、本発明は、0.1mg/ml〜100mg/mlのPRDX2組み換え蛋白とPRDX6組み換え蛋白と、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、グルコース、卵黄、アルブミン、グリシン、ショ糖、グリセリンのような通常の精子冷凍保護剤の成分とを含む精子冷凍保護剤の処方を提供する。
また、PRDX2、PRDX6蛋白は、単独に使用してもよく、併用しても良い。さらに、本発明の蛋白質は、他の精子冷凍保護剤と一緒に使用することができる。
精子無力症の治療
一つの好適な例において、本発明は、活性成分として1〜100mgのPRDX2組み換え蛋白とPRDX6組み換え蛋白と、薬学的に、許容される担体または賦形剤とを含む精子無力症を治療する医薬品組成物を提供する。このような担体は、食塩水、緩衝液、ブドウ糖、水、グリセリン、ツイーン80、β−CD及びその組合せを含むが、これらに限定されない。
また、PRDX2組み換え蛋白とPRDX6組み換え蛋白は、単独に使用してもよく、両方を一緒に使用してもよく、或いは他の薬物と併用してもよい。さらに、本発明の蛋白質は、精子無力症を治療する他の治療剤と一緒に使用することができる。
例えば、本発明の医薬品組成物が有する作用は、(1)精子無力症の患者の受妊率を向上させる作用、(2)各成熟段階の精子細胞を保護する作用を含むが、これらに限定されない。
角膜損傷の治療
一つの好適な例において、本発明は、本発明の蛋白質を0.05〜0.2mg/回の使用量で直接結膜嚢内に滴下または塗布することができる、角膜損傷を治療する医薬品組成物を提供する。また、PRDX2蛋白とPRDX6蛋白は、単独に使用してもよく、併用しても良い。さらに、本発明の蛋白質は、角膜損傷を治療する他の治療剤と一緒に使用することができる。
具体的に、前記医薬品組成物は、さらに、以下の作用を有する。(1)眼精疲労を緩和し、視力を向上・改善し、進行性視力衰退を予防・治療する作用。または(2)光障害に対抗し、脂質過酸化性損傷に対抗し、細胞の酸素ラジカルに対する除去能力を向上させ、色収差を低減し、有効的に近視、弱視、老眼、緑内障、飛蚊症などを治療する作用。(3)硝子体におけるラジカルの生成を抑制し、ラジカルの除去と排泄を加速し、硝子体における蛋白質の糖化と酸化を避け、損傷から可溶性蛋白質のSH基を守り、不溶性蛋白質を可溶性蛋白質に還元し、水晶体の混濁化を阻止し、進行性白内障の形成と進行を抑えることで、有効的に加齢性白内障、糖尿病性白内障、外傷性白内障、輻射性白内障、後天性白内障、および未熟期、膨張期、成熟期の水晶体の混濁を治療する作用。
火傷の治療
一つの好適な例において、本発明は、本発明の蛋白質を0.1〜0.5mg/cm創傷面の使用量で火傷の創傷面に直接塗布または噴霧塗布することができる、火傷を治療する処方を提供する。また、PRDX2蛋白とPRDX6蛋白は、単独に使用してもよく、併用しても良い。さらに、本発明の蛋白質は、火傷を治療する他の治療剤と一緒に使用することができる。
化粧品組成物
本発明は、有効量のPRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白と、化粧品的に、許容される担体または賦形剤とを含む、PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を活性成分とする化粧品組成物を提供する。
本発明に係るPRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を活性成分とする化粧品組成物は、任意の量の化粧品製剤に適するPRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を、通常、PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白の含有量が化粧品組成物の合計重量の0.1〜30%、より好ましくは1〜15%、最も好ましくは3〜8%の比率で含有する。
本発明で化粧品製剤の調製に用いられる複数種の担体と賦形剤は、当業者に熟知またはよく用いられる担体や賦形剤である。具体的な担体や賦形剤の選択は、調製する化粧品の種類によって決まる。
本発明に係る化粧品組成物は、当業者に熟知の方法で調製することができる。例えば、PRDX2蛋白及び/又はPRDX6蛋白を当業者に熟知の方法で任意の(水中油及び/又は油中水)クリーム系化粧品(例えばバニシングクリーム、保湿クリーム、乳液系、コールドクリーム、ファンデーション)、メークアップ化粧品(例えば口紅、頬紅、まゆ墨、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、ネイルオイル、パックなど)、パウダー系化粧品(例えばフェイスパウダー、プレストパウダー、タルカムパウダー)、香水系化粧品(例えば香水、オーデコロン、フローラルウォーター、キニーネ水、保湿水、化粧水、アフターシェーブローションなど)、治療型美容化粧品(例えば皮膚病治療スキンケア剤、抗ニキビ化粧品、シミ除去化粧品、防シワアンチエイジング化粧品、ダイエット化粧品、美白化粧品)、日焼け止め系化粧品、シェービングクリームなどに配合することができる。
本発明に係る化粧品組成物は、アンチエイジング、瘢痕修復、抗シワ、シワ除去、シミ除去、美白、日焼け止め、または皮膚ガン予防の作用を有する。また、本発明は、通常のスキンケア、特に、シワ、シミや火傷の美容処置におけるこれらの組成物の応用に関する。
本発明の主な利点は以下の通りである。本発明に係るヒトPRDX2蛋白及び/又はヒトPRDX6蛋白は、以下の作用を有する。(1)精子の冷凍蘇生において精子を守る作用。従来の精子冷凍保護剤に組み換えヒトPRDX2蛋白やPRDX6蛋白を添加すると、精子の冷凍蘇生において、前進運動精子蘇生率および侵入率(SPA)を顕著に向上させることができる。(2)精子無力症の患者の精子の質を改善することができる。生殖補助技術の精液体外処理において、本発明の組み換えヒトPRDX2蛋白やPRDX6蛋白を添加すると、処理後の運動精子の合計数を向上させ、処理後の精子の質を顕著に改善し、妊娠率を上げることができる。(3)アンチエイジング、瘢痕修復、抗シワ、シワ除去、シミ除去、美白、日焼け止め、皮膚がん予防の作用。(4)火傷および角膜損傷を治療する作用。(5)刀傷や創傷などの傷の癒合を促進する。(6)組織細胞の酸化損傷を保護する作用。
以下、具体的な実施例によって、さらに本発明を説明する。これらの実施例は本発明を説明するために用いられるものだけで、本発明の範囲の制限にはならないと理解されるものである。下述実施例で具体的な条件が示されていない実験方法は、通常、例えばSambrookら、「モレキュラー・クローニング:研究室マニュアル」(ニューヨーク、コールド・スプリング・ハーバー研究所出版社、1989) に記載の条件などの通常の条件に、或いは、メーカーのお薦めの条件に従う。特に断らない限り、%と部は、重量で計算される。本発明で用いられる原料や試薬は、いずれも市販品として得られる。
実施例1 pET32b(+)/PRDX6及びpET32b(+)/PRDX2発現ベクターの構築
1.1 pET32b(+)/PRDX6発現ベクターの構築
PRDX6の成熟蛋白をコードする遺伝子配列に基づいて一組の特異的プライマーを設計して合成した。
上流プライマー:5’-tatccatatgcccggaggtctgcttc-3’(配列番号5に示す)、
下流プライマー:5’-ttactcgagaggctggggtgtgtagcg-3’(配列番号6に示す)、
制限酵素切断部位は、それぞれ、NdeI及びXhoIであった。
通常の方法で抽出したヒト副睾丸mRNA(又は実験室で調製されるヒト副睾丸cDNAライブラリー)を鋳型とし、RT−PCR増幅を行った。結果は、図1のように、理論値と一致した688bpの増幅断片を検出した。
増幅断片(ゲル回収キットでアガロースゲルから回収した目的断片)を分離し、NdeI及びXhoIの二つの酵素で切断した。そして、二つの酵素で切断した断片をNdeI及びXhoIで線状に切断したpET32b(+)発現ベクター(Novagenから購入)に連結し、通常の大腸菌TOP10F’(Invitrogenから購入)に形質転換した。集落PCRの方法で陽性のクローンを選択し、且つ配列決定を行って配列および発現読み枠の正確性を確認し、組み換えプラスミドpET32b(+)/PRDX6を得た。
この発現ベクターで発現されたPRDX6蛋白がPRDX6−His融合蛋白質で、分離精製しやすいように、C末端に8個のアミノ酸のLEHHHHHHを付加した。
1.2 pET32b(+)/PRDX2発現ベクターの構築
構築方法は、1.1と同じで、相違点は、以下の一組のプライマーを使用したことである。
上流プライマー:5’-TATCCATATGGCCTCCGGTAACGCGC-3’(配列番号7に示す)、
下流プライマー:5’-TTACTCGAGATTGTGTTTGGAGAAATATTC-3’(配列番号8に示す)、
制限酵素切断部位は、それぞれ、NdeI及びXhoIであった。組み換え発現プラスミドpET32b(+)/PRDX2を得た。
実施例2 PRDX6蛋白とPRDX2蛋白の発現
2.1 PRDX6蛋白の発現
プラスミドpET32b(+)/PRDX6を大腸菌Origami B(DE3)(Novagenから購入)に形質転換し、陽性クローンを100ug/mlアンピシリン含有LB培地に接種し、37度のシェーカーで一晩培養した。
次の日に1:100で100ug/mlアンピシリン含有LB培地に移し、37度のシェーカーで菌密度OD600=0.6〜0.8になるまで培養した後、目的蛋白質PRDXの発現を誘導するように、最終濃度が0.4mMになるまでIPTGを入れ、3〜4h後遠心で菌体を収集した。
2.2 PRDX2蛋白の発現
PRDX2蛋白の発現を完成し、発現方法が2.1と同じで、相違点は、PRDX6蛋白の代りにPRDX2蛋白を使用したことである。
実施例3 PRDX6蛋白とPRDX2蛋白の精製
3.1 PRDX6蛋白の精製
遠心で収集した菌体を緩衝液A(20mMリン酸塩緩衝液、150mM塩化ナトリウム、pH7.2)に再懸濁させ、氷浴で超音波粉砕し、20000gの低温(4度)遠心15minで上清を取って精製用サンプルとした。
緩衝液Aでニッケルアフィニティークロマトグラフィーカラムを平衡した後、サンプルをカラムにかけ、さらに50mMイミダゾール含有緩衝液Aでカラムを洗って不純蛋白質(ピーク1)(図2に示す)を除去し、300mMイミダゾール含有緩衝液Aで目的蛋白質(ピーク2)(図2に示す)を溶離させた。
最後に、G−25脱塩カラムで溶離した蛋白質を緩衝液Aに換えてイミダゾールを除去し、SDS−PAGE電気泳動測定を行った。
分析したところ、純度が95%以上のPRDX6蛋白を獲得し、分子量が約26.1kDであった。(図3に示す)。
3.2 PRDX2蛋白の精製
PRDX2蛋白の精製を完成し、精製方法が3.1と同じで、相違点は、PRDX6蛋白の代りにPRDX2蛋白を使用したことである。
実施例4 PRDX6蛋白の抗酸化活性(HEF細胞酸化損傷実験)
HEF細胞は、通常のヒト胚胎繊維芽細胞(Zavada ら., Nature New Biology, 240:124-125(1972);またはUS 7,811,817)であった。
培地(高糖DMEM+5%FBS、Invitrogenから購入)で細胞を蘇生し、48h培養した。
細胞が90%コンフルエンスになった後、以下の実験方法に従って実施例3で得られたPRDX6蛋白(PRDX6−His融合蛋白)を培養系に入れ、さらにHを入れ、30min作用した後、MTT方法で細胞生存率を検出した。
実験設計:
ファクター1:Hレベル(1mM、0.5mM、0.25mM、0.125mM、0mM)
ファクター2:PRDX6−Hisレベル(0.5mg/ml、0.25mg/ml、0.125mg/ml、0mg/ml)
各実験群のHおよびPRDX6−His濃度を表1に示す。
結果は表1及び図4に示す。
群(0.125mM):Hは細胞に強い毒性作用を有し、その濃度が0.125mMの時、細胞生存率が2.47%だけであった。H濃度が上がるほど、生じた損傷が大きくなる。
緩衝液(20mMリン酸塩緩衝液、150mM塩化ナトリウム、pH7.2、0.5mg/mlの発現タグ6×Hisを含有する)群:前記緩衝液だけが存在する場合、細胞生存率がPRDX6−His蛋白群(0.5mg/ml)よりも顕著に低下した。
+PRDX6−His群:H濃度が0.125mMの各群を例として、0.25mg/ml、0.5mg/mlのPRDX6蛋白を添加したところ、0.25mg/mlの蛋白質の場合、HEF細胞がある程度で0.125mM濃度のH損傷に耐えられるが、0.5mg/mlのPRDX6蛋白の場合、生存率が約2.5%から大幅に65%に向上させた。
+緩衝液(緩衝液が上述と同様)群:発現タグ6×Hisを含有する緩衝液を使用しても保護作用が生じなかった。
上述結果から、システムにPRDX6−His蛋白が共存した場合、細胞生存率が顕著に増加したことが示された。PRDX6−His蛋白は、Hの過酸化損傷に抵抗作用がある。
実施例5 PRDX2、PRDX6蛋白の精子無力症の患者の精子に対する保護
手順:
1.精子のサンプルを取り、液とした後、前進運動精子(PR)%を測定し、(PR)%<32%の精子サンプル(即ち無力精子)を選択した。
2.BWW培養液で1h懸濁した。
3.BWW培養液で精子を3回洗浄した。
4.上述精子を3組に分けた。
空白対照群(精子がBWW+緩衝液(20mMリン酸塩緩衝液、150mM塩化ナトリウム、pH7.2)に希釈)、
BSA(精子がBWW+300ug/mlウシ血清蛋白(BSA、Amrescoから購入)に希釈)、
蛋白質組(精子がBWW+300ug/ml蛋白質に希釈)。
5.2hと4hインキュベートした後それぞれ精子の各運動パラメーターを測定した。
結果:
(1)前進運動精子(PR)%<32%の精子サンプルに対し、2hインキュベートした後、HEL−S−2a蛋白(即ちPRDX2蛋白)群は、精子の活動率、前進運動精子百分率、平均軌道速度、直線速度および曲線速度が空白対照群よりも顕著に高かった。HEL−S−2a蛋白群は、精子の活動率、前進運動精子百分率および直線速度がBSA群よりも顕著に高かった。結果の統計分析を図5に示す。
(2)前進運動精子(PR)%<32%の精子サンプルに対し、2hインキュベートした後、HEL−S−128m蛋白(即ちPRDX6蛋白)群は、精子の活動率、前進運動精子百分率、平均軌道速度、直線速度および曲線速度が空白対照群よりも顕著に高かった。HEL−S−128m蛋白群は、精子の活動率、前進運動精子百分率、平均軌道速度および直線速度がBSA群よりも顕著に高かった。結果の統計分析を図6に示す。
生殖補助技術の精液体外処理において、本発明の組み換えヒトPRDX2蛋白やPRDX6蛋白を添加することで、処理後の運動精子の合計数を向上させ、処理後の精子の質を顕著に改善し、妊娠率を上げることができた。
実施例6 不妊症治療のための坐剤処方および製造プロセス
坐剤の製造プロセス、添加材料およびその相応の添加量を表2に示す。
1.β−CDに適量のエタノールを入れてペースト状に均一に撹拌し、蛋白質を45分間研磨・包接し、使用に備えた。
2.36型半合成リポラーゼを加熱溶解した後、38℃に維持し、主剤の包接物を入れ、均一に混合して保温した。
3.均一に混合した保温物を膜に充填し、冷却して成形した。
実施例7 精子冷凍保護剤の処方および保護効果
7.1 精子冷凍保護剤の処方
精子冷凍保護剤100mlあたりに、
PRDX6蛋白500mg、PRDX2蛋白500mg、KCl 0.54mmol/L、
NaCl 10.0mmol/L、MgSO 0.05mmol/L、NaHPO 0.03mmol/L、
NaHCO 10mmol/L、グルコース205.4mmol/L、グリシン13.0mmol/L、
ショ糖5.0mmol/L、HEPES 2.5mmol/L、グリセリン14%(v/v)を含有する。
基本の配合に再蒸留水を使用した。
pHを7.4に調整し、0.22um無菌フィルターでろ過除菌した。
7.2 本発明の精子冷凍保護剤と市販品の保護効果の比較
7.2.1 材料
精液サンプルは、健康で、既婚で子持ちの30〜35歳の精子提供ボランティア20名から、泌尿外科および精液のルーチン検査で正常とされた後本研究に使用した。
7.2.2 方法
各精子提供ボランティアから精液2ml以上を取り、3つに分けた。
その1つは、冷凍前の精液のルーチン検査およびSPA測定を行った。
残りの2つは、それぞれ本発明の実施例7に係る冷凍保護剤および市販品を使用して冷凍し、6ヵ月後温度を戻し、それぞれ精液のルーチン検査およびSPA測定を行った。
7.2.3 結果は図3に示す。
本発明の精子冷凍保護剤は、市販品の保護剤よりも、精子蘇生率および侵入率(SPA)が顕著に向上した(P<0.01)。
実施例8 活性断片の治療作用
実施例5と7を繰り返したが、相違点は、配列番号2に示される全長Prx−6蛋白の代りに配列番号2における5〜169個目に示されるPrx−6活性断片を、配列番号4に示される全長Prx−2蛋白の代りに配列番号4における6〜164個目に示されるPrx−2活性断片を使用したことである。
結果から、上述活性断片は、精子無力症の患者の精子に対する保護作用を有し、処理後の精子の質を顕著に改善し、妊娠率を上げ、その治療効果が全長Prx−6またはPrx−2に相当することが示された。上述活性断片は、同様に精子冷凍保護剤として、精子蘇生率および侵入率を顕著に向上させることができる。
実施例9 Prx−6蛋白の角膜損傷に対する治療作用
9.1 動物来源:6週齡のSDラット、烟台毓?頂病院実験動物センター。
9.2 薬物:実験群:実施例3で調製されたPrx−6蛋白、対照群:生理食塩水。
9.3 角膜損傷モデルの調製
5%抱水クロラール(7ml/kg体重)を腹腔内に注射し、麻酔後散瞳薬としてトロピカミドとフェニレフリン点眼液を選び、2min毎に1回、1滴/回で20min後、散瞳後綿棒で角膜・結膜の散瞳薬を吸い取り、300nmの紫外線ランプ下に置き、ラットと紫外線ランプの相対位置の高さを固定し、且つ紫外線照射計で輻射照度を測定し、1×10Uw/cmに維持し、毎日累計輻射量が9KJ/mで、3日続け、ラットの角膜損傷モデルとし、スリットランプで顕微鏡観察をした。
9.4 治療方法
実験は、対照群(生理食塩水を点眼)、Prx−6蛋白治療群(2mg/mlのPrx−6蛋白を点眼)を含んだ。角膜損傷2日後に投与を始め、毎日4回、毎回2滴(約30μl)で薬品をラットの眼内に点眼した。
9.5 実験結果
紫外線照射2日後、ラットの角膜が水腫し、透明度が顕著に低下した。治療の4日目に、対照群の角膜に新生血管が多く形成し、炎症反応が厳重であったが、Prx−6蛋白治療群では、新生血管がすこしだけ形成し、且つ水腫が顕著に軽減した。治療の8日目に、対照群の角膜の水腫がやや軽減し、透明度がある程度回復し、Prx−6蛋白治療群では、角膜の透明度がだいぶ回復した。治療の12日目に、対照群の角膜の透明度がまだ完全に回復せず、Prx−6蛋白治療群では、ラットの角膜がほとんど回復し、水腫がなくなった(図7)。(注:図において、左から右へ、順に対照群(2匹)、Prx−6治療群(2匹)である)。
実施例10 PRDX2、PRDX6の活性の測定方法
過酸化水素は、240nmの波長で強い吸収があり、且つ濃度に比例し(A240nm×22.94=水酸化水素濃度mM)、PRDX6、PRDX2はいずれも水酸化水素を分解し、反応溶液の吸光度(A240nm)を経時的に低下させることができる。
実験方法:緩衝液(20mMリン酸塩緩衝液、150mM塩化ナトリウム、pH7.2)で10mMの水酸化水素を調製し、500ulを取り、10ulの蛋白質(BCA法で定量)を入れ、室温25℃で20min反応させ、測定反応前後の吸光度の差値から、消耗された水酸化水素の量を計算することで、1ug蛋白あたりに1minで消耗された水酸化水素の量(nmol)を算出し、即ち、nmol/min/ugで、これによってPRDX6またはPRDX2の活性を評価した。
PRDX6の実験結果は、表4に示されるように、本発明に係るPRDX6の活性が1nmol/min/ug以上に達することができることが示された。
PRDX6の実験結果からも、PRDX2の活性が1nmol/min/ug以上に達することができることが示された。
各文献がそれぞれ単独に引用されるように、本発明に係るすべての文献は本出願で参考として引用する。また、本発明の上記の内容を読み終わった後、この分野の技術者が本発明を各種の変動や修正をすることができるが、それらの等価の様態のものは本発明の請求の範囲に含まれることが理解されるべきである。

Claims (13)

  1. 精子の質を改善する、または男性不妊を治療するための医薬品組成物の製造のために用いられる、PRDX2蛋白である過酸化物酸化還元酵素の使用。
  2. 前記医薬品組成物は、精子冷凍保護剤として用いられる、請求項1に記載の使用。
  3. 前記のPRDX2蛋白は、哺乳動物のPRDX2蛋白またはその活性断片またはその誘導体である、請求項1に記載の使用。
  4. 前記のPRDX2蛋白は、アミノ酸配列が配列番号4に示されるようなタンパク質または配列番号4における6〜164個目に示されるような活性断片、またはその発現タグと形成した融合蛋白質である、請求項1に記載の使用。
  5. (a)PRDX2蛋白と、
    (b)薬学的に許容される担体と、
    を含む、精子の質を改善する、または男性不妊を治療するための医薬品組成物。
  6. 前記のPRDX2蛋白は、哺乳動物のPRDX2蛋白またはその活性断片またはその誘導体である、請求項5に記載の医薬品組成物。
  7. 前記のPRDX2蛋白は、アミノ酸配列が配列番号4に示されるようなタンパク質または配列番号4における6〜164個目に示されるような活性断片、またはその発現タグと形成した融合蛋白質である、請求項6に記載の医薬品組成物。
  8. さらにPRDX6蛋白を含む、請求項5に記載の医薬品組成物。
  9. 前記のPRDX6蛋白は、哺乳動物のPRDX6蛋白またはその活性断片またはその誘導体である、請求項8に記載の医薬品組成物。
  10. 前記のPRDX6蛋白は、アミノ酸配列が配列番号2に示されるようなタンパク質または配列番号2における5〜169個目に示されるような活性断片、またはその発現タグと形成した融合蛋白質である、請求項9に記載の医薬品組成物。
  11. 医薬品組成物である、請求項5〜10のいずれか一項に記載の医薬品組成物。
  12. 前記医薬品組成物は、精子冷凍保護剤である、請求項5〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記精子冷凍保護剤は、100mlあたりに、
    PRDX6蛋白500mg、PRDX2蛋白500mg、KCl 0.54mmol/L、NaCl 10.0mmol/L、MgSO 0.05mmol/L、NaHPO 0.03mmol/L、NaHCO 10mmol/L、グルコース205.4mmol/L、グリシン13.0mmol/L、ショ糖5.0mmol/L、HEPES 2.5mmol/L、グリセリン14%(v/v)を含有し、再蒸留水を用いて配合され、pHが7.4に調整され、0.22um無菌フィルターでろ過除菌された、請求項12に記載の組成物。
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